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コーヒーにスプーン一杯のミステリーを

オリジナル小説ブログです。目指しているのは死体の転がっていないミステリー(たまに転がりますが)。掌編から長編まで、人の心を見つめながら物語を紡いでいます。カテゴリから入ると、小説を始めから読むことができます。巨石紀行や物語談義などの雑記もお楽しみください(^^)

 

[雨44] 第7章 父と子(2) 

第7章(2)をお届けいたします。
さすがにこれだけ長いと真視点だけでは話が平たんになるので、時々他の視点が混ざりますが、その中で最も多いのが美和視点。書くほうとしては大変書きやすい視点ですが、この子には語り部としての役割があるし、インタビュワーの才能もあるし、ちょっとミーハーだし??(って表現が古すぎでしょうか)
でも、後半にむけては彼女も色々と悩みが出てきます。
しばらく、お茶目でちょっと乙女で、そして(慣れない朝ごはんを作ろうと)頑張っている美和の視点をお楽しみください。煮られてくたっとなっているワカメの気持ちで…??





 朝まで、眠ったのかどうかも分からなかった。
 真は例の如く朝になると冷静で、美和が朝食の用意をする横で、茶を淹れていた。美和は味噌汁を手渡しながら、真の顔を見た。
 昨夜は眠れなかった。多分真も眠っていないと思った。けれどもそのことを話題にするのも憚られた。真の表情には、美和の問いかけも慰めも拒否するような静けさだけが、風の流れも水の音も消えてしまった風景画のように凪いで、貼り付いているだけだった。

「今日は大学に行くだろう?」
 真のほうから美和に尋ねてきた。美和は言葉の中身がよく分からないままに、とにかく頷いた。
 朝は面倒なのでいつもパン食だった。北条仁もそんなことはとやかく言わない。それなのに私は何をいそいそと朝から味噌汁なんか作っているのだろうと思った。
 高遠賢二が以前ここに居候していた時、朝からちゃんと米を炊いてくれて、しっかり味噌汁もついて、おかずも五品は並んでいると言っていたので、多分対抗意識なのだろう。 

『それが朝から飯が美味くてさ、今日も頑張ろうって気になるわ。先生も大和さんも朝は結構強くてさ、先生なんか朝、時々どっかの寺まで稽古に行ってるし、俺も何回かつき合わされたけど、たまにはその寺で朝飯、食べさせてもらったりさ。寺の朝飯ってのが、これがまた美味いんだよ。なんか、人がたくさんいてさ』
 賢二がその寺で食べる朝食をおいしいと思うのには、食卓につく人数の問題もあるのだろうが、それにしても毎朝、幸せなご飯にありついている真に、この味噌汁でいいのかどうかと思うと、浮かんでいるわかめにも申し訳ない気がした。そもそも台所には、料亭並みの道具と調味料が揃っていて、その半分くらいは使い方が分からないし、残りの半分も、美和がこれまでに使ったことのないものだった。

 だいたい、どう対抗心を燃やしても、真の同居人が作るものより美味しい味噌汁というのは無理だ。開き直って、わかめには諦めてもらうことにした。
 真は、美味しいとも不味いとも言わなかったが、嫌な顔もせずに淡々と食べてくれた。この人は綺麗な箸の使い方をするな、と手元を見ながら改めて思った。美和も、一応は山口県ではそれなりの家で育ったこともあり、箸の使い方については祖父母が異様にうるさかった。だから他人の箸の使い方が妙に気になる。箸がまともに使えない男とは生活を共にできないと思ってしまう。そういう意味では、北条仁はヤクザだが、全く問題がなかった。

 真が伸びきったわかめを箸でつかんで、一瞬、妙な顔をしたように思った。
「煮ちゃった」
 美和が言うと、真は何を言われたのか分からないような顔になって、それから納得したように、くたくたに変色したわかめを口に入れた。

 大学まで真が車で送ってくれる。
それを見咎めた友人が声を掛けてきた。友人、と言ってもとても親しいというわけではない。ノートの貸し借りはするが、大学以外のところでの付き合いはないし、そういう付き合いは美和のほうが敢えてしようとは思っていなかった。
 人数合わせの合コンには何度か誘われたが、特別に面白いと思ったことはなかった。そんなところに行かなくても、美和の周囲の人間たちは十分面白い人間たちで、合コンに来る男たちは、美和の中ではランクが低くなっている。恋人を探すためなら行く必要はなかったし、せいぜい学校の授業の人物観察に役立つ程度だった。

