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コーヒーにスプーン一杯のミステリーを

オリジナル小説ブログです。目指しているのは死体の転がっていないミステリー(たまに転がりますが)。掌編から長編まで、人の心を見つめながら物語を紡いでいます。カテゴリから入ると、小説を始めから読むことができます。巨石紀行や物語談義などの雑記もお楽しみください(^^)

 

これからお世話になります(相川真) 

相川 真
*この解説は次作『海に落ちる雨』の時代(相川真27歳)をベースに書かれています。というわけで宣言通り、ネタバレ多少あり。
生年月日:1952年11月17日(蠍座)。
父親は相川武史、母親はドイツ人とのハーフで真自身は会ったこともない(と思っている)。
育ての親は祖父母→伯父→大和竹流?
血液型:AB型
身体的特徴:身長は多分170cmくらい? あまり大柄ではない。意外に筋肉はあるはず。髪の色はかなり茶色に近い。目は右がかなり碧色、左は割と黒めで、いわゆるヘテロ。
出身地:生まれは東京。赤ん坊のとき祖父に引き取られ北海道の浦河へ。11歳の時に東京へ。
学歴:公立中学に行っていたが、苛めのため登校拒否。中学1年生で上級生に暴行されて相手を病院送りにしてしまったため、伯父の留学についてカリフォルニアで1年を過ごす。帰国後、私立聖幹学院へ編入。某国立大学工学部を2年で中退(ロケットを飛ばすつもりだったけど、やけになって辞めた?)。勉強を教えてくれたのは基本的に大和竹流。小学生の頃は多分アイヌ語が理解できていた。
職業:大学中退後、バイトをしていた縁で唐沢調査事務所で雇われていたが、所長が保険金詐欺で事務所を爆破してしまった。以後、唐沢の友人名瀬弁護士の事務所で働いていたが、エリート社会に馴染めず、すぐ脱落、結局仁道組(平たく言うとヤクザ)の持ちビルで調査事務所を経営している。浮気調査もするが、事務所の売りは失踪人調査。未成年の失踪事件は何故か鼻が利くので得意(犬猫探しも?)。
特技:裸馬に乗れる、犬や馬と喋れる、もののけ・あやかしの類が見える(その一部とは喋れる? 多分に子どもの頃の孤独が尾っぽを引いている)、祖父の手ほどきで太棹三味線を弾く(叩く)、星の名前をやたらと知っている、宇宙が舞台のテレビドラマ・映画・小説(SF)については薀蓄を語れるはずだが、人と話すのが苦手なので語らない。
趣味:というほどのものはない。時間があると灯妙寺という寺で剣道をしている。身体を壊すことが多かったので、反省して、健康のためやたら走っている。読書は正体不明の天文学・宇宙理論の本を、精神的安静のために読む事がある。数字の羅列を見ると安心するという(無限を感じる?)、どう考えてもアスペルガーか自閉症気味。
嗜好:酒は基本的にほとんど飲めないが、同居人(大和竹流です)がうわばみのため、多少は付き合うようになった程度。煙草は好きでもないのに吸っている(北海道に帰ると全く吸わないようです)。ヘビースモーカーではないが、気が付くとやたら吸っている時がある。食生活は比較的恵まれている(妹、同居人が料理好き)。
病歴:小学校の検診で心室性期外収縮・心室頻拍でひっかかるが放置している。扁桃腺を腫らせやすく、よく熱を出すが、切除はしていない。19の時、北海道で崖から落ちて死にかける(自殺・事故説あり)。身体・頭にはその時の手術創が残る。このとき脾臓破裂を起こしていて、切除している(ちょっと感染に弱い。最終的には肺炎球菌にやられちゃうので、ちょっとした伏線)。胃潰瘍で入院歴あり。北海道が恋しくて、東京で時々パニック障害になっている。多分、子どもの時は、調べたら半アスペルガーか自閉症に近かったはず。赤ん坊の時に、義理の母親に首を絞められて、PSTDの気配あり。つまり傷だらけなんだなぁ。記憶はくちゃくちゃだし、何より崖から落ちたときの記憶が一部飛んでるし(逆行性健忘)、脳の方は結構傷だらけだろうから、変なものが見えちゃったりするのかも。そういう傷を抱えてもやっていけている理由は、育ての親が良かったから、という以外の何物でもない。
女遍歴:高校時代の同級生、篁美沙子と身体の関係から入って、5年間付き合って振られた(原因は真の優柔不断と言われているが、本当は美沙子ちゃんに本心を見抜かれていた…「あなたが未来を共有したい相手は私じゃない」)。多分、一般的思春期の男の子そのままで、ただただやりたい、って時期があったんだと思う。でも優柔不断なりに真剣で、そのまま付き合っていたら結婚していたと本人は思っているし、指輪も買っていた(贈る前に振られた)。美沙子と付き合っているときは、多分大和竹流とも完全に精神的蜜月だったので、敏感な女性から見たら、何だよこの男、ってことになるわけだけど、本人は気が付いていない。美沙子に振られたあと、唐沢所長にやたらと女をけしかけられ、それなりに複数の女と関係を持つ。24のとき、妹の結婚式で知り合った小松崎りぃさと数ヶ月付き合ったが、りぃさは自殺。その後、銀座のバーのママ・香野深雪と身体の関係を続けている。初恋の相手は妹(正確には従妹)の葉子で、小学生の時に初めて会った時に、お伽噺のお姫様が目の前に現れたと思った(大袈裟ではなく本当に)ため、彼女をどこかで『女』とは見れなかった気配あり。『女』としての初恋の相手は、大和竹流の恋人の一人、室井涼子。これまでに一度だけ寝たことがあり、多分忘れていない。因みに真は結婚後、涼子と不倫関係になっている。どういう心境だったのかは後のお楽しみに。ついでの因みに、結婚後一度だけ美沙子と再会して、何度か逢瀬を重ねているものの、結局こっちはキス止まりだった(キスをしちゃった日に奥さんが流産したため、良心の呵責があったのかもしれない)。こんな男だが、奥さんのことは本当に愛していたと思うけど、この夫婦が心の中で想っていた相手は、実は同じ人だったんですねぇ。ちょっと切ない話ですが、これも後のお楽しみに。多分、この男と付き合える女は特殊な人間ばかりだろうと思うし、決して一般的な女にもてるタイプではない。興味は覚えられるかもしれないけど。
男遍歴:東京に出てきたとき、伯父の秘書のような仕事をしていた大和竹流が家庭教師で、師弟愛なのか親子愛なのか、本人もわからない微妙な感情を持っていた。もっとも高校生のときは、何度か本気で挑発しているから(その結果どういうことになるかは分かってないという、無神経と無計画な面がある)、多分相当本気だったかもしれないし、若気の至りだったかもしれない。思春期って同性に憧れるものですから…これが美沙子と付き合ってなかったら、その時点で暴走していた可能性はある。妹を嫁に出した後は、一人で生活ができないため(?)大和竹流のマンションに転がり込んで既に2年半。世間では「恋人」という噂もあるものの、実際は身体の関係は(昔のことは棚に上げて)ない。中学生の時、諸事情のため写真のモデルをしていたが、そのカメラマンと火遊びをしている。本人は全く愛だの恋だのという感覚はない。ちなみに色恋ではないが、年下の男(子どもも含めて)にはかなり好かれる傾向にある。結婚後に灯妙寺の離れに住んでいるが、剣道を教えたり、子どもに勉強を教えたりしている。平等感覚が強く、人を区別・差別しない(というより差が分からない?)から、居心地がいいのかもしれないが、じつは人間と犬・馬など動物とも区別がついていない可能性があるので、注意。同世代の男には、大概敬遠される(親友以外)。かなり年上の男の保護意欲を煽る傾向がある。特に一人でいるとまともに飯を食わない人間なので、何故か年上の男にご飯を奢ってもらうことになりやすい?
作者のひとこと:とにかく私にも未だに分からない人。私が小学生の時にはもうそこにいた。多分、彼に見えている『蕗の下の人(コロボックル)』は私にとっての真さんと同じ。ずっと友達で、ずっと私の代わりに考えてて、私の裏側にいたような人。時々、彼がどう感じているか、そのまま出てきちゃうこともある。それなのに、永遠に分からない人なんですね。
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Category: ☆登場人物紹介・断片

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これからお世話になります(大和竹流) 

