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コーヒーにスプーン一杯のミステリーを

オリジナル小説ブログです。目指しているのは死体の転がっていないミステリー(たまに転がりますが)。掌編から長編まで、人の心を見つめながら物語を紡いでいます。カテゴリから入ると、小説を始めから読むことができます。巨石紀行や物語談義などの雑記もお楽しみください(^^)

 

【奇跡を売る店】サンタクロースの棺~おけら参り 

【奇跡を売る店】サンタクロース殺人事件、もう一つの結末です。
始末篇、と言った方がいいのかもしれません。
この方が納得される方もいるかもしれませんし、こういう思わせぶりなすっきりしない結末はイヤって人もいるだろうな、と思いつつ。
せっかく皆様に「読後感が良かった」とほのぼのしていただいた後で、何をする……って気もしますが。
でも、本当は15年も前のこと。正直なところ、誰の記憶もあてになりません。
あるいは、15年間、みなが別の物語を上塗りしてきたかもしれない……

やっぱり天邪鬼な大海がお贈りする、もう一つの物語。
とはいえ、蓮の勘繰りすぎかもしれませんので、皆様が自由に結末をつけて下さればいいなぁと思います。

そして、前回はあまり出してやらなかった、もう一人の重要人物。
新年を迎えた蓮と和子と共に、彼をご紹介したいと思います。
蓮にとって、血の繋がらない、心の家族で迎える新年、かもしれません。





「あれ? 天河石? それ、どうしたん?」
 大晦日の日、蓮はぼんやりと、涙型に研磨されチェーンをつけた天河石のネックレスを見つめながら、『奇跡屋』の二階で人を待っていた。
 日中はどれほど寒くても、太陽の光とはこれほどまでに有難いものだということを思い出させてくれる。だが、いったん陽が落ちると、気温は一気に零に近付く。灯りや人の体温が作り出す温もりのないこの事務所では、尚更それが身に沁みた。

 蓮は接客用のソファに寝転がるようにして天河石を見つめていた。
 ソファの背から舟がその天河石を覗き込んで来る。
 天河石から視線を舟に移すと、そのあまりの近さに一瞬驚く。いや、驚いたのは、舟の目が魁にそっくりだということを改めて発見したからだった。親子だから当たり前なのだが、何故かそのことが心の深い所に沈みこんで広がっていく。
 連の従弟である舟は、男の連から見ても妙に色気のある顔つきをしている。美青年の範疇に入るとは思うが、口を開いたら関西弁丸出しの憎まれ口だ。だが逆にそれが人の気を惹きつける。二重の意味で、この生意気な唇を黙らせてみたいと思う連中が確かにいるのだ。栗色の目、少しだけ染めている明るい髪の色、そして細っこい身体。だがこう見えて、喧嘩には滅法強い。

「あ、分かった。海ちゃんにプレゼントや。あれ、クリスマスに会ったんじゃなかったん?」
 蓮は黙っていた。婚約を破棄してからも続いていた二人のクリスマスの逢瀬が、初めて途絶えた。喧嘩したわけではなく、海が診ている入院患者の容態が悪かったのだ。そういうことはあり得ると言えばあり得ることなのだが、たまたまこれまでは数時間程度の時間を何とか作ることができていただけのことだ。
 そういう仕事をしている、としか言えないし、そういう仕事を選び、続けている海には、彼女なりの優先順位がある。
 天河石に何か気持ちを託そうとした訳ではないのだが、たまたま一階の店で目に入ったのがこの石だった。

 この石を見ていると、ずっと引っかかっていたことが頭の隅で蠢きだす。
「何か気になるん?」
 蓮は舟の目を黙って見つめる。
 一体、こいつは何をしているのだろう。そして、一体何を俺に言えないままでいるのだろう。
「何か腑に落ちないんや」
「何が?」
「あの時……警察を呼んで、神社の裏手から笙子さんのお父さんの遺体を掘り起こした時、何てのか、妙な感じがあったんや」
「妙な感じ?」
「まるで棺を開けているような気がした」

 舟はふーん、という顔をして、少し茶化すように言った。
「棺? 考古学者の発掘みたいやな」
「あの遺体はサンタクロースの衣装の上に寝かされていたように見えた。それから一升瓶が数本。まるで棺にその人が生前に好きやったものを納めるみたいや。幼女連続殺人犯がそんな洒落たことをするとは思えへん」
「それは笙ちゃんのお父さんが自分で埋めたんとちゃうん? 大好きやったお酒の棺として」
「そうだな、そういう話に納まった」

 蓮はじっと舟を見つめたまま、そして舟も答えを知っていて回答者を試すようにじっと蓮を見つめている。
「お前、何かあの子に吹き込んだんやないのか?」
「俺が何を?」
「あの子がまだ小学生にもならない時の記憶がそれほど正確とは思えへん。十五年も前に見た出来事や人の顔なんて、普通は覚えてへん。もしかして何かを見たんやとしても、子どもの彼女がどう解釈してどう記憶したか、記憶ほどあてにならんものはない。今確かな事実は、三澤正興さんが埋められていたこと、あの頃、幼女連続殺人事件があってまだ犯人が捕まってへん、それだけなんや」

