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コーヒーにスプーン一杯のミステリーを

オリジナル小説ブログです。目指しているのは死体の転がっていないミステリー(たまに転がりますが)。掌編から長編まで、人の心を見つめながら物語を紡いでいます。カテゴリから入ると、小説を始めから読むことができます。巨石紀行や物語談義などの雑記もお楽しみください(^^)

 

【掌編】D川の殺人事件~夕さんと乱歩に挑戦?~ 

八少女夕さんのブログ、scribo ergo sumでは50000Hitという大きな記念樹をうちたてられました!
長編から短編まで揃えた個性的な小説、そして多岐にわたる雑記、夕さんの世界の広さを感じる素晴らしいブログの大きな記念の数字に、まずは心からお祝い申し上げたいと思います!

さて、そのキリ番リクエスト?と思ったら、夕さんからの挑戦状?が届きましたね。
(詳しくはこちら→scribo ergo sum 【50000Hitのリクエスト】
何か普通に掌編を? とも思いましたが、やはり何か一つ捻りたい。
というわけで、折しも「その季節」がやってきて、気が付いてみたら日までどんぴしゃ。もう書くしかないな、と思い、無理矢理書き上げました。
書き上げてみたら、とてもお返事をいただくには申し訳ない出来だったので、とりあえずアップはしますが、夕さん、こちらはもう無視してください!
またもう少し洗練された作品をいずれ書きたいと思います……m(__)m

さて、タイトルにお約束の地名がないじゃないか、と思われますよね。
はい。ないんです。でもあるんです。
あ、もちろん、江戸川乱歩の『D坂の殺人事件』をもじりました。内容は全く関係ありませんが……あれはまだ明智小五郎が素人探偵だった設定、しかも「私」に犯人と疑われてましたっけ? 
ともかくも、さらりと流していただければ幸いです^^;
いやこれ、だめですよね。駄作だなぁ。一応ミステリー……?


【D川の殺人事件】

私は真っ暗な水底で、あの日の出来事を思い出していた。
一体何故あんなことになったのか、私は何故殺されたのか、今でもよく思い出せない。
私は殺されて沈められた。暗く不穏な水底で身体はばらばらになり、虚しい骸となった私の記憶は時の移ろいと共に徐々に薄れて行った。
……一体私が何をしたというのだろう。

あの当時、殺人の時効は15年。
だが、時間の感覚は既になかった。その15年がもう過ぎてしまっていたのかどうかさえ分からなくなっていた。
黒い水底の泥の中には、何か得体の知れないものが蠢いていた。
それが何であるかなんて、説明できない。コントロールできない衝動、不可解な熱、最も原始的な脳の部分に刻まれた不気味な遺伝子情報だ。

あの日。
街は夕刻から微熱を帯びていた。何十年に一度という祭りの日だったのだ。
夜はもう寒いほどの気候だったが、私はいつものように店の前に出て、賑やかで楽しげな客を出迎えていた。
時間と共に街を歩く人の数は増えていった。男も女も、老人も若者も、子どももいた。微熱は明らかな熱気に変わり、見慣れたネオンの明かりさえもかき消す人の波となってゆく。
……祭りの時間が始まっていた。

あの時、私はまだ自分の運命を知らなかった。
リオのカーニヴァルにも勝るほどの異常な興奮に包まれ、私の冷えた身体まで熱く火照っていた。
だが身体の内側では奇妙で不穏な何か得体の知れないものが膨れ上がってゆき……
そして、あの時間がやって来たのだ。

運命の時間。午後十時前。
……一体私の身に何が起こったのだろう。
私は突然の出来事に相手を確かめる余裕もなかった。気がついた時には、足は地面から離れ、もみくちゃにされながら運ばれ、やがて冷たく暗い水の底へと沈められ、水死体となった。

おそらく犯人たちは以前から私を狙っていたのだろう。私は彼らの視線にもっと敏感であるべきだった。だが、仕事柄、あの街で1日に何千人、時には何万人という人を見る中で、悪意のある顔だけを見分けることは難しい。
いや、あれは悪意ではなかったのかもしれない。
そう、祭りの衝動だ。
何故なら、凶行は隠れた場所ではなく、公衆の面前で行われたが、目撃者たちはそれが殺人事件だとは思っていなかったのだろうから。

