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コーヒーにスプーン一杯のミステリーを

オリジナル小説ブログです。目指しているのは死体の転がっていないミステリー(たまに転がりますが)。掌編から長編まで、人の心を見つめながら物語を紡いでいます。カテゴリから入ると、小説を始めから読むことができます。巨石紀行や物語談義などの雑記もお楽しみください(^^)

 

【雑記・あれこれ】たまにはテレビから刺激 

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冬の寂しいお庭で、時々ひっそりと咲く花を見ると、ほっとしますね。
こちらは冬に咲く鉄線、そのままの名前で冬鉄線。
小さくて、見落としてしまいそうな花なのですが、冬のひっそりとした庭にはとてもお似合いです。

さて、東京都知事選に出馬の噂のある細川氏。
決してここで政治的なお話をするつもりはないのですけれど、この間熊本に行ってきましたので、ちょっと細川家の殿様の動向が気にもなったりして。
そうしたら、ある人がテレビで言っていました。
「殿(細川氏)と話していたら、何だか噛み合わないんですよね。で、なぜだろうと思っていたんですけれど、ある時分かったんです。我々一般人は、せいぜい10年先のことしか考えられない。でもあの人は、50年単位で考えるんですよね」
やはり室町時代(もっと?)から綿々と続いていた歴史のはっきりしているお家の方というのは違うのだなぁと感心していたら。

番組変わって、秋田杉の面倒をみている山に住むおじいちゃん。
「自分一代ではこの杉は育たない。いつも二百年、三百年先のことを考えて、今どうするかと考える」
う~む。
自分の視野の狭さを顧みるひと時となったのでした。

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冬空に美しい檸檬の実が映えます。
でもこの檸檬、皮が分厚くて、果肉があんまりない^^;
うちの土の栄養状態が悪いのだろうなぁ……

次の話題はオペラ。
今朝は「らららクラシック」でこのオペラが取り上げられていました。
プッチーニといえば壮大なるドラマ作りの名人。
そのもっとも有名なオペラといってもいいのは、かの「誰も寝てはならぬ」の「トゥーランドット」

実は私、このオペラをイタリアはヴェローナで観たことがあるのです。
そう、ロミオとジュリエットの町、ヴェローナ。そしてもう一つ有名なのが、野外劇場。
その印象は? そう、あれは野球場ですね。
というのも、貧乏旅行の私が取ったチケットは、無論、スタンドの後ろの方。舞台はもうほとんど豆粒。
休み時間には野球場みたいに売り子さんが飲み物とか売りまわっているのです。
とてもオペラを見るような感じではないのですけれど、あれはカルチャーショックでした。なぜなら、あ、オペラってこんなに自由なんだ、こんなに普通に街の中に溶け込んでいるんだ、という衝撃。
この劇場、「アイーダ」では本物の象が登場するのだとか。
一方、アリーナ席にあたる部分には、着飾った紳士淑女がいっぱい。
そこがヨーロッパですね。きちんと線が引かれている……

さて、「トゥーランドット」というのはとても心の冷たい王女で、求婚しに来た男性に謎を問いかけ、答えられなかったら首をはねるという残酷な王女様。
実は彼女は、かつてある姫君が異国の王子に騙されて亡くなったということから、心を閉ざしているのです。
それを聞きつけたある旅の王子が見事に謎を解いて王女に求婚する。
結婚はしたくないと困る王女に王子は、「もしも夜明けまでに私の名前を突き止められたなら、命を差し上げましょう」という。
王女は町中に命じる。夜明けまでに王子の名前を付きとめよ!と。

そこで王子が歌うのがかの有名なアリア、「誰も寝てはならぬ」ですね。
誰も寝てはならぬ……か、いや、私の名前は決して分からない、夜明けとともに私と私の愛は勝利する。