「いつもの彼氏はどうしたの?」
 大学の友人たちは『いつもの彼氏』、つまり北条仁がヤクザであることは知らない。ちょっとくらいは危ない感じに見えていても、仁は傍目には、若くして財を成した事業家と言っても、誰も疑ったりはしない外見だった。
「今、バンコク。あの人はバイト先の上司」
「朝帰り?」
 そうか、そういうことになるな、と改めて思った。
「柏木さんもやるわね。ちょっといい男だったじゃない?」

 そりゃそうよ、私が今本気で惚れてるんだから。
 心の中でそう思ってから、そうなのだ、と自分の気持ちに気が付いた。
「独身? 彼氏じゃないなら紹介してよ」
 美和は何だか落ち着かない気分になった。自分の気持ちの中に不可解な違和感がある。
 本気で惚れている。誰かの目に触れさせたいなどとは思わない。
 確かにそう思うのに、本気で惚れるわけがない、そういうわけにはいかない、とも思う。しかも、それが美和自身の感情なのか、他の誰かの感情なのか、糸が絡み合ってしまって、わけが分からない。
「駄目よ。恋人がいるから」

 講義中も落ち着かない気持ちは続いていて、結局二講目は諦めた。
 大学門を出ようとすると、青い車にクラクションを鳴らされる。
「添島刑事」
 思わず呟くと、添島刑事は乗りなさい、と言うように助手席のドアを開けてくれた。
「事務所へ行ったら所長は出掛けてるし、秘書は大学だって言うし」
 車を走らせてから最初の信号で止まり、ようやく添島刑事は言った。美和はその言葉の尻尾に噛みつくように、声を被せた。
「何か御用ですか」

 昨日の電話から敵対する気持ちだけではなくなっていたが、警察という職種に対してはどうしても警戒心を抱いてしまう。考えてみれば私は極道の女なわけだし、と美和は自分で納得した。
「昨日、おたくの所長と話していて、彼がやたらと引っかかっていたから、気になったの。もしかして彼、新潟に行く気になったんじゃないかしら、と思って」
「新潟?」
「絵の事でね」
 不意に、昨日丁度この刑事の電話で中断された本の最後のページを思い出した。
「まさか、贋作」
「彼から聞いたの?」
 美和はえ? と思った。本当にあの記事の事なのか。贋作と新潟。そうそう重なるキーワードとは思えない。
「いえ、年譜みたいなやつで。でもそれがどうかしたんですか」

 青信号になったので、添島刑事はアクセルを踏んだ。発進はまるで暴走族のレディースのような潔さで、美和は驚いた。
「詳しいことは彼から聞きなさい。それから、あなたもついていってあげた方がいいわね」
「私?」
「今あの人、一人で放っておけないでしょ」
 美和は逆らうこともできず頷いた。
「彼を、好きになってしまった?」
 あっさり言われてどきどきした。

 やはりこれは恋なのかもしれない。
 尋ねた添島刑事の声は、美和の想像をはるかに超えて優しかった。考えてみれば、あの大和竹流が恋人にしている女だ。真と違って、女の趣味がいい男が選んだ女なのだ。
「……そうかもしれません」
「大変よ」
 美和は思わず運転する添島刑事の横顔を見つめた。
「刑事さんもそう思います?」
「えぇ」
 美和は何故かほっとした。

「初めて寝たときはそう思わなかったけど、昨日分かっちゃったんです。あの人を好きになるのは簡単だけど、好きでい続けようと思ったら、壁が立ちはだかってるっていうのか」
「随分大きい壁でしょうね」
 美和は急にこの刑事に親近感を覚えた。大学の友人たちよりよほど私の気持ちが分かる人だわ、と思った。
「分かります?」
「分かるわよ。その壁ときたら、温かく見守っているつもりで、外敵を蹴飛ばしてるものね」

「私は外敵かぁ」
 思わず本心から呟いた。添島刑事は声に出して笑った。
「いざそういう思いで見ると、彼の周りにはぐるりに高い壁が張り巡らされている。彼を好きでい続けようと思ったら、その壁を崩さないといけない、もしくはずっとその壁と付き合っていかないとならないものね。あなたは壁の向こうの人と愛し合わなければならない」
 美和はほっと息をついた。
「刑事さんって、大家さんの恋人……でしょ」
「生憎ね。向こうはそう思ってるのかどうか、ベッドの相手とは思っているでしょうけど」
 美和は少しの間黙っていた。そういう関係は大人びてかっこよく聞こえるが、ひどく寂しく感じた。自分はとても北条仁が言うような境地には立てない。