「んで、俺が何を吹き込んだって?」
「その時、誰かに追いかけられてなかった? なんて聞いたんとちゃうんか?」
「それで? 俺が誘導尋問で、真実とは全く別物の彼女の記憶をでっち上げたとか? 蓮兄ちゃんは、もしかして、笙ちゃんはもっとショックな場面を見たとか思ってる? たとえば、お父さんは穴を掘る前からもう死んでて、そのお父さんを埋めてたんは、彼女もよく知っている誰かやったとか。そう、例えばおじいちゃんとか、お母さんとかね。だから彼女はショックのあまり、記憶が混乱してる。あるいは別の物語に作り替えて、記憶の引き出しに仕舞っている。で、家族はみんなで庇い合ってるとか」
 微かに笑うような舟の口元が、窓の外からの光で揺らめいて見えていた。

「……なんちゃって」
「お前、誰かに何か頼まれたのか」
「誰に? 安倍家の誰か? あるいは気まぐれな玉櫛婆さんとか? でも、兄ちゃんは笙ちゃんのお母さんと話したんやろ。死を前にした人が嘘つくって思うんか?」
「最後まで何かを守るってこともあるやろ」
「雅楽の家の名誉とか、父親が本当はもっともっとダメな人間だったということを娘に知られたくないとか? だったらそれでもええやん。もしかしてダメ親父でも、間違いを犯した母親でも、笙ちゃんは愛されてたと思うで。そりゃ言葉や行動は伴ってなかったかもしれんけど。それやのに、蓮兄ちゃんは何かを暴きたいんか?」
 蓮にはもう答えることも聞くことも何もなかった。

 何があったのか、鍵となる人物が口をつぐんで墓場まで持っていく覚悟であるなら、もう何も表には出てこないだろう。
 それに、何よりただ蓮の思い過ごしかもしれない。
 あの場所がサンタクロースの棺に見えた、などということは。
「大体、十五年も前のことや。大人だって、正しく記憶しているとは限らへんで。その十五年を過ごす間に、少しずつ記憶が修正されてしもうたかもしれへん。あるいはこんなん勘繰る方がおかしくて、もしかして、全て蓮兄ちゃんや笙ちゃんが聞いた通りかもしれへん。俺は、これが正しい答えやと思うけど」
 こんな時、魁はどうしていたのだろう。刑事だった頃なら、どうしていただろう。そして、刑事を辞めて探偵になった後なら、どうしていたのだろう。
 そしてもしかして、笙子自身、何かを感じながら、全て内に畳み込んだかもしれない。ただ強く生きるために。前を向くために。本当のことを知っているのは、その人自身なのだ。

 舟がふいっとソファから離れた。そして呟くように言う。
「蓮兄ちゃんは、良心であろうとする」
「何やって?」
「白か黒か、自分の中で収めようとするんや。自分の良心が傷つかないように生きてる。だから医者もやめて、和子を引き取って……けど、良心にだけ従ってたら、自分を追い詰めるんとちゃうんか。自分で自分を窮屈にしてるように見える。時々他人にもそれを求める」
 蓮はソファに座り直した。
「じゃあ、お前はどうなんや。俺に何か言うてへんことがあるやろ」

 舟は答えずに蓮の前に回ってきて、手を出した。
「何や」
「それ頂戴」
「石か?」
「海ちゃんやのうて、俺に頂戴。俺に希望を分けてくれてもええやろ」
「女のするもんやぞ」
「だって、兄ちゃん、昔、魁の石を拒否したやろ。それであの親子石は俺らの手から他の人んとこに行ってしもうたんや」
 それもそうだ。

 蓮は天河石を舟の手に載せる。舟の手の上で、天河石が弱い光を返している。太陽の光を受けたなら、虹が見えるはずなのに、今はただ弱く青く揺らめいているだけだ。
「そんなええもんやないで」
「うん、構へん」
 舟は自分でネックレスを首に回す。
 和子がつけているラピスラズリのお守り袋を思い出す。あれから、有難うも嬉しいとも言わないが、和子はほとんど肌身離さずつけてくれていた。

「あ、除夜の鐘や」
 冷えた町の空気を伝わって、今年最後の鐘の音が二人の空間にも届く。小さな箱の中で、ソファも机もベッドも本棚も、小さなペンや流しのコップとスプーンも、まるでおもちゃの作り物のように儚く思える。そして、自分たちもまた、小さな人形のように静かに佇んで、鐘の音を聞いている。
「お前、どっかでひとつ、鐘つかせてもろうた方がええんとちゃうんか。煩悩まみれやろ」
「蓮兄ちゃんこそ」
 そう言って舟はふっと笑う。蓮も何となく笑みを返す。
「ほんなら、俺、もう行くわ。年の始めにハッピーニューイヤーを言う最初の相手が蓮兄ちゃんて、何や悲しいし」
 愛想なく舟は背を向け、階段を降りていく。蓮は手を挙げただけで、何を言えばいいのかも分からない。兄弟で別れる時の挨拶というのは、本当に適当なものがない。もうすぐ新年を迎えるこの時であっても、じゃあ、ああ、だたそれだけだ。

