FC2ブログ
10 «1.2.3.4.5.6.7.8.9.10.11.12.13.14.15.16.17.18.19.20.21.22.23.24.25.26.27.28.29.30.» 12

コーヒーにスプーン一杯のミステリーを

オリジナル小説ブログです。目指しているのは死体の転がっていないミステリー(たまに転がりますが)。掌編から長編まで、人の心を見つめながら物語を紡いでいます。カテゴリから入ると、小説を始めから読むことができます。巨石紀行や物語談義などの雑記もお楽しみください(^^)

 

❄12 許されてある 広間の下 無音の響 

 翌朝、彼らは住職に案内されて、まず地蔵堂へ行ってみた。
 昨夜、知らぬ間に雨が降ったらしく、木々は瑞々しく空気は幾分か冷たく思えた。
「地蔵堂、というところがそれらしいな」
「どういう意味だ?」
 地蔵堂への道を住職の後ろを歩きながら、竹流が真に例の如く長い説明を始めていた。
「もともと日本の宗教の中には不思議な感性があって、西洋のどんな神という概念とも異なっている。西洋の神々は、例え多神教でも、結局は神に序列があり、命に序列があり、中心に何かを据え、唯一絶対の何かを求めようとする。だが、日本人の持っている感覚は全く違う。命は全てが平等であり、そのことに対して畏怖や畏敬の念がある。面白いのは、善くても悪くてもそれを神と呼ぶことだ。命そのものを神と呼んでいる」
 住職が、竹流の言葉を引き継いだ。
「西洋では神様は人間の外に居りましょう。この国では、人間の中に居りますし、動物にも、植物にも、岩にも山にも居ります。あなたが知らずに目にしているのは、それらの命の迸る姿でしょうな」
 真は、住職の顔を見つめ、それから話し始めた竹流の言葉に注意を向けた。
「本居宣長が古事記伝で書いていた。何であっても、稀であったり尋常ならぬすぐれた徳のある畏こきものは、全て迦微(神)という、とな。『すぐれたること、というのは、尊きこと善きこと、功しきことなどの優れたるのみをいうに非ず、悪しきもの奇しきものなども、よにすぐれて畏きをば、神というなり』と。怨みのこもった人間でも神として祀られてきた。しかも珍しい話じゃない。西洋ではそれは滅ぼすべき悪魔であって、悪魔を崇拝するのは邪教だ。日本のこの感性は、実はものすごく古い時代の人類の感性そのものだった。例えば、ネイティブアメリカンがもっている宗教観も似たようなところがある。逆に、ギリシャ神話では多くの神々が登場するが、まあ、多少とんでもない神様もいるが、それでもあれにはゼウスという絶対神がいる。そんなふうに、西洋の多くの文明が絶対である何かにすがりながら、人間こそ絶対であると、神に選ばれた唯一正しい生命であるという道を歩いてきたのとは大きな違いだ。この人間本来の感性は、何だって取り込む。だから、日本では神社もお寺もすぐに習合してしまう。西洋ではあり得ない現象だ」
「それで、地蔵菩薩は?」
「地蔵菩薩というのは、仏教の仏様の中でも、民間信仰のもっとも強い存在なんだ。神道の場合、普通の人間でも稀なる働きをしたら神と呼ばれる、あるいはただの御先祖様だって時には神として祀られたりもする、その神が僧となり修業を積み、仏に帰依した姿がお地蔵さんってわけだ。ここに地蔵堂があるのも、意味深じゃないか?」
 住職がほっほっと笑った。
「恐れ入りましたな。異国人のあなたがそこまで日本を深く知っておられる」
「こいつのお祖父さんは私の師匠なんです。随分教えられます」
 そんなことは真は全然知らなかった。いつも酒を飲みながら、竹流と長一郎が何を話しているのか気にも留めなかったが、そんなことを話していたのだ。てっきり、長一郎が敬愛する榎本武揚が蝦夷に別の国を造ろうとしていたという話を、竹流が一方的にくどくどと聞かされているのかと思っていた。とはいえ、どちらにしても酒を飲みながらのその歴史談義に、真は加われそうにない。
 地蔵堂は本堂からいくらか上りになったところにあった。彼らは地蔵堂の地蔵菩薩に手を合わせて、それから裏へ廻った。水の湧き出しているところは見当たらなかったが、確かにここは空気が湿っぽかった。地面の苔も湿気をしっかり含んでいる。
「この地蔵堂は、江戸時代に建てられたと聞いております」
 住職が手を合わせながら言った。
「この下かもしれませんね。しかし、このお堂を除けるわけにもいかないし」
 そう言いながら、竹流は住職に断って、地蔵堂の扉を開けた。静かで、古びた空気が漂っていた。真は地蔵堂の建てられている地面にかがみ込んで、耳を大地につけてみた。子どもの頃、よくそうやって大地の声を聞いた。それはアイヌの老人が教えてくれた事だった。反対側の耳が竹流の声を捕まえた。
「何か聞こえるか?」
「水の音。下っている」
 本堂の脇へ下る道は年月で堅く踏み固められていた。彼らはそれを辿り、南の方へ移動した。本堂自体は江戸時代に再建され、その北側、つまり地蔵堂寄りに、本堂からの続きで、大きくはないが比較的新しい建物が建っていた。
「庫裡です。僧が寝泊まりするところや台所、つまり私どもの住まいのようなところで、先代の住職の時に作られたものですが」
 小僧の一人に懐中電灯を持ってきてもらい、その建物の縁の下をのぞき込んでみた。確かにそこにも随分湿っぽい空気が漂っていた。暫く調べてから、竹流は立ち上がって住職に言った。
