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コーヒーにスプーン一杯のミステリーを

オリジナル小説ブログです。目指しているのは死体の転がっていないミステリー(たまに転がりますが)。掌編から長編まで、人の心を見つめながら物語を紡いでいます。カテゴリから入ると、小説を始めから読むことができます。巨石紀行や物語談義などの雑記もお楽しみください(^^)

 

【幻の猫】(6) 世界で一番美しい広場/ Grazie mille!  

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さて、今回はまさにフィエスタ…お祭りです。
その名も、日本祭り。って、勝手に作りました^^;
シエナのカンポ広場、世界中で最も美しい広場と大海が信じて疑わない、素敵なこの場所で、行き交う人々に巻き込まれる真。
心は揺れ動く中、出会ったのは、あの人たち。

まずは物語をお楽しみください。
快くこの作品の中でご自身の愛おしい子どもたち(人物や詩)を使わせていただく/登場いただくことを許可してくださった3人のブログのお友達への謝辞はラストで(^^)
なお、作中では全体の印象を壊さないために、出典を敢えて控えております。
記事の最後をぜひ、ご覧ください。

少し字が多くなってすみません。
その分、エンターテイメント度は高いと……いいなぁ^^;





 真は広場を見回した。尻尾はもうどこにもいない。
 小さい声でジョルジョ、と呼びかけてみたが、そもそもそんな名前かどうかも分からない。何より、あの猫が自分だけに見えている可能性もあるのだから、尻尾だけの猫、見ませんでしたか? とも聞けない。

 いずれにしても、賑やかに行きかう人々の中で尻尾を見つけることはとても難しそうだった。それほど大きな広場でもないのに、この中でたった一人、たった一匹を見つけることがこれほどに難しいのは何故なのだろう。
 そこに探し当てたい人がいるのかどうかも分からない。いたとしても、この中で何を探せばいいのか分からない。

 心許なくなって、足元を見つめる。
 もしかしたら、何もかも夢かもしれない。

カンポ広場
 真はゆっくりと広場に足を踏み入れた。広場の上部、貝殻が広がった側の店が、広場に張り出すようにしてテーブルや椅子を並べていた。昼を少し過ぎているはずだが、まだ店には多くの客がランチを楽しんでいた。忙しさのあまり小難しい顔をした給仕が、店のテーブルの間を行き来する。子どもが、露天の店でシエナの街のいくつかある地区の旗を買ってもらって、身体に巻きつけるようにして広場を走っている。犬が興味深そうに真を見上げながら通り過ぎていく。
 老夫婦、若者の集団、家族連れ、そして幾組ものカップルが、広場の中で人生のひと時を分け合っていた。
カンポ広場

 真は今、ぼんやりと視線の少し先の路地から出たところに立つそのカップルを見つめていた。
 背の高い男の金の髪と、華やかで惹きつけるような顔立ちの女性の燃えるような赤い髪が、光の中で輝いていて、否応なしに目を引いたのだ。
 思わず目を伏せ、視線を避けて、考える間もなく引き返した。

 二人は誰の目から見ても、お似合いのカップルに見えた。他人の目を惹きつける華やかなカップルだ。男性の手は、傍らに立つ女性の腕を抱き寄せるようにしていた。少なくとも真の目にはそう見えた。
 このまま消えてなくなりたいような不安な気持ちになり、貝殻の隅っこにまで逃げ戻った。

 大学の試験の前から今まで、ほとんど夢の中を歩いていたような気がしていた。竹流は試験とか勉強のことでは無茶苦茶に厳しかったし、手を抜くことは全くと言っていいほどなかった。
 だがあの日以来、異様なほどに優しく、まるで世界の中には真だけしかいないように扱ってくれた。
 そして今、この国の陸地に上がり、彼を取り巻いていた多くの人や物が現実化していくと、それらが彼の心を正気に還していっているということなのだろう。

 それは致し方のないことだ。
 自分は影の部分にいる。そして彼は、あのように光の中に立っている。女性の肩を抱き、耳元に愛の言葉を囁きかけ、この先の未来へ歩いて行く。
 暗い部屋の中で、どれほど求め合っていても、その先に行くことはできない。

 それなら、自分はここから消えてしまいたい。でも、どうやって彼を振り切り、自分が元いた場所に戻ればいいのだろう。それとも帰るべきその場所はもうなくなってしまっているのだろうか。
 もう何も考えずに、ホテルに戻って、布団を被ってうずくまってしまいたい。
 どうして尻尾なんか追いかけて、こんな華やかな場所に来てしまったのだろう。きっとあの尻尾は幻なのに。

 広場の扇の横に当たる部分にも、いくつか小さな店があった。
 そのまま広場から出て行こうとしたとき、ふと、その一軒の店先に飾られた写真が目に留まった。いや、正確には、その写真に重ねられた文字に。
 ……日本語だ。
 真はショウウィンドウに近付いた。

 ショウウィンドウの向こうには棚があり、温かい色合いの雑貨が並ぶディスプレイになっていた。
 そのガラスの棚から、写真に添えられた詩が、優しく語りかけていた。
 写真には、真っ白な、少しだけ傷ついたマーガレットの花弁が、それでも懸命に腕を広げるようにして咲いていた。

『強風に煽られて
 ふりだしに戻ったように見えても。

 きっとそこは
 もといたスタート地点じゃない。

 傷ついた羽の分だけ
 次はもっと高く飛べるはずだから。

 どんなに羽が傷ついたとしても。

 翼は折れたりしない。

 何度でも羽ばたいてゆく。』



 視界は半分溶けていた。そのまま、いきなり目の奥が熱くなり、鼻の奥から何かが込み上げてきそうになっていた。


「ねぇねぇ、君、その詩のこと知ってるの?」
 その時、いきなり頭の後ろから日本語が覆いかぶさってきた。
 これは決して大仰ではなく、まさに覆いかぶさってきたのだ。なぜなら、言葉と同時に誰かの温かい手と心地よい重みが、真の身体を包み込んだからだ。

「ちょ、ちょっと、リリコさん、知らない人に、なんてことするんですか」
 真はまだ自分を後ろから抱きしめたままの手の持ち主を、恐る恐る振り返った。
 振り返った途端、真の真正面にあったのは、ちょっとばかり色気のある、そして何より茶目っ気のある瞳だった。

「だって、好みのタイプだったんだもん」
「いや、そういう問題じゃなくて、ですね」
 目の前にいるのは、教会に入る時にはきっとスカーフか何かで腰を捲かなければ入れてもらえないに違いない、短いスカートを穿いた女性と、そして彼女の突飛な行動を止めてあたふたしている人のよさそうな青年、さらにその後ろに長身のちょっとおっとりとした感じの、ただし突っ込んだらぼけ返すに違いなさそうな年上の青年の三人組だった。

