09 «1.2.3.4.5.6.7.8.9.10.11.12.13.14.15.16.17.18.19.20.21.22.23.24.25.26.27.28.29.30.31.» 11

コーヒーにスプーン一杯のミステリーを

オリジナル小説ブログです。目指しているのは死体の転がっていないミステリー(たまに転がりますが)。掌編から長編まで、人の心を見つめながら物語を紡いでいます。カテゴリから入ると、小説を始めから読むことができます。巨石紀行や物語談義などの雑記もお楽しみください(^^)

 

【幻の猫】エピローグ:鳥と虫の棲む教会 

真250竹流330

【幻の猫】ついに大団円です。エピローグ(そして本当の意味での最終回)『鳥と虫の棲む教会』をお送りいたします。limeさんから頂いたイラストから始まったこの物語。ついに最終回を迎えることができました。
ちょっと感無量です。ブログを始めてから書き始めた物語で、(limeさんの大好きな)Endマークを入れたのは初めてかも……
さて、まずは物語をお楽しみください。
あの人たちも出てきますよ(*^_^*)
え? トップのイラスト/絵の猫のジョルジョは追いやられたのかって?
はい。新登場の竹流が迫力ありすぎて^^;





IMG_0001_convert_20130629231741.jpg

 その瞬間は痛みなど何も感じなかった。だが、部屋のベッドに寝かされて、一人でじっと天井を見つめていると、痛みは腕の一部から身体という器を駆け巡り、頭を上げることができなくなった。

 竹流は昨日の夜からほとんど部屋に戻ってくることはなかった。
 警察の取り調べに付き合い、ベルナデッタやグローリアの足りない言葉を補ってやっていたようだった。当たり前のことだが、女たちは警察などという威圧的な存在と向き合うことには慣れていないだろうし、竹流の存在はどうしても必要だったのだろう。

 だから、今日、真は一人でベッドの上で、このどうしようもない痛みと軽い発熱と闘っていた。
 解熱剤を飲んだ後少しだけ楽になったので、一度だけ、あの『嘆きの天使』があった場所に行ってみたが、身体が思うように動かなくてしゃがみこんでしまった。実況見分に付き合っていた竹流に気が付かれて、すぐに部屋に戻るようにと言われた。

 しゃがみこむ瞬間、ふとオリーブの木の陰に、黒い尻尾が見えた。
 追いかけたかったが、どうしても身体が動かない。
 にゃあ。
 声だけは耳元に聞こえたが、もう一度顔を上げた時には猫の影はなかった。

 竹流が仕方がないな、という顔をして、警官に何かを告げて、しゃがみこんだ真のところまでやって来た。
「歩けるか?」
 支えられて立ち上がった時、猫の尻尾が消えたあたりにあの少女の影を見つけた。

 アウローラ。
 唇の動きだけで呼びかけてみたが、竹流が真の視線を追いかけて不思議そうに振り返った時、光の加減が変わったのか、少女の影は見えなくなった。

 心の動きに身体がついて行っていないだけで、このまま心穏やかにしていられる気がしなかったが、竹流に部屋に連れ戻された後は、もう部屋を一人で出る気はしなかった。
 時々、あのいかにもイタリアのマンマ風おばさんが様子を見に来てくれて、熱を測ったり、氷枕を取り換えてくれたり、食事を持って来てくれたりした。とは言え、ベッドの上に一人座ってリゾットを眺めていても食欲がわいてくるわけではなかった。
 仕方なくベッドに横になり、目を閉じると、不意に光の中に吸い込まれたような気がした。


kuroneko250
 アウローラ。
 呼びかけた時、光のせいで真っ白だった世界が急に色づいた。
 ライラック色の空気が広がり、吹き抜けた風が色を集めたようになって、少女の髪の上に止まった。しっとりとした絹の手触りが伝わるように、そこだけクローズアップされて真の視界の中で重くなる。
 竹流が少女のために古い日本の着物の端切れから作ったというリボンだった。

 写真を見たからなのか、それとも真の意識が比較的鮮明に物事を捕えられるようになっていたからなのか、少女の顔はくっきりと見えた。病弱だったという痩せた少女の頬は、以前見た時よりも少しふっくらして見えていた。

「良かった。話したかったんだ」
 真が話しかけると、アウローラは首を少し傾げるようにして微笑んだ。
 ふと、少女の手を見ると、誰かの手を握っていた。
 可愛らしいもう一つの手を見つめていたら、少しずつ光がまた溶け出してゆき、そこにアウローラよりも少し小さな女の子が立っていた。

「フィオレンツァだね」
 少女たちは顔を見合わせて、微笑んだ。
「ジョルジョは大丈夫?」
 尋ねた途端、足元に絡み付く気配を感じた。黒い猫が真の足に擦り寄り、甘えている。真は少し屈んで、猫の背中を撫でてやった。温度は何も感じなかったが、滑らかで優しい手触りだった。

 もう帰らなくちゃ。
 少女たちはそう言った。真は頷いた。
kuroneko250

 
 夜遅くになって、ようやく竹流が部屋に戻ってきた。
 真は夢と現実を半分ずつ行き来しながらうとうとしていたが、ベッドの軋みが身体に響いたので、目を開けた。
 正直なところ、昼を過ぎた頃から薬のお蔭か痛みは薄らいでいて、どちらかというと身体を休めすぎてだるいほどになっていた。いや、一度あの場所に行ってから、そして夢の中でアウローラたちと話してから、傷自体の痛みは取れていたような気がする。

「起こしたな」
 頭に触れた竹流の手が髪を撫でた。
「もう済んだのか?」
 竹流は頷いた。
「ベルナデッタは大丈夫?」
 竹流はもう一度頷いてから尋ねた。

「痛みは?」
「もうあんまり痛くないんだ」
 薬のお蔭かもしれないが、もしかするとあの猫のお蔭なのかもしれないと思っていた。
 竹流が心配そうに包帯を外して真の腕の傷を確認し、思わず舌打ちするようにつぶやいた。
「あの藪医者、縫わなくても良かったんじゃないのか」
 やっぱりそうなのだ。真は自分の傷の治り具合を見て確信した。
「ジョルジョのお蔭だよ。きっと」

