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コーヒーにスプーン一杯のミステリーを

オリジナル小説ブログです。目指しているのは死体の転がっていないミステリー(たまに転がりますが)。掌編から長編まで、人の心を見つめながら物語を紡いでいます。カテゴリから入ると、小説を始めから読むことができます。巨石紀行や物語談義などの雑記もお楽しみください(^^)

 

【死と乙女】(1) 春・金の卵 

始めはカウンターを設置していなかったのですが、改めて置いた2013/6/18から訪れてくださる方がもうすぐ2000になります。ありがとうございますm(__)m
でも、これは500Hit記念に頂いたリクエスト。
Scribo ergo sumの夕さんから「指揮者が出てくるお話」としていただきました(^^)
夕さん、遅くなってしまってすみません(..)

が、指揮者ネタがあるようなないような、だったので、ある指揮者の若かりし頃、ということにしていただきました。ただ今、ウィーンの音楽院ピアノ科の学生です。
相川慎一。相川真の息子です。2歳の時に父親が亡くなり、5歳でローマのヴォルテラ家(大和竹流が戻っている)に引き取られ、14で日本にいる母親を亡くしています。

彼の音楽のルーツは、一時引き取られていた富山享志・葉子夫婦(真の従妹と親友カップル)でしょうか。
その享志が登場する短編はこちら→8月の転校生
葉子が東京音楽大学のピアノ科を卒業して、ピアノの先生をしています。
母親代わりの人の膝の上でピアノを聞いていたのがルーツですね。
ヴォルテラ家に来てからは本格的に教師がついています。結構規格外の教師ばかりですが。
ちなみに、ジョルジョ・ヴォルテラ、ピアノが弾ける人です。
そして、父親の真は津軽/三味線を弾いていました。祖母が民謡歌手なので、主に唄付け(伴奏)ですが。
慎一の中で邦楽が意味を持つのはもう少し先のようです。

ローマで育ての親と精神的葛藤がものすごく、そしてまたある事件をきっかけに精神に障害(簡単に言うとPTSD)を持つようになった彼は、しばらくイタリア北部の子どものためのサナトリウムに入所しておりました。
その後ようやく落ち着いて、ひとりで生きていくことを決め、ウィーンにやって来たというわけです。
多分、心はローマに残ったまま。

さて、18禁シーンは出てきませんが、匂わせるシーンは出てきます。
相手については、今はまだ深く突っ込まないでください。
この子、本当に頼りないんです。あの人が、かなり過保護に育てていますから……世間知らずと言うのか。

では、around 2000(millennium)の物語です。お楽しみください(*^_^*)
全何回か? 多分、7回くらい? B5ノートに31ページで、今回4ページ分です。
大幅に加筆・修正していますので、少し長くなるかも。
参考までに、友人同士で作っていたコピー誌でこの原案を連載していたのは1986年でした。びっくり。
当時のほうが、クラシック音楽のことはよく知っていたと思います。
だから加筆しているうちになんちゃってクラシック・なんちゃってウィーンになると思うのですが、見逃してやってください。じゃなくて、ご指摘・ご指導くださいm(__)m
思えば、カラヤンが最後に来日した演奏会を聞きに行ったのもあの頃……
(地球か、何もかもみな、懐かしい……の気分^^;)

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「君にとってはあれが金のタマゴだというわけだ」
 背の高い灰茶色の髪の男が、ノイブルガーのグラスを傾けながら、皮肉とはっきりと分かる口調で言った。ロッキングチェアの上にクッションを背もたれにして、深く腰掛けて静かに揺らせている。目は青みがかった濃い灰色で、どちらかというと黒くも見える。幾分かウェーヴした髪は、いつもなら手入れが行き届いていないのだが、必要な時には短く切り揃えられて整えられる。彼にとって、今日はその必要な時だった。

 人を寄せ付けない男だと言われているが、決して人嫌いではない。ただ面倒なのだ。自堕落に暮らすにはプライドが高すぎるし、仙人になるには好奇心も強く、切れる頭を持っていて聡明でもある。何かに対して才能があるというわけではなかったが、金と財産だけは彼の手に余るほどだった。

 彼が書斎に人を入れるのは珍しい。
 いや、今日の場合は彼に選択肢はなかった。何故なら目の前にいる女は、彼の習性を知っていて、始めから遠慮をする気などなかったのだから。
「タマゴですって? あれは立派な雄鶏よ」

 腰まである長いハシバミ色の髪を、今日は結いもせずに流したその女は、向かいのソファに腰かけて足を組んでいる。少し痩せ過ぎなことと、髪と同じ色の目がきついところを除けば、申し分のない美女だった。
「で、今さらテオドール・ニーチェについて何を書けというんだ? 申し分ない! 素晴らしい! 最高級のサラブレッド! 半世紀に一度の逸材! 聴けば分かる。それを否定はしない」
「気に入らないのね、そのサラブレッドが」
「気に入らない? 恥ずかしながらこの歳になって、あんな若造のピアノに泣かされたことすらある。だが、まぁ、そうかもしれん。気に入らないんだ。彼は完璧だ。人間業とは思えない」