大和 竹流/ ジョルジョ・ヴォルテラ
生年月日:1943年4月23日(牡羊座)。
血縁関係ではないがヴォルテラの先代がファシズムの煽りを食らって謀殺されたその日に生まれている。誕生日はまさに聖ジョルジョ(ドラゴンを退治した英雄・聖人)の記念日。父親はその家系に教皇さえ出した名門貴族ロヴェーレ家の長男(ということになっている)、母親はスウェーデン貴族の女性。母親は生まれて直ぐに家出をしてしまい、ほとんど会ったことがない。記憶にないくらい小さい時に、ヴォルテラ家を継いでいた叔父チェザーレ(父とは一卵性双生児)に引き取られ、以後ヴォルテラ家の養子となっている。チェザーレにはもう一人息子がいるが(リオナルド。ジョルジョには従兄になる)、何故か始めからジョルジョに跡を継がせると決め付けていた。ちなみにリオナルドとジョルジョはものすごく愛し合っているかも(勿論、家族愛です。まさにイタリアのファミリーのイメージ。リオナルドは弁護士でイギリス人女性と結婚してロンドンに住んでいる。ジョルジョがヴォルテラ家に戻ってきたら、助けるためにローマに戻る気満々)。日本に来てから、詐欺?で元華族の大和顕彦の養子になり、結局乗っ取った形になっている。
血液型:B型
身体的特徴:180cmは超えているが、多分本人もまともに測ったことはないかも。髪はややくすんだ金で軽くウェーヴしていて、瞳は青と灰色の中間のような色。
出身地:生まれも育ちもローマ。人には言わないが、本当にローマの町を愛している。
学歴:小学校は普通に行っているかな? その後は叔父のスパルタ教育を受けていて、教師陣は各分野の第一人者が選ばれていた。まさにルネサンス時代のサロン並み。基本的に帝王学を学ばされているはずだが、特に歴史の知識は物凄い。一方で、ある修復師と出会ってから絵画・美術品にのめり込み、ジョルジョーネの絵が欲しくて、所有者である有名なソドミストと遊んだら怒られて、半年ばかり神学校に放り込まれていた時期がある 。ここで生涯の友・先輩になるジュリオ・カヴァリエーリと会っているので、悪いことばかりではなかったはず。
職業:美術品の修復師。叔父に隠れて(ばれてるけど)、イタリア随一の修復師のところに入り浸っていた。絵画・タペストリー・金細工、とにかく教会の中のものは何でも直すという凄腕の修復師で、ジョルジョを大変見込んで可愛がっていたが、ヴォルテラの跡継ぎであることをひどく嘆いていたらしい。ジョルジョがローマを飛び出したのは、この修復師が事故で(実は甥を取り戻すためのチェザーレの差し金だったという噂もある)手を使えなくなって、その後亡くなったことが原因。亡くなったとき、ジョルジョに貴重な古い修復の材料を全て遺している。日本に来てからは、日本画・障壁画・屏風絵・浮世絵の修復を学び、今ではその道でも知る人ぞ知る第一人者。裏の顔、とまではいかないが、トレジャーハンターっぽい仕事(というより趣味かも)もしている。そのお蔭で世界各国の美術館・博物館に顔が利く。彼自身はこの仕事を『泥棒』と呼んでいる。銀座のビルを譲り受け(女をたらしこんで)、画廊・レストラン・バーを経営している。画廊が儲かっているかどうかは不明だが、美術コンサルタント(特に企業や大富豪の財産管理という側面で)としてはかなり儲けているはず。レストランはイタリアンだが、これは実は物凄く儲かっているようです。しかし、本当の職業はジゴロではないかという噂も? 金を持って歩かなくても、どこにでも面倒を見てくれる人(女か年寄り?)がいるらしい。
特技:料理。とにかく食材にこだわる。5分で(というより見つめるだけで)女をその気にさせる。実はピアノが弾ける。年寄りに取り入ること(というより、単に腕に覚えのある年寄りと話すのが大好き)。人前で歌うことはほとんどないが、聞いた人によるとかなりの美声。真の祖父長一郎に教えられて江差追分が歌えるというので、作者も一度聞いてみたい。
財産・その他:屋敷は多摩の大和邸、港区のマンション、京都の岡崎にある東海林家。その他に隠れ家多数(年寄りの家?)。車は仕事で使うものは別にして、愛車はフェラーリ・テスタロッサ。フェラーリの会長の許可でエンジニアのトップが試用でヴォルテラの御曹司のためだけに作った特別仕様車。時計は多分こだわっている。靴・スーツは勿論国元からお取り寄せのテーラーメイド(多分お気に入りの仕立て屋がいるんだよ。町の片隅でやってるような、彼の身体の寸法なら1mm単位で知っている、みたいな。そういうのはチェザーレにも言えてる)。しかし、何故か寝巻きは、真の祖母・奏重の縫った着物。これが一番寝心地がいいとのこと。といいつつ、意外に普段マンションではラフな格好で過ごしているし、軽トラックに乗ってても似合うという、妙な一面を持つ。エプロンは真の妹・葉子の手縫いを大事にしている。つまり身につける物には妙なこだわりがあるのだけど、ちょっとずれてることもある。
趣味:仕事が趣味と実益を兼ねている。背中に火傷を負うまでは、やたらと泳いでいた。ロッククライミングを楽しむ(これもトレジャーハンターとしての実益込み)。
嗜好:煙草は吸わない。ただただ旨いものの味が分からなくなるのが許せないから。ただし、ヴォルテラ家の女中頭マリアの巻く葉巻だけは別で、たまに吸っている。酒はうわばみ。何でも飲むが、ナイトキャップはブランディ(コニャック)。ワインの話は何時までも薀蓄を語り続けるので、聞かないほうがいい。長一郎と語り合うときは日本酒だが、深酒になることが多く、このときばかりはかなり出来上がってしまう。
女遍歴:言うだけ無駄。女は口説かなければ失礼にあたる、と思っているのかどうかは分からないが、当たらずとも遠からず。しかも知ってか知らずか甘えん坊を演出するような男。ただし、生涯離さないと決めている女は実は京都の祇園に一人いる。基本的にやり手の年上の女が好きだけど、多分マザコンの裏返し(母親のことは全く覚えていないという話だが、イメージの中にいる母は父の後妻になった女性。優しい人だったようだが、ある時『女』の本性を見てしまい、多分母親というものにはいいイメージを持っていない。だから子どもを作りたくないと思っているらしい)。
男遍歴:基本的にはない、と言いたいが少年の頃は火遊びのひとつはしている。しかし、この人は基本的には態度は別にして、物凄くカトリックの教えに縛られていると思うし、意外に戒律に対してストイックな面がある。友人は多数で、かなり大事にして、されていると思う。仕事上パトロンと思しき年上の男は世界中にいるが、さすがにヴォルテラの跡継ぎとしての貫禄はあるし、手出しするような馬鹿はいなさそう(多分チェザーレに殺される)。
苦手なもの:子ども。無遠慮でうるさいから。でも、本気になるととことん付き合う人かも(それが真だったわけで)。親というものにいいイメージを持っておらず、自分は生涯子どもはいらないと思っている。
*実際は3人子供ができる。全て母親は違うし、若気の至りで、彼自身生まれたことさえ知らない子どもが1人いる。それが真のひ孫の父親であるということは、実は誰も知らない…真の子ども(慎一)は気が付いていただろうな。因みに、それを除くと、実際ちゃんと結婚したのは真のやしゃ孫(♀)と竹流のひ孫。あとはヴォルテラ家の正統後継者のアルベルト君(ただし母親は女中だった。ややこしい人だなぁ。結婚した女性とは親子ほど年が違ったんだけど、多分それなりにいい夫婦だったと思う)と結依という娘(母親は真の奥さんになった橘舞。本当にややこしい人だなぁ。でもこれはわけあり)。…このあたり、私の『源氏物語』への挑戦がものを言ってる。子どもは3人、という点までも。
作者のひとこと:隠れ主人公、と思っていましたが、もう今では隠れてもいない、という説もあり。実は先の物語では主役はこの人の方ですし。私がここまで苛めたくなるのがいい証拠。男前であらゆる意味でスマートな人だけど、心の中に鉛を抱えている、そういうところが美味しいのかもしれません。『一応主役』よりも長い解説がその証拠。簡単に言うと、愛おしいんです。真さんが現れて、遅れてこの人が出てきたわけですが、それでも無茶苦茶古いキャラ。その中でもっとも位置付けが変わったのはこの人かもしれない。

Category: ☆登場人物紹介・断片

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NEWS 2013/6/29 TB:(イラスト)竹流さんを描かせてもらいました♪ 

こんばんは。は~、やっと金曜日。今週も乗り切った^^ジメジメした天気が続いて、ちょっと憂鬱ですが、それでも恵みの雨に感謝しつつ、頑張っていきましょう(ついさっき、ツイッターで、憧れの作家さんに返信もらって、妙にテンション高めです^^)さて! またまた、よそ様の小説のキャラを描かせてもらいました。前回の真くんに引き続き、「コーヒーにスプーン一杯のミステリーを」の大海彩洋さんのところの、御曹司、大和竹...
(イラスト)竹流さんを描かせてもらいました♪



竹流500
(ブログを開いた瞬間のトップに出てこなくなると寂しいので、載せとこうっと(*^_^*))
(またまた、他人様の力を借りて……^^;)

トラックバックって、こういうこと?というのがよく分からないまま、繋がっている感があっていい感じなので、使ってみました(^^)

limeさんのブログで竹流のイラストを見ると、何だか一段と照れちゃって……
いや、limeさんのイラストだから小説ブログ「DOOR」の中にいてもおかしくないはずなのに、なぜか照れるのですね……
竹流、あなたそこにいて大丈夫?
limeさんちの純粋で透明感あふれる、たまにちょっとコミカル系もいるけど、豊かで素敵なキャラたちがいっぱいいるブログの中に、あなたのような……(何??)
とか、親心で心配してしまったのでした^^;

彼のプロフィールはこちらをご覧ください→→これからお世話になります(大和竹流)

limeさんのイラストの不思議さは、見ているだけで、作者がどんどんその気になっていくところでは、と思います。
あぁ、そう言えば、竹流って、こんな人だったわ……
毎日自分のブログを開いて、竹流を見て、うんうん、と納得している大海でございます。
あるいはオリジナルのイラストでは、そこから物語を書きたくなるような感じでしょうか。

さて、大和竹流。
複雑な生い立ちですが、特別な家に生まれて、始めから『為政者』になるように育てられた人。
だから、時々、すごく驕った感覚も表に出てくる。
結局は自分の想い通りにならないことなどないとも思っている……と思います。

ただ、完全な『為政者』になるには、少し性質が柔らかい面もある。
これは、実は育てた男(彼こそ本当の意味でのゴッドファーザー)のせいでして、可愛くて仕方がなかったんですよね。この二人の関係は、まさに映画『ゴッドファーザー』です。
残忍なマフィアのボスなのに、息子の死に涙を流して苦しむ…(でも、復讐のやり方は残忍)

そんな世界に生きてきた人ですが、野生の生き物のようなずれた子ども=真に足元を掬われてしまいました。
彼の感覚は多分こんな感じ。
『こんな生き物がこの世にいるのか』

相川真と言えば。
幼少時のお友達はコロボックル。
犬と馬の言葉はわかるけれど、人間の言葉は理解できない(過去形)。
嫌なことがあると、気を失う。
どう見ても社会にまともに順応できるとは思えないやつ。
人との距離感は上手く計れないので、一人でいるほうが楽だと思っている。
放っておいたらずっと一人でいて、自分から打ち解ける努力は全くしない。

しかも、ある時、喧嘩になって……竹流は噛み付かれてびっくりしたんですね。
いえ、もちろん、大人になってからはそんなことをしていませんけど、中学生の時ですね。
のちに言っていました。
「まさか人類という種の生き物に、噛まれるとは思っていなかった」
それに対する真の返事「だって、言葉で返したって負けるし…」
竹流「だからって、普通噛むか?」
真「……」(噛みませんよ、真くん、普通はね)
(…これは【海に落ちる雨】の続き【雪原の星月夜】に出てくる会話です)

だから、この思い通りにならない生き物を手懐けたつもりだったんですが……
結果的にどっちが手懐けられたんでしょうね……

テーマは、西洋的なストイックな叡智と、人類としての野生・感覚で生きている世界のどこまでいっても相容れない関係…なのかな。

そして、このlimeさんのイラストを見た瞬間。
ローマを飛び出し、ニューヨークである人の世話になり、その後初めて自分の力でこの日本の地面を踏んだ。
神の視点から物事を見下ろしてきた彼が、初めて、地面を、一歩一歩を自分の足で踏みしめていたのです。
多分、浮浪者一歩手前を(いや、そのものかも)拾い上げたのが大和高顕という元華族の男。
時代から取り残され、詐欺まがいで生きている(そして、時代が動けばもう生きていくことはできない)男。
虚飾と虚栄だけで成り立っている大和家の中に取り込まれている竹流の最後の1日、ですね。
その瞬間を描いてくださったのだと、確信できてしまいました(不思議)。

翌日、彼は高顕に頼まれた(詐欺ですね)仕事で東京へ。
ついでに、以前から調べていた件で相川功の家を訪ねます。
(竹流、いえ、ジョルジョ・ヴォルテラの神学校時代の先輩のお姉さんの捜索、でした。)