「不動明王とは関係がないかもしれませんが、この下の柱を確かめたほうがいいですね。あの地蔵堂辺りからの湧き水が、浅い地面の下で流れていたのでしょう。本来ならどこかへ流れ落ちていたのかもしれませんが、ここに建物ができたことで水の道が塞き止められて、逆に地表を湿らせて、多少柱を傷めているかもしれません」
「そのようですな」
 住職は一緒に縁の下をのぞき込んでいた。
 その時突然、彼らの前に、さっき懐中電灯を持ってきてくれた小僧が走り込んできて、住職の前に土下座をした。
「和尚さん、申し訳ございません」
 それは、あの時見送ったタクシーに手を合わせていた、年長の背の高い小僧だった。
「床の下に隠してたんです。それで、お不動さんを探したら、見つかってしまうかもしれないと思って」小僧はもう一度地面に頭をこすりつけるようにした。「済みません。私のせいで、お不動さんが怒って、鈴を鳴らしたんです」
 住職は彼の前にかがみ込んだ。
「はて、何を隠しておったのかな」
 小僧は住職を見上げ、情けない声で言った。
「お酒と煙草です」
「はて、この寺にそんなものがありましたかな」
 小僧はきょとんとした顔で住職を見た。竹流はちょっとほほ笑ましい顔で、真を見た。
「すみません」
 小僧が小さな掠れた声で続けたが、住職はぼけたような振りで、考える顔をしただけだった。
「しかし、お前のお蔭で鈴が鳴ったとしたら、この柱の危機を知らせるようにという、お不動様のお導きですな。有り難いことだ」
 住職は小僧に仕事に戻るようにと言った。
「わたしなどは、あの年にはもっと色々隠しておりましたわな」
 小僧が去ると、住職はそう言って、またほっほっと笑った。
「未成年に見えるけど?」
 真は竹流に囁いた。
「俺など、学校に上がる前から飲んでたけどな。いずれにしても豪気なことだ」
 真は竹流を見上げた。
「小僧も、和尚さんもさ」
 それを耳に留めたからか、住職がまたほっほっと笑った。
「いやいや、あの若者は、もうああいうことを何度も繰り返しておるのですよ」
「繰り返す?」
 聞き返したのは竹流だった。
「どこかに酒やら煙草を隠すのですな。なかなか見つかりにくいこともありますがの、知らんふりをしておりますと、あぁやって自分から名乗りを挙げるわけです」
 真は一体どういうことかと住職を見たが、それに気が付いたのか、住職は真の方に顔を向けた。住職の目はやはり長い睫の奥に篭っていて、よく見えなかった。
「大和どのはお気づきでしょうがの、ここにいる若者たちは修行僧ではございません。少年院から出て引き取り手がない者やら、一癖二癖もあり親元で暮らせないものたちでしての、放っておくと犯罪に走ったり、あるいは繰り返すともしれんので、親や社会がここに放り込むわけでしての」住職の言葉には切羽詰った印象はなかった。「どうにかして私を怒らそうと、あるいはここから追い出されようとして、あれこれやってみるものもおるわけです。あの程度はまだ可愛らしいものでございますよ」
「怒らないのですか? つまりキリスト教的に言えば、敵に打たれようとも、七を七十倍するまでは許せ、というわけですか」
 竹流が尋ねると、住職は頷くように首を振った。
「いやいや、わたしとしても怒ることもございますがの、ここでは許すという行為はございません」
「許すという行為がない?」
「許すのは私の仕事ではございませんでしての。つまり、ここには許されておるという状態があるのでございますよ。仏の世界では既に許されておりましてな、更に私が許すという行為を付け加える必要などございません」
 真はぼんやりと住職の言葉を頭の中で反芻していた。半分分かったような、わからないような内容だった。
「でも、逃げ出すものもあるでしょう」
 住職は今までで一番トーンの高い声で、ほっほっと笑った。
「この寺は、道が見えぬものが出て行こうとすると、迷うようにできておるようでしての。もしも出て行っても、気が付くと戻っておるのですな。道が見えたものだけが、その先に何が見えようとも真っ直ぐここをでていくのでございますよ」
 やはりこの住職は、あのオカルトもどき達を飼いならしているのではないかと、ふとそう思った。逃げようとすると長い手が伸びてきて、いつの間にか襟口を捕まえられるのかもしれない。
「もしも見えた道が、正しくなかったとしたら?」
 不意に真の耳に入ってきた竹流の声は、彼には珍しく不安そうな響きが含まれていた。
「正しいかどうかは問題にはなっておりませんでしての。そもそも正しいとは誰に決めることができるのでしょうかな。誰かにとって正しいことが、他の者にとっては正しくはない。今正しいと思われておることが、百年先には大きな間違いでありましょう。しかし、いずれにしても道を歩き出したものは、自ら責任を取るのでございます。大和どの、人は、人とも物とも、出会うべき運命というものがあるわけではございません。出会ってからこそ、運命も拓けるのでございます。この本堂の仏具たちも、あなたに出会い、あなたの手により修復という運命を得たのでございますよ。運命には善いも悪いもございません。善くもあり悪くもある、正しくもあり、間違いでもある」
 煙に巻かれるような禅問答を残して、さて、広間に戻りましょうかな、と住職は歩き始めた。
 真は住職の後ろ姿を見つめ、それから竹流のほうを振り返った。竹流も住職を見送っていたようだが、真のほうを見て言った。
「やっぱり、豪気なものだ。敵わないな」