 女はソファから身を乗り出した。
「その完璧な若造のロマンスなんていかが?」
 男は顔をしかめた。ノイブルガーの最後の一口を飲み切ると、サイドテーブルにとんとグラスを置く。
 音楽家の私生活など真っ平だ。どうせろくなものではない。音楽が良ければいい。
 ずっとそう思ってきた。

「パリのコンセルヴァトワールのブレヴァル教授の娘を知っているでしょ。去年のショパン・コンクールでニーチェと一位を争った娘よ。あら、そう言えば、いつも辛辣なあなたが珍しく感傷的な評を書いていたわね。ピアノから零れ落ちた音に指で触れることができるような、まさに絹のようなピアニシモ、だったかしら? ニーチェを追いかけてこっちの音楽院に編入してきたくらいだから、相当ご執心よ。よく父親が許したことね」

 女は昔から、彼の書いた評の言葉を覚えていた。時には一字一句暗誦し、ダメ出しをする。編集者だから当然のことかもしれないが、周囲の者は彼女がこの男に執心していると思っていたようだ。そして、それは嘘ではなかったし、二人には蜜月の時もあった。
 もっとも、男の方は今の女の気持ちには敏感であるとは言い難かった。

「君の欠点は想像力が豊かすぎることだ。アネット・ブレヴァルがテオドール・ニーチェのピアノに心奪われたとして、何が悪い? テクニックのひとつも盗み出したくなるほどに、テオドールの音が素晴らしいということだろう」
「私の想像にはいつも根拠があるのよ。あの娘の目は音楽だけじゃない、雄鶏そのものを求めている。ねぇ、しばらくニーチェを追いかけてみない? あの鉄壁の心が動くとしたら、実に興味深いわ」
「いつから三文雑誌の編集者に成り下がったんだ?」

「とんでもない言い種ね、ヴィクトル。恋愛が藝術にどれほどの効果をもたらすかということよ。伝統的な古典音楽の大作曲家や演奏家にも、今までさんざんスキャンダルがあったじゃない。それがコマーシャルになって売れる。売れて初めて多くの人間の耳に届く。もしかしたらクラシックになんか興味のない者も、レコードやCDの一枚でも手に取ってみようって気になるかもしれない。ニーチェもアネットもルックスはそんなに悪くないし、売り出し方によってはビッグなカップル、そしてビッグなビジネスになるわよ。ニーチェが実力のある演奏家だということは認めるわ。でもそれだけじゃダメ。あなただって、何だかんだと言いながら興味があるでしょう」

「そりゃあ、まぁな」
 男はまだ何か口の中に言いたいことをためていたようだが、珍しくその辛辣な口を閉じてしまった。女はそれを見て立ち上がる。
 背も高い。やや面長で鼻筋の通ったゲルマン人美女らしい顔が、立ち上がった時により映える。
「さて、そろそろ行かなくちゃ。あなたの気が進まない理由は知ってるわ。あなたの大事なもう一つの金のタマゴが黙っていないと思うからなんでしょう」
「何の話だ?」

 女がまだ帰る気がないことは、男には分かっている。男は煙草を引き抜いた。引き抜きながら、ちらりと部屋の片隅の柱時計を見る。
「また時計を気にしているわね」
「お前が俺の昼食を取り上げた」
 本当なら、今頃は彼のポンコツ車でグスタフの店に着いているはずだった。男の少ない交友関係の中で、美味いステーキを食べさせてくれるのはグスタフしかいない。

「ヴィクトル、あなたは昔はうちの新聞社の音楽欄担当者に過ぎなかったけれど、今は違うわ。署名入りの評を、どの新聞にも雑誌にも高い値で売りつけることができる身分なのよ。そのあなたが若い音楽院生を囲っている、そっちのほうがよほどスキャンダラスだと思う人間もいるのよ。ものになるかどうかわからないうちから著名な評論家に身売りしている、そういう噂もないわけじゃなくてよ。彼の将来を心配するなら少し考えた方がいいわ」

「だったら、どこかで別の評論家を雇って書かせたらいい」
 珍しく男が荒々しい言葉を吐き出したので、女が驚いたような顔をした。男は軽く舌打ちをした。
「言わせておくがいいさ。あいつはニーチェのように立派な雄鶏になるタイプじゃない。だが、お前にも少しは耳があるんだろう? 今年の特待生試験でも覗きに来るといい。今年はブレヴァルと彼の一騎打ちになるだろうからな」
「随分な入れ込みようね、ヴィクトル。まぁ、私が口出しをすることじゃないし、お好きなように。人嫌いのあなたがそんなに惚れ込むのには訳があるのでしょうけれど、感心できないわね。昼食を取り上げてごめんなさいね」