そこで始めて相川の一族と邂逅する。
竹流と真の関係というよりは、相川の一族が「大和竹流」を受け入れいているからこそ、この先の物語は続くのでしょう。
たとえば、真の祖父は、竹流を多分本当の孫のように思っている(あるいは親友?)。
真の伯父・功に対しては、竹流は始めて自分を、この地面の上で光あるところに立たせてくれようとした恩人だと思っている。
真の妹・葉子に対しては、生涯この娘を姫君かつ親友だと思っている。
そして真の息子・慎一。彼は竹流にとって、まさにわが子だったと思います。葛藤もすごかったけれど。

いつかこの先へ続いていく物語の『前夜』
背景にうごめいている何か。
地球儀の上に載せられた、彼のこれまでの人生。
その地面のたった一点で、明日、運命の扉が開かれる。
外は嵐、そしてこの部屋の中に、地球の重力が重くのしかかり、まさに今、風の渦の真ん中に彼は座っている。
その緊張感と昂揚感。
limeさんのイラストにそのすべてが表されているようで……
一生懸命字を書くよりも、一枚のイラストに押し込められた濃厚感のほうが強いというのがいささか悔しくもあり、嬉しくもあり。

で、猫。
これはマコト?
何かを連れてきたのでしょうね。
猫は『使い』ですから。

さぁ、1枚のイラストの重みに負けない物語を紡いでいけるのか……
これからまた、頑張ります。

limeさん、本当にありがとうございます(*^_^*)


でも、個人的には……マコト(猫)のお尻あたりと尻尾が、かわいくて……^_^;
撫でたい……

Category: ☆登場人物紹介・断片

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【海に落ちる雨】登場人物紹介 

以前から予告しておりました、相川真シリーズの人物紹介のコーナーです。
レギュラー陣、そして【海に落ちる雨】の主要登場人物を挙げております。
ダイジェスト版と、ロングバージョンがあります。

お話を読んでいないわ、という方も、どんな人間たちが出ているのか、ちょっと覗いてみませんか(*^_^*)




このシリーズは、まだ少し迷いはあるものの、当初の予定通り古い時代の設定で書いています。
真の父親の立場とか物語の雰囲気とか、携帯電話があったらこわれてしまうので、そのままです。
違和感なく『津軽海峡冬景色』『わかって下さい』『アン・ドゥ・トロワ』なんかが流れている時代だったのですね。古き良き昭和の後半(?)かもしれません。
それもこれも、そもそも、息子の慎一の時代を現在に設定していたのです。でも、書き始めてずいぶん経ってしまって、今はもう息子の時代でさえ一昔前^^;

それでは、レギュラー陣からご紹介いたします。
主人公二人の長い解説は別のページにありますが、どちらかというと始章を読んでいただくと、かなりの情報がはいっております(*^_^*)
【海に落ちる雨】始章



【海に落ちる雨】(相川真シリーズ)人物紹介

ダイジェスト版

<レギュラー陣>
(この物語にあまり出てこないレギュラー陣も書いてあります。名前がしばしば登場するので…)

相川 真 27歳、新宿の調査事務所所長。あれこれあって、元家庭教師と同居中。
大和竹流 36歳、美術品の修復師。本名はジョルジョ・ヴォルテラ。真のもと家庭教師。
柏木美和 21歳、女子大生だが、真の事務所の共同経営者(本人は秘書と呼んでほしがる)。
北条 仁 37歳、真の事務所があるビルのオーナー。美和の恋人で、仁道組(ヤクザさん)次期組長?
高遠賢二 20歳、少年院上がりの青年、真の事務所に出入りしている。自称、真の弟子。
宝田三郎 23歳、ヤクザ志望だが気が弱い、真の事務所の掃除担当?
葛城 昇 竹流の仲間であり、ゲイバーの店長。
イワン・東道 竹流の仲間であり、ボクシングジム会長。
寺崎昂司 竹流の仲間の一人、逃し屋。現在、竹流失踪の鍵を握っていそうだが?
室井涼子 竹流の恋人の一人、ブティックを経営。
添島麻子 竹流の恋人の一人、刑事。
東海林珠恵 竹流の妻といってもいい女、祇園の芸妓。
井出幸之助 新聞記者、真をやたらと飲みに誘いに来る。
唐沢正顕 真の元上司。調査事務所を経営していたが、今は服役中。
三上司朗 唐沢の部下、真の先輩。事務所の爆破事故で下半身不随。
小松崎りぃさ 真のもと恋人(未満?)。自殺している。
高瀬 大和家の執事。竹流が絶大な信頼を寄せている。
名瀬 真の事務所を下請けに使っている弁護士。
斎藤 相川功(真の伯父)の親友で、循環器内科医。真の主治医でもある。
チェザーレ・ヴォルテラ 現ヴォルテラ家の当主。竹流の叔父。ゴッドファーザーですね。 

*真の親戚関係
相川(富山)葉子 真の従妹。真の親友と結婚している。
富山享志 真の自称親友。某貿易会社の御曹司。天然ボケ系。
相川 功 真の伯父、育ての親。脳外科医。失踪している。
相川武史 真の父親。某米国国家組織のスナイパー。
相川弘志 真の叔父。浦河で牧場を継いでいる。いかにも田舎のあんちゃん。
相川長一郎 真の祖父。剛健で頑固なじいちゃん。
相川奏重 真の祖母。そのじいちゃんを密かに尻に敷く、たくましき女性。民謡歌手でもある。

<【海に落ちる雨】登場人物>
澤田顕一郎 代議士。もと新聞記者。
香野深雪 真の恋人、銀座でバーを経営。
新津圭一 雑誌記者。深雪のもと恋人(不倫関係)。自殺と見せかけて殺されている。
田安隆三 ジャズバーの経営者。真に銃の扱いを教えるなど、怪しい面も。澤田の育ての親。第1節で水死体で発見される。
楢崎志穂 田安のところに出入りしていた雑誌記者。新津圭一の後輩。姉と慕う女性を探しているよう。
御蔵皐月 楢崎志穂の孤児院時代からの姉貴分。絵画の贋作者。竹流とも関係が。
『河本』/ 香月 内閣調査室長代理。真の父親・相川武史を知っているよう
江田島道比古 弥彦の村役人。美術愛好家で、フランスに留学していたこともある。
蓮生家 村上と荒川にそれぞれ屋敷がある古い名家。ロシア皇帝の末裔から色々預かり物をしていた?
 村上の下蓮生の前当主:ボケた爺さんで、子どもの頃に見た金髪の女の幻に苦しめられている。
 同現当主:いやらしいおっさん。
 荒川の上蓮生の当主:女性(千草)で、誇り高い女。実はロシア人女性の血を引いている。
村野耕治 既に死んでいるが、亡霊のような存在。澤田顕一郎の秘書だった。
村野 花 澤田の以前の恋人、村野耕治と結婚。
草薙謙二 村野耕治と花の息子。新宿のバー『シャッフルズ』のオーナー。
寺崎孝雄 寺崎昂司の父親で運送会社を経営している。主に美術品を運送する会社。
ビッグ・ジョー 六本木の外国人ヤクザの元締め。

このうち数人、まだ名前の出ていない人もいますが、存在はちらちらしているので、ここに載せました。
その他、名前が出てこない人、あまりにもワンシーンだけなので無視した人は多数おります。
あと一人、重要人物がいるのですが、この人はまたいずれ。

引き続き、ロングバージョンです。
特に相川家の面々の解説を見ると、物語の背景も含めて、確認できるかもしれません。
(でも結構長いので、適当に拾い読み・飛ばし読みしてくださいませ^^;)。
しかし、人物だけ並べたら、どんな話!?ということになりそうなラインアップですね……  




フルバージョン
(ロングバージョンです。お暇なときにどうぞ。)

相川 真
真250
生年月日:1952年11月17日(蠍座)。この物語の時点で27歳。出生地は東京だが、育ったのは北海道の浦河。中学からは東京(一時カリフォルニア (苛めのため避難))。
外見的特徴:父親は日本人(相川武史)、母親はドイツ人とのハーフだが、本人はあまり大柄ではない。痩せマッチョ系です。髪の毛は光に透けると茶色っぽく見える。目は右が碧色、左は黒。ちなみに血液型はAB型。
職業:もともと宇宙物理をやっていたが、事情があって大学を辞め、アルバイトで勤めていた調査事務所・所長の逮捕をきっかけに独立。現在、新宿で調査事務所を経営。事務所はある弁護士事務所の下請け的存在で、失踪人調査がメイン(犬猫も探す)だが、浮気調査も身元調査もすることはある。
特技:裸馬に乗れる、犬や馬と喋れる、もののけ・あやかしの類が見える、祖父の手ほどきで太棹三味線を弾く、星の名前をやたらと知っている。
趣味:強いて言えば、ランニング?  剣道(結婚してからはお寺に住んで、子どもに教えています)。疲れたら天文学・宇宙理論の本を読む。数字の羅列・謎の公式を見ると安心するらしい (無限を感じる?)。
嗜好:酒は基本的にほとんど飲めないが、同居人がうわばみのため、多少は付き合うようになった程度。煙草は好きでもないのに吸っている(北海道に帰ると全く吸わないようです)。
現在の生活状況:あれこれあって、元家庭教師・父親代わりの大和竹流のマンションに転がり込んでいる。基本的には色っぽい関係ではない。
作者のひとこと:とにかく私にも未だに分からない人。私が小学生の時にはもうそこにいた。何となく自分ともう切り離せない感じの人なのです。それなのに、昔イラストを描いていた頃にも、彼の絵はなかなか描けなくて……limeさんのイラストを頼りに……ありがとうございます、limeさん。
あ、そうそう。たまにネコになる?