警察はちゃんと捜査をしてくれていたのだろうか。
いや、彼らは私の亡骸を見つけることさえできなかった。死体がなければ殺人罪は適応されないだろう。
あぁそうだ。毎日あの場所をジョギングしていたあの若者なら、犯罪を目撃していたかもしれない。もしかすると、犯人の顔を見ていたかもしれない。

だがどうやって彼を捜せばいい? 彼の存在を警察に教えたらいい? この暗い場所でどれほど叫んでも、私の声が彼らに届くことはないだろう。
では、私はこのまま虚しく朽ちていくのか。
それではあまりにも悔しく悲しい。
せめて身体の一部でも、あの水面に届きさえすれば……

…………

 続きがあります)
私の亡骸は、恐ろしい殺人事件から23年と5か月経って、遺棄された場所から数百メートルも下流で発見された。
だが、長い時を不潔で不穏な水底で過ごした私の目には、太陽の光も眩いネオンの光も届かなかった。
既に殺人の時効は成立していた。

祭りの熱は恐ろしい。
奇妙な興奮物質が脳内を駆け巡り、まともな人間の脳を狂わせてしまう。
人間とはもっと理知的な生き物だろうと思っていたが、案外そうでもないのかもしれない。いや、理知的な生き物なら争いも犯罪もないはずだ。

人間の脳の中には、制御できない何者かが蠢いている。
私の国のある科学者はそれを『エデンの恐竜』と呼んだ。
そう、23年あまりもの間、私は水底でその恐竜と戯れていたのかもしれない。

道頓堀1
1985年10月16日、大阪、道頓堀川、戎橋。
あの日の熱は、今もまだ暗い水の中を這っていて、愚かな人間を水底に引きずり込もうとしているのかもしれない。
(【D川=道頓堀川の殺人事件】了)

グリコ
↑『あの日もジョギングをしていた若者』^^;
(写真は街画ガイドさんからお借りいたしました。)

お粗末でした~~!!!
はい、正しいタイトルは上記のとおり、『道頓堀川の殺人事件』、「私」とはかの有名な都市伝説「CSの呪い」の主。
(何のことか分からない方はこちら
折しも昨日はCSの第2ステージ、第1戦をもぎ取りましたね!
あれ、あの有名なケンタッキーおじさんもCS、クライマックスシリーズもCS……
今年は呪いが解けたことを証明してほしいなぁ。

でも、ね、やっぱり人に迷惑をかけちゃいけません。
祭りの熱気に煽られてもエデンの恐竜が暴れないようにしなくちゃです。
『エデンの恐竜』はカール・セーガン博士の本です。人間の脳の奥深くには恐竜と同じ脳がある、と。
あ、カール・セーガン博士もC・S! おぉ~~~

それはともかく。
いや、これ、ダメですね。書いてからダメだと思いました。
なんか捻りたくて仕方がないので、あれこれ模索してみたのですけれど。
次は『京都妖怪案内:大原三千子の受難』あたりで……
いや、本当は『三つの伊予柑』が気になって……「この3つの伊予柑のどれかには毒が入っている。君に分かるか?」 迷探偵マコトのもとに宿敵の灰塵二十面皿からの挑戦状が! 
あぁ、だめだ……
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Category: その他の掌編

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コメント


あははははは

こんばんは。

あの方かあ(笑) 確かに。よく残っていましたよね。

あの優勝の日って、たまたま、今日だったんですか? (日本時間で)
なんて偶然〜。素晴らしい。
彩洋さんは、もしかして、あの日あの場所にいた、歴史の生き証人?
あれから一度も優勝していませんよね、たしか。それとも、しましたっけ?
書いてくださって嬉しいです。ダメなんてことないですよ〜。

問題は、このお題で書けるかなあ……。努力してみます。
それとも「大原三千子の受難」? なんか、彩洋さん、超難問を考えつく天才かも。

楽しませていただきました〜。

八少女 夕 #9yMhI49k | URL | 2014/10/16 04:40 [edit]


夕さん、ありがとうございます(^^)