 女は気位が高く見下ろすような、それでいて優雅な態度で暇を告げた。男は女を玄関まで見送ることもしなかったし、女の方もそれに慣れていた。
 女が出ていくと、男はやっと一息ついて、剃りたての首の後ろを無造作にかいて、それからようやくロッキングチェアから降りると、煙草を消した。
「テオドール・ニーチェのロマンスねぇ」

 世間は退屈している。音楽界も同じだ。いつもチヤホヤする、もしくは叩きのめす対象を求めている。
 男は昨夜書き上げたテオドール・ニーチェのミニコンサートに対する評論の原稿を取り上げた。今見てみると、昨夜の興奮に乗じた拙い文章に思えて、破いてしまった。

 そうだ、彼女は大事な点を見過ごしいてる。
 いくら天才とは言え、簡単にはあんな音は出せない。あの表現力は天性の才能や練習だけから来るものではない。ニーチェはもうずっと前から、苦しい恋をしている。
 だが、誰に? 少なくともそれはブレヴァル教授の娘ではない。
 追求してみたいという好奇心もないわけではない。
 だが、今男の心を占めていたのはニーチェではなかった。
 男は探偵を雇っていた。こんなことはまるで初めてだった。


 ヴィクトル・ベルナールはフランス人だが、伯父がオーストリア貴族の女性と結婚したが一人息子を亡くし、紆余曲折の後、養子に迎え入れられた。従って今の正式な名前はヴィクトール・ベッケンバウアーだが、評論を書くときは元の名前を使っている。
 伯父は亡くなったが、気難しい未亡人の相手をする者は他に誰もなく、今はヴィクトルだけが夫人との会話が可能な人間だった。もっとも、夫人は普段ザルツブルグの領地に一人で住んでいて、特に寂しいわけでもないらしく、下手にご機嫌伺いにでも行こうものならかえって機嫌を損ねるので、つかず離れずで距離を保ちながら生活している。

 ベッケンバウアー家はザルツカンマーグートの湖の近くに古くからの領地を持ち、遊覧船とホテルを所有し、他にもいくつかの湖に遊覧船を浮かべていて、何もせずに遊び歩いていても、一生を数度は繰り返すに足るだけの財産があった。未亡人も、養子にあれこれと事業に口を出されるよりは、優秀な雇い人達に経営を任せることを好んだので、ヴィクトルは結婚もせず、適度に財産を食いつぶして浮世を楽しんでいる。
 おそらく堅気の世人の覚えはめでたくないのだろうが、一種の風流人の間では彼の生活は粋で当世風で気が利いていると思われているらしい。本人は何にも頓着していない。

 ヴィクトルがサンルームに降りて行ったとき、彼の『金のタマゴ』である相川慎一はまだ書庫の中でベートーヴェンにかじりついていた。
「Guten tag. ご機嫌はいかがですか?」
 サンルームから梯子の下の書庫にいる慎一に話しかけても、何の反応もない。

 朝早くからここに閉じこもって、どこかこの世ではない楽園を彷徨っているような、紅潮しふわふわと浮いたような表情で本を読みふけっていた。もう何度も読んだ本もあるだろうに、子どもが小さい頃に読んだお伽噺を大事に温めるように、繰り返し繰り返し想いを過去へ、未来へ運んでいる。
「シンイチ、三時だぞ。昼食にしては遅いが、食べに出よう。……おい、生きているのか?」
「……」

 伯父は無類の音楽好きだったが、耳が良かったというわけではない。本人も分かっていて、そのことでコンプレックスを抱いていたのか、ヴィクトルの耳を頼りに、知識だけは他人に引けを取るまいとかき集めたのがこの本の山だった。偉大な、あるいは知られていない音楽家の伝記や手記の類は、ここに見当たらないものはないほどで、音楽院の図書館にも負けていない。時には講師たちがここに本を借りに来る。古いスコアも同じだった。

 書庫は半地下になっていたが、梯子を上るとそのままサンルームに続いている。書庫へ降りる扉が床で開いたままになっているので、サンルームにあふれた余韻が梯子の下にまで零れていた。その光の中に座って梯子に凭れたまま、慎一はまだ夢の中に彷徨っている。
 この世ではない夢幻の世界を描き出しているのは、彼自身だということにも全く気が付いていない。

 そこから連れ出すのは野暮だろうが、朝食も抜いているのを知っていたので、放っても置けない。梯子を上から叩いてやると、慎一はやっと顔を上げてヴィクトルを見た。
「戻ってからまた読めばいい」
「……あ、うん。今、何時?」
「三時」
「もうお昼、食べたの?」
「まだだ。俺も客が来ていてね」

 慎一はようやく名残惜しそうに本を閉じ、ちょっとふらつきながら立ち上がり、書棚に本を戻しに行った。
 全く、梯子を上る時間も惜しいほど本にのめり込めるなんぞ、頭の構造はどうなっているんだ。ヴィクトルは一旦視界から消えた慎一が梯子の下に戻ってくると、まだ足元がふらついている彼を助けて引き上げてやった。
「お客さんって、誰?」
「ユーディット・マンハイム」
「ユング社の人?」
「あぁ。ほら、行くぞ。上着は?」
「えっと……」
 少しサンルームを見回してから、困ったような顔をする。無邪気というにはあまりに無自覚の、残酷で罪のない横顔だった。
 生活という意味においてはヴィクトル自身もかなり落伍者だという自覚はあるが、この子はそれを上回る。