大和 竹流/ ジョルジョ・ヴォルテラ
竹流330
生年月日:1943年4月23日(牡羊座)。この物語の時点で36歳。
背景:出身地はローマ。5歳の時に父親の双子の弟、チェザーレ・ヴォルテラに引き取られる。ヴォルテラというのは、教皇庁の広い意味での警護を請け負っている背後組織。その跡取り息子として育てられるが、16歳でローマを出奔。紆余曲折して、東京在住。詳しくは【海に落ちる雨】始章にて。
外見的特徴:180cmはある長身。髪は軽くウェーヴしたややくすんだ金、瞳は青と灰色の中間色。 血液型はB型。
職業:美術品の修復師。銀座でギャラリーとレストラン・バーを経営。若い頃はトレジャー・ハンター的なこともしていたよう。
特技:料理。とにかく食材にこだわる。5分で(というより見つめるだけで)女をその気にさせる。実はピアノが弾ける。年寄りに取り入ること(というより、単に腕に覚えのある年寄りと話すのが大好き)。人前で歌うことはほとんどないが、聞いた人によるとかなりの美声。
趣味:仕事が趣味と実益を兼ねている。背中に火傷を負うまでは、やたらと泳いでいた。ロッククライミングを楽しむ(これもトレジャーハンターとしての実益込み)。
嗜好:煙草は吸わない。旨いものの味が分からなくなるのが許せないから。酒はうわばみ。ついでに、恋人は複数いる模様。真は……息子? 飼い猫?
作者のひとこと:いつの間にか主人公の片割れに納まっている人。男前であらゆる意味でスマートな人だけど、心の中に鉛を抱えている、そういうところが美味しいのかもしれません。こちらもlimeさんのイラストをお借りしました(*^_^*) limeさんありがとうございますm(__)m

柏木 美和
この物語の時点で21歳。相川調査事務所の共同経営者。
本人は『秘書』と呼んで欲しがっているし、所長のことは『先生』と呼ぶ(何故ならハードボイルド的に格好いいから)。実際は女子大生で、将来の夢はジャーナリスト。
出身は山口県。家系は政治家を幾人か出している名家。屈託のなさは金銭的不自由をしたことがないからと思われる。童顔で、女子高生と言っても通る。気は強いが、涙もろいし、すぐ他人に同情してしまうところがある。意外に気が利く。でも、血液型は多分B型じゃないだろうか?
趣味はカメラ。中学・高校ではバスケットをしていた。
恋人は北条仁(ヤクザの跡取りで、16歳も年上)。相手の立場が立場だけに、将来には不安があるはずだが、若さの故にまだ現実味がない。所長=相川真に対しては恋とも、単なる興味とも思われる感情を抱いているが、多分生涯にわたって忘れられない存在で、そういう意味では恋だったかもしれないし、真の側からも同じだったのではないかと思う。
作者のひとこと:この子のお蔭で物語は進む。語り部として(インタヴュアーとして)最も重要な位置にいる。多分人間好きで何でも興味津々。自分たちが中学・高校時代にこうだったかな、という感覚で書いている。

北条 仁
この物語の時点で37歳。仁道組の次期組長。
生まれは満州で、両親の死で中国に取り残されていた。叔父の東吾が迎えに来てくれたのは、仁が9歳の頃。中国では金銭的・生命的危機はあったとしても、人間関係は恵まれていたようで、両親亡き後も中国人の養母に大事にされている。北条家はもともと華族だったが没落していて、東吾は闇市の元締めで這い上がった男。子どもを戦争で失い、甥の仁をとにかく大事にしていた。環境的には苦しい時代ながら、こうして大事にされてきた幼少時代が性格形成に大きく寄与したと思われる。
東吾の希望は仁が大学を出て堅気として生きていってくれることだったが、仁は24のとき覚悟を決めて、背中に彫物を入れた。
豪快で屈託のない面もあるが、他人に対してもかなり厳しい。しかし、イメージとしては江戸時代のめ組か大工の棟梁を想像してもらうとよさそう。義理と人情が大好き、他人の揉め事にやたらと首を突っ込みたがる、面倒見が妙にいい。ついでに両刀。多分、単純に人間とその営みが大好きなんだろうと思うし、セックスはその『大好き』の表現のひとつに過ぎないのかもしれない。でも意外に一途で、美和のことが本当に好き。実は純粋で曲がりのない性格なんだろうと思います。
特技は、芸能界からの誘いもあったというほどの歌。オールディーズ世代です。歌声は、外観の厳つさからは想像できない、甘い声なんじゃないかと思っています。
色恋ではないが、無理をしている男が大好き。 
今はまだ立場は安定していますが、それは父親の東吾が生きているから。今後父親の東吾が死んだら(実は抗争で殺される)、あまり明るい未来が待っているわけではない。
作者のひとこと:主人公にはならないけど、陰のドンはまさにこの人。主人公二人が時々ウザいので(ごめんなさい…)、すっきりしたい時にはいつも引っ張り出してくると、言いたいことを言ってくれるので、助かっている。私の言いたいことを誰よりもストレートに言ってくれる人。もしも自分のキャラで実際に会ってみたい人がいるとしたら、誰よりこの人。

高遠 賢二
この物語の時点で20歳くらい。少年院あがりで、生活のために工事現場で働いているが、このところ真の事務所に入り浸り。
父親は電気関係の企業の社長で、政治団体にも属しているようなお堅い金持ちだが、家庭内暴力で、できの悪かった次男の賢二を『躾』と称して殴り続けていたよう。母親は賢二を愛していたし大事に思っていたが、父親が捕まったり社会的に問題になるのは困る、と思っている気の弱い女性で、賢二を庇うことはなかった。賢二は中学生の時に父親を刺して少年院に入っている。
出所後の観察期間に、親元に帰りたくなくて相川真のところに行きたがったため、諸事情の結果、大和竹流のマンションに預けられていた。そこで初めて、自分を一人の人間として扱ってくれる大人の男に出会ったお蔭で、その後の人生は悪くなかったはず。真が自分を救い上げてくれたと思っているし、竹流のことは思い切り尊敬している(叩き起こされて大間に連れて行かれ、マグロを口に入れるまでは、ウザいオヤジだと思っていた)。
背が高く、真を見下ろすくらいだが、顔は比較的童顔。かっとなる面はあるが、根は優しく、一直線。捨て猫・犬を放っておけない。割と報われない恋をしてしまうタイプ。真が冤罪、というよりとち狂って殺人犯に間違えられて壊れてしまった姿を見て、何もできなかった自分が辛くて、本気で弁護士になる。
作者のひとこと:もうだめ、ということはない、と言ってくれるキャラだと思っている。真と竹流のマンションに居候していたわけで、おいしい位置に居ります。本当にあの二人が健全に?過ごしていたのか、私も教えて欲しいくらいです。

宝田 三郎
この物語の時点で23歳くらい。幼い時に両親に捨てられて、大阪の施設で育つ。しかもあまり環境のいい施設ではなかったようで、愛されたという記憶はない。大柄で横幅もありそうで、頭の回転は遅いほうだが、理解するとそのことをとても大事にする面がある。強くなりたいという一心で、ヤクザになろうと決めて上京したが、幸いというべきか、門を叩いたのが仁道組で、性格が向かないと不向きを指摘してもらった。その上、行き場がなかったため、め組の親分=仁のお蔭で相川調査事務所に雇われることになった。ちなみに給料を出しているのは真ではなく仁。
趣味は掃除? とにかくこの男のお蔭で事務所はいつも綺麗。将来は居酒屋とか食物屋をして、悩める少年少女のよき相談相手になるんじゃないかと思っている。これも真の影響かな。
作者のひとこと: いつの間にか調査事務所に「なくてはならない存在」になっています。いつも美和と真を心配しているのです。相川調査事務所にはこの人がいつもいて欲しい。掃除、という意味も含めて(多分、美和ちゃんはしない)。

葛城 昇
大和竹流の仲間の一人。ゲイバーの店長でもあり、本人もホモセクシュアルの人間。
いろいろ辛い過去はあるものの、竹流の仲間になってからは落ち着いているはず。この人の活躍、過去は本編でお楽しみください。実はかなり重要なキャラで、真に対しては嫉妬と一緒に、やっぱり守ってやらねばならないと思ってくれている節がある。仲間内では、情報担当かつメカに強いようです。バーは大物のその筋の性欲を満たしてくれるわけで、かなり儲かっているはず。
容姿は、細身のやや小柄だが意外に筋肉質、女顔ではないが目だけはちょっと色気が怖い感じではないかな、と思う。私の話では珍しく妖艶なタイプのはずだが、結構たくましい男でもある。

イワン・東道
大和竹流の仲間の一人。もとプロのボクサーで、今はジムを経営。無口で、言葉より手が出てしまうので、それを懸命に抑えているような剛直で融通のききにくいタイプのよう。仲間内では主に連絡係をしている。竹流に対しては、口には出さないが、俺がボスを守る、と思っている様子。

寺崎 昂司
竹流の仲間の一人、というよりも協力者の一人。裏稼業は逃がし屋で、表稼業は特にない。
身長はありそうだが、やや痩せ型(真がビッグ・ジョーという外国人ヤクザにさらわれた頃はいい身体をしていたと思います。真が竹流と区別がついていなかったくらいだし)、顔つきは一見精悍で豪快なイメージがあるが、性質は幼少期からの悪影響で随分複雑なはず。
竹流とは仲間というより親友、というイメージだが、昂司のほうは、やはり竹流はボスだと思っている面もある(それは竹流が拭い去れないオーラを持っているから…)。一緒につるんで遊んでいるし、お互い何でも許せると思っているが、女を挟んでは一時三角関係にあった。竹流はあっさりと身を引いているが(というより初めからそんなにその女性に興味があったのかどうか? 才能には興味があっただろうけど)、そのごたごたの中で竹流が昂司を庇って背中に火傷負ってしまい、罪の意識がある。
この先、「実は…」の二連発くらいがあります。お楽しみに。

東海林 珠恵
珠恵と書いて『たえ』と読みます。祇園の芸妓で、竹流にとっては妻といってもいいような女。
出会いは結構印象的で、永観堂の前。竹流曰く、理想の女がそのまま立っていて、夢を見ているのだと思ったらしい。その後、置屋の女将が竹流に惚れた、というので出入りを許していた関係で再会。
もっとも珠恵は芸妓の中でも少し年上で、若い娘たちに遠慮していたふうでもある。竹流のほうは、興味のない顔を装いつつも、雨が降り出して男衆が出ていると聞けば、さっさと傘を持って珠恵を迎えに行くという、十代の学生みたいなことをしている。すぐ口説いてすぐベッドに誘う性格の男にはあり得ないほど、回りくどい口説き方をしていたことからも、相当惚れていたと思われる(今もだけど)。将を得んとすれば、のことわざどおり、珠恵が面倒を見ていた和枝(万引きの常習犯で、もともと東海林家のお手伝いをしていた。色々と不幸な結婚生活を送っていて、ストレスからか病気のように万引きをしていた)に取り入り、和枝の料理の腕がいいと知って、教えてもらうという名目で和枝と珠恵が住んでいた古い町家に出入りしていて、女将に怒られたり、大概お子ちゃまな口説き方をしていた。
珠恵は一度結婚して離婚しており、その後もう一度結婚の申し込みがあったが(これはいい筋から)、女将が珠恵の将来を案じて大乗り気だというのを聞いて大慌てをした竹流が、女将のところへ飛んで行った次第で、その時、結婚を渋る理由を問い詰める女将に、珠恵が「好いた人がおるんどす」と答えているのを聞いて、たまらなくなって部屋に飛び込んでいったという。実はそれまで珠恵も竹流も気持ちを打ち明けたこともなかったし、ましてや手を握ったこともキスをしたこともなかったんですが、瞬間に見つめあった目と目で、もう気持ちはわかった、ってなわけで、竹流は畳に頭を擦り付けるようにして、女将に「この人を生涯不幸にはしない」と誓ったのでした(チャンチャン)。
女将は、竹流のことはもの凄く買っていたけど、珠恵の相手としては問題だと思っていたようで、結婚に向いている男じゃないと一言(その通り!)。結婚はできないが、生涯大事にすると断言した勢いで、竹流はその意志表示のために、借金で人手に渡っていた東海林家の家屋敷を買い戻して改築したという。ついでに、和枝の面倒も見ている。意地を示しちゃったんですね。恋する男は本当に馬鹿、という典型。
もともと一人で生きていくと決めていた人だけに、我慢強くて、基本姉御肌。折られてもそのまま倒れることはない人でしょう。もの静かで一見強くは見えないけど、この人がいないと本当に大和竹流は駄目になっちゃうかもしれない。まだまだ感情の奥深くは書けないけど、もしかして強い想いは舞に秘めて、墓場までもって行きそうな人。
因みに、そうやって告白してものにしちゃったほとんど同時進行で、真と精神的蜜月だったわけで、本当にこの男(竹流)は信用ならん。

