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コーヒーにスプーン一杯のミステリーを

オリジナル小説ブログです。目指しているのは死体の転がっていないミステリー(たまに転がりますが)。掌編から長編まで、人の心を見つめながら物語を紡いでいます。カテゴリから入ると、小説を始めから読むことができます。巨石紀行や物語談義などの雑記もお楽しみください(^^)

 

NEWS 2013/4/27 探偵は写真の中に… 

今日は朝から咳が止まらないのに、大阪まで三味線の練習に行き(大会前だし…休んでる場合じゃないよっと^^;)、帰ってきたらポストにアマゾンさんからの小包が…

注文してあった写真集が届きました(^^)
『探偵は写真の中にいる』
またの名を、探偵大泉洋写真集。
洋ちゃん
(写真:ついでに一緒に、前回の映画のパンフレットを開いたところ。マッチを模してある。ど真ん中のは、ケラーオーハタのトランプ(^^))
本当に本当に、洋ちゃん大好きなんです。
何が、どこが、と聞かれると困るんだけれど…
芸能人という範疇の人で、お嫁にもらって~とまで思った人は他におりません(*^_^*)

『探偵はバーにいる』…去年、観に行って、洋ちゃんloveにますます拍車がかかりました。
『俺』役の洋ちゃんは、いつもよりちょっぴりシリアスな役で、騙されて別の場所にいる間に小雪が復讐をしようとしていることに気が付いて、誰にともなく(電車に?)叫んだ姿が…
「もっと早く走ってくれよ!!」

5月に2作目が公開されるというので、とても楽しみ(*^_^*)

で、この原作のススキノ探偵シリーズ、50%の作家買いの私ですが、このシリーズは全部読みました。
少しだけ時代が古いので、何だか自分にとってはしっくりくる。
映画の『俺』よりもかなり人間臭く男臭く、ダメ度が高くて、擦れていて、危なっかしい。
なんせ、山の中で葉っぱを育てていたりした過去もある(いいんかな…これは時代が時代で、今と法律も違っていたからなのか???)。
結婚もして子供もできるけれど、ダメ夫のダメ父で離婚。
結局、ススキノとともに生きている。
でも、高田とのコンビは最高としか言いようがない。

映画の『俺』のほうがいささかまともな気がします。
で、その映画の『俺』=洋ちゃんの写真集。
朝から夜までの『俺』の1日をドキュメンタリー風に撮ってある、と言うコンセプト。
缶ピー(缶に入ったピース…煙草)やら、黒電話やら、久しく見ないものが写っていたり…
『モンデ』のナポリタンを食べるシーンも。
でも、花柄のパンツはいかがなもんでしょうか。

少し時代が前、としか原作には書かれていないけれど、微妙に懐かしい描写は小説も映画も守っていて、そこが私のお気に入り。
更に言うと、高田くん役の松田龍平くんがいい味出していますし(^^)

津軽から戻ったら、さっそく映画館にGOです(*^_^*)

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Category: たまにはアイドル

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【清明の雪】akoさんの詩と バッサリ切られた竹流視点 

まずは、akoさんが二人をイメージした詩を書いてくださって(あれ、違うのかな?真のみ?)、ちょっと感無量なので、ここにリンクを貼らせていただきました。
2013/4/25の詩『心見つめて。』→akoの落書き帳
自分ではこんな風に詩が書けないので、すごくすごく嬉しいです。
ギュッと気持ちを詰め込んでみると、こんなふうに語れるのだなぁと、一語一語を噛みしめたくなりました。
本当に、私の179000文字が、この詩の一編に詰め込まれたみたいで、嬉しかったです(^^)
akoさん、ありがとうございます(*^_^*)



読んでくださる方がいて、感想を頂くと、なるほど、そういえば竹流視点をバッサリ切ったけれど、実はちょっと「竹流の浮気者!」って声が聞こえてきそうで……
(これもakoさんの、切ない、と言うご感想が、確かにもっともだなぁと思い。真はぐずぐず言って泣いてますしね…いえ、これはもう、若さゆえでして^^;)
でも、はっきり言って、竹流はけっこう浮気者です。浮気と言うより、それなりにどれも本気?