 もう一つの金のタマゴだと? こいつは金のタマゴから出てきた醜いあひるの子だ。卵から孵っても誰も気が付かないだろうし、自分が黄金の白鳥になって、湖に映る自分の姿を見た後でも気が付かない可能性がある。
 だが、もう一羽の黄金の白鳥は既に仲間を嗅ぎつけただろう。テオドール・ニーチェはそういう点でも他の連中とは違っている。こ憎たらしい話だ。

「走って来たんだ。だから持ってこなかったかも」
 土曜日の朝、慎一はいつもウィーンの街中の下宿からヴィクトルの住む郊外のこの屋敷まで走ってくる。敷地に入る抜け道を教えてあるので、誰に断ることもなく入ってきて、勝手に書庫に籠っている。この屋敷に住みこんでいる古くからの使用人夫婦は、主人に言われるまま、土曜日の早朝には書庫に一番近い勝手口の扉の鍵を開けておいてくれるのだ。
 無表情で愛想の悪い老夫婦だが、慎一には奇妙に優しい。

 ヴィクトルは彼らに慎一のための上着を持ってこさせた。さすがに慎一にはかなり大きいが、ないよりはいい。春とは言え、夕方には風が冷たくなるだろう。
「この間のテオドールのミニコンサートの評の話?」
 慎一は自分には大きい上着の裾に手が半分以上隠れてしまうのをちょっとだけ気にするようなしぐさをして、すぐに諦めた。そのまま歩き始めたヴィクトルを追いかけてきて、横から見上げて問う。

 全く、この残酷な無邪気さはどうだ。頼りなく儚く見えて、つい手を差し伸ばしてしまう。だが、その内側にある強靭な竹のようなしなりは、いつもヴィクトルの胸を締め付けた。

 華奢な体で、肩も首筋も、もうすぐ十八だというのにまだ成長期の途中なのではないかと思わせる。短く切った髪は黒いが、目は微かに明るい碧のような色合いだった。しかし、本人は純粋な日本人だという。美少年という言葉はあまり適当ではないが、惹きつけられるような何かを、その目の内側に持っている。
 何かの拍子に口から出る言葉がイタリア語である理由は、まだ本人の口から直接は聞いていない。
 一体どこの誰がこんな間の抜けた子どもに育てたんだ。親の顔が見てみたい。

 そう心のうちで悪態をついてから、ヴィクトルは零れそうになった溜息を飲み込んだ。
 その謎を今、解こうとしている。何か禁断のものに手を触れようとしているような、そんな緊張感があった。
 それでも、音楽の話だけは別だ。もっと技量の劣った学生でもこの子の数倍、いやあるいは十倍、ライバル意識を持ち合わせているだろう。向上心や功名心は、この世界で生き残っていくためにはある程度必要だった。

 もっとも、本人に言わせると「ものすごく意識している」という。でも彼は本当にすごいんだから、どうしようもないよ、とこれもまた例の間の抜けた調子で言うのだから、ヴィクトルにはライバル心を煽る糸口が見当たらない。
 心酔する気持ちも分からなくはないのだが。
 だが、どうあれ、この世界で生き残らせたい。それはヴィクトルの野心でもあった。

「春だね。さっきサンルームから覗いたら、庭の奥の水仙がもう咲き始めてた」
 そう言ってから、慎一はちらっとヴィクトルを見上げる。
「ねぇ、ヴィクトル、何か怒ってる? ランチタイムに間に合わなかったから?」
「お前ね、もう少し意識したら?」
「何を?」
 玄関を出て、車庫のシャッターを開ける。ポンコツだがよく走る青いビートルが、何だか嬉しそうに見える。
「仮にも同い年でマエストロ級の扱いを受けようという奴もいるんだぞ」
「だって、器が違うよ」

 これだからな。説得しても仕方がない。
 あ~、いらいらする。
 ヴィクトルは頭をかいて、ワーゲンの扉を開けた。
 ユーディットの話も話だし、こっちはこっちで一向に功名心がない。かといって、お前には功名心がないのかと聞くと、本人はそれは僕にもあるよと言う。全く堂々巡りだ。

「せめてコンクールのひとつにも出てみないか?」
 エンジンをかけながら、ちらりと助手席を見ると、慎一はまっすぐ前を見たままだった。
 とても自分など、と思っているのか。いや、その真剣な横顔には、時々光が射す。自分の才能への自負心と恐怖心が拮抗して、一種の麻痺状態に陥っているのかもしれない。