室井 涼子
竹流の恋人の一人。竹流は以前、ジゴロよろしく、金持ちで才能のある(金持ちだけでは付き合っていない、つまり自分の仕事にプラスに働く女性と、仕事込みで寝てたわけ)複数の女性と関係を持っていたが、その頃から、多分打算無しで付き合っていた数少ない女性の一人。
大企業の社長のお嬢さんだが、家を出ていて、可愛がってくれていた祖父に金を出してもらって小さなブティックを経営していた(その後かなり成功)。竹流のマンションの上の階に住んでいる。いい意味でも悪い意味でも『女』という気がする。
高校時代の先輩と不倫関係にあって、もう十年単位で続いている。竹流と知り合った頃はその男の事で苦しいときで、火遊びにはちょうどいい相手が現れたというだけだった。それがいつの間にか、竹流に本気になっていて、不倫相手のほうは精神安定剤になってしまっている。男がいなければ生きていけない女だが、それは経済的な意味ではなく、精神的に恋愛が必要なのかも。
真にとっては、ずっと眩しい大人の女で、一度だけ抱かせてもらったことがあったものの、このとき涼子は自分の気持ちを確かめていたよう。今後色々あって、竹流とは関係が続かなくなるわけなんだけど、多分ずっと好きだったんだろうと思う。真が何を思って涼子と定期的に寝るようになったのかは、今後の展開ということで(つまり、真は結婚していたので、はっきり言って不倫)。

添島 麻子
竹流の恋人の一人。30にはなっているはず。現在警視庁捜査一課の刑事。以前はICPOに勤めていて、盗難美術品の担当だった。故に、大和竹流としてではなく、ジョルジョ・ヴォルテラとして見ているからか、妙な期待を抱くことはない。ヴォルテラの家がどういう家で、どれほど竹流が逃げても跡を継ぐ人間は彼しかいないこともよく知っている。そういう意味で、竹流にとっては気を使わなくてもいいし、全てを知っているという意味で付き合いやすい女なのかも。
仕事と男と、どっちをとるかと言われたら、多分仕事を取る。仕事好きで刑事の仕事に使命を感じているという面もあるけど、叶わない恋をしている自覚があるので、仕事を辞めて自分が駄目になりたくないという根性が一番かも。
妹は二人ともちょっと素っ頓狂。すぐ下の妹はあまり儲かっていない映画制作会社に勤めていて、時々仕事か遊びか、海外に行っては暫く帰ってこない。一番下の妹は大学生だが、社会勉強と言ってホステスのバイトをしている。お姉ちゃんのアドバイスはただひとつ、客と寝るな、だけらしいけど。

高瀬
下の名前まで考えていなかった。もともと大和高顕の執事だった。竹流が大和の屋敷を譲り受けたのは、半分詐欺か脅迫に近い理由だったが、その時に竹流は『家も金も要らないから、高瀬を寄こせ』と言ったらしい。この一言で、高瀬は一生竹流に付いて行くと決めたという。とにかく、竹流は誰を信じなくなっても高瀬だけは信じるだろうというほど、絶大な信頼を寄せている。ついでに、真と竹流の関係を、いちいち全部知っているのは高瀬だけではないと思う。その上、いつの間にかチェザーレ・ヴォルテラとも繋がっている様子。ちなみに大和一家は、今北欧に住んでいます。
寡黙なくせに、自分の仕事を邪魔されるのはまかりならん、という無言の圧力があって、真は大和邸に行くと、自分でコートも脱げない(そう、ご主人様および真様のコートを脱がすのは彼の仕事だから)。そういう扱いを受け慣れていない真は、最近は車を降りた瞬間に脱ぐことを覚えた。
高瀬の奥さんは、竹流のマンションへ週に3回、掃除と洗濯に来ている。世話焼きの明るいおばさん。でもさすがに執事の奥さんだけあって、外に向けては口が堅い。だから、多分二人の生活について何を知っていても、喋らないだろうなぁ。聞いてみたいけど。
この正反対の性格の夫婦の日常は…多分会話は一方的だろうけど、それなりに楽しいのかも。

井出 幸之助
新聞記者。真とは事務所開設以前からの知り合いで、真が新宿に来てから親しくなった。半分以上趣味で真を飲みに誘いに来る。天然パーマと痩せ型長身のお調子者だが、色々と辛い過去もないわけじゃないようで。ルックスはそのまま、大泉洋を想像していただいたらいいです。実は、この話はともかく、将来については重要な人物。

唐沢 正顕
年齢不詳、経歴も不詳。だいぶ年なんじゃないかと思うけど、年をとらないタイプの人間。
真が大学生の時からバイト~大学を中退してから勤務していた調査事務所の所長。
かなり胡散臭いおっさんで、戦争が体質に合っていたのか、大戦後はアメリカの特殊部隊にいたとか、傭兵をしていたとかいう話。実際に各国の偉いさんに知り合いがいる模様。
酒好き、女好き、ギャンブル好きで、ちゃらんぽらんに見えるが、そして多分本当にちゃらんぽらんなのかもしれないが、戦争というような場面では恐ろしい動物的本能で生き延びるような人間。恐らく物凄く頭の回転が速くて、ひとつの事から十くらいの可能性がぽんぽん出てくる。頼りにしてはいけないタイプの人間だが、調査事務所長としては優秀な仕事をしていた理由は、顔の広さと勢いとこの想像力の賜物。真にとっては、調査事務所の仕事、社会を渡り歩く知恵を伝授してくれたという意味では唯一無二の師匠だったのではないかと思う。趣味は大物相手の詐欺?
何故、自分の事務所を爆破したのかは未だ不明。世間的には保険金詐欺、ということになっている。今、刑務所に入っているが、結構刑務所ライフを楽しんでるんじゃないかと思う。何でも自分のペースにしてしまう人間。
作者のひとこと:色気のあるちゃらんぽらんなおっさんが書きたい、という私の欲求を満たしてくれる人。底が深くて、もっとその奥を知りたいと思って覗いたら、何もなかったっていうようなタイプだけど、書くのが楽しい。真へのアドバイスがいい加減で面白い、と思っていただけたら…

三上 司朗
40台前半ってところか。この人も年をとらないタイプの人間。施設で育った時から唐沢正彰の弟分で、母親は米軍人相手に売春をしていたため、子どもの頃から苛めにあっていたようだが、唐沢(こっちは軍の偉いさんの息子だったらしい)にいつも助けられていた。唐沢が日本を離れていた間に、窃盗や傷害で何度か警察・刑務所の御世話になっている。最終的に、日本に戻った唐沢が出所日に迎えに来て、調査事務所を始める際に手伝いに入った。
環境さえ良ければ結構感じよく人生を送れるタイプの人で、どんな状況になってもしぶとく頑張る人。唐沢が事務所を爆破した時に、2階の窓から吹き飛ばされ、脊髄損傷で下半身不随になった。唐沢を恨んでもよさそうだが、そこはこれまでの恩義を無しにはできない様子。
入院中に知り合った看護婦と結婚して、結構幸せにしている。唐沢が刑務所から出てきたら、金の無心にきそうだけど、どうするんだろう? 
真に対しては、本当に良い兄貴分。でも、自分の事を真に話す人ではないため、真は三上のことは分かっているようで分かっていない。下半身不随になってからは、せめて電話ででも真の力になってやろうとしてくれている(あまり動けないので、どこかで繋がっていたいと思っているのは三上のほうかもしれない)。
真のほうは、事務所の爆破事件の前、唐沢と三上がよく喧嘩をしていたことに気が付いていたのに、りぃさのことに夢中で構っていなかったため、結果的に唐沢を止めることができずに三上を半身不随にしてしまった責任の一端は自分にもあると思っている。そういうことを言うと、三上に自惚れるな、と言われるのは目に見えているので、言わないが。
作者のひとこと:唐沢―三上の関係は、竹流―真の関係の二重構造なんですね、全くそれぞれのタイプは違うんですが、関係性に類似があって、でも違う運命を辿るというか。


…以下、真の親族関係は、解説だけで物語のあらすじ状態です^^;
お暇なときに、相川一族の物語をお楽しみください(*^_^*)
特に、私の大好きな? 兄弟葛藤の原点がここに……


相川 武史/ アサクラタケシ
真の実父。相川長一郎の次男。
長一郎にとっては初恋の女性との間の初めての子どもで、幼少時には無茶苦茶可愛がられていたと思われる。
しかし武史自身は、腹違いの兄・功がいつも家族の中で遠慮がちにしているのを、幼心には気にしていた節があり、いつの間にか大のお兄ちゃん子になっていた。
屈託なく、素直で、豪胆な面があり、多少の無鉄砲と論争好きという、長一郎と芸者一家の娘の血を間違いなく存分に受け継いでいた。
兄が逃げるように浦河(北海道)を出て行ったため、追いかけるように勉強して兄と同じ大学に入学、以後兄と東京で下宿をしていた。この頃から、単なるお兄ちゃん子は複雑な感情を持つに至って、兄が下宿の看板娘静江に恋をしていることを知ってから、ライバル心からか、兄を取られたくなかったからか、自分のほうが先に静江に手を出してしまった。兄はあっさりと弟に静江を譲って下宿を出て行ってしまう。
兄がいなければバランスを取れなかった武史の恋心は直ぐに消え霞んでしまい、そこへ現れたのがドイツから来たハーフの女性。
恐らく一目惚れで、情熱的で燃え上がるような恋をした。駆け落ちして、大学も辞めて、一生懸命仕事をしていたらしい。子どもが生まれた途端に、彼女はドイツ人の祖父(東ドイツの大物)に見つかって連れ戻される。
とにかく彼女を連れ戻したい一心で、何よりも力のある相手に頼ってしまった。それが兄が下宿を出て行った後でルームシェアをしていたアメリカ人。実は米軍の将校で、CIAの高官の息子だったが、武史の勢いと語学力 (日本語は凄い北海道弁だったというが)と身体能力(剣道では東京随一との噂があった)に惚れ込んで、米国にずっと誘っていた。半分は騙されたような形でCIAに投降。
もともと父親=長一郎は熊を撃つため銃の許可証を持っているような人で、武史も子どもの頃からこっそり教えられていたと言いう経緯もあり、直ぐにCIAの1,2を争うスナイパーに成長した。戦後処理のやばい仕事をかなりこなしたと言われるが、詳しいことは分からない。ソ連での生活も長く、科学アカデミーに属していたし、実際宇宙開発のプロジェクトにもかんでいたという話もある(勿論軍事目的の)。
生きるのに必死だったが、ある時点までは真の母親のことを諦めていなかった。ある時、幸せに暮らす彼女を見てしまい、声を掛けることもなく話し合うこともなく、そのままになった。声をかけていれば変わっていたかもしれない、という可能性はあるが、『タラレバ』は通用しないのがこの世界。彼が息子=真に対してどう思っているのかはよく分からないが、ある年齢までは本当に思い出せないくらい、心も物理的距離も離れてしまっていたんじゃないかと思う。
それだけに、息子のことは『今更自分が出て行く立場ではない』という思いと、贖罪の気持ちと、ないわけじゃない愛情と、まかり間違っても自分と同じような(簡単に言うと人を殺すような、あるいはそれをやむを得ないとするような)仕事はして欲しくない、という気持ちと、色々。
作者のひとこと:この人は、多分、もともと凄く素直な人なのに、深みに嵌って抜けられなくなったという経歴。真にとっては、最後の最後まで葛藤の対象でしかなかった父親ですが……

