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コーヒーにスプーン一杯のミステリーを

オリジナル小説ブログです。目指しているのは死体の転がっていないミステリー(たまに転がりますが)。掌編から長編まで、人の心を見つめながら物語を紡いでいます。カテゴリから入ると、小説を始めから読むことができます。巨石紀行や物語談義などの雑記もお楽しみください(^^)

 

【旅2017・スペイン】(1)世界遺産の遺跡群・タラゴナの円形競技場から旅を始めよう 

アムステルダム空港
初体験のKLMでヨーロッパ入りです。乗り心地と機内食? 悪くありませんでした。でも、大体日本から出るときの機内食が不味かった記憶はあまりないなぁ。
話は横に逸れますが、今まで乗った数少ない飛行機の中で、乗り心地が良かったはルフトハンザ。トイレはまとまって下の階にあり、飲み物がもらえるところもあって、さすがにドイツの飛行機という感じでした。が、いかんせん高いので、今回はKLM~エール・フランスで。海外に行くときに一番楽ちんなのは、それはもちろんJALなのですが。
そして、今まで一番、着地が上手かったのは、ソ連時代に乗ったアエロフロートでした。噂通り、空軍のパイロットですし、なによりも税関含めて男前ばかり。おっちゃんになると、かなり様相は変わりますが(あれって、痩せてると生きていけないんですって。寒すぎて)。
そんな話はさておき。
アムステルダム空港の時計
アムステルダムの空港の時計が面白かった。これ分かります? 人が中に入っているデザインになっていて、お掃除している設定。針を1分ごとに描いて、消して、ってやっているのです(もちろん、本物の人ではありませんよ。って当たり前か)。
アムステルダム空港で飲んだジュースとチョコ
そして、今回の旅の失敗の原因だったと思われるのは、こんな感じの(飲んだときはものすごく美味しい)生ジュースを飲み続けていたこと。これはアムステルダムの空港で飲んだシトラス・ブラッドオレンジジュースですが、スペインに入ってからも暑すぎて食欲がなくて、水気ばっかり採っていたのです。多分、水とか氷とかにやられたんでしょうね……ほんと、ずっとお腹の調子が悪くて、治ったのは帰ってから1週間後!
ちなみに、隣にあるGODIVAの小さな缶。絵にもありますが、正露丸くらいの大きさのチョコレート菓子(クリスピーのチョコレートコーティング)が入っています。これがちょっと美味しくて、旅の友でした。まだ食べきってないけど、家族にも「美味しい」と受けておりました。でも日本で見たことないなぁ。

地中海のバルコニー
さて、今回の旅、バルセロナでちょっとした会合に出席するために計画したのですが、ついでに夏休みをとってしまおうと、バルセロナ入りする前にタラゴナ、そしてバルセロナ後にアンダルシア地方に寄って帰ってきました。7泊9日の旅。
ヨーロッパには何度か行っているのですが、5/7がイタリア絡み。行ったことのない国の方がもちろん多いのですが、そのひとつがスペインでした。そもそも私がヨーロッパに憧れる原点はアンダルシアだったはず、なのですが、旅行をするような歳になったときに、美術館・博物館巡りに憧れ、行ってみたらイタリアに嵌まり、京都の日伊会館にイタリア語を習いに行き、そうこうしているとイタリアに行かずにはおれないようになり、遺跡を見に地下に潜ったり、あれこれ。
ちなみに始め2回の旅はバックパッカーで、ドイツ→オーストリア→イタリア(もちろんイタリアが長い)、およびソ連→(ちょっとだけチューリッヒ。トーンハレを聴きたくて。その時チェロがヨーヨーマだった)→イタリア(もちろんイタリアが長い)。思えば若かった。金はなかったけれど、閑はあったのね……
そんな中、ようやくスペインに足を踏み入れたわけです。

原点のアンダルシアはどういう意味か、というと、さすがに「ひまわり」(ソフィア・ローレン)ではありません(しかもあれはロシアのひまわり畑)。実は私、中学生の時に闘牛士が主人公の話を書いていたのです。いや、今思えばしょうもないのですが、その若者が実はケツァルコアトル(マヤの神様の鳥)の現し身で、闘牛の最中に、何かの拍子に過去のスペインによる侵略戦争の時代のメキシコ、マヤ文明の世界にもどって行ってしまう。彼にはスペインで日本人の彼女がいたんだけれど(百合って名前だったなぁ)、彼女は彼を捜してマヤ文明の遺跡に……なんて感じの話だったような(設定はかなりいい加減)。
きっと、竹宮恵子さんの『変奏曲』のエドナンがスペイン人で、恋人(ウォルフの妹)がアンダルシアで育ったというあたりからスペイン・アンダルシアがインプットされていたんだろうなぁ。そして、ロルカの詩なんか読んでみたりして。
だから、もこの先海外旅行は滅多にしない気がするので、スペインに行くチャンスが巡ってきたからには絶対にアンダルシアに行かなくちゃ! と気合いを入れたのでした。

でもまずは、バルセロナの少し南、タラゴナから旅の話を始めたいと思います。
後から考えたら、バルセロナから通っても良かったのですが、バルセロナに着いたときに「うわ~、思った以上に大都会」というのに疲れてしまったので、スタートが少しのどかな町だったのは良かったかも。
上の写真は「地中海のバルコニー」と言われている広場から見た地中海。広場側の手すりの所に、小さくて見えにくいけれど、バレエの練習のような格好をした女の子が数人いるのです。先生みたいな人もいたので、何か始めるところだったかも。
タラゴナRambla Nova
私が泊まっていたホテルがある広場からこの地中海のバルコニーまでは、このRambla Novaという目抜き通りがあって、車よりも歩行者が優遇されています。暑いから、この木々の影は有り難いんだろうな。
スペインではお店の多くがこういう道にテラス席を持っていて、皆さん暑い中、テラスで食事をされています。
タラゴナ人間の塔
ちょっと写真が暗いですね。この日、午前中は少し曇っていたのです。あとはず~~~っと晴れてましたけれど。この像、写真を撮ったものの、なんやら分からずにいたら、後でバルセロナでこれは人間の塔といって、カタルーニャ地方のお祭りでよくやっているパフォーマンスだと教えてもらいました。う~む、祭りとなると、古今東西、人々は危険を顧みず燃えるものらしい。
タラゴナチケット
タラゴナの遺跡群は2000年に世界遺産に登録されています。紀元前3世紀にローマ人が築いた、当時はイベリア半島最大の都市だったそうです。当時の町の名前は「タラコ」。
最初に地中海のバルコニーから見下ろせる場所にある「円形競技場」に行きます。ガイドブックには入場料3.3€と書かれていましたが、ひとつずつ払っていったら15€近くになりそうな4ヵ所の遺跡のチケットをまとめて買ったら7.4€。ものすごくお得です。えぇ、ものすごく!
なぜ力説するかって……バルセロナに行って何に驚くかというと、見学料の高さ。特にガウディ建築はほとんど20€を越えています(1ヵ所の値段)。バルセロナの人曰く、何しろ人口の10倍の観光客が押し寄せる町、観光客から税金など取らなきゃやっていけないそうで。まぁ、それもそうか。
円形競技場3
さて、スペインの人はみんな親切です。特に観光施設やホテルの人のフレンドリーさには救われます。このチケット売り場のお姉さんは、チケットにアルファベットを書いて、地図をくれて、地図にもアルファベットで行き先を書き入れてくれました。
ちなみにチケットの下にあるのは、カテドラルのチケット(5€)とバスのチケット(1.5€、後で「悪魔の橋」に行くときに利用)。これはまぁ、完全にレシートですね。
円形競技場は例のごとく、猛獣と剣闘士とか、剣闘士同士の戦いを見世物にしていた場所。残酷とかなんとか、今の基準で測ってはいけないのですが……
円形競技場2
座席部分は半円くらい残っています。一端後ろの方へ回って、上の写真の右奥の半円アーチの部分からアリーナにも入ることができます。アリーナの掘れたところは何らかの舞台演出の仕組みだったのでしょうか。コロッセオなどは、水を張って船を浮かべていたとも言われていますよね(船の戦闘も見世物にあったとか)。
円形競技場4
後ろに回り込んでアリーナに入るところ。どのくらいが原型を残しているのか定かではありませんが、それにしてもローマというのは、町を建設しいくつものこういう遊興施設を作っている辺り(テルマエロマエもね)、上手く人心を掴んでいたのでしょうね。
円形競技場6巨石並ぶ
巨石ファンとしては周囲をぐるりと取り囲む巨石の並びに興味津々。
この後ろ、どうなっているかというと。
円形競技場7巨石の後ろ
カニみたいにならないと歩けないような狭さなのですが、これはもしや、やられそうになったら逃げ込むところ? 闘牛場にも逃げ込み用の板があるのと同じような感じかな。もちろん、逃げたりしても後で殺されちゃったりしたのかもしれないけれど。
円形競技場5教会の跡
ここはアリーナの中の教会の跡地。この円形競技場で、キリスト教司祭が処刑され(259年)、その跡地に12世紀になって教会が建てられたそうで、円形競技場の中に異質な部分があるのはそのためなのですね。その教会も廃墟になって、いまや一体化していますが……
円形競技場
でもやっぱり、円形競技場の中に教会がはめ込まれたみたいに見えますね。
遺跡って、こうしていくつもの時代の名残が重なっていて、それはそれで面白い。

またちょっと話は逸れますが、マルタやナポリの地下遺跡に行くと、入り口は普通の家で、「遺跡とは知らんかったから、ゴミ捨て場に使ってた」(地下に捨てるのね……)とか、「戦争の時は防空壕にしてた」「水をためとく井戸にしてた」とか、そんな感じ。
そもそも新しい文明になると、以前の町は埋められて、その上に町を作る。だから新しい時代には、地面は一段上になっていくというのが町の作り方だったようで、ローマのフォロ・ロマーノも、現代の都市の地面からすると一段下になっているし、キリスト教の教会には地下にエトルリアの遺跡があったりしますし……で、とりあえず、古い町に行ったら、地下に潜れる所を捜して、潜ってくることにしているんです。今までローマとナポリとマルタで潜ってみたけど、一番すごかったのはやはりナポリだったかも。マルタも忘れられませんが、ナポリはまぁ、規模がすごくて。

次回も引き続き、世界遺産、タラゴナの遺跡巡りです。
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Category: スペインの旅2017

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【旅2017・スペイン】(2)古代イベリア半島最大の都市・タラゴナの遺跡とカテドラル 

