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コーヒーにスプーン一杯のミステリーを

オリジナル小説ブログです。目指しているのは死体の転がっていないミステリー(たまに転がりますが)。掌編から長編まで、人の心を見つめながら物語を紡いでいます。カテゴリから入ると、小説を始めから読むことができます。巨石紀行や物語談義などの雑記もお楽しみください(^^)

 

【幻の猫】(9) そして、天使が降りてくる 

真250kuroneko250
少し間が空いてしまってすみません。前回、崖に向かっていたのに、崖で風が強くて、なかなか声が聞こえなくて?
今日、すべての謎が解けるはずです。
ちょっとだけ前回を振り返りたい方は、こちらをどうぞ→幻の猫(8)想いを届けて


相川真:霊感坊や。高校卒業し、大学受験頑張ったご褒美旅行中。
 家庭教師の大和竹流の故郷・イタリアにおります。
大和竹流(ジョルジョ・ヴォルテラ):真の家庭教師。実はローマの某組織の御曹司。
ベルナデッタ:竹流が育ったヴォルテラの家に以前勤めていた女中かつ竹流の教育係の一人。
 病気に倒れ、不倫の結果、娘を生んだが、この娘を病で亡くしている。
アウローラ:その娘。
グローリア:1年前、旅行中に孫娘が突然姿を消し、探しに来たという年配の女性。
クラリッサ:グローリアの次女。母親が何かを隠していると思っている。美人なので竹流がちょっと浮気を?
フィオレンツァ:行方不明になっている少女。
黒い礼服の女性:?
ジョルジョ:真が勝手に竹流の本名をつけていた猫(実は本当にジョルジョ)。
 フィオレンツァの飼い猫だったらしいが、時々尻尾だけになる?


どこまでが現実で、どこからが幻だったのか、結局線が引ける、でしょうか。
では、最終回・『そして、天使が降りてくる』、お楽しみください。





「真!」
 ようやく自分の声が現実のものとして周囲に響き渡ったことを確認できた途端に、竹流が目にしたのは、そこだけ彩色されて鮮やかに明瞭となった赤い滲みだった。

 他のものはすべて暗く、辺縁がぼやけていて、現実に戻った今でも、竹流にとっては幻のように感じられた。
 滲みはじわじわと大きさを増している。よく見れば真の着ていた薄紫の上衣が切り裂かれて、赤い滲みが広がり、地面に滴り落ちている。

 一瞬動転したが、真の顔は、多分竹流が自分で感じている彼自身よりも、ずっと落ち着いているようだった。だが、頬は白く、色を失っている。それでも唇に微かな赤みが残り、少しずつ色を取り戻していくようだった。
「違うんだ。分かってあげて」
 真がそう言って、竹流の方へ助けを求めるような顔をした。

シエナ

 今、竹流の前には、自らの腕を犠牲にしてここで起ころうとしていた惨状を辛うじて食い止めた真と、『片羽根の天使協会』の中庭で会ったグローリアという老いた女性、そしてもう一人、黒い礼装に身を包んだ女性がいた。
 さらに地面に倒れている黒い塊、それは真の危機にいち早く反応した猫、失われたフィオレンツァのジョルジョだった。ジョルジョの黄金の首輪が、赤く染まって光を失っている。

 竹流が見知らぬ黒い礼服の女性は、震えるまま、暗いグリーンの瞳を真の腕から流れ落ちる血に向けている。髪の色は燃えるような赤ではなかったが、その瞳には確かに見覚えがあった。
 いや、髪も、もしかしたら本当は明るい、燃えるようなレッドなのかもしれなかった。

 その女性とグローリアが怯えたように見つめる視線の先で、真は自分の右腕を押さえている左手が真っ赤に染まっていることなど、まるきり気が付いていないようだった。
 竹流はその腕を確認し、傷が思ったよりも浅いことを見ると、それでも少なくはない出血を放っておくことはできず、とは言え、手元にはハンカチやタオルなどの気の利いたものがなかったので、自分の上着を脱いでしまうと、袖の部分を引きちぎって真の腕に巻いた。

 真はしばらくの間、ぼんやりとされるがままになっていたが、ようやく周囲を確認する余裕ができたのか、地面に倒れているジョルジョに気が付いて、息を飲み込むような小さな悲鳴を上げ、急に力が抜けたように、竹流の腕にそのまま崩れ落ちた。

 慌てて抱き止めてやってから、竹流は二人の女性に順番に目を向けた。
「どうやら、我々は事情をお伺いする権利があるようですね。彼の傷の手当てもしなければならないし、猫も。向こうへ戻りましょう」

 竹流が促した時、グローリアが切羽詰ったような声で訴えた。
「お願い。先にこの子を、この暗い場所から出してあげてください」
 黒い礼服の女性は、その言葉を聞いて、力が抜けたようにその場所へ座り込んだ。

 そこへ、ホテルの従業員の女性が、クラリッサとベルナデッタを伴って現れた。ベルナデッタはグローリアに歩み寄り、老いた女性はお互いを抱き締めあった。
「ごめんなさい。あなたを止めるのが私の仕事だったのに」
 ベルナデッタの言葉に、失われた少女フィオレンツァの祖母、グローリアは今はただ涙で答えるしかなかったようだった。
 燃えるような赤い髪のクラリッサは、同じ赤い髪をその辛苦によって半ば白く染められてしまった黒い礼服の女性の傍に座り、その肩を抱き寄せた。


