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コーヒーにスプーン一杯のミステリーを

オリジナル小説ブログです。目指しているのは死体の転がっていないミステリー(たまに転がりますが)。掌編から長編まで、人の心を見つめながら物語を紡いでいます。カテゴリから入ると、小説を始めから読むことができます。巨石紀行や物語談義などの雑記もお楽しみください(^^)

 

【雑記・旅】大分・安心院・鏝絵劇場 


安心院と書いてあじむ。
大分の宇佐市にあります。古代には渡来人の阿曇族が住んだ国。
そして、隠れてパワースポット、古代の息吹を感じさせる霊地として松本清張氏が戦前から何度も訪れていたということです。

その町には謎のストーンサークル・佐田京石があり、古事記や日本書紀にも記されている足一騰宮を祀る妻垣神社があり、そして鏝絵があります。周囲には石橋や滝がたくさんあり、
併せて、ここのJAで買った葡萄がものすごくおいしかった!

今回はその中で鏝絵をご紹介。
とは言え、JAの葡萄に時間を取られて、鏝絵の全てを見ることは出来なかったので、一部です。
街に集まっているところもありますが、結構民家も点在しているので、見て歩くには少し時間が必要ですね。
まずは観光協会(と言っても、とても小さな平屋の建物)で情報を集め、近くの本町通り鏝絵通りへ。

鏝絵というのは、土蔵や家の戸袋などの平らな面に塗られた漆喰の壁面に、鏝を使って盛り上げた彩色漆喰で描いた絵のこと。
一般に広まったのは江戸時代、全国に見られるようですが、ここ安心院では明治時代から盛んになったようです。
ただ、もともと色々な町で見られた鏝絵も、古い建物の取り壊しなどで、実際に見られる場所は少ないようですね。
漆喰に細かくした麻や藁を混ぜ、練り上げたものを材料にして、赤・黄・青などの色は大和絵に使う岩絵の具を使うのだそうです。その他、龍などの目にはガラスの内側に金や銀の紙を貼ったり、髭には銅線、釣竿に竹、などいろいろな素材も利用しています。

というわけで、鏝絵劇場。お楽しみください。
あ、この街の案内看板。
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ここには、「うなぎえ」ではありません、「こてえ」です、と書かれていました^^;
確かに、魚偏と金偏の違いで、ぼ~っと読んでいたら間違えちゃいます。

さて、冒頭の家は重松家別邸ですが、1階にはどかんと富士山です。そして2階には虎。
DSCN2519_convert_20131004045943.jpg
こちら、アップにしてみましょう。
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盛り上がった漆喰の上に重ねられた岩絵の具がよく見えます。製作過程が見えるので、ちょっと面白いですね。
こちらの家の脇にはこの龍が。
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全て明治時代につくられたものです。

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こちらも明治時代のもの。三番叟のパロディ?
大黒と恵比寿と鯛。

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またこんな風に、古い家の軒先に……
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まるでギャラリーみたいに古い鏝絵が並べられていました。
もしかすると、もともとどちらかの家にあったものが、家屋の取り壊しなどでこちらに置かれているのでしょうか。この招き猫などは、人間と同じくらいの大きさがあります。
文様のようなものもあるし、絵画のようなものもあります。左官さんの意気込みが感じられますね。
これらは、左官さんが家を完成させるまでにお世話になったお礼としてその家の人にプレゼントしたものから、施主さんが左官さんに招福避邪を願って依頼したものの両方があるようです。

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一富士二鷹三なずび。富士は、光の加減で見えにくいのですが、枠にあります。なすびは鷹の足元にぶら下がっている。
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竹に虎。別の方の家からもらいうけて、使っておられるものもありました。

そして、こんな風に家の職業をユーモアとともに表したものも。
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大黒様とクボタエンジン。ちなみにある農機やさんの仕事場の壁です。
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印刷屋さんの鼠とインク。干支のものは、その家の御主人の干支を表していたりするようです。
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こちらはある旅館のもの。滝と鯉とすっぽん。
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こちらは洋服屋さん。平成の作品で、若い作家さん、そしてお弟子さんの鏝絵作品も展示されています。

まだまだあちこちに点在しているようで、写真集を買いましたが、結構バラエティに富んでいて、ユーモアもあって、工夫もあって、そして何よりも古い時代のものから、最近の作品まであることが素晴らしいですね。
美術館にあるものではなくて、そこにあるもの。
それが魅力的なのかもしれません。