博物館屋上からの景色1
前回ご紹介した円形競技場が右の海の脇に見えています(ちょっと木の陰になっているけれど)。
ここは円形競技場から徒歩ほぼ2分ほどの、というのか、坂を登ったらすぐにある、考古学博物館の屋上から見た地中海。何となく水平線が丸いですね。
まだこの日、微妙に空が曇っていたのと、海からの風が気持ちよかったので、この時点ではまだ元気だった私……
プレトリ
まず、円形競技場からの坂を登ったところにこの塔のある建物が目に入ります。看板には「プレトリ」「シルク・ローマ」。紀元前1世紀に建てられた長官公邸(プレトリ)に、なぜか円形競技場が横にひっついている。といっても、こちらの円形競技場は、2頭馬車による競技が行われたと書かれているものの、残っているのはごく一部で、ここを走っていましたよ、という跡が見られるのみでした。
シルク・ローマ遺跡の上から
こちらは上の塔のある建物に登ったところから考古学博物館を見たところ。遺跡の一部は屋根もなくて、敷地内にアパートが建っていたりします。アパートの壁に遺跡の絵が描かれているのが興味深いですね。それも一部なんですが、こんな円形競技場があったのよ、ということでしょうか。
博物館の屋上から2
逆に考古学博物館から塔のある建物を見たところ。アパートの奥が円形競技場の跡らしきところ。
建物の屋上
異国に来ると、こういう屋根の上を見て生活の一部が垣間見えるのに興味津々。こんな屋上、素敵だけれど、うちにもまぁまぁの大きさのベランダはあるのに、こんな優雅に使ったことないなぁ……掃除しようにも暑いし、蚊も飛んでるし。そう言えば、こちらは蚊はいそうにないですね。いるのかな?
考古学博物館屋上
その考古学博物館の屋上ですが、上に登るのには階段もあるのですが、こんなスリリングな?エレベーターもあります。建物は十分に古代のものなのですけれど。
さて、ここのメインになるのはこの通路でしょうか。
シルク・ローマ通路
考古学博物館の1階部分(もしかして地下?)にあるのですが、説明文を読んでも「ローマ時代の円形競技場にあるアーチ型天井部分、としか分かりません。この通路の脇には5つの小部屋があります。説明文によると、この遺跡はローマ時代後半からは使われず放置され、その後13世紀からはゴミ捨て場として使われたり(この時、天井部分に穴を開けた際に、鉄くずや動物の骨が発見されたとのこと)、また軍の倉庫に使われていたこともあったよう。
やっぱりゴミ捨て場にするのね……
もうひとつおまけ。
シルク・ローマ通路2
ちなみにシルクローマと考古学博物館は中で繋がっていて、どちらからでも入れるみたいです。
引き続き町を歩きながら、今度はローマ時代から続く城壁を見に行きます。
その前に、近くにカテドラルがあったので、遅ればせながらご挨拶に伺います。そうそう、初めての街に行ったら、流儀と礼儀として、とりあえず日本国内なら土地の神社に、海外なら教会に行くのですが、今回は古代の遺跡から出発してしまいました。
カテドラルの中
内部の中央部分は比較的シンプル。脇廊下の礼拝室の並びはそれなりに煌びやかでしたが。
こちらのカテドラルは12世紀に着工、15世紀に完成した大聖堂。そうか、サグラダ・ファミリアが特別ってわけじゃないんですね(1882年に着工、現在、135年経過……噂によると2026年、ガウディの没後100年には完成する予定だとか)。
時間がかかっているからか、ロマネスク、ゴシック、バロック様式が混在、さらにイスラムっぽい回廊まであります。
カテドラルファザード上半分
ファザードはとりあえず、ロマネスクっぽい? っていっても、私、あんまり建築様式がよく分かっていませんが……ロマネスクは窓が少ない感じで、ゴシックはステンドグラスとかいっぱいあって(壁面積が小さい)、バロックはごちゃごちゃ~という感じ(わぁ、建築関係の人に怒られそう…・・)
カテドラル正面
ファザードの下部にようやく聖人が並んでいる彫刻が。
カテドラル祭壇
祭壇は煌びやかですね。こちらにはタラゴナの守護聖人、サンタ・テクラの生涯も描かれているようです。
カテドラル祭壇脇のレリーフ
中庭に出て行ってみます。
カテドラル中庭
だんだん空が青くなってきました。この時点では、空が青い方が写真写りがいいなぁ~なんて満足していたのですが……
カテドラル回廊の小部屋の天井
回廊を歩いていると、小部屋が脇に並んでいて、中に色々と展示されているのですが、何よりもこの天井に感動。日本のお寺の花天井みたいですね。この文様にはイスラムの影響も感じられます。
回廊とカテドラル
中庭で寛ぐような天候ではなくなってきました。
カテドラルを出て、町を歩きながら城壁の方へ向かいます。正確にはこのカテドラルも城壁に囲まれた中にあるのですが……
城壁に囲まれた古代タラコ
模型を見るとよく分かりますね。右上の方にカテドラルがあります。
たちあおい
さて、日差しがきつくなってきました。タチアオイの葉が光る様を見て、あ~なんか夏だわ~暑いわ~と気がつきました。
長くなるので、タラゴナはあともう1回、続きます。次回は城壁とForum Localです。

Category: スペインの旅2017

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【旅2017・スペイン】(3)タラゴナの街角で不思議発見!と『悪魔の橋』 

城壁
考古学の道と名付けられた、古い城壁の脇を歩いてみます。ここは一応有料区間になっていて(安いですけれど)、遺跡巡りセット券に含まれているので、歩いてみました。が、気温はぐんぐん上昇中。午前中は雲に覆われていた空も、すっかり晴れ上がってきました。
暑いなぁ~と思いつつ、壁には興味津々。でも、古代タラコ(タラゴナの昔の名前)を囲んでいた城壁の名残……かと思いきや、オリジナルの石はほんの一部なのですね。
壁オリジナルの部分は少ない
近くに「どの石がオリジナルか」という看板があるのですが、この壁の部分でもともとのものは5つくらいみたいです。確認したのですが、正直、解説を見て比べたら分かるけれど、こうしてざっと見て「これか!」って感じは全然しません。つまり、これらの石から年代を知るのは難しいってことなんですね。
太陽の位置関係から、壁は全然日除けになってくれないし、ほんとによれよれになってきました。きっと季節が良かったら良い散歩道なんだろうなぁ~。途中に小さな博物館がありました(前回の街の模型なんかがあった)。
Forum Local 2
町歩きをしながら、次は少し離れたForum Localに行ってみました。
全くノーマークだったのですが、遺跡巡りセット券の中にあったし、ホテルへの帰り道でもあったので。そんなに広くない中に、ローマ遺跡の名残がありました。といっても、残されているのはごくわずか。フォロ・ロマーノなどをイメージすると本当にこじんまりです。道路で2区画に別れていて、歩道橋で繋がっているのですが、興味深いのは、完全に街の建物に取り囲まれていること。写真写りはあまり良くありませんが、現代の生活が垣間見える中の遺跡というのも乙なものかもしれません。
Forum Local3
遺跡巡りも悪くありませんが、街の散歩も楽しいですよね。
家の窓に変な人形が?
まずはアパートの窓。日本ではあまり窓を楽しむなんてことは無いような気がしますが、ペナントで政治的立ち位置を示したり、もしかして地元のサッカーチームのサポーターだったり。そう言えば、窓の旗は汚れたり古びたものはほとんどありませんね。みなさん、どのくらいの頻度で取り替えていらっしゃるんだろう。
見えにくいけれど、このお家の窓には、それぞれに妙な人形がいるんですけれど……??
町の壁に描かれた屋号
壁の所々に、こういうプレートがありました。このお家は床屋さんなのかな。
バルセロナとかにも、通りの壁には馬車用の印があったり、ロンダにも街に貢献した人の家には特別な印があったり、こういう街の印を見るのも面白いけど……なんか分からないものもいっぱい。
街角の牛
お店の入り口には、でっかい牛がいたり。
街角の壁
ずいぶんと賑やかな壁があったり。
町の中色とりどりのポール
壁の絵は、誰かが落書きをする前に描いちゃえ、ということなのでしょうか。車止めのポールにも芸術的な? デザインが。
町の中のポールアップ
出来映えは色々ですけれどね。なんでも、剥げてきたら、次々と描き直すので、いつも同じ模様ではないらいしい。このパンダは上手に描けてるけど、微妙な絵もあったりして。でも楽しいですよね。歴史ある街の中にこんなファンキーなものがあるというのも。
アパートの壁劇場
壁もなかなか良い出来映えではありませんか。
即席メリーゴーランド
不思議と言えば、この即席メリーゴーランド。タイヤが吊ってあって、一応くるくる回っているんですよ。携帯をかけているおっちゃんは、多分このメリーゴーランドの係の人。日本で言うと、テキ屋さん?
市がたっていた
ホテルの近くの通りに市が立っていて(土曜日だったからかな)、その端っこが上の即席遊園地。といってもメリーゴーランドと変な滑り台しかないのだけれど。市は日用品からアクセサリーまで色々。実は少しチーズが苦手な私。いえ、食べないのじゃないのですが、好んでは食べないのですね。実はにおいがちょっとダメっぽくて、スペインの街のあちこちで市場を見たのですが、チーズ屋さんの前に来ると、ものすごいにおいで、ちょっとくら~っと……
即席滑り台
即席メリーゴーランドの隣には即席滑り台もありました。

町歩きを終えて、タラゴナに来て一番観たかった『悪魔の橋』に向かいます。
夕方(といっても、日の入りは21時台なので、全然真っ昼間)にホテル近くの広場からローカルバスに乗ります。バス停は分かりやすくて、あらかじめ教えてもらっていたバスに乗って、バス停の数を数えていたのですが……実はアナウンスのバス停の名前を聞き取れなくて、「降ります」ボタンを押すのもよく分からなくて(押してもランプとかつかないし、押してあるのかどうかも分からない)……でもあるところで、「絶対この人、私と目的地が同じだわ」と思われるお兄ちゃんがいたので、えいやっと付いて降りました。
結果的には野生の勘は正しかったのですが、やっぱり運転手さんに「ラス・ファレラスについたら教えてね!」って言っとくべきですね。そう言えば、イタリアでシエナ郊外のサン・ガルガノやトゥスカニアのバジリカ・サン・ピエトロに行ったとき、バスの運転手さんに教えてねって言っておいたら、バスの乗客がみんな聞いていて、着く前から「姉ちゃん、サン・ガルガーノやで~」「姉ちゃん、あの丘の上がバジリカ・サン・ピエトロやで~」って大合唱してくれたのを思い出しました。
ローカルバスは、古い町から郊外の街まで行くのですが、途中ちょっとバイパスのようなところを通ります。ラス・ファレラス(悪魔の橋)はこのバイパスの脇、公園の中にあるのです。
ラスファレラスバス停
バス停には「悪魔の橋(Pont del Diable)」と書かれています。このバスは巡回バスなので、タラゴナの街からここまでは10分ほどで着くのですが、帰りはこの同じバス停から乗って、一度郊外の街を回って帰っていくので(バス停は反対車線にはない)、少し時間がかかります。しかも、タラゴナの街に入ってから降りるところがよく分からん(出発したバス停には着かない)^^; 街に入ったら、迷子にならないところで適当に降りようと思って乗っていましたが、そもそも狭い街なので、あまり困ることはありませんでした。それに何だか世間一般みたいな雰囲気を味わえるのもいいですよ。
「ローカルバスで自力で行くのは大変?」と聞かれたら「全然大丈夫!」と言えると思います。当初は「橋は公園の中にあって、ちょっと歩かないと行けない」と聞いていて、いささか不安だったのですが、特に安全面で問題があるような場所でもありませんでした。
公園入り口
バス停からちょっとだけ道を引き返し、少し坂を登ったら、すぐに公園の入り口です。駐車場もあって、ほとんどの人は車で来ているようです。
ラスファレラス公園の中
木々は茂っていますが、暗くて不安な感じはありません。散歩している家族連れ、犬の散歩をしている人などもぱらぱらといます。
地図を見ながら歩いてもわけ分かりませんが、「悪魔の橋、こっち」という案内板もあるし、何よりも、目的物はでっかいので、見落とすことはありません。適当に歩いていたら……見えてきました。
悪魔の橋1
ローマ時代の水道橋です。この水道橋が乙なのは、上を歩けること。
実は高所恐怖症の私、ここで一抹の不安を覚えていたのですが、行ってみることに。
ところで、もうすっかり空は真っ青になっています。写真的にはすごくいいのですが、あつい~!
橋は下から見ても迫力があるし、少し離れて見てもいいし、上を歩いてもいいし。
ラスファレラス橋
上を歩くためには橋のはしっこまで足元が少し悪い坂(整備はされていません。滑りやすい土なので気をつけて)を登ります。私は上の写真の右手の方の低木が点在している坂道を登っていきました。後で写真をよく見たら左手の方には道らしいところが……ま、いいか。
ラス・ファレラス2
ドローンで上から写真が撮れたらいいんだけれど、橋の上、通路っぽいの分かりますか? 橋の端っこから歩き始めるところはこんな感じ。
ラスファレラス橋の上を歩く
ドキドキして行ってみたら、この通り道は意外に深さがありました。両脇の壁が腰の高さよりもまだ深いし、何より壁の幅が結構あって、私の身長では下をのぞき込むことはできません。そう、高所恐怖症にも優しい(?)のです。
もちろん、ここは本来なら水が流れるところ、つまり水路なのですね。
太陽が高くて日差しがきつくなってきたので、影とのコントラストも艶やかです。で、橋の上を歩きながら自分の影の写真を撮ってみたら……
ラスファレラス橋の影
影にぽちっと飛び出ているのが私の頭の影……ちっちゃい(^^;)
ラス・ファレラス1
反対のはしこっまで水路を歩いて、改めて下に降りてみました。
ラスファレラス橋と人
橋の下に何人か、さらに橋の影の中に上半身裸で立っている人がいますが、これで橋の迫力が分かるでしょうか。
この水道橋、紀元前2世紀のローマ時代に建てられたもので、もともと35kmもあったとか。今残っている部分は、高さ26m、全長217mで、スペインでは2番目の大きさだとか。
ところで、この公園の中に、何とも不思議なものが……
悪魔の木
一体どうなっているんでしょうか。もちろん、宿り木ではありません(密度が全然違うのです)。周囲の木々はこの背後にあるような感じで、薄い緑で、枝も細め。葉もぎっしりというようなタイプのものではありません。その木に引っかかっているように見える、深緑のどっしりした木の枝の部分(塊)、よく見ると、塊の下部の中央には切り取られたような幹っぽい部分が見えているんです。でも、周囲を見回しても似たような木はありません。
どこから飛んできたの? それとも悪魔の仕業? 悪魔の橋だけに、悪魔の木もあるのかしら?
謎が謎を呼ぶ、不思議発見コーナーでした(未解決)。