この人の困ったところは、すべての恋人に対して真摯であること。
多分、過去に付き合ったどの女とも切れていないし(体の関係だけであっても)、女が離れたがらない。
これは女ほうも心地がいいからなんでしょうね。
干渉しすぎないし、縛られない。
でも、逆に縛って欲しい人は苦しむわけで…(それが【海に落ちる雨】の涼子さん)

ちなみにこの人、女と同じように、老人大好きで、日本全国(多分世界のあちこちにも)に構ってくれる老人がいて、たいていが腕に覚えのある老人なんですね。もし旅に出ていて、女のところに泊まるか老人のところに泊まるか…となると、多分老人を選ぶ人(詳しくは竹流の紹介コーナーを→これからお世話になります:大和竹流)。

ただ、一人だけ、どうしても大事な女がいて、それが今回は名前だけで出てこなかったタエさんと言う人。
祇園甲部の芸妓さんです。漢字で書くと、珠恵。
年上で、まだ日本に来て間もない竹流をあれこれ助けてくれていた女性。

実は、この珠恵さんとこっそり電話をしていた、というシーンを、バッサリ切ったんですね。
そして、峰子さんと浮気をしていた翌日、女将に怒られたシーンも。
これは竹流視点が生きていたからこそ書いたシーンなんですが、真視点に統一した時に完全に切ったシーン。
どうしても必要なところは、『タヌキ寝入り技法』(しのぶさんにお借りした表現^^;…つまりタヌキ寝入りの真が竹流の言葉を聞くという形)で残しましたが、竹流と離れている真には知りようのないシーンは、もう捨てるしかなかったので。

これはもう、本編には永遠に出てこないシーンなので、おまけとしてここに載せちゃおうと思います。
と言っても、全部載せると長いし、シーンも切れ切れなので、一番要の浮気の言い訳シーンをお届けします。
気が向いたら読んでみてください(^^)
ちなみに、消えたシーンなので、きちんと推敲されていません。あしからずご了承ください(^^)

本当は『畳む』ということをやってみたいのだけど、どうしたらいいのか分からないので、このままです。すみません…





*【清明の雪】第18章と19章の間くらいになるのでしょうか。京都の置屋の離れに龍がやって来て、竹流と峰子の姿を見て真がふて寝したあたり。峰子は竹流の真への視線を追いかけて、この男は!と何かに気が付いた様子。
『ぜったい姐さんに言いつけてやるわ』
『言わないって約束したろう』
『そのことやあらへん』
…じゃあ、どのこと?って話ですが……^^;
女の勘を馬鹿にしたら痛い目に遭うよ、竹流くん^m^
で、その後から翌朝にかけての竹流の「実は…」という部分です(^^)



