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コーヒーにスプーン一杯のミステリーを

オリジナル小説ブログです。目指しているのは死体の転がっていないミステリー(たまに転がりますが)。掌編から長編まで、人の心を見つめながら物語を紡いでいます。カテゴリから入ると、小説を始めから読むことができます。巨石紀行や物語談義などの雑記もお楽しみください(^^)

 

[雨104] 第21章 わかって下さい(少し長い同居の経緯)(5) 

【海に落ちる雨】第21章その(5)、サーシャの下りの続きです。
逞しい還暦間近のロシア人女性サーシャの言葉が、真を引き上げていきます。
少しだけ語られるサーシャの恋物語、この先、竹流がソ連から素敵なものを持ち帰り、また一つ、彼女の物語のページが増えていきます。
全編中で、私が結構好きなシーンのひとつですが、その部分は次回に。

そう、好きなシーンって、「書くぞ!」と意気込んで書く時もあるけれど、こうして自然に流れの中で出てきて、後から読み返して、好きかもって思うシーンもあります。どちらにしても自己満足なのですけれど。
【清明の雪】ではラストのキラキラシーンが前者、2人が哲学の道をお寺まで歩いて戻るシーン(『同行二人』シーンと勝手に呼んでいる(^^))が後者。
この章の、真とプラネタリウムのシーン、そしてサーシャの旦那さんの絵のシーンは、どちらも後者です。






 目を覚ましたとき、もう辺りは暗く、ぼんやりと読書灯だけが病室の気配を浮かび上がらせていた。
 少し離れたソファで、あのロシア人の婦人が、いかにも彼女らしい大胆な姿で眠っていた。

 風邪をひかないかな、と思った。
 そう思ってから、自分の身体だけではなく、他人のことを心配したのはどれほどぶりなのか、と思った。
 何とか身体を起こすと点滴台を頼りに立ち上がり、それを支えにしたまま、彼女の傍まで行って、床に落ちている毛布を拾い、彼女に掛けてやろうとした。少し屈むと、鳩尾がずん、と重く痛む。
 途端にバランスを崩して倒れかけた。何とかソファの背もたれに手をついて身体を支えたが、点滴台がひっくり返りそうになる。あわてて手を伸ばしたが、間に合わなかった。

 かなり迷惑な物音を立てて、点滴台が壁にぶつかり床に倒れた。
 跳ね起きた婦人と眼が合った。
「大丈夫?」
「すみません」
 婦人は大きな身体には不釣合いな、軽い身のこなしで真を支え、点滴台を立てた。それから、真をソファに座らせて、点滴の具合を確かめた。立派な看護師か介護士のように見えた。
「毛布を掛けてくれたの? 寝相が悪くってごめんなさいね。大体、まともなところで寝た事が無いのよ」
 婦人は、真をベッドに戻らせて、自分も真のベッドの傍に来てくれた。

 物音を聞きつけて、看護婦が大丈夫ですか、と覗きに来てくれる。点滴台を倒したことを言うと、点滴台と点滴の具合を確認して、それから出て行った。
 看護婦を見送ってから、婦人が真の顔を覗き込むようにして話しかけた。
「夕方に三上さんって人が来てくれたわよ。あなたの寝顔を見て、ほっとした顔をしてた。また来るって言ってたけど、明日にでも電話してあげなさいね」
 真は頷いた。
 三上にも随分と心配をかけてきた。こうしてベッドに縛り付けられて、ようやく周囲の人たちの顔がひとつひとつ確認できるようになった気がした。

「明るい時間に寝ていたから、一度目が覚めると眠りにくいでしょうけど、今は身体を休めないとね。あなたがどう思っていても、あなたの身体は生身のものだから、こんな病気になるってのは、休ませてくれって悲鳴を上げているのよ」
 こうした当たり前のことを、これまで真は聞かないふりをしてきていた。今になってみると、当たり前の言葉には確かな説得力があると思い知らされる。
 あるいは、サーシャの声が魔法の唇から発せられているからなのかもしれない。