シエナホテル

 真が、その少女の遺体を見なくても済んだことは、せめてもの救いだった。
 いかにもイタリアのマンマという従業員の女性は、すぐに男手を呼んで、真を部屋に連れて行くように頼み、まるである程度このことを予想していたのかのように、落ち着いた態度で警察に任せるべきではないのかと竹流に確認した。
 竹流が後のことは任せてもらっていいので、この女性たちの望むようにしてやりたいと言うと、しばらくじっと竹流の目を見つめて、納得したのか、男たちに少女の遺体を掘り出してやるように言った。

「あんたたちは、同じような目をしてるね」
「あんたたち?」
「あの優しい坊やだよ。嘆きの天使が見えると言っていた」
「嘆きの天使?」

「ここはほんの少し前まで墓地だったんだ。このホテルはもともと修道院だったし、今でも礼拝堂だけは残っているけど、墓地をどうするかは少し問題だった。ここは斜面だし、ホテルの窓からの景色が墓地ってのもね。近くの良い場所に新しい墓地ができて、ほとんどの家が墓所をそっちへ移していたし、結局残された墓も向こうへ移して、何もなくなったのが一年ほど前だった。墓地には泣き伏した天使の大きな彫刻があったんだけどね、最後の墓所が移された後で、気が付いたときには天使はひどく傷つけられていて、運ぼうとしたら崩れてしまったんだ」

 嘆きの天使像ならローマの墓地にもある。同じようなものだろうと想像したが、だが曲がりなりにも石像だ。そんなにかなたんに崩れてしまうとは思えない。事情を確認しようと彼女の目を見たら、太く力強い肩をできるだけ小さくして、さぁねという顔をした。

「この場所での自分の役割を終えたと思ったんだろうかね。いや、私もここのことは誰よりもよく知っているつもりだけれど、その時のことはよく知らないんだ。どうせ、新しい墓所にはあんな古い壊れかけた像よりも、新しい綺麗なものを置こうとした連中が、壊してしまったんだよ」
「そうでしょうね。天使の欠片はどうしたんです?」
「その辺の石垣に交じってるよ。だから、あの天使はまだここにいるんだ。あの子にはそれが見えたんだね」

「あなたはさっきリボンのことを仰っておられましたね」
 女性は何かを思い出すような遠い目をして、それからふぅと息をついた。
「時々ね、まだ誰かがここに残っているような気がして、祈りに来ていたんだ。そうしたら、紙の端みたいなのが地面から出ていて、あの封筒を見つけたんだよ。写真が入っていたから、誰かの大事なものだろうとは思ったんだけど」
「その通りです。あなたのおかげで、何人かの魂が救われたかもしれません」


シエナ

 ホテルの教会の中に彼らは座っていた。
 警察よりも先に呼ばれた神父が、きっちり一年間、土の下に埋められていて、その適度な湿気に守られて完全には白骨化していない少女の遺体を小さな箱に入れてやり、祭壇の前に花を飾り、祈りの言葉を捧げた。

 すっかり力が抜けたように座り込んでいる少女の祖母、グローリアは、身体を半分以上ベルナデッタに預けていた。小さなベルナデッタの身体が、高いステンドグラスから差し込む光で、オーラに包まれたように染め上げられ、浮かび上がって見えていた。

 マリエッラと名乗った黒い礼服の女性は、今はもう落ち着いているようだった。フィオレンツァの母親であることを、罪を確認し、あるいは罰しあるいは赦すために現れたジョルジョに告げ、実の妹であるクラリッサに支えられて、哀れなフィオレンツァの棺の前に佇み、過ちとは言え自ら手をかけてしまった娘の変わり果てた手を握りしめた。
 彼女にとっては、今もまだその手は小さく優しいふわふわの天使の手だったろう。

 おそらく、ヴォルテラの力をもってすれば、世間にとって無名の少女の死、誤って娘を死なせてしまった母親の罪、そしてそれを隠匿した祖母の罪などすべてもみ消してしまえるはずだった。グローリアは罪を償うにはあまりにも衰弱した姿であったし、それはこの一年、罪の意識に苛まれてこの国の暗い場所を彷徨っていたマリエッラにしても同じだった。

 竹流がそのことを考えたのは一瞬だった。だが、瞬時にその考えを打ち消した。少女は世の中の他の誰にとっても無名であったが、祖母のグローリア、母親のマリエッラ、叔母のクラリッサ、そして擦れ違いであったとは言え関わることになった竹流や真にとっても、あるいはあのホテルの従業員の女性にとっても、名も無き者ではなかった。誰よりも、罪びとたちがそのことを望まないだろう。

 だが、竹流は唯、ベルナデッタのことを案じた。

シエナ

 竹流はベルナデッタを礼拝堂から誘い出し、二人は真の様子を見に、彼らが宿泊している部屋へ行った。
 傷は思ったよりも浅かったものの出血は少なくなく、医師は四針縫って、明日もう一度様子を見に来るからといって帰って行った。真はいささか興奮していたようで、面倒に思った医師が処方した鎮静剤を飲まされて眠っていた。