 峰子の後ろ姿を見送っていた竹流は、ふと溜め息をこぼして、閉められた障子を見つめ、それから天空の月を見上げた。
 美しい月だと、もう一度思った。
 それから、濡縁の床に視線を戻したとき、竹流の目に何か光るものが飛び込んできた。
 竹流はゆっくりと光に近づき、しゃがみ込んで、その光を親指と人差指で摘みとった。そして、彼は思わず天空を見上げたが、澄んだ光を湛えた月がそこにあるばかりだった。
 竹流の手が拾い上げたのは、綺麗な螺鈿の欠片だった。
 月に翳して見つめていると、不意にどうしても愛しい女の声を聞きたいと思った。
 そっと音を忍ばせるように障子を開けると、障子から零れる月明かりだけで部屋の中はぼんやりと浮かび上がっている。真は起きているのかもしれないが、布団に潜って身動きひとつしなかった。
 竹流はもう一度障子を閉め、玄関脇の電話台に足を忍ばせて行った。音をたてないようにと思うと、ぎしりと足の底が振動した。遠く微かに人の声と、四条通からの車の音が聞こえてきていた。
 滅多に掛けることのない電話番号だが、忘れることも絶対にない。呼び出し音を五回ほど待つと、向こうで穏やかな京都弁が答えた。
「和枝さん?」
「いや、旦那はん。どないしはったんどす?」
 向こうで、岡崎の家の手伝いの女性が驚いたように声のトーンを上げた。
「珠恵は居るか?」
「へえ、ちょっとお待ちを」
 電話の声は落ち着いていたが、向こうで、お嬢はん、と彼女には珍しく大きな声で珠恵を呼ぶ声は、まだ驚きと狼狽えた様子を隠しきれないようだった。
 少し時間を置いて、向こうから愛おしい女の声が聞こえた。
「旦那はん? こないな夜中に、どないしはったんどす」
「来週、そっちに帰ろうかと思って」
 およそ月に一度は京都に来ているが、一度も、今から行くと連絡したことがない。東京からも、特別な用事がある時以外電話をかけることはない。多分、珠恵も和枝も随分驚いているだろう。まるで後ろめたいことを隠すかのようだな、と思った。浮気をする男が、妻に妙に優しいことを言ったりするのと、全く同じだった。
「何やあったんどすか」
 優しい艶やかな声は、月の表から降り注いでくるようだった。
「いや、月が綺麗だからな」
 電話の向こうの珠恵の顔が微笑むのさえ伝わってくるようだった。
「何や、気持ち悪いどすな。そんなお約束、一度もしはったことがないのに」
「本当はただ、声を聞きたかったんだ」
 向こうで珠恵は少し黙っていた。彼女には何でも解ってしまうように思ったが、それでも構わないと思った。彼女は全てを受け入れてくれている。それに甘えていることは解っていたが、時々その彼女の懐に抱かれていたいような気持ちになった。
 多分、俺は、最後には誰が自分を甘えさせてくれるのかを、ちゃんと知っている。そして珠恵は、俺をどうやって御すればいいのかを知っているのだ。
「旦那はんの言わはることを、いちいち期待しとったら身が持ちまへんけど、」
 珠恵は言葉を切った。そして、その後の小さな間と柔らかい言葉の響きが、竹流を、彼女に会いたくてたまらない気持ちにさせた。
「待ってます」
 今すぐにでも珠恵の声をこの耳で直に聞き、その肌にこの手で触れ、その髪の匂いを嗅いで、抱き締めたいと思った。思いながら、竹流は電話を切った。そして、ふと握りしめたままの左手を開いた。
 玄関のくすんだガラス戸も、月明かりでほんのりと明るかった。その穏やかな光が螺鈿の欠片を照らし、跳ね返った七色の冷めた光は竹流の体を包み込んだ。


