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コーヒーにスプーン一杯のミステリーを

オリジナル小説ブログです。目指しているのは死体の転がっていないミステリー(たまに転がりますが)。掌編から長編まで、人の心を見つめながら物語を紡いでいます。カテゴリから入ると、小説を始めから読むことができます。巨石紀行や物語談義などの雑記もお楽しみください(^^)

 

【雑記・生き物】狼王ロボとクロ 

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久しぶりに『ダーウィンが来た!』ネタです。
その前に、私がこの夏に買った本は、ちょっと懐かしい本たち。
実家の本棚にあった本だけれど、どこに行ったか不明なので、本屋で見つけて衝動買いしてしまいました。

1冊はロバート・ハインラインの『夏への扉』……ハインラインに関しては『宇宙の戦士』がガンダムのモビルスーツのモデルだとか、また政治活動に興味があって揶揄されたりとか、色々ありますが、私は『月は無慈悲な夜の女王』が大好きで、他の作品も読み漁っていました。
……ちょっと懐かしくて買っちゃいました。

シートン動物記の『狼王ロボ』は子どもの頃、何回も読んでいた1冊です。
改めて読むと、子どもの私がどう思っていたのか、今では思い出せないのですが、ロボに対して、遊びで一晩に羊を何百頭も殺すような悪い奴だとか、でも最後はたったひとりで、捕まったブランカのために乗り込んできて殺されてしまう、しかも呼んでも仲間は誰も来なかったりで可哀そうとか、色んな複雑な感情を覚えていたことは確かだと思います。
思えば、この頃から、私のなかで「善悪」は別々にあるものではなく、裏表で複雑で、100%の善もなければ100%の悪もないという池波節の萌芽があったのかもしれません。

で、懐かしくて、文庫本化された『シートン動物記』を購入。
改めて読んで、ロボに人間と同じ善悪のこころの同居を感じました。
でも、ブランカの処刑の場面はもう怖くて読めません。
大人になって読んでも、あまり子どもの時と変わった感想が出てこない気がするけれど、ただロボにも何か言いたいことがあったんだろうな、それが自然の厳しさ、善悪を越えた無情の世界なんだろう(無情と言うのは、たしか誰かの詩にあったのです。情けがないというのは心の情けじゃなくて、自然の中には感情とは関係のない摂理がある、という感じ)、そして最後の場面、絶望による死の場面では、やはり心を動かされます。
それは感動とは少し違うのですが、ただ心が動くんですね。
いや、それを感動と言うのかもしれませんが……上手く言えないけれど、いつまでも心に残る。
気になって仕方がないものが心に残ってしまう感じです。

シートンは淡々と、事実だけを書いているので、余計にそういう余地が出てくるのかもしれません。
もちろん、そこから動物好き、特にオオカミには深い思い入れがあったというシートンの複雑な感情、オオカミへの敬愛の気持ち、ブランカにしてしまったことの後悔とか、あれこれにじみ出ているから、心にずっと残って、忘れられない物語になっているのだと思います。

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そんな時、『ダーウィンが来た!』でやっていた物語『一匹オオカミ 頂点への道!』
この番組、何度もご紹介していますが、私がARASHIくん以外の番組で録画してまで毎週見ている数少ない番組。
でも、これを見て、今回この番組で初めて泣きました。(最近涙もろいけれど……それにしても^^;)

主人公はハイイロオオカミのクロ。
一匹狼なのですが、そもそもオオカミは群れで狩りをして生活をしている動物。
一匹狼なんて全然格好良くないのです。
ワピチ(シカの仲間)を襲ったら襲い返され、自分より小さいコヨーテに追いかけられたり、熊に獲物を横取りされ。
群れならできることが1匹では全然ダメ。

丁度、『シートン動物記』の頃よりは少しあとでしょうか、オオカミは家畜を殺す悪者として殺され、あるアメリカの公園では1匹もオオカミがいなくなったと言います。今度は草食動物が増えすぎて、木々が荒らされしまい、鳥や小動物もいなくなってしまった。そこでカナダからオオカミを移入したのだとか。

さて、オオカミですが、本来はオスとパートナーのメス、その子どもたちからなる群れをつくり、オスオオカミは2-3歳になると群れを離れて1匹オオカミになり、自分の群れをつくることになります。
そこで、主人公クロの登場です。