 彼らが部屋に入ると、真と一緒に手当を受けた猫のジョルジョが、毛を逆立てるようにして唸った。
 猫の方は浅い傷ではなかった。この町には獣医師はいたが、あいにく長い旅行に出ていた。だが、獣医師でなくても、猫の傷があまりいい状態ではないことは分かっただろう。もしかして長くは持たないかもしれないと医師は告げ、一応傷は縫って、人間の赤ん坊が飲むくらいの量の抗生物質を処方したものの、興奮して噛みつことうした猫に、薬局から届けられた薬を飲ませることはできなかった。

 真は苦しいのに声を出すことができないというように、額に汗を滲ませて歯を食いしばるような表情で眠っていた。ベルナデッタがその汗をタオルでそっと拭い、頬に手を触れ、ごめんなさいねとつぶやいた。真はその声が聞こえたのかどうか、いくらか身体から力を抜いたように見えた。

 ベルナデッタは猫のジョルジョにも触れようとしたが、猫はうぅと唸り、動かない身体を思い切り引いて警戒したので、諦めた。竹流はベルナデッタの肩を抱き、窓際のソファに誘い、二人は隣り合って座った。竹流は彼女の手を握りしめた。
「今日は日曜日だ。あなたが教会に行かなくなったのはこのことが原因だったんだね」

 ベルナデッタはほっとしたように大きな息をついた。
「人伝にあの人、エルアルドが病気になって、勤めていた病院を辞めたのだと聞いたんです。会いたくて会いたくてたまりませんでしたけど、私たちの関係は神への冒涜以外の何物でもなかった。それでも会いたいと思う自分がおぞましくて、そう考えたら、私たちの罪の結果であるアウローラまでもが疎ましい気持ちになって、机の上に飾ったアウローラの写真を見るのも辛くて、あの子のものをすべて燃やしてしまいました。でも坊ちゃま、あなたが下さったリボンと、ずっと机の上に飾っていた写真だけは燃やせなかった。だから、あの子のお墓のあったあの場所に埋めたんです」

シエナ

「墓所は別の場所に移ったんだったね」
 ベルナデッタは頷き、鉄格子のはまった窓の外へ視線を向け、懐かしむように答えた。
「私はあの場所が好きだったんです。あの嘆きの天使を見ると、私の代わりに苦しみ嘆いてくれているのだと思えて、私の悲しみを吸い取ってくれていると感じることができたのです。天使の傍に座っていると、いつの間にか心が穏やかになっていた。そうしたら、あの子が一緒に傍に座っているような気がして、時には、病気でずっとベッドの上だったあの子が、あのオリーブの木々の間を走り回っているような気もして、あの子の笑う声が聞こえるような気がして」

 ベルナデッタは涙ぐんでいた。竹流は強く彼女の手を握りしめた。
 既に猫のジョルジョは静かになっていて、その体を目一杯使って大きな精一杯の呼吸をしていた。命が永らえてくれることを願うものの、今できることは何もないように思えた。
「墓所は、母の墓があるローマに移したんです。この街の新しい墓所にはあの子は馴染めないような気がして。だから、せめてあの子の好きだったリボンと残った一枚の写真だけはここに埋めておこうと、あの嘆きの天使の傍に」

「ベルナデッタ、僕はどうしてそのことを知らずに、その時あなたの傍にいてやれなかったんだろう」
 ベルナデッタは首を横に振った。
「それでも坊ちゃまのお手紙は嬉しかった」
「自分のことしか書いていなかったのに」
「いいえ、坊ちゃまが遠い異国で、どのようなものを見て、どのような暮らしをして、どのようなことを感じて、そしてどんな人を愛して、そんな手紙の中の言葉のひとつひとつが、私には宝物だったのですよ。私は嘘ばっかり書いていたのに、いつも私やアウローラのことを気遣って優しい言葉を添えてくださっていて」

「気づかないままだった自分が恨めしいよ。だけど、今はこうしてあなたを抱き締めることもできる。十年以上のあなたの苦しみを癒すことはできないけれど、せめて僕がどれほどあなたを大事に思っているか、それだけはわかって欲しいんだ」
 竹流はベルナデッタを抱き締め、そして本来の年よりもすっかり老いて小さくなった身体をこのまま温めてやりたいと願った。

「そう、丁度坊ちゃまのお手紙を受け取ったんですよ。一年前の今日」
 竹流はベルナデッタの腕を両手で抱くようにしながら、そっと彼女を離した。
「幸せそうなお手紙だった。恩人の子どもたちの面倒を見ているんだって。女の子の方はちょっと変わっているお姫様で、きかん気が強くて坊ちゃまに言いたいことを言う。男のこの方は野生の猫みたいで、どうにも思うようにいかないって」

「そんなことを書いていたっけ」
「えぇ。あぁ、坊ちゃまは大事な人を見つけたんだと思ったんです。神でもなく、自分自身のためでもなく。それなのに私は大事なアウローラを、私が罪の子だと言ってしまったら誰にも救われないあの子を、死んでしまってなお、見捨てようとしてしまった。もうあの子は私を許してくれないかもしれないけれど、せめて坊ちゃまのリボンとあの子の写真を傍に置いておくべきだったと、夜になって、いても立ってもいられない気持ちで、それらを埋めたあの場所へ行ったのです」

 ベルナデッタは目を一度伏せ、息をついた。言葉を継ぐことを躊躇っているような気配だった。竹流は言いにくい言葉を敢えて彼の方から継いでやった。
「そこで、グローリアに会ったんだね。いや、ただ見てしまったんだね」
 ベルナデッタはほっとしたようにうなずいた。