相川 功
真の伯父であり、育ての親でもある。脳外科医だったが、その後失踪。
相川長一郎の長男で、母親を3歳で亡くしている。
どちらかというと、何もかもを腹違いの弟たちに讓ってきたような性質で、強く主張をするタイプではなかったが、堅実で実直で我慢強い、北海道の沿岸部の男っぽい性質を根っこに持っている人。
父親が後妻を貰って、それがいい人だったため、逆に居た堪れないような気持ちを抱いていたようで(義母の奏重は、功を長男として立てていて、筋を通す女だったし、愛情も十分にもらったはず)、北海道の空だけが心の慰めだったようで、宇宙好きが高じて東京の大学の工学部に入る。北海道を出たかったというのが前提にあったとは思うが、まさか弟が追いかけてくるとは思っていなかったはず。しかし、当時宇宙開発が軍事目的という側面に気が付いてから、医学部に転向し、脳外科医になった。
それでも宇宙ものが大好きで、ドラマも映画も漫画も一通り押さえていたし、これが真にものすごく影響したようである。器用な人で、宇宙船の模型やプラネタリウムを作っては、真が学校に行けないときの慰めになっていた。
大学時代の下宿の看板娘・静江に恋をしていたが、弟に横恋慕?されて身を引いた後、剣道部の同級生に告白されて付き合っていた。それが真の通っていた私学の院長(【8月の転校生】に登場)で、息子(甥)・真が登校拒否だったのでカリフォルニアの留学から戻った際に、彼女なら、と思って真を託した経緯がある。彼女とは結婚するつもりだったし、武史が息子を育てられないで放り出したとき、甥の母親になってくれないかとプロポーズしていたようだが、結局静江が武史に捨てられたショックで精神的に不安定になっていたのを知って、静江と結婚した。
兄の功のほうも、結局兄弟の葛藤から逃れられなかった節がある。
静江が育児ノイローゼで赤ん坊の首を絞めたり、オムツも替えずに放置したりするようになって(愛した男が他の女との間に作った子どもということは知っていたはず)、赤ん坊の真は直ぐに浦河の長一郎に引き取られることになった。その後暫くは夫婦らしい生活をしていたが、娘(葉子)が生まれて育児ノイローゼが再発、家に火をつけて娘と一緒に死のうとしてみたり、で結局施設に入所した。以後は男手ひとつで(ほとんど親戚預かりやら御手伝いを雇ってで)娘を育てた。
甥の真がおかしい?(コロボックルを紹介された…)と弟・弘志に言われて東京に引き取る時も、色々と葛藤があったと思われるが、結局真にはいい父親だったはず。それでも時々、姿を消してしまった弟・武史の面影を見つけては、複雑な気持ちになっていた気配はある。真のほうはそれをどこかで敏感に感じ取って、功が父・武史を許していないから、結局自分を捨てていったのだと思っていたようである。
真が14歳、葉子が12歳のとき、失踪した。武史と何か関わりがあるようだが、よく分からない。カリフォルニアに留学中、武史に随分と接触を試みていた形跡があり、失踪は帰国後半年ごろだった。実は殺されているんじゃないかと(武史の仕事に絡んで)思う。
作者のひとこと:兄と弟、というのは大好きな葛藤のテーマで、この昭和レトロ時代を背景に、女の取り合い?から子どもを挟んでの葛藤はたまらない。本当に色々思っていたんじゃないかと思う。真が功に作ってもらったプラネタリウムを、りぃさの家から帰ってきた時に灯す、というエピソードはお気に入り。宇宙を介して、真には本当に『父親』だった。

相川 弘志
真の叔父。相川長一郎の三男で、良くも悪くも両親の性質を全て受け継いだような田舎のあんちゃん。
浦河の牧場を、従兄弟たち3人で共同経営している。
実際の登場は少ないんですが、名前がやたらと出てくるので、合わせて紹介しておきます。
兄二人は浦河という田舎から東京大学(便利に使ってしまった)に出て行った、田舎の英雄だったわけで、歳が離れていたために、いちいち親戚からも近所の人からも学校でも『お兄ちゃんたちは…』と言われて育って、とにかく反抗しまくった。
豪快かつ繊細な面があって、多分ものすごく根の優しい人なんじゃないかと思う。赤ん坊の真が浦河に引き取られてきたときはまだ中学生で、目の色も髪の色も違う甥にかなり戸惑ったよう。とにかくこの子どもと接触するまいと、家を飛び出して、長一郎の兄のところに転がり込んでいた。
もっとも牧場の敷地内だったので、一人で遊んでいる甥をしばしば見かけていたわけで、本当は可愛いと思っていたらしい。弘志の感覚では、甥は日本人離れした外観ではみ出しもの、自分はできの悪いはみ出しもの、という同類感覚。高校のときは、無免許運転の友達の車で札幌まで遊びに行っては補導されるという、田舎の悪ガキそのものの生活だった。
ある時、真が疾走する馬の群れに巻き込まれたのを見て、危険を顧みず助けに行こうとしたが、結局馬たちのほうが一枚上手で、真には怪我ひとつなかった。それを見て感動したのか、急に真面目に勉強し始め北海道大学へ進学。田舎者だが結構ルックスは良かったと思うし、ラグビー部の花形で、女の子にはモテた。学年のマドンナとも付き合っていたし、かなり楽しいキャンパスライフを送っていたはず。
久しぶりに浦河に帰ると、父長一郎からぶっきらぼうに『真がお前の帰りをまっとった』と言われてちょっと可哀想になる。幼稚園・小学校前半の真にとっては唯一の頼れるお兄ちゃんだったわけで、弘志が札幌に出て行ってからは、それまで以上に一人ぼっちになっていたという。少し大きくなった甥は、多分本当に可愛かったはず。思わず札幌に遊びに来るか、と真を下宿に連れて行った、というエピソードが書きたいもののひとつ。
真は生まれて初めての都会に度肝を抜かれてパニックになっていて、大学のキャンパスでは弘志が結構人気者で忙しいのを見て寂しく思い、うろうろしていたら迷子になって、馬のにおいに引き寄せられて畜産部の厩舎へ行って、アイヌ人(そのときは本人は言わなかったけど)の女性に出会う。この人が弘志の嫁さんになったので、実はキューピッドは真だった。この女性、弘志を好きだったようだが、自分の出生の事で初めから全く諦めていた。弘志は強烈な人見知りの真が全く警戒せずに話しているのを見て、この女性に興味を持ったという経緯。後からアイヌ人と知ったけど、その時弘志が何の障害にも感じなかったのは、父親の影響でしょうか。子どもができたらどうするんだ、混血ということで子どもが苦しむぞ、と親戚に言われたとき、真を息子にする、と言ったとか何とか。結局は子どもが2人生まれるんですが。
真が『蕗の下の人(コロボックル)』を友だちだと紹介してきたので、こりゃやばい、と思って、功のところに行って、このままでは真がおかしくなる、と訴えて功に引き取らせた(その時まだ弘志は高校生)のもこの人。真が東京で馴染めなくて苛めにあっていると聞いて、俺が親になる、と思ったのもこの人。
とにかく、真にとっては大事な大事なお兄ちゃんだったわけです。
作者のひとこと:功・武史の兄弟葛藤からはみ子にされているようでいて、しっかり葛藤に参加している弘志さん。功は歳も距離も離れすぎていて、葛藤する対象としては実感がなかったかもしれないけど、武史に対してはかなり反発の気持ちがあったよう。何で息子を放り出したんだ、という一点でとにかく怒っている。実は私がある意味では最も気に入っているキャラの一人。『ひろし』という名前の人は『神』という私の謎の信念?に支えられているのかも。この人のテーマは、アイヌの人との結婚だったわけですが、ここには『願い』が込められている、つもり。真が混血、というのももの凄く影響していると思うし、長一郎が隔てなくアイヌ人と付き合っていたことも影響している。
超脇キャラなのに、気合が入ってしまった。

相川 葉子/ 富山 葉子
真の2歳年下の従妹。父は相川功、母は静江。
もっとも、静江は育児ノイローゼで家に火をつけたり、危険行為が多く、病院に入ってしまったため、赤ん坊の頃から親戚(母方)やお手伝いに預けられて、結構大人の顔色をうまく窺う子供に育っていたと思う。それが影響したのか、本当にうまく『お姫様』と演じていて、真と竹流という『騎士志向』の男どもを満足させることができたよう。
小学生3年生の時、初めて真に会って、実際自分の騎士だと思った(王子は別の人だしな)わけで、本当によく姫君の役割を果たしてくれました。兄が東京に来てくれて一緒に住むようになったとき、初めて同じ部屋で寝て、一人ぼっちじゃないと感動したわけで、それ以来兄にずっと恋をしていた。兄が変わり者で、ちょっと自閉症気味なのも分かっていたと思うが、真にとってもこの妹を守らねば、という気持ちが社会的適応を促した可能性が大きい。葉子が中学生になった頃の真は、「大人になる瞬間」にいたわけで、強烈なオーラがあったと思うが、うちの兄はどうなっちゃうの、とドキドキしていたようで、葉子の同級生も一緒になって入れあげていたという噂。
兄の親友、大企業社長の御曹司・富山享志と結婚したが、そもそもこの夫婦、北条仁に言わせると『お雛様』のような夫婦で(つまり生々しさがないってこと)、夫婦というより大親友の関係に近い。
兄に恋心を抱いていたが、大和竹流の存在で諦めたのは、本当の話。ついでに言うと、女友達は多いほうではない。親友はもしかすると大和竹流で、この親友関係、男と女の関係にはならないのに、真の死後も一生続いた。
音楽大学に進み、ピアノを専攻。職業としては役に立っていなかったが、実は先々享志と離婚(といいつつほとんど形だけ。しかも結局再婚する)してからは、ピアノの先生をする。この人が一時引き取っていた真の息子・慎一に与えた影響はもの凄く大きい。慎一がピアニスト(後、指揮者)になったのも、そもそも幼少期にこの人に育てられて、膝の上でいつもピアノを聞いていたことが影響したと思われます。
作者のひとこと:ちょっと特殊なムードの兄を持って、それが観賞対象としてぴか一だったら、という妄想を形にしました? それから、男が女に求めているのが『お姫様』というありえない理想で、女の子ってそれを知っているからお姫様を演出するに違いないというイメージ。結構素っ頓狂なところもあって、もしかして兄と家庭教師を引っ付けようとしていた疑いあり??