 その声を聞きながら、竹流はきっとこの婦人を本当に大事に思っているのだろうと感じた。それは、ただ仕事のクライアントとしてではないはずだ。
「子守唄代わりに、何かお話をしてあげたほうがいい?」
「あなたの名前もまだ伺っていません」
「そうだったわね。じゃあ、スターシャって呼んでちょうだい」
「それって、イスカンダルの女の人の名前」
 その真の反応の早さには、彼女は楽しそうに笑った。
「冗談よ。でも、その妹の名前と同じなの」
「サーシャ」
「意外に物知りね」

 伯父の功は、アニメにしても小説やドラマにしても人形劇にしても、宇宙ものは一通り押さえていた。一緒にテレビを見ていた真が、知らないわけはない。
 真は少しだけ笑みを浮かべてから、あれ、俺は笑ったかもしれないと思って自分で驚いた。
「あなたの事を」
「いいわよ。何から話そうかしら?」
「仕事は何を?」
「冒険家よ」
「冒険?」
「自称だけど。すごい辺境に行って、写真を撮っているのよ。そう、写真を撮るのは、この世界に何かを残したいからなのかしらね。カメラの向こうの世界が生きている証、そしてカメラのこっちにいる私が生きている証。私には子どもがいないでしょ。だから他の形で、何かを残さなきゃ、って思っているのね。でも、本当は、写真は生業としてやっているだけかもしれないわ。ただ世界を見たかった。見たこともないような花が咲いていて、初めて見る生きものたちが空を駆け、聞いたことのない水の音や鳥の声を聴くの」

 竹流がいない間、サーシャが話してくれた真の知らない土地や民族の物語は、真を生き返らせる魔法だった。
 物語は母の口から語られ、子どもに夢と生きる力を授けた。子どもは母親の物語に目を輝かせて聞き入り、先をせがんだ。母親のいない真には、何もかも生まれて初めてのことだった。

 サーシャは竹流と同じように、話し上手だった。
 中高校生の頃、母もなく、忙しい父の代わりに自分たち兄妹の勉強を見てくれていたのは、竹流だった。彼はいつも歴史や科学を物語のように語った。数式も、彼の言葉によって音楽になり、ストーリーが広がった。学校では少しも面白くなかった歴史の場面は、彼の言葉で語られると、まるで映画のスクリーンに広がるように面白かった。

 サーシャの話の中でも、アラスカの熊の物語は真を随分楽しませた。本当のことを言うと、熊の話なら、真のほうもいささか薀蓄を語ることができた。彼女のほうも真の子ども時代の話を聞きたがった。真が小さい頃、アイヌの老人から聞かされ教えられたこと、その世界の仕組み、歌や音楽の意味、全てが彼女には興味深いようだった。
 この時はまだ、サーシャが秘境の民族や自然の生き物を撮っている有名な写真家であるということを、真は全く知らなかった。

「結婚はされなかったのですか」
「夫はいたわよ。それも私が勝手に夫にしていたの。ね、聞きたい?」
 真はまた勢いに押されて頷いた。
 まるで女子学生が友人にのろけ話を聞いて欲しがっているような楽しげな気配だった。
 サーシャの瞳は、北国の海に気紛れに射した夏の閃光のように明るい色をしていた。そして、語る時には、星々を包むオーロラのように輝いた。

「実はね、結婚できなかったのは、彼が聖職者だったからなのよ。だから無理矢理、駆け落ちしたの。駆け落ちまでさせちゃったのに、私ったらこんなので、ひとつ処にじっとしてないじゃない? あの人はがっかりしたでしょうね」
 秘密の物語のはずだろうに、ちっとも構っていないようだった。まるでワクワクドキドキの冒険談のようにサーシャは話した。
「ロシア正教の聖職者でね、イコン画家だったのよ。それが私ったら、おかしなことに始めはあの人の絵のキリストに恋をしたのよ。恋をして通い詰めて、押しかけ女房さながらに俗世間に引き摺り下ろしちゃって、駆け落ちまでしたのに、最後の最後にあの人の傍にいてあげなかった。あの人は一人で死んじまったのよ」