「それでいいんですか」
「何? 寝るだけの関係ってことが?」
「えぇ、その……」
 美和は言葉を継げなかった。
「それでいいのよ。ベッドの上でだけは二人きりで、あの人は私のことをちゃんと見てくれているし愛してくれるから。残念ながら、それ以外の彼を求めるのは無理だけど、それ以上のものを求めることのできない相手と分かって恋をしたわ」
 美和は溜息をこぼした。
「先生はいつもどこか遠くを見てる。ベッドの上でだって」
 暫く添島刑事は何も言わなかった。美和も自分が何を言いたいのかわからなくなった。
「それで、北条仁とは別れるつもり?」

 美和は返事をしなかった。
 不意にそう尋ねられて、そんなことを考えてもいなかった自分に改めて驚く。浮気をしたのに、元の彼と別れることなど思いもしない。自分だけはイマドキの女の子みたいなことをしないと思ってきたが、案外そうでもないのかもしれない。
 別れ際に添島刑事は大きな茶封筒と新潟までの切符を二枚渡してくれた。
「新潟に行ったら、弥彦に寄ってこの人を訪ねなさい。絵画には詳しいし、その贋作の鑑定をした一人だから。切符は私からのお餞別。車は置いていきなさいって伝えて」


 美和が事務所に入ると、宝田と賢二が神妙な顔で話をしていた。美和の顔を見ると、二人とも多少緊張し、それから宝田が美和に話しかけた。
「お帰りなさい。先生はまだ名瀬先生のところっすよ」
「うん」
 美和が気のない返事をすると、二人とも心配げに美和を見つめた。美和はそれに気が付いて、気を取り直して努めて明るく言った。
「明日からちょっと新潟に行ってくるから、先生と一緒に。だからちょっとの間お願いね」
「え? じゃあ、その、婚前何とかって言う……」

 言葉の使い方が間違っていると美和は思った。
「馬鹿。仕事よ」
 宝田が賢二と顔を見合わせて、それから美和の前にやって来た。幾分躊躇ってから、勢いをつけて言う。
「美和さん、先生はまだあの女と別れてないんですぜ」
「知ってるわよ。私だって仁さんと別れたわけじゃないもの。それに、そんな簡単な話じゃないの」
 宝田はまた賢二を見る。賢二は少し肩をすくめたが、あまり積極的に会話に参加したくはない、という風情で目を逸らした。仕方ないという顔をして、宝田が先を続ける。
「美和さん、俺、やっぱり無理やと思いやす」
「何の話?」
「先生には、その」

 美和は宝田と賢二の顔を交互に見た。全く、本当に二人とも、大学の友人よりよほど私の気持ちが分かるんだから、と思った。
「さぶちゃんは先生の想い人が誰だと思ってるわけ?」
 美和は、まともな学歴もなく、性格もはっきしりたところのない宝田が、かなりできの悪い男だろうという気持ちがないわけでもなかったが、時々宝田が見せる究極の突っ込みにたじろぐこともあった。
 北条仁との事もそうだった。
 美和が、他の男と寝てもいいって言われてるんだと冗談交じりに言った時、宝田は、でも美和さんはそうしたいんすか、と平然と聞いてきた。宝田相手なら、緊張したり言葉を繕ったりしなくてもいいのだと気楽に話しかけてきたが、相手が思ったよりも鋭い返事をすることで、その存在を改めて感じさせられる、宝田にはそういうところがあった。

「美和さん、その、相手が悪いっす」
 宝田は賢二に助けてくれという目配せをしたように見えた。
「私、大家さんに対抗しようなんて思ってないから」
 言い出しかねるというような宝田の気配に、ちょっとむっとして美和は言った。
 だいたい私には、ヤクザとはいえ、一応男がいるのだ。しかも何だってこんなに真面目な顔で、ちょっと寝ただけの男のことで、しかもその男の想い人が男だという話を聞かされなきゃならないのだ。
 そう思うとむかむかしてきたが、賢二の視線にぶつかると、急に頭の中が冷めた。

 賢二がちょっと心配そうに宝田を見た。その目の表情を読み取って、美和は二人が何かを話し合ってたんだな、と思って開き直った。
「それにね、大体何よ、二人ともモジモジしちゃって。私は確かに先生と寝たけど、仁さんが他の男と寝てみろって言うから、試しにそうしただけ。別に何とも思ってないから」

 実際には、言葉にしてしまうと急に悲しくなった。言葉の途中から涙が目の奥で熱くなるのを感じる。意外にも鋭い感性を持っている宝田にも賢二にも、気が付かれていないとは思わなかったが、ここで泣いてしまうのは癪だった。
「二人でそんな噂話をしてたわけ?」
「いや、その、賢二が一緒に住んでたときの話をしてて」
 宝田はその大きな体に似合わないモジモジとした態度のまま、改めて賢二の方に助け舟を求めた。