 こいつの音楽には一種独特の響きがあるのだ。あの響きを、どこかにぶつけさせたい。
「そうだね」
 だが、帰ってきたのは、いつものように曖昧な返事だった。

 車が領地を出るまで、しばらくは若草が風に薙いでいるのが見えている。慎一は窓を開けて目を閉じ、草の匂いを嗅いでいるようだった。
「特待生試験が終わったら、そろそろ考えてみるんだな」
「……うん」
 車が石畳の道に入ってからは、時々不用意に跳ねるので、喋ると舌を噛みそうになる。二人ともその後はずっと黙っていた。街が近づくと、ヴィクトルは大きく肩で息をついた。

 初めてヴィクトルの屋敷にやって来たあの夜から、慎一はある一部分を彼に所有させながらも、その内なる光をどこへも吐き出さないまま、静かに身体の奥深くで灯し続け、ヴィクトルにもその光が見えないように背中を向けて、覆い隠しているような気がした。


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 あの日、古いホイリゲのアップライトピアノを弾いていた、まだあどけないような少年の背中を思い出すと、ヴィクトルは今でも抱きしめたくなる。

 観光客用にヨハン・シュトラウスの曲をアレンジして弾いているのを聴いた時には、酒場で聞くにしては上手いと思っただけだった。そして、いくつかポップな曲をリクエストに応じて弾いていた時、子どもがどうしてこんなところで小銭を稼がなくてはならないのだろうと思った。

 ホイリゲの主人はにやにやするばかりだった。音楽院のピアノ科の学生だというのを聞いて、感心できないと思った。こんな酒場でピアノを弾く必要がどこにある? そんな暇があるなら、家でしっかりと基礎のトレーニングをしたらいいと言ってやったが、主人は、そんな金持ちの学生ばかりじゃないさと言った。

 苦学生か。言葉の響きはいいが、この世界にはレッドカーペットがある。舞台に上がる前にそのカーペットに触れることもできない人間の方が多い。こんな酒場でピアノとホールのバイトをしているような子どもには到底届かない世界だろう。

 同じようなことを思う人間がいたらしく、どう見ても上品で気取った、そして意地悪な客がリクエストを申し込んできた。子どもに、自分の実力を思い知り、さっさと尻尾を巻いて国に帰るように促すつもりのようだった。
 主人はやはりにやにやするばかりだった。少年はちょっと困ったような顔をした。リクエストをした紳士は鷹揚に笑っていた。

 その時聴いたベートーヴェン『熱情』の第三楽章を、ヴィクトルは今でも耳の中に残している。

 彼が困ったような顔をしたのは、その曲がこの場所に相応しいとは思わなかったからなのかもしれない。リクエストをした紳士の表情がみるみる変わっていった。
 だが彼は紳士だった。少年に余るほどのチップを渡し、腕を優しく叩き、君は将来をきちんと考えるべきだ、と告げた。少年はまた困った顔をした。

 どうだい。俺が見つけた金のタマゴだ。
 ホイリゲの主人はアップライトピアノをグランドに変えるつもりなのだと言った。彼には音楽の都に住む者として、未来の音楽家を発掘し支援するという自負心があった。

 あれからヴィクトルはそのホイリゲに何度も通った。
 少年は時には子守唄のような優しい曲を奏でた。ヨハン・シュトラウスの『美しき青きドナウ』、パッヘルベルの『カノン』、シューベルトの『セレナーデ』のピアノアレンジなどは女性に幾度もリクエストを受けていた。
 彼が弾くリストの『ラ・カンパネラ』はヴィクトルの好みだった。ヴィクトルは、技術を鍵盤に叩きつけるように連打する弾き方を好きではなかった。少年の指はまるで鐘は鐘でも、釣鐘草を思わせるように撫でるように優しく鍵盤の上を駆け巡り、しかし魂の底の方で確かに響き残る鐘の音を聴くものに感じさせた。

 だが、忘れられなかったのはあの『熱情』だった。
 あのベートーヴェンはどこかで聴いたことがある。苦しく辛く重く絶望的でいて、奥深くに希望と信念と、今にも迸り出ようとする、まさしくパッションが潜んでいた。こんな子どもになぜ、あの『死』と『生』の狭間のような音が出せるのだろう。

 二度目に彼があの音を聴かせたのは、店が跳ねた後、誰に聞かせるともなく弾いていた『テンペスト』のやはり第三楽章だった。ヴィクトルはたまらなくなって声を掛けた。

 少年は言葉が不自由なのかと思うほど、喋らなかった。後で、ドイツ語はちゃんと聞き取れるのだが、この国に来るまであまり喋る機会がなかったので、自分から言葉を紡ぐことに躊躇があるのだと分かった。
 その時はまだ、ヴィクトルは彼のルーツが日本だと思っていた。

 だが、何を聞いても彼は日本のことはほとんど知らなかった。日本語を話せないわけではないようだが、一度日本人観光客に話しかけられて困ったような顔をしているところを見かけた。
 反対に、自分から話しかけるのではないが、イタリア人観光客とは滑らかに、リラックスして会話を楽しんでいた。
 とは言え、いずれにしても言葉に想いを乗せるのが得意な人間ではないようだった。

