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コーヒーにスプーン一杯のミステリーを

オリジナル小説ブログです。目指しているのは死体の転がっていないミステリー(たまに転がりますが)。掌編から長編まで、人の心を見つめながら物語を紡いでいます。カテゴリから入ると、小説を始めから読むことができます。巨石紀行や物語談義などの雑記もお楽しみください(^^)

 

【猫の事件】迷探偵マコトの事件簿(6) 

【迷探偵マコトの事件簿】その8.魚釣り編 海の事件簿
このシリーズも単なるシーンから始まり、一応(?)ストーリーっぽくなってきました。8作目です(^^)
遶ケ豬√→迪ォ・狙convert_20130629112022
(イラストは小説ブログ「DOOR」のlimeさん。limeさん、このイラスト、表紙にさせていただきますね(*^_^*)(*^_^*))

あまりにもリアル仕事が大変で、更新が滞っておりますが、掌編だけは書いてみました(*^_^*)
というよりも、ウゾさん(ブログ:百鬼夜行に遅刻しました)の記事のコメントにあった、「魚釣りをするバージョン」話題についつい反応していまい……
→→ウゾさんの関連記事

私が書いたということは、その後、ワトスン君も、limeさんちのナギ・ミツル兄弟も、魚釣りに行くかも??

*連作掌編ですが、これまでのものを読まれていなくても、なんの問題もありません。
 内容はあさ~く、なにより楽しむことを前提にしてありますので、気楽にお楽しみくださいませ。
 なお、ねこの一人称ですので、かなり地の文を端折っております。
 想像力を駆使してご自由な世界でお読みください。

<登場人物>
マコト:一人前になりきれない、でもオトナだと言い張るツンデレ猫。大きくなったら豹になるつもり。
タケル:ちょっぴり(かなり?)Sなマコトの飼い主。趣味はマコトをおちょくって遊ぶこと。




【迷探偵マコトの事件簿その8.マコト、海の事件簿】


[Scene1] マコト、海釣りに行く

今日はタケルとお出かけなんだ~♪
……別に、喜んでるわけじゃないけどね。

でもね、あのね、ナイショだよ。
この頃、ちょっとだけタケルが優しいんだ。
ドライブにも連れて行ってくれるし。
もういっこのナワバリにもよく出かけるし。
もちろん、シュクテキと運動会、じゃなくて、たたかわなくちゃならないけど。
ぼくもだいぶコツを掴んだんだよ。
だから、たまにシュクテキのしっぽを踏んづけてやることもできるんだ!

でも今日はふたりきり。
海釣りに行くんだよ。
釣り、楽しいんだ。
ぼくもちょっとだけお手伝いするの。
タケルが釣り上げたさかなが逃げそうになったら、捕まえて押さえとくんだ。
ちゃんとご褒美に、ぴちぴちのおさかな、もらえるし。

海の風、気持ちいいね。
タケルはさっそくナワバリを確保して。
エサのミミズ、くっつけて。
海に投げ込んだ糸が、キラって太陽に光ったよ。
キラキラ。
キラキラ。
……綺麗だね。

ぼくはおさかなが釣れるまでの間、かげふみ遊び。
タケルからあんまり離れないようにして、遊ぶんだ。

……今日は、他にもおさかな釣ってる人がいるよ。

向こうにいるのは男の人。
ねこに取り囲まれてるね。
キジトラだけど白いとこが多いねこ、ぼくと同じ茶トラだけどお腹は白いねこ、まっ白なねこ、真っ黒のねこ、三毛猫。
5匹もいる!
ねこたち、すごい、ガンミしてる。
さかな、寄こせ~~~って感じ?
男の人、汗かいているよ。大変そうだね。
あ、キジトラしろねこと目が合っちゃった。
タケルの後ろにかくれよっと……

あっちには男の子のきょうだいかなぁ。
でも、釣竿を持ってるのはひとりだけ。
もうひとりは、なにしてるんだろ?
じ~っと海を見てる。
あ、その子が見てるところで、とつぜんおさかなが跳ねた!
……あ、また。
今度はもっと飛び上がった!
え? え?
ね、ね、タケル、見た?

……見てないね。

ま、いいか。
ぼく、タケルの側でまってる。

あ、糸がぴーんって。
わ~、おさかなだね!
青い空で、糸が光って、おさかなが飛んでくる!
わ~い。

タケルが始めにぼくにくれた!
あ、向こうの5匹のねこがいっせいにこっち見たよ!
早く食べよっと!

タケルはぼくのあたまを撫でて、それからまた釣りを再開。
ぼくは、おさかな、いっしょうけんめい食べるんだ。

……本当は生のおさかなよりも、タケルのねこまんまのほうが好きなんだけど。
タケルがくれたからね。
食べられるところだけ。

ふがふが。
はぐはぐ。
あ、ほね。
ぺっと出して。
ふがふが。
タケルが捕ってくれたおさかな、やっぱりおいしいね。

ん?
何か視線が……

ピンクのリボンを付けたまっ白な毛の長いねこが、こっち見てる。
すごくきれいな女の子。
目が合ったら、つーんと目をそらした。
なんだよ。

側には、白いパラソルをさした髪のながい女の人。
……にっこり笑って、タケルに話しかけた。


[Scene2] 海のおさかながいい

タケルはいつもよりずっと早く釣りをやめちゃった。
お片付けしてる。
……どこか行くの?
白いパラソルの女の人と、まっ白な毛長ねこ。
いっしょにお出かけするみたい。