 真が思わずつぶやくと、竹流がふと顔を上げた。
「お前、どうして猫の名前を知ってたんだ?」
「え?」
 しばらく竹流は不思議そうな顔をしていたが、霊感だとでも思ってくれたのか、まぁいいかと呟いた。
 まさか、放っておかれて悔しかったから、適当にあんたの名前をつけといた、とは言えなかった。そしてそれから、頭がくるりと回転したような気がした。

 じゃあ、本当にあの猫はジョルジョという名前だったのか。
 偶然といえば驚くけれど、世の中には不思議なことがあるものだ。

 竹流は疲れたな、と呟いて、そのまま服を脱ぎ捨て、タオル地のガウンを引っ掛けてそのままベッドにもぐりこんできた。彼の体臭、穏やかな木の香りにも似たエキゾチックな匂いに包み込まれて、真は目を閉じた。
 それからゆっくりと、竹流は事情を説明してくれた。

 一年前、行方不明になったと言われていた少女、フィオレンツァは、その母親のマリエッラが誤って死なせてしまったこと、マリエッラは夫の暴力に耐えかねて、逆に娘のフィオレンツァに手を上げるようになっていたこと、娘婿が暴力をふるい娘を苦しめていると思っていたグローリアは、娘を助けたい一心で彼女を逃がし、自分がフィオレンツァを旅行に連れて行っている間に見失ってしまったと嘘を言っていたこと、フィオレンツァを以前は墓地だったあの場所に埋めたこと、そして一年が経ち、フィオレンツァの死に苦しんでいた母親のマリエッラは自殺するつもりでグローリアに少女を埋めた場所を尋ねたこと、真があの場所にたどり着いたとき、自殺しようとしたマリエッラを止めようとしたグローリアともみ合いになっていたことなどを、ゆっくりと真に話して聞かせた。

 真は最後まで聞いてから、ただ頷いた。
 そして竹流の胸に頭を押し付けた。
 ボタンは少し掛け違えられただけなのだ。誰も憎しみを感じてなどいなかった。だから少女たちは決して誰かを恨んだりしていたわけではなかったのだ。

「ベルナデッタは偶然、グローリアがフィオレンツァを埋めるのを見てしまったんだ。彼女は娘のアウローラを生んだことも失ったこともとても辛くて、自分を責めていて、あの写真とリボンを傍に置いておくことはできなかった。だから嘆きの天使の傍に埋めていたんだけれど、その日、やはりたまらなくなってそれを取りに行った。グローリアのしたことを見ていたベルナデッタは、きっとこれは自分に科せられた罰なのだと思ったんだそうだ。アウローラの写真もリボンも、掘り出して取り戻すことを諦めてしまった」
 そして一年、俯いて暮らしていたベルナデッタのところへ、グローリアがやってきて、そして今、事実が明らかになった。

「アウローラは、ベルナデッタに写真の後ろに書いた言葉を読んで欲しかったんだな」
 竹流がぎゅっと真の頭を抱き締めてきた。
「アウローラは、ベルナデッタが迎えに来るまであの場所を出ることができなかったんだ。ベルナデッタがあの場所にアウローラを、つまり写真とリボンと思い出を埋めてしまったから。だからアウローラは自分ではあの場所から出ることはできなくて、お母さんを待つしかなかった。でも、自分と同じように少女がここに取り残されたのを見て、何とかしたかったんだと思う」
 真はそれだけ言って、静かに目を閉じた。

 猫は『魂の使い』だという。猫のジョルジョはこの町に来て、フィオレンツァを見つけたのだろう。アウローラはそれに気が付いた。だから、猫と一緒にみんなに訴えていたのだろう。
 ここに来て。違うんだよ、この子は決してお母さんを恨んだりしていないよ、と。
 私たちの言葉を聞いて。誰か伝えて、と。

 アウローラは、ジョルジョがいる時は猫に乗って町にも来ることができたかもしれないが、ジョルジョがいない時には精一杯で『しっぽ』だったのかもしれない。真にしっぽしか見えない時があったのは、そのためだったのだろう。
 そして、ベルナデッタが写真とリボンを抱いたときから、アウローラの魂はあの場所から解き放たれたのだろう。きっと今、彼女はベルナデッタの傍に帰ったのだろう。そしてフィオレンツァも、母親と祖母の魂の傍に帰ることができたに違いない。
 嘆きの天使は、もう涙を流さなくてもいい。穏やかな夜があの場所に降りて、世界を包み込んでいる。

 竹流は昨夜からずっと女性たちのために動き回っていて、彼女たちの気持ちを聞いてやり、代弁したり、事務的な手続きを手伝ったりして眠れなかったのだろう。ベッドに潜り込んでようやくほっとしたのか、真を抱き締めたまま眠ってしまった。

 真はしばらくどうしようもなくその胸の動きを耳で感じていたが、やがてそっと彼の身体に腕を回し、抱き締めた。
 アウローラは、足長おじさんに恋をしていたと思うよ。だから病気でも、一生懸命素敵な手紙を書いたんだ。あんたに辛いこととか苦しいこととか、気が付かれないように。
 真はそれだけ呟いて、自分も目を閉じた。
 竹流の手がもう一度強く、真の頭を抱き締めた。


IMG_convert_20130629231727.jpg
「やっぱり藪医者だったな。糸を抜くだけ無駄だ」
「違うよ、ジョルジョのお蔭だって」
 朝からこの会話はもう三度目だった。
「猫をジョルジョって呼ぶな」
「何で」
「うるさい」
 ついでにこれも揉めている。

 シエナにはバスターミナルがある。トスカナの地方の小さな村へ行くバスがここを拠点にしてあちこちへ出ていっている。賑やかにチケットを求める人の列、アナウンスの声、そして開け放たれた窓から吹き込む早春の風。
 自分たちの番が来て、バスの切符を買っている時、いきなり真は誰かに後ろから抱きつかれた。というよりも目隠しをされた。

 この感触は!
「だーれだ?」
「李々子さん」
「え~、どうしてわかっちゃうの~?」
「いや、それは分かりますって。ねぇ」
 シロちゃんこと稲葉さんが真にとも、傍に立っている宇佐美にともつかず言った。見れば、その後ろに例の大道芸人さんたちも一緒にいる。