次回からはいよいよガウディのオンパレード。
まずはタラゴナからバルセロナに移動中に立ち寄ったコロニア・グエルからです。

Category: スペインの旅2017

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【旅2017・スペイン】(4)コロニア・グエル教会~ガウディの建築を巡る・その1~ 

2017/8/17スペイン・バルセロナにおけるテロの犠牲者の方々のご冥福と、身体や心を傷つけられた方々の1日も早いご回復をお祈りいたします。
あのつい1ヶ月前には私も歩いた道です。人々が安心して歩けるはずの歩行者専用道路でした。
一体どこにこのようなテロ行為の根源があるのか、考えれば考えるほど根深い問題で、また恐ろしい事だと思えます。どこから何を始めればいいのでしょうか……
まさにバルセロナの景色をここにご紹介しようと思っていたところです。特にサグラダ・ファミリアは、予想していた以上に美しく感動的でした。せめて、心を込めて素晴らしい街の景色、建造物の数々をここにご紹介していきたいと思います。


「日本人観光客はガウディで忙しいからね」
これはバルセロナの夜のバルツアーで案内してくださった日本人ガイドさんのお言葉。
全くその通り、確かにガウディで忙しい!
実は行くまでは「ガウディ、何ほどのもの」と思っていました。サグラダ・ファミリアには興味はあるけれど、何が何でも観たいもの、というほどの勢いもなくて、むしろ私のスペインのイメージと言えばアルハンブラ宮殿!だったのですが……
観た後の感想は……「天才と何とかは紙一重って本当だ!」……あれ? ちょっと表現がおかしいですね。でも本当にそういう「一般人の脳の限界を超えたもの」を感じさせる宇宙でした。あれを頭にイメージしてそのまま形にするってのは本当に紙一重……

サグラダ・ファミリアのことは別の記事に書きますが、行く前まで一番楽しみにしていたガウディの建築は、実は今回ご紹介する『コロニア・グエル教会』でした。
行ってみて、確かに教会自体はとても良かったのですが……バルセロナに泊まっていたら、ちょっと行くのが手間で、あまり時間が無かったら、この教会を観るためだけにわざわざ行くのはちょっと大変、という感じでした。
私ですか? 大きな声では言えませんが、タラゴナからバルセロナ入りをする道すがら、コロニア・グエルとモンセラットに立ち寄りたかったので、時間を金で買っちゃいました。でもおかげさまで、良いものを見せていただきました。大人の旅行? 若いときにはできなかったやり方です。
コロニアグエル外観1
教会に直行したら、チケットはここには売っていないと言われました。チケットは、教会から歩いて1-2分ほどのインフォーメーションで買わなくてはいけません。私が行ったのは日曜日だったので11時からミサがあるということで、インフォーメーションも早じまい。ゆっくりと情報を手に入れる時間は無くてさっさと教会へ戻ります。
入り口から見ると、上のような教会の姿が目に入ります。ガイドブックによるとここは「教会の地下部分」らしいのですが…・・建築途中で放棄されたため、ここが地下部分になるのかどうかはよく分かりません。ただ、教会は斜面に建っているので、入り口が坂の上に作られる予定だったということみたいですね。
教会の換えの空間柱アップ
入り口から見ると、さらに掘り込まれた半地下みたいなのがあって、ここは前室になるはずだったのでしょうか。
教会の前の空間
家の庭に欲しい。あ、いや、こんなのがあったら、家の庭がこれで終わってしまうか。
ガウディの建築や公園などで見られる、特徴的な斜めの柱。力を分散させて崩れないようになっているということなんでしょうが、これが緻密な計算の上になっているのかというと……答えがサグラダ・ファミリアの博物館にあるのですが、え~そんなざっぱな話でいいの? なんですね。天才と何とかは、と私が思ったのはまさにその「ざっぱな力学」なんですが……
教会窓外から
入り口を通り過ぎて、この建物の奥へ行くと、いかにもガウディらしい廃品利用的自然形態の模倣な建物の気配が感じられます。とりあえず、中に入ってみましょう。
教会内部後ろから
初めて目にしたガウディの建造物。その印象は、やはり「あ~たしかに全然違うわ」でした。居心地がいいかどうかは人それぞれなんでしょうけれど、少なくとも天井ひとつとっても、教会と言われたら教会だけど、恐竜博物館と言われてもそうかもと思う、何とも面白い造形(ただし、ここは、もともと教会の建物の地下部分で、教会本堂に使うつもりではなかった部分)。
この天井の感じは他の建造物にもあるのですが、まるで恐竜の背骨ですよね。気になるのは手前の方の柱がコンクリートの剥き出し状で、途中なのか、これで完成なのか……建物自体が未完成というからには、まだ手を加えるつもりだった部分があるのでしょうか。
天井
天井をアップにしてみます。見て分かるように、何とも写真を撮りにくい空間なのです。といっても、写真はどれも空間の一部の切り取りなので、素人には難しいのですが、何というのか、ガウディの建築を一言で表すと「変容」ですよね。常に動いている空間と向き合っているような感じで、どうやって微分してやろうかと……(表現が既に変^^;)
コロニアグエル教会内部1
光の加減によって空間はまた色合いを変えます。サグラダ・ファミリアはあのすごい色彩に圧倒されるのですが、こちらは窓のガラスに色彩はあるものの、内部の他の色彩は本当にシンプル。それでもこの影の出来具合で見事に空間が色を変える。
教会の椅子
ガウディは家具のデザインもたくさんしているのですが、この椅子もまた面白いですね。階段の手すりなど、人間の身体の構造に気を配って作られたと言いますが……この椅子、座り心地がいいわけでは……まぁ、お説教中に寝たらだめだから、寝にくい構造になっているのかも?
祭壇脇の階段
祭壇部分はシンプルで、キラキラはあまりありません。その祭壇脇を上っていくと、少し高いところから空間を見ることができます。こちらは、聖歌隊などが立つところなのでしょうか。
教会内部祭壇側から2
この日は日曜日だったのですが、観光客はあまりいませんでした。ミサの都合もあって一般公開時間が短いからでしょうか。
ミサの準備
すでにオルガニストがミサの準備を始めています。名残惜しいですが、一般観光客はそろそろ退散です。
シンプルな祭壇
退散前に、教会の内部で最も色鮮やかな窓について、ご紹介するのを忘れてはいけませんね。
これ分かるかなぁ? 写真奥の窓は閉まっていて、手前の方は開いているのですが、蝶の羽根みたいに開く(閉じる)のです。
コロニアグエル教会窓
編み目が見えているのは窓の外側。これを建物の外から見ると……
教会の窓外からアップ
最後に、教会の脇から上の階に上ってみましょう。
教会の屋上
といっても、ただの広場です。先ほどの教会空間の真上。屋上ではなく、本来はここが教会の1階だったはずなんですね。さて、ガウディはここにどんな空間を演出するつもりだったのでしょうか。

コロニア・グエル教会があるのは、サンタ・コロマ・ダ・サルバリョ市で、ガウディのパトロンだったグエルが1890年にこの地に工業コロニーを作ったとされています。繊維工場を中心に、教会・学校・劇場などを含む従業員のための住宅街を作ったのですね。
1898年に教会建設の依頼を受けたガウディ、着工は1908年。「そんなざっぱな力学?」の模型を作るのに10年もかかった上に、作り始めて6年後にはサグラダ・ファミリアに専念して、こちらを放置しちゃったそうで。
今教会となっている部分は、もともと講堂になる予定だったそうですが、放置されたので仕方なくグエル氏はこれを教会に転用したのだとか。それでも、この教会をガウディの最高傑作とする建築家も多いそうで、何でも未完成の方が魅力的という事かもしれません。サグラダ・ファミリア然り、そしてミラノにあるミケランジェロのピエタも……でもミラノのピエタは、ミケランジェロにとっては「もうこれ以上彫れない」というところに来ていたといいますから、あれが石の最終的な「本来の姿」なのかもしれません。
そして、くだんのサグラダ・ファミリア。ついに完成の時が近づいていると言いますが(日本の○林建設が手がけたら、もうできあがってるな)、さて、どんな姿となり、どんな印象を私たちに与えてくれるのでしょうか。案外あの工事の器機がなくなったら、つまらない景色になるのかもしれませんね。
次回はそのサグラダ・ファミリアに参ります。そうは言っても、これは「観るべきものだ」としみじみ感じました。

街の中にある、当時を忍ばせる建築物がいくつも点在しており、インフォメーションで案内図をもらって、街巡りを楽しむこともできます(狭いのでそんなに時間はかかりません)。
コロニアグエルの村1
多くの建築を、ガウディの助手たちが手がけたと言うことで、ある意味、ガウディ派の村と言ってもいいかもしれません。
コロニアグエルの村2

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【旅2017・スペイン】(5)サグラダ・ファミリア(1)~ガウディの建築を巡る・その2~ 

