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コーヒーにスプーン一杯のミステリーを

オリジナル小説ブログです。目指しているのは死体の転がっていないミステリー(たまに転がりますが)。掌編から長編まで、人の心を見つめながら物語を紡いでいます。カテゴリから入ると、小説を始めから読むことができます。巨石紀行や物語談義などの雑記もお楽しみください(^^)

 

【物語を遊ぼう】3. 作家買いをしますか? 

 ところで、皆さんは作家買いをされますか?
 私はYes 50%、No 50%です。1冊読んで面白かったら怒涛のようにしばらくその作家さんの作品を読みまくります。が、やっぱりどこかで息切れして、結果的にある作家さんの作品をすべて読みつくした、ということはありません。だから困るのは、どの作家さんのファンですか?という質問。
「○○さんです」と答えると、「あ、私もなんです。『△△』が一番好きなんです、面白いですよね」うーん、その作品、読んでないなぁ、ということがしばしば。『50%の作家買い』をしたときに、その作品まで行き着かずに終わってしまっていたわけですね。
 で、知りません、なんて言ってしまったら、本当にファンですか?ってことになるので、もうあまり言わないことにしています。その私が引け目なくファンと言えるのは池波正太郎さんだけですが、それにしても、今となってはすべての作品を覚えているかというと、いささか自信がありません。池波先生の絵を見るためだけに、東京の某ホテルに宿泊までしたのですが。
 いずれにしても、すべての作品を読んでいないからと言って、ファンでないとも言いきれないし、それぞれの作家さんにそれぞれお気に入りの作品がある、というのが普通じゃないかな、と思うことにしています。有名作品を読んでいないこともしばしばありますが、それはそれでいいことにしよう、と。
 ミステリー系・ハードボイルド系が好きで(あくまで『系』。本格的ミステリーと言っても何が本格なのか、よく分かっていないのです)、つい作家買いしてきたのは、一番古くは逢坂剛さんだったような気がします。萌えたのはもちろん百舌鳥シリーズ。他に結構作家買いしているのは宮部みゆきさん。いくつもの分野(系統)の小説を書いておられて、もちろんどの分野も素敵ですが、私は実は時代小説の短編集がとても好き。志水辰夫さんは文章が好きで、かなり嵌りました。……でも、アマゾンを眺めみると、どの作家さんの場合も読んでない作品の方が多いですね。本当に作家さんてすごいと思います。

 さて、ある時作家買いして、それからぽツンと読まなくなって、ある時その作家さんの別の作品を読んで、すごく強く引き付けられた本がありました。
 柴田よしきさんの『少女達がいた街』です。柴田さんと言えばやっぱりRIKOシリーズ、そこからスピンオフしていったいくつかのシリーズですね。腐女子にはなり切れない中途半端な私などは、例のごとく『聖なる黒夜』で山内氏にどっぷりと嵌ったものでしたが、他の単発ものをいくつか読ませていただいたあと、すっかり読まなくなっていました。で、なぜか偶然手に取ったのがこの作品。

少女達がいた街 (角川文庫)少女達がいた街 (角川文庫)
(1999/04)
柴田 よしき

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 何がよかったのかと言うと…すごい、時間の流れがある物語です。ミステリーであり、青春物語であり、人生の物語であり、本当に『物語』『ストーリー』を感じる1冊。実は全く期待せずに読み始め、あれ、私の中で好きなミステリー小説の10冊に入るかも、と思ったのでした。『聖なる黒夜』はどちらかというと、ストーリーよりもキャラクターで読んでしまったので(もちろん、ストーリーも良いのですが、キャラクターで読んでしまうときもあるんですよね…小説はストーリーかキャラクターかってテーマいつかもやりたいです。両方いいのに越したことはないけど)。
 例のごとく、あとがきから読んだんじゃないの?と言われそうですが、その通りです。でもあとがきに称えられていた以上の良い作品であると思います。この時代背景にも魅かれたのかもしれません。1970年代…私の青春よりは少し前なのですが、魅かれる時代です。この作品はさらに1990年代にもつながっていますが、何より時代、時間の流れを感じる物語というところが、私の琴線に触れたのかもしれません。
 作家買い、多分これからも『50%の作家買い』を続けると思いますが、自分にとっての良い作品を見逃さないようにアンテナを張らなくちゃ、と思いました。
 せっかくなので、王道も載せておきます。

聖なる黒夜〈上〉 (角川文庫)聖なる黒夜〈上〉 (角川文庫)
(2006/10)
柴田 よしき

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Category: 物語を遊ぼう(小説談義)

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コメント


柴田よしきさん

「道先案内」のカテを見ていましたら、「少女達がいた街」のタイトルを見つけました。
柴田よしきさん、大好きなのですよ。

最初はリコシリーズだったはずで、一般常識からはややはずれた人々が出てきて、面白かったです。
かなりたくさん読んだので、どれかとどれかがごっちゃになってますが、ヤクザさんと誰かの男同士の切ない恋愛なんかもありましたよね。