 竹流が窓口に支払いを済ませて振り返った。
 最初に竹流と目が合ったのは、どうやら蝶子さんだったようだ。それはそうだ。こうして朝の光の中で立っていても怖いくらいに綺麗な女性だった。グローリアの娘、クラリッサのことは真の誤解だったとしても(いや、それも疑わしいのだが)、今明るい陽の中で交わされた二人の一瞬の視線に、真は思わず殴ってやろうかと思ったりもした。

 蝶子さんも意味ありげにふと笑みを浮かべる。
 これは断言してもいいが、もしも真がいなければ、この視線を交わした男女は間違いなく、今夜の約束をするはずだ。いや、今夜まで待つかどうかも分からない。

 でも。
 真はちらっと竹流を見上げた。
 たまには信じようか。

「どちらへ行かれるんですか」
 竹流が、背の高さの関係上、一番視線が合いやすい宇佐美さんに向かって聞いた。
「フィレンツェです。我々の探し人がどうやらフィレンツェにいるんじゃないかという情報が入ったので。駅までバスに乗ろうと思ったら、あなた方が見えたので、李々子が……」
「最初に見つけたのは諒じゃない。ねぇ」
 と李々子さんが言いかけた時、急いでいるらしい数人の男たちが駆け込んできていて、真にぶつかりそうになったのを、竹流が抱き寄せた。李々子さんは、竹流の顔を見ていたようだったが、急にちょっとほっとしたような顔になった。

「あなた方もフィレンツェに?」
 竹流が蝶子さんに尋ねる。
「えぇ。今夜から、フィレンツェの店でしばらく厄介になるの」
「ではまたお会いすることがあるかもしれませんね」
「あら、あなた方もフィレンツェに?」
「えぇ、この町の次に……」

 と言いかけた竹流の方へいきなり李々子さんが倒れかかった。というよりも、彼の足を思い切り踏んづけたようだった。
「あ~、ごめんなさい!」
 横で宇佐美さんと稲葉さんはもう笑いを噛み殺している。蝶子さんまでが何かを察したように微笑み、後ろで大道芸人仲間たちはちょっと見なかったことにしようとでも言うように目を逸らしている。

 竹流はと言えば、しれっとした顔で、いいえ、シニョーラ、と微笑んでみせる。
 別れ際に李々子さんが耳元に囁いてくれた。
「仲良くね」
 竹流には蝶子さんが近づいた。そして明らかに真にも聞こえるように、よく通る爽やかな声で言った。
「泣かさないようにね」
 そう言いながらも、じゃ、またフィレンツェで、と言って微笑んだ。

 最後に稔と名乗った、ギターと三味線を弾く日本人の彼が真に近付き、何か言いかけて、上手く言葉が見つからなかったのか、結局思い切ったように手を差し出した。真はしばらくその手を見つめていたが、少しだけほわっと温かい気持ちになってその手を握り返した。
「何て言うのか、津軽の心を思い出した。腹の中に残ってるあの節を。ありがとうな」
 真は強く握り返された手をしばらく見つめていたが、自分も思い切り手を握り返した。
「僕の方こそ」

 本当はもっと言葉を言いたかった。だが、もともと言葉が苦手な真にはそれ以上何も言えなかった。だが多分、稔さんも同じだろう。そしてそれで十分だった。
 あの時、この手から三味線を渡された瞬間、心に火が付いた。それは多分、この竿に触れ撥を握った者同士にしか分からないものだ。
「日本に帰ったら、今度は二丁で叩き合おうな」
 どこに行けば会えるかと聞かれたので、祖父母が出入りしている民謡酒場の名前を言った。稔さんはぽんぽんと真の腕を叩いて、そして先に歩いて去っていく仲間を追いかけた。
 向こうから李々子さんが大きく手を振ってくれ、最後に皆が振り返って、照れ臭いほど一生懸命に手を振ってくれた。


IMG_0011_convert_20130629231956.jpg
 シエナから四十キロ、バスは空と地の境界をゆったりと走る。
 蒼い空とベルベットのように滑らかな緑の大地、向こうに立ち並ぶ木々、風は開け放った窓から吹き込み、頬を撫で、また通り過ぎていく。乗り合わせた人々は自分の手元の仕事とおしゃべりに忙しいものの、見慣れない旅行者には敏感だった。

 真にも何とかわかる言葉で、彼らは行先を尋ね、竹流はそれに答えている。それ以外の会話は真には全く分からないが、その音楽のような言葉の響きは耳の中に心地よい余韻を残す。
 やがて、人々が口々に同じ言葉を叫ぶ。きょとんとしている真の腕をおばさんが掴み、窓から向こうを覗くように示し、おばさんを見上げた真ににっこりと微笑んで見せた。

 サン・ガルガノ。
 緑の短い草が生えそろう平地の先、並木の向こうに、他に何もない孤高の場所に立つ建物はバス道から見ると、まだ随分小さく見えていた。

 バスが停まる。
 竹流は真の手を引っ張って、皆に礼を言ってバスを降りる。降りてバスが走り出すと、窓から顔を出して皆が手を振っている。竹流も手を振りかえしているので、真も何となく手を振り返した。
 バス停から修道院まではそれなりの距離があった。竹流はバスの中で真の手を取ったまま離そうとせず、何を思っているのか、引っ張るように一生懸命歩いている。
「手、もういいって」
 真が訴えると、竹流はようやく気が付いたようだった。あ、そうか、というように手を離し、それからはゆっくりと一緒に歩いた。風が足元に吹き付け、一度舞い、それから並木を撫でていく。

 坂を登ると修道院だった。
 中に入って驚いた。
IMG_0013_convert_20130629232021.jpg

 屋根がない。
 真は蒼天を見上げた。
IMG_0012_convert_20130629232008.jpg

 蒼い空、雲は白く流れゆき、風が空を渡り、鳥が漂うように行き過ぎた。天は抜けた屋根の形に切り取られ、この大地となった床から見上げている異教徒にも、神の光を降り注いだ。
 ここに来るまで見上げたどの教会の天井からも直接感じることがなかった、自然という名前の芸術を越えた大いなるものの存在。それはキリスト教とは何ら縁のない真にも、直接的に何かを語りかけているようでもあった。

 真は首が痛くなるのも気が付かないまま見上げ、目を閉じ、光と風を頬に感じ、そして高い空を舞う鳥の声を聴いた。それからふと足元の大地を見下ろし、短い草が風に揺れ、小さな虫が羽音を震わせている気配を感じた。