 舟の足音が階段を降りていく途中で、表の扉が開く音が重なった。二階にまで風が舞い込んで来る。
「凌雲先生、今年もおけら参りですか」
 舟の声。
「舟、お前も一緒に行かないのか?」
 穏やかでよく通るハイバリトンの声が、微かな空気の動きと共に伝わってくる。
「遠慮しときます。また大原に行きますよ。やぁ、にこ。風邪ひかないように行ってきぃや」
 待ち人が来たので、蓮もダウンをとって袖を通し、マフラーを掴んだ。階段を降りると、和子と一緒に、大原に住む長身の仏師が蓮を待っている。

 いつも作務衣姿なので、このような普通に一張羅のスーツを着ている格好は珍しい。外国人とは思えないほどに和服も作務衣も似合うのだが、それはこの男が世俗を捨てて仏像制作に、寝食の時間以外のほとんどを当てているからなのかもしれない。
 くすんだ金の髪、青灰色の瞳、見つめられると自分が彼にとっての特別な人間であると勘違いしてしまいそうになる。彼の怖いくらいに整った綺麗な顔を見ていると、神というのはどれほど素晴らしい芸術家なのかと思わずにはいられない。尤も、大方は「いまいち」の作品を作っている気がするのだが。
 どういう出自なのか、彼はまるで語らないが、その立ち姿だけでも、特別な生まれではないかと思わせる。日本に住んですでに十五年は過ぎているというし、もう故郷に帰る気持ちはないのかもしれない。
 少なくとも蓮は、そして多分、舟や和子も、そうであってほしいと願っている。

 大和凌雲という号は、蓮が中学生の時から変わっていない。本名はもう忘れたと本人は言う。
 凌雲は蓮が小学生の時から世話になっている寺の住職の知り合いで、もともと蓮の家庭教師だった。頼るべき両親を失った蓮にとっては、親でもあり兄ともいえる存在だった。魁が頼んだのかどうかは知らないが、根気よく、本当の親以上に我慢強く、蓮の面倒を見てくれた。
 ちなみに凌雲は舟の面倒を見ていてくれたこともあるし、今でも舟は時々大原に行ってこの男を頼っているようだ。そしていつの間にか、和子もこの男には懐くようになっている。

 大晦日から正月三が日を一緒に過ごすようになったのは、いつのころからだったのだろう。蓮が仕事を始めてからは、逆にその三日間以外を共に過ごすことは難しくなった。病院に勤めていた時も、辞めた後でも、蓮の生活は二十四時間何かに当てはめられているからだ。
 それでも、いつもどこかで心配している。特に寒い冬は尚更だ。彼の住む大原の庵は、心を鎮めて仏像を彫るのにはいいのかもしれないが、一人で過ごすには寒すぎる。
 仏像を彫ったまま、いつの間にか息絶えていても分からないのは困ると言って、何とか説き伏せて携帯電話を持ってもらったのは去年のことだった。始めは蓮の名前しかなかった彼の携帯にも、今ではいくつか契約相手の電話番号が登録されている。とは言え、ほとんどの契約相手は昔からの馴染みで、彼がほとんど電話に出ないことを知っているので、直接庵を訪ねてくる。

 八坂神社まで、心臓の病気を持つ和子の足では少ししんどい。それでも途中までは和子は一生懸命歩こうとする。やがて四条大橋を渡った辺りで、和子は蓮ではなく凌雲のオーバーコートの裾を引っ張る。凌雲が和子を抱っこして、そして黙ったまま八坂神社までの道をゆっくりと歩く。
 大晦日の四条通、八坂さんの鳥居の赤に滲む街灯、祇園の赤い灯、往来する人々や通りを往く車でさえもまるで現実のものではないように思える。縄の先についた小さな火を絶やさないようにと、くるくると回しながら行き過ぎる家族連れを、和子は凌雲の肩越しからじっと見つめている。後ろを歩く蓮と目が合うと、きっと唇を引き結び、凌雲の肩に顔を埋める。

 こうして歩いているうちに、いつの間にか新年を迎える。
 ただこうして今年から来年へと、昨年から今年へと当たり前に連続した時を歩いているのだ。それはただ昨日から今日への道でもある。延々と続く時間には、切れ目も区切りもない。
 ただ、道端でカウントダウンをする若者の集団の声で、新しい年になったと分かるだけなのだ。
 ものすごい人出だということは分かっているのに、あのような山の奥に住んでいて人恋しいこともあるのか、凌雲は嫌がらずにこの人混みにもまれている。和子を抱っこしようかと聞くと、まだいいと答えが返ってくる。和子は疲れたともいやだとも言わない。三人ともが、ただ共に歩き、町の人々の賑わいにより何かを共有し、想いを温める時間を必要としていた。

 本殿まで一時間。やっとたどり着いて柏手を打ち、蓮は手を合わせた。
 和子も隣で同じように小さな手を合わせている。
 和子の願いを蓮は知らない。そして蓮の願いも和子は知らない。
 隣で目を閉じる男の願いも、蓮は知らない。
 この多くの人々の願いも、どれほど小さなものも大きなものも、蓮には分からない。それでも、今ここで三人は同じ時間を過ごしている。ここに集う多くの人々もまた、同じ時間の中にいる。
 火縄を買い、そこからさらに一時間ほどもかかって、おけら灯篭から火を貰った。途中で和子が眠ってしまってから、蓮は凌雲の手から和子を受け取る。