富山 享志
真の中学時代からの唯一の友人。享志は周りに『親友』と言いふらしている。
富山コーポレーションの御曹司で、いいとこの坊ちゃんの屈託のなさをよくも悪くも持ち合わせている。性格は完全に天然ボケで真っ直ぐで、嫌味なくらい嫌味がない単純バカ。成績もいいし、スポーツもできちゃうけど、多分器用貧乏な面がある。何でもできるけど飛びぬけることはないという。
中学生の時、院長室に呼ばれて、事情があって特別な転入なので(精神的に不安定という意味で)よろしく、と院長と功に挨拶されたとき、自分のほうをちらっと見ただけの真に完全に虜になった、という点は、思い切り自覚している(その前に幽霊と間違えていたけど)。一番眩しい時期の真に(その後は何とも言えないので)会ってしまったため、功の「よろしく頼みます」という言葉を一生守った馬鹿な男。恋でもあり、友情でもあり、いい意味での哀れみでもあり、とにかく『真は俺が守る』『真の妹も俺が守る』という英雄精神に溢れた人なんですね。葉子にプロポーズしたとき、『君を一生守る』じゃなくて『君たち兄妹を一生守る』と言った馬鹿な奴ですが(発想は単純で、友達は歳をとると一緒にいる理由がなくなることがあるけど、葉子と結婚すれば真とは兄弟なのでいつでも会う理由がある、という)、受けた葉子のほうも『君たち』の部分に納得して喜んで結婚したという変わり者なので、似たもの夫婦です。一男一女の父親になります。
現実には、従姉の小松崎りぃさとのっぴきならぬ関係になっていた時期があるなど、心のうちは多少複雑なはずなんですが、それがどうも複雑に見えない、なれない辺りが困りものです。
作者のひとこと:『これは恋』の具現。馬鹿馬鹿、って何回も書いてごめんなさい。作者的には一人は欲しいキャラでもあるけど(戦隊モノでは赤の役割)、何より、いい奴にも色々あるんだよ、とこの先多少面白くなるはずです。お楽しみに。
*『これは恋』:つまり『走れメロス』。友情は確かに尊いのかもしれないけど、友情だけで代わりに殺されちゃっても許容するのか、いくら信じててもちょっとなぁ、と納得いかなかった天邪鬼な学生時代。でもある時ふと思った。そうか、友情だと思うと胡散臭いけど、これは恋なんだ。恋なら命を懸けるのはありだ、と納得。思春期独特の感じで、友人だけど愛しい、愛しくて独占したくなる、他の友人と口なんてきいて欲しくない、とかいう感じ? これは恋愛じゃないけど、愛の一種で、身体の関係はなくてもエロティックで、でもそれ以上は望まないし、しない、っていう不思議な感覚。大人になるとそういうのは昇華されてしまうもの。享志の真に対する感覚はまさにこの思春期の友情=愛のようなものなんです。だから思い出すのは照れくさいんですね。でも一生涯、享志はこの気持ち=親友が大事だという気持ちを貫いたと思う。

名瀬弁護士
相川調査事務所の親分筋に当たる法律事務所の筆頭弁護士。そもそもは相川功の友人だった循環器内科医・斉藤の高校時代の親友。事務所自体が儲かっているところを見ると、企業の顧問弁護士も引き受けているようだが、本人の希望はあくまでも少年事件。その縁で、賢二と真の間を取り持ったことになる。
真が独立した後、事務所が立ち行けていたのは、名瀬の法律事務所の下請け仕事もしていたからだが、名瀬自身は真の失踪人調査の才能を買っていて(唐沢に推薦されていたのもあり)、真を一時雇ってくれていたこともある。真のほうがエリート集団に馴染めず、北条仁に口説かれて独立してしまった。
この人はちょっと謎。お堅い人のはずだが、何故か唐沢正彰を気に入っているらしい。

斎藤医師
相川功の医学生時代からの友人。現在は某企業の病院の循環器内科部長。真の不整脈の主治医でもある。功の失踪後、真と葉子の保護者の一人を自任していた人。ちょっと報われない恋をしていた事情で結婚が遅かったこともあり、子どもがいないため、真と葉子をかなり気にしていた気配がある。
この人は、実は先々重要なキャラなんですが、今はこの程度で。

相川 長一郎
真の祖父。真には多大な影響を与えている。しかも、「大和竹流の大親友」と言ってもいい存在。
相川の一族は、もともと北海道開拓時代に東北から移ってきたようで、浦河で馬を使って農耕をしていたが、その後牧場に転向。長一郎はやはり男ばかりの三人兄弟の次男で、ちょっと異端の息子だったよう。父親は『少年よ、大志を抱け』に感化されて、西洋文化にかぶれていたような人で、クリスチャンだった。長一郎はとにかく若い頃から歩き回るのが大好きで、馬を津軽まで売りに行っては、唄会に顔を出して当時名人といわれたボサマたちの三味線を生で聴いていた。ついでにアイヌ・マタギとの交流もあって、それらに傾倒してしまったため、一時父親と確執があって、旅に出てしまっていた。その旅先、金沢で芸妓の家の娘に一目惚れ、告白したところで、父親が倒れたという知らせで浦河に戻る。以後、兄弟で牧場経営に精を出している。
地元の娘と結婚して功が生まれたが、妻は病死。ずっと心の中で思い続けていた女性に、やはり会いたいと思い、金沢に行って、他の男との縁談がまとまっていた奏重を奪ってきてしまったという大恋愛を貫いている。
頑固で、心を許した人以外にはあまり打ち解けない。しかし懐に入ってしまうともの凄く大切にする。そこには年齢・民族は関係がなく、弘志がアイヌ人の女性と結婚したいといった時も、周囲のもの凄い反対の中、意地でも認めねばならないと思ったような人。自分の理想・信念が、周囲の声や感情(相手の文化を認めることはできても、結婚となるとわけが違う、という感情は絶対なかったとは言えないので)で曲げられることはよしとしなかった。
真はこの祖父の強い性質が、自分に受け継がれなかったことに、もの凄くコンプレックスを持っていたはずだが、子どもの頃尊敬する大人がいたということは、将来的には大きな糧になっていたはず。
男は強くあるべきだと剣道をやりまくっていた時期があり、実は恐ろしく強い。マタギと暮らしたりしていたこともあり、猟もできる。江差追分が十八番(他は唄わない)。太棹三味線を弾く(叩く)。歴史好きで、そもそも学校で教える歴史は西からの一方的な歴史で、そこには蝦夷の歴史がないと怒っている。しかし、それと仕事以外は何も興味がなく、何もできないだろうなぁ。
真の死後は山に引き籠ってしまう。かなり長生きしたようだが、死期が近かった竹流(ジョルジョ・ヴォルテラ)が訪ねていって、酒を酌み交わし、ただ何も語らず三味線を叩いている、それを竹流が聴いているシーンが書きたくてうずうずするのであった。
作者のひとこと:こうやって見ると、真は家族にすごく恵まれているなぁ、と改めて思いました。竹流はこの家族ごと、真を愛したのかもなぁ、と。いえ、弘志の娘(真の従妹)が言っていました。「相川の一族と大和竹流には運命を感じる」と。特に長一郎と竹流の友情は、本当に深かったんじゃないかと思うのです。

相川 奏重
相川長一郎の妻、真の祖母。
金沢の芸妓の家に生まれて、民謡を生業とする家に養女に出されているが、芸妓の母との交流はあったようで、一時は芸妓になろうと仕込みに入ったこともあった。長一郎と会ったのはまだ15か16くらいのとき。旅の空の長一郎は多分小汚い浮浪者に見えていたはずだが、旅の資金稼ぎに叩いていた三味線に一目惚れ、ならぬ一耳惚れをしていた、という説もある。
好きだと言われたものの、若すぎてどうしようもなく、一旦別れがきた後、もう戻らぬ人と諦めて別の男と結婚することになったところへ、長一郎が現れて、結局浦河へ嫁ぐ。花街から一転、牧場の女になったわけだが、それは苦労があったことと思います。しかし、やはり気風の良さと腹の据わりはただ者ではない女だったようで、最終的には男たちの世話から馬・牛の世話までバリバリにやっていたようです。
民謡はほぼプロで、盆踊りはいつも唄っていたし、町の人気者になっちゃってたという人。伴奏は、子どもの頃から真にさせていた。一途な恋を貫いた辺り、実は女の情念も立派に持った人でしょう。
それだけに、真の多感な思春期の正体不明の恋心?も見抜いていたし、狼狽えなかったすごい人。もしも真が実は…と打ち明けてきたら、駆け落ちさせるつもりだったでしょうか?

小松崎 りぃさ
富山享志の従姉。享志と葉子の結婚式で真と会い、関係を持つようになる。
いわゆるAVにも出ていた事がある、合法ドラッグの常用者で、自殺願望があった。もしかすると始めは本当に遊びのつもりだったのかもしれないが、いつからか『人間が地球に蔓延っているのは罪』、という信念で、死ぬことを考えるのが大好きになっている。真が事故で死に掛かったことがあるというのを聞いて、一緒に死ぬのに相応しい相手と思ったのかどうか、とにかく従妹の結婚と叶わぬ恋(かな、恋だよな)に喘いでいる真を死に誘いこむ女になっていた。結局、一人で自殺したが、その真相は本編(第4節)で。
絶対に、謎の女なんて書くものかという作者の信念を唯一曲げている女(村上春樹ちっくでどうも私好みではないんだけど)。

<【海に落ちる雨】登場人物>
ここからは、この物語に登場する人たちです。今後も絡むかどうかはわかりませんが。
なお、一部ネタバレがありますので、ご注意ください。


澤田 顕一郎
代議士。もともとブンヤだった。自分の取材で人を追い込んだという罪悪感から、ブンヤを捨ててしまったが、基本的な性質は極めてブンヤ向きだったことでしょう。政治家として頑張ってはいるものの、どこかで違和感を覚えているかもしれない。実は、真の父親・武史とは学生時代からの顔見知り。
出身は大分、妻は元某首相の縁戚の女性(息子を小さい時に亡くしたショックでほとんど郷里の山口に帰っている)。
両親が自殺した香野深雪にとっては足長おじさんだが、本当のことは言えないでいる。深雪は知っているかもしれないが。

香野 深雪
銀座のバーのママ。30台前半のはず。多分文句なしに綺麗な人でしょう。
新潟・糸魚川の老舗旅館の娘だったが、両親が収賄事件のあおりで自殺、新潟市内の施設で育っている。幼いときのトラウマで男に対して恐怖心があったはずで、新津圭一と知り合ったときは、それを乗り越えようとしていた辛い時期で、多分心からセックスを楽しんでいたとは思えない。それが、真と知り合ってから、身体が合っちゃったんでしょうかね…。これからこの人の物語が明らかになっていきます。