IMG_0006_convert_20130629231849.jpgIMG_0005_convert_20130629231838.jpg
 真が言葉もなくゆっくりと教会の中心を、今はもう名残の石しかない祭壇へ歩いて行くのを、竹流は黙ってついてくる。言葉は何もなくても、ここは何て暖かいのだろうと思った。

 脇廊、ファザードの高い窓にもガラスの名残さえない。そこからは直接光が入り込み、向かいの壁に光の帯を映し出す。真は正面の丸い窓の痕を見つめ、壁のレンガ色が少しずつ色合いを変えているのを見た。
IMG_0003_convert_20130629231809.jpg
「十二世紀の後半に建てられたシトー派の修道院だ。シトー派は十一世紀にフランスで生まれた修道会で、清貧、貞潔、服従がモットーだった。祈りと生活の場だった修道院はこうやって俗世の喧騒から離れた山の中に建てられている。百年ばかりは栄えたが、やがて衰退して、貧しさのあまり屋根を売り払った。屋根に鉛が入っていたからだ。十七世紀にこの姿になって、後は放置されたという」

 竹流が傍らで空を見上げた。
「屋根を売り払った理由は極めて現実的なのに、残された教会は随分とロマンチックだろう?」
 真はしばらく神がこの世に落とした芸術の賜物のようにさえ見える男の横顔を見つめていたが、やがて一緒に空を見上げた。

 神様というのは、こんなにも優しい。
 鳥も虫も一緒に、神の家である教会に棲むことができるよう、屋根を外したのだ。
 真はもう一度目を閉じた。

 この国の小さな町で起こった小さな事件。それを覆うように天が光を降らせている。あの上から、少女たちは時々ここへ降りてきて、愛らしい声で囁く。

 Mamma, Ti amo.

 母のない真にも、同じ光が降り注いでいる。
 そっと髪に触れる手は大きくて暖かかった。

IMG_0007_convert_20130629231901.jpg
 修道院の外側へ回って、草地に座った。向こうまで果てなく広がる緑の草地から風が渡って、枠だけ残された窓を通り抜けていく。あの空と陸の境に永遠が宿っている。

 持ってきたバッグから、出がけにホテルのレストランで貰ってきたワインとグラスを二つ取り出し、パンとハムとチーズ、オレンジを草のテーブルクロスに並べる。ワインオープナーを回す音がきゅっきゅっと耳に心地よく響く。グラスに注がれる音、爽やかに白と透明と琥珀を掛け合わせたような光がグラスを満たす。
 真がグラスを取り上げるのを躊躇っていると、竹流が自分のグラスを取り、大地に残ったままの真のグラスに勝手に乾杯をすると、自分は先に飲み始める。真は彼が風に向かいながらワインを傾ける横顔を改めて見つめ、それから自分もグラスを取り上げた。

 匂いをいっぱいに吸い込んで、それから神の手でこの世に授けられた命の水を口に含んだ。
 それからナイフでパンを切り、チーズとハムを挟む。硬いパンだったのに、昨日一人で口にした暖かいリゾットよりもずっと美味しかった。多分、風も一緒に胃に入れているからなのだ。そして、傍にいる男は、自分の母親代わりだったという人に、真をこの世界で最も大事な人と紹介してくれていた。
 オレンジも食べてしまうと、竹流が気持ちよさそうに草地に寝転んで目を閉じだ。

 真は隣に座ったまま、少しずつワインを舐めていた。
 ふと気が付くと、傍に猫がいて、ハムとチーズの匂いを嗅いでいる。キジトラの猫はちょっと真に遠慮していたようだが、あげるよという顔で見つめると納得したようにしばらく残り物を味わって、それから真の足に頭を摺り寄せた。やがてころんと寝転び、毛づくろいをしてから目を閉じる。その頭を撫でながら、ふと思う。

 ジョルジョが来てくれたらいいのに。
 竹流はもう完全に眠っている。何だかつまらなくなって、猫を腹の上に置いてやると、竹流は一瞬微かに動き、それから目を閉じたまま腹の上の猫を撫で、その手で真の膝に触れた。

 ちょっと言いたいことがあったような気もしたが、まぁいいか、と思った。
 ワイングラスを置いて、隣に寝転び、高い空を見上げる。鳥が羽を広げて漂いながら視界を横切った。
 多分、今、幸せなのだ。このまま世界が壊れてしまわないように抱きしめてしまいたい。
 真はこの大きな宇宙の中で目を閉じた。
 今、こうして瞼の裏の星を数え、世界の音を聞き、そして果てのない命の連鎖を魂で感じている。

IMG_0009_convert_20130629231942.jpg


 大きな時間の流れの中で、この今の瞬間、高い空から屋根のない教会へ吹き降ろす風は、緑の草地に寝転ぶ小さな二つの影を捕えた。
 風は鳥を空へ送り上げ、虫たちを伴いながら地上へ降りて、彼らを優しく包み込む。
 その傍には黒い猫が座っていた。
 猫は気持ちよさそうに目を閉じ、風の匂いを嗅いでいる。
 やがて猫がそっと目を開ける。
 少女が二人、草の影から顔を出して、愛らしい仕草で猫に合図を送る。
 猫は少し名残惜しそうに傍らに眠る男と少年を見つめ、やがて立ち上がり、少女たちの方へ歩いて行き、途中で一度振り返った。
 そして風を見上げた後、黒い猫はその風を身体に取り込んだように少女たちの方へ駆けて行き、光の中へ飛び込んで、消えた。

IMG_0008_convert_20130629231922.jpg

 【幻の猫】 了


以下、あとがき?は追記に。
プロット
一応、たまにはプロットを書いてみようと思い、書いてみたけれど。
2枚だけで、上は封筒の裏、下は印刷物の端についていた捨てる紙の裏。
すみません……こんないい加減な筋立てで^^;
しかも、トップに何がかいてあるか。
「こっちの世界ではしっぽのみ」……なんじゃそりゃぁ??