サグラダ・ファミリア外観3
今回から2回に分けてサグラダ・ファミリアのご紹介です。
サグラダ・ファミリアの景色と言えば、まさにこの「工事中」ですよね。こちらは現在メインの入り口になっている生誕のファザード側から見た姿です。着工は1882年、信者からの寄進で税源をまかなうという「贖罪の教会」であったため、資金難でなかなか工事が進まなかったといいますが、ついにガウディ没後100年の2026年の完成が宣言されているようです。
完成しちゃったら、今やサグラダ・ファミリアの代名詞と言ってもいい、この工事現場風景は見られなくなるって事なんですね。
完成した暁に一番高くなるのは、画面の右奥あたりに見える、途中ですぱっと切られた大根みたいになっている部分。あの上にまだ積まれて、170mになるそうです。
サグラダ・ファミリア工事中一番高くなる予定
大根、アップにしてみました。手前に見えているのは生誕のファザードの4つの塔のうち2つ。手前の塔が大体100mくらいなので、まだ全然これからですよね。生誕のファザードの4つの鐘楼ができあがったのも、ガウディの死後4年目(ガウディは1926年亡くなりました)。その上、スペイン内戦(1936年)で破壊されたこともあるので、未完と言うだけではなく、破壊という歴史も背負っている。思えばすごい建造物です。
手前の塔は100mくらいだから、あの大根の上が高さ170mになるというのがどういう感じか、想像してみましょう。ね? これってできあがってしまったら全然違う景色になってしまいますよね。もうその時には今のサグラダ・ファミリアは無いのですね。
前回に書きましたが、行く前は「ガウディ何様?」とあまり気合いの入っていなかった私でしたが、力業で迫ってきました。有無も言わさず「すごい」と言わされてしまった気分。
サグラダ・ファミリア生誕のファザード外観
生誕のファザード側から見てみます。真ん中に見えるのは「生命の樹」、腐敗しないものの象徴として糸杉がモチーフになっています。白いのは鳩。4つの塔はそれぞれ12使徒の誰かに当てはまっています(今は8本だけれど、3つのファザードに4本ずつ、合計12本になる予定)。
生命の樹の後ろに少し弓なりになった渡り廊下みたいなのが見えますよね。
サグラダ・ファミリア生誕のファザード外観アップ
ちょっとアップにしてみます。渡り廊下の上に転落防止の網が見えます。あそこ、歩いたんですよ! 高所恐怖症の大海が……これがどの部分になるのかは、1枚目の写真と比べてみて頂いたら分かると思います。
塔の文様が斜めの螺旋になっているのが分かりますね。ひとつひとつの凹みは窓(灯り取り)になっていて、内部は螺旋階段になっています。もちろん、階段で上るなんて無体なことはありません。
その前に、まずはサグラダ・ファミリアの中に入らねばなりませんね。
サグラダ・ファミリア入り口
サグラダ・ファミリアに入るためにはもちろんチケットが必要なのですが、よく考えたら、入るだけで18€、エレベーター代はプラス13€、ちょっと麻痺していましたが、4000円! 
積み上げている煉瓦1個分くらいは私が寄付したんだと思うことにしましょう。
あれこれ情報収集して、ここは外しちゃならないと、日本から予約していきました。朝9時1番のチケットをゲット。お勧めです。何よりも混む前に入れます。そして、少し早めに行ったら、もうひとつ良いことがあります。その話は後にするとして、ここが生誕のファザードの入り口。9時少し前にたどり着いたら、既にかなりの人が集まっていました。荷物チェックを受けて並んで時間を待ちます。
待っている間にこのごちゃごちゃ~とした彫刻を見上げます。
サグラダ・ファミリア2
生誕のファザードですから、マリアとヨセフの婚姻から始まって、受胎告知~イエス・キリスト生誕、少年時代(大工として働く)などの場面が描かれた彫刻が見られます。下は「受胎告知」の場面。
サグラダ・ファミリア彫刻とげとげ
写真を撮ってアップで見直して初めて分かる……彫刻の上にトゲトゲがいっぱい。そうか、鳩よけですね。作り物の鳩は群がっていてもいいけれど、本物の鳩が群がると糞だらけになりますものね。
しかし、何よりも目を引くのは……やっぱりガウディというこんな彫刻ですよね。
サグラダ・ファミリア彫刻とかげ?
カメレオン? ちょっとユーモラスで可愛い。こういうのを見ると、あぁガウディって感じだなぁと、まだこの時点では見ていないグエル公園のトカゲに思いを馳せていたら……いよいよ入場です。
サグラダ・ファミリア内部柱メイン
入った瞬間、何が見えたかというのはよく覚えていないのですが(側廊から入る感じになるので、柱までは少し距離があるのですが)、多分この柱がで~ん、と見えて、さらに何とも言えない色彩が感じられたのです。写真で見ていたイメージよりも、幅も高さも奥行きもずっと大きい空間に、色づいた光が浮かんでいるというのでしょうか。「やられた」と思いました。
最近は何かを見たときに「解説」から頭に入ってくることが多くなっているような気がします。タイトルや内容を理解する方へと頭を使っているというのか。ネットで音楽のコメントとか見ると「一体この語りを入れているのは何者?」みたいなものが溢れているし(でもネット上では言葉を駆使するしかないというのも分かるんですけれど)、溢れる解説や感想に左右されすぎてしまうし、でも何だか身に迫ってこないというのか。
でも、ここには解説は不要でした。これは「心情」を揺さぶる空間です。鳥肌が立つような感じ。あぁ、ガウディさん、見くびっていてごめんなさい、です。ここは確かに教会なのですが、教会の一般的なイメージとは一線を画しているような、それでいてやっぱり教会のような。
サグラダ・ファミリア内部観光客あり
これを見て『風の谷のナウシカ』のシーンを思い出しました。あのお話に、私が最も好きなシーンが2つあるのですが、そのうちのひとつが腐海の底、地下空間です(もうひとつはナウシカの実験室)。腐海では菌類が毒を吐きまくっているのに、その底では新しい清浄な空間が生まれている。実は腐海の菌類は、汚れた空気や水から毒素を吸い取って、その地下で浄化しているという下り。
あの場所と似ているなぁと。この柱も、そして空気感も。実際、ガウディはこれを「森(石化した森)」と表現していたそうです。
ここは、空間に祈りが込められているような気がします(これを爆破しようとしていた人がいるなんて。もしかして神の鉄槌が下ったのかも)。
では、しばらく、この柱と柔らかな光の色彩をお楽しみください。
サグラダ・ファミリア内部1
サグラダ・ファミリア内部柱と天井
上は前方、下は後方を見たところです。後方は、栄光のファザードで、現在は開けられていないのですけれど、一番大切なファザードになるそうです。将来はこちらが入り口になるのかな。
一体どういう頭脳を持ってしたらこういう柱の設計ができるのか、ですよね。これって、あれこれ考えたらかえって作れないんじゃないかと。解説書によると緻密な計算をしたような話になっているけれど、やっぱりこれは昔の大工の棟梁のように直感と信念と経験? 
ただ、よく見ると場所によって柱の色が違っているじゃないですか。石の性状が異なっているようなのですね。ということは、石の硬さ・強度は計算に入っているということなんですよね。う~む。
この詳しい解説は他に譲るとして(というのか、私の頭ではついて行けないし)、とりあえず、いつもに比べてサイズアップの写真で攻めることにいたしました。
サグラダ・ファミリア内部前方
前方に見えるあたりは、多分聖母マリアの塔の辺りになるのでしょうか。中央部分から上に、光が「溜まっている」ように見えませんか。
サグラダ・ファミリア前方アップ1
他の部分は、ステンドグラスでもっと色彩豊かなのですが、ここは光の入り込む部分が高いからか、光そのものの色に見えます。その上方には不思議な幾何学模様の天蓋のようなものがあります。
サグラダ・ファミリア前方アップ2
あまり偶像的なものはないし、キリスト教的というよりも、イスラムの幾何学模様を思わせます。アップの写真を見ると、金や銀に彩られているので、まさに光をためる装置なのかもしれません。
今度は天井を見上げてみます。
サグラダ・ファミリア内部天井2
この、先になると枝分かれしている柱は、まさに自然の造形「木」です。でもやっぱり、「本当に大丈夫?(天井支えてる?)」って聞いちゃいますよね。
サグラダ・ファミリア天井

長いので2回に切りました。次回はステンドグラスと受難のファザード、そして「ざっぱな力学」について、です。

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【旅2017・スペイン】(6)サグラダ・ファミリア(2)~ガウディの建築を巡る・その2~ 

ガウディさん
サグラダ・ファミリアその2のトップ写真はガウディさん。サグラダ・ファミリアの地下博物館にお墓がありますが、結局、彼は人生の最後、1910年から1926年に亡くなるまで、この教会と共にあり、今もここに眠っておられるのですね。大変健康には気遣っておられたそうですが、残念ながら路面電車に轢かれて亡くなられたとか。健康よりも電車に気をつけていただきたかったけれど……不慮の事故ならば致し方ないのでしょう。サグラダ・ファミリアの設計図はまだ大方、ガウディさんの頭の中にあったようですから、この教会の地下には、今もひたすらガウディさんの頭の中を探り出すべく模型ばっかり作っている研究室みたいなところがあるのです。
模型造り
そして、この模型製作所の横に、例の「ざっぱな力学」の正体が……
模型さ
これを目の前にして、私たちは思わずつぶやいたのです。「天才と何とかは……ってほんとにね~」
これはガウディさんの頭の中にあった「コロニア・グエル教会の吊り模型」なのです。写真では分かりにくいかもしれませんが、要するに、砂か何かが入った袋をいっぱいぶら下げてあるのですね。
逆さ模型
アップになった写真を発見。まぁ、アップにしたからって「わかった!」って代物でもないのですが。
「ガウディが建築家としての生涯にわたって貫いた方針は、構造以前に原理に重きを置くというものでした。それは徹底した自然観察の結果でもあるのです。」と説明にあるのですが、う~ん? 要するに、重力のままにバランスを取れるものは、これをひっくり返した場合にもバランスが取れる、ということなのでしょうか。で、この「ざっぱな力学」がサグラダ・ファミリアにも引き継がれているというわけのようです。
考えても私には理解できないので、諦めてサグラダ・ファミリアの内部のご案内にもどりましょう。
サグラダファミリア内部観光客あり
石化した森を表現したような柱、その周囲のステンドグラスです。これは塔のエレベーターに上って降りてきてから撮った写真なので、結構観光客が増えていましたが、朝一番で入ったときは結構がら~んとした感じで良かったですよ。
オレンジ~赤がメインになっているのは受難のファザード側。
ステンドグラスオレンジ
入った時間帯(朝一番)にはこちらのオレンジ側からの光が最も綺麗でした。あれ? でもこちらは西側のはず。いずれにしても、入る時間帯を変えたら、また違う光を感じることになるのでしょうね。でも、そう何回も行くことはないだろうなぁ。というのか、2度目はなさそう。
ステンドグラスオレンジ縦
アップにしてみると、モザイク状になったガラスが分かりますが、何かの文様というのでもなさそうです。
向かいになっている生誕のファザード側のステンドグラスは青系統。といっても、完全に統一されているわけでもなくて、規則性があるようには思えません。そう言えば、イタリアのモザイク職人が「敢えて不揃いにする。そこに色や光が生まれる」ようなことを言っていました。揺らぎのあるところに心に響く何かが潜んでいるのですね。
ステンドグラス青観光客あり
柱や壁が白っぽいので、光の加減、立つ位置によってはその反射があって、余計に色彩が深く見えます。
ステンドグラス青
そう言えば、側面が全部ステンドグラスですね。じっと見ていると何かの絵柄にも見えなくはないのですが、どこを見ても、これは何かの場面を意匠的に描いたものでもなく、ただ光をどのように遊ばせるか、そしていかにこの空間に立ったときに「深い森」にいるように感じるかと考えたもののように思えます。
ステンドグラス1
側廊に立つと、中央部よりは光が近くて遮るものもないので、柱や天井が光の色彩に染まっているのが分かります。
サグラダ・ファミリア内部脇廊
こうしてみると、何だか椰子の林にいるみたいですね。そう、これは殉教のシンボルであるシュロの木をモチーフにしているのです。きっと私のような異教徒には何のこっちゃ分からないけれど、やはりここは教会なんですね。
サグラダ・ファミリア内部脇廊2
ここに居ると麻痺しちゃいますが、この柱って思えばすごくシンプルで飾り気がありません。模様もないし(でもなぜか迫り来るものがある)。これはこの光を遊ばせるための空間なのですね。
ステンドグラス反射
少し暗くなってしまいましたが、このバルコニーの手すり、教会の手すりじゃないですよね。これって、カサ・ミラで見たような。
ステンドグラスはいつまで見ていても飽きませんが、実は、じっくり写真を撮ったのは、エレベーターで塔に上がった後でした。何しろ、朝一番のエレベーターを予約していたので、早速行っとかないと、遅れると上らせてもらえません。
ファザードエレベーター
エレベーターは塔の中を上がっていくのですが、何しろ狭いので一度に数人しか乗れないのです。だからやむを得ず人数限定になってしまうのですね。コインロッカーもあって、大きな荷物は置いていけるようになっています。
生誕のファザードからの眺め
さぁ、あの生命の樹の鳩のところに上がってきました。バルセロナの街が見渡せます。高所恐怖症の私ですが、とりあえず頑張って写真を撮りました。でもほんとのことを言うと、さっさと降りたかった……でもせっかく上ったし、レポートいたしますね。
この生命の樹がどのあたりにあるのかは、前回の外観写真をご確認ください。
生誕のファザードからの眺め-池
サグラダ・ファミリアの前には池があるのです。この池がもうひとつの見所でもあるのですが、それはちょっと置いといて。
生誕のファザード側には生命の躍動感溢れる彫刻があれこれ見られるですが……
生誕のファザード果物
これって、確か日本人がデザインしたものでしたよね。なぜ果物担当? 果物がいっぱい集まっているので、どれもブドウみたいに見えるけれど、それぞれ違うみたい。
生誕のファザード果物工事中
工事現場を間近で見ながら、螺旋階段を降りていきます。
生誕のファザードこわい~
途中、こんな風に飛び出したバルコニー風のところがあるのですが……一番端っこは人ひとりが立てる程度の大きさ。もちろん、この上に立つなんて恐ろしいことはできませんので、写真を撮っただけですが、一応上の方は見上げてみました。生命の樹からずいぶん降りてきています。
生誕のファザードから空を
塔の中を降りる螺旋階段は、途中から狭くなって、最後はこんなくるくるの階段になります。ひとり通るのがやっとな階段。みんな一生懸命誰もいないシーンの写真を撮りたいと頑張るのだけれど、常に誰かの手や足が写るのですね。私としては足のひとつもあった方が大きさ比べになっていいと思うのですが。
ファザードを降りる階段
エレベーターは2つあって、ひとつはこの生誕のファザード側、もうひとつが受難のファザード側です。チケットを買うときにどちらかを選ぶようになっています。私たちは生誕のファザード側に行ったので、受難の方がどうなのかは分かりませんが、基本的にはどちらも同じような造りみたいです。もちろん、身近に見える彫刻は違うのでしょうけれど。
受難のファザード入り口床
受難のファザードを見ようと建物をいったん出ます。ちなみに地下博物館はこの受難のファザード側から入るようになっています。
生誕のファザードの対側は受難のファザード。ステンドグラスではオレンジ~赤がテーマだった側で、西側を向いています。文字通り、キリストの受難と死がテーマで、こちらは非常に冷たい感じのする石が剥き出しの彫刻です。
受難のファザード入り口
前回の生誕のファザードと比べてみてください。何とも寂しい受難の光景です。これを見て、最初にミラノにあるミケランジェロのピエタと思い出しました。ヴァチカンにあるのは(破壊されたことのある)綺麗で繊細なピエタですが、ミラノにあるのは、石から彫り出しかけのように無骨で未完成にさえ見える、ミケランジェロ晩年の傑作。ミケランジェロの手紙のどこかに「もうこれ以上彫れない」ようなことが書いてあったような記憶が(間違ってるかも。中学校の時、芸術家の手紙シリーズを読むのが好きで、結構嵌まっていました)。身に迫る作品と言えば、ミラノのピエタの方じゃないかな。
この受難のファザードの彫刻担当はスビラックス氏。ガウディの意思をよく理解されていたのでしょう。
受難のファザード彫刻1
ユダの接吻。後ろに数字が16こ書かれたものがありますが、これは縦・横・斜め、どの方向に足しても33になります。キリストの亡くなった年齢を表しているのだとか。
受難のファザード彫刻2
キリストの裁判。右にいる考える人みたいのは、ローマ総督ピラト。
受難のファザード彫刻3
中央部分には聖布を持つ聖ヴェロニカ、そして左側の人物はガウディだと言われてます。ヴェロニカの顔が彫られていないのは、彼女が持っている布の上に移しとられたキリストの顔が強調されるように、ということらしいですが……でも、他のどの彫刻の顔も、十分に無表情なのですけれど。そういえば、この後ろの仮面をかぶった兵士みたいなの、カサ・ミラの屋上にもいました!
受難のファザード入り口3
最後に、塔の上から見たあの池の効能?を。
朝一番に行ったら、ちょっといいことがあると書いたのは、この美しい逆さサグラダ・ファミリアです。あ、これは決してガウディの逆さ模型ではありませんよ。
逆さサグラダ・ファミリア朝2
確かめていないので分かりませんが、現地の日本人ガイドさん曰く(こちらのガイドツアーはまた後日ご報告を。夜のタパスツアーに行ったのです)、朝一番と夜は、水が澄んでいて、鳥もいなくて濁っていないし、水面が凪いでいるので、綺麗な逆さサグラダ・ファミリアを見ることができるのだとか。ちなみにこの池、もしかして逆さサグラダ・ファミリアを見るためだけに作った、ってことはない、ですよね?(未確認)
逆さサグラダ・ファミリア朝1
しかし、頑張ってみてもこれで精一杯なのです。何って……池との距離の問題です。そう、でかすぎて(かつ近すぎて)、富士山みたいに、本物と池に映ったのと、両方は画面に収まりません……広角レンズが要りますね。
夜の逆さサグラダ・ファミリア? もちろん、抜かりはありません。ばっちり、美しい姿をカメラに収めてきました。でもその写真はまた後日、夜のツアーご報告でアップしたいと思います。