 真は思わず唇を噛んでいた。だが、サーシャは自分の哀しみには構っていないようだった。真の気配を察したのか、そっと真の頬に手を当ててくれる。大きくて柔らかい手は、暖かくて平和だった。
「おチビさん、人の生き死には運命なの。運命という言葉は少し難しく考えられ過ぎちゃってるわね。そうあるべき姿に過ぎないのよ。私たちは淡々と生まれ、淡々と生き、そしてそれぞれに与えられた場所で、そうあるべき時期に死んでいくわ。人も、あらゆる動物も、花や木もみんな同じ。特別なことではないのよ」
 そしてぽんぽんと、真の頬を軽く二度、優しく叩いた。

「イコンって分かる? あら、そうね、ジョルジョの専門分野でもあるから、知ってるわね」
 サーシャが無意識に呼んだのは、竹流の日本名ではなく、本名の方だった。
 いや、サーシャが竹流のことを「真の決して呼ぶことのない名前」で呼ぶのは自然なことだ。この人は彼を子どもの頃から知っているのだから。真の知らないジョルジョ・ヴォルテラという男を知っていて、彼の仕事のことも知っていて、真が聞いたことのない彼の多くの交友関係のことも知っている。
「専門分野……」
 サーシャは、あら? という顔をした。

「あなた、絵は分かる?」
「すみません、さっぱりです」
「あら、そうなのね。でもちっとも謝ることじゃないわよ。私だって、夫がイコン画家でなかったら、きっと何の興味もなかったでしょうから」
 そう言ってにっこりと笑顔を見せてくれる。
「イコンというのは、正教における宗教画ね。正教の教会の中に入ると、聖堂全体が絵で覆われている。それは単なる偶像だけど、神が宿る聖なる絵なのよ。イコンはこのように描く、というパターンがほとんど決まっていて、それから外れないように描かなければいけなくて、そうね、日本では仏像とか写経みたいなものかしら。これを描くことは聖職者の重要な仕事のひとつなのよ。勿論、本来、お金を得るために描くものでもないしね」

 サーシャは少し遠くを懐かしむような顔をした。
「あの人が描いたイコンも、形はやっぱり決まりごとにとどまっていて、でもとても美しい絵だったの。聖女はどこまでも澄んだ心を持っていて、聖人はどこまでも清く正しかった。本当の人間はなかなかそうはいかないけどね」
 サーシャは言葉を切って、真にウィンクで目配せをした。
「でも、あの人が生きている間は、どうしてそんな決まりごとに縛られた絵を描くのが楽しいのかしら、と思っていたわ。聖人の姿はありがたいけど、これは人間の本当じゃないわよって、よく噛みついたものだった。聖職者に向かって何を言うって感じでしょ。でも、あの人はそれには答えずに、微笑みながらただ描き続けてた。その背中や横顔がとても好きだったの」

 それからサーシャはまた少し遠いところを見たようだった。
「あの人を愛していて、あの人のことを知りたくて、あの人の全てが欲しくて駆け落ちまでさせたのに、あの人を一人で死なせてしまった。結局人は一人で死んでいくもので、どんなに愛しても愛しても、そんなものじゃ埋められないものがあるのね。抱き合っても、一緒のお墓に入っても、相手とひとつに溶け合えるわけでもないから」
 真はサーシャを見つめた。力強く逞しい彼女の中にも、りぃさと同じ、不安と孤独の片鱗があることを知って、その欠片を見つめていた。

 しかし、サーシャはりぃさとはまるで違う本質を持っていた。サーシャはすぐに真にあの明るい瞳を向けた。
 この人は、決して何も苦悩していないわけではない。ただ、それを力に変える魔法を知っている。
「それで、あなたがそんな病気になってまで救ってあげたかった人は?」
 真は首を横に振った。そして、サーシャの言葉に引き出されるように、たどたどしいながらも、気持ちは言葉になった。
 誰かに気持ちを言葉にして打ち明けるなどということを、真はほとんどしたことがなかった。だから今、語りながらも、この言葉を他人が理解してくれるのかと疑問に思っていた。