ともあれ、丸く収まったでしょうか。
最後の段落だけ、『風』もしくは『天空の神』の視点。
ほらね、やっぱりジョルジョはそこにいましたね。

limeさんの素敵なお話みたいに、ほのぼのや、泣けてくるようなものや、感動いっぱい、というものは書けなくて、ちょっと情けなかったけれど、楽しんでいただけたたなら幸いです(^^)

え、と、一部疑問が。
竹流と蝶子さんは大丈夫?って……
うん、大丈夫、と信じたいけど……美人で気のきつい女(失礼!)は竹流の好みなんですよね……
そして、akoさんもとい愛心さんはフィレンツェにいるのでしょうか?
その謎解きは、もしかすると【死者の恋】で。

それから、一応未成年の真くん。
時々、竹流に酒を渡されてしまうものの、やっぱり飲めないので、なめています。
アルコールが飲めないのは、年齢のせいではなくて、そもそも苦手なのですね……
竹流は、「よーちえんのときから飲んでいる」そうです。
(幼稚園には行っていなかったので、多分、学校に行く前のつもりで言っていると思われます)


さて、最後に登場したサン・ガルガノ。
サン・ガルガーノという表記が正しいのかもしれませんが、私の耳にはあんまり伸びているようには聞こえない。
シエナから1日数本しかないバスに乗って行きます。帰りも数本しかないバス。
夕方の1本に乗り損なうと帰れないという不幸な場所にあります。
もしも興味を持たれたら、可能な限り車(レンタカーでもタクシーでも)をお勧めいたします。

大好きな映画監督タルコフスキーの『ノスタルジア』に使われたこの屋根のない教会。
詳しくは以下の記事をお読みいただければ幸いです(^^)
【物語を遊ぼう】13.ロケハンと聖地巡礼:後半

竹流と真が最後に座っていた教会の裏側?
そこに座って私も桃とパンを食べたなぁ……と懐かしく思い出しながらこのシーンを書きました。
今のあの場所は、あの時と変わらず、あのままなのかなぁ。
今も私の心の聖地です。

さて、ようやく終わったので、これからゆっくり【死者の恋】を片付けます。
頭をシエナから津軽に切り替えなくちゃ。
いや、何よりも、可愛くて素直な真から、おっちゃんになっている可愛くない真に頭を切り替えなくちゃ^^;

ここまで読んで下さった方、本当にありがとうございます m(__)m
お時間がありましたら、コメントなど(何でもあり! 写真が古すぎるんじゃねーか、とか)、一言でもいただけると嬉しく思います(#^.^#)
Grazie mille!





関連記事
スポンサーサイト

Category: ☀幻の猫(シエナミステリー)

tb 0 : cm 14   

コメント


しみじみ^^

ああ~、終わっちゃった。嬉しいんだけど、名残惜しい、そんな気持ちです。
でも、素敵な物語でした!
物悲しいけれど、いろんな人間愛を感じて、暖かくなるラストです。
最後の夜、さりげなく添い寝してくれて、真はやっぱりこの人がいないと生きていけないなあなんて、しみじみ思いましたね。
いや、反対もありか^^
実は、真で心身を落ち着かせていたのかな、竹流。

屋根のない協会の中、懐の大きな神の元、少女たちの魂も、虫も鳥も、なんの隔たりもなく、安らぎを与えられてるんだなあ、いいなあと、ほっこり。
猫のしっぽの疑問も、すっきりしました。

あ、それから、大海さんからの、プレゼント^^また、彼らが出てきてくれましたね。
蝶子さんへの、竹流の熱い視線は気になりますがw、李々子が釘をさしてくれたので、きっと竹流も自重するでしょう。でも・・・先のことはわかんないですけど(笑)
個人的には、竹流と宇佐美が言葉を交わすのが、なんだか感無量でした。いやあ~、なんか、面白いなあ~~。感動だなあ。

私のあのイラストで、こんなに素敵なお話を書き上げてくださって、改めて感謝します。
前回のお話で終わっても不自然じゃなかったけど、やっぱりこのエピローグで、さらにしっくりと完結したように思います。
大海さんの本編の進行を遅らせてしまって、申し訳なかったですが、とってもうれしかったです^^
素敵なお話、ありがとうございました!!

あ、追記!
プロットのメモ、こういうのを見るのも楽しいです。
そうそう、何かの裏側とかに書いて、「あれ?あのメモどこ行っちゃったかな?」とか、慌てるんですよね。
プロットなんて、きちっと記録できないですもん。
そんなメモがまた、後から見ると、思い出なんですよね。
(そんなもの全部残してるから、私の部屋はひどい有様・・・)
また、そんな制作の裏側、見せてくださいね^^)

lime #GCA3nAmE | URL | 2013/06/30 10:29 [edit]


limeさん、ありがとうございます!

最後まで読んでいただいて、ありがとうございますm(__)m
お蔭さまで無事にラストまで書くことができました(^^)
ひとえにlimeさんのイラストのお蔭です!
もうちょっとまとまった話が書けたら良かったのに、と思わないでもないのですが、この押し込めきれない何かはもう読者様にお任せするとして、あとはもうエンターテイメントとして楽しんでいただければ、と思いました。う~ん、まとめる才能がないなぁ。limeさんが羨ましい、と思いつつ、ぜーぜーで走り切ったハーフマラソン、という感じです^^;

ちなみにいつもこの二人が一緒に寝ている(すみません、変な意味じゃないです!)シーンを書いている時、竹流はどこまでタヌキ寝入りしているのか謎なのですが、今回もやっぱり謎でした。
limeさんのおっしゃる通り、どちらがどちらの精神安定剤か、これは多分リバーシブル、だと思うのです。
もっとも真が10代のころは、真→竹流がメインだったとは思うのですが。

このエピローグは、半分以上、サン・ガルガノを紹介するために書いたのです。
この教会をここで載せたい!というそれだけ…^^;
廃墟に見えるか、それとも神様が鳥や虫のために屋根を取り払ったと見えるか……
鳥や虫のために、と感じたのは20年近く前の私であり、ここにいる真であり、言葉にはしないまでも竹流も多分、なんだけど、ひとつはっきりしていることは、この教会(修道院)の器は大きいってことですね!
そう、どこかで聞いた話? 壊れた器はでかい!ってことで^^;
(って、何の落ちやねん)