次は、建物ばかりも飽きるので、先にグエル公園にご案内いたします。大海のソウル・メイト:トカゲくんに会いに行きました。え? オオサンショウウオ? 実はそういう噂もあるのですが、いや、私の知ってるオオサンショウオはあんなのじゃないけど。トカゲは、あんな色のがいるけど……それに色だけじゃなくて、形態的にオオサンショウオには見えないけどなぁ……

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【旅2017・スペイン】(7)グエル公園~ガウディの建築を巡る・その3~ 

スペインの旅2017・続編です。
今回お届けするのは、『ガウディの建築を巡る・その3』ですが、正確には建築じゃないですね。でも別カテゴリを作るほどでもないので、ここに入れちゃいました。のっけから、写真は曲がってるし暗いし(一応補正したのですが)、まったく写真の腕のないのがよく分かる残念なスタートですが、お付き合いくださいませ。
ちなみに、お天気が良くて、太陽の光がきつい(これは関西弁なのかな。自覚してないけど。強いってこと)と、こんな風に影もきつくなって……って、なんだか哲学めいた話ですが、夏の南ヨーロッパ写真のあるあるですよね。
グエル公園14
グエル公園といえば、この「大階段」ですね。観光客がひしめいていますが、この階段が正面入り口(現在は有料エリアの「出口」)から階段の上にある「市場(ギリシャ風柱の見えているところ)」(後述)を繋ぐメイン通路、ということになるのでしょうか。階段には、「市場」の下にある貯水槽の水を排出する機能もあるようです。
って、そもそも「グエル公園」って? 
しばしば登場する「グエル」というのは、ガウディのスポンサーだった人の名前なのですが(それなのにコロニアグエル教会を途中でほっぽっちゃったガウディ)、この場所に住宅街を作ろうとしていたのですね。

ここはバルセロナの街を見下ろす高台、いわゆる「山の手」です(ということは、ここに行くためには結構坂をのぼらなくてはいけないのです)。「山の手」と言えば、芦屋のような高級住宅街のあるところ。こちらも閑静なイギリス風高級住宅60邸の計画がグエルさんによってなされ、その住宅街のパブリックスペースの設計・都市デザインがガウディに任された、わけなのですが……なんと、グエルさんとガウディさん以外には1軒しか売れなかったそうで……
あの時代にもそんなことがあったのですね。どう考えても街の中の便利な場所の方がいい。

結果、ここは公園として残されたわけです。本来なら、素敵な公共公園というわけなのでしょうが、観光客がひしめくので、今や半分は有料エリアになってしまっているのですね。
ただ、有料エリアも、定められた開園時間(8:00~、閉園は季節により異なるが夏は21:30、冬は18:15くらい)以外なら、ただで入れるようです。って、早朝にここにたどり着くのもちょっと気合いがいるし、暗くなってから行くのも微妙~な場所ですけれど。
昼間でも根性のない私たちはしっかりタクシー利用しました(だって、坂なんだもん)。

と言うわけで、まずは無料エリアからご案内しましょう。
グエル公園出口
いわゆる正面入り口に着きました。でも、現在ここは有料エリアの出口になっていて、入れません。無料エリアの入り口はいくつかあって、分かりやすいのはこの前の道を右奥へ進んだところ。
グエル公園入り口2
入って行きます。中は階段、遊歩道が整備されていて、その一部がこんなふうに天蓋付き通路になっています。
グエル公園2
なんでこんなに「ごりごり」? 思い出してみると、ガウディの建築には常に「自然の具現」「自然との一体化」がテーマに掲げられていましたよね。このごりごり感も、緑に囲まれた敷地内に大地をイメージさせるものだったのでしょうか。
グエル公園3
階段を上ったり、スロープを上がったりすると、このごりごり通路の下に出たり上に出たりします。ごりごりの上の道から上の写真の通路を見ると、こんな感じです。
グエル公園4
天井もごりごり。しかも、場所によってみんな同じではなくて、少しずつ柱の形、天井の造りも違っているようです。天井の石、落ちてきそうですよね。多分落ちてこないんでしょうけれど、網掛けなんてしてありませんから、ちょっと怖い。
グエル公園5
無料エリアはだだっ広くて、全部を回っていませんが、散歩には良いところのようです。
そうこうしている間に時間が来てしまいました。何の時間? そう、予約していたグエル公園有料エリア入場時間です。
この予約は、私たちは日本からオンライン予約していったのですが、当日券も買えます。でも、何時でもいいというならともかく、ここは場所も離れているし、待ち時間が長いとしんどいと思うので、時間が制約されている場合には、オンライン予約がよいですね。旅行会社さんからのアドバイスでも、サグラダ・ファミリアとグエル公園は予約していったほうがいい、ということでした。
もちろん、待ち時間には無料エリアでゆっくりくつろいでいてもいいのですが……
グエル公園有料入り口
いくつかある有料エリア入り口のひとつです。看板にご覧頂けるように、そう、私たちの入場時間は19時なんですよ。
夏はいいですね、この時間でもこの明るさ。
私は夏に長期休みをとるのがたいてい難しいので、よく秋休みをとっていたのですが、旅行代金が安いのはいいのですが、17時にはもう暗くて、結構損をした気分になることがあります。いえ、夜ライフをコンサートとか食事で楽しむってのもありなのですが、やっぱり夜に異国の街を出歩くのはそれなりに気合いがいるもので。だから夏に高い料金で旅行するのも、コストパフォーマンス的には決して悪くないのかも。

というわけで、有料エリアに入ったら、冒頭の大階段が登場するわけです。
以下、この記事も「有料エリア」に入ります。というのは冗談で、写真が多いので記事を畳みます(*^_^*)
引き続きどうぞ。
トカゲちゃん、登場!
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【旅2017・スペイン】(8)カサ・ミラ~ガウディの建築を巡る・その4~ 

カサ・ミラ外観long
ガウディの建築を巡るシリーズも、残すところあと2つ。教会や公園といった公共の建造物から、少しプライベートな建物に対象を移します。2つの「Casa(家)」のうち、今回ご紹介するのは、高級アパート「カサ・ミラ」、別名「ラ・ペドレラ」です。
石を積み上げたような外観から石切場=ラ・ペドレラと呼ばれるようですが、石切場はこんなにくねくねしてないですよね。このくねくねは、当時としては異質なもので、街並みの統一性を欠くものとして物議を醸したとのこと(「ごりごり」の次は「くねくね」、ね)。バルセロナで初めて地下に駐車場が作られたりもしたそうです。
異質なおかげで、グラシア通りを歩いていたらすぐに発見できます。
もう1軒の「カサ・バトリョ」は個人の邸宅として建てられたもので、そちらは「海」を、こちらは「山」をテーマにしているようですが……山? 
カサミラ外観
ひとまず、中に入ってみましょう。
私は日本で日付指定のチケットを買っておいたので、ファストパス的にするするっと当日券の人たちの脇をかすめていけたのですが、それでもカサ・ミラはなかなか人気のスポットで結構な人出でした。ただ、当日券でもいける程度。
私はこの日、朝からサグラダ・ファミリアに行って、サン・パウ病院に行って、カサ・ミラに来て、最後は夜のタパス・ツアーに行ったという、頑張った1日でした(月曜日)。
中から見上げる
建物の中はこんな吹き抜けになっていて、光の加減で色んな表情を見せてくれます。
カサミラ中から見上げる2
カサ・ミラは現役のアパートなので、公開されている場所は限られています。
入ったらすぐに屋上まで上がるエレベーターの方へ誘導されます。あ、階段を上ってももちろん構わないのですが……エレベーターに並んでいると、自販機があって、カサ・ミラのネーム入り水が売られていました(どこかに写真があったはずなのでお土産コーナーで、いずれご紹介)。

そして、屋上へ!
テーマは山ですよ。まずは、そう思いながら御覧くださいね。
カサミラ模型
こちらは、建物の中に展示されているカサ・ミラの模型。これからこの屋上に上がっていきます。
屋上になんだか怪しいものが並んでいます。あれは?
というわけで、トカゲに続く登場シリーズ、今回は鉄仮面の登場です!
(写真が多いので記事を畳んでいます。てっかめ~ん!)
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【旅2017・スペイン】(9)カサ・バトリョ~ガウディの建築を巡る・その5~ 

カサバトリョ外観5
ガウディの建築を巡る・最終回はカサ・バトリョです。繊維業を営む裕福なバトリョ家が増改築をガウディに依頼し、1階と2階を改築、6階と屋根裏が増築された邸宅です。テーマは海。カサ・ミラと同じく曲線が見事に外観を飾っています。
隣の建物と比べてみたら、その違いがはっきりと分かりますね。隣の建物も十分変わったデザインとも言えるような気がしますが、それでも線はまっすぐ。ガウディの建築との違いがよく分かります。
カサ・バトリョ外観2
でも、実はこの建物も、ガウディと同じモデルニスモ、すなわちアルテ・ホベン(=新しい芸術、アールヌーヴォー)の建築の担い手のひとり、ジュセップ・プッチ・イ・カダファルク氏が改装したカサ・アマトリェール。実は、ガウディの方がこの隣の建物を意識してカサ・バトリョを改装したみたいですよ。
しまった、行ったときは全く意識していませんでした。カダファルクさん、ごめんなさい。
気を取り直して、カサ・バトリョです。
バルコニーが奇妙な形をしていますね。別名「あくびの家」とか「骨の家」とか呼ばれているようです。
カサバトリョ外観3
骨にも見えるけれど、なんだか顔が並んでいるみたい。やっぱり鉄仮面軍団? 壁の文様は海面の揺らぎを表している、というコンセプトなんですね。
さて、こちらの建物、ガウディの建築物の中では最近、カサ・ミラを越える人気のようですよ。その理由は多分、ちょっぴりハイテクにあるのでは? って言ってもすごいハイテクではないのですが、観光内容に少し工夫があって面白いのです。
建物の中に入る=海の中に入って行く、というイメージで楽しみましょう。
カサ・バトリョ入り口2(light)
受付を済ませると、イヤホンガイドとスマホの様なものを渡されます。ちなみにこちらの入場料は22.5€(カサ・ミラは20.5€:2017年7月)。バルセロナの観光って本当に高くつきます。あ、でもこちらはイヤホンガイド+スマホもどき込みの値段です。
私が訪れたのは日曜日の夕方。人出はまずまず多かったけれど、長蛇の列と言うほどではありませんでした。しかも例のごとくファストパスを持っていた私は列を交わしてするすると。
妙ちくりんな花瓶みたいなのが並んだ入り口の脇の階段が面白いんですよ。
カサ・バトリョ階段1
これこそまさに怪獣の骨? じゃなくて、海の中だからさしずめ巨大なサメの骨と言ったところでしょうか。どうやらガウディは骨好きだったみたいですね。もちろん、例のごとく、自然の形態を模して作られたガウディワールドです。
カサ・バトリョ階段2
それでは、階段を上って「海の中へ」潜っていきましょう。
そうそう、この手すりも人間工学的に使いやすい形態になっているそうですよ。
(以下、写真が多いので記事を畳んでいます。海底に潜るよ~)
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【旅2017・スペイン】(10)カタルーニャ音楽堂~ガウディのライバルが残した建築・その1~ 