「救ってあげられるわけじゃなかった。一緒に死んでもいいと思ってたのに。彼女を分かってあげられるのは、一度死んでしまったことのある自分だけだと思っていた。でも、あなたの言うように、抱き合ってもどうしても、本当にはひとつになんかなれない。彼女が泣かないで笑っていられる世界は、この世の中になかった」
 サーシャは不思議そうな顔をした。
「あなたは自分が一度死んでしまったと思っているの?」

 この女性には、真の言葉がわかるのだ。真はほっとして先を続けていた。
「子どもの頃から、時々僕には他の人には見えない変なものが見えたし、それらと話すこともできた。そういうものが本当はこの世にいないものだとは分からなかった。ある時、自分が死ぬことがはっきりと分かったんです」
 そう言ってから、真は、さすがに頭のおかしい人間だと思われたかもしれないと考えた。しかしサーシャは、真の考えていた次元とは違うところで、真の言葉を正確に理解してくれたようで、まともに返事をしてくれた。
「でも、あなたは生きてここにいるわ。ちゃんと病気になれるくらい、生身の身体としてね」

 だから、誰にも打ち明けられなかった心は、自然に言葉になってしまったのかもしれない。
「死んでしまった僕をこの世に呼び戻したのは竹流です。それなのに彼の心も気持ちも、何もわからない。彼の何も知らない。彼の母親のことも、彼の子どもの頃のことも、どうして日本に来たのかも、本当の仕事が何なのか、あなたに何を頼まれてどんな仕事をしにいったのか、イコンのことも何も。それどころか、彼の本当の名前を呼ぶこともない」

 サーシャは堰を切ったように気持ちの中の何かを吐き出した真を、少しの間黙って見つめていた。やがて、彼女は噛み砕くようにゆっくりと、しかし強い響きのある声で真に尋ねた。
「あなたは彼のことを知りたいの? それとも、彼に傍にいて欲しいの?」
 真は、ぽーんと何かに弾かれたような気がした。

「私はね、今になって、あの人に傍にいて欲しいだけだったって気が付いたのよ。ちょっと遅かったけどね。だから、今はあの人が描いた絵を探しているの。私の夫が最後まで手元に置いていたスケッチブックが日本にあったのよ。それがどういうわけか他の重要な絵と一緒にソ連政府に引き取られることになって、ジョルジョはそれをかっぱらいに行ってくれたの。シベリア鉄道に乗っている間がチャンスだからって。一度あの国の倉庫に入っちゃうと、もう二度とお日様の下には出てこないから」

 サーシャは微笑んだ。
「ジョルジョはあなたには大人でいたいのよ。今はそうさせてあげなさいな。多分、あなたを思い通りにしてしまう欲望と戦ってるのね」
 そう言いながら、彼女は楽しそうに笑った。
「変な意味じゃないわよ。親ってのは、子どもが思い通りにならないと、大概、無茶苦茶腹が立つみたいだから。それに、前にも言ったでしょ。あの子のあんな顔を見たのは初めてよ。あなたに大事な仕事の話もしない、自分の得意分野の絵の話もしない、自分の生い立ちも話さない、あなたに自分の本名を呼ばせる事もない、でもあなたをローマに連れて行った、どこに住んでもいいはずなのに東京に留まっている、子どもなんか大嫌いだと思っている人間が、あなたを子どもだって呼んでる。それは、彼が他の誰に対してもしないことよ」

