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コーヒーにスプーン一杯のミステリーを

オリジナル小説ブログです。目指しているのは死体の転がっていないミステリー(たまに転がりますが)。掌編から長編まで、人の心を見つめながら物語を紡いでいます。カテゴリから入ると、小説を始めから読むことができます。巨石紀行や物語談義などの雑記もお楽しみください(^^)

 

NEWS 2013/6/14 あなたに、落ちた、瞬間 

暑いですね。ついに、エアコン始動してしまいました。
と言ってもドライです。三味線の皮にとって最も恐ろしい季節がやってきましたので、いつあの、皮が破けるときのパーンという破裂音が聞こえるかと思うと(知らぬうちに破けていることもあるけれど)、恐ろしいです。
ケースの中には、乾燥剤を入れ、万が一破けたらと張り替え代(結構します…両面で片手万円くらい)を準備して…^^;
それが、昨日から、ピアノがぱーん、かばーんか、音が鳴るんです。
ラップ音??
こわ過ぎる。
年代物のピアノだからなぁ。毎年調律はしてもらっているのですが。

さて、今日は、恋に落ちる瞬間を短編にしてみました。
って、嘘です。何かに『はまる』きっかけって、存外つまらない事なのかなぁと。
みなさんはいかがですか?
誰か・何かに嵌った瞬間を覚えているものってありますか?



というわけで、何年か前のある女性の日常の一こまを切り取ってみました?

嵐

Sはアラフォーの仕事人間である。仕事場の近くに一人で暮らし、毎日遅くまで働いている。そんなSの楽しみは、ミステリーや歴史書を読むこと、自分でも多少ミステリーまがいのものを書くこと、そして夜中にひとりでカラオケボックスに行って津軽三味線を叩く事である。

早く帰ることができた日には、ビールを飲みながらテレビで野球観戦をすることもある。たまに甲子園の年間シートを持っている職場の隣の部署のおじさんが、明日行けないからと言ってチケットを譲ってくれると、無理やり仕事を定時で切り上げて、一人で甲子園に走ることもある。だから、通勤に使っているSの車の中には、いつも応援メガホンと24番のマフラータオルが入っている。

Sは、一生懸命ドラマや番組を追いかける方ではない。しかし、見ていないけれど、人恋しいので、テレビをつけている時もある。
そんなある日、まだアナログを買い替えていないブラウン管のテレビをつけっ放しにしていると、ある国民的人気アイドルグループがお化け屋敷に行って、誰が一番怖がってギャーと叫ぶかという企画の、日本にありがちな平和なバラエティ番組をやっていた。

Sはお化け屋敷が嫌いである。
総じてホラーが嫌いであり、過去に比叡山の某お化け屋敷で、お化けに追い回されたこともあるため、トラウマになっている。突然飛び出してくるものが、特に嫌いなのだ。

しかし、その日。
ブラウン管の中では、そのグループのリーダー、あまりにもアイドルらしからぬ振る舞いで有名なOが、メンバーのもう一人と一緒にお化け屋敷に入って行った。怖いもの見たさで、Sは成行きを見守っていた。

その部屋には椅子が置いてある。そこに座って、写真を撮れとの指令が書かれている。一人目が座って写真を撮っても何も起こらない。しかし、二人目が座って写真を撮ると、椅子が落ちるという仕掛であった。
Oは2人目だった。

バシャ。
がたっ!
シャッターが切られ、フラッシュが光り……当然のごとく、椅子が落ちた。

もしもそこに座ったのが自分だったら……大パニックで、お化け屋敷を飛び出していただろう。
しかし、ブラウン管の中は極めて静かだった。

あれ?
Oは、なんじゃこれ?とでも言うように、落ちた椅子に何の感慨もなく、むしろ呆れたように座っている。一切、動じることなく。いや、あの顔は「この椅子、壊れてんのか?」かな?