ぼくもついて行く。
どこ行くの?(にゃぁ?)
タケルの横を歩いて、聞いてみたけど、女の人としゃべってて、ぼくのことは無視。

……

パラソルの女の人に抱っこされた白い毛長ねこが、ぼくを見下ろしてる。
……暑いなぁ。

……

海辺のとてもおしゃれなレストランにやって来た。
白いパラソルの女の人は、お店の人と知り合いみたい。
タケルはずっと楽しそうに女の人と話してる。
女の人の足元には、ピンクのリボンを首につけた白い毛長ねこ。
目が合ったら、またツン、と目を逸らされた。

なんだよ。
女って、分かりにくいんだから。

タケルと女の人のところにごはんが運ばれてくる。
すごくきれいにお皿にごはんが並んでる。
お店の人は、ぼくと白い毛長ねこにも、ねこ用のごはんをくれる。

……ねこのごはんなのに、お皿にきれいに並べてある。
みるくのソースがかかったおさかな。
ちらっと見たら、白い毛長ねこは少しずつゆっくり食べ始めてた。

……ぼくは……

見上げたら、タケルは女の人の話をいっしょうけんめい聞いてあげてる。
すごくかっこいい笑顔で。
白いパラソル女、くちびるが赤すぎ。
お酒の赤い色みたい。

ぼくは、ぼくのお皿を見る。
きれい盛り付けられたごはん。
白いミルクソースのかかったおさかな。
ぼくはちらっと白い毛長ねこを見て、それからちょっとだけミルクソースを舐めてみる。

……

白い毛長ねこは少しずつ舐めながら食べてる。上品に。
あんな食べ方、おいしいのかなぁ?
白いパラソル女はタケルのほうに乗り出して来てる。

……

……これ、やっぱり、おいしくない。

さっき、タケルがくれた、ぴちぴちのおさかなのほうがいいや。

……

……なんか、つまんない。

ぼくは、お店のドアが開いた瞬間、そのドアをすり抜けて外に出た。


[Scene3] うちに帰ろう

外は明るくて、ちょっと暑い。
ぼくはとぽとぽ歩いてた。
さっきの海の近くに戻ろうかな。
他のねこもいたし。

……でも、ぼく、ひとりでお出かけしたことないし。
ここ、知らないし。
車の道、熱くて、足の裏が焼けそう。

きーーーっつ!!!!
!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

耳の中を裂くみたいな音!

ぼくは一瞬、頭が真っ白になった……

……

……

あれ?

何だか体が浮いてる……
空を飛んでる?
ぼく、死んじゃったのかなぁ?

あったかい……
トモダチの上に乗っかってるみたい……

……

……

誰かが何かを叫んでる。
知らない人の声。すごく怒ってる。
……それから、タケルの声?
死ぬときって、いろんな声が聞こえるんだなぁ……

……

……

あれ?

ぼくは頭をふった。
タケルが珍しく、大きな声で話してる。
クルマの中にいる人も何か叫んでる。
やっぱり怒ってるみたい……
でも、タケルも、すごく怒ってるみたい。

そのうち、車の中の人がキレて、ドアをばん!と閉めて走り去った。

ぼく、車にひかれ掛けたみたい……
でも、どうしてタケルは怒ってるんだろう??
ぼくが勝手に出て行ったから?

それからタケルは、白いパラソル女と、白い毛長ねこのいるお店にもどって。
もちろん、ぼくを連れて。

でも、何か話をして、お金払って、すぐにお店を出た。
白いパラソル女と、白い毛長ねこを残して。
……ぼくだけを連れて。

タケルは何にもぼくに言わない。
でも、いつもよりぎゅっと、強くぼくを抱き締めてて……

あの。
……ちょっと苦しいんだけど。

ぼくはもがいてみる。
そうしたら、タケルはよけいに強くぼくを抱き締める。

……苦しいんだけど。

……ま、いいか。

タケルは海の側に戻って、くるまのドアを開けて。

もう帰るの?

……うん、今日はぼくもおうちがいいな。
崖のところに行くテレビ番組、見ようよ。

車の窓から外を見たら、5匹のねこはまだ並んでじーっと一人の男の人を囲んでいる。
ふたりの男の子は並んで海に向かってる。
その子たちの真ん前の海から、急にさかなが飛び出してきて……
きらっと光って……陸の上で跳ねた!

ね、ね、タケル、見た?
あの子、釣竿、持ってないんだよ!

ぼくはタケルを見て話しかけてみたけど。
タケルは気が付かないままで……

くるまが動き出した。

ぼくはタケルの横顔を見て、それから助手席のシートに丸まった。

……クーラーの中で、おさかなが跳ねてるみたいな音が聞こえる。
おうち帰ったら、それ、ねこまんまにしてね。


タケルの手がそっとぼくの頭を撫でた。




マコトはぼーっと歩いていて、車に轢かれかけたのですね。
でも、車を運転していた人も、彼女とデート中で前を見ていなくて、ちょっと危ない運転をしていた。
マコトが出て行ったのを追いかけてきたタケルがそれを見ていて……
マコトに怒って怒鳴っている運転手に、「お前の運転が危ない!」と怒っていたようで。

ま、マコトは分かっていないかもしれませんね。

limeさんの「メロメロに可愛がられるマコト」まではいきませんが、結構可愛がられているみたい…?
でも、ブラックでSなタケルがやっぱりいいかも……^^;


お楽しみいただけたなら幸いです(*^_^*)

週末なのに、今週末は平日みたいに働いている……
もちろん、平日のお休みはないまま……
庭掃除もできないまま……

でも、来週末は、初めて大阪にやって来る光一くんのSHOCKと、B'Zのライヴ!
さ来週末は、出張で熊本なので、ついでに(やっと)夏休みを数日とりました(*^_^*)
佐賀の巨石パークと、装飾古墳、大分のストーンサークルや巨石群を見に行く予定。
それまで頑張るぞ!



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Category: 迷探偵マコトの事件簿(猫)

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