「あの人は嘆きの天使の傍に何かを埋めていました。埋めた後も、随分長くそこに留まっていて、手を合わせて泣いておられた。それから苦しさのあまり天使の像を何かで打ちのめして、急に静かになったと思ったら、そのまま町の方へ戻って行かれたのです。何か恐ろしいものを見てしまったと分かって、傍に近付くことはできませんでした。これはアウローラが私に与えた罰なのだと思いました。もうここへは来ないでくれ、私の大事な場所を汚さないでくれ、写真もリボンにももう触れないでと言っているのだと。そのまま街に戻って、翌日、旅行に来ていた女性が、孫娘の行方が分からなくなったと大騒ぎしていることを、協会の人から聞きました。あの嘆きの天使の傍で見た女性でした」

「いつ、グローリアの嘘に気が付いたの?」

「今年、あの方は丁度この日にこの街にやって来た。あの時は随分大騒ぎしておられたけれど、それから一年間、一度もここへはいらっしゃらなかった。なぜ、いなくなった孫娘を探しに何度も来られないのだろうと思っていました。

 丁度先月、エドアルドが亡くなって、彼の遺品の中からアウローラの写真が、私が苦しくて手放してしまったのと同じ写真、愛するエドアルドが撮って、それからずっと自分の机の中にそっとしまっておいてくださったあの写真が、私の手元に戻ってきた。そうしたらあの方、グローリアが来られたんです。もしかしたら一年前のことで娘のアウローラが私に何か伝えたいことがあるから、写真となって私のところに戻ってきてくれたような気がしていました。

 だから恐ろしかったけれどグローリアに事実を話して欲しい、力になりたいから、と言ったのです。彼女はただ、今日一日だけ黙って待ってほしいと言われました。一年前彼女が埋めていたものは何なのか、なぜ孫がいなくなったと嘘をつかなければならなかったのか、そして何故一年後の今日、ここに戻って来たのか。なぜ今日でなければならなかったのか。彼女の本当に辛そうな顔を見ていると、もうそれ以上は何も聞けませんでした。

 目を瞑るべきかどうか迷っていた。でも、まさにその時、坊ちゃまが尋ねて来てくださって、あぁ、アウローラが、あるいは神が何かを私に訴えているのかもしれない、でも反面ではグローリアの思う通りにしてあげたい、でももしかして坊ちゃまが気が付いて下さったら、すべて任せてしまおう、これを神の決められたことだと思おうと」


 ふと気が付くと、真が目を開けていた。真はしばらく天井をみていたが、やがてゆっくりと首を動かして彼らの方を見た。ベルナデッタがそれに気が付いて、ほっとした顔をした。竹流は一度ベルナデッタの手を強く握ってからその手を離して、ベッドの端に座って真の髪に手を触れた。
「痛くないか?」
 真は頷いた。
「ジョルジョは?」
「ジョルジョ? 猫のことか?」

 それが聞こえたのか、ジョルジョがうぅと唸る。真は何かに打たれたように跳ね起き、薬の影響かぐらりと身体を揺らせた。倒れそうになる身体を抱き止めた竹流を、ふらふらしながらも跳ね除けるようにして、ベッドから降りようとする。竹流は身体を支えてやって、猫の傍に屈む真を助けた。
「ジョルジョ」

 真が触れるのを猫は嫌がらなかった。頭を撫で、そして腹の傷に巻かれた包帯にそっと触れた真の手を、身体を懸命に捻るようにして舐めようとする。真にも猫の状態があまり良くないことは感じられたのだろう。しばらくなす術もないように身体を震わせていたが、ふと何かに気が付いたように顔を上げ、視線を部屋の隅に固定した。

「真?」
「しっぽ!」
「え?」
 真は突然ジョルジョを抱き上げ、ふらつく身体で何かを追いかけるように歩き始めた。そのままベッドの足元を回り、ふらふらと扉の方へ歩いて行く。
 竹流はベルナデッタと顔を見合わせてから、慌てて真を追いかけた。部屋を出ていく前に捕まえ、ふらつく身体を支えるようにして、半分抱くように一緒に歩いてやる。猫を代わりに抱いてやろうとしたが、猫は真にしか触れさせないだろうと思ってやめた。

シエナホテル
 真はどうやらあのオリーブ畑の方へ向かっているようだった。
 ベルナデッタは時々気遣うように真を見て、一緒についてきている。
 やがて何度も倒れそうになりながら、あの嘆きの天使のあった場所にまで戻ってきた。

 丁度夕陽がオリーブの木々の間から差し込んで、少し開けたその場所を照らしていた。そこだけ、この世とは違う場所のように光の色が異なっていた。

 真は猫をその光の輪の中に置いた。
 その途端にほっとしたのか、青い顔をして肩で息をしていた真が、唐突に竹流に凭れかかってきた。足元から崩れそうになっている。竹流は思わず両手で真を抱きしめた。

 その時だった。
 息も絶え絶えだったような猫が、突然顔を上げた。
 いや、夕陽の加減でその首輪が黄金に輝いたのかもしれない。猫は突然すくっと立ち上がり、にゃあ、と誰かに呼びかけるように鳴いた。