 語らない分だけ、ピアノが語る。
 引き込まれた人間を決して離さない、深い湖が、彼の内側にあった。
 そしてその夜、ヴィクトルは彼を手に入れ、そしてさらに踏み込めない深みがあることを思い知らされた。





さて、夕さんの物語のようにヨーロッパの香り漂う物語になりますかどうか。
(ちょっと難しいかな……)多少は大目に見てくださいませ。

途中の写真のピアノはうちのYAMAHAです。
本当はBösendorferであるべきなんでしょうけれど。

ところで、次のキリ番は2222です。
それまでには終わりたいです^^;
無理かなぁ…(無理そう…^^;)

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Category: ♪死と乙女(連載中)

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コメント


わあ、始まりましたね。

こんばんは。

どうやらかなりの大作をお願いしてしまった模様?
舞台も、設定も好きな世界なので、はじめから楽しんで読ませていただいています。慎一は、血が争えないというのかどこかに真の面影(顔立ちとかではなくて、振舞いというのか受け答えのようなものが)があって、デジャヴのように感じる登場ですよね。竹流との間に何があったんだ〜と、思いつつも、きっとこの話ではそこは出てこないんだろうな。

ウィーンでは、ベートーヴェンゆかりの(「第九」を作曲した家)ホイリゲにいったぐらいなのですが、それでも想像がすんなりとできて、あの音楽に溢れたウィーンに引き戻されたようでした。

この後、話に出てきたショパン・コンクールの一位と二位も登場するんですよね。彩洋さんのお話だから、きっと色っぽいことも起りそうだし、目が離せません。あと、選曲も。『ラ・カンパネラ』の弾き方ひとつで、慎一の性格のようなものまで彷彿とさせるのがとても上手だなあと感心しました。これがやがて「死と乙女」に繋がっていく?

そういうわけで、続きを楽しみにしていますね。

そして、ふと思ったのですが、彩洋さんは作品をまず手書きしているのですか?! ちょっとびっくりしました。

八少女 夕 #9yMhI49k | URL | 2013/08/18 04:22 [edit]


夕さん、ありがとうございます(^^)

本当に、最後になってしまってすみません。みみっちい500なんて時のものなのに…(..)
> どうやらかなりの大作をお願いしてしまった模様?
はい、お詫びに?そこそこ大作を準備させていただきました(*^_^*)…なんちゃって。
いえ、大作なんていいものじゃないのですけれど^^;
ボリューム的には、【天の川】くらいの印象です。

> 舞台も、設定も好きな世界なので、はじめから楽しんで読ませていただいています。
良かったです。夕さんのブログからは、クラシックの造詣が深くていらっしゃる(確かご家族が音楽関係? 記憶違い?)のがひしひしと伝わってくる中、なんちゃって音楽知識で書かせていただくことにいささか恥ずかしさを感じますが……こういう設定なので仕方がないか、と開き直っています(^^)
本当に、なんちゃってですみません……私の聞いている音楽ってすごく偏っていて。
予備校の時、オケ部の人たちと仲が良かったんです。コンサートに行けるようになったのは大学生になってからで(やす~い席でしたけれど)、働き始めてからは仕事の都合で行けたり行けなかったりしながら、本当によく通いました(南座の歌舞伎と交互に…)。
びわ湖ホール友の会会員だったことも(若杉弘さんが音楽監督でしたので)。
でも、音楽談義なんて予備校の頃しかしたことがありませんでして、古い話です。
また変なところはご指摘くださいね(^^)
そうそう、そう言えば、多分、この子のほうが、時代も中身も、蝶子やヴィルのいる世界に近いんですよね。

> 慎一は、血が争えないというのかどこかに真の面影(顔立ちとかではなくて、振舞いというのか受け答えのようなものが)があって、デジャヴのように感じる登場ですよね。竹流との間に何があったんだ〜と、思いつつも、きっとこの話ではそこは出てこないんだろうな。

本当に、そこが竹流の苦しい葛藤でして。最後は乗り越えるので、大丈夫と思います。
何があったのか…と言うのは話すのが難しいので、また【Eroica】にたどり着いてからですが(いつ!?)、簡単に言うと、父親の影を追い求められすぎていて慎一は苦しかったんですね。本当に親子葛藤。
サナトリウムに入所するきっかけになった事件のことは、最後に少しだけでてきます。
でもこの子、本当に、しっかりしなさい!って誰かに言っといてもらわないと不安。
始めはこのヴィクトルさんが(お察しの通り、あらゆる意味でのパトロンです)、そしてその後は実の妹・結依(竹流の娘)が、彼の支えになります。このあたりはまたいつか登場すると思います(^^)
ちなみに、娘(レイナ)の母親は日本人の報道写真家で、一緒に暮らしていません。
結局、結婚はしませんが、ものすごい歳の離れたロシア人の女性と晩年はローマで生活を共にしています。
あ、これだけで人生を網羅しちゃった。