前回までガウディの建築の数々をご紹介してきました。確かにガウディは天才で、彼の設計した建造物は特別な存在という印象はありましたが、そんなガウディだって時代の申し子だったのですね。19世紀末、それは私たちが一般的にフランス語の「アールヌーボー」という名前で知っている芸術様式が花開いた時代。スペイン語では「アルテ・ホベン」または「モデルニスモ」と呼ばれる新しい芸術の中心地は、スペインにおいてはこのカタルーニャ地方だったのですね。
ガウディという天才は決して突発的にわき出したわけではなく、この時代の中に生きた多くの芸術家たちの生み出したあまたの芸術のひとつの形だった、ということなのでしょう。

この時代の建築家のひとり、リュイス・ドメニク・イ・モンタネールも華やかで素晴らしい建築を残しています。ガウディよりも二つ年上、建築学校の教授にもなり、政治家としても活躍したそうで、当時はガウディよりも人気があったのだとか。
音楽堂外観1
モンタネールの建築をふたつ、ご紹介しようと思いますが、今回はまず『カタルーニャ音楽堂』です。
一見して、まるきりガウディの建築とは違っていますね。完成は1908年、オルフェオ・カタラン合唱協会の本拠地として建造されました。写真だと全体が収まらないので、この壮麗な建築物、そして豪華な装飾が全部一気に視界に飛び込んでくる感じをお見せできないのが残念。
これがまた前の道が狭いものだから、どれだけ引きで撮っても、収まりきらなくて。
音楽堂外観2
こちらの音楽堂の見学はガイドツアーになっていて、英語・スペイン語・カタルーニャ語(!)で行われています。人数制限もあるので、心配な人はネットで予約していきましょう。私たちもネット申し込みをして行って参りました。
ここは表玄関ですが、ツアーの入り口はぐるっと建物を回った裏側にありました。
ロビー階段
中に入ると、ロビーの豪奢な階段を上って、2階から見学開始です。
音楽堂内部
2階から見下ろした1階客席とステージ。
音楽堂内部2
縦長写真でもう1枚。天井、すごくないですか?
音楽堂天井
ステンドグラスのシャンデリアの天井。アップにすると、音楽の女神たちが。こうしてみると派手すぎる気もするけれど、ステンドグラスって光の色合いを柔らかくする効果もあります。これだけいろんな色が混じり合っていると、かえって光の鋭さは中和されて優しい色になるのかも。
音楽堂天井2
天井から窓へと視線をずらしていくと、これでもか、というくらいの装飾の中にクジャクの羽根? そこに音楽家たちの名前が書かれています。
ステージの天井
2階の客席、ちょっと暗いですが、窓のステンドグラスが何とも華やかなピンクです。
2階の客席
ここで色々説明を聞きながら、1階の他のグループが去って行くのを待ちます。
客席
ステージにも注目。真正面にパイプオルガン、そしてステージの両脇は彫刻が天井まで続いています。楽聖たちの胸像がいくつもあるのですが、カタルーニャでは知られた音楽家(でも世界的にはあまり知られていない……日本では「浪速のモーツァルト」的な? 「とれとれぴちぴち、かにりょうり~」では対抗できないか。すみません^^;)の胸像については、不勉強で知らなかった上に、その名前も覚えられませんでした。でも、ステージの右手の像は……遠目にも分かるもじゃもじゃ。
正面パイプオルガン
1階が空いたので、降りていきます。近づいてみたら、やっぱりベートーヴェン。特等席に鎮座されていました。うん、やっぱりベートーヴェンだよね、と一人納得して(はい、やっぱりベートーヴェンを愛しています)。決して、天然パーマ風もじゃもじゃ頭だから好きなわけではありません……
ステージのベートーヴェン
改めてステージを見ると……
音楽堂ステージ
ちょっと落ち着かないのは私だけ? と思ったら、解説のお姉さん曰く、やっぱりそういう意見もあるようです。つまり、音楽を聴きに来ているのに、この過剰なまでの装飾に目が行っちゃって、ゆっくり音楽鑑賞できないというクレームもなくはないようでした。嫌なら目を瞑って音楽を聴くしかないですね……ただ、夜、照明が柔らかくなっていたらもう少しいい感じなのかしら?
ステージの彫刻
ステージの奥の壁には音楽の女神たちの彫刻がならんでいます。それぞれ色んな楽器を持っているのですね。こんな女神たちに見守られて演奏するのは、幸せなのか、勇気をもらえるのか、それとも「まずい演奏をしたら祟られる」方向へ緊張しちゃうのか……
ところで、日本のホールって壁のでこぼこまで、残響時間を計算して作られているじゃないですか(あ、日本のホールだけじゃないんでしょうけれど)。そういう観点から見ると、このでこぼこ、どうなのかしら? まぁ、きっと、目指しているものがそれぞれ、なんでしょうね。
この華やかな装飾を意識から追い出せるほどの演奏が、演奏家には求められるのかも。そういう意味では、敷居の高いコンサートホールのように思います。
実は、ガイドツアーでは、多分学生さんのバイト?と思われるようなピアニストが何曲かステージ上のピアノを弾いてくれます。う~ん、と、内容については触れません。まぁ、私がステージ上で三味線弾くよりは良いかな、という感じで(失礼か……)。

そういえば、最近、前回2015年のショパン・コンクールのルポを読んだのですが、なかなか面白かったです。要するに、勝負って本当に音楽そのものの質だけで語れないものがあるんですね。ショパン・コンクールって5年に1度。オリンピックよりも間が長い。そこにターゲットを絞って出てくるって、モチベーションのほうが大変そう。何よりも、書類選考の時点で、演奏を録画する技術(!)で既に勝負が始まっている……
しかも、ピアニストはどうあるべきか、じゃなくて「ショパンはどうあるべきか」ってコンクールなので、主催者・審査員の「ショパンはこうあるべき」って基準が変わると、結果は大きく変わってしまうのですね。そもそも、ショパン・コンクールって「世界中から若者たちを集めてコンクールをする、そして世界にもっとショパンを知ってもらおう!」って始まった(1920年代)らしく、ピアニストとしてどうというよりもショパニストとしてどうかが問われるものみたいですね。

さらに脱線しますが、今年の5月と6月に、2015年のショパン・コンクールの優勝者・チェ・ソンジンと、第2位のシャルル・リシャール=アムランのピアノを聴きに行くのですが(別々の演奏会。たまたま続いていました)、本を読んでから第2位のアムランの方が気になっています。
チャイコフスキー・コンクールでは自分で曲をアレンジしたり、自分が作った曲を演奏してもいいそうで、保守的なショパン・コンクールでも、近年では自由な解釈が許容されてきているのだとか。こうなると、ただ「解釈」を研究するだけではダメ、そしてコンクールに勝ち抜くための傾向と対策を練るだけではダメ、なんでしょうね。
アムランはコンテスタントの中でも年長でしたが、彼の師匠は傾向と対策じゃなくて「自分自身になる方法」を教えてくれたそうで、彼はそのおかげで何も恐れず、何も心配せずに自由に音楽に向かい合えるようになったのだ、と。自分自身ではない何かに合わせ音楽をしようとすると、自分自身が空中分解してしまう……芸術とはなんと孤独な戦いなんでしょうね。だって、実は一番難しいのが「自分自身」そのもの、なんですから。
物書きもまたしかり、なのかもしれません。
そんな彼らがコンクールを勝ち抜いてから、どんなピアニストになっていくのかのほうに注目したいと思います。

あ、本当に、余談でした。
さて、ここからさらに余談。毎年のごとくぎりぎりのscriviamo!(八少女夕さん)参加ですが、舞台をこのバルセロナのグエル公園とカタルーニャ音楽堂にしました。ということは、必然的に音楽の話です(^^) あぁ、また自分で自分の首を絞める……

そして、スペイン旅行の次回は、モンタネールのもうひとつの建造物、サン・パウ病院です。諸事情により、病院見学は外せないと同行者たちが言うものですから……(ただし、建物自体は今は使われていません。側にある隣り合った敷地に現在機能している病院がある)
そう、この音楽堂から想像していただけるかもしれませんが、ちょっと落ち着かない外観の病院かも。
またお楽しみに!

Category: スペインの旅2017

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【旅2017・スペイン】(11)サン・パウ病院~ガウディのライバルが遺した建築・その2~ 

サン・パウ病院
(少し、間が空いてしまいましたが)前回に引き続き、19世紀末・モデルニスモ建築の立役者、ガウディと同じ時代に活躍したもうひとりの建築家、リュイス・ドメニク・イ・モンタネールが設計した建造物にご案内します。こちら、外観からは「何?」ですが、実は病院。モンタネール設計、銀行家パウ・ジルの遺言で1902年着工、1930年に完成したサン・パウ病院です。
モンタネールの設計のコンセプトは「芸術には人を癒やす力がある」。総面積14万5000㎡、48棟の建物がほぼ対称型に並んでいます。場所はサグラダ・ファミリアからそう遠くないところ。病院の前で振り返ったら、サグラダ・ファミリアが見えます。
病院からサグラダファミリア
道に面した入り口は、言われなければ病院だと気がつかない豪奢な雰囲気。正面、そのまま入り口です。
他の観光地に比べて人も少ない。するするっと入って見学ができます。
見取り図
勝手に見学コースと、ガイドツアーがあって、ガイドツアーでは一般見学ツアーでは入れないところにも入れてくれるようです。私たちは普通の見学でしたが、十分満足でした。ちょっとハウステンボスに来たみたいな?
病院敷地内
ネット予約していったのですが、多分不要。入ったら地下から敷地内に入るという感じになるので、順路では建物の中から見学が始まるのですが、とりあえず写真は敷地内風景をずらっと並べてみます。
まずは、正面入り口の裏側。
病院敷地内3
この建物の中は、まさに「ロビー」なのですが、こんな豪奢なロビー、病院にいる? って思っちゃった。つまり、普通の病院のロビーの部分が独立してひと棟ある、というわけなのです。中は後でご紹介。
病院敷地内4
こちらは上の地図のBに相当する建物です。
病院敷地内5
地図で見るよりも、実際の敷地、つまり建物が建っていない部分が異様に広いことが分かりますよね。なんか、健康的にリハビリできそうだな。ちなみに、全部かどうかは確認していませんが、建物は地下で繋がっているようです。
病院敷地内6
ディズニーランドです、って写真をアップしても、知らない人が見たら「そうかな」って思うような、おとぎ話に出てくるイメージの建物。ちなみに、こちらの建物は2009年までは、ちゃんと病院として使用されていたとのこと。現在は、この見学可能地域の奥に新しく病院が建てられて、そちらで診療がなされているそうです。
病院敷地内7
さて、建物の中はどんな感じでしょう? こちら、何をする部屋に見えるでしょうか?
手術室
答えは手術室。床などは水でざ~っと洗い流せそうな構造。天井につり下げられた丸枠は、照明をつり下げるところでしょうか。そして、何よりも面白いのは、なぜこんなにオープンな空間? ってことですよね。もちろん、カーテンを引けば済むことでしょうけれど、それならこんな立派な窓は必要ないでしょうし、もしかして公開手術? それに、窓の前には柵が見えますよね。窓の前、柵との間に一段高くなった通路状態の部分があって、ここはもしかして見学コーナーなんでしょうか。
何にしても興味深い手術室です。
病院内部1
次に登場するのは、ある建物の1階部分。アートな展示物は、病院と関係しているわけではありません。この建物は病棟のよう。
2階に上がると、病棟だな、とよく分かります。
病室
使用時にはパーティションなどを使っていたのでしょうか。あるいは、あまりプライバシーとか考えていなかったかも。
次に、入り口の建物、見学者出口のあるロビーの方へ戻っていきます。病院入り口ロビー
病院の天井、ピンクですね。看護とか介護のイメージって、こういう色なんでしょうかね。昔は「白衣の天使」と言われていましたが、いつもの間にか、病院の看護師の服もピンク色が多くなり、その後はさらに変わって、今は「色々」ですよね。なんか、ハワイの人?みたいなのもあるし。
でも、こういう優しい色がイメージなんですね。
ロビー2階への階段
ロビー脇の階段を上ります。宮殿みたいですね。2階に上がったらこんな広間が。
ロビー2階
最近の病院の造りは、こういう、普段はちょっと無駄っぽい空間が多く作られていますね。震災・大規模事故などの際には、ロビーや廊下なども使えるようになっているのですが、古い時代の欧米の病院は、やはり戦争などの有事の際にも多くの病院・けが人を収容できるような造りになっているのですね。こういう広間は、もちろん、何らかの儀式的なこと(礼拝なども含めて)にも使われていたのでしょうけれど。
ロビーの窓
窓から見るおとぎ話風建物。
そして、広間の壁には美しい彫刻やモザイクが。
壁の装飾
宮殿っぽいけれど、それでも音楽堂とかに比べたら、やっぱりシンプルですね。
壁の装飾2
建物の中は、当時の状態が再現されている、というわけでもないので、がらんどうな感じだし、どの建物も大体似たような造りなので、幾つか見て回ったらもういいか、って事になるのですけれど、広い敷地はゆったり感があって、街の喧騒からも切り離されているし、きっと良い季節に行ったならくつろげたのでしょう……
病院敷地内8
そう、私がバルセロナに行ったのは7月。太陽燦々で、うろうろしていたらもうひからびそうになる暑い毎日でした。
早々に引き上げて、街に戻り、美味しい野菜ジュースにありついたのでした。
……また冷たい野菜ジュースを……これが私の旅の後半を苦しめる事になろうとは、この時はまだ知るよしもなく……