 しかも、今さらのように気が付いたが、日本語だ。
 いや、日本人っぽいから、当たり前か。
 そうか、日本語だ。もう一度そう思ったら、急に力が抜けた。

 足元が崩れそうになったとき、長身の青年が、リリコと呼ばれた女性ごと真を支えた。
「わぁ、ちょっと、大丈夫ですか? ほら、リリコさんがいきなり抱きつくから」
 意識が飛んだわけではない。慌てている青年と、そして比較的冷静に真の様子を観察している年上の青年、さらに自分が招いた結果に見かけよりはきっと慌てている、そして見かけよりはきっととても優しくて可愛らしい印象の女性は、とにかくみんなで真を守るようにして広場の日の当たる場所へ移動した。

カンポ広場
 座り込んでしまった真に、いかにも人が好さそうな青年が、自分の持っていた瓶入りの生ぬるい水を差しだしてくれる。でも飲みさしだしなぁ、しかもガス入りだしなぁ、と困っている。ガス入りの水は彼の口に合わないのだろう。こんなものをもらっても真が困るに違いないと思っているようだ。
 真は顔を上げて大丈夫です、と答えた。

「あぁ、良かった。日本人、ですよね。言葉が通じなかったらどうしようかと。あの、決して怪しいものではありませんから」
 クォーターである真が、一見では日本人かどうか、分からなかったのかもしれない。
 一生懸命話しかけてくれる気の好い青年は稲葉と名乗り、後ろにいる背の高い青年を宇佐美、そして真に抱きついた女性を李々子、と紹介した。

 緊張のピークにいきなり攻撃を食らったので、交感神経の糸が切れてしまった、それだけのことだったので、かえって申し訳ない気がした。
「ごめんね。びっくりさせるつもりじゃなかったんだけど」
 そこまで言って、李々子さんは口をつぐんだ。もちろん、好みのタイプだったからではないのだ。彼女は君が泣き出しそうだったから、という言葉を飲み込んでくれたみたいだった。宇佐美さんが引き取って、真を追い込まないように気遣ってくれる。

「じっとあの詩を見てたから、もしかして知ってるかなって思ったんだよな」
 宇佐美さんがまとめ役のようだった。真が聞き返すと、宇佐美さんが説明しようとしてくれたようだったが、それを李々子さんが遮った。
「ねぇねぇ、もう始まっちゃうから行こうよ。ゆっくりお店で話したらいいじゃない。あ、シロちゃん、先にお店に行って四人になりましたって言っといて」

 李々子さんが言い終わらないうちに、確か稲葉さんと名乗ったはずの『シロちゃん』が、使い走りのように駈け出していく。まるで素直な飼いウサギみたいだ。あれ? それを言うなら飼い犬か。何でウサギだって思ったんだろう。
 と考えていたら、すかさず宇佐美さんが真に向き合う。

「あ、君ね、断るんなら今だよ。李々子は君を気に入ったみたいだから、取って食われるかも」
「何言ってるのよ。この子が食われるんじゃなくて、食うの。あ、そうだ、君、一人? ご飯、まだよね」
 今さら聞く? という気もしたが、それにこっちの都合を聞いているようで聞いていなみたいだと思ったが、何だか勢いで頷いてしまった。
 感じのいい三人組で、好き勝手なことをお互いに言っているけれど、信頼し合っていなければ生まれない間合いがあった。

 ここから見えなくなってしまうならどこでもいいと思っていた。そう考えている真を、宇佐美さんがまるで心を見透かしているような、だが何も言わずに見守ろうとでもいうような目で見ている。と思ったら、ふわんと視線を広場の遠くへやってしまった。まるで、心を読んでしまったことを、真に気が付かれたら困るとでもいうような戸惑いの表情で。
 優しい人なんだろうと思った。

 だが何より、初対面の人に心を読まれてしまうほどに、今の自分は明け透けになっていて、いけていないということなのだ。感情が零れ出してしまいそうになっている。
 気が付いてみたら、もう数週間、まともに話す相手が竹流だけという状況だったのだ。しかも、今はお互いに口数も少なくなっている。身体と身体の距離が近づく分だけ、心は遠くに離れそうに脆くなっている。

カンポ広場
 宇佐美さんと李々子さんに連れて行かれたのは、お洒落なリストランテというよりも気さくなトラットリアという感じの店だった。広場に面していて、入口は広くないが、奥行きは随分ある。中に小さな舞台が設えてあって、生演奏を聞かせることもあるようだ。
 店内はほとんど満席で、随分にぎわっていた。
 生ハム、チーズ、パスタを始めとして、あれこれと頼み、飲み食いしながらあれこれ話が弾む。いや、ほとんど李々子さんと稲葉さんの間で弾んでいる。目の前の食べ物批評だけで延々と続く弾丸トークを真は感心して見守っていた。同じものを目の前にしても、これだけの会話が出てくるのが不思議だった。

 ところでウサギと思ったのはあながち間違いではなかった。宇佐美さんの名刺を受取って、真は顔を上げた。
 探偵事務所『ラビット・ドットコム』。

「あの詩を書いた人は、あこさん、愛の心と書いて、あこさん、という女流詩人なんだけどね、今居場所が分からないんだ。鋼鐵業界の大きな会社の社長さんのお嬢さんなんだけど、家出をしてしまって。それで僕たちが頼まれて探しているんだ。パスポートが一緒に消えいていて、パリ行の飛行機に乗ったことまでは分かったんだけどね。そうしたらフィレンツェ周辺で、彼女の詩がこうやってあちこちの店に飾られているのが分かって、で彼女の詩を飾っている店で、聞き込みをしているというわけ」
「ね、お金持ちってすごいでしょ。探偵を三人も海外に送り出す、必要経費は前払いでどっさり、成功報酬は……」
「李々子さん」
 稲葉さんが止める。
「あら、シロちゃんだって、忙しい学年末に休んじゃって。あ、この人、学校のせんせーなの」
「担任じゃないからいいんです。春休みの前借ですし」

 二人の言い合いを完全に無視して、宇佐美さんが真をじっと見つめる。
「ね、君はどう思う? その愛心さんのこと」
 どう思う? まるで真の心をさりげなく確かめるように聞く。

「……きっと、大事な人がいて、その人に自分の言葉をどうしても伝えたいんじゃないでしょうか。どこかにいるはずの、一番大事な人に」
 宇佐美さんは黙ったまま、まだ真を見つめていたが、やがてうん、と頷いた。言い合っていた二人も、うん、と同時に頷く。