> 猫のしっぽの疑問も、すっきりしました。
はい。これ実は設定の一番最初のポイントだったのに、そのままになっていて。
アウローラは一生懸命この世に姿を見せようとしたら、せいぜい尻尾だったという…
ちょっと笑えるような話でもあるのですが。
失敗した魔法使いみたいで、『ハリーポッター』の第1作目の頃のハーマイオニー(エマ・ワトソン)を幼くしたイメージで書いていました。

そしてそして、もう1回出すぞ!というのも目論見のひとつでして(^^)
しかも、もう一回李々子さんに抱きついてもらおうと。でも意外によく気がつく李々子さんの攻撃、なかなか良かったのでは、と自己満足です。
> 蝶子さんへの、竹流の熱い視線は気になりますが……
はい。気になりますね。実はこれで『バッカスからの招待状』を書こうかしらと模索中^^;^^;
> 個人的には、竹流と宇佐美が言葉を交わすのが、なんだか感無量でした。
うん、私も心残りは、もう少し宇佐美さんと竹流が話すのも良かったかなぁと思いました。

そして、プロットのメモ……めったに作らない私のいい加減な落書き、恥ずかしいですね。
しかもここに肝心な真の独白が。
竹流「ごめんな、俺はお前を不安にさせているな」という言葉に対して、真が、謝られたら辛いということをどうしてこの男はわからないのだろう、というのが……あれ?
どこへ飛んだんだろう?
う~ん、やっぱり『バッカスからの招待状inフィレンツェ』か!?

> 私のあのイラストで、こんなに素敵なお話を書き上げてくださって、改めて感謝します。
> 大海さんの本編の進行を遅らせてしまって、申し訳なかったですが、とってもうれしかったです^^
いえいえ、こちらこそ、本当にありがとうございました!
楽しんでいただけたら何よりです。
本編の進行は……書きあがっているものなので、お気になさらず(^^)
次は、【死者の恋】を書きあげます。打って変わって、可愛くない真をまたよろしくお願いいたします(*^_^*)

彩洋→limeさん #nLQskDKw | URL | 2013/06/30 13:41 [edit]


「プロットの正しいあり方」みたいなのは、未だによく分かりません。
それ以前のメモなら、あちらこちらに書きなぐってあって、
自分で読んでも、意味不明なものが多数。
でも、そういうメモには、書きたい意欲のようなものが漂っている気がします。
だから、大事です。

しのぶもじずり #em2m5CsA | URL | 2013/06/30 18:41 [edit]


しのぶさん、ありがとうございます(^^)

しのぶさんのお話は結構あれこれ発想メモみたいなのがありそうですね。
プロットは? 不明ですけれど、メモは多そうなイメージ。
そこからあのテンポのいいお話が生まれているような気がします。
私はまともにプロットを書かないので、今回も適当な落書きのままです。
しかも書いたのに、後で見返しておらず、何やら書くつもりだったシーンや台詞がすっ飛んでいます。
また次に回すしかないですね^^;
確かに、「書きたい意欲のようなもの」を思い出すために必要なのかもしれませんね。
でも、写真にとって、さっさと捨ててしもた……^^;
ダメな私。あ、でも台詞書きとめ手帳は持っているんです。

彩洋→しのぶさん #nLQskDKw | URL | 2013/06/30 21:22 [edit]


終わっちゃった

ちょっと残念。でも、いつかは終わっちゃうんですよね。
最後にすべての謎をきちんと整理してくださったのでとてもすっきりしました。余韻もいいし、コロボックル見えちゃう能力も、今回は上手く生かせて、真がそっちで大活躍できましたよね。

limeさんの二つのイラストがこのお話には本当にしっくり来ていて素敵です。かわいそうなジョルジョ写真はトップから追いやられちゃったみたいだけれど(笑)

最後のピクニックは、私たちもよくやるのでリアリティがありますね。やってきたキジトラはマコトかな。ジョルジョも二人の少女もちゃんと逢いにきてくれてよかったですよね。

蝶子の件は、真の完全な誤解だな。
この女は「二度と逢う氣のない、どうでもいいと認定した人」としか遊びませんので。冗談で言葉でじゃれる事はありますけれどね。それに本当に遊ぶつもりになったら、真がいようといまいと遠慮するようなタマではありません。竹流がどうでもいい認定なら、真も芋づる式にどうでもいい認定だし。まあ、ちょっと逢ったぐらいで、真にこの女の性格がそこまでわかるはずもないんですけれどね。

むしろ稔の方がフィレンツェで再会したがるでしょうね。それも竹流にではなくて真に。ごめんね、竹流。この人たち、音楽で重要度を決定しちゃうんだ(笑)

「バッカスからの招待状」も楽しみにさせていただきますね。というからには飲みまくるんですよね?

八少女 夕 #9yMhI49k | URL | 2013/07/01 05:39 [edit]


楽しい時間を本当にありがとうございました^^

猫の尻尾のエピソード。
とってもかわいかったなぁ♪

稔と真が言葉少なに心を通わせあう場面は
とっても胸にグッときました。
愛しき不器用な男達・・みたいな。(笑)

最後の場面。
うぅん・・このエピローグのお話が
この少し哀しい物語に
小さな花を添えてくれた気がします。

ッテカ・・
追記読んで私は楽しみが増えちゃった(≧∀≦)
ゎ♪ゎ♪
もしかして愛心・・
ちゃんと探してもらえるのーッ?!って。(笑)
これからも楽しみにしてます♪

ako #- | URL | 2013/07/01 14:17 [edit]


夕さん、ありがとうございます!!

