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コーヒーにスプーン一杯のミステリーを

オリジナル小説ブログです。目指しているのは死体の転がっていないミステリー(たまに転がりますが)。掌編から長編まで、人の心を見つめながら物語を紡いでいます。カテゴリから入ると、小説を始めから読むことができます。巨石紀行や物語談義などの雑記もお楽しみください(^^)

 

【8888Hitリクエスト・短編】人喰い屋敷の少年・(8)歪み 

limeさん
【人喰い屋敷の少年】第8話です。すっかり1か月に1話のペースになっている……何とかスピードアップしたいです。
しかも、今回もあんまりサービスシーンがないなぁ。でも、唐沢のおじちゃんを書く楽しみに、私自身は満足です(^^)
今回は少しだけ時間が巻き戻しです。かなえ養護施設から戻った真が「作家」と対峙するまでの間……さて、物語は少しずつ解けていっています。
*冒頭のイラストの著作権はlimeさんにあります。

登場人物
相川真>大学を中退し、唐沢調査事務所に勤めている私立探偵見習。子どもの頃の遊び相手はコロボックルという不思議青年。3年ほど前に崖から落ちて生死の境をさまよってから、ますます霊感に磨きがかかっているという噂もあり。
カグラ>真の上司・唐沢が出入りする三畳酒場の女主人。本人がホラーのような存在。
作家>カグラの店の常連。本当に小説家かどうかは不明。真を観察して小説のネタにしようとしているらしい。
教授>カグラの店の常連。何の教授か、本当に教授か不明。おっとりとした声で理屈を言うのでそう呼ばれている。
窓さん>カグラの店の常連。いつも酔っ払っているサラリーマン。
松岡綾>真の依頼人。7年前に失踪した夫・松岡圭吾の生死を知りたいという。
ルカ>「人を喰らう屋敷」で真が出会った、白い猫を抱いた少年。
唐沢>真の勤め先『唐沢調査事務所』の所長。戦時中は十代、その後アメリカにも長く住んでいた、傭兵あがりのおっちゃん。ギャンブルと酒と女が好き。ちゃらんぽらんだが、どこか憎めない。
三上>真の勤め先『唐沢調査事務所』の先輩。真のいいアニキ。
田代>7年前、綾の夫・松岡圭吾の失踪事件を調査した班の元刑事。若くして警察に嫌気がさし、今は喫茶店をやっている。
真田>綾の夫・松岡の元同僚の刑事。松岡は、綾と真田の関係を疑っていた。



【人喰い屋敷の少年】(8)歪み


 その日の午後、いったん三上と一緒にかなえ養護施設から事務所に戻った真は、ソファで高鼾の唐沢所長を叩き起こした。
「お前ね、可愛い顔して何て乱暴なんだ。もうちょっと優しく起こそうって気はないのか」
 そんな気持ちは全くない。しかも真の顔が可愛いなどという言い方自体が嫌味だ。いつも「お前、ほんとに野生の山猫だね、そんな怖い顔をすると運が逃げてくぞ」などと言うくせに。

 大体、この男の手際が良すぎる時は、何か裏があるのだ。これまでだってずっとそうだった。何ひとつ関与していないふりをしながら、唐沢が裏で糸を引いているなんてことは日常茶飯事だ。
 もっともこの男の「糸を引く」やり方は「何気ない一言を言う」というだけだ。それはほとんどの場合一種の脅迫で、唐沢にとっては何気ない一言が、相手の腹には相当食い込むことが請け合いなのだ。しかも、相手は、その一言を放った唐沢がその後何のフォローもしてこないことに、更に不気味な気配を感じて動かざるを得なくなるのだ。ところが、言った唐沢は十中八九、そのことを本当に忘れている。
 気の毒だと思うが、乗ったあんたが悪いよ、と真は同類相憐れむ気持ちになる。

 そう、唐沢の「何気ない一言」に乗ってこの事務所でバイトを始めたのが、真にとっては運の尽きだった。そもそも真の伯父の失踪に関係してアメリカから『私立探偵』などと言う輩がやって来なかったら、そして伯父の親友である斎藤が、友人の名瀬弁護士を介して唐沢を紹介してこなかったら、真にとって探偵業は永遠に無縁の仕事だったはずだ。
『お前の伯父上のことは俺がちゃ~んと調べてやるから、とりあえず、お前、うちでバイトしねぇか?』
 唐沢が真面目に伯父