 サーシャは真が横になっているベッドの上に頬杖をつくようにして、真に微笑みかけた。
「その、あなたが一緒に死んであげたいって思った女の子のこと、あなたにはやっぱり何もしてあげられないでしょうけど、でもその子が泣かないでいられる世界があったらいいって、そう思っているあなたの気持ちは捨てては駄目よ。もしかしたら、いつか彼女にも現れるかもしれないでしょ、信じられる誰か、本当に傍にいて欲しい誰かが。残念ながら彼女にとってのそれはあなたじゃないんでしょうけど、でも、あなたには本当に傍にいて欲しい人がいるでしょ。あなたは、彼がどんな名前で、どんな仕事をしていて、どんな世界に生きていようとも、もしかして顔や声が変わってしまっても、彼が分かるでしょう?」

 真は答えずに、サーシャの力強い瞳を見つめ返していた。返事をしなかったのに、彼女は言った。
「私もよ。どんなに型に嵌った絵でも、私にはきっとあの人の絵が分かるわ」


 それはもしかすると、サーシャのかけた魔法のお蔭だったのかもしれないが、真の回復は意外にも早かった。一週間後にはあまりおいしくはない食事はできるようになっていて、斎藤も、保護者が帰ってきたら自宅療養の相談をしてもいいか、と言ってくれた。ロシア人の婦人、サーシャは私が面倒を見るわよと言ってくれたが、さすがに少しばかり元気になると、理性がうるさくなった。

 彼女の勧めるままに三上に電話をすると、三上は今ちょっと忙しいから、手が空いたらまた見舞いに行くよ、と言ってくれた。自分が病欠しているからだと思って、申し訳ないと思ったが、三上は、とにかく早く良くなれと言ってくれた。
 それでも、夜になると不安は襲い掛かってくる。それを察知していたのか、やっと飲めるようになった薬の中に斎藤は入眠剤を加えてくれていた。

 サーシャの存在は精神安定剤並みの効果を発揮はしていたが、普段から他人が傍にいると眠れない真の習性を変えるまでには至らなかった。りぃさと幾夜を共にしてもそこに泊まらなかったのは、その習性のせいだった。高校生の時から五年間も付き合っていた美沙子の場合も、それほどの時間を共にしても習性は変わらなかった。

 ただ一人、その人の傍にいるときだけは、自分でも有り得ないと思うくらい心地よくて全てを忘れた。
 サーシャがつまらないことを意に介さない人でよかったと思っていた。少しばかり冷静になってみれば、変に気を使われても困るだけの状況だった。斎藤が何を思って眠れるように薬を処方してくれていたのかはわからないが、有り難いことだと思った。






サーシャの台詞、「彼がどんな名前で、どんな仕事をしていて、どんな世界に生きていようとも、もしかして顔や声が変わってしまっても、彼が分かるでしょう」というのを書いた後で、『うる星やつら』の映画版『ラム・ザ・フォーエバー』を見て、赤い糸を手繰りながらラムちゃんが、恐竜の時代とかでもあたるに出会っているみたいな走馬灯シーンがあって、この言葉とあのシーンはぴったりだわ、と思いながらニコニコしていました。
『うる星』の映画版はどれも、私のバイブルです。

次回、久しぶりの竹流視点で出てきます。
竹流視点は、この物語でも時々登場してきましたが、短いものばかり。
今回も短いのですけれど、第4節では怒涛のように出てきます。
いずれ、お楽しみに(*^_^*)
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Category: ☂海に落ちる雨 第3節

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コメント


サーシャ

あのね、最初のところで真がこけちゃうシーン・・・。なんでか、異常にかわいくてテンション上がってしまいました。すごく人間らしい優しさもいいし、気遣われて気まり悪そうな顔が(見えないけど想像)何とも言えないw映画にしたらぜったい抜けないシーンです。

サーシャの語りも、とっても心にスッと入ってきました。
真を安心して笑わせられるのは彼女だけかも。
それにしても、ヤマトの話をからめるとはw
実は私、彼らの舞台はもう少し前だと思っていたのです。あのアニメが公開後だとすると、そんなに前ではないのですね。(じゃあ、真のやしゃご?が活躍する時代って、未来になるのかしら)
いや、それはおいといて。
今回はいろいろ気持ちにぐっと入ってくる会話ばかりだったので、ピックアップしきれませんが、なんだか事件の真相、きっかけが見える大事な場面だったのかも・・とか、勝手に。(勘違いかも)
このシーンって、回想シーンですよね。何年ぐらい前のものになるのでしょう。