最後までお付き合いいただいて、本当にありがとうございます。
それに、artistas callejerosのメンバーをお借りして花を添えていただいて、ありがとうございます。
夕さんが推奨しておられる(?)scriviamo!の精神を少し追従させていただき、おかげさまでとっても楽しく書くことができました。
うん、これはきっと、ブログならでは、なんだろうな。
ちょっとブログで小説をする楽しさが分かったような気がします。

どうも私は、何もかも説明しなければ済まない性格らしく、いささか余韻に欠けると言われることが多いのです……でも、なんか、しっぽだけはどうしても説明しておかなくちゃ!になってしまいまいて(^^)
アウローラは、もと墓地の敷地を出ることができなくて、何とか頑張って猫の尻尾になって誰か分かってくれる人を探していたのですね。あのイタリアのマンマおばさんにも懐いてみたけれど、どうやらうまくいかなくて、ホテルの敷地内を尻尾だけでうろうろして、真に見つかった、という。
あ、また説明しちゃった。
でも、夕さんにすっきりしたと言っていただいて、ちょっとほっとしました。
追いやられた猫のジョルジョの写真は、代わりに本文中の真の夢のシーンを挟んで2回も出したので、多分、化けて出ないと思います^^;

ピクニックのシーン……ここを書くためにあったエピローグなので、ほんわり大団円にふさわしいと思っていただけたらいいなぁ、と思いながら書いていました。いやもう、あの頃は水よりワインが安かったから、ワインを持ってうろうろしてたなぁ、なんて思い出に浸りながら……って、なんの感慨やら。
蝶子さんの面白さを分かるには、まだまだ真は修行が足りませんね。
竹流は、多分何かを見抜いて、結構興味を持っていると思います……^^;
でもまぁ、ベッドには行かないだろうな^m^
あ、でも『バッカス…』ではぜひ、タンゴを!
あぁ、仕事の原稿をふたつあげなければならないのでなければ、今すぐにでも書きたいくらい…残念です。
でも、期限がないとの嬉しいお言葉でしたら、ゆっくりと。
はい、飲みまくりますよ、多分。
飲めない真は、一人もんもん、でしょうか。
あるいは、稔から三味線奪って、叩きまくるでしょうか。
三味線でバトル(弾き合い)……すごく好きなんで、いいかも!

彩洋→夕さん #nLQskDKw | URL | 2013/07/02 00:50 [edit]


akoさん、ありがとうございます!!

あぁ、akoさんも、最後までお付き合いいただき、ありがとうございました!!
ちょっと悲しい内容なが含まれているので、akoさんに嫌われないかしらと心配していました。
ラストのエピソードで、少し払拭できたならうれしいです。

思い起こせば、ここにラビットメンバー、大道芸人メンバーに来ていただこうと思ったきっかけは、やっぱりakoさん。akoさんに、詩をお話の中で使わせてくださいとお願いしたのを快くいいですよ~と言っていただいたのが、そもそもの始まりだったのです(この時は、【死者の恋】のほうの話だったのですが)。
そこから色々広がって、皆様にも登場いただいて。
愛心さんは出てきていませんが……
フィレンツェにいるかな?
でも、見つかって欲しくないようなきもするのですよね~(^^)

猫の尻尾……そうなんです。一番大事なアイテムでして。
limeさんのイラストを頂いて、ぱっと思い浮かんだんのが猫のしっぽ。
何でかなぁ?
しかもしっぽだけ。
しっぽって、すごくイメージが広がるんですよね。
証拠とか謎解きのヒントとか、掴みたい真実とか、こういうのがするりと手から抜けていくのを「しっぽを掴みそこねた」と……しっぽを掴みたくて一生懸命追いかけていた真は、本当は何の(誰の?)しっぽを追いかけていたんでしょうか…(^^)

> 稔と真が言葉少なに心を通わせあう場面は
> とっても胸にグッときました。
> 愛しき不器用な男達・・みたいな。(笑)
いやいや、照れますね(って、何で私が?^^;)……これはもう、言葉はいらねぇの世界ですから。
稔の三味線で真が小原節を唄うシーンもいつか書けたらいいなぁ。
真はまず唄いませんが、【海に落ちる雨】の第5節で一度だけ唄っています(しかも祇園の、竹流の女・珠恵の前で)。ここぞという時は、唄うのかも??

ということはやっぱり、『バッカスからの招待状』=飲みまくり、ですか!
フィレンツェで待つ!?(果たし状だなぁ^^;)
でも、実は真と竹流にとってはフィレンツェは少し悲しい場所になるのですが……
(ローマに連れ戻される……ゴッドファーザーのもとへ……)
一晩くらい暴れるか!と思ったりしています。
愛心さんは果たして!?(何の予告編……^^;)
【死者の恋】も頑張りますね。愛心さんの詩だけが心の支えの生意気な女子高生、ですから。
またよろしくお願いいたします(^^)

彩洋→akoさん #nLQskDKw | URL | 2013/07/02 01:15 [edit]


管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

# |  | 2013/11/10 00:07 [edit]


千鶴さん、ありがとうございます(^^)

お心遣いいただいて、鍵つきでコメントを頂いてありがとうございましたm(__)m
でも、大丈夫です。こうやってお返事を書くのも楽しいなぁと思います。
(って、お返事が遅すぎるのですけれど)
今回は、「幻の猫」読んでいただいてありがとうございました(^^)
素敵なイラストを頂いたお礼にと思って、掌編を書いてみたら、長くなってしまって……^^;
本当にいつもこうやってぐだぐだと長くなるのです。
もうちょっとコンパクトなお話にしたいなぁと思うのですけれど、あれこれ絡めるのが大好きで、おかげでいつもお話の構造がややこしくなっちゃいます。
この話は、都合上、なかなか出会わない真と竹流、というのがミソにもなっていまして、それは二人の心理的な距離が絡んでいるのですが、出会って物語が一気に解決するという形にしたかったのです。
何しろ、2人の間にはちょっと不安の風が吹いていて、でも一緒にいればその不安の溝が埋められるかもしれない、その関係性が本編を知らない読み手さんにも伝わったらいいなぁと思ったのでした。
お友達のブログからお借りした人物たちの魅力も伝わるように書けていたなら良かったなぁと思います。
そして、そうなんです。何よりも、トスカナのあの風、空気、色彩、それが伝わったならとても嬉しいです。
今回はちょっと写真の手を借りるというズルをやってみましたけれど、こういう写真物語も、やってみると楽しいですね。写真を見ながら、あの場所のにおいを思い出しながら書く、これって旅情小説?の醍醐味かもしれません。
千鶴さんもトスカナの旅を楽しまれたことがあるのですね。本当に、素敵な場所ですよね。
色合いがとても好きなのです。土の色、草木の碧、空の青、煉瓦の赤、その色がくっきりと分け隔てられて、そして溶け合っている、素晴らしい景色。その景色に包まれた物語をお届けできたなら、嬉しいなぁ……
シエナは私にとって一番の町で、そんなにあちこち旅に行ったわけでもないのに、シエナには3度も行っています。しかも一度などは、シエナにだけ行ったこともあるという……
ぜひ、機会がありましたら、あの扇形の(貝殻だそうですけれど)広場に立ってみてください。