新津 圭一
雑誌記者。数年前、脅迫状を残して自殺した(実は殺された)。妻は事故の後遺症で長い間寝たきりで、香野深雪とは不倫の関係にあった。娘が一人いて千惠子というが、この子は幼女に対する性的虐待の犠牲者になってしまった。

田安 隆三
ジャズバーを経営している老人。実はその昔傭兵をしていて、唐沢とは古い知り合い。真に銃の扱いを教えたり、妙な面もあるが、基本的には真のことを心配している様子だった。澤田顕一郎の父親とは戦時中に上司と部下の関係で、生き残った自分が息子の顕一郎の面倒をみるという約束をしっかり守ってきた、妙に律儀な男。第1節で水死体で発見された。

楢崎 志穂
田安のところに出入りしていた雑誌記者。実は自分が香野深雪の妹であるとか、澤田顕一郎は両親の敵だとかわけの分からないことを言っていたが、結局は自分の出生もよく分からない孤児で、面倒をみてくれていた男に色々と吹き込まれていた。新津圭一を好きだったので、圭一をたらしこんだ(と志穂は思っている)香野深雪にはいい感情を抱いていない。

御蔵 皐月
楢崎志穂の孤児院時代からの姉貴分で、実際に母親は同じ。絵画の贋作家としての才能があり、特にフェルメールは得意としていた。寺崎昂司と大和竹流の両方と関係を持っていたが、本気で惚れていたのは大和竹流で、この男を何とか手に入れたいと思いながら、想いが叶わなかった。

『河本』/ 香月
本名は多分香月のほう。内閣調査室長代理で、いろんな後始末をさせられている立場の人間のよう。相川武史を知っていて、真の知らないところで色々と国同士の取引・駆け引きがある模様。真のことを気にしているが、それは多分アサクラタケシの息子を庇うことで、メリットが色々とある、という立場からの思い?
あるレールの上できちんと仕事をするタイプ。国を存続させるためには正しいレールが(正しい、というニュアンスには必要悪を含んでいる)必要と信じて疑わない。
何故か、微妙に気に入ってしまい、次作【星】にも登場……

江田島 道比古
弥彦の村役人。美術愛好家で、フランスに留学していたこともあるが、父親の死で田舎町に戻らなければならなかった。失われたフェルメールを見つけ出して、名前をあげたいと思っている野心家。かなり色々と事情があるらしい。修復師としての才能を持ち、何もかも恵まれて見える大和竹流にかなり嫉妬している気配もあり。

蓮生家
村上と荒川にそれぞれ屋敷がある古い名家。その昔は北前船で大もうけをしていた。日本海を挟んで大陸とも交易があった時代からの財産が、以前はごっそりあったようだが、今では落ちぶれた古い家。しかし日露戦争の後で、ロシア皇帝の末裔から色々預かり物をしていたというわけで、皇帝の血筋の女性を預かっていたという噂もあった。
村上の下蓮生の前当主は死に掛けのボケた爺さんで、子どもの頃に見た金髪の女の幻に苦しめられている。現当主はいやらしいおっさん。荒川の上蓮生の当主は女性(千草)で、誇り高い女。実はロシア人女性の血を引いている。

村野 耕治
既に死んでいるが、亡霊のような存在。死因は癌。以前、澤田顕一郎の秘書だった。もともとは澤田家と縁戚関係だが、確執があり、追われるように大分を出て、新潟の蓮生家の世話になっていたことがある。九州に戻って、澤田と同じ九州日報で働いていたが、密かに澤田への嫉妬心から刃を磨いていた様子。
村野耕治の父親は、戦時中の軍の阿片使用の民間協力者。相当の阿片・大麻を扱っており、息子の耕治も協力していた。戦後もそれをネタに日本国・米国・ソ連など大国幹部を強請っていた気配がある。
村野と澤田の物語は第5節でまた展開いたします。

村野 花
昔澤田の恋人だったが、仕事にかまけている澤田を待ちきれず、村野耕治と関係を持ち、結婚した女性。村野との間に子どもが一人、その後は財閥の大物と関係を持ち、子どもを作っている(それが楢崎志穂と御蔵皐月)。それをネタにこの財閥の大物を強請り尽くしていたらしい。強請りたかり夫婦だな。
かなり官能的で蠱惑的な女だったと思われる。
ついでに、自分の楽しみなのか、誰かへのあてつけなのか、残虐なビデオを作っていたらしい。

草薙 謙二
村野耕治と花の息子。とはいえ、本人はもう開き直っているため、出生についてはどうとも思っていない。新宿のバー『シャッフルズ』のオーナーで、他にも幾つか店を持っているよう。御蔵皐月の件で大和竹流と接触していたが、他にもいろいろ知っているよう。夜の世界を生きている人間、というイメージだが、行き場のない密入国者の子どもを引き取っていたり、奇妙な面もある。

寺崎 孝雄
寺崎昂司の父親で運送会社を経営している。主に美術品を運送する会社。裏稼業でとんでもないビデオを作っている(そのパートナーが村野花)。ビデオでは子どもを虐待するようなものや、死ぬまで人を痛めつけるようなものを作っているとんでもない男。その上、自分の息子までいたぶっていたというが…

ビッグ・ジョー
六本木の外国人ヤクザの元締め。その昔、麻薬密輸ルート欲しさに、大和竹流の持っている美術品輸入ルートに手を出そうと、深く考えもせずに相川真をさらって、結果として痛い目にあった。今も大和竹流にはいい感情を持っていないが、ビジネスはビジネス、というので、チェザーレ・ヴォルテラに協力している。

 

Category: ☆登場人物紹介・断片

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【雑記・自作小説】お誕生日おめでとう 


自分とこの登場人物のお誕生日を毎年祝っている、私はそんな馬鹿なことを20年以上もやっているのね、と今日しみじみ思いました。
(20年って、サバ読んでるかも^^;)

今日、11月17日は、相川真の誕生日です。
蠍座のAB型、タイプはツンデレ。
甘えたくても甘えられない、甘えたくない、でも……たまには?

人と打ち解けるのは苦手だから、あまり近づかないようにする。
でも、放っておくとあまりにも何もしないので、他の人が気にして何とかしてくれちゃう、結構ずるい一面も。
実は「構ってオーラ」を出しているのかも。

一人でいるのは平気。
放っておくとずっと一人でいて、あまり他人に理解を求めようともしない。
でも……こう見えて、結構、年下への面倒見はいい。
権力側の人間にはなびかない。
というよりも、人間社会におけるルールがあまり分かっていない。
動物社会の弱肉強食は理解できるけれど、人間社会のヒエラルキーは理解できないらしい。

でも、深く関わったら、物でも人でも、とても大事にする。
たまに、あやかし(妖怪? 幽霊?)が見えるけれど、中途半端な能力なので、何の役にも立たない。
宇宙にロケットを飛ばすつもりだったのに、新宿の片隅で調査事務所をやっている。
でも、今でも頭の中には、変な「美しい数式」が入っているようである。

上に積んであるノートやファイルは、真とその一族の物語。
ノートの半分は、真の死後のジョルジョ(竹流)の物語(『Eroica』)。
ファイルは、ひ孫(ロック歌手)と息子(指揮者)のものがメイン。
この中には『清明の雪』も『海に落ちる雨』もありません(PCで書くようになったので)。

ずいぶん長い付き合いになりました。
そしてまだまだ、これからも続いていく……みたいです。
そうそう、私がブログを始めたのは、彼のことを少しだけ誰かに知ってもらえたらなぁ、という、それだけでした。

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本人の絵がなぜかないので、代わりに息子の慎一です。
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彼らは、ひ孫の真と仲間たち(ロックグループのメンバー、全部で5人なので、あと一人抜けている)。

何はともあれ、今年もまた、お誕生日おめでとう、真くん。
実は生きていたら、去年が赤いちゃんちゃんこを着る歳でした。

そして、関係ないけれど、明日、11月18日はミッキーマウスの誕生日(*^_^*)

Category: ☆登場人物紹介・断片

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【雑記・小説】 今日は彼の誕生日 

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(イラスト:【小説ブログ「DOOR」】のlimeさん 著作権はlimeさんにあります)

今日4月23日は、聖ジョルジョの日。
聖ジョルジョの日といえば……彼、ジョルジョ・ヴォルテラ、つまり大和竹流の誕生日なのです。
彼は聖人の生まれ変わりというコンセプトもあったので、誕生日は同じ名の聖人の記念日と定めました。
最愛キャラ、その2かその1か、もう分からなくなっております(^^)

limeさんが描いてくださったイラストは本当にイメージにとても合っていたので、嬉しがって何回も使わせていただいております。limeさん、重ね重ね、ありがとうございます(^^)
あ、傍にいる猫は……半にゃライダーに憧れるマコトです。→【迷探偵マコトの事件簿】

真とマコト、竹流とタケルの位置づけについては、作者もよく分かっておりません^^;
マコトはツンデレの設定だったけれど、最近妙に素直だし……真はこんなに可愛くありませんし……

さて、今日誕生日の彼。
昔、この長大な物語を実際に字に起こした時、真と竹流の物語をいくつか書きましたが、その後、真の人生をすっ飛ばして、真死後の竹流の人生を書いておりました。
始めは、真を見守るいい役だったんだけど、あまりいい男だったので(作者が言うか^^;)、物足りなくなって掘り下げたら、とんでもない男でした……
詳しくはこちらを→大和竹流・紹介文
ついでにこちらも→【最愛オリキャラバトン】

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このノートは全て真シリーズなのですけれど(込・真の曾孫の真の話まで)、右の山の上半分(多分9冊くらい)が件の真死後の竹流、というよりジョルジョの物語。舞台はローマ。ジョルジョと、真の息子・慎一の壮絶な親子葛藤の話です。
『Eroica』というタイトルで、ベートーヴェン交響曲第3番をイメージしておりました。
中身は……今読んでも、今の私にこれだけ書けるかしら、という濃厚さ。
いつかお目にかける時が来たら嬉しいです。

竹流さん
昔、友人たちとコピー本を作っていて、その時、この『Eroica』が300ページを突破した記念記事の冒頭。

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その中のイラスト……もっと男前だよ、と書いてある……
やっぱり私の画力じゃだめだわ^^;

というわけで、今日はまた一人(なぜか同居の姪を巻き込んで?)、ケーキはないのでイチゴ大福でお祝いです(*^_^*)

あ、お花もプレゼントしよう! 花はこちら!
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今日、ついに開いた牡丹です。うん、タケルにはピッタリだ。あ、竹流?
百花の王ですものね。あと4つも蕾があるのです(わくわく(*^_^*))。

おまけに。
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艶やかな躑躅。木はずいぶん小さくなったけれど、まだまだ色鮮やか。

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拓き始めたモッコウバラ。黄色は匂いがなくて、白は匂いがあります。

というわけで、春の花と共にお送りいたしました、お誕生日記事でした!

Category: ☆登場人物紹介・断片

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