真が、つい話してしまった短い本音の中から、サーシャは真の心情をいい感じで汲み取ってくれたみたい。
ああ、こんなお母さんのもとで育ったなら、真は別の真になっていたのかも。(そんな真も見てみたかったり)
サーシャがずっと真の傍にいてくれたら・・とは思うんですが、やはりそれでもまことにとって傍にいるべきなのは、竹流なんでしょうね。

lime #GCA3nAmE | URL | 2014/01/25 13:46 [edit]


limeさん、ありがとうございます(^^)

わ。真がこけているシーンにそんなに着目していただいて、ありがとうございます。
せっかく「久しぶりに他人のことを気にした」素敵なシーンなのに、かえって迷惑かけている真のおバカぶり、ちょっとマコトに通じるものが?(タケルに美味しいものを食べさせてあげたくて海にはまる、とか^^;)
こういう遊びのシーン、昔書いたものには山のようにあって、つまり読んでくれる友人に突っ込んでもらうためのサービスシーンだったりしたのです。この回想シーンは昔書いたまんまなので、その形で残っているのですね……ちょっと注目していただいて、私もテンションが上がりました。
ありがとうございます。

りぃさで読み手さんを疲れさせたと思うので(なぜか、自分ではムラカミハルキさんのお話を読んだ時の疲れ具合に似ていると分析していたのですが……いえ、そんないいものじゃないのですが、疲れ方の種類が……うまく言えませんが)、サーシャでぱあっと明るい気持ちになってもらうという展開です。
この人が出てきたら安心していいよ、というシーンになっていたら最高です。
そうそう、真って、たまにこの人がお母ちゃんだったら、という人がいるんですよね。その最たる人が、母校の校長先生(女性)。でも、なぜかそうはならない^^;

ヤマトの話^^;
そうなんですよ。ヤマトってもともと「アルプスの少女ハイジ」とかの裏番で、1974年の作品なんですよね。漫画の原作もなく、いきなりアニメだったような記憶があります。最初の放送は当たらなくて、私も真剣に見たのは再放送だったのですが、ものすごい衝撃のアニメだった。
この回想シーンでは、真は24なので、1977年。
因みに本編(竹流が失踪中)は真がもうすぐ27歳で1979年6月ですね。
実は、真、マコトと一緒で気になるテレビは見ていたのですね^^; そのころ、宇宙物は少なかったから、飛びついていたのかも。ちょうど『清明の雪』の後、妹の結婚までは比較的安定した時期でしたので、テレビを見るくらいはできていたのかな。というより、唐沢調査事務所(真の勤め先)では、テレビとかつけっぱなしだったと思うし。
そうなんです。真の玄孫が活躍するのは、少しだけ未来になります。気にしないで書いていますけれど^^;
世界戦争や大災害とかで、日本がなかったらどうしよう。
慎一が1983年生まれだったはずなので、『死と乙女』は実はミレニアム前後の話。慎一と娘のレイナは子供を持ったのが早いので、慎一は40歳頃におじいちゃんになっています。そうだ! まだ8年も先!
> いや、それはおいといて。
ハイ、置いときましょう^^;

> 今回はいろいろ気持ちにぐっと入ってくる会話ばかりだったので、ピックアップしきれませんが、なんだか事件の真相、きっかけが見える大事な場面だったのかも・・とか、勝手に。(勘違いかも)
ありがとうございます。うむ? 事件の真相? あーっと。関係しているような。関係していないような。
でも、添島刑事が言っていた、そのころ竹流がソ連に行っていた、という点ではかぶっているし、きっかけのひとつではあったのです。
被っているけれど、直接的にはあまり重要ではないので、流しといてくださいませ(*^_^*)
あ、でも、絵のことは、真があれこれ気がつくきっかけにはなっていたかもなぁ。