> ウィーンでは、ベートーヴェンゆかりの(「第九」を作曲した家)ホイリゲにいったぐらいなのですが、それでも想像がすんなりとできて、あの音楽に溢れたウィーンに引き戻されたようでした。
そう、ウィーンって静かに音が溢れていますよね。結構大都会だと思うのですが、少し路地を入ると音が漂っている感じ。それが出たらいいなぁ…
ホイリゲ、ジョッキでワインを飲んで、あ、水みたい~とか言って飲みすぎて、立てなかったことを思い出します(^^)

> この後、話に出てきたショパン・コンクールの一位と二位も登場するんですよね。彩洋さんのお話だから、きっと色っぽいことも起りそうだし、目が離せません。あと、選曲も。『ラ・カンパネラ』の弾き方ひとつで、慎一の性格のようなものまで彷彿とさせるのがとても上手だなあと感心しました。これがやがて「死と乙女」に繋がっていく?
はい、『死と乙女』の内容的な主役になるのはアネットですが、実は慎一自身の過去も二重写しになっています。ショパンコンクール一位の彼はもうばっちり出てきます。慎一の憧れの君ですから…(^^)
謎解きでも何でもありませんので、物語の中にながれる音楽を感じていただけるように頑張りたいと思います。
夕さんみたいに素敵な音楽の世界を書けるかしら……というのがちょっと不安ですが。
『ラ・カンパネラ』は弾く人によってはただうるさい、ってこともあって、私の中では、本当に気に入った演奏にぶち当たることが難しい曲のひとつです。微妙な音と音のずれみたいなのが心地いい演奏と、そうでもない演奏があって……
でも最近はこの曲、思い出すのは中井貴一さんが主演していたドラマ……北海道のガーデンが美しくて、いやもう、頭にこびりついておりまして(^^)(単に中井貴一さんが好き??)

> そして、ふと思ったのですが、彩洋さんは作品をまず手書きしているのですか?!
いえいえ、とんでもありません!
たいてい、頭の中に話があって、あとはメモ程度しか作りません(^^)
なにせ、検索で「プロット 作らない」でヒットされたことのある私…^^;
正確には「プロット 書かない」なんですけれど。頭の中には結構でかい地図と年表があります。
これは、ワープロもほとんど使わなかった時代に書いたものなのです。だから手書き^^;
で、いつかは改定したいと思っていたので、これを機に書き直させていただいております。
20年以上前の作品なんですよね。だからちょっと内容が青い。
筋は変えませんが、細部は少し変えながら進めています。
でも登場人物も青いので、ちょうどいいかもしれません……

【海に落ちる雨】と並行しながら、でも8月中には終わる…はず!
お楽しみいただければ幸いです(*^_^*)

彩洋→夕さん #nLQskDKw | URL | 2013/08/18 08:30 [edit]


慎一くん^^

ここまででも、濃厚なヨーロッパの香りが漂ってきます。
昔読んだ、竹宮さんの絵がぶわ~っと浮かんできました。
ヴィクトルが慎一を見出した、ということですね?
この紳士、癖がありそうですが見る目は確かで、偏屈ではなさそう。いい出会いをしたのかもしれませんね。

慎一は、真よりもアクがなく、素直そうですが、やはり繊細な部分はかなり受け継いでいそうですね。
竹流とのやり取りも出てくるのでしょうか。
楽しみにしています。
それにしても、20年以上前にこの下書きを書いていらっしゃったとは!なんだかほんとうにもう、その頃に文章力というか、構成力が確立されていたんだなあ・・・と、しみじみ思いました。

lime #GCA3nAmE | URL | 2013/08/18 09:23 [edit]


limeさん、ありがとうございます(^^)

> ここまででも、濃厚なヨーロッパの香りが漂ってきます。
> 昔読んだ、竹宮さんの絵がぶわ~っと浮かんできました。
おぉ…さすがにlimeさんに見抜かれましたね。まさに『変奏曲』の世界です。
時代はあんなに古くありませんけれど……
そしてこのヴィクトルさんのモデルはかのボブ(ホルバート・メチェック氏)です。
ただし、あんなに人嫌い(いや、女嫌い?)でもなければ、洒落人でもありません。
お洒落には全く頓着していないと思いますし、どちらかと言えば仙人寄り。
ついでに、女嫌いでもないし、逆に男嫌いでもありません(あ…^^;)。
そして少しばかり策士でもあります。この人は、実はいずれジョルジョと対峙する場面があります。
2人とも慎一にとっては父親の立ち位置なのです。