 大晦日から元旦とは言え、大原まではもうバスもない時間なので、タクシーに乗った。通りを一本越えるたびに賑わいは遠くなり、建物の屋根も低くなり、やがて家の灯りが疎らになる。山を越えて辺りがほとんど完全に闇にのまれてしまうと、蓮は何故か少しだけ安心した。
 この闇が蓮を隠してくれる。蓮と、凌雲と、和子を。あらゆる悲しみも苦しも届かない場所に包んでくれる。

 凌雲の庵は、ある財閥の隠居が道楽に作ったものだった。凌雲は古い美術品の修復や整理も手掛けている。その財閥の所蔵する美術品の管理を手伝っていた関係で、隠居と懇意にしていたのだが、隠居が亡くなる時に遺言でどうしても凌雲にと言って譲ったのだ。
 もともと大金持ちが清貧なる生活に憧れて作ったものだから、狭くはないが、調度というものはほとんど何もない。有難いのはご隠居が風呂好きで、小さな内風呂と露天風呂、井戸があることだった。それに囲炉裏の間。これを清貧というのかどうかは分からないが。

 大きな土間があるので、凌雲はここを仕事場にしている。修復の対象のほとんどは神社仏閣の宝物で、それ以外の時間はずっと仏像を彫っている。多くは小さな仏で、円空仏にも似たその姿は、優しいようでいてどこか厳しい風情を漂わせている。一体一体彫り進めていくうちに、表情は変わっていくという。柔和になっていくというわけでもない。むしろ、静かな厳しさを漂わせたお顔になっていく。無の境地というのなら、そうかもしれない。
 凌雲が何もかも捨ててこの地に落ち着いている理由を、蓮は全て知っているわけではない。だが、感じることはできる。
 何かを諦め、何かを弔い、命を静かに燃やしている。

 土間の中心に大柄な男性ほどの背丈の阿弥陀如来が座している。半年ほど前から凌雲が手掛けているもので、注文したのはずっと北のほうの村の小さな寺だという。誰にも気が付かれずに、ひっそりと時間を過ごす場所にこそ、この阿弥陀如来は必要とされている。
 八坂さんのおけら灯篭から分けてもらい持ち帰った火縄から、小さな火を囲炉裏に移す。この火で飯を焚いたら、その年は食には困らないのだという。
 和子を囲炉裏の間と続きの小部屋に寝かせて、顔が見えるように板戸を開け放したまま、蓮と凌雲は囲炉裏を挟んで向かい合わせに座っていた。

 ぱちぱちと炭が爆ぜる音以外は何も聞こえない。揺れさざめく火が、凌雲の彫っている阿弥陀如来のお顔を一瞬一瞬変えていく。怒りや哀しみもあれば、優しさや喜びや愛もある。仏にいくつもの顔があるのか、ただ見る者の心によるものなのか。
 蓮にとって、一年でただこの数日、あるいは元旦の太陽を迎えるまでのわずか数時間ほどに充たされた時間はない。何も話さず、何も求めず、ただこうして未完成の御仏に見守られて座っている。

 もしも魂の細胞が始めはひとつで、何かの間違いで割れてしまったのだとしたら、この時だけ、魂がひとつに融け合っていると感じる。惹かれあう親子石のように、強い力で魂が触れ合っている。そこには何もいらない。言葉も、見つめ合う視線も、触れ合う手も、何もいらない。
 ただそこにこの人がいるから、この場所に帰ってこようと思う。
 何があったのだとしても、蓮が崩れてしまわずに立っていられるのは、この時間があるからだ。この時間によって、魂は洗われて、また新しい年を迎える。

 海が婚約を破棄することに同意した理由を、蓮は一度だけ聞いたことがある。
 海は理由を三つ、言った。一つは、蓮が海に対して後ろめたさを持っているからだと言った。蓮が犯した間違いは取り返しがつかないとしても、その間違い自体よりも、卑屈になる蓮を見ているのが嫌だと言ったのだ。そしてもう一つは、海は自分のわがままだと言った。海自身が、結婚して子どもが生まれて家庭に注ぐエネルギーが増えることで、失うものを考えてしまったからだと。
 最後のひとつは、海ははっきりとは言わなかった。ただ、釈迦堂君には私と一緒にいる以上に充たされる場所があるんだよね、と言った。蓮は否定しなかった。自分がいかなる時も、心の内でその時間を求め、その時間があるがゆえに生かされているということを。

 蓮は阿弥陀如来の顔を見上げる。磨かれた木の表に照りかえる囲炉裏の小さな火。火縄の先で燃えていたごく小さな火が、こうして大きくなり、御仏に映り、やがて世界を照らしていく。隣の部屋で眠る小さな和子にも、部屋の片隅に震える小さな虫にも、あまねく光が届く。

 新しい年。
 静かに何かが動き始める。嘘でも幻でも、その歩む足が確かであれば、やがてそこには道ができる。道ができたなら、また一歩を先へと進めていくことができるだろう。
 自らの内にある力を信じることでこそ、希望が生まれる。
「蓮」
「うん……」
「あけましておめでとう」
 蓮は目を閉じた。
 本当に失いたくないものは、今ここに全てある。
「……おめでとう」