いっぱいいろいろありがとうございます(*^_^*)
改めて、年代を見直してみました(*^_^*)

彩洋→limeさん #nLQskDKw | URL | 2014/01/26 13:27 [edit]


イコン

こんばんは。

そうそう、イコンの良さって、よくわからなかったんですが、あれって勝手に写実的にしちゃったり、抽象的にしちゃったりしちゃいけないのですね。だから、ぱっと見はどれも同じに見えるのか……。

真がこだわっている竹流=ジョルジョの名前の話、ある人にとってはどうでもいいことだと思うのですが、ある人にとってはものすごく大事なことだと思うのですよ。現在妄想が進みつつある「終焉の予感」の前後の話、「本当の名前じゃないのに本当の名前」っていうのがすごく重要なモチーフになっていて、それに過剰反応です。名前って実態と本質へのとっかかりみたいなものですよね。真がジョルジョと呼べないのは、ヴォルテラの御曹司という一面を受け入れられないからなんだろうなあと。

回想から本編の今に戻ると、ヴォルテラ・パパから「一緒に来ちゃえば?」と、オファーされてるけれど、それもきっと「なんだかなあ」だろうし。

あ、「ヤマトに」に発想が行っちゃったのが私だけでなくて安心しました(笑)

あと、limeさんと彩洋さんの対話に食いついちゃいますが、真樹が2012年(千年祭の年)生まれで、そこから計算すると「大道芸人たち」はスタートが2048年なので、地球が存在していないと困ります。

八少女 夕 #9yMhI49k | URL | 2014/01/29 05:48 [edit]


夕さん、ありがとうございます(^^)

イコンって、純粋に宗教的なものと思うのですけれど、何だか曼荼羅みたいなものなのかな、と。
そもそも、伽藍というのは立体曼荼羅だというし、イコンで飾られた正教の教会もそうなのかな、と思ったりしています。大好きな映画監督・タルコフスキーの『アンドレイ・ルブリョフ』が、このサーシャの物語の下敷きなんですけれど、イコン画家であるルブリョフの作品を映画の中で見た時、似たり寄ったりの絵の中にすごく惹かれちゃいまして……で、この話になったのです。
写経も、同じ字を書いても、字に人柄が出るみたいなものなのかなぁ……

名前については、いつも不思議に思っています。
名前って『呪』って言いますよね。名前のない子供は物の怪に持って行かれるというので、生まれたらさっさと名前を付けなければならなかったというの、昔の言い伝えって面白いですね。でも、それくらい、名前は祈りや願いが込められているんだなと思います。本当の名前を人に知られちゃいけないって部族もあるようで(知られたら、魂を抜かれてしまうので)……それもまたすごい。
夕さんの「終焉の予感」のお話も興味深いですね。実に楽しみです。
真がジョルジョと呼べないのは……そうですよね、ヴォルテラの御曹司という一面を受け入れられない、そんな名前の男は自分の知っている大和竹流ではないという感じなんだろうなぁ。

> 回想から本編の今に戻ると、ヴォルテラ・パパから「一緒に来ちゃえば?」と、オファーされてるけれど、それもきっと「なんだかなあ」だろうし。
これはもう、その通り「なんだかなぁ」ですね。最後の方でまだ真はうだうだ言っています……
で、どんな展開になるか? それはまたお楽しみに。
> あ、「ヤマトに」に発想が行っちゃったのが私だけでなくて安心しました(笑)
はい。ほんと、実はサーシャ自身が「宇宙戦艦ヤマト」を見ていたのかって話ですけれど……結構、変わったものが好きそうなので、いいことにしました(^^)

> あと、limeさんと彩洋さんの対話に食いついちゃいますが、真樹が2012年(千年祭の年)生まれで、そこから計算すると「大道芸人たち」はスタートが2048年なので、地球が存在していないと困ります。
あらら。そうなんですね! なんと、私の想像以上に先です……
真が『幻の猫』で出会った彼らは、前世??なのかも。
そうか、でも、何だか逆に安心しちゃった(^^)
じゃあ、真の曾孫の真と世代が合うくらいなのかも……
どうなってるんでしょうね、その頃の世界。世界大戦になっていなければ、あるいはすごい天災に見舞われていなければ、そう変わらない世界なのかなぁ。
コメント、ありがとうございました(*^_^*)