この番組の面白いところは、時々こうやって主人公を追いかけるんですよね。
漠然と動物を紹介されるよりも、主人公がいるので気持ちを入り込ませて物語を追いかけちゃうんです。
そう言えば、某動物園の飼育員さんが言っていました。
動物園で面白く動物を見る方法は、1匹を決めて行動を追いかけることだ、と。

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1匹オオカミになりたてのクロ。ワピチに襲い返されています。
ある大きな群れのメスに恋をしていい雰囲気になったら、その群れのリーダーに追いかけられる……
逃げた先は道路。オオカミは車が怖いので道路にまで追いかけてこない。
というわけで、ダメダメなクロは道路の傍で暮らし始める。
やがて、隠れて(追いかけられたりしながら)恋を成就。

子どもを作ったのに……本当なら、群れをつくって出ていくはずのメス。
どうやらクロが頼りなく思えたらしく、クロについていかないのです。
クロは群れにも入れてもらえず、自分の群れをつくることもできず、1匹オオカミのまま。
そして、リーダーの目を盗んで、通いパパ状態……ちょっと健気。
普通は群れに入れてもらえない時点で諦めて、家族と別れるそうですけれど。
でも、子どもをそっと連れ出して、一緒に遊んで、また一人帰っていくクロの姿にはパパの優しが。
子どもの安全を考えた夫婦の決断、だったのかもしれません。

何だか、狼王ロボとは雲行きが違いますね。
流され、争いを避け、隠れてオンナと子どもに会いに行く。
メスは子どもの安全を考えて、クロにはついていけない。
野生の世界の厳しさも垣間見られます。
ちなみに野生のオオカミの寿命は5年。飼育されたオオカミは15年だそうで。

さて、その大きな群れのリーダーが死んじゃったのです。
その群れには、後を継げる大人のオスオオカミがいない。
クロ、リーダーになるチャンスです!
それなのに……クロったら戦わずして、よそからやって来た別のオスにリーダーの座を明け渡してしまうのです。

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情けないぞ、クロ。
しかも服従して、ナンバー2として群れに入れてもらっている始末。

やがてその群れは、他の大きな群れに襲われて、縄張りを奪われ、群れの半分は殺されてしまいます。
そもそも本来のリーダーを失ったばかりの群れだったので、群れとして弱っていたのですね。
クロは……道路に逃げて難を逃れていたのです。
情けないけれど……でも生きるのに必死です。

やがて、元の群れのメンバー3匹と再会。4匹で放浪の旅に出ます。
その後、4匹で力を合わせた群れは12匹にまで増え、クロは押しも押されぬナンバー2としてリーダーとともに頑張っています。

でも、リーダーはそのうちクロを邪魔扱いするようになり……クロは群れを離れたのです。
一人ぼっちのクロ。

と思ったら!
クロが群れを離れた時、5匹の若いオオカミがクロを慕ってついてきていたのです。

もうここで大海は何故かボロボロ泣き状態。
いつの間にかクロに感情移入していたんですね……

ついにリーダーとして狩りの指揮を執り、カッコいいオオカミになったクロ。9歳になっていました。
厳しい野生の世界を柔軟な態度で生き抜いたクロ。
何だか、ロボとは全然違うけれど、そしてたまにはダメダメにも見えるけれど、でも、クロ、かっこいいぞ!
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泣きすぎて、一気に2回見ちゃった。
感動のおすそ分けでした……って、私の語りではあまり伝わりませんね。
『ダーウィンが来た!』……いつもスタッフの皆さんの熱意に感動しながら、平原綾香さんのラストの歌で気持ちが盛り上がる大海なのでした。
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今日は、三味線の大会。頑張ってまいります(*^_^*)

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Category: 生き物

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コメント


ロボ

なつかしいです。ブランカの名前が出たところで、内容が一気に蘇りました(忘れてたんかい!)
シートン動物記、椋鳩十、戸川幸夫、小学校の図書館にある動物記は全て読破したのですが、狼大ロボのそのシーンは、すごく心に残っています。
憎い存在なのだけど、憎めない。動物の事情、人間の事情、そんなものを、この話を通して学んでいたのかもしれません。
クロのお話も、とても興味深く読ませていただきました。
ドラマ的には、情けない主人公のクロ。
でも、その「生きていく」力と執念は、なによりもドラマチックで。
昔見たキタキツネ物語も、あの生きていく力と自然界の無情さがショッキングで、忘れられないドキュメンタリー映画です。(リバイバルされると聞いたんですが、本当かな?)
『ダーウィンが来た!』情報、また楽しみにしていますね。
三味線の大会、頑張ってください!

lime #GCA3nAmE | URL | 2013/10/13 10:10 [edit]


 こんばんは。
三味線 頑張って下さいね!!!!