火は、火縄をくるくる回さなくても消えないのですけれど……なんか、回したくなる……
火を持って公共交通機関には乗れません……ということになっているけれど、実は大目に見てもらえるという噂も。
これを持ち帰り、竈の火にしたら、その年、食いっぱぐれないよ、ということ。
凌雲先生たちみたいに、夜中に行かずに(すごい人で、大変なことに……)、19時半ごろに行きましょう。
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Category: (1)サンタクロース殺人事件(完結)

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コメント


ぅうう…

ケータイで読むには長いわぁ…(遠い目

ねこ #lMBqkpAs | URL | 2014/01/07 13:41 [edit]


ねこさん!ぜひ携帯の機種変更を^_^;

多分、ねこさんのケータイは……かな~り年季が^^;
私のボロガラケーでも読めるのですよ(うふふ……(#^.^#))
ぜひ、新年会で語り合いましょう(いつ?)!
来週はちょっと無理そうなので、う~ん。
(って、どんな私信^^;)
また、紙ベースも考えますね(*^_^*)
でも、ケータイは機種変更した方が……・

彩洋→ねこさん #nLQskDKw | URL | 2014/01/07 19:04 [edit]


いいな

蓮の、年越しの過ごし方。
静かで厳かで、そしているべき場所にいるという安堵が伝わってきます。
これ、真シリーズのような重さは無いけど、やっぱり彼らのもう一つの世界ですね。
凌雲さんは、やっぱり竹流にしか思えない^^
学生の頃は帰省していたので、年越しを京都でしたことはないですが、あの八坂さんあたりは、人出が多いのでしょうか。厳かな、いい雰囲気なのでしょうね。
(余談ですが、あの筋の都路里。大好きでよく行っていました)

八坂へ向かう3人は、本当の親子の様に見えました。
もう・・・家族になりなさいよ、と言いたくなります(笑)
幸せな1単位=家族。で、いいじゃない。

舟と蓮の二つの存在が、なかなか微妙なところですが。
互いに必要としているような、そっけないような。
真という人間を二つに分けた存在だけど、いつか融合するのかしら・・・・・おっと。邪なことを考えてしまった。

事件のほうは、蓮が思っている事が真実なのかもしれませんよね。たぶんそうなんだと思います。なんとなく。
でも、すべての事件を正しく証明することが是なのかどうかは、難しいですよね。暴かないほうがいい真実も、あるのかも。ミステリーは、その辺の扱い方も、味わいになりますね。

lime #GCA3nAmE | URL | 2014/01/07 23:09 [edit]


ああ、そっち

こんばんは。

そっちの結末が、私の想像していたものでした。性格悪いぞ、私。でも、この「真実は藪の中」の方がいいんでしょうね。

そして、あれですね。limeさんもおっしゃっているけれど、この人だけ、竹流のまんまだ……。この人が出てきたら、今まで他人だった蓮が真になっちゃったような。

和子の態度が、いいですね。素直に蓮に甘えないのだけれど、ところどころに「本当はね」が垣間見えています。

このシリーズの次の展開、お待ちしています。

八少女 夕 #9yMhI49k | URL | 2014/01/08 06:16 [edit]


いいなあ、このお正月のおけら参り。
言葉少なく三人で行く道。
私は関東人なので、この映像ではじめてみましたが、うん、まわしたくなる気持ちわかる^^
のんびりのんびり歩きたい道と時だなあ。
良いですね、京都。

京都弁(関西弁?)が心地よくて。
トピック的にはミステリーなことを言い合っているのかもしれないのでしょうけれど、言葉の響きが、なんともいえない。(話の内容よりそっちですみません)
この、兄弟ではなく、いとこの会話、探り合いが気になる気になる。
気を許しているようで気を使っているような。どうなんですかね。

この、年をわたるときって、1年に一度なんですよね。
そうそう、昨日から今日で明日なんだけど、ちがーうのよ。
そんな特別な時間を共有することが出来るのは、ちょっと奇跡に近いものも感じる。
おっと、良いところでおわりっすか。良いところでぇ~~(^^;)

けい #- | URL | 2014/01/08 19:18 [edit]


limeさん、ありがとうございます(^^)

私も年越しはいつもあわただしいので、こんな風に穏やかに大事な人とただ静かに過ごすってことはないんですよね。そこで、ちょっと憧れの年越シーンを書いてみました。
派手なものは何もなくて、カウントダウンもなくて、いつの間にか道を歩いているうちにその時が過ぎていて、後は囲炉裏を囲んで静かに、会話もないけれど、穏やかな気持ちで過ごす……でもこれが成立するのは大事な人が傍にいるから、なんでしょうね。
この話、真シリーズのような設定上の縛りがほとんどないので、自由にちょっと浮かんだ理想のシーンを描けるという……書いていても楽しいです。でも、あんまり好き勝手していると、あとで辻褄合わせに四苦八苦したりするんですけれど。
limeさんのようなストーリーありきのお話じゃないので(本当はわたしもそうしたいのだけれど)、自由にどこへ行くって感じのお話になりますが、時々顔を出しますので、また可愛がってやってくださいませ(*^_^*)

