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コーヒーにスプーン一杯のミステリーを

オリジナル小説ブログです。目指しているのは死体の転がっていないミステリー(たまに転がりますが)。掌編から長編まで、人の心を見つめながら物語を紡いでいます。カテゴリから入ると、小説を始めから読むことができます。巨石紀行や物語談義などの雑記もお楽しみください(^^)

 

【石紀行】4.天草:矢岳巨石群(1) 

杖と登山靴を購入した私は、もう怖いものなしですぐにまた石を求めて、今度は九州へ。
今回ご紹介するのは、熊本天草市姫戸にある白嶽森林公園の中にある矢岳巨石群です。
この石たちに出会ったとき、母が言った言葉。
「これこそ、この場に来て、見て、触れなければわからない」
聞くと見るとでは大違い、と言いますが、まさにそんな巨石です。

例のごとく、アクセスからご説明を。
熊本駅からレンタカーで天草、と書けば簡単ですが、天草は遠かった。熊本ラーメンを食べてくつろいでいる場合ではなかったのです。しかし、九州本土から島を渡りながらの景色は大変美しく、一見の価値があります。
天草へ
それに、道の駅で売っている熊本みかんが大変美味しい。適度な酸味に濃厚な甘み。
それはともかく、上天草に入って海沿いを南下、白嶽森林公園内にはキャンプ場もあるというので、きっとわからなかったら誰かが教えてくれるのだろうと山の中へ。
たしかに、キャンプ場の管理棟らしきものはありましたが、無人。泊り客がいなければ誰もいないのかもしれません。
例のごとく、自力です。看板を頼りにレンタカーを道沿いに放置して、山の中へ。
看板
ほとんど何のことかわからない地図ですが、鳥居があり矢岳神社への細い参道(山道)があります。
看板によると、ヤタケというのはシュメール語で神の峰という意味。「ヤ」は神であり北極星を意味していたそうです。矢岳の他に白岳、ツワ岳という峰が連なっているのですが、白は日本の古語では蛇の意味。ふもとには永目という集落がありますが、ナーガつまり海洋民族の言葉では蛇の神様のことで、「メ」はシュメール語で「祈る」という意味。つまり永目とは「蛇神に祈る」ということになります。もう一つのツワ岳のツワ、ラムセス17世の石室に描かれた龍座のα星がツワン=当時の北極星であったとか。
日本にある巨石には海洋民族との結びつきを示唆するものも多くあります。高知の唐人石巨石群など、どう見ても海からの目印に見える。シュメール文字が刻まれているのでは、という岩も多くあります。
もしかすると、いえ、きっと、古代の人々は私たちが知るよりも交易の範囲は広く、海は大陸と大陸を隔てるものではなく、繋げるものだったのでしょう。

さて、矢岳神社へご案内します。
矢岳1矢岳2
小さな石の鳥居、灯篭、狛犬、トタンで造られたような小さな社。
大変静謐な空気が漂い、あたりにも大小様々の大きさの石があります。
中でも、まるで石で囲まれた部屋のような空間。この中、妙に落ち着きます。
矢岳3
神社を後にして更に頑張って登ります。そして突然、視界が開けたと思ったら、この矢岳ドルメンが目の前に現れます。
矢岳5
矢岳4
3Dではありませんが、臨場感を出したくて、2枚連ねてしまいました。
ドルメン、というのは支石墓のことですが、墳墓にあたる部分の周りにいくつかの支石を立て、上に天井岩を置いた形のもの。アイルランドなど西ヨーロッパにはいくつも大きなドルメンが残されています。
墓なのでしょうか。それにしてもこの天井石は本当に大きい。
中に入ることができます。
そう、入ってい見なければわからない、その中の空気。
矢岳7
入り口は上のドルメンの写真の左側、屈んで入り込みます。立ち上がることはできないけれど、中はかなり広い。斜面になっていて(階段状と説明している場合もありますが…階段というより斜面)、屈みながら西側から東側へ登ってみます。
微妙なバランスで、いくつかの小さめの石が、巨大な天井石を支えています。厚さ1.5m、周囲40m、総重量は約500t。世界でも最大級の天井石です。
矢岳11
最も東側になる上方には祭壇のような平たい石があります。あまりに危険そうで東側の外からは入らなかったのですが(実は私、まだ捻挫の足が痛いのにこんなところに来てしまっておりました)、この祭壇状の石の下はどうやら空間があって、石室のようになっているらしいのです。ロッククライミングをすれば、上のドルメンの写真の右側、キューブ状の岩の隙間から入れるとか……。このキューブ状の石、どうやら人為的に形を整えられたもののようです。
矢岳6
さて、お墓でしょうか。それとも?
この天井石の上に立ち、ある長さの杖を立て、スバルがその先に現れた時を種を播く時期とした、とも言われます。観測所だったのでしょうか。エジプトのピラミッドが、墓ではなく天体観測の巨大な装置、祭礼のためのモニュメントだったのではという話と同じですね。
ドルメンから振り返ると、この美しい不知火海。
矢岳8
その2に続きます。

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Category: 石の紀行文(写真つき)

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コメント


NoTitle

確かに岩が重なっていると言うのはそれだけで神秘ですからね。
なんともいえない表現と、そこに至るまでの過程を考えるだけでも魅力的ですよね。

LandM #- | URL | 2013/05/25 07:05 [edit]


LandMさん、ありがとうございます!

> 確かに岩が重なっていると言うのはそれだけで神秘ですからね。
そうなんですね。このドルメンというもので一番身近なのは、飛鳥の石舞台ですが、この矢岳ドルメン、本当に山の中にあって、かなり頑張って登って(購入した杖は本当に役に立つ!)、開けたと思ったら、いきなりでん!と目の前に。
その迫力と感動はちょっと現場に行ってみなければ分からないものでもあるのですが、ただ、この写真だけでも何か感じていただけたら、とても嬉しいです。

> なんともいえない表現と、そこに至るまでの過程を考えるだけでも魅力的ですよね。
そうなんですね、巨石たちは何か理由があってこうなっているようですし、この思いを巡らせる過程が楽しいです。今となっては永遠に答えがでないことではありますが(タイムマシンができたら別だけど)、そういう思いめぐらす時間は楽しいですよね!
いつも石のコーナーにコメントを頂いて嬉しいです(^^)
ありがとうございます(^^)(^^)

そして…連載中の【隧道の光】、読ませていただいております。
何だか、パニックムービーのような感じで、色んな人の動きがそれぞれの個性の結果でいながら、ばらばらの中で何とかしようとする底力を感じるなぁと思いながら読んでおります。
あと5話、終了したらコメントを書かせていただきますね!

大海彩洋 #nLQskDKw | URL | 2013/05/25 10:35 [edit]

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