彩洋→夕さん #nLQskDKw | URL | 2014/01/29 22:30 [edit]


うん。竹流が真のもとにサーシャを派遣(?)した理由がなんとなく分かってきました。
サーシャは竹流のことも真のことも、それぞれの視点から見ることができて、自分の中に取り込むこともできる、器用な人なのだなあと。その分、竹流と真の不器用さが浮かぶ浮かぶ^^

前回の、プラネタリウムのシーン、絵的にとても素敵でした。心情的には色々入り組んでいて複雑でしたけれども(^^;)
うたかたの喜び(?)を見たのは本当に一瞬で、体には何の影響も無かったのかと思うと、ちょい痛かった・・・(><)

ここでみんなに守られて真が回復していくと良いなあ。
サーシャと一緒にいて、二人が話すのを聞いている(読んでいる?)だけで、こちらにも安心が伝わります。
サーシャが自分のこととして語っていることが、真や竹流のことのように伝わってきます。
やっぱり、生きていくことって、凄いんだなあと改めて思いました^^

けい #- | URL | 2015/05/23 13:48 [edit]


けいさん、ありがとうございます(^^)

けいさん、またまた有難うございます!!&またまたコメ返遅くなってすみません。
この『わかって下さい』の章は結構力が入っていますよね……自分でもなんでこんなところに入れちゃったんだろ、なんですけれど……実はこれ、独立した短編だったのです(サーシャが出てくる部分だけ)。で、この長編の中に組み込む時にかなり内容を分厚くしたという経緯があります。
実はこの頃、竹流にとっての真は「触れたいような、触れたくないような」「庇ってやりたいけれど、大人の男なんだから一人で生きていけるように鍛えなければ⇒とにかくしばらく放っておこう」「俺には珠恵がいるんだ!」みたいな対象だったと思います。真のことを思ってサーシャを派遣^^;したわけでもなく、まさに「渡りに舟! サーシャなら何とかしてくれるだろ! 俺はソ連へ冒険に行くぞ~」という他力本願な感じ。
でも、これこそがサーシャの言う通り、そしてけいさんも見抜かれたように、不器用以外の何物でもありませんね・……。この頃は、「できちゃった婚後にふと我に返って離婚した夫婦」状態(例えが悪いなぁ)で、その後「とても気になるけれど近づきすぎないでいよう、元夫婦」みたいな状況になっているわけですね。竹流は、自分が真をどうにかしちゃうんじゃないかと(竹流って、自分がどのくらいの力を持っているか知っているのですよね。使い方を間違えたらとんでもないことになる力)、そのことにビビッていますし。
不器用、不器用……本当にね~

プラネタリウムは次作【雪原の星月夜】ではメインの小道具になります。真と伯父の功の間の親子関係と、そして実の父親との関係、ついでに功と武史(実父)の兄弟関係……実は、この功と武史の兄弟葛藤物語ってのがノート時代にあって……それはまるで夏目漱石の『こころ』でした。兄弟葛藤物語ってほんと、大好きなんですよ。しかもここに叔父の弘も絡んで、もう三つ巴で……(って、まともに書く予定はないけれど楽しい妄想^^;)
りぃさの件ではまだまだ第4節の終わりに竹流視点でなんてこと!って話が待っていますので、そちらもぼや~っとお楽しみに。
この後、真が得る平穏はもしかすると張子の虎のような虚構だったかもしれませんが、「生きる」ってそういう「うたかた」のことなのかもしれませんね。うん……
この章、エピソードしては好きなので、ゆっくりお楽しみくださいませね(*^_^*)
コメント、ありがとうございました!!(あ、もうひとつある!)

彩洋→けいさん #nLQskDKw | URL | 2015/05/26 20:53 [edit]

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