物語は……ちょっと悲しくてやるせなくて、一部には救いもあるようでないようで、ないようであるようで、そんな複雑さを受け入れてくださる人と、やっぱり受け入れられない人もいるだろうな、と思いながら書いていました。でも、この「どうとも落ちがついてない感じ」を受け入れていただいて、嬉しいです。

最後にもう一度、温かいお言葉ありがとうございました!
ちょっと落ち込んでいる上に忙しくて、続きが気になりながらお訪ねできていなくて。
また近々、必ず参ります。とても気になっていますので……(*^_^*)
コメントありがとうございます(*^_^*)

彩洋→千鶴さん(1) #nLQskDKw | URL | 2013/11/13 22:35 [edit]


お久しぶりです

日々のルーティンの中で、読みに来るタイミングが見つかりそうで、ひさびさにお邪魔してみました。

saya #- | URL | 2014/01/07 22:20 [edit]


sayaさん、いらっしゃい(^^)

ありがとうございます(*^_^*)
日々のルーティンの中で、ということは……??
よろしかったら、また遊びに来てください。
うん……紙ベースがいいのは分かっているのだけれど。
またきちんとアップした分をまとめて行かなけりゃなぁと思っています。
ご訪問ありがとう(*^_^*)

彩洋→sayaさん #nLQskDKw | URL | 2014/01/08 20:37 [edit]


読み終わりましたー

暖かくてほっこりする最後でした( ;∀;)

マコトちゃんと添い寝する竹流!(*ノェノ)キャー
あー添い寝いいなぁ(*´ェ`*)私も誰か(犠牲にして)添い寝しようかな♪(おい
大海さんのお話はその場所の空気や音、匂い、光などが伝わってきて海外行きたくなります。
屋根のない教会見てみたなぁ。硬いサンドイッチも食べてみたい。
マコトちゃんと一緒で私もお酒駄目なんですよ(^_^;)アレルギーもありますし、味もあんまり好きではないのです;
でもいいのです!場の空気に酔えるので!マコトちゃんにも場の空気に酔う方法を伝授しよう( ´∀`)bグッ!

最後大海さんのプロットメモも見れて参考になりました。こんな風にプロット立ててらっしゃるんですね。ほうほう…。

あーこれで終わりか…。(´・ω・`)
寂しいですね‥。最終回ってのは嘘でまた続きますってまた話続かないかな…(おい

なにはともあれお疲れ様でしたー楽しかったです(^^)v

たおる #- | URL | 2015/07/03 00:13 [edit]


たおるさん、ありがとうございます(^^)

> 暖かくてほっこりする最後でした( ;∀;)
たおるさん、最後まで読んでくださって、ありがとうございます!!
> マコトちゃんと添い寝する竹流!(*ノェノ)キャー
あはは~、そ、そうなんですよ。えっと、ちょっとドキドキしてくださってありがとうございます。この当時、二人は本当にラブラブだったので((@_@)ごほん!)、あんなことやこんなこともあったのですけれど(ご自由にご想像ください(#^.^#))、いちゃいちゃしているシーンを書いても鬱陶しいだけなので、大幅カットです!
なんてことはさておき、竹流はどうやらこの頃、一部勘違いもしていまして。真が精神的に壊れているのは、小さい時にママにヨシヨシしてもらっていないからだ! じゃ、俺が今からヨシヨシしてやろう!(と、育児書を読んで思ったそうです)
そんな話でいいのかなぁ?? えぇ、たおるさんも、ぜひ誰かを犠牲にして、添い寝してくださいませ!

そして、「行ってみたい!」と思っていただけたならものすごく嬉しいです!
土地の名前を冠したミステリーのシリーズは、半分観光案内みたいなものなので「行ってみたい」と思ってもらうことが一番! シエナのカンポ広場は竹流の言う通り「世界中で一番美しい広場へようこそ」なのですよ(*^_^*)
そして、屋根のない教会、サン・ガルガノ。ほんっとに何もないトスカナの平原にぽつんとあるのです。行き帰り、1日にバス数台ずつ、みたいな場所で……でも、感動はプライスレスです! そんなイメージの世界をお届けで来て、とても嬉しいです。
シエナは大好きな町で、少ないヨーロッパ渡航歴の中で3回も行っている私^^; チャンスがあったらぜひ、行ってみてください(^^)

あ、たおるさんはお酒がダメなんですね。いえ、これはもう、好きではない人、アルコール分解酵素のない人は手を出すものではありません。そうそう、雰囲気で酔うことって大事ですよね! ほんとに、真に「場の空気に酔う方法」を伝授してやってください。真ったら、飲んでも飲まなくても、どっちにしてもそんなに楽しい奴じゃないので。でも、美和ちゃん(真の事務所の秘書)の手にかかったら、無理やりにでも楽しくされちゃっているかもしれません(#^.^#)

> 最後大海さんのプロットメモも見れて参考になりました。こんな風にプロット立ててらっしゃるんですね。ほうほう…。
い、いや、これは……^^; えっと、limeさんの素晴らしいプロット帳などを見た方は、え? これでいいの? いや、こんなのだからつまんない話を書くんだよ、この人、ってことになるんだろうな。
実は普段はあんまり書き出したりもしないのです。もう少し簡単なメモは書くのですけれど……あぁ、恥ずかしい。参考にはならないと思いますので、さらっと忘れたってくださいませ(^_^;)

> 寂しいですね‥。最終回ってのは嘘でまた続きますってまた話続かないかな…(おい
わぁ、ありがとうございます! 楽しんでいただけて、そして名残を惜しんでいただけるのは何よりです。う。確かに「終わる終わる詐欺」を繰り返していた私でした^^; でも、今回は本当に終わりでした。
二人の話、いっぱいありますが、長いのが多いので、またお暇な時にでもつまみ食いしてやってくださいませ(#^.^#)
> なにはともあれお疲れ様でしたー楽しかったです(^^)v
はい、こちらこそ、読んでくださって、本当にありがとうございました!!!!
コメント、ありがとうございました!!

彩洋→たおるさん #nLQskDKw | URL | 2015/07/04 07:06 [edit]

コメントの投稿

Secret

トラックバック

トラックバックURL
→http://oomisayo.blog.fc2.com/tb.php/248-6c02b156
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)