 確かに賢二は半年ばかりあのマンションに、真と竹流と一緒に住んでいた。少し考えてみたら、ずいぶん興味深い話なのだ。
 それに、涙を堪えたのを、たとえ知られているのだとしても誤魔化したくて、美和は強気に言った。
「へぇ、何の話? 私にも聞かせないさいよ」
 賢二は急に話を振られたからか、困った顔をした。
「いや、単に大和さんが言ってたことを思い出しただけだから」
「大家さんが、何て?」

 美和は何でも来い、という気分になっていた。
 本当は、今更だが、真のことならば何でも知っておきたいと思っていた。所長と秘書という関係も、年上の知り合いからまるで兄妹みたいと言われる関係も、悪くはない。だが、肌を合わせた仲ともなれば、その行きつく先が恋人という関係に落ち着かなくても、少しだけ入り込んで相手を知ってもいいはずだ。
 いや、深く知れば、初恋のようなこの不可解な不安定さやもどかしさから逃れられるに違いない。
 それとも、もっと苦しくなるものだろうか。

「あの人、よく俺の事連れ廻してくれてさ、先生は、その、女遊びに俺を連れて行ってくれたりなんかしないし、でもあの人はいい遊びから悪い遊びまで一通り教えてくれた。判断するのはお前で、そのためには多くのことを知っていたほうがいいって。それで、俺、先生にもそういうこと教えたのかって聞いたんだ」
 今年の始めに成人式の話をしていたから、賢二は美和よりひとつ年下のはずだった。背が高くて上から見下ろされている感じが少し癪に障るのだが、賢二自身は童顔で、普段は大人しい。ただ、気持ちを溜め込んでしまって、表に出る時に賢明な方法を取れなかったからこそ、父親を刺すという行動に出てしまったのだろう。それは賢二の幼少期の家庭環境によるものだが、賢二自身は真と一緒にいるようになって、少しずつ、自分の感じ方や行動を修正しようとしているように見えた。

 賢二は言葉を選びながら、美和の顔を確かめながら、話をしていたが、一旦間を置くと、次の言葉がなかなか出てこなかったようだった。
「それで?」
 それでも美和が強い言葉で聞きただすと、思ったよりもするりと答えた。
「いや、先生を女遊びするようなところに連れて行ったことはないって。あの人の遊び方見てて、絶対ホモでもバイでもないって思ったからさ、じゃあ、先生は何なんだって聞いたら、あの人、真顔で言ったんだ。賢、人を愛して身体を求めたらその先にあるのは何だと思う、って」
 美和はその言葉の意味を考えた。
「俺にも分からないんだって言ってたよ。俺、この人にも分からないことがあるんだ、ってその時は感心しただけだったんだけど」
 賢二はちょっと躊躇って、多分全てではないのだろうが、自分が竹流から聞いたことを美和に話してくれた。





さて、今回は特別に次回予告です。
高遠賢二。実は大手の会社の取締役の息子。父親からは暴力を受けて育っていて、父親の絶対支配下にある家の中では誰も味方がいなかった。で、思い余って父親を刺したため少年院に入っていたのですが、出てきたときにも家に帰ることを拒否。あれこれあって、竹流のマンションに預かられていたことがありました。
竹流にとってはもう一人の可愛い弟分。
で、つい、口が滑ったようです。
次回、竹流が高遠賢二に語ります。半分耳塞いで、聞いていただいたほうがいいかもしれません…^^;
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Category: ☂海に落ちる雨 第2節

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コメント


半分耳を塞いで…。

なんか読むのがちょっと怖いですぅ(>_<)

なんて言いつつ間違いなく読むんですけどね(笑)

ako #- | URL | 2013/05/19 01:21 [edit]


NoTitle

こんばんは。
つき合っている人がいて、別れる事も特に脳裏にないんだけれど、でも、メインで他の誰かを好きになってしまってって、なんかわかるなあ。
これも、子供の頃だったら「ありえない」感情だと思うけれど。つまり、あの頃は迷いのないきっぱりとした恋愛と関係だけしか存在していなくて、それ以外は穢らわしい間違いとみなしていたから。でも、そういうもんでもないですよね。美和にとっては、そりゃ深みにはまらない方が幸せだと思うけれど、まあ、しかし、そうやって割り切れたら、苦労はないわけで。

さて、次回は告白ですか。竹流は意外と口が軽いのかしら? 誰に重大な事を語っているんでしょう? それともお氣に召した人間は恋人たちのように深く信頼してしまうのかしら。