さて、次回ご紹介するのは、夜のバルセロナツアー、タパスとサグラダ・ファミリア夜景です。
お楽しみに!
夜のサグラダファミリア

Category: スペインの旅2017

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【旅2017・スペイン】(12)バルセロナ・タパスツアーと夜のサグラダ・ファミリア~その1・魅力いっぱいのゴシック地区~ 

バルセロナカテドラル外観
バルセロナレポートの最終回は、バルセロナのタパスツアーと夜のサグラダ・ファミリアです。
バルセロナでは、仕事の会場に顔を出したり、お友達と観光に行ったり、あちこち行ったり来たりでしたが、交通機関で重宝したのは地下鉄でした。噂ではスリが多いとか、乗り場で待っていたら、何か服に引っかけられたり、囲まれたりして注意をそらされた後に気がついたら財布無かったとか、あれこれ噂を聞いていたのですが、要するに「ぼ~っとしていたらいけない」ということでしょうか。鞄は必ず身体の前、口は押さえておくとか、いかにも「私は気をつけているわよ、あんたの手には引っかからないわよ」というオーラを出しておくことが何よりも必要なのです。といっても、知り合いがスリには遭っているので、全然大丈夫だったとは言えないのですが、その人も、小分けにして持っていたので、大事には至らず、だったようですけれど。

さて、問題は夜です。海外で夜に出歩くのは、行ったことのない街だとやっぱりちょっと気を遣います。集団で移動して、同じホテルに帰るのならいいのですが、どこかで一人になるとちょっと不安。ちなみに、私が行った7月のバルセロナ、夜は9時近くまで明るかったので、夜と言ってもほとんどお昼みたいな明るさで、実際に夜歩かなくてはならなかったのはフラメンコを見に行った時くらいでした(フラメンコ記事は、グラナダのフラメンコと合わせて後日ご報告(^^))。それも、人通りの多い大通りを歩いて帰れたので、問題なくホテルに帰り着きました。
ちなみに、その大通りが、私が行った1ヶ月後にテロのあった大通り。安全についてはもう、どこにいても簡単には大丈夫と言えない時代になってしまっているのかも知れませんが。

では、ガウディとは無縁のバルセロナ観光、行ってみましょう。
トップの写真は、バルセロナのカテドラル。この区域はバルセロナでも最も古いゴシック地区で、ローマ時代まで歴史が遡られます。この地区の中心となるのがこのカテドラルで、元々はロマネスク様式の大聖堂が立っていたそうですが、13世紀の終わりに現在のゴシック様式の大聖堂に建て替えられ、完成までに150年かかったそうで、しかも、ファザードは1408年の設計図を元に20世紀になってから付け加えられたんですって。
サグラダ・ファミリアの着工が1882年、もし噂通り、ガウディ没後100年の2026年に完成するとしたら、144年間。要するに、サグラダ・ファミリアが特別ってわけでもないのですね。恐るべし、ヨーロッパの大聖堂たち。
バルセロナカテドラル
私が参加したののは、VELTRAの「タパスツアー3軒のバル巡りとサグラダ・ファミリア夜景観賞」だったのですが、これはなかなか楽しいツアーでした。ツアーガイドはバルセロナ在住の日本人のKさん。
待ち合わせがカテドラル前のhotel colon前だったので、少し早めに着いてカテドラルの中に入ってみましたが、入ってから「しまった!」と思いました。あんまりゆっくり鑑賞している時間が無かったのです。後で写真を見てもその荘厳さが感じられるもので、サグラダ・ファミリアとは趣が全く違っていて、歴史の重みみたいなものを感じる空間。ツアーでも少し中に入ってくださいましたが、これはもっと時間を取って見に来るのだった。バルセロナ滞在中、学会場と観光地巡りでスケジュールがタイトすぎた私……まさかゴシック地区がこんなに魅力的なところとは思いませんでした。

Kさん曰く「日本人はガウディで忙しいから、このあたり、ゆっくり見ないでしょ」(!) そうでした。忙しかったです(しょぼん)。次にバルセロナに来ることが万が一あったら、ゆっくりこの辺を散策したいと思います。
そして、これからバルセルナに行く人に伝えたい。ガウディは確かに魅力的ですが、このゴシック地区は楽しい! 問題は迷子になること必至の迷路のような路地。でも、夏は21時くらいまで明るいし観光客だらけなので、そんなに危険な印象はありませんでした。バルセロナの初日の夜に、是非ともこのタパスツアーに参加していただいて、一度案内してもらったら(バルの場所は全然覚えてないけど)、何となく地図が頭に入るので、自分で歩くのに不都合はないかも。
バルセロナカテドラル内部
それにしても何度見ても魅力的なカテドラルの中。横には回廊もあって、ガチョウさんが13羽。聖女エウラリアが13歳で殉教したことにちなんでいるとか。ガチョウの写真撮ったはずなんだけれど、どこかに紛れちゃってるみたいで発見できない……
カテドラル正面
そうそう、たまたま写真撮影中のカップルがいました。結婚式じゃなくて、多分、旧所名蹟でウェディングドレスで写真を撮るってやつだと思われます。御覧の通り、観光客だらけ。
カテドラルの脇の道
カテドラルの右手を進むと、自治政府庁と市庁舎が向かい合っているサン・ジャウマ広場へ抜ける道に入っていきます。その正面にちょっと近代的な建物があり(カタルーニャ地方およびバレアス諸島建築家協会の建物)、壁にでっかい落書きが!
街角ピカソ
バルセロナの幼稚園児が描いたんじゃありませんよ。誰あろう、ピカソの壁画なのです(落書きじゃなかったですね)。描かれているのはお祭りの時に出てくる、日本で言うと御神輿とか山車に相当する巨大人形や、民族舞踊を踊る人たち、馬に乗った人々。
今回、ピカソもダリもミロも素通りしてしまいましたが、街角にはミロデザインのマークがあったり、オブジェもあったりで、飽きないバルセロナの町歩きです。
街の景色
さて、先ほどの路地を入って行きましょう。実はこの辺りは13~14世紀には貴族や富豪の館が並んでいたという高級住宅街。渡り廊下にその名残があります。この辺りの路地の陰には、時々こんなふうにギターを弾いているおじさんなどがいたりして。
街角のギター弾き
歌っているお兄さんもいます。周辺の壁でいい感じに音が響く、なかなか乙なステージですね。
歌う人
路地を入って行ってカテドラルの裏側を見ると、何だか年季が入っていて、渋い色合いになっています。
カテドラルの裏
丁度この辺りだったと思うのですが、お屋敷の中庭に入れるところがあって、ここら辺にも貴族や富豪の屋敷跡のイメージが。こうした建物の多くが改装してショップになっていたりしています。
どこかの中庭
ここの中庭(前庭?)の外側にはポストが残っています。ツバメとカメ。これも私のダメダメ記憶力のせいで、何の謂われだったか忘れちゃいました。えっと、カメのように確実に、ツバメのように素早くお手紙を届けます?的な? 
で、このカメを撫でると……う~ん?
ポストのカメとツバメ
丁度カテドラルの裏手になる辺りに観光名所のひとつ「王の広場」があります。この広場は、コロンブスが新大陸発見の報告のために女王イサベルに謁見したという場所。この階段、コロンブスも上ったんでしょうか。ここは市の歴史博物館の出口になっています。タパスツアーのおかげで土地勘を掴めたので、翌日、少し散歩をしたときに博物館にも入ってみましたので、後ほどご報告。
王の広場
そんな古い歴史の跡は現実味があるようなないようなですが、下の写真はもっと生々しい歴史の傷跡です。
どこをどう歩いたのかよく分からないのですけれど、小さな広場があった辺り(Pi広場かな?違うかも)、壁に残る銃弾の跡は、スペイン内戦の時のものです。
スペイン戦争の銃弾痕
こうして見ると、歴史ってどこかに必ず印を残していくんだなぁ。
ものすごく近い歴史の話としては、先頃、独立派が選挙で勝利したカタルーニャ。サン・ジャウマ広場近くのこのアパートを見上げると、「あの旗を掲げているのは独立派のお家だよ」って教えていただいていた矢先の出来事。
アパート
自分は独立派ですよって、こうして政治的立場を明確にしているのですね。
市庁舎
さん・ジャウマ広場で向かい合って建っている市庁舎と自治政府庁。これは市庁舎の方だったかな。こういう広場を目印にしておくと、迷子になったときに便利です。
自治政府庁のサンジョルディ
街にはこうして守護聖人であるサン・ジョルディのレリーフや彫刻があります。聖ジョルジョ、ドラゴンを退治した聖人ですね(ちょっと思い入れのあるサン・ジョルジョ。うちの大和竹流ことジョルジョ・ヴォルテラはこの守護聖人の日4月23日生まれで、聖人の名をとって名付けられました。)
サンタマリアダルマル教会
ボルン地区へ入っていくと、またひとつ教会があります。サンタ・マリア・ダル・マル教会。
13世紀から15世紀頃に、地中海貿易が盛んだった時代、この辺りが海と陸の境界だったそうです。当時の航海は命がけですから、無事をサンタ・アリアに祈ったという教会。
カテドラルの裏門
こちらの門には、荷物を背負った労働者のマークがあって、確か、労働者たちがお金を出して云々な話だったような。そうそう、ガイドのKさんはいっぱい色々教えてくださったのですが、その時に書き留めていないと覚えていられない残念な記憶力。
私の記憶力はともかく、この教会が労働者のための教会であることは間違いないようですね。
サンタマリア内部
内部は随分シンプル。カタルーニャ・ゴシックはこのシンプルさが特徴だそうです。その中でステンドグラスの色が映えますね。
サンタマリア内部ステンドグラス

さて、町歩きで楽しいのが、お店のショーウィンドウですね。
ぶぼ
ツアーで一緒だった若い女の子たち(といってもツアーはその2人組の女の子たちと私だけ)はさすがによく研究しています。「この辺にチョコレートの……」とガイドのKさんが言いかけると「Bubo」とちゃんと知っていました。私は「?」ですが、こちらはスペインを代表するパティシエのひとり、カルレス・マンペル氏のお店。チョコレートが有名だそうで、実はここでお土産に買ったチョコレートコーティングのナッツ、ものすご~く美味しかったです(私はKさんお勧めのマカダミアナッツを購入)。
普通、コーティングのチョコレートの部分って薄いじゃないですか。それが、半端ない分厚さにコーティングされているのです。こちらは真夏に持って帰ったにも関わらす、日本に帰っても原型を留めていました(結構真夏のチョコレートは賭けなのですが、これは正解)。
buboのケーキ
でも、こちらの美味しそうなチョコレートケーキ、実は購入してツアーの後、ホテルに帰って開けてみたら……すでに溶けた雪だるま状態になっていました。連日体温くらいの気温でしたからね……・それでも美味しかった(^^)
toketa.jpg
見るに堪えないので小さく……(^^;) えっと、上質なチョコレートなんですよね。うんうん。
ちなみに、店内でも食べることが出来るので、美味しそうなものは迷わず、その場で食べましょう!
buboのケーキ
気を取り直して、楽しいショーウィンドウ。まずはお菓子屋さんです。ディスプレイがどこもすごいんだけれど、これって単に飾ってる様な気がするのですが(だって、店の中でもこのお菓子に手を伸ばして取るのは無理そう)。
お菓子屋さん
お土産物屋さん。こういうのって、飾ってあるのを見るだけで楽しいですね。
店のショーウィンドウ2
精巧な人形もあったりして、どこかで見たような人たちのフィギュア。
店のショーウィンドウ
同じ人形でもちょっと毛色の違ったものもあります。それはこちらのたばこ屋さんをのぞいてみたらありました。
煙草屋
女の子が齧り付いて見ているその先にあるのは……
うんがつく?
サッカー選手や各国首脳陣。なんか変な感じがしませんか? みんなちょっと中腰で、しかも後ろを向いているのが分かりやすいと思いますが、そう、みんなお尻をめくっている……(クレヨンしんちゃんではありません^^;)
アップにするのは控えますが、お尻の下に渦巻いた茶色いものが。つまり、う○ちをしているのですね。これって幸運の人形だそうで、有名人はみんなこの餌食になること必至らしい。
日本語でも「うんがつく」って言うけれど、スペインでも同じなのでしょうか。……あれ? そんなスペイン語かしら?
さて、トイレに行ったら石鹸で手を洗いましょう^^;
石鹸屋さん
というわけで、こちらは石鹸屋さん。この色とりどりの素敵な石鹸、いっぱいお土産にしちゃいました。いろんな香りがあるのです。一番よかったのは白いのでジャスミンの香り。1年前に購入したものですが、まだ香っています。
ろうそく屋
ろうそくのお店は幾つか見かけましたが、上の石鹸屋さんはシンプル派で、下のようなお洒落な形のろうそくを売っているお店がやはり目を引きました。
店のしるし
これはマンホールではありません。お店の前にはこのような印が地面にはっ付けられているのです。もちろん、全てのお店というわけではなくて、由緒正しきお店のみ。それぞれのマークは、お店の種類のようですね。要するにこのマークがあるお店に入ると間違いないということでしょうか。