確かに旅の王子ですから、その町で彼の名前を知っているのは??
そう、彼の従者です。
その中に王子を愛する使用人の娘リューがいるのですが、王子の幸せのためにと拷問にも屈せず、自ら命を絶ってしまうのです。
そして夜明け。
王子はトゥーランドットに告げます。
私の名はカラフ。私の愛と命はあなたのものだと。
トゥーランドットは、使用人リューの献身と王子の愛にうたれて、ハッピーエンド……のはず……

実は、プッチーニ、この作品を最後まで仕上げる前に死んじゃっているのです。
考えてみればラストで、蝶々夫人も自殺しているし、トスカも自殺するし??
そう、このお話でも、主なる登場人物のトゥーランドットではありませんが、リューが亡くなっている。
ちょうどこのリューの死のシーンまでで、プッチーニも癌で亡くなりました。その先は別の人が曲をかいたのです。
もちろん、その先の場面のスケッチは残されていたので、物語はハッピーエンドのはずですけれど。

トゥーランドットは最後にこう言います。
「名前が分かった。彼の名前は愛」と。

番組では、プッチーニの人生のある出来事を取り上げていました。
プッチー二の愛人として物語を残している、使用人のドーリア。
不倫を疑われ、プッチーニの妻に監禁され、教会からは追い出され、18にして服毒自殺。
遺言で解剖が行われ、処女であったことが証明されたということですが……
そもそもプッチーニは他にも愛人がいるし、このドーリアの件は夫人の連れ子が母親を煽り立てた全くの誤解だったとのことですが、プッチーニの心には深い傷を残したのだとか。
もちろん、彼の作品には恋がかなえらぬまま若くして亡くなる乙女がよくでてきて、この事件と全て関わっているわけではないでしょうけれど(時代も後先がありますし)、ふむ……
実際には、プッチーニはただお涙頂戴のお話が好きだったという噂も……
世の中の人々がそれを求めていたから、彼らのために物語を作ったのだとも……?

オペラの裏にある作曲家の人生、そしてその時々の世間・大衆の好み。
ワーグナーの時代・国とは少し違って、市井の人々の想いを反映しようとしたのでしょうか。
(さらに時代が下ると、もっとその傾向がはっきりしてきますが)
ひとつ言えること、オペラって、実は結構泥臭いですよね。

そう言えば、私の好きな大河ドラマに『元禄繚乱』があります。
亡き勘三郎さん主演の赤穂浪士の物語でしたが、切り取り方が面白かった。
当時の江戸庶民が討ち入りを望み、浪士たちをかくまったり、金を融通したり、こそこそ、もしくはおおっぴらに後押しした、その時代感を描いていたのです。
一番は、討ち入りの時のお隣の屋敷(こちらはお武家さんですが)。
助太刀はしないけれど、提灯をいっぱい掲げて、明るくしてあげた……でないと、真っ暗で吉良さんを探せないですものね。
そう、そもそも面白いこと・興味深いことは、心中でも何でも現在進行形で「芝居」にしてしまった時代、元禄時代なのです。
あれは名作だったなぁ。(でも、私の大河ドラマ一番は『獅子の時代』……)
そう、芸術を盛り上げたもの、たくましきは民衆のパワー、だったのですね。

絵画も、教会のものから民衆のものになった時代がありましたね(いや、絵を買うのにお金は必要だったろうけれど)。
ルーベンスからフェルメールへ。あの時代、スポンサーは教会から市民に変わっていった……
後から見れば分かるんだろうけれど、じゃあ今、私たちはどんな時代にいるのだろう?
一億総作家時代? インターネットは明らかに世界を変えていますものね。


なんだかんだ言っても、やっぱりすごい髭のおじちゃん、ことパバロッティ。

そして、私が結構好きな日本人のテノール歌手、福井敬さん。

この勝利を確信する王子のアリアの後ろで、「あぁ、誰も名前を知らぬなら 私たちは殺される」という民衆のコーラスがあるのですよね。
これがちょっと……気になる大海なのでした。
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Category: あれこれ

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