 その時、紳士淑女の皆さん、と大きな声を張り上げて、店のオーナーが口上を述べ始めた。もちろん、何を言っているのか分からない。
「今日からちょうど、ラ・フィエスタ・ジャポネーゼ、つまり日本祭りなんだ。ここ、日本人の語学留学生が結構いてね、日本の文化とか料理とかを、町の色んな店で紹介している。美術館も小さいスペースだけど、浮世絵とか展示するらしいよ。で、今日はこの店で、いわゆる大道芸人の人たちがパフォーマンスをしてくれるんだ。四人組で、うち二人が日本人」
 この人、イタリア語が分かるんだろうかと真が呆然と宇佐美さんを見ていると、稲葉さんが解説した。
「昨日、たまたま店でその人たちと会ったんですよ。で、一緒に大騒ぎになっちゃって。今日はここで演奏するから聴きに来たらって誘われたんです。で、特等席」

 先頭になって舞台に現れたのは、腰まで届く黒髪の、しかも女の魅力に敏感だとは言いかねる真にも美人だと分かる、印象的な日本人の女性だった。いや、日本人が二人いると聞いていなかったら、ちょっと迷ったかもしれない。ステージ衣装なのかどうか、それほど凝った服装でもないのに、華やかで艶やかで、ちょっとスリットが深く入った長めのスカートから覗く足が、恐ろしいくらいに魅力的だ。
 そして、その後ろに現れた男性もやはり日本人で、こちらはすぐに日本人と分かるように袴を穿いている。真は目を見張った。持っているのは三味線だ。
 さらに二人、こちらは西洋人のようだ。一人は茶色い巻き毛にひょろ長い手足、メガネをかけていて、いささか自信なさげな風体だった。もう一人は四人の中では一番背の高い、金髪碧眼の整った顔立ちの男だが、表情が読めない。

 そして李々子さんがはしゃいでみんなに手を振っている。茶色い巻き毛がちょっと照れたように目を伏せる。きつい顔をした日本人美人女性がちょっと季々子さんを見たが、睨むのかと思ったら、なんだ貴女なの、しょうがないわねという顔だった。
 それだけで、昨日の騒ぎっぷりが目に浮かぶようだ。多分、まったく気が合わないように見える女同士だが、酒を飲めば話は別ということになってしまったのだろう。

 始まったパフォーマンスは一級だった。金髪碧眼は、整っていることが却って芸のマイナスになるのじゃないかと思うような顔立ちなのだが、パントマイムを始めると、嫌味なほどの男前が気にならなくなった。
 美人がフルートを演奏し始めた途端、騒がしかった店内が水を打ったように静かになった。その調べに合わせて、パントマイムが始まる。

 誰かに恋をしている。そして実らぬ恋の相手に贈り物をしようと思う。占い師を訪ねていく。あの自信なさそうだった茶色い巻き毛氏が、魔法のようにカードを取り出して見せ、見事なカード捌きを見せた。真には意味が分からなかったが、それはタロットカードのようで、恋をする青年は良い結果を得られなかったようで、何度もカードをねだる。その過程の中で、巻き毛氏は見事な手品を披露した。客席からため息のような声と拍手。
 やがて花を贈ることに決めた恋する青年のために、バラの花が次々と巻き毛氏の手から生み出され、客席の女性に配られていく。
 もちろん、一番にもらったのは李々子さんだった。李々子さんがちょっと自慢げに宇佐美さんに見せる。宇佐美さんはわざとらしく知らん顔だった。

 フルートが気持ちを高ぶらせていく中で、後ろであの三味線を持っていた青年が、今は三味線ではなくギターでその感情を支えるように合わせている。
 やがて、青年の恋は破れたのだろう。言葉もなく大げさな振る舞いもないのに、表情だけで、その悲しみが胸を抉るように伝わってくる。隣で李々子さんが泣いていた。気が付くと、店内のあちこちからぐすぐすと鼻をすする音が聞こえてくる。

 しかし、青年はその時、恐らくは恋した彼女がいたはずの高い幻の窓を見上げ、不思議と幸せそうに笑った。
 恋は破れたのだと分かるが、何かが青年の心を満たしているのだ。
 それが何か、語られることはない。
 だが、その表情が真の心を射ぬいた。

 最後の瞬間、青年の胸の前で、魔法のようにバラの花束が溢れて、咲いた。

 店内は拍手喝采だった。
 二つ目は日本をモチーフにしたパントマイムだった。曲はよく知らないが、多分、マダムバタフライをテーマにしているのだろう。今度は薔薇ではなくて蝶々が手品師の手から出てくるのかと思ったら、さすがに生き物ではなくて薄い和紙で作られた色とりどりの切り絵のような綺麗な紙の蝶だった。また女性たちに配られていく。今や手品師は店内の女性たちの気持ちを完全に惹きつけていた。

 フルートが艶やかだった。あの綺麗な人はね、蝶子さんっていうのよ、と李々子さんが真に耳打ちした。今度の演奏はフルートと三味線の組み合わせだった。
 いつの間にか、店の外からも店内に入りきれない人々が覗き込んでいた。広場のにぎわいがそのまま店内に持ち込まれたようになっている。

 そして本当に自然に、蝶々夫人の曲調がじょんからに変わっていた。フルートを吹き止めた蝶子さんが、形のいい眉をくっと吊り上げるようにして皆を、店の中の様子を見ている。フルートに続いた三味線は、パフォーマンスなのだから派手やかな曲弾きをするのかと思ったら、旧節の唄の伴奏部分だった。伴奏とは言え、華やかな印象のある旧節は、祖母もよく唄っていた。いつの間にか、唇が動き、唄を口ずさんでいた。
 その瞬間、蝶子さんという美人とがっちり目が合った。

 パフォーマンスが一通り終わると、砕けた調子で演奏が始まり、昼間にも拘らず、客も巻き込んで踊ったり、カード手品を目の前で披露してもらったり、パントマイムの挨拶が客席を巡ったりした。その時、蝶子さんが他には目もくれずにまっすぐ真のところにやってきた。
「あなた、三味線弾けるんでしょ?」

 何故そう思ったのかは分からない。女の目は何でも見抜くということなのか。考える間もなく、三味線弾きの若者のところに引っ張って行かれて、彼がギターを、蝶子さんがフルートを、そしてあまりの勢いに逆らえないままの真が三味線を持って、即興のじょんから変奏曲が始まった。
 再び店内は一瞬静まり返り、その後は大盛り上がりだった。殊に、李々子さんが大はしゃぎだった。