はい……いや、これやっぱりダメですね。
朝、冷静な頭で見てみたら、やっぱりダメだと思いました。
何だか奇をてらっていて、いけません。ということで、これは10月16日の「今日は何の日?」物語といたしましょう。
そう、昨日、書こうかどうしようか、迷いながら確認したら、なんと、今日(昨日からしたら明日?)だったのですよ。これはCSおじさんが、書けと言っているのかと勝手に思い、勢いで書いちゃいました^^;
ほんとに、ひどい話だなぁと思うのですが、何はともあれ、その後和解もしているようで良かったです。
見つかったのは2009年の3月10日、だったかな。
私、その時ケンタッキーで配っていたキーホルダー、持っています。
えぇ、リーグ優勝はしたけれど、日本一にはなっていないんですね。
クライマックスシリーズができてから、リーグ優勝と日本一が同じチームにはならないこともあるようになっちゃったけれど、今年あたり、やってくれるといいなぁ。昨日の試合で五分五分になりましたからね。
ま、いつものことなので、多くは期待していませんが。

いや~、このお題、ありきたりでは面白くないかなと構えていて、ちょっと捻ろうとしたら、こんなことになってしまいました。夕さんからの挑戦状、なかなか奥が深くて。
> 問題は、このお題で書けるかなあ……。努力してみます。
え? いえ、これは捨て置いてください。いや、これ、どう考えてもダメでしょう! なんか方向性を間違っていますし。
> それとも「大原三千子の受難」? なんか、彩洋さん、超難問を考えつく天才かも。
あはは。でもこれ、いいと思いません? 唄の題名、なんだったかな。出だしの「京都~、大原、三千院~♪」だけは覚えているのに。←「女ひとり」というそうです。
でもこの妖怪案内は、書いてみてもいいなぁ。これをそのうち書いてみようかとも思うので、そちらの方でお返事ください!
> 楽しませていただきました〜。
読んでくださってありがとうございます!

彩洋→夕さん #nLQskDKw | URL | 2014/10/16 07:05 [edit]


なんと!

D川・・・道頓堀川だったとは!
一気に親近感&爆笑w
川の名前には疎いわたしでもこの川はお馴染みです^^
そしてジョギングの青年www
CSおじさん、こんな悶々とした気持ちで沈んでいたのかあ~。泣けますね><
それにしても大海さんの技とアイデアに脱帽です。
この調子で『京都妖怪案内:大原三千子の受難も『三つの伊予柑』も作ってください。
『三つの伊予柑』の折には、私の夏みかんイラストを提供します(笑)たのしい掌握でした^^

lime #GCA3nAmE | URL | 2014/10/16 18:04 [edit]


 こんばんは。
あははっーー まさかあの方????? と思いつつ読んでいるとーー
道頓堀の写真が出てきて やはりかぁぁぁぁと!!!!!

そして うんうん そこはかとなく乱歩の匂いがしますよ!!!!
迷探偵マコトと灰塵二十面皿の仕手戦読みたいなぁ。

ウゾ #- | URL | 2014/10/16 19:15 [edit]


更新、お疲れ様でした。

D川ですね。そして、CSさん。これ、面白いです。事情を知っている人なら、ニヤリとしたのではないでしょうか。もちろん、私もその一人ですが(笑)
CSさん、なんか、色とかすごいことになって発見されてましたね。ニュースを見ていて、HTファンのひとはしょうがないな~とか思ったものでした。
ところで、あのCSさん、甲子園の近くのKFCで余生を過ごしていらっしゃるらしいですよ(ぼそっ)

TOM-F #V5TnqLKM | URL | 2014/10/16 20:21 [edit]


limeさん、ありがとうございます(^^)

はい。何だかCSおじさんの呪いにかかったのか、一気に書いてしまいました^^;
そうしたら、なんだかCS(クライマックスシリーズ)、あれよあれよと3勝しちゃってるじゃないですか!
もしかして、今年は呪いが解けるのか!?
私のところにCSおじさんが降りてきたのは、その予告だったのか??
なんちゃって、あれこれ考えつつ、ただ今福岡です。
仕事です^^; 決してパリーグのCSを観に来たわけではありません^^;
書いてアップしてから、う~む、結構な駄作だ、と思ったものの、もういいかぁ、と。
そうそう、目撃者はジョギングの青年……^^;
いや~、ちょっとひどい出来でしたね。笑い飛ばしておいてくださいませ^^;

個人的には『京都妖怪案内:大原三千子の受難』はなかなか捻りが利いていて、結構いいんじゃないかと思いますが、如何せん、タイトルしか思い浮かばないし。
でも、『天の川で恋をして』も題名があって、後から話が降って湧いたので、こちらもいつか何かが降ってくるかも。でも、頭の中で「京都~、大原、三千院。恋に疲れた女がひとり~~」ってヘビーローテーションしちゃって、ぐるぐる状態でだめかも。
『三つの伊予柑』はどうもマコトがみかんを転がしているシーンしか思い浮かばないし^^;
そのうち何かが降りてきたら、ということにしましょう!
あ、limeさんの夏みかんイラストはいいなぁ。ついでにマコトが転がしているところを(^^)
コメントありがとうございました!!!