八少女 夕 #9yMhI49k | URL | 2013/05/19 02:14 [edit]


akoさん、ありがとうございます

いえ…実はもう、皆様お察しのことではないかという気もちょっとするのですね。
え?今さら何言ってんの? とっくに気がついてたわよ。
あるいは
そんなのもありよね。
あるいは
え~、なんとなく察してはいたけど、やっぱりそれは嫌~
ということになるのか。
でも、竹流の口から聞くのは多分初めて、ですよね。
いやもう、この段階はまだかわいらしいのです。話だけ、ですから。
って、その先どうなのだっってことは棚に上げたいと思います。
この話、45歳の竹流=ジョルジョの話を先に読んだ友人たちは、ま、この人は我儘で暴君よね、って当たり前に知っていたので、違和感はなかったようなのですが、【清明の雪】の仏のような?竹流を読んだ人は、え??いったいこの男は何?と思われるのではないかと不安です。
モデルの一人が光源氏です。
しかも晩年、老いを感じ、最も愛した女にも先立たれ(しかも紫の上は最後の最後に出家したいと言ったんですよね…もうこんなしがらみは嫌!と)、猜疑心や嫉妬に苛まれた中年男になっている…そのあたりが大きく反映しておりまして。
いやいや、もう、本当に、申し訳ないです。こんな男ですが、変わらぬご愛顧のほどを…!?
何せ、もうただかっこいいだけの男なんて(女も)、書けなくなっております^^;
今夜、更新の予定です(*^_^*)
お楽しみいただけると幸いです。

大海彩洋 #nLQskDKw | URL | 2013/05/19 11:26 [edit]


夕さん、ありがとうございます

美和の視点にも立っていただいてありがとうございます。
この子はもう本当に、ミーハー的立ち位置の自分たちを代表して物語の中に入れたというキャラでして。だから主人公の誰ともくっつくわけではないのですが(くっついたら中立にはなれないので)、でも深くかかわってほしいので、あんなことやこんなことや。
でもって、美和との関係については、真がいかに男として情けない・身勝手な面もあるのかってことが出てくると思います。そうなんです。もう男にも女にも、幻想を抱く年齢ではないので、平気でこんなことを書けちゃうのですよね。
そんなのいや~、不潔だわ~っての全くなく、淡々と。
そういうの、ありよね……というグレイゾーンが大きくなっているというのか。
私の友人はこれを読んで、真も竹流も生々しい(20代で書いていた時に比べて)と言ってくれまして、私には最高の褒め言葉でした。

美和の気持ち、本当にこれはもう流行病のようなものですから。
でも、彼女は一生懸命なのです。そして…(*^_^*)真にとっては一生『かわいい恋人兼妹』みたいな感じで。
結婚しても、他に好きな男がいても? 真にとって美和は美和なんですよね。

で、第3節から登場の美和の恋人、ぜひお楽しみに!
多分、スカッとすると思います。
主人公2人が時々うざいので(って、自分の愛するキャラになんていうことを…いえ、愛の鞭みたいな気持ち)、この人のおかげで救われます。一刀両断、みたいな人なので。

> さて、次回は告白ですか。竹流は意外と口が軽いのかしら? 誰に重大な事を語っているんでしょう? それともお氣に召した人間は恋人たちのように深く信頼してしまうのかしら。
夕さん、鋭いです(#^.^#)
まさに、この人、結局『ええとこの坊ちゃん』なんですよ。
幼少期を見ていただいたらわかるように、結局は自分の思いどおりにならないことなんてない世界の人。
だから、みんな自分に好い感情を持っていると思っている(いえ、理屈では分かっていると思うんですよ。でも信じちゃう)。誰も信じるな、と真に言ったくせに、自分が一番信じている。
だからこんなことに…というのがこの物語の一つのポイントです。
でも、実は、それはヴォルテラという彼の家の宿命みたいなものなのです。
信じたら命まで差し出してやれ、というまさにマフィア的世界。

そして…口が軽い!
ちょっと大うけしました。
いや~、そんなことはないです~と言えないところが、これからも出てくるかも~(#^.^#)
語りの相手は賢二君です。
賢二くん、真の死後、弁護士になって本当に弱きを助ける(多少は折り合いもあるけど)人になってくれます。
彼は、真と竹流が自分とちゃんと向き合ってくれたことを本当に感謝してるんですね。

ではでは、今夜更新予定です。
どちらかというと、作者のカミングアウト、かもしれません。

大海彩洋 #nLQskDKw | URL | 2013/05/19 11:51 [edit]

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