 蝶子さんのフルートは芸術などというものの域を越えていた。和のリズムに完璧に合わせることができる洋楽器の演奏家などというものに、いまだかつて真は会ったことがなかった。和のリズムには、楽譜に書き起こせない、口で伝えることもできない『間』があって、それを難なく取り入れながら三味線についてくる蝶子さんの技術に驚いた。蝶子さんがソロの部分を吹き切って、満足したようにギターに譲ると、ギターの若者は、ギターで完全なじょんから節のリズムを弾いた。真はあっけにとられて彼の手を見つめていた。懐かしくて、気持ちがざわめいた。いや、津軽風に、じゃわめぐ、というのが適当だ。

 挑戦するような袴の若者のじょんからに煽られて、真も久しぶりに気持ちが高ぶっていた。ソロパートを譲り受けて、一の糸を思い切り叩いた。

 しがらみや苦しさや、世間の苦さを、全て断ち切るのが一の糸だ。糸合わせで叩いた第一音でその奏者のレベルが分かると言う。それを知っているに違いない袴の青年が、真を見てにっと笑った。二の糸は、表に出せない心の声だ。そして三の糸は、あらゆる人生の場面を、豊かに、時に激しく、時に哀しく、また優しく語る。
 じょんからを叩くとき、真の心の中には北海道の冬の景色があった。津軽人に言わせると、お前の三味線はチーズ臭いということなのだが、それは仕方がない。それに実際には、きわめて津軽に近いリズムだと自負してもいる。

 泣きの十六、と演歌にも唄われる十六のツボに指が滑り降りたとき、真は目を閉じた。そして、十六で駒を押さえて音を落とした時には、騒がしかった店内は完全に真っ白に静まり返っていた。
 真にはそれが実際の店内の光景だったのか、ただ自分の心の光景だったのか、はっきりと覚えがない。閉じた目を開けた時、初めて店内の全ての目が自分に注がれていることを知った。

 そしてその中の一点に真の目は吸い寄せられた。
 十六のさわりが身体全体に、そしてこの店全体に響き渡る。
 今、竹流の青灰色の瞳が、まっすぐに真を見つめていた。

カンポ広場





もともとlimeさんの描いてくださった素敵なイラストに物語をくっつけようと思って書き始めたこの物語。
そのlimeさんに捧げるお話なのですが、いっそお祭りにしてしまおうと。
きっとlimeさんも喜んでくださるはず、と勝手に思い込み、いつも私がお世話になっている、そしてブログをとても楽しく読ませていただいている他のお二方からも、お許しを頂きましたので、この回の物語が完成いたしました(^^)
自分では書いていて、こんなに緊張して、こんなに楽しい回はなかったわ、というくらい楽しく書きました。

まずはその、本当に素敵なブロガーさんを……
もちろん、みなさんがご存知の、かの有名なブログさんばかりなんです。
それを、ブログ初心者の大海の『使わせてください!』に快くOKを下さり、本当に本当にありがとうございました。100万回くらい、お礼を申し上げたいです。


登場順に…
akoさん→ akoの落書き帳
limeさん→ 小説ブログ「DOOR」
八少女夕さん→ scribo ergo sum
です。
いまさらですが、ここに使わせていただいた作品と登場人物の著作権は全てそれぞれの作家さんのものです。


実は、え?こんな使い方されちゃ困るわ、というお叱りの声も聞こえてきそうで、今回の公開は恐る恐るです。
一応、大海なりの解説を。


まずはakoさん
実はakoさんには【死者の恋】で詩人の愛心さんとして、詩集の登場をお願いしておりまして、あの生意気な女子高生が実は愛心さんのファンという下りで、詩を使わせていただきたいとお願いしていたのです。
で、その愛心さんの若かりし頃(【死者の恋】は真が26歳なので、このお話から8年後)のエピソード(家出していた^^;)として今回は登場。
真が読んで泣く、というシーンを書きたくて、こんな形で使わせていただきました。
候補にしていた詩はいくつもあったのですが、今日アップされていたこの新しい詩を読んで、なんとまるでこの話に呼応するようだわ、と勝手に思い込み、使わせていただきました。
他にも好きな詩・ことばがいっぱいあるのですが、今のこの真の心に寄り添うみたいで、拝読して本当に嬉しくなってしまった。
本当はお写真ごと載せたいのですが、お写真は別の方のもの。
即、akoさんのブログに飛んで、綺麗なお写真とともにご覧くださいませ。
akoさん、【死者の恋】でもよろしくお願いいたしますねm(__)m

そして、limeさんちからお越しいただいたのは、探偵事務所、ラビット・ドットコムのお三方。
李々子さん、稲葉くん、宇佐美さん。
このお三方の会話がもう楽しくてたまらない【ラビット・ドットコム】、もちろん知らない人はいないのでは、と思いますが、その魅力をぜひ、再度limeさんのブログを訪れて、改めてお読みくださいませ!
もちろん、会話だけでなく、三人の関係性、お互いを思いやる気持ち、そしてそれぞれしっかりとキラキラ生きている素敵な登場人物たちです。limeさんの物語は本当に、発想も内容も豊かで、何よりエンターテイメント性に充ち溢れています。その中で生き生きと動く人物たちの魅力的なこと!
会話や台詞、それっぽく書けていたでしょうか。limeさんや皆様のイメージを壊していないかだけがものすごく心配。りりこさんの一見おきゃんだけど(江戸の町娘か!って言われそう)心根のすごく優しいところとか、シロちゃんの一生懸命さとか、ちょっとぼーっとしているようで的確に観察している宇佐美さんの優しさとか。
limeさんのお話は、ココロにまで食い込むようなお話が多いのですが、このラビットたちは、もちろんココロにぐっとくるのだけれど、爽やかに読ませてもらえる、極上のエンターテイメント作品です。
私は深夜の30分番組でこれを観たいです。