さて、少しずついい感じの夕暮れになってきましたね。
下町の通り
そぞろ歩きでお腹も空いたところで、ボルン地区界隈でタパスにありつきます。
下町の通り2
記事が長くなったので、タパスとサグラダ・ファミリア夜景は次回に(o^^o)
それにしても、もう1年近く前の事なんだなぁ。って、記事にするのが遅すぎますね。懲りずにまた続きを見に?遊びにいらしてくださいませ(^^)/
次回日曜日に更新予定です。
土産物屋の軒先

Category: スペインの旅2017

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【旅2017・スペイン】(13)バルセロナ・タパスツアーと夜のサグラダ・ファミリア~その2・タパスと夜景~  

前回の記事「タパスツアー」その1に一部写真の内容に誤認がありましたので、書き直しました。ついでに少し写真を追加。
そして、今回の記事、自動保存設定にしていたのに、なぜか上手く保存されずに記事がぶっ飛んでしまいました。しょんぼり。
気を取り直して、再度書きます……


さて、ついにタパスの時間がやって来ました!
タパスの皿
ツアーでは3つのお店を、その時々でセレクトして連れていってくださいます。
タパスのお店では、こんなふうにカウンターのところにタパスが並んでいて、自分で取りに行くというシステムのところも多くあります。日本の串屋と同じで、爪楊枝や皿の数が課金システムになっているみたいです。飲み物は別に注文。
タパスの店
こちらのお店は青い扉が印象的なカジュアルなお店。ガイドブックに載っているところではなくても、ぶらっと入ってもそんなに当たり外れはないと思うのですが、こうして連れて行ってもらえると色んなタイプのお店に出会えてよいですね。

そう言えば、これまで行った国の中で、どこで何を食べても美味しいと思ったのはフランスでしたが、よく考えたら、パリは素通り、ほとんど海辺の田舎町にいたし(素材が美味しい)、後半の南フランスでは現地の日本人ガイドさんをお願いしていたので外れなく美味しいものにありつけていただけかも知れません。
ちなみに日本人ガイドさん、ちょびっと贅沢ですが、母と一緒だったので言語の不自由なく説明してもらえるからサンタフェで初めてお願いするようになってから、嵌まりました。ものすごく楽。それに親切で、何でも聞けるし、特にレストランとか困らなくて助かります。それで、今回の旅でも、一人きりだったのに南スペインでお願いしちゃったら、本当に楽しかったです(^^)/

それはともかく、スペインのご飯、総じて美味しいというのか、抵抗なく受け付けるというものばかりでした。カジュアルなお店も多くて取っつきやすい。それにスペインの方々は親切で、イタリア人ほどやかましくないので居心地がいいと感じる日本人観光客は多いのでは。(でも、やかましいの、嫌いじゃない^^; だって、イタリア語が分からなくなったら関西弁でしゃべっていても、大概困らない……テンポが似てるのかな?←ほんまか?)

プライベートツアーでなくても、今回のような日本人ガイドさんのツアー(オプショナルツアー)はネットでも色々と探し当てることが出来ます。日本人ツアーはあんまり、って人もいますが、やっぱりガイドブックで自分の力だけで回るのは限界がありますよね。もちろん、それも旅の醍醐味なのですが、若くて時間がある旅行ならまだしも、年取ってもう二度と来そうにないし、時間は効率よく使いたい、なんて時には重宝します。ガイドさんはたいてい現地在住の人なので、色々土地の情報も聞けるし。私は今回、ツアーの翌日にその1で教えてもらった石鹸屋さんに行ってお土産を買い、市の博物館にも行ってみました(^^)/
(書き直したら、余談が長くなった……)
ビールを注ぐ
こちらのお店では、お兄さんが見事なビール注ぎの技を披露してくださいました。
タパス
ちょっと写真がボケていますが、トップの写真にあるようにこちらのお店に並んでいる、パンの上に具を載せてあるのは、フィンガータパスでピンチョスといいます。ちなみにタパスとは、タパ=小皿の複数形。小さいコロッケみたいなのは、本当にコロッケ。ポテトと挽肉のコロッケはトマトソースもよく合います。
タパスの店2
2軒目に連れて行ってくださったのは、ちょっとお洒落な雰囲気のお店。お店の外のテーブル席は大人気で既にいっぱい。でもお店の中もなかなかお洒落ですよ。
ワインの壁
ワインのディスプレイも見事ですね。ツアー料金には各お店で飲み物も1杯ずつ含まれているので、こちらではシャンパンを頂きました。小エビのフリットも美味しかったですが、こちらの豚が何とも美味。
豚
そして最後に連れて行っていただいたお店は、生ハムが売りのお店。
タパスの店3
南スペインでも生ハムを注文しましたが、そこでもやっぱりお皿にめいっぱい生ハムが並んでいて、これを食べきるのは無理!って量でした。どうですか、この生ハムの迫力。
生ハムの皿
こちらでは、パン・コン・トマテの食べ方を伝授いただきました。焼いたパンやバゲットに、まず生のニンニクをがりがりとこすりつけ、更にトマトもこすりつけます。そしてオリーブオイルを好みで垂らして食べます。これと生ハムでもうご馳走ですね。
パンコントマテ
付け合わせには、ちょっとあっさり目のポテトサラダ。こちらもパンに載せて食べましょう(o^^o)
タパスの皿2
壁にはこんなふうに、生ハムの原型が。
壁にかかった肉

そして、夏の長い日が傾き、ようやく辺りが暗くなってきました。サグラダ・ファミリアまでは少し距離があるので、タパスを楽しんだボルン地区からはタクシー移動です。タクシーを降りたら、いきなりこの幻想的な景色が。
夜のサグラダファミリア
こうして夜に見ると、ちょっと蟻塚みたいですね。
夜のサグラダファミリア2
でも何だか分からないけれど、やたらと写真を撮ってしまうのです。ただ、撮っても撮っても、後から見たら同じような写真なんですけれど。例のごとく、池の反対側から見てみます。そして例のごとく、全部は入りません。あまり後ろに下がる空間もなく、あんまり下がったら池が写らず、広角レンズでもあればよかったのですが。でも、なかなか写りはよいですよね。
夜の逆さサグラダファミリア
仕方が無いから、正位のサグラダ・ファミリアと逆位のサグラダ・ファミリアを別々に撮って並べてみましょう。
なんか、タロット占いみたい。サグラダ・ファミリアの正位と逆位にはどんな意味があるのかな。
夜のサグラダファミリア5
夜のサグラダファミリア3池に映る
あれ? ちょっとズレちゃった。どうでしょう、この逆さサグラダ・ファミリアのくっきり度。ガイドのKさん曰わく、夜と早朝は静かで鳥が池で遊んだりもしないので、池の面が凪いでいて、特にクリアな姿が映るのだそうです。
夜のサグラダ・ファミリア2
いつまでも見ていて飽きませんが、これでタパスツアーはおしまいです(o^^o)
帰りはホテルまでタクシーでホテルまで送迎つき。無事に楽しい行程を終えました。Kさん、楽しいツアー、ありがとうございました。あ、こんなところで言っても聞こえませんね。それでは、もしこれを読んで興味を持ってくださった人がいたら、バルセロナに行くときにはこのツアーを利用してみてください(^^)/

ここでひとつお断り。旅記事と言えば、やっぱり美味しいグルメ情報も書いておいてほしいですよね。しかし、このスペイン旅行、美味しい記事はこの後、ロンダのご飯のみ(@_@) なぜなら、この後、私のお腹が壊れちゃったのですね。
原因には思い切り心当たりがあります。連日、体温以上の気温。暑くて観光中に、スタンドバーやカフェに入って、美味しくて冷たい野菜ジュースなどをやたら飲んでいたのですね。野菜ジュースやフルーツジュースは、氷や水がくせ者。水は硬水だし、合わない人はあわないですよね。しかもお腹があまり強くない人には危険性大。
そこで、お勧めなのは、旅行1週間前からのビオフェルミン予防投与。もちろん旅行中も続けるといいですね。私、今回の旅ではちょっと油断していました。やはりしっかり用心してかかったほうがよさそう。

さて、この翌日。
教えていただいた石鹸屋さんでお土産の石鹸を買い込み、市歴史博物館に行ってみました。
ヨーロッパの古い街の多くは、地下に古い時代の街があって、時代が変わると、その上に新しい街が築かれてきています。だから家の地下を掘ったら遺跡、という状態(で、時々ゴミ捨て場に利用されていたりする)。
で、古い町に行ったら、とりあえず地下に潜ってみたくなるのですね。これまでに潜った中で感動したのはマルタの地下遺跡。ローマでも幾つかの教会の地下に潜ってみたらエトルリアの遺跡、なんてところがあります。噂では、いまどきは、ローマの地下遺跡の発掘も進んでいるとか。規模でびっくりしたのはナポリの地下遺跡。普通の家みたいなところを入って行ったら、そこは地下遺跡なのですね。大きな規模になると、遺跡が地下の貯水槽になっていたりしますし、ナポリの場合は、戦争中の防空壕に使われていたとか(ムッソリーニに対する落書きもあった)。
で、こちらの市歴史博物館も地下遺跡がありますよ、とKさんに教えていただいたので、行かない手はない。
バルセロナ地下遺跡
地上階には展示物も色々ありますが、やはり地下1階のローマ時代の遺跡は圧巻ですね。結構広い空間です。
バルセロナ地下遺跡2
このあたりは浴場だったかな。色んな温度の浴槽があったそうです。排水路なども道の脇にちゃんと作られていたので、やはりローマというのはすごい文明だったのですね。
バルセロナ地下遺跡4
ワイン製造工場、オイル製造工場などもあって、豊かな生活が感じられます。
バルセロナ地下遺跡3
モザイクや壁画も残っていました。なんだかポンペイみたいです。
バルセロナ地下遺跡5
博物館の中では、バルセロナの歴史を映像で見ることができます。言葉が不要の良くできた映像で、結構見入ってしまいます。
壁画
博物館の出口は、なんとあの「王の広場」のコロンブスがイサベルに謁見するために上ったと思われる階段のところ。
えっと、ついでに、トイレ事情。実はお腹の具合のよくなかった私は、お手洗いにお世話になりましたが、こちらの博物館も綺麗なおトイレでした。あ、写真も撮ってみるんだったな。
お時間がありましたら、是非、歩くだけでも楽しい博物館ですから、訪れてみてください。あ、ガウディで忙しいですよね……色んな旅の楽しみ方がありそうです。

さて、予告編ふたつ。
実は、バルセロナから行ける近郊の観光地、モンセラットが抜けているのですね。
モンセラット
写真を見ていただいて、あ、いかにも大海が好きそうだ、と思われたかもしれません。そう、こちらは、石紀行でご案内予定です。何しろ、ガウディよりも先に計画に入れたところですから(なのに、石に夢中で、黒いマリア様には会えなかった……)。
そして、次回からは、スペインの旅は南スペインに移ります。南スペインは時間が限られる中、行きたいところを挙げて、旅行会社に無理に予定を組んでいただきました。どうしても見たいもの、結構距離が離れていたのを無理矢理……その最初がメスキータです。これを見るためだけに立ち寄ったコルドバ。どうぞお楽しみに!
メスキータnew-long

Category: スペインの旅2017

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