 ベルナデッタが傍で両手で口を押さえ、驚いたように声を上げた。
「アウローラ」
 明らかに彼女はそう言った。

 竹流には黄金の光が見えているだけだった。光は辺りを染め、いきなり周囲が真っ白に輝き、竹流の目を射た。竹流は目を伏せ、ただ腕の中の真を抱き締めていた。目を伏せた時、視界の中に、まるで怪我などなかったかのように立ち上がっていた猫のジョルジョが、一度真の足にまとわりつくように甘え、それから顔を上げて光の方へ走って行くのが見えた。


 それは多分、一瞬の出来事だったのだろう。
 夕陽が何かに反射して、辺りが黄金と光の色に染まっただけなのだ。だが、猫はもうそこにいなかった。
 真が腕の中で微かに身動ぎする。抱き締めていた腕の力を抜くと、ようやく正気に戻ったような顔で、真は今度はベルナデッタに向き合った。

「写真を見てあげてください。写真の後ろを。そしてそのことを、あの人たちにも伝えてあげて」
 竹流がそのまま、真の言葉を伝えると、ベルナデッタはポケットから、自分がかつて土に埋めてしまった封筒を取り出し、その中から写真を出した。
 そして、しばらくじっと表の二人を見つめる。

 痩せて疲れた顔をしているが幸福だったベルナデッタ自身と、幼くして病気を持ちながら幸せを求めて微笑む優しい少女。そしておそらく彼女の目には、その二人を罪と知りながらも愛したのであろう、ファインダーの手前にいた医師の姿も、見えていたに違いない。

 ベルナデッタはそっと写真を裏返した。
 彼女の手は動かなかった。
 夕日が沈みゆく最後の光を、彼女の手元に惜しげもなく注いだ。
 ベルナデッタの目から落ちた涙は、夕陽の光を吸い込んで、煌めきながら足元の土に落ち、静かに大地にしみ込んだ。そして、そこにかつて眠っていた魂を清め、慰め、母の無償の愛で温めた。


 Mamma, ti amo. Aurora
 Anche IO! Fiorenza



 
シエナ


ジョルジョ坊ちゃま

 そちらにも春が訪れているでしょうか。
 少し長い手紙になります。

 あれからまた一年が経ち、今日この日に、クラリッサがグローリアと一緒に訪ねて来てくれました。フィオレンツァの眠っていた場所に花を供えるために。グローリアもマリエッラも、罪を認めるチャンスと更生の機会を与えられ、また一方で旦那様の保釈金のおかげで辛い暮らしをせずに済みました。マリエッラは修道院に入り、心穏やかに過ごしているそうです。

 あの子はお元気ですか。あの日、彼が彼らの間に入ってくれなかったら、マリエッラはフィオレンツァの心の声を知らないまま自分を罰し、神のもとへ行くことができなくなっていたでしょう。自分に暴力をふるっていた夫への恐怖や憎しみから、娘のフィオレンツァを虐待するようになってしまい、誤って死なせてしまったように、今度は止めに来たグローリアを、また誤って殺めてしまっていたかもしれないと顧み、心から彼に感謝していると話していたそうです。

 グローリアも祈りの日々を送っています。ようやく落ち着いたと言って、あの二年前のことを、彼女から話してくれました。娘のマリエッラが孫娘を殺してしまったと知った時、彼女は、娘を傷つけ苦しめた男の娘でもあるフィオレンツァのことよりも、哀れな娘のマリエッラを庇いたい一心で、あんな芝居を打ってしまったのだそうです。娘を逃がし、ミラノの郊外から必死に車を運転して、誰も知る人がいないあの場所まで孫娘を埋めに来たそうです。
 でも、もうすぐ一年になるというとき、娘から連絡があって、花を捧げたいからフィオレンツァの遺体をどこに埋めたのか教えてほしいと聞かれ、思わず答えてしまったものの、電話を切ってからもしや自殺しようとしているのではないかと思ったそうです。
 彼女の勘は正しかったのですが、足を悪くしていたグローリアは、自分の力でここまで来ることができず、結局、母親と姉のことを疑いつつも心配していたクラリッサの手を借りて、あの日この街に来られたのだそうです。フィオレンツァには寂しい想いをさせたと心から嘆き、可愛そうな孫娘にしてやれなかったことの代わりにと、孤児たちを支えるボランティアを始めたそうです。

 クラリッサは相変わらず綺麗で、言い寄る男性も多いようですが、何もかも跳ね除けて、グローリアの面倒を見ながら仕事一筋に生きているようです。良い方が現れるといいのですが。

 坊ちゃま、あの日、夕陽の中で、私は確かにアウローラを見ました。懐かしくて、愛おしくて、あの瞬間に全ての幸せを思い出しました。娘を愛していたことを、一度に何もかも思い出したのです。

 結局、あの日から消えてしまったものが二つあります。猫のジョルジョと、確かにあの時見た写真の裏の文字の半分。アウローラの書いた文字は残っているのですが、フィオレンツァのサインの入った文字は消えてしまったのです。

 でも、新しく見つかったものもあります。家のあちこちから、アウローラからの短い手紙が出てくるのです。X(キス)だけのこともありますけれど。
 それも、とても面白いことに、リボンを部屋に置くようになってから、時々窓辺や部屋の隅に、猫の黒い尻尾のようなものが見えるような気がして、そんなときに限ってアウローラの手紙が見つかるのです。ソファの下とか、食器棚の隙間とか、棚の裏側、本のページの間とかに。
 そしてもっと素敵なことに、同じことがグローリアの家でも起こっているようなのです。彼らのところには、もちろんフィオレンツァからの手紙が。まるで天国で、アウローラがフィオレンツァに手紙の書き方を教えてあげて、一緒に悪戯をしかけてくれているようです。そして、あの子たちは、猫の尻尾になって私たちの周りに時々様子を見に来てくれているような気がします。