さぁ、そして、夕さんちからお越しいただいたのは、大道芸人Artistas callejerosのメンバーの皆さんです。夕さんのお話の登場人物も、本当に個性豊かで、いえもう、夕さんこそ書き分けの天才です。
私は夕さんの書かれる女性が大好き(特に2人^^;)。生き生きしていて、自分に嘘はつかない、たくましさと白黒はっきりさせる力強さと、意外に本人にとってあり得ない環境になじむ強靭さと。すべて憧れです。
そして、今回、蝶子さん、稔さん(名前を出さなくてすみません…チャンスがなくて)と真をぜひ、共演させたかった。本当はこの後で、稔の三味線で真が唄うシーンまで考えていたんですが(もちろん小原節)、先に竹流と目が合ってしまいました^^;
また何かのチャンスに書かせていただきたいですね。
そして、実は彼らのパフォーマンスの光景をぜひ、この広場に重ねたかったのです(あ、建物の中ですが…いや、なんか、あの広場、何回か行っているのですが、大道芸をしているのを見たことがなくて、規制でもあるのかなぁと思って、店の中にしました)。
パフォーマンス描写がメインになってしまったのですが、ここに(→ 大道芸人たち・キャラ設定)キャラの具体的説明がなされていますので、ぜひぜひ改めてお読みいただいて、大海、この辺の描写は違うんじゃないかとご指摘くださいませ。でも、こんな詳細も、夕さんの人物の魅力なんですよね……
あ、実はまだ読み切っていないのです。でも、残っていることが実はとても楽しみな大海です。

自己満足ですが、ちょっとヴィルのパフォーマンスを書きながら、真の気持ちになって、自分でうるっとしてしまったのは、お恥ずかしい話です…。
時代がこの歌の登場より古いので、敢えて書きませんでしたが、もちろんモチーフは『百万本のバラ』です。
貧しい絵描きは 孤独な日々を送った
けれどバラの思い出は 心に消えなかった…んですね。

泣きの十六
十六というのは、かなり高いツボです。
ここで、ちりちり…と糸を撥で軽く叩いて掬って、また左の薬指で糸を弾くのです。
津軽には、他の三味線にない『さわり』というのがあって、ツボがきちんと押さえられると、わ~~ん、と3本の糸が共鳴します。
ずれると、さわりが起こりません。
これが響いたとき、本当に泣きそうに気分がいいです。

そして、旧節
唄われた時代によって、じょんからには旧節・中節・新節があります。
印象ですが、旧節は少し華やかな感じがします。中節はシンプルで、三枚撥(リズムがよされっぽい)のような感じです。新節は耳に馴染みやすい。
敢えて、ここでは旧節を弾いてもらいました。
なぜ? 稔は玄人ですからね。


あぁ、また本文より長いと疑われるあとがきを書いてしまいましたが、ここは仕方ないですよね(^^)
夕さんのおっしゃるscriviamo!(一緒に書こうぜ!)の世界を楽しむことができました(^^)(^^)


お三方でも、他の方でも、これはダメだよ、○○はこんなこと言わないよ/しないよ、ということがございましたら、ぜひお叱りください。いくらでも書き直します!!

ちなみに、時代のずれは全くもって無視してくださいませ(*^_^*)


さて次回、ようやく最終回(ホンマやろな、大海、とか突っ込まないでくださいね。いささか自信がない…^^;)。
そして、エピローグにはサンガルガノ教会をご紹介したいと思います。



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Category: ☀幻の猫(シエナミステリー)

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コメント


フィエスタ~♪

こんなにニヤニヤしながら小説を読むのは初めてです。
なんか、口元がにやけてしまう~。それほど、楽しかったです。
きっと、akoさんや八少女さんも、そうですよね^^
たのしいなあ。
ラビットのメンバーを、誰かに書いてもらうことは初めてなので、大興奮です!
もう、バッチリ3人の個性が出てて、感激です。ほかの人のキャラを使うって、ちゃんと作品を読み込んでいないとできないことなので、そういう面からも感激です。
この3人が旅行したら、騒がしいだろうなあ(笑)でも意外と、宇佐美は楽しんでたりして。あ、仕事でしたね。シロちゃん、ここぞとばかり、有給とったな(笑)
夜は絶対、りり子、シロちゃんと枕投げしてるww(いや、宇佐美に夜這いか?)

ああ、麗しの真くんに、李々子がいきなり、失礼をしました(笑) 抱きつくの好きなもんで。(キスされなくてよかったね(≧∇≦))
あれでも、結構気い使いなんですよね。大海さんには、お見通しでした!(しかし、役得だね、りりこ)
この神聖な真くんの話に、あのおちゃらけラビットを混ぜてくださって、本当に嬉しいです。
でも、よく考えたら、ほかのシリーズの面々では、重すぎて会話にならないか (>_<)

akoさんの詩、ちょっと鳥肌が立つほどビビッときました。
少ない文字でこんなにはっとさせるって、やっぱり才能です。

大道芸人さんたちも、かっこいいですね!絵が浮かんでくるようでした。短い描写なのに、個性が描き出されてて。
真とのセッション、素敵だったなあ。
いいな、楽器の演奏って。音楽って。別の角度から気持ちを表現できて、放出できる。ちょっと、やっとけばよかった。三味線の演奏の描写、流石でした!

ああ、なんだかだらだらと、まとまらないコメを書きなぐってごめんなさい。とにかく、すっごく楽しかったです。お祭りです、エンタです。そして、大海さんの優しさです。感謝!

おお。竹流と目が会いましたか
ピッと空気が変わりました。
やっと会えましたね。(幻じゃありませんように)
最終話も、楽しみにしていますね!!

(土の中のものを、まだ考えてる)

lime #GCA3nAmE | URL | 2013/06/01 02:02 [edit]


NoTitle

ううむ。
第二部は、ごっそり彩洋さんに渡して書いてもらおうかしらん。
本当に素敵に書いていただいて、ありがとうございます。
すごいなあ。やっぱり。いろいろ勉強しましたよ。「泣きの十六」とか。西洋の弦楽器にも二本以上の弦が共鳴することはあるんですが、やっぱり邦楽は用語にも情念がこもっているなあ。

他にもたぶん彩洋さんと私にしかわからない細かい点がいっぱいあるんですが、原作者がシャッポ脱いでどうするという情けない状態になっております。

大体、誰だ、ヴィルにあんな演目をやらせたのは。Sの蝶子か? 真はけっこうヴィルの演技と稔の演奏にやられているようですが、何よりもこの二人という選択が、私にとっては彩洋さんから「大道芸人たち」への何よりの花束だと勝手に思っています。

limeさん、お名前はもうずいぶん前から存じ上げているのですが、こちらでこの作品を読んだつい先日からお邪魔させていただくようになりました。「ラビット・ドットコム」もこれからぜひ読ませていただきたいと思っています。

そしてakoさんの今日の詩は、本当に優しいのに力強くて、ぐっとこみ上げるもののある名作だなあと思っていたら! 本当にこの場面の真には号泣ものでしょうね。愛心さんに会いに行くために次は「死者の恋」ですね!