彩洋→limeさん #nLQskDKw | URL | 2014/10/18 02:02 [edit]


ウゾさん、ありがとうございます(^^)

そうそう、そうなんですよ。これ、すぐネタバレしちゃいますよね~
書いてからそう思いました。なんか、捻っているようで、結構すぐにわかっちゃって、な~んだってことに。
いや、これ、かなりの駄作でした^^;
笑ってスル~してやってくださいませ(^^)
でも、こんなのしか思い浮かばなかったのは、もしかしてCSおじさんのお告げかも!
今年こそ許して進ぜよう、ってな感じで?

> そして うんうん そこはかとなく乱歩の匂いがしますよ!!!!
あ、そうですか? それは何だか嬉しいかも。
何となく理不尽は感じが漂っているんでしょうか。
久しぶりに『D坂の殺人事件』、読もうかなぁ。でも一番好きなのはやっぱり『黒蜥蜴』なんですよね。

> 迷探偵マコトと灰塵二十面皿の仕手戦読みたいなぁ。
いや、これも単なる思い付きで。頭の中では、マコトがひたすら伊予柑を転がしているだけです^^;
そのうち何か降って湧いたら、書くとしましょう……
コメントありがとうございました!!!

彩洋→ウゾさん #nLQskDKw | URL | 2014/10/18 02:09 [edit]


TOM-Fさん、ありがとうございます(^^)

あぁ、何だかちょっとお恥ずかしい作品になってしまいました。色んな意味で駄作だわぁと思うのですが、一応楽しんでいただけのでしょうか。だとしたら有難いです。
いやいや、突然CSおじさんが降りてきたのですよ。で、これは書けということなのかと。
でも、捻りに限度があって(白井健三君ほどには捻れない))、すぐネタバレしちゃいますよね。ネタバレしたらもう何も面白くないという……いや、ほんとだめだめでした。

HTファンの人、反省していると思います。
いや、昔から甲子園は巨大な宴会場でしたから……でも、公共の場所ではいけませんよね。
そして今や、CSを3連勝。今年こそ、呪いが解けるのか???
発見された時、ケンチキで配っていたCSおじさんキーホルダーを持っています。
普通のCSさんと黒ずんだCSさんが両方くっついている。そのうち綺麗なほうのCSさんはどこかに消えてしまいました。

> ところで、あのCSさん、甲子園の近くのKFCで余生を過ごしていらっしゃるらしいですよ(ぼそっ)
あぁ、これ、聞いたとこがあります。
ほんと、HTファンの一人として、おじさんには謝らなければ……
コメントありがとうございました!!! 今年、呪いが解けますように!!

彩洋→TOM-Fさん #nLQskDKw | URL | 2014/10/18 02:19 [edit]


あの時のタイガースは強かったですなあ。

今のドラゴンズにはもっと恐ろしい「オレ竜の呪いが」かかって……ないと……信じたいです。フロントのバカ。(T_T)

ポール・ブリッツ #0MyT0dLg | URL | 2014/10/18 15:21 [edit]


ポールさん、ありがとうございます(^^)

ありそう~!!! というよりも、オレ竜の呪い、CSおじさんの呪いなんかより強力そう!!
わ~、考えただけで怖いかも……でも確かに、そうですよね。
オレ竜、敵だと思っていた時はこの野郎と思っていたけれど(いや、キライだったわけではないのですよ、でもいつも名古屋に行くと何だか敵地にやってきた、という気分でした)、今となってはほんと「フロントのバカ」ですよね。
今年は……呪いを解くチャンスが巡ってきましたが……日ハムにしてもソフトバンクにしても強そう(゜゜)
コメントありがとうございました!!

彩洋→ポール・ブリッツさん #nLQskDKw | URL | 2014/10/19 09:10 [edit]

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