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コーヒーにスプーン一杯のミステリーを

オリジナル小説ブログです。目指しているのは死体の転がっていないミステリー(たまに転がりますが)。掌編から長編まで、人の心を見つめながら物語を紡いでいます。カテゴリから入ると、小説を始めから読むことができます。巨石紀行や物語談義などの雑記もお楽しみください(^^)

 

[雨70] 第14章 連絡を絶っていた男(1) 

【海に落ちる雨】第14章です。
「妙に大物が絡む割には起こっていることが小さい」……代議士が動き、その名前が出れば世間を揺るがすような大物を「IVMの件」で脅迫していた雑誌記者(新津圭一)が自殺(殺された?)している。
「IVM」に絡んで姿を消している大和竹流にも、何か事情がある様子。
事の起こりは海の向こうにありました。ジョルジョ・ヴォルテラ=大和竹流を愛してくれた教皇が予言した、新しい教皇の就任。

同居人はその時、食い入るように新聞を読んでいた。真が傍に行ったのも気が付かずに新聞を読んでいることなど、後にも先にもあの時しか記憶にない。真が声を掛けると、同居人は慌てたように新聞を畳んだ。後で確かめた、同居人の視線の先にあった新聞記事には、つい先月に指名された教皇が急死し、新しい教皇が誕生したと書かれていた。ヴァチカン始まって以来のスラブ人教皇は1978年10月22日に、戴冠式を行わず教皇就任式を執り行っていた。(……第1章より)

これが、大和竹流にあることを決心させた理由だったのです。
この異国の教皇こそ、幼い時、いずれはジョルジョが仕えることになると予言された教皇。

さて、大和竹流を探す真の周囲にも、色んな人間の影が見え隠れしています。
まずは、内閣調査室の男『河本』が出てきたようです。
シーンが長いので、2回に切っています。
皆があのインタヴュー記事に振り回されている……ようですね。





 翌朝の目覚めは意外にも悪くはなかった。昇は、自分は朝飯を食べないので何もないと言いつつ、美味いコーヒーを淹れてくれた。十分すぎるもてなしだった。

 コーヒーを飲み終えてから、電話を借りて、三上のところに連絡を入れた。裕子、つまり三上の奥さんが電話に出て、あなた大丈夫なの、といきなり心配そうな声を上げた。
「今、三上に替わるから」

 裕子は姉さん女房だった。
 三上が唐沢調査事務所の爆破事件で下半身不随になったとき入院していた病院の看護婦で、ヘビースモーカーの三上が煙草を完全にやめてまで口説き落とした。
 三上が下半身不随であるだけならともかく、彼のこれまでの犯罪歴を知ってまでも、彼女がこの結婚に踏み切った勇気には感動さえする。勿論、三上が戦争孤児で、施設で育ったことや、彼の母親が米国人相手に売春をしていたために苛めにあっていた過去を鑑みれば、その犯罪歴も情状酌量の余地のあるところだろう。それでも、一般の家庭の女性が、敢えて選ばなければならない相手ではなかったはずだ。

 だが、裕子の選択は多分正しい。社会的・一般的な常識を重んじるのでなければ、三上は恐らく一緒に生活していて楽しい相手だろう。
 それに、彼らは傍で見る限り、似合いのカップルだった。

「お前、一体どこで何してる?」
 下半身不随になっても、三上の声の調子は変わらない。どこか剽軽で、力強くさえ感じる。この声の向こうに、どんな感情が潜んでいるのか、それとも、過去の悲惨な経験が彼を必要以上に強くして、そんなものは簡単に乗り越えてしまったのか。

「知人のところです。昨日事務所に電話をしたら、賢二が、三上さんに連絡するようにと言ったので」
「そうさ。事務所にはサツが張り込んでるって言うし、じゃあ、俺んところに連絡させろって言ったんだ。お前、一体何に首を突っ込んでるんだ?」

 三上の声を聞いていると、思わず受話器を握る手に力が入ってきた。
 大学の頃、唐沢調査事務所でバイトを始めて、右も左も分らない中で、良い兄貴分になってくれたのが三上だった。勿論仕事の上でのことだけではなかった。三上が真を随分可愛がってくれたことは、今でも感謝の気持ちと共に思い出す。