どこかで見かけたらぜひ、じっくりとご鑑賞ください。

さて、次からはいよいよ、石紀行に参ります。
まずは、佐賀の巨石パークをご紹介する予定です。

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Category: 旅(あの日、あの街で)

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コメント


 こんばんは。
ああっーーーー 鰻絵と言うよりも 饅頭絵と思ってしまった僕は 甘いモノ食べたいのだろうか…

こーゆーモノを見ると 作りたくなる!!!!!
手先の作業でモノを創る事に惹かれますね。

美術館ではなく 其処にある 此れがいいのですよね。
此の風景 空気 光 があっての作品で 其れだけ切り取って 美術館のガラスケースに入れて スポットライトを当て 万全の空調を施す…
単なる 美術品になってしまう その作品に込められた 願いも祈りも消えてしまうのですよね…
こーゆーモノは 風雪に晒され崩れ落ち やがて消えていくからいいかと… 多少 感傷的な考えですけどね。
神社仏閣から離され スポットライトを浴びている仏像を見ていると 何時も思ってしまうのですよ。
仏像ではなく 美術品になってしまっているなぁと… うん 感傷的ですね。

ウゾ #- | URL | 2013/10/04 18:04 [edit]


ウゾさん、ありがとうございます(^^)

こてえ、様々な漢字を連想させながら、何故か美味しい方向へ行ってしまっていますね^^;
何でだろう?? でも、形態的には鰻より饅頭に近いですね! って、違うか……

ウゾさん、ものづくり好き系ですか。
私も昔は手仕事好きだったけれど、今はそういう系統のことを何もしなくなったなぁと思っていました。
友人とか、本当に好きな人は、陶芸に嵌ってみたり、コンサートに行くグッズを手作りしてみたり(!)していますが……

そう、まさにウゾさんのおっしゃる通りです。
正直なところ、このトラの鏝絵にあるように、もうはがれかけていてボロボロのものもあるのですよね。
でも美術館に入れるわけでも、そういうことを目的に作られたものでもない。
そもそも家を守るためのものですものね。
確かに修復することはあるみたいですけれど、それはその景色の中での修復。
そして他の家にあったものを、その家が取り壊される時に貰い受けたりしていうこともある。
この町のほかの場所には行く時間がなかったのですが、本当に絵画みたいなものもあるみたいです。
それは、この村の景色に溶け込んでいるのですよね。左官さんの技、心意気が感じられます。

形あるもの、いつかは壊れゆく運命ですよね。
その中で何かが誰かの心のうちに残っていくのかもしれません。
ウゾさんのおっしゃる通り、仏像などは美術館にあるものではありませんね……
人々が祈りのために訪れる場所にあって、初めて生きるものだと思います。

この鏝絵、拙作【清明の雪】に使ったのですが、その時たまたまテレビで見て、左官さんの心意気!ってのに感動して題材に使いました。でも実は本物を見たのは今回初めてでした。
そう、まさに景色の中にあるからいいなぁと思いました。タケルならぬ竹流は修復師ですが、いつもそこにあるように、人のためになるようにと思って修復していると思います。ちなみに、お話の中で左官さんは、身体を失った天井絵の龍のために、壁の漆喰部分に体を作ってくれたのでした。
こういう職人の成せるものを物語の中に登場させるのはとても楽しくて、そして時々ホンモノを見に行って、より楽しくなります。

コメント、ありがとうございました。

彩洋→ウゾさん #nLQskDKw | URL | 2013/10/05 06:58 [edit]


こんばんわー。
安心院って近いけれど行った事がありません。
鏝絵については、テレビの旅行番組で見た事がありますが、すっかり「忘れて」いました。
左官さんって「器用」なんですねえ〜。
左官さんのお仕事良くしらないので、勉強になりました。

ペチュニア #- | URL | 2013/10/05 23:43 [edit]


ペチュニアさん、ありがとうございます(^^)

そうですよね! ペチュニアさんのところからは、大分も高速が通って、結構近いんですね。
でも、今回、あの九州自動車道と大分自動車道?のジャンクションに泣かされました。
混んでるし、車の出入りが錯綜して、危ないし……
鏝絵、なかなか楽しめました。もっとあちことに点在しているようですので、今度大分の石を見に行くときに、再チャレンジしようかと思っています。
石橋や滝も、素敵なのがあるようですね……
ペチュニアさんはハウステンボス旅行? こちらも羨ましいです。
いや、私はまずUSJに行くべきか……(行ったことがない。近いのに^^;)
いつもありがとうございます(*^_^*)

彩洋→ペチュニアさん #nLQskDKw | URL | 2013/10/06 08:25 [edit]

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