シートン動物記… 確か ヘビを長すぎるって言っていたような… 
そして 其れを読んで 確かにと納得した様な…

うん こーゆーのいいですね。
ありのままだから 語り掛けてくるモノがある。
頑張って生き抜いた 大海さんの文章から伝わってきました。

ウゾ #- | URL | 2013/10/13 19:23 [edit]


こんばんは
ダメダメで情けないクロですけど・・
自然の中を生き抜く事は簡単ではないのでしょうね。
追われるクロを慕ってついてきてくれるなんて
結構面倒見が良かったんですかね。
それとも意外と策略家だったとか(笑
ダーウインが来た・・今度見てみますね。
あっ、三味線の練習頑張ってくださいね。
三味線って、いちど弾いてみたいです。

かぜっぷ #- | URL | 2013/10/14 02:57 [edit]


limeさん、ありがとうございます(^^)

このちょっと辛い物語が、こどものための本に省かれずにちゃんと載っているというのは、ある意味とても大事なことかもしれないと思うのです。limeさんがおっしゃるように、人間のエゴとか、野生の残酷さとか、善悪を越えたところにある何かを子供心に感じたりしたような気がしています(^^)
今回、新装版を改めて読んでみて、感想はあんまり子供のころと変わらないなぁと思いまして、改めて事実の重さとか、シートンの動物を見つめる視線の大きさとか暖かさを感じたのでした。

そんな中の別の物語。クロを見ていて、何だかオオカミにも色々あるんだなぁとしみじみ感じましたが、それにしても実は頭がいいから、こんな柔軟な対応もできる個体がいるんでしょうね…
興味深く見ていたら、いつの間にか感情移入しちゃってました。
この番組のスタッフさんにはいつもやられちゃうんですよ。
キタキツネ物語も懐かしいですね! 私も見ました。
野生って、本当にある部分では残酷で、でも力強く、悲しく、懸命で、尊さを感じます。
可愛い生き物が結構残酷だったりするけれど、残酷って思うのは人間の視点であって、彼らには普通だったりするのですね。それが生きることなのだろうなぁと。
また時々、ダーウィンネタ、やると思いますが、楽しんでいただけたら嬉しいです。
コメントありがとうございました(*^_^*)

彩洋→limeさん #nLQskDKw | URL | 2013/10/14 07:34 [edit]


ウゾさん、ありがとうございます(^^)

蛇が長すぎる! そんな場面もあったでしょうか。
今回、新装版を買って、ロボは何回も読んだので覚えていたのですが、確かに昔読んだ灰色熊の話とか、全然記憶のかなたでした。シートン動物記って一通り読んだはずなのですが……
でも、改めて読んで思いました。
面白い! それは多分、シートンの動物への視線の暖かさによるのだろうと思いました。
クロはダメダメなところもいっぱいあるけれど、もうこの回は『クロの生涯』という番組を見終わったような満足感でした。一生懸命にほだされた、そんな感じかも(^^)
三味線は……残念賞でしたが、またこの先、滋賀・大阪と大会が続くので、頑張ります(*^_^*)
コメントありがとうございます(*^_^*)

彩洋→ウゾさん #nLQskDKw | URL | 2013/10/14 07:40 [edit]


かぜっぷさん、ありがとうございます(^^)

スポンサーサイトをしみじみ見つめる日々が続いていましたが、お元気で何よりです!
またお魚報告、お待ちしていますね!
オオカミはこんな生き物だという人間の勝手なイメージが先行していたのかもしれません。
クロを見て、オオカミの賢さがすごく伝わってきました。あの柔軟さは頭の良さから来ているものだと思うし、おっしゃるように自然の厳しさから生まれた智慧なのだと思います。
クロは群れに入れてもらえないのに、メスが残った大きな群れに、その群れのリーダーの目を盗んで、自分の子どもに何回も会いに来ていたのです。
本当なら諦めて見捨てちゃうらしく、こういうのは珍しいのだとか。
ダメダメだけど愛情深いクロは、きっといい奴なんでしょうね。
そう、でも確かにかぜっぷさんのおっしゃる通り、道路脇に逃げ込んだりするのを見ると、したたかだなぁと思ったり。
じっと色々なオオカミを観察して、自らの生き抜く戦略を磨いていたのかもしれませんね。そう言えば、まるで徳川家康??
でも、野生のオオカミの寿命が5年と言うのを聞いて、本当に厳しい世界なのだと思いました。
(多分チビちゃんがたくさん亡くなるのでしょうけれど)
> ダーウインが来た・・今度見てみますね。
ぜひぜひ。魚さんもたまにあります(*^_^*)