 けれども、三上の今の身体の状態を思うと、じっとりと冷や汗が出てくる。不幸を背負っているのは三上であって、真ではない。だが、あの時、あの一瞬、自分に何かができていたはずだという気持ちは、薄ら寒い記憶となって、真の頭の一部に張り付いていた。
 罪悪感といえばそうとも言えるが、何に対してなのか、よく分らなかった。

「首を突っ込んだのは、僕じゃなくて、同居人の方なんです」
「大和さんが、何だって?」
 不意に、竹流も三上と同じように、身体の一部に不自由を抱えて生きていくことになるのか、ということに思い当たった。
 あの右手。医師に動くようになるかどうか分からないと言われた手。
 いや、今となっては、右手だけの問題ではなかった。彼の生命そのものが、どうなっているのか、何もわからないのだ。

「僕もよく分からないんです」
 どう表現していいものか分からず、漸くそれだけ言った。三上は電話の向こうで少しの間黙っていたが、やがて重い声で言った。
「田安さんのこと、聞いたよ」
 真は答えなかった。
「それと何か関係があるのか? お前のところの若い衆の説明は、どうもよく分からん」

 宝田と賢二が事情を分かっているわけもないし、それでなくても特に宝田は脈絡のないことを言いそうだと思った。
「まあ、敵の多い爺さんだろうからな。唐沢は、知ってるんだろうか」
 真が何も言わないので、三上は言葉を繋いでいたのかもしれないが、三上の口から唐沢の名前があまりにもあっさりと語られることには、違和感を覚えずにはいられなかった。

 本当に三上は、自分の身体をあのようにした唐沢に、何も恨みを抱いていないのだろうか。
 三上が事故にあった後で、葛城昇が竹流に頼まれて、三上と唐沢の事情を調べてくれたことがあった。

 三上も唐沢も戦争孤児で、同じ施設の出身だった。
 三上の母親は米軍人相手に売春をしていた女で、三上は随分ひどい苛めにもあっていたという。唐沢はその頃中学生で、三上はまだ小学校にもならない年だったようだが、唐沢はよく三上の面倒を見ていたらしい。戦後の唐沢が米国の特殊部隊にいたという噂が本当なら、施設を出た後の三上には頼る相手もいなかったのだろう。

 彼らが離れ離れになっていた間、三上の生活がかなり困窮していたのは、彼の犯罪歴からも窺い知れた。
 三上は傷害事件やら窃盗やらで何度か拘置所に入っていたが、最終的に刑務所に入っていたのを迎えに行ったのは唐沢だった。
 その後、唐沢は三上と一緒に調査事務所を始めている。唐沢は三上をいいようにこき使っていたように思えた。もっとも三上は、唐沢は人使いが荒いよなあ、とよく真に零していたが、本気でぼやいていたわけではないように思える。

『三上にとって唐沢ってのは、どんなにどうしようもない人間でも、捨てられない親のようなものだ』
 葛城昇はそう言った。

「俺に何かできるか?」
 三上が優しい声で語りかけてきた。真は漸く我に返った。
「事務所の秘書が大分に行っているんです。彼女が帰ってきたら連絡を取りたいのですが」
「美和ちゃん、だっけ? 北条の御曹司の彼女だとか言ってたな。事務所には時々探りを入れとくよ。お前、せめて一日に一度はここに連絡を寄越せ。説明はよく分からなかったけど、お前の部下が深刻だったのは事実だ」
「すみません」
 何となく謝ると、三上はいつもの太い声で言った。

「何、こんな俺でも役に立つことがあるってのはいいことだ」一旦言葉を切って、三上は低い声のまま続けた。「で、大和さんの行方は、何か手がかりがあったのか?」
「何に首を突っ込んでいたのかは何となく分かってきたんですが、今どうしているのかは……」

 真はどう言葉を続けていいのか分からなくなり、そのまま黙った。三上は、真の気配をよく分かってくれているような気がした。
「あの人のことだ。どんな危ない状態でも、何とか切り抜けてるさ」
 相槌をうとうと思ったのに、何も言葉が出てこなかった。