 私はまた教会に通うようになりました。神様の光の下で目を閉じて考えています。あの日、あなたとあの子がこの街に来られたのは、やはり神の思し召しとしか思えません。あなた方がいつも幸せでありますように。
 あなた方にたくさんのキスを贈ります。
XXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXX


追伸
 それから、あの日、坊ちゃまがおっしゃって下さったけれど、協会の名前はあのままです。覚えておられますか? 坊ちゃまは、協会の名前は変えた方がいい、片羽根じゃ飛べないし、いっそ両羽根の天使協会にするか、さもなければ天使をやめてしまって、ただのオバサン探偵団に名前を変えて、この世界を地べたから愛したらいいって。でもね、坊ちゃま、考えたのですが、片羽根の二人が一緒に力を合わせたら、飛べるかもしれませんわ。






謎が少しだけ残っています。
物語は終わりますが、エピローグがあります。
真視点の本当の大団円、舞台をシエナからバスに揺られて一時間ほど?のあの屋根のない教会、サン・がルガノへ移して、もう少しトスカナの風に吹かれてみませんか。
あ、バス停で、あの人たちにも会うかもしれませんよ。

それから、新しい敵に挑むマコトのおまけもついています。
というわけで、もう少しだけ、お付き合いくださいませ。
次回
エピローグ 鳥と虫の棲む教会+マコト、新たな敵に挑む・ビヨンド

本当の最終回を見逃すな!(なんちゃって)

あ、子どもたちの手紙の和訳、いらないかもしれませんが、念のため。

ママ、愛してる、アウローラ
私も! フィオレンツァ

Xはイタリア語でキスの略。

こどもたちはいつだって、ママが大好きなんです。
親が、少し間違えることがあっても。
mama

 



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Category: ☀幻の猫(シエナミステリー)

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コメント


良かった~^^

ええもう、すっごくしみじみと読ませていただきました。
そして、いろんな細々としたことがつながって、スッキリ。
とはいえ、真相はやっぱり母親たちにはとても辛いものでしたね。
フィオレンツァのお母さんのことは、いつか出てくると思っていたんですが。やっぱりそういうことだったんですね。

でも、あの写真の裏に書いてある文字に、ぞわ~っと鳥肌がたちました。(感動の鳥肌)
2行に増えてるところに、彼岸にいる見えない子供たちだけの優しい時間を感じました。
これはもう、泣くしかないですね、ママン。
幼い子供って、親にどんなひどい仕打ちをされても、ひたすら親を愛そうとするんですよね。そして、愛を求めようとする。
ベルナデッタも、マリエッラも、もう一度ここからめいっぱい、娘を愛してあげて欲しいです。

真、今回は本当に大活躍でした。
ジョルジョとは、いいコンビになれそうだったのに。ジョルジョはあっちに行ってしまったようですね。
(でも、ほら、もう一匹大きくて優しいジョルジョがいますから^^)

嘆きの天使も、ばっちり物語に組み込まれて、描いていないあの周辺の映像も鮮やかに再現されてて、感無量です。
なんだか、自分もこの物語に組み込んでもらえたような嬉しさがありますね。(病みつきになりそう^^)

そして、エピローグもあるのですね^^ うれしい~。
真視点ってのが、嬉しいです。
そして、マコトの敵、出現??
いろいろ、楽しみです^^

最後の写真は、もしかして、大海さんの幼い頃の写真でしょうか!
だったら、わあ、貴重なものを見せてもらいました! めっちゃかわゆい^^

lime #GCA3nAmE | URL | 2013/06/17 19:17 [edit]


limeさん、ありがとうございます(^^)

いえ、もうなんか、limeさんの前では恥ずかしいような話運びになってしまいました。
limeさんのお話みたく、すっきり流れるようにまとめたかったのですが、やっぱり悪い癖が出てしまいました。長編並みに、やたらと登場人物を増やし、いつもやってしまう二重構造(時に三重構造)を作ってしまい、一人悦に入る…いかんなぁと途中で思ったのですが、もう止められず、必然的に話も長くなってしまって。
それで思ったんですが、limeさんのお話は、ちゃんと縦構造で、先へ流れていく。私の場合は、横構造でリンクしまくりで混乱して前へ進まない、という。これはもう、癖みたいなものですかね……
そう、これはグローリアの家族の話かと思わせといて、実はベルナデッタの話だったんですね。
最後に、片羽根を両羽根にしてやろうと思ったら、あっさり彼女にかわされてしまいましたけれど^^;
クラリッサなんて、真にショックを与えるためだけに出てきたみたいなものだし……^^;

なのに、やっぱりlimeさんはお優しい……
なんてごたごたした話やねんと思われたでしょうに……
あぁ、でも一応無事に終わって、よかったです。
あ、まだ終わってないんだ。敢えてlimeさんの大好きなENDマークを入れておりません。
やっぱり次も一緒にしてひとつのお話なのですから。

> 2行に増えてるところに、彼岸にいる見えない子供たちだけの優しい時間を感じました。
あぁ、これ、そうなんです。
実はあの津軽の賽の河原に行って、思ったことの一部。よくぞこのイメージを汲んでくださいました!
あの世の岸辺では、きっと子供たちはそんなに意地悪とかされずに、一緒に遊んでいるに違いない、生前あんなにも愛されていたのだから。
きっと、アウローラ先輩は、ママに伝えたいことがあるのに伝えられないフィオレンツァを手伝ってあれこれやってあげてたんだと思うのです。
え? 何の先輩って……えーっと、幽霊の先輩?