この度は楽しいお祭りに混ぜていただき、本当にありがとうございました。よかったらまたいつかふたたびうちの子たちと遊んでいただけると嬉しいです。

次回、いよいよ(?)最終回ですか。あ、終わっちゃうのももったいないから、無理して終わらせなくてもいいですよ。

八少女 夕 #9yMhI49k | URL | 2013/06/01 06:24 [edit]


limeさん、ありがとうございます(*^_^*)

いえいえ、こちらこそ、ありがとうございます!
limeさんがイラストを描いてくださらなかったら、そして、遊んでもいいよとおっしゃって下さらなかったら、この世にない物語と設定……感謝です(^^)

昨夜は試験結果を待つ受験生の気分でした(*^_^*)(と言いつつ、寝ちゃった(-_-)zzz)
怒られないかしら…とか思いながら、朝起きてさっそくコメントチェックしてしまいました^^;
一応、合格点をもらえた…でしょうか。
でも、ニヤニヤしていただけたなら、それだけでもう良かったです。書いた甲斐があった!と嬉しいです。

というより、本当のことを言うと、多分、私が一番楽しんでいたかもしれません。
愛心さんと、ラビットチームと大道芸人さんたち。
バラバラに出てくるんじゃなくて、絶対絡める!という意気込みで?書いたのです。
で、ラビットチームの旅行、絶対面白いに違いないとも思いまして。
でもただの旅行でシエナはないなぁ(あんまりお金持ちじゃなさそうだし^^;)。
がっつりスポンサーのいる旅行となると、大金持ちの依頼人の登場がいるなぁ。
よし、愛心さんは金持ちの娘! とかもう、勝手にあれこれ…^^;^^;
確かに、夜の枕投げまで書いとけば良かったかも……えーっと、真も参加?(@_@)
この子、修学旅行にはいっぺんも行ったことがないから、嬉しいかも。
李々子さんに可愛がってもらえそうな気がします。
そうそう、大事な台詞、書くの忘れてましたよ(下書きを書かないからだな)。

宇佐美さん『ねぇ、君、日本に帰ったら、稲葉の代わりにラビット探偵社で働かない?』
稲葉くん『え~~~! 宇佐美さん、それどういう意味ですかぁ~~!?』
李々子さん『あ、それいいかもぉ。シロちゃん、本業のほうもちゃんとしなくちゃねぇ』
稲葉くん『してますよ~。え~、2人ともひどいなぁ~』
(何かにつけて、単に、シロちゃんいじりをしたいだけの宇佐美さんと李々子さん)
宇佐美さん『あ、李々子の代わりでもいいかな』
李々子さん『え~、なんでよ~~』
宇佐美さん『だって、夜這いしてくるからなぁ』
真(心の声)『なんて楽しそうな3人なんだろう。信頼し合っていなければ、言えない言葉だ。言葉って、過剰でも一向に構わないものなんだな。でも僕は(俺は)、何にも言葉にできないでいる……』
(そして彼は、まさか自分が3年後に、調査事務所で働いているとは、ゆめゆめ思っていない^^;)

コメ返でこんなシーン書いてどうするんだって感じですね^^;
いくらでも出てくる、楽しいシーン。これもそれもlimeさんのキャラたちが魅力的だからですね!

出会いのシーンは決めてました。抱きつく李々子さん。
そう、きっと泣いてるのを見ちゃったんだよね…いや、泣く前なんだけど、泣かせちゃだめだ!ってとっさに思って体が動いちゃった李々子さんの行動。
うん、真はきっと、それを電流のように!感じたと思うんですよ。抱き付かれて…^^; 

> でも、よく考えたら、ほかのシリーズの面々では、重すぎて会話にならないか (>_<)
はい、まさにまさに、そうなんですね。
もうこの3人しか思い浮かばなくて。だって、春樹くんとか、イメージの一部がちょっと被ってるし(いや、単なる霊感部分だけだけど^^;)、お互い避けそうだし、陽さんと坂木氏だと、誰を殺りに来たん~~?って話になるし……etc, etc。

akoさんの詩も、うまく溶け込めてたかなぁ。
何だか、書いている自分としてはシーンに自然にはまっちゃったんですけれど、みなさんにもそう感じていただけてるかどうかは、少し心配しております。

夕さんの大道芸人さんたち、そうなんですよ! かっこいいんですよね。
特にもう、蝶子さんは最高なのです。
でもって、李々子さんと蝶子さん、絶対性格が合わないと思うけれど、酒飲んだら会話が弾みそうな気がするんですよね。
で、彼らに出ていただくならもう、セッションしかない、と。
本当は稔さん(三味線・ギター担当)の三味線で真が唄う、まで考えてたんですが、たぶん今、心いっぱいで声が出ないだろうなぁと思って、それはまたの機会にしました(^^)

> おお。竹流と目が会いましたか
> ピッと空気が変わりました。
> やっと会えましたね。(幻じゃありませんように)←それはかなり面白い設定かも!
> 最終話も、楽しみにしていますね!!
はい、お楽しみに!(ってか、竹流って今、すごい悪人??)

> (土の中のものを、まだ考えてる)
……え? 
そうか、今気が付いたんですが、私の書き方に問題があったのかも……
(あらすじを書いたときに、端折りすぎてちょっと紛らわしいことを…少し言葉を足しました)
失われた少女は一人ではないのです。…って、こわ(・_・;)

大海彩洋 #nLQskDKw | URL | 2013/06/01 10:18 [edit]


夕さん、ありがとうございます(*^_^*)

あぁ、ちょっとほっとしました(*^_^*)
実は、ちょっと試験結果を待つ受験生気分で、受け入れてもらえるかしら…とか心配しておりまして。
limeさんも夕さんもお優しい…きっと、ちょっとそこ違うねんけど、って思われるところもおありだったと思うのですが、受け流してくださって優しいコメントを、ありがとうございますm(__)m

でも、お二人共の書かれた人物が、みな魅力的だったし、しっかりと作られた設定・人物だったので、結構書きやすかったのかもしれません。頭の中にシーンとか台詞は次々出てきたんですよね……
エピローグで、もう一回遊ぼうと、虎視眈々と狙っております(^^)