 彼らは広間に戻った。広間で竹流は自分たちの足下の畳を見ながら、しばらく何も言わずに考え込んでいた。
「さて、どうするか」
 竹流が自分の足下を見つめたまま呟いた。
「取り敢えず、畳を上げますかな」
 住職の一言で若者たちが呼ばれて、広間の二十畳ほどある畳の中心の八畳ばかりが上げられた。住職の話を聞いてから彼らの顔をひとつひとつ見ていると、確かにひとつひとつの意味合いがあった。それでも彼らが許されてあるのだと、それについては羨ましいような気さえした。
 さすがに古い時代の畳は重そうだった。畳が上げられると、埃や土、藺草の屑が舞い上がり、板敷きの上に再び舞い積もった。
 真は咳こんだ。竹流が軽く背中をさするようにしてくれながら、住職に尋ねた。
「縁の下に潜ったことは?」
「いやいや、庭の方から多少はありますが、このようなところまでは」
 どこか外せるかな、と竹流は呟いて、板敷きのあちこちを叩いて調べていたが、よく分からなかったようだった。住職は若者たちに言いつけて、さらに四枚ほどの畳を上げさせた。端の方で多少板が浮き上がったところがあったので、結局強引に板を上げることになった。何枚かの板を外すと、縁の下に潜り込めるスペースができた。
 若者のひとりが竹流に雪駄と懐中電灯を渡した。竹流はそこから縁の下に潜り込み、しばらく懐中電灯で調べていたが、もう一度広間に上がり畳の淵に腰掛けると、例の見取り図を真に持ってこさせて、しばらく位置を確認していた。
「一緒に来るか?」
 竹流が真にそう言ったので、また別の若者が真にも雪駄をくれた。
 かなり強力な懐中電灯だったので、それなりに状況は見渡せたが、それでも奥の方は光も吸収されるような闇だった。とは言え、特別な縁の下の風景ではなかった。普通に台座が組まれ、柱が立っているように見えただけで、特に変わったこともなさそうだ。
 真は半分闇に飲み込まれている竹流の後姿を見失わないようについていった。彼らは纏わりつく蜘蛛の巣や埃を払いながら、地図が示すと思われる場所まで移動した。ほとんど這うように移動しているので、かなり不自由で、場所の特定などはできそうにもない。
「この辺りかな」
 竹流が止まったのは、およそ広間の中心辺りになりそうだった。
 真はちょっと地面に耳をくっつけてみた。何かあるとも思わなかったが、他にどうともしようがないような気がしたのだ。
 だが、何も期待しなかった真の耳に、不思議な空間の無音の響きが木霊するようだった。もし、『音がない』ということが『響く』のであれば、だが。
 真は顔をあげて竹流を見た。懐中電灯の明りしか頼るものがなかったので、相手の表情は測りかねた。
「何か聞こえるか?」
「というのか、何だか不思議な感じだ」
 竹流も地面に耳をつけ、暫くしてから真の方を見たようだった。
「何を感じる?」
 真は言葉を探してから返事をした。
「広い空洞に空気の充ちた感じ。空気と、水?」
「これは、もしかして、えらいものの上にいるのかもしれないぞ。お前の言う通り、窪地が本当にあるのかも知れない。てっきり、四神相が成立しないときにはよくあることで、何かの見立てだろうと思っていたんだが」
 もう一度地面に耳をつけてみると、今度は明らかに、何かの音が響いた。
 真はびっくりして顔を上げた。その気配が竹流に伝わったようだ。
「何だ?」
「水琴窟、だっけ? 地面の下に壺か何か埋めてあって、水が滴って時々音が響くやつ」
 竹流ももう一度地面に耳をつけた。そして、真の言った意味が分かったようだった。
 水の音。大きな空洞に響き渡る、澄んだ天国の楽器のような音。
 竹流は下から住職たちに合図を送り、結局その場所の板敷きを外した。畳二畳分ほど板敷きを外すと、作業は随分楽になった。
 それから、スコップを持ってきてもらい掘り始めたが、半メートルほども掘らないうちに堅い岩盤にあたった。
「何?」
「岩盤、だな」
 竹流は住職を見た。
「どうしますか。下がどうなってるのか分からないし、万が一にも建物の土台を崩すわけにもいかないし」
「あなた方は、これを探してここまで来られたのですから、お心のままになさるのがよろしい」
 竹流はしばらく住職を見つめていたが、それから真の方を見、改めて足下を見つめた。
 随分長い間竹流はそこに突っ立っていたが、やがて縁の下の底から畳の上に上がった。どうするとも言わず、彼は縁側に出て、しばらく水盤の涸れない泉を見つめていた。真はずっと竹流の姿を目で追っていた。
 それから竹流は住職に、ちょっと出かけてきます、と伝えた。