> 真、今回は本当に大活躍でした。
> ジョルジョとは、いいコンビになれそうだったのに。ジョルジョはあっちに行ってしまったようですね。
はい、頑張りましたね。
でも、実は、まだ最後の謎解き、というよりも真だけが分かっていたことがあるんですね。少女たちはなぜ、猫を必要としたのか…これは真に語ってもらわなければなりません……
でも、最後まで(つまり私も)よく分からないのは……ジョルジョはどこから化け猫だったのかということでして…^^;
で、化け猫なので、いよいよ神出鬼没??
エピローグをお楽しみに(^^)
> (でも、ほら、もう一匹大きくて優しいジョルジョがいますから^^)
…あはは…確かに大きい。でも優しいかな? そうですね、優しいS、略してSSかもしれません^^;

> 嘆きの天使も、ばっちり物語に組み込まれて、描いていないあの周辺の映像も鮮やかに再現されてて、感無量です。
> なんだか、自分もこの物語に組み込んでもらえたような嬉しさがありますね。(病みつきになりそう^^)
はい、小道具は最後までじっくり使う。イラストストーリーですからね!お題からは外れません。
思えば、limeさんのイラストから始まったストーリー、みなさんを巻き込んで楽しく書かせていただきました。感謝です。なので、まだまだ出てくるよ! カーテンコールですからね(^^)
出演料払わなくちゃいけないなぁ。

> そして、マコトの敵、出現??
あ、これはですね、実はリア友と話してて、マコトはもっとブラックなのではないかということに気づき…
ネコのぬいぐるみver2なんです。
例のごとく、しょーもないので、あまり期待なさらずに(^^)

> 最後の写真は、もしかして、大海さんの幼い頃の写真でしょうか!
> だったら、わあ、貴重なものを見せてもらいました! めっちゃかわゆい^^
ありがとうございます!…てか、むちゃ照れてしまいます^^;
どうやらこれは、〇十年ほど前の富士急ハイランドではないかと思うのです。この1枚前の写真が白糸の滝だったので……いやもう、時々恐ろしい写真が出てきますね。

さて、盛りだくさんのエピローグ、もう少しお待ちくださいね(^^)

大海彩洋 #nLQskDKw | URL | 2013/06/17 23:41 [edit]


NoTitle

>「違うんだ。分かってあげて」

真の言葉に涙涙でしたよ(*ノД`) *:・゚

天国から届いた手紙。
ホントにね、子どもって
親が注ぐ愛情以上のものを親に注ぎ続けてくれる。
親がどんなにその手を振り払おうと
またその手を惜しみなく伸ばしてくれる。
幼い子どもの無償の愛はホントに純粋そのものです。
子どもって生まれてから3歳になるまでに
一生分の親孝行をするんですって^^
だからこそ、憎ったらしい反抗期がやってきても
見離さずにいられるのかもしれないですね。(笑)

お写真、大海さんとお母様なのかしら?
お母様の大海さんを見つめる優しい笑顔と
その横で嬉しそうに笑う大海さんがとっても素敵です♪

ぉ!次回がエピローグなのか~ぁ♪っと
ちょっと1話得した気分ッ♪
楽しみにしてます^^

ako #- | URL | 2013/06/18 15:25 [edit]


akoさん、ありがとうございます!!

わぁ、akoさんだぁ!となぜか喜んでしまいました(^^)
真は多分、言葉が通じなくてもどかしくてたまらなかったと思うのです。幽霊ちゃんたちの思っていることは直接的に感じることはできても、それを今生きている人たちに伝えるための言葉にできないというもどかしさ。
自分の思いを竹流に伝えられないもどかしさと相まって、結構煮詰まっていたと思います。しかも、意を決して出てきた広場で、女と一緒にいる竹流を見ちゃう。もうおうちに帰ってお布団にもぐってしまいたい!となっちゃったのです。(クラリッサはこのためだけに出てきたという説も……真を追い込む係)
そこにakoさん…いえ、愛心さんの詩。
きっと背中を押してもらったと思うんです。さらに、ラビット探偵社メンバーや大道芸人さんたちに会って、少し立ち直って……
頑張ったね、多分。
akoさんの詩のお蔭です。言葉にならないもどかしさを、言葉で救ってもらった。
ありがとう!って気持ちですよ。
そして、また8年後くらいに、その詩に再会するんですね。次を書くのが楽しみ。時間がたって、ずいぶん彼自身も環境も変わっているけれど、改めてどんなふうに感じるんだろう…(^^)

