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コーヒーにスプーン一杯のミステリーを

オリジナル小説ブログです。目指しているのは死体の転がっていないミステリー(たまに転がりますが)。掌編から長編まで、人の心を見つめながら物語を紡いでいます。カテゴリから入ると、小説を始めから読むことができます。巨石紀行や物語談義などの雑記もお楽しみください(^^)

 

【雑記・小説】2016年イグ・ノーベル賞『股のぞき』効果は小説にも生かされる? 

『イグ・ノーベル賞』2016、今年は立命館大学の東山教授と大阪大学の足立教授が受賞。
日本人の受賞は10年連続だそう。

皆さんご存じのように、この賞は「人を笑わせ、かつ考えさせてくれる研究に贈られる」、ノーベル賞のパロディ。授賞式のスピーチ(1分間)でも笑いを取らなければならないし、制限時間の1分を超えると8歳の子供が登場して「やめて! 私は退屈なの」とさっさとスピーチをやめるように促すのだとか。
受賞者にはアルミ製のメダルと、賞金10兆ドル(とはいえ、ジンバブエ・ドル紙幣で、現在は通貨としての価値は0)が贈られ、さらに授賞式に出席するのもすべて自腹というかなり気合いの入った?パロディ。
受賞者に日本人が多いのは、そもそも国民性として、馬鹿馬鹿しいこと、笑いに対するハードルが低いこと(昔から落語とかお笑い、好きですし)が関係しているのでは? とも。

それはともかく、今年受賞した東山先生と足立先生の研究論文は
「Perceived size and perceived distance of targets viewed from between the legs: Evidence for proprioceptive theory」(足の間から見た対象の知覚されたサイズと知覚された距離:自己受容理論の証拠)
というもの。
簡単に言うと「股のぞきをすると、遠近感がなくなって(奥行きがなくなる)、実際よりも遠くのものが近くにあるように感じる」ということを90人?の被検者により実証したということなのです。
この効果は、画面を逆さまにしただけでは得られず、「頭を逆さまにする」ということが関係しているのだとか。

これを見て、実際に股のぞきをしてみた人も多いことでしょう。
天橋立に行ったら絶対にやっていると思うのですけれど、いったいあんな面白い風習、誰が考えたんでしょう。思えば日本人は、昔からそんなふうに物事をひっくり返して見るのが好きなのかもしれません。もしくは、そもそも「あまのじゃく」なのかも? 判官贔屓だって、他の国で成功者以外が好かれるようなのって、あまりないのではないでしょうか。

で、天橋立までは簡単に行けないので、自分の家の中でやってみたのですが、う~ん、そのくらいの距離ではよく分かりませんでした^^;
でも、あることに気がついたのです。
股のぞきって、もしかすると小説の書き方に通じるものがあるのでは?

股のぞきをすると、まず両脚が「フレーム」の役割をします。つまり全体から、その部分を切り取るのですね。
これは写真と一緒かも。みんなが見ているかもしれない景色なのに、フレームがあることで、切り取り方の多様性が出てきて、写真家の個性につながっていく。物語を書くときも一緒で、多くの日常のあれこれ、もしくは妄想のあれこれから、ある部分を切り取って物語に構築する。そこにそれぞれの書き手独自の感性が表れるんですね。

遠近感がなくなる、もしくは遠くのものが近く見えたりする、というのも、物語の特性かもしれません。
実際に見えているそのままではなくて、その距離感を変えて、読者に「事件」を説明し、面白い展開を提示したり、時には読者を騙したりしながら、「出来事」との距離を変えていく。遠くにあるものを近づけて見せたり、時には近くのものを遠ざけたり。

そして何よりも、逆さまに見る、ということ自体が創作の中には含まれています。
「起承転結」の「転」、常に読者を驚かせる仕掛けを作る。そのためには物事を正位で見ているだけではダメで、逆位で見ることも必要。タロット占いでも、正位と逆位では意味が違っていますものね。そもそも、小説のスタートからして「意外な設定」「ギャップ」が大切なのですから。

そういうわけで、ちょっとお出かけしたときは、(周囲に恥ずかしくない範囲で)股のぞきをしてみて、いつもの景色の見方を変えてみましょうか。もしかすると、思いも寄らぬアイディアが生まれるかも??
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Category: 小説・バトン

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