そう、読ませていただいている時から、夕さんの大道芸人たちのパフォーマンスを書いてみたいというのは、私のこっそりの願望でした。(まるで漫才作家みたいだなぁ)
それを叶えることができて(って、勝手に^^;)、結構自分はハッピーで、楽しかった。
そしてこの題材を選んだのは、このところニッコウキスゲが綺麗で、この花を見ると【北の国から】の大好きなエピソード、幼馴染の正吉君が不倫の子どもを身ごもっている蛍ちゃんにプロポーズする話を思い出しちゃったんですね(あぁ、この話はいつか記事に書こう…)。そのバックに流れていたのが、百万本のバラで、なぜか最近毎日ニッコウキスゲを見ながら、百万本のバラの花を~~~って歌ってたら、このシーンに化けちゃった。
となると、ヴィルには申し訳ないけれど、ちょっとリアルに心痛むパフォーマンスをしていただこうかと。
うん、私も絶対この脚本考えたの、どSの蝶子さんだと思います!
ヴィルの気持ちとか、ふふん、と受け流したりしながら^^;
(そんな蝶子さんが好きv-344)
でも多分、もしも私がそこでヴィルのパフォーマンス見たら、きっと泣くなぁ。
で、手品でブランベックが次々と薔薇の花を出すんだよ~~(もう悦に入っている大海^^;)
あたりは薔薇だらけで、まさに百万本の薔薇。
でも気が付いてもらうこともなく恋は終わって、花は消えちゃう。
そしてラストで、パントマイムのヴィルがそっと高い窓(見えないけど)を見上げて……静かに幸せそうに微笑む、その胸にぱっとバラが咲く…
バックには蝶子さんのフルートと、お腹に食い込むような稔のギターの絃の音(ここは三味線だとへんちくりん^^;)……おぉ、観たい!
(って、また、コメ返で何を書いているのやら)

「泣きの十六」すみません…これはあの、北島三郎さんの風雪ながれ旅の歌詞^^;^^;
三味線用語にあるわけでは決して……^^;

v-341破れ単衣に 三味線抱けば よされよされと 雪が降る
泣きの十六 短い指に 息を吹きかけ 越えてきた…

いやもう、三味線弾きの古典のような?演歌でして。
そう考えると、三味線用語と言ってもいいのかもしれませんね……
ちなみによされ、というのは津軽五大民謡のよされ節から来ていますが、これを小説にして「世去れ」と表記した作家さんがおられまして。
まさに、情念、かもしれません……

> limeさん、お名前はもうずいぶん前から存じ上げているのですが、こちらでこの作品を読んだつい先日からお邪魔させていただくようになりました。「ラビット・ドットコム」もこれからぜひ読ませていただきたいと思っています。
はい、limeさんのブログ、もう素敵なお話、いっぱいですものね!
きっと夕さんにもラビットたちを愛でていただけると思います(って、誰の小説…^^;)。

> そしてakoさんの今日の詩は、本当に優しいのに力強くて、ぐっとこみ上げるもののある名作だなあと思っていたら! 本当にこの場面の真には号泣ものでしょうね。愛心さんに会いに行くために次は「死者の恋」ですね!
そうなんですよ。実は、始めにakoさんにお願いした時(出演依頼!)、別の詩を考えていたのですが、昨日、この詩が飛び込んできて、もう、飛びついてしまいました。
勝手に、これ、私のために、いやこのシーンの真のために書いてくださったのかも、とか思って(言い過ぎでした、すみません)。
本当にいいですよねぇ…素直な言葉で、一番大事なところに飛び込んでくる。
【死者の恋】では女子高生が愛心さんのファンなのですが、真が彼女の持っている詩集を見て、シエナを思い出すというシーン、書いちゃおうと。

> この度は楽しいお祭りに混ぜていただき、本当にありがとうございました。よかったらまたいつかふたたびうちの子たちと遊んでいただけると嬉しいです。
え? いいんですか? 本当に遊んじゃいますよ…^m^(遠慮なく…)
まだ、稔の三味線で真が唄う小原、って設定が取り残されていまして。
そうだ、真が通っているらしい東京の民謡酒場に来てもらおっかなぁ。
うふふ(*^_^*)(…危険な妄想)
それに、また何かパフォーマンスを考えたいなぁ。
今度はコメディもいいかも!

> 次回、いよいよ(?)最終回ですか。あ、終わっちゃうのももったいないから、無理して終わらせなくてもいいですよ。
いやいや、さすがに…そろそろエンドマークを入れたいです(とか言って、一抹の不安が^^;)。
実はカンポ広場のシーンを書きながら、終わらないかも、と心配していた大海です。
いずれにしても、続きもお楽しみいただけると嬉しいです。

夕さんのご協力で、そしてscriviamo!の発想をお借りして、本当に楽しく書かせていただきました。
ありがとうございます!!

大海彩洋 #nLQskDKw | URL | 2013/06/01 11:20 [edit]


NoTitle

なにこれなにこれぇぇぇええ!!
私の大好きなキャラてんこ盛りーーーッ♪♪♪
大海さん、limeさん、夕さん。
私の睡眠時間を奪いまくる3人だしッッ。(爆)
大好きなブロガーさん達の
大好きな主人公達に囲まれて
なんかもぅメチャメチャ幸せで、うるうるしちゃいました。
申し訳ないやら、嬉しいやら嬉しいやら嬉しいやら。(笑)

>「……きっと、大事な人がいて、その人に自分の言葉をどうしても伝えたいんじゃないでしょうか。どこかにいるはずの、一番大事な人に」

真ぉぉぉ。
胸がいっぱいになってしまったよ。
ありがとう。ありがとう。

ラビットドットコムの3人に行方を探してもらってるなんて
愛心!! 恨めしい・・ じゃなかった、羨ましいぞッ!!
3人のあったかくて面白おかしい会話も
limeさんが描く印象のまま、とっても楽しかったです♪

>その瞬間、蝶子さんという美人とがっちり目が合った。

思わずニヤリとしてしまった。
「きたぁぁぁ♪」って、心が躍ってしまいました。
さすが蝶子。期待を裏切らない。
真・蝶子・稔の共演に、うっとり♪
まるで自分がそこにいるような錯覚さえ起こして
(行方不明のくせに。爆)
Artistas callejerosのメンバーと真に
拍手喝采しちゃいました。

読んでて楽しくて楽しくてしかたなかった。
ありがとう♪大海さん^^
そしてlimeさんにもありがとう♪
limeさんの素敵なイラストのおかげで
こんなに素敵な体験ができちゃった♪

ぁ・・ 竹流・・。
いつからそこに!!(笑)

ako #G5P3Ad7M | URL | 2013/06/01 17:29 [edit]


akoさん、ありがとうございます(*^_^*)

えへへ(*^_^*)
ちょっとやってしまいました。でも、これもあれもすべてご協力くださった皆さんのお蔭…
快く拙作への登場をご了承してくださった皆様へのお礼、と言ったらなんですが、せっかくなんだからバラバラにじゃなくて、絶対絡ませる!という強い意志を持って?書きました(*^_^*)
なんて、本当は、もう登場人物を並べた途端に勝手にこうなっちゃったんですけど。