> 凌雲さんは、やっぱり竹流にしか思えない^^
はい。ほんとです。この人だけは、設定をほとんどそのまま残しているので、まさにそのままかもしれません。
でも新しい登場人物として見ていただいても一向に構わない……はず^^;

年越しの八坂さん界隈なんて、近づくものではありませんね。でも、あのあたりは普段から雰囲気のある場所ですし、夜、しかも新年を迎える夜ですから、特別な感じはあったと……思うけれど、もう恐ろしく昔の記憶なので^^;
都路里……祇園辻利ですね。あのあたり、和菓子屋さんは素敵なところ多いですよね(^^) あ、宇治茶か。

こういう、血の繋がりはないけれど、心が通じ合っている(一見は通じ合っていないようにも見えるけれど)関係、愛とか恋とかじゃないけれど、気持ちが通い合っている関係を書くのって楽しいです(よね?)。
> 幸せな1単位=家族。で、いいじゃない。
ほんとうだ(*^_^*) でも、まだまだ和子と蓮の物語を書かなくちゃ(いつか…)
舟と蓮も、きっといつかいいところに収まると思います(*^_^*)
今はね、舟にはやらなければならないことがあるのですよね……いい子、のはずなんですけれど。
そして、多分、蓮はそれをちゃんと分かってるんですけれど。
でも、お互いこんな口をきいていられるのは信じ合っているからなんですよね、きっと。

そして、事件の方。実は多分私の中では、ここの書かれているよりももっとはっきりと答えはあったのですけれど(しかも、舟の台詞の中に名前が挙がっている以外の人が……)。
でも、ま、この件はこれ以上は突っ込まないことにしようと思っています。
正しさって、本当はなんなんでしょうね。答えにたどりつくのは難しそうです。
コメントありがとうございました(*^_^*)

彩洋→limeさん #nLQskDKw | URL | 2014/01/08 21:52 [edit]


夕さん、ありがとうございます(^^)

うふふ。やっぱり、ですね。
夕さんも私も……性格悪い、なんてことはちょっと置いといて^^;
はい、私が普通に書いたらこうなるんですよね。でも前回までのお話は真実を曲げたのではなくて、実は……をあえて伏せちゃって書いてあっただけで(みなまで書かずに)。今回は、もう少しはっきりと匂わせておこうと。私の中では、ある犯人がいますが、それは犯人というよりも事故だったのかも。そして核心となる人物は……・という感じで、本当はちょっと残念なストーリーだったのです。
でも、もうここは「藪の中」にしておきましょう。
そもそも、お母さんの言い訳がかなり苦しいですよね。一生懸命取り繕っている……でも、お母さんも自分のためだったらこんなにも一生懸命とりつくろわないんですよね。ここがミソだったりします。
私の中の「犯人」は実は……
ということで、この件は終わりにします^^;

そして「竹流のまんまの人」……^^;
多分、どちらも本当にもともとジョルジョ・ヴォルテラ、なのですね。
東京に来て真に会ったか、京都に来て蓮と舟たちに会ったか、の違いかも^^;
でも、一応、別のお話なので、適当に流しながら、読んでやってくださいませ(*^_^*)
そう、蓮は真よりもある意味ストイックですし、舟は真のブラック面を結構背負ってくれている感じがします。でも、人って、結構二面性がありますものね。
そして、和子。この子と蓮の物語が、もともと中核にあったので、これはまたいつか書きたいと思います。
親子なのか何なのか、よくわかりませんが、一生懸命の二人が、ちょっとすれ違いながらも共に生きていく、そういうお話なのです。
でも……これはちょっと置いといて、まずはマコトシリーズを、あ、ちがった、真シリーズを書いていかなくちゃ。時々遊ぶ程度にします^^;
でも、また書いた時にはぜひ、楽しんでいただけたらと思います。
読んでいただいて、本当にありがとうございます(*^_^*)

彩洋→夕さん #nLQskDKw | URL | 2014/01/08 23:01 [edit]


けいさん、ありがとうございます(^^)

ありがとうございます。いつかちょっとだけ書いてみようと思う風物詩ってありますよね。
おけら参りはそのひとつでした。くるくる回さないと火が消えちゃうと聞いていたのですが、実際にはそんなに回していなくても消えないような……でも、回したくなる、みたいな。
この、血の繋がりはない三人。心もばっちり分かり合っているわけではないのだけれど、ただ必要としていて必要とされている、そういう関係性。言葉も多くはないけれど求め合っている感じ、それが出たらよいなぁと思いながら書いておりました。
年が動く数日だけは絶対に一緒に過ごす、という関係。なんかちょっといいかなぁと思って書いてみました。
きっと2人とも、いえ、和子をいれて三人とも、この時を待ち望んで1年を過ごしているのだろうなぁ。