Sは、彼らと同じ事務所に所属するアイドルデュオのファンである。そのデュオがデビューする前からのファンであるが、同じ事務所の他のグループを特に好きになったことはない。この国民的アイドルグループのことは知っていたが、5人であるということしか知らない、そういう認識であった。

しかし、その椅子が落ちた瞬間、Sは間違いなく、Oに落ちたのである。

幸い職場に熱狂的なファンがおり、指南を受け、彼らの10周年のコンサートに行くことができた。彼らの10年間の苦労を知らない身ではあるが、恋する乙女のような気持ちで見守っていた時、リーダー・Oは初日のラストで挨拶を始めた途端、言葉に詰まり、感極まって泣き出してしまったのである。
10年、鳴かず飛ばずの時代も長く、当初メンバーの中で一番知名度も低くて、じゃんけんでリーダーに決まった彼も、苦労を随分してきたのである。

ひょうひょうとしたイメージ、リーダーというのはあだ名であるとまで言われるリーダー感のなさ、でも歌と踊りは抜群に上手い、そしてこんなに有名になった今でも、自分たちアイドルに年上のスタッフの人が敬語で話しかけるのがどうしても違和感があると言い、対戦番組でその日最もダメだった人が落とし穴?に落ちるという罰ゲームで時々みんなの分を背負って落ちてくれる、一人で落ちたくなかったMがOを巻き込んだ時も「ごめんね、リーダー」と謝まるMに優しく「ま、いいんだよ」と言う、今やSはそんな彼の大ファンであり、時々「好きすぎてどうしたらいいのか分からない」とまで言っている、おばちゃんのくせにかなりの乙女になっている馬鹿である。

ちなみに今でもファンである、某デュオに対しての感情は、Sの中では長い春状態、付き合いが長すぎて、いまや気持ちは親戚のおばちゃんである。

こうして、彼らの番組を録画するために、Sはついに、テレビをデジタルに買い換えたのである。毎週、ハードには『VS…』『…にしやがれ』そして『ダーウィンが来た!』(ん?)が確実に録画されていくSのテレビ。
しかし、それをどうしたらいいのか分からないSは、超のつく機械音痴のままであった。

本気で泣いて
本気で笑って
本気で悩んで
本気で生きて
今がある 胸を張れる

堂々と胸を張ってくれ!
とCDプレーヤーに向かって応援するSは、iPodを買ったのに、使い方が分からないまま放置している。

(この物語は実話を元にしたフィクションです。脚色もあり、一部事実とは異なる点があることをお断りします)



誰か・何かを好きになった瞬間って、滅多に思い出せないのだけれど、何故か、彼のことだけは鮮明に覚えているなぁ、と先日のMusic Sta///の録画を見て思い出しておりました。
「絶対にAには嵌らない、と言っていたのに、椅子と一緒に落ちた奴」と友人には笑われております。

石にはまったきっかけ、三味線を始めたきっかけ、その某デュオを好きになったきっかけ、ある球団や選手を好きになったきっかけ、ある指揮者を追いかけはじめたきっかけ……
確かにきっかけはあって、ぼんやりとは覚えがあるけれど、だんだん好きになっていく……ということが多い中、彼については『瞬間』が明瞭です。

一目ぼれって、本当にあるのかなぁ。あるんだろうなぁ。

その中で、最も長く続いているのは、書くことと読むことへの愛情だけど。
これも、きっかけがどんなのだったか、覚えていないのに。


ちなみに、5x10とgoogleに打ち込んだら『oonosatoshi namida』と続いて出てきて、びっくりしました。
M氏の言葉、『リーダーはすごく優しくて、いつも後ろで見守ってくれている……そんなあなたがリーダーだから、…はこんなグループになったんだと思う』(一部省略、言葉の間違いあり)

というわけで、カミングアウトのつまらない記事でした。

あ、『一人カラオケ』の下りは本当です。
夜中、どうしても練習したいときは、カラオケです。
始めの頃は、「楽器持ち込んでいいですか?」とか聞いていたけれど、断られたことがないので、最近はするする入っていく。何か飲食物を注文しなければならないので、一応注文したら持ってきてくれて、その時、三味線を見ておののく従業員さんの顔が、最近は快感。
でも、あとで一人で歌う勇気はまだないです……^^;
最近、カラオケボックスも、会議に使われたり、色々使い勝手が変わっているそうで。
京都に住んでいたら、鴨川べりで叩くのに……


明日から東京出張。わが職種は、土日に半分仕事の出張が多いです。
代休が欲しいけど、無理っぽいなぁ。あったらいいのに。
新幹線で、読書(もちろん、皆様のブログ(^^))ができたらいいのですが。
例のごとく、トンネルでブチブチ切れるのが問題ですけれど。



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Category: たまにはアイドル

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