 朝から、峰子も真も竹流に対して口をきかなかった。峰子はともかくも、真まで何で怒っているのか、竹流にはよく解らなかった。
 仕方なく、竹流はハンストに走っている彼らを放っておいて、置屋の女将と話しながら朝食を食べ、それから彼女の手伝いのために錦市場に買い物に出かけた。どうしようもないので、とにかく荷物持ちになろうと思ったのだ。
「何で、珠恵ちゃんのところに行ってあげへんのどす?」野菜を選びながら、女将が嗜めるような口調で言った。「喧嘩でもしてはるんどすか」
「まさか。彼女は俺が京都にいることを知らないんだ」
「いや、珍しい」
 女将は心底驚いたように竹流を見つめた。
「仕事で来ていたし、それに連れがいたんで、何となく」
「連れがいるゆうて、遠慮しはるような仲やあらへんですやろに。しかも、女の人やったら知りまへんけど、男はんやったら何も問題あらへんのに。だいたい、岡崎の家は旦那はんの家ですやろ。そやから、峰ちゃんに変な気を起こさせるんどすえ」
 竹流は、この女将に嘘はつけないことを知っていた。
「峰ちゃんは妹みたいなものだ」
「ほんなら、悪戯はいい加減にしときよし。あの子は本気なんや」
 竹流は野菜に視線を戻した女将の横顔を見つめた。
「せやから、珠恵ちゃんにくっついて一生懸命お稽古してるんどす。珠恵ちゃんを越えたいんや。芸事でも、女としても」
 竹流はしばらく、女将が野菜を選んで店の主人に注文している様子を見つめていた。それから、朝から賑わしい市場の通りへ視線を移した。生活の当たり前の活気が満ちている。そのほとんどを支えているのが女たちだ。強く、しなやかで逞しい。
 女将は野菜を受け取ると、主人に礼を言い、その言葉に竹流は気がついて、彼女の手から野菜を受け取った。
「峰ちゃんに、謝らないといけないな」
「余計なことは言わんほうがええんどす。あの子かって解っててしたことや。けど、二度とはあきまへんえ。昔の花街やったら、二人の女子に手を出すなんてのはご法度や」
 竹流は、息をついて頷いた。
「お母さんには敵わないな」
「女ゆうものは、男はんよりずっとしたたかな生きもんどす。峰ちゃんかて、珠恵ちゃんかて、同じことや」
 そう言われてみると、男は情けない生きものだという気がしてきた。昨夜、何を俺は煮詰まっていたのだろう。所詮、女には太刀打ちできないし、女がいなくてはやっていけない。女がいて、自分の気持ちは収まり処を得ている。
「ひとつ、聞いてもよろしおすか」
 竹流は真剣な女将の顔を見た。
「男はんのお相手も、いてはるんどすか」
 竹流は思わず野菜を落としそうになった。
「そうやなかったら、なんやって珠恵ちゃんとこに行かはれへんのどす?」
 女将の刺すような瞳に、竹流は首を横に振った。
 四年前、女将が珠恵に結婚を勧めていたのを、竹流は思わず立ち聞きしてしまった。相手は、先妻とは死別したが、財産もある立派な人物のようで、珠恵を心から好きでいてくれるようだった。竹流は、女将が早くに母親を亡くした珠恵のことを実の娘のように可愛がっていることは知っていた。
 竹流が聞いていることを女将は知っていたのかもしれない。珠恵が返事をしないでいると、女将は妙にはっきりとした声で言った。
 あの男は結婚に向いている相手ではないえ。
 自分の事ながら、その通りだと竹流は思った。しかし珠恵は、それでも構わないから、と言って結婚の申し込みを断り竹流を選んだ。竹流は、珠恵から自分がどれほどの恩義を受け、愛されているかをちゃんと知っていた。そして女将は、竹流がその全てをきちんと贖う人間であることも、よく解ってくれていたはずだった。それを示すつもりで、珠恵の父親の借金も全て返すと、岡崎の家も買い戻した。
 お母はん、怒らんといてな。報われんでもええんどす、この人のものでいたいんや。
 いつも控えめで他の若い芸妓に遠慮しているような珠恵が、女将の前ではっきりと言ったとき、竹流は自分も一生彼女を大事にすると、頭を畳につけるようにして女将に誓った。
 女将の心のうちは読めなかった。竹流はただ、約束を違えるつもりはないと、それだけは言っておこうと思ったが、女将はふと息をついて言った。
「旦那はんが珠恵ちゃんを捨てへんことは、ようわかっとります。けど、旦那はんの気持ちが妻や家族を思うようなものになってるゆうことは、却って女としての珠恵ちゃんの感情を傷つけるんどすえ。うちがずっと心配しとったのはそのことや。旦那はんは甘える場所が欲しくて珠恵ちゃんを利用してはる。もちろん、愛してるのは分かってて言うとりますのや。けど、激しく狂うように求めていはるんとは違う」
「珠恵を傷つけるつもりはないよ。彼女は、誰よりも大切な人だ」
「あの、旦那はんの子どもみたいな男はんよりもどすか」
「子ども?」
 竹流は思わず女将の言葉を繰り返した。
「へぇ。なんや、やや子のようや。旦那はんはいつから親鳥にならはったんやろ」
 反論する言葉も浮かんでこなかった。
「けど、旦那はんにそういう強い気持ちがある、ゆうことは、もしかするとええ事なんかもしれまへんなぁ。なんや、羨ましいような気がしましたわ」
 女将は竹流の腕をそっと優しく掴んで、買い物の続きに促した。
 それから、魚屋、干物屋を廻り、タクシーで祇園に戻った。
 戻ると、峰子は家に帰った後のようだった。真は一人で縁側に座って、ぼんやりとしていた。竹流はその様子を見つめながら、一体どうしようかと思っていたが、昼食まで抜かれては困るな、と思い、真を外に誘いだした。

*そしてこの後、二人で京都の町を歩いているのです…

読み流していただけると幸いでございます。でもちょっと、竹流の気持ち…つまり珠恵さんがいるので、真に走れない?いやいや、つまり道を踏み外さない?いやいや、何だか煮え切らない裏事情を見ていただけたかもしれません(^^)

Category: ❄清明の雪(京都ミステリー)

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