そして、蓮と舟の会話を楽しんでいただけて嬉しいです。
この二人だけ、見事な関西弁になっています。
そう言えば、以前、枚方(=大阪の一都市)舞台の某恋愛ものを全て標準語で書いたときに、方言談義になりましたが……あの時は敢えて、特に恋愛小説では関西弁が鬱陶しいかなぁと思って全て標準語で書いたのですが……書き言葉の方言は鬱陶しい持論をかざしていたのに、今度は堂々と方言。でも、この二人の会話はやっぱり関西弁だよなぁと思いまして……
蓮は海と舟が相手の時だけ思い切り関西弁。舟は誰でもいっしょ。でも蓮相手だと、安心してしゃべってると思うのですね。内容は……腹の探り合いですけれど(^^)
なんだかんだといっても、幼いころから顔を突き合わせている関係。
言葉以上に分かり合っていると思うけれど、不器用なんでしょうね、お互いに(^^)
まだまだ揺れ動く関係性、これからもお楽しみいただければと思います。
いつになるかは……不明ですが^^;
またそのうち、このゆかいな仲間たちに会いに来てやってくださいませ(*^_^*)
読んでくださって、ありがとうございます(*^_^*)

彩洋→けいさん #nLQskDKw | URL | 2014/01/08 23:25 [edit]


こんばんは~。

そうですね。蓮と舟の会話によって、ちょっとモヤモヤと引っ掛かっていた物が取れたような気がします。
事件のはっきりとした種明かしがあったわけではありませんが、この終わり方で自然な結末になったような気がします。でも石、あげちゃうんですね。

おけら参り、良かったです。京都のお正月という感じですね。
前作では少し唐突だった凌雲先生の種明かしもきちんとおこなわれ、ここでもサキは納得です。お参りに行くにこの様子もとても可愛かったです。“きっと唇を引き結び、凌雲の肩に顔を埋める”素敵な表現ですね。
にこは何を祈ったのでしょう。ちょっと気になりました。

凌雲の庵の描写、素敵ですね。サキもこんなところに住んでみたいです。山深い村にあるこんな素敵な庵、囲炉裏の間、憧れてしまいます。ぱちぱちと炭が爆ぜる音以外は何も聞こえない……そんなところで静かに新年を迎えてみたいです。
蓮の故郷はここなんですね。
海の気持ちも分るような気がします。少し根が深くて解決には難儀しそうですが、彩洋さんはどのように展開されるのでしょう?
新しい年。
新しい希望が生まれました。
間延びしたとおっしゃる方もいらっしゃるかもしれませんが、サキはこちらの終わり方の方が好きです。

でも、タクシーで火縄が持ち帰れるのですね。さすが京都。伝統最優先ということでしょうか。

山西 サキ #0t8Ai07g | URL | 2014/01/09 21:52 [edit]


サキさん、ありがとうございます(^^)

サキさんに「モヤモヤと引っかかっていたものが取れたような気がする」と言っていただいて、ほっとしました(^^)
大元にあるのは、「15年の前のことは多分、覚えていない。記憶は上塗りされる可能性がある」ということだったのです。でもこれは、未来へ向かう話なので、謎解きは皆様の頭の中にお任せしちゃうことにしました。
もちろん、私の頭の中には、「犯人」はいるのですけれど(舟は名前を挙げていません。多分、蓮は気が付いている。そして舟はキーパーソンから聞いて、知っている可能性あり)。

石……そうでした。
海にあげるはずだったのに、なぜか舟に……
また海には別の石を買ってあげることにしましょう。
誕生石がいいかもしれないです。何月生まれか、まだ考えていませんが、夏っぽい名前なので……
あぁ、でもムーンストーンがいいかもしれません(6月の誕生石)。
意味は永遠の愛……彼女には似合わないかもしれませんけれど(一応キャリアウーマン)。

私のおけら参りの記憶はかなり古いので、その時はタクシーにも乗せてもらえたのですが……
人によるのかな。公共交通機関も本当はダメなはずなのに……なぜか、謎の基準によって動いている古都。
今はどうなんでしょう。窓の外に出してたら、乗せてくれるかな。でも、窓開けてたら寒そう……・

凌雲の庵、私もちょっと気に入っています。ここに作りかけの仏像がある、というのがいいなぁと思って、彼の仕事を仏師にしました。
蓮の周囲、賑やかすぎますから……『ヴィーナスの溜息』のメンバーも、まだ書いていませんが、蓮が住んでいるお寺の人たちも。でも、賑やかなのは、本当はみんな、寂しいからなのかな。
逆に静かすぎるこの庵の住人は、どこか満たされているのですね……不思議です。
でもやっぱり凌雲も、和子や蓮が来てくれるこの3日間があるからこそ、残りの日々を仏像に向かい合っていられるのかしら。
こういう、不思議な関係性、大好きなんです。
そして、少しずつ触れ合っている人物たち、海も舟も、これからどうなるか、またいつかお目にかかりたいと思います(^^) あ、和子と蓮のお話はまた、そのうちに。

サキさんのコメントで、この本当の終わり?を出すことに決めたのですよ。
ありがとうございます。でも、本当は真実は……もう記憶のかなたですね。
新しい時間が動き始めること、それが天河石の持つ力なのです……
読んでくださってありがとうございます(*^_^*)
サキさんにも、素敵な1年でありますように。

彩洋→サキさん #nLQskDKw | URL | 2014/01/10 01:33 [edit]


京都の年越し、ええわ~♪

彩洋さん、こんにちはヽ(^0^)ノ

久しくご無沙汰してしまってごめんなさい(;_;)
年が明けてから寒さが一段と厳しくなりましたが、お変わりなくお過ごしですか?