 受話器を置いて振り返ると、昇が出掛ける準備をしていた。
 真は、街の適当なところで降ろしてもらうと、小さな喫茶店に入った。コーヒーを注文して、店の主人に断って電話を借りる。公衆電話と店の電話を兼ねているものだった。
 昇のところから電話をするのは拙いと思っていた。勿論、そんなことはお見通しかもしれないが、敢えて知らせることはない。

 連絡する相手は今は一人しか考えられなかった。その人物が協力者にはならないことは分かっていたが、どうせいつかは会わなければならない相手なら、さっさと懐に飛び込んでしまうほうが良さそうだった。
 添島刑事が言っていた『特別な番号』を回すと、一度の呼び出し音だけで向こうが受話器を取った。

「はい、株式会社東洋です」
 親切そうな声の女性が、以前と同じ会社の名前を名乗った。
「相川真と申します。河本さんと連絡が取りたいのですが」
「そのまま少しお待ちください」
 澱みのない声の後に、オルゴールの曲が流れてきた。サティのジムノペディだった。一分ばかりたって女性が再び親近感のある声で言った。
「お待たせいたしました。一度切ってお待ちください」

 そのまま電話は切れた。受話器を置いて間もなく電話が鳴る。もう一度受話器を取り上げると、久しぶりに聞く温和な低い声が伝わってきた。
「お久しぶりですね。遠からず連絡があるものと思っていました。お会いしてお話がしたいが、よろしいでしょうか」
「はい」
「では、二十分後に、その店の前でピックアップします」

 無駄話のひとつもなく、電話は切れた。彼にとって、かかってきた電話番号を知るのも一瞬なら、その番号から住所を確認するのにさえ、数十秒もかからないはずだった。
 真はテーブル席に戻り、ゆっくり煙草を一本吸って、コーヒーを飲んだ。
 ぼんやりと、次はいつこんなものを飲めるのだろう、と思った。

 二十分後きっかりに喫茶店を出た途端に、目の前に白いカローラがすっと停まった。真が後部座席に乗り込むと、直ぐに車は動き出した。
 隣の男は、数年前に会ったときと、体格も年までも、変わっていないように見えた。
 一見どこにでもいる普通の会社員といったムードの、頼りなげなおじさんにしか見えない。眼鏡をかけているが、度は入っていないように思える。顔を造るための手段なのだろう。小柄ではあるが、少し大きめのスーツを着て筋肉質の身体を隠しているのも、気配で感じる。年齢は五十歳をいくらも越えていないだろう。

「無駄話はよしましょう。あなたの要求は?」
「まず、教えてください。何故、あなたのところの誰かがフロッピーディスクを持っていたのですか。しかも、それがどこかへ移されていたというのは」
「移されていた? 盗難にあったのですが?」

 穏やかだが抜け目のない表情だ。真はそれについては追求しなかった。はぐらかされるに決まっていると思った。それで、質問を変えた。
「寺崎昂司が盗み出したというのは本当ですか」
『河本』は真正面を見つめたままだった。
「そういうことにしてあります」
「そういうことにしている?」
 真は思わず『河本』の顔を見た。

「あなたの言うとおり、移されていた、という言葉が正しいでしょう。先程の質問にお答えします。フロッピーをこちらで保管するように指示したのは私です。副室長の管理にしてありました。垂れ込みがあるまで、紛失していることには気が付かなかったと、報告を受けています」
「何故、保管するように命じたのですか」
「いずれ必要になるかもしれないと思っていたからです」
「必要になる?」
「切り札として、です」
『河本』はそう言って真のほうを見た。

 どこにでもいる会社員のような風情だが、目は笑っていない。言葉を荒げたり、泣いたり喚いたりもしたことがないように見える。このような人物は、家庭でどんな夫で、どんな父親を演じているのだろう。
「お話を続ける前に、ひとつ言っておかなければならないことがあります」
 予想していた言葉だった。
「何でしょうか」
「もしもあなたが一介の調査事務所の人間というだけなら、私が会う必要などなかった、ということは承知いただけますね」
 それはそうだろう。
「父のことですか」
「そう、あなたは察しが良いので、話が早くていい」

 真は一呼吸おいて、言った。
「あなたに父の事を頼まれても、私には協力できないと思います」
「何故そう思うのですか」
 真は目を閉じた。指先が冷たくなっていくような嫌な感じがしていた。
「私が何か言っても、彼がそれに応えてくれるとは思いません。彼があなたに協力するとも思いません」
 隣で『河本』は笑ったような気配がした。

「あなたは、拗ねているのですか?」
「拗ねる?」
『河本』が発したとは思えない不思議な響きの言葉に、真は思わず相手を見た。
「父親に捨てられたと思っている」
『河本』の唇が動くのを、真は見つめた。それは本当に不思議な感じだった。『河本』は真を哀れに思っているのだろうか。

「拗ねているわけではありません。あの人が父親であるという実感が、全く持てないだけです」
『河本』はまた前方に視線を移した。
「彼が赤ん坊のあなたを置いていった時、永久に捨てていくつもりだったとは思いません。いずれ、母親と三人で暮らすつもりだったと思いますよ。しかし、あの時、重い鉄のカーテンの向こうに連れ戻されたあなたの母親を取り戻すのに、ただ若いだけの、力も金も持たない彼に、何ができたと思いますか。そして、今となっては、むしろ巻き込まないようにするのが、あなたへの愛情と考えている」

 それは、いわゆる大人の理論だと思った。理屈ではそんなことは分かっている。けれども、何としてでも子どもを守ってくれる気なら、他にやりようがあったはずだ。
「でなければ、上に圧力をかけて、糸魚川署であなたを釈放させるようにしたりはしません。新潟県警と県庁はピリピリしているはずですから、下手をすれば妙な容疑を被せられたとも限りません。昔の事件とはいえ、香野深雪の両親が関わっていたのは、汚職事件です。誰かの罪が暴かれたとしたら、昔のことであっても、それに連なる現在の人脈に傷がつく」

 真は返事をしなかった。『河本』は構わずに先を続けた。
「私は、『朝倉武史』という男を、冷戦の混乱の中で上手く使ってきた国々から取り戻したいのですよ。勿論、彼が自分の知っていることを、私たちに話すなどとは思っていませんし、彼が何もかもを知らされていたとも思いません。しかし、彼は、持っているだけでいい武器のようなものです」
 それは、そのまま錆付かせていずれは捨てる、という意味にも聞こえた。

「それから、もうひとつ。あなたにも、私の元に来て欲しい」
 さすがに真は驚いて顔を上げた。
「私があなたに協力し、情報提供するのはそのためだと思ってください」
 ほんの僅かに、『河本』の目が笑ったような気がした。
「不思議だとお思いですか?」
「私が、『朝倉武史』の息子だからですか」
「それは一番の理由ではありません」
「では、何」

 言いかけて、真は今度こそ相手の顔を真正面から見つめた。
 もしも、あの雑誌があんなインタビューを掲載しなければ、一体誰がここまで彼と自分の関係を真剣に受け止めただろう。彼が本気であることを、つまり本気でヴォルテラの後継者が、家を捨てる気であることを、今や不特定多数の人間が知っているのだ。そして、その根元にある感情の底に、相川真がいると、文面からはそう読み取ったのだ。

「イタリア人と取引をするのは、悪いことではないと思っています。あの男は、ヴァチカンのネットワークを支え、中東の情報に通じている。冷戦が終われば、世界の目は中東に行きます。布石は打っておいてもいいでしょう」
 真は、『河本』の表情から何かを読み取ろうと思ったが、やはり無理なことだった。

「添島刑事を取り込もうと思われたのは、彼女が大和竹流の女だからですか」
「彼女は私に手の内を見られていることを知っています。その上であそこまで堂々としているのは、大した才能です」
「あなたが大和竹流をどこかに隠したのですか?」