関連記事
スポンサーサイト



Category: ❄清明の雪(京都ミステリー)

tb 0 : cm 4   

コメント


日本人以上に日本に詳しい竹流に、私も思わずほっほっほっでした。笑。

住職のお言葉というか、これ、大海さんのお言葉ですか?
「許すのは私の仕事ではございません」の辺り。
スゴイですね。
宗教を始められてもいいんじゃないかと思うほど、妙に納得させられてしまいました。
『大海教』に入信したくなりましたよ。
御布施はナシでお願いします! 笑。

ヒロハル #- | URL | 2014/03/30 23:00 [edit]


ヒロハルさん、ありがとうございます(^^)

ヒロハルさん、コメント有難うございます!
コメ返が遅くなってすみません! 年度末~新年度の修羅場で頭がフラフラしておりました……(@_@)

> 日本人以上に日本に詳しい竹流に、私も思わずほっほっほっでした。笑。
そうなんですよ。もう、こういうことは日本人に語らせるより、彼のような異邦人に語らせた方がいいだろうと思ったりもして、語っていただきました。
修復師で、特に和物を得意としいてる人なので、職業柄、当たり前と言えば当たり前なのですが、これは、真への講義ですね(*^_^*)

> 住職のお言葉というか、これ、大海さんのお言葉ですか?
> 「許すのは私の仕事ではございません」の辺り。
そ……そうですね^^; え~っと、大海に和尚さんが乗り移って書かせたということでしょうか。
実は私、クリスチャンスクールを出ておりまして、一時は洗礼を受けるかもしれないなんて考えていたことがあるのですが、実家はどっぷり浄土真宗。そして、子どもの時から「まんまんちゃん、あん」で過ごしてきた歴史はどっぷり沁みついていたのですね……それにもともと八百万の神派。どんな宗教も否定することはまるでなく、全て自分なりの解釈で受け入れるに至っております。
これは仏教的視点を大きく捉えると、こんな感じでいいのかしら、という勝手な解釈です^^;
いわんや悪人をやってことは、そういうことだよな~と勝手に言葉を変えてみたのですが、う~む、なんか違う? 親鸞さんに怒られそう……^^;

> 『大海教』に入信したくなりましたよ。
> 御布施はナシでお願いします! 笑。
あはは^^; え~っと、じゃ、お布施はなしで、代わりに、また、ゆっくりでいいですので続きを楽しんでいただけたらと思います(*^_^*)
コメント有難うございました!