そうですね。子どもってもう無条件に可愛いですよね。
意味なく(いや、あるんでしょうけれど)にこにこしてこっちをみるんですから……もう、反則技ですよね!
なるほど、3歳までに一生分の親孝行……本当に上手く言ったものです!
親にとっては、全面的に信じてくれるのですから、これ以上の孝行はないですよね。それほどの信頼を、それから先、他の誰からもらうことができるだろうというくらいの信頼。
だから、この2人の子どもたちも、ちゃんと分かってるんですよ。そしてママたちも。
色んな事情で苦しいことに巻き込まれてしまって、間違いや後悔の中で生きているママたちもいて、子どもからの愛情、子どもへの愛情を疑ってしまう時もあると思うけれど、それは違うんだよって言ってあげたかったのです。子どもはいつだって、ママが大好きなのです。

この2人はあっちできっと仲良くお手紙を書いているのです。
これは、有名な逸話をもじったのですが(不治の病で早逝した女の子が、生前に家のあちこちに手紙を残していたというアメリカの話)、こちらはもしかすると本当に天国からの手紙かもしれません…(^^)

いやもう、写真は恥ずかしいのですが、ちょうどいいのがなくて、昔々のを引っ張り出してきました。〇十年前の写真…^^;
富士急ハイランドのようです。
所々断片的な記憶は、やっぱり両親の愛情、なのかもしれませんね。この写真を撮ったのは、もちろん父なので。

一応、ちょっとはいちゃいちゃさせてやらんと(?)、このままでは真が可愛そうなので、もう1話、楽しんでいただけたらと思います(^^)

大海彩洋 #nLQskDKw | URL | 2013/06/18 20:57 [edit]


写真の裏のメッセージ涙が出ます(T_T)
そうですよね…大人にはいろんな事情があって曲がってしまう部分もありますが、子どもにとったらただまっすぐに大好きなお母さんですもんね(´;ω;`)
もう私は大きくなりすぎてそんないい子どもではないですが、母を労おうと思いました(反省)
真ちゃんも間に入って身を挺して行き違いを正すところかっこいいです( ´∀`)bグッ!ベルナデッタも、マリエッラも真ちゃんと竹流に会えて良かったですね…これからは罪悪感に捕らわれずに幸せに暮らしていってほしいです。最後の片羽根どうしが一緒になったら空を飛べるっていうくだりもいいですね。両羽の相手に助けてもらうのもいいですが、お互い片羽根同士が寄り添うというのもまた素敵だと思います。
心温まるいいお話でした(^^)XXX♥

そしてエピローグもあるようで!また来ます!

そしてそして!最後の写真は大海さんとお母様ですか??めっちゃ可愛らしい!お母様も優しい笑顔で(*´ェ`*)
こんな可愛い子どもさんだったら大きくなった今の大海さんも美人で素敵な方なんでしょうね(*´∀`)貴重な写真見てしまいました♪

たおる #- | URL | 2015/06/01 02:18 [edit]


たおるさん、ありがとうございます(^^)

わぁ、こんなところまで読んでくださったのですね。ありがとうございます(*^_^*)
はい(^^) これで一応大団円となりました。おまけのエピローグは猫の謎解き?と私が大好きな屋根のない教会(廃墟とも言えますが、一応まだ教会)サン・ガルガノのご紹介です。竹流と真がその教会を訪ねてピクニックです。写真もいっぱいあるので、お楽しみくださいね!

このお話、少し辛い部分もあるのですけれど、赦しというものは誰にも平等に与えられるものだと思って書いていました。そして、子どもたちはいつだって一生懸命親を愛していると思ったのです。もちろん、親たちもです。
最近はそうとは思えない悲しい事件が多く報道されていますが、そこには社会のひずみが浮かび上がっていますよね。何だか真正面から向かい合うのは難しいなぁと思いつつ書いていました。
> もう私は大きくなりすぎてそんないい子どもではないですが、母を労おうと思いました(反省)
う。そんなふうに感じていただけたのなら、とても嬉しいです。ありがとうございます。

こうしてみると、女性たちは逞しいですよね。真と竹流は実は女たちに振り回されていただけだったりして。真の場合はオバケの女の子に? イタリアの女性たちの底の深い逞しさが感じていただけたら嬉しいなぁと思っていました。で、女の子のお化けと猫のお化けの可愛らしさと一生懸命さも(無気味さも??)。

> 最後の片羽根どうしが一緒になったら空を飛べるっていうくだりもいいですね。両羽の相手に助けてもらうのもいいですが、お互い片羽根同士が寄り添うというのもまた素敵だと思います。
> 心温まるいいお話でした(^^)XXX♥
わ~い。ありがとうございます。この最後のベルナデッタの手紙の一文、とても気に入っています。健気に見えて、実は女の逞しさが感じられる……彼女は、まだまだ坊ちゃまの手は借りませんよ!って言いたいのかも。
本当はこの話に引き続き「シエナ オバサン探偵団」って話でも書こうかと思ったくらいですが、さすがにやめました^^;

あ。最後の写真。はい、古い写真ですが、母と私です。多分、日光あたりに行った時の写真ではないかと思うのですが。この後に華厳の滝が写っている写真がありましたから……
いや、自分いうのもなんですが、子どものときは可愛かったかも~。でも今は~。降る年月とは恐ろしい??
何よりも昔の写真のノスタルジアを感じていただけて嬉しいです(*^_^*)
コメントいっぱいありがとうございました!!
エピローグもぜひお楽しみくださいね!

彩洋→たおるさん #nLQskDKw | URL | 2015/06/02 08:19 [edit]

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