ハードボイルドな保育園長さんとか。
猫の探偵とか。
コネ入社を引け目に感じつつ、おたくな活動もしている女の子たちとか。

おばんざい屋さんのストーリィとか。
夫と死別した女性刑事と、男性刑事の恋愛ものとか。
いっぱい読みました。

柴田さんのミステリはいささか、偶然が重なりすぎる気もするのですが、偶然もないとストーリィは進んでいきませんよね。しようがないかな。

その中で「少女達がいた街」は一度読み、これ、読んだっけ? と思いながらも図書館で借りて二度目も読みました。
ロックファンの女の子と、彼女の友達のロックをやる側の女の子と、ロックをやってる男の子がメインでしたよね。もしも記憶ちがいだったらすみません。

小道具のようにちりばめられている当時のロックバンドも、なんだか嬉しくなるほどになつかしいというかなんというか、そのあたりだけでも楽しかったです。

「永田町では評判なんだけどね」
「そんな町、あたしは知らないし」って会話もありましたよね。どうでもいい部分を覚えていたりします。

ごちゃごちゃ書きましたが、「作家買い」私はします。
最近は図書館で、ありったけのその作家の本を借りたりします。このごろは乃南アサ作品をもっともたくさん借りました。
ミステリ作家の小説は、大阪の図書館にはあまりないのですけどね。

好き嫌いが多いゆえに、好きな作家にはとことんはまる傾向があります。
「聖なる黒夜」ってハードボイルドでした? 読んだはずですが、記憶がはっきりしません。
なんだか長々、失礼しました。

あかね #- | URL | 2013/10/31 16:53 [edit]


あかねさん、ありがとうございます(^^)

> 「道先案内」のカテを見ていましたら、「少女達がいた街」のタイトルを見つけました。
> 柴田よしきさん、大好きなのですよ。
あ、見つけてくださって、ありがとうございます(^^)
私も、柴田よしきさんの小説はよく読ませていただいています。
もちろん、RIKOシリーズから入ったのですが、そのハードボイルドな幼稚園(保育園?)の園長さんのシリーズも、RIKOシリーズと人物が被っていますね。
その辺りを怒涛のように読み続けた後、しばらく読まなくて、で、ある日手に取ったのが『少女達がいた街』だったのです。
はい、あかねさんの記憶には間違いがないと思います。
そのロックファンの女の子たちの話でした。そういうミュージック系の話なのかと思ったら、ちゃんとミステリーになっていて、しかも時間の流れがあって、というあたりがニククて、わたしには見事に嵌りました。
シリーズものって、キャラクターに嵌って読んでしまうし、なぜか、事件そのものの謎解きやストーリーは微妙な面があったりするのですが(いえ、もちろん、面白いのだけれど、時々??ということも……あかねさんのおっしゃる通り、偶然が重なりすぎている時もよくあるし)、この単発物はよくできていたと思うのです。
ミステリーとして、すごく満足した記憶があります(とはいえ、今や少し記憶があいまい……^^;)。
会話を覚えているなんてすごいですね!

> かなりたくさん読んだので、どれかとどれかがごっちゃになってますが、ヤクザさんと誰かの男同士の切ない恋愛なんかもありましたよね。
まさにこれが『聖なる黒夜』では?
誰かというのは、RIKOの同僚の刑事(今は探偵になっていますが)ですね。RIKOはどうして彼と引っ付かなかったんだろう?と思うのですけれど、世の中ままにならないようで。
でも、このヤクザさん=山内練氏にはどっぷり嵌りました。
実は、うちのある人のイメージを完成させるとき、少しだけ彼のイメージを借りました。
中身はずいぶん違うのですけれど。
そしてこの『聖なる黒夜』は(そうなんです、謎解き部分は何だか先が見えて、あっさりしすぎで、微妙だった気がしますが)、私が『海に落ちる雨』を完成させるのに大きな勇気をくれた小説かもしれません。
書きたいことを書きなさい、という。

> ごちゃごちゃ書きましたが、「作家買い」私はします。
> 最近は図書館で、ありったけのその作家の本を借りたりします。このごろは乃南アサ作品をもっともたくさん借りました。
乃南アサさん、私も好きです。というのか、私も、結構何でも読む系なので、ある人の作品を読み始めたら、50%くらいまではガンガン読むんですよね。
だけど、全部読んだってのはないなぁとふと気がついたりしたのです。
柴田よしきさんはその中でもかなり読んだ方かも。全部ではないと思うのですけれど。
でも、いずれにしても、物語の豊富さが私たちを楽しませてくれるんですね……

コメントありがとうございました(*^_^*)

彩洋→あかねさん #nLQskDKw | URL | 2013/11/01 10:40 [edit]

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