さてさて、akoさんの詩、いい感じで使えていたでしょうか?
自分としてはもう、ここで真を完全に泣かせてくださった、と思って、感謝しております。
というのか、この日の詩は、なんなの~と。
さて、どの詩を使わせていただこうかな(実は候補は別にあったのですが)、と思って覗きに行ったら、新作が…あれ、今まさに書いているシーン(女連れの竹流を見て、やっぱり自分は…などあれこれ迷いっているところ)にぴったり。まさか、私のために、いや真のために、書いてくださったのでは?などなど勝手に思い込み(!)、使わせていただきました。本当は素敵なお写真ごとのっけたかったのですが、あ、そうだ、著作権問題が!と気が付き、文字だけに。でも、真はあの写真ごと見たと思うのですね。
きっと裏にはイタリア語でちゃんと訳が書かれれているんだよな、とか、細かいことをあれこれ考えながら書いたシーンです(^^)

「……きっと、大事な人がいて、その人に自分の言葉をどうしても伝えたいんじゃないでしょうか。どこかにいるはずの、一番大事な人に」
この言葉は自然に出てきた言葉で(真から)、きっと普段akoさんの詩から感じていることがそのまま言葉になっちゃったのかなぁと思います。
心に直接響く素敵な言葉、いつもありがとうございます。

akoさんもファンのラビットメンバー、Artistas callejerosのメンバー…このイメージ、会話の調子などを違和感なく書けるかしら、と心配していたのですが、まずラビットメンバーについては結構会話はするすると出てきたんですよ。limeさんのお話の中で、彼らの会話が本当に光っていましたから、読者の私にとってももう自然だったのかも。それくらい、limeさんのお話の魅力・キャラが際立っていたということですね!
で、行方不明の(ってこれも自然に行方不明設定)愛心さんを探すのは、彼らしかいないじゃない、しかもヨーロッパ旅行つきとなれば、断らないよな、しかもシロちゃんは確実についてくるよな、と^m^

そして、Artistas callejerosメンバー! こちらも同じくキャラの際立ち・パワーはもう絶対的ですし、しかもパフォーマンスとなると彼らの真骨頂。書きながら楽しくて楽しくて(^^) うわ、もう、時々借りようかしら(ごめんなさい、夕さん^^;)と思ったくらい愛着が出てしまいました。
そして、はい。蝶子さんの目力!!!
その時はもう、私も蝶子さんの目に絡み取られた蜘蛛の餌(どういう表現…^^;)。
真は多分、本当なら断りそうなのに、蝶子さんには逆らえなかったということですね。
しかも、唄を口ずさんで下だけなのに、三味線弾かせる(強制する)、Sな蝶子さん。
いや、私の目に狂いはないってな感じなのでしょうね。
本当に、夕さんのお蔭で音声をお届けできないのが残念、というようなシーンを書かせていただきました。

いえ、もちろん、上手くいったとまではいえないのですが、少なくとも、私のラビットメンバーおよびArtistas callejerosのメンバーへの愛は、伝わったかなぁ…

> 読んでて楽しくて楽しくてしかたなかった。
ありがとうございます。最大の嬉しいお言葉です(*^_^*)
それにしても、愛心さん、どこにいるんでしょうね。
今自分たちがいるところも、ネットの海の中なので、何だかちょっと吟遊詩人的なイメージを感じているのかなぁ。
その印象が、この設定になったのかも。
これが【死者の恋】(8年後)にどうなっていることになってるんだろう?
まだ行方不明だったりして。でも詩津が詩集を持っているので、誌は出版されているんですよね~
そして、真が詩集を見て当時を思い出す(^^)
あれこれと、今から楽しく考えます(*^_^*)
次はあの詩も出せるな…(あの、大好きな飴玉の詩)
自分が一番楽しみって、勝手な書き手になっております。
akoさんがいつも素敵な言葉を下さることへのお礼になっていたら、嬉しいのですが。

> ぁ・・ 竹流・・。
> いつからそこに!!(笑)
あはは……本当に、いつからそこに!

大海彩洋 #nLQskDKw | URL | 2013/06/02 10:13 [edit]


おお!李々子さんに稲葉さん、宇佐美さんが出てる!!
ちょうど同時進行でlimeさんの「ラビットドットコム」も読ませてもらっているのでびっくりです!
一緒に見てるドラマがコラボした感じでテンション上がりました(笑)

三味線の描写が臨場感あってすごかったです!
真くんは三味線出来るんですね。音楽出来る男子はかっこいいです(*´ェ`*)
そして竹流さんが…!どうなる、どうなる!
前回の土の下のものも気になりますが……次のお話も気になります。

たおる #- | URL | 2015/03/31 23:50 [edit]


たおるさん、ありがとうございます(^^)

> おお!李々子さんに稲葉さん、宇佐美さんが出てる!!
はい、こちらはもともとlimeさんが描いてくださったイラストへのお礼ストーリーだったのです。と言うわけで、キャラをお借りして遊んじゃいました! テンション上がってくださって、とても嬉しいです(^^)
大好きなシエナの街で皆さんと共演、書きながらかなり自分でも楽しませていただきました。

> 三味線の描写が臨場感あってすごかったです!
> 真くんは三味線出来るんですね。音楽出来る男子はかっこいいです(*´ェ`*)
ありがとうございます~。えぇ、やっぱり和ものがいいなぁと。真のおじいちゃんが北海道の牧場経営一家の一員(変な言い方だなぁ?)なのですが、そもそも古い時代には津軽まで馬会に行っていたという設定で、クリスチャンだった自分の父親に抵抗して純和風を求めていまして、真はこのじいちゃんに育てられたので、剣道と太棹三味線を叩きこまれたようです。
でも、真の息子はピアニストなんです(音楽家という意味では息子の方が偉いかも。真のはただの趣味?)
真がここに出てくる稔さんと三味線バトルを繰り広げるお話もあります。ご興味がありましたらぜひ→【真シリーズ・掌編】じゃわめぐhttp://oomisayo.blog.fc2.com/blog-entry-424.html

ストーリーもクライマックスに近づいていますね。読んでくださってありがとうございます。あと少し、お楽しみいただければ嬉しいです。竹流は……はい、ちゃんと事件を解決してくれます。いや、解決したのは猫かしら? それとも幽霊少女たち?
コメントありがとうございます!!

彩洋→たおるさん #nLQskDKw | URL | 2015/04/01 01:53 [edit]

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