> あっ、三味線の練習頑張ってくださいね。
> 三味線って、いちど弾いてみたいです。
かぜっぷさんのお住まいの自然の中で三味線の音色!
実にいいなぁと思います。
特に津軽は叩き三味線なので(弾くのもあるけれど)、大きな自然の中で映えるかもしれません!
私も歳がだいぶ行ってから始めたので、なかなか上手になりませんが、地味に頑張っています(*^_^*)
来週の某ホールでの演奏のお手伝いに向けて、また頑張って練習しなければ……
コメントありがとうございます(*^_^*)
それから、小説のことも、嬉しくなるお言葉を頂いて、嬉しいです。これからも頑張ります(*^_^*)

彩洋→かぜっぷさん #nLQskDKw | URL | 2013/10/14 07:52 [edit]


最近、「ダーウィンが来た!」見ていないなあ〜★
こういう番組ちゃんと見ないとね。
で、一人の人間の中に「善悪」が表裏に存在しているって納得です。
そしてね、善→悪、悪→善、とその時々によって良い事が「悪い事」であったりする事もね。
人間の心理は取り巻く環境によって多彩になりますねー。

ペチュニア #- | URL | 2013/10/14 08:25 [edit]


ペチュニアさん、ありがとうございます(^^)

あ、ペチュニアさんもこっそり「ダーウィンが来た!」を気にしておられる??
30分、みっちり中身の濃い番組ですよね。難しい理屈もなくて、ただ、自然ってすごいと思える番組。
しかも結構執念の取材をしていたり。でも、この番組、ネタ探しには困らなさそう。
だって、自然界って、ドラマに満ち溢れていますものね。
こういうのを見ると、少し離れて「ニンゲン」を見ることができるようになるのかも……かなぁ?
またぜひ、ご覧になってくださいませ(*^_^*)

> で、一人の人間の中に「善悪」が表裏に存在しているって納得です。
> そしてね、善→悪、悪→善、とその時々によって良い事が「悪い事」であったりする事もね。> 人間の心理は取り巻く環境によって多彩になりますねー。
まさにおっしゃる通りなのです!
善悪って、今はいいと思ってやっていることが10年後にはダメだって分かることもあって。
私の今の仕事も、まさにそんな部分があります。このことは10年後に本当に良かったっていえる結果になっているんだろうか、といつも考えちゃいます。考えすぎると動けなくなるんですけれど。
いいと悪いの基準も変わっていきますものね。
だから、きっちり線は引けないのだろうと思っています。
鬼平の言葉は、いつも私の中のテーマなのですが……現実に接触する人の中には、たまに100%気に入らねぇ!ってことがあるのが困りもの?? でも、きっと深く知れば、いいところも気に入るところもあるんでしょうね。
世の中、だから飽きないのかもしれません……
コメントありがとうございました(*^_^*)
あ、小説のほうは気になさらずに!
そもそも、このブログ、オリジナル小説ブログとか言いながら、半分は雑記ですものね!
雑記を、特に巨石紀行を見に/読みに来てくださるの、大歓迎です!!

彩洋→ペチュニアさん #nLQskDKw | URL | 2013/10/14 08:40 [edit]


シートン動物記を、善悪で読んじゃ駄目ですよ。
と、つい言ってみた。

自然の掟は、善悪じゃないんです。

しのぶもじずり #em2m5CsA | URL | 2013/10/14 18:28 [edit]


しのぶもじずりさん、ありがとうございます(^^)

はい。その通りです。
善悪というのは、その後に私が信条として持った問題なので、この自然界のことを善悪ではかろうとは思いません。
ちょっと言葉足らずでしたね。
私はこのことを自然は無情だという言葉で示した作家さんに納得しています。人間でいうところの情ではなくて、ちょっと言葉のニュアンスは難しいのですけれど。
善でも悪でもないところにあるということを言いたかったのですが、小学生の私の感想のニュアンスですから、お見逃しください。
シートン動物記も、ダーウィンが来た!も、ありのままを語っていて素晴らしいと思っています。
コメントありがとうございました(*^_^*)

彩洋→しのぶもじずりさん #nLQskDKw | URL | 2013/10/14 18:57 [edit]

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