さて、今回読ませていただいたのは、私の大好きな「奇跡を売る店」シリーズの最新作……ってことで、読む前から私のテンションは上がりまくってしまいました。新年早々、予想外のお年玉をいただいた気分でしたよ(笑)

内容は、前半が「サンタクロース殺人事件」のもう一つの結末で、後半が連たちの年越しのお話でしたね。
最初に巧いな、と感じたのは、二つに分かれるべきお話を自然と一つの物語の中にまとめられていたことです。本編での結末は気持ちよく納得できるものでしたが、個人的にはこういう謎めいた事実があった方が、人間の闇を感じられて好きですね(笑)

後半に感じられる卓越した巧さは、やはり京都ならではの年越し風情と、描写に合わせながら語られる連の心模様でしょう。こういう文章を衒うことなく書ける彩洋さんが本当にすごいと思いました。

今年も最初から素晴らしい作品を読ませていただき本当に幸せです♪ありがとうございました(*^_^*)

三宅千鶴 #- | URL | 2014/01/11 11:18 [edit]


千鶴さん、ありがとうございます(^^)

千鶴さん、ありがとうございます(*^_^*)
私も、年明けからバタバタしていて、続きを読みたい~と思いながら、まだお伺いできていませんでした。
今、岡山に出張中で、また帰ったらゆっくりお伺いしたいと思います(*^_^*)

今回もまた、さっそく読んでくださってありがとうございます(*^_^*)
いえ、もう思いつくままに正月っぽい話を書いただけで、今見たらなんといい加減で粗い話だと思ったのですが、ま、凌雲先生(竹流?)の紹介篇ということでご容赦くださいませ。
「サンタクロース殺人事件」の本当の犯人はついに舟も口を割りませんでしたが(彼は実は笙子のママから何か頼まれていたのではないかと思う節があります。でもきっとこれ以上は蓮にも何も言いません)、しばらくこのままにしておこうと思います。笙子の続編を書くことがあったら、また色々と出てくるかもしれませんが……
それよりもこれからは本来の主役、蓮と和子にスポットを当てたいかなぁと。
でも、これはもう、お遊び篇なので、また少し先位なるかなと思います。
あ、ふたつにまとめた、なんて上等なことではなくて^^; ただもう時間の流れに従っているだけで……
でも、ちょっと京都のおけら参りは書いてみたい素材ではありますよね。
もう2時間ドラマのノリですけれど^^;
こちらこそ、さっそくに読んでくださって、本当にありがとうございます。
またお伺いいたしますね。
そして、今年もよろしくお願いいたします(*^_^*)

彩洋→千鶴さん #nLQskDKw | URL | 2014/01/12 07:16 [edit]


おひさしぶりです。
以前に『おけら参り』のほうを読みにきますと宣言してから、随分と時間がたってしまいました(^^;

短いですけど、とても情緒のある素敵な一篇でした。
すごいですね。幻想的な景観といいますか・・・そんな雰囲気が圧巻です。
謎がかっきり解明されないのもいいですね。
こういう終わり方もいいな~と思いました。

舟は相変わらず魅力的。
そして西幻もやっぱり、凌雲さんが竹流さんに見えました(笑

西幻響子 #U8GV5vt2 | URL | 2015/11/26 18:57 [edit]


響子さん、ありがとうございます(^^)

わぁ、響子さん、おひさしぶりです(^^) ご訪問くださり、そして読んでくださってありがとうございます!!
『おけら参り』楽しんでいただけましたでしょうか。本編を書き終えた後でモヤモヤが残って、それをここで書くことで、自分の中で解決したという感じでした。でも、京都の風情のあるシーンを絡めながらエピローグを書くことができたので、ちょっと満足しておりました。
囲炉裏端で、大事な人たちと一緒に年を越す。このシーン、自分でも気に入っています。仏師の住む古民家、製作途中の仏像、土間の木屑、火の傍で眠っている小さな子供、それを見守る血のつながりのない家族。幻想的と言っていただいてありがとうございます。うん、現実のような、少し現実の世界を越えてしまったような、そんな雰囲気が出ていたなら、とても嬉しいです。
いや、これミステリーとしては反則ですよね。ちゃんと解決しろよ!って自分でも思ったのですが、きっと残る謎もミステリーなんですよね(と、勝手に納得)。
このシリーズは謎を解決するよりも、人と人のつながりを語りたかったので、こんな終わり方もありと言っていただいてちょっとほっとしました(*^_^*)

舟、本当に書きやすいんですよ。もう素のまんまの性質なんですけれど、でも、実はあれこれ抱えているんですね。書いているとちょっと筆が(いや、PCだから指が、かな)踊るんですよ(^^) この舟と蓮のでこぼこ従兄弟関係、思い遣り合うからこそ、不器用で表に出せない気持ちを書くのがとても楽しいです。凌雲先生、竹流よりずっといい人なんですけれど、昔の設定ではこんなイメージだったかもしれません。
そうそう、響子さんちのお話が新しく大々的にアップされていたような幻を見たのですけれど、気のせいかしら? あ、でも短編を見っけ。またコメを書きに伺いますね!
また引き続き続編もアップしていく予定です。この先も彼らをよろしくお願いいたします(*^_^*)
コメントありがとうございました!!

彩洋→響子さん #nLQskDKw | URL | 2015/11/28 04:29 [edit]

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