彩洋→ヒロハルさん #nLQskDKw | URL | 2014/04/01 20:11 [edit]


日本の感性と西洋の感性の違い、何かわかる気がしました。
クリスマス、お正月、ハロウィン、節操がないといえば
ないけど(笑)、それだって下地に「精霊崇拝」というか
万物すべてに神は宿る、みたいな感覚があるから
すっと受け入れられるのかもしれませんね。

この対比はまるでそのまま真と竹流の関係のように思いました。
おもしろいのは、人間であり心がある竹流は、その枠組みに
収まりきれない、というところでしょうか。秩序、絶対的なもの、
そうしたものだけでくくれないファジーなものが、彼の中には
ある気がします。

依頼の仕事を進めつつ、絡められるこうしたお話がとっても興味深いです。
うまくいえないんですけれど、感覚的にすっと入ってくるんです。
それを上手く伝えられない……><

許されてある。
この言葉は、実は真に一番必要な言葉なのかな、と思いました。
とんちんかんなこと言ってたらごめんなさい(;´∀`)

canaria #- | URL | 2016/06/01 19:46 [edit]


canariaさん、ありがとうございます(^^)

わ~、こんなところまでありがとうございます!
あ、でもちょっと私も読み進んでいますよ。「侵蝕恋愛I」のちょうど半分まで来ました。どこか切りのいいところでコメをと思いつつ、いや、まだこの世界の最後まで見てから、この隠された部分を読ませていただいてからにしようと、楽しみながら読ませていただいています。

> 日本の感性と西洋の感性の違い、何かわかる気がしました。
はい。実際には私も西洋理論はイメージであって、本当にそうなのかどうか、分かっていない部分もあると思うのですけれど、少なくとも竹流は、その一神教の最高峰のところの守護聖人というコンセプトですから、理性でもって世界は割り切らねばならない、そしてそれを神のために成し遂げなくてはならないというイメージ。だから、こんな東洋の子猿に足を掴まれている場合じゃないのですけれど、この物語全体のコンセプトのひとつが、分かりあおうにも実際どこまで行っても平行線の二人が、どうやったら交われるのか、というあたり。感覚的には惹かれてしまうんだけれど、頭ではどうしても納得がいかない、そんな竹流の葛藤がこの先もずっと続く、という……ひどい話だ^^;
真の方のコンセプトは「自然(じねん=あるがまま)」なので、悪も善も、あるがままに受け入れちゃうんですよね。だからこそ、竹流はそこに映る自分が怖いのかもしれません。

> この対比はまるでそのまま真と竹流の関係のように思いました。
そう、まさにその通りなのです! うん、canariaさんにそこまで読み取っていただいて、真も竹流も、そして書いていた私も、本当に嬉しいです。このイメージの重なり、別に何かの偶像化というのではありませんが、まるで対比して正反対であるからこそ、相容れないのに惹かれあう感じ、書いていてもいつも頭の中に置いているというのか、もうしみついているかんじです。
そして、本当に全く受け入れられないのじゃなくて、canariaさんの仰って下さったように、竹流の心は東寺で立ち並ぶ仏像を見た時に「分かって」しまっただけに、どうしたらいいのか、分からなくなっているのですね。この「悪人のままでいい」なんていう考え方に取り込まれてしまったら、竹流がこれまでいた世界を全否定してしまいそうで、それが怖いんだと思うのです。ファジーな、柔軟な魂があるがゆえに、苦しんでいるのかもしれません。
で、真ときたら、「え? なんで? そのまんまでいいじゃん」な人^^;
ほんとに、とんでもない東洋の子猿……

物語にはいつも事件を絡ませるようにしています。
やっぱり、ただただ主人公たちのああなってこうなって、という話が進むだけでは物足りなくて、別の人たちの事情も語られていく、その絡みで主人公たちも惑うというのがこのシリーズの進め方かもしれません。だから、あんまり探偵が爽やかじゃない^^;

> 許されてある。
> この言葉は、実は真に一番必要な言葉なのかな、と思いました。
うん。きっと誰にとっても必要な言葉ですよね。いや、もしかすると、真は「許されある」ままの姿で、竹流のほうが必要としているのかもしれません。
素敵なコメントいつもありがとうございます!!

彩洋→canariaさん #nLQskDKw | URL | 2016/06/05 19:01 [edit]

コメントの投稿

Secret

トラックバック

トラックバックURL
→http://oomisayo.blog.fc2.com/tb.php/22-c98c2bc5
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)