> ヴィクトルが慎一を見出した、ということですね?
> この紳士、癖がありそうですが見る目は確かで、偏屈ではなさそう。いい出会いをしたのかもしれませんね。
慎一を見出したのは、ホイリゲの名もなきオヤジかもしれません……^^;
オヤジは何かできるわけじゃないけれど、バケツリレーみたく次々偉い人に話を繋いでいってくれる。
ウィーンって、こういう市井の人がクラシックの支援者で、耳が肥えている人がいっぱいいて、裾野で若い演奏家を応援している(その代り、才能がないものには手厳しい)ような雰囲気があります。ちょっと昔の京都の祇園みたいな印象。
そしてバケツを受け取ったヴィクトルが、さてどうしてやろうかと考えている。
彼は生涯慎一の支援者です。そして今は、レッドカーペットの隅っこに手が触れる場所には連れて行ってくれる人。あ、足か……^^;

> 慎一は、真よりもアクがなく、素直そうですが、やはり繊細な部分はかなり受け継いでいそうですね。
はい、本当に皆様、すぐに特徴を掴んでくださるのでびっくりします。
その通りです。真よりずっと素直でいい子です。
真なんか、今や牙むいているジャガーみたいですが、慎一はいつまでたっても木にも登れないヤマネコの子ども。でも、ヤマネコなんですね…^^;
今回は竹流との直接やり取りはありませんが、いつも心の中は育て親のことでいっぱいな子ですから……

> それにしても、20年以上前にこの下書きを書いていらっしゃったとは!なんだかほんとうにもう、その頃に文章力というか、構成力が確立されていたんだなあ・・・と、しみじみ思いました。
いえいえいえ、滅相もありません。
と言うのか、20年以上も変わってないんかい、って方がびっくりですよね。進歩がない…^^;
いやそれでも、文章は少しはましかなぁ? あんまり変わっていないような気もしますが。まぁ、書いてなかった時間のほうが長いのですけれど……^^;
構成など適当で、本当にlimeさんのように、書き始めてまだ短い期間であそこまでちゃんとして(考えてプロットを作られて、きちんと文章を書いておられる人のほうがすごいです。
いつも勉強させていただいています(*^_^*)

さて、【幻の猫】に続くヨーロッパが舞台の物語。
そのヨーロッパの香り、お届けできるように頑張ります(*^_^*)
よろしくお願いいたします(*^_^*)

彩洋→limeさん #nLQskDKw | URL | 2013/08/18 10:39 [edit]


 こんにちは。
濃厚な匂い立つ様な 少し背徳的な ヨーロッパですね。
八少女さんの描き出すヨーロッパとも 色彩が違う。
同じ様に音楽を書かれて 同じ様にヨーロッパ舞台なのに 匂い立つ色が こんなにも違うとは 面白いです。

そして アルバイトで酒場とか ホテルの一角でピアノを弾いている方 偶に妙に上手い方いる!!!!! 僕もギリシャのホテルで飲み物飲んでいると 客が僕だけだったので リクエストした訳でもないのに 桜を弾いてくれた 絶妙に上手かった…

ウゾ #- | URL | 2013/08/18 16:38 [edit]


ウゾさん、ありがとうございます(^^)

あ、何だかウゾさんに何を嗅ぎ付かれてしまったんだろう……「少し背徳的な」って……^^;
このお話はR18ではありませんが、その分、かえっていやらしいという話も、昔ちょっとあったんですね。
何だかばれちゃってる?? え~っと、細かいところは片目瞑って読んでくださいね(*^_^*)

私としては、「目指せヤオトメユウサン」なんですが……なかなか同じようには行きませんね^^;
う~ん、なぜか妖しい色合いが……決して主人公があの人の息子だからではないと、信じたいのですが…
やっぱり私のヨーロッパのイメージの原型は竹宮恵子さんが描かれていたヨーロッパなのかなぁ。
ちょっと時代がレトロなんですよね。
自分が一番長い旅をした時代もミレニアムより前ですし。
だからいささか現実感、現代感がないのかもしれません……

そう、リアルなヨーロッパは夕さんにお任せして、なんちゃってヨーロッパ、もしかしたら吸血鬼とか魔女とか真面目に出てくるかものヨーロッパを味わっていただければ……^^;
ついでに、音楽は完全になんちゃってです。
物語、と言うことで、許して~^^;という気持ちです。

> そして アルバイトで酒場とか ホテルの一角でピアノを弾いている方 偶に妙に上手い方いる!!!!! 僕もギリシャのホテルで飲み物飲んでいると 客が僕だけだったので リクエストした訳でもないのに 桜を弾いてくれた 絶妙に上手かった…
おぉ、そうですか。桜とか、海外で聞くとホッとしますよね。
私たちの三味線レパートリーにもあります。さくら。
あのホテルとかバーで弾いている人たちは本当に裾野なんでしょうね。
裾野が広いということはトップがすごいということで……
本当に生き残れるのはごくごく一部の人だから、結構悲哀も感じます。
でも、そういうトップを支えてい炒るのは自分たちだという自覚と誇りもあるんだろうなぁ。

第2話も、間違って音楽どっぷりになっています。
第3話からはこの呪縛から逃れたい……^^;
コメントありがとうございました(*^_^*)

彩洋→ウゾさん #nLQskDKw | URL | 2013/08/19 07:38 [edit]

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