 ようやく、真は一番聞きたかったことを尋ねた。『河本』は無表情のまま答えた。
「それは確かに考えうるシナリオです。しかし、隠しておいて、イタリア人の前に勿体ぶって差し出し、ご褒美を貰おうなどという、どこかの外国人のヤクザと同じようなことは考えていません。残念ながら彼の行方は知りません。しかも、それはあなたの仕事だ」

 真は視線を自分の手に落とした。
 これが添島刑事の言っていた、相川真につけられた値段、というわけなのだ。それは真自身ではない、大きな箱と包装紙で飾られたおかげで中身も立派な商品だと誤解されている、しかもその商品の値打ちのほとんどは、当るか当らないかもわからないおまけのほうだ。

「私を雇ったところで、イタリア人と取引ができるわけではないと思います」
「先程言いましたね。布石を打っておくのだと」
「布石? まだ大和竹流、いえ、ジョルジョ・ヴォルテラがあとを継ぐとは決まっていない。それに」

『河本』は続けようとした真の言葉を穏やかに遮った。
「チェザーレ・ヴォルテラは了見の狭い人物ではありません。それに、彼が後継者と定めたものを諦めることなどあり得ません。あなたを利用してでも、後継者を取り戻すでしょう」
「万が一、彼があとを継いだとしても、私には何の関わりもないことです」

「そうでしょうか。私には、あれはジョルジョ・ヴォルテラの覚悟に思えましたが。あの男はチェザーレ・ヴォルテラとよく似ている。冷静で用意周到に見えて、その実は激情に動かされやすい。義理や人情など、こういう世界では当てにならないことを知っているのに、そこにロマンと目標を見出すタイプの人間です。チェザーレ・ヴォルテラがそれでも上手くやっているのは、良い参謀や実戦部隊を持っていることと、彼に長い経験とカリスマ性があるからです」

『河本』は一息ついた。この男は、自分は全く違うタイプの人間であると、そう真に伝えたかったのだろうか。
「私の要求は以上の二つだけです。納得していただいた上でお話を進めたいと思いますが、いかがですか」
 二つだけとは言え、随分重い要求だ。武史が言っていた通り、高くつく。だが、今の時点では力のあるものにしがみついているしかなさそうだった。竹流が戻ってくるまでの辛抱だ。そうしたら全て踏み倒すだけのことだ。

「結構です」
『河本』は微笑んだ。この男に『微笑む』という芸当ができるとは思わなかった。
「あなたという人は正直ですね。同居人が帰ってくるまでは仕方がないと思っている。借金を踏み倒すおつもりだ。もっとも、必ずいつかお考えを変えてくださると思っています」
 真はその言葉を頭の半分だけで聞いていた。






ここに登場する三上というのは、真が唐沢調査事務所で働いていた時の兄貴分です。
事務所の爆破事故(唐沢の保険金詐欺、ということになっている)で下半身不随になりました。
真はこの事故現場の、まさに爆発するところを、そして三上が窓から落ちるところを目撃していて、実はものすごくトラウマになっています。
その事情はまた、第3節の少し長い過去物語に出てきます。

登場シーンは少ないのですが、この三上夫婦、社会的にはどう思われるか分かりませんが、真にとっては実にいい夫婦でして、短いシーンでも、彼らの人生の見えるシーン・エピソードを書くようにといつも思っています。

この物語にはこうした「チョイ役」があちこちで小さな歯車を回しています。
そう、この物語のイメージは、この装置なのです……
ボストン科学博物館にある、ピタゴラスイッチの親玉みたいな装置。
同じようなものが、神戸のハーバーランドにもあります。
他にもあちこちに見かけるかもしれません。
この物語を書いている時、いつも頭の中にあったイメージ。
皆がどこかで小さく、あるいは大きく関わり、玉は転がり続けている……

kagakuhakubutukan.jpg
あ、でかすぎて、何かわからない……要するにでっかいピタゴラスイッチです(^^)
それも、永遠に終わらないピタゴラスイッチ。
転がり始めたら、あちこちに影響しながら、されながら、永遠に転がり続ける玉……
人生って……みたいな?

第3節が始まったら、人物紹介を出します。それもお楽しみに(^^)
あと2章です。
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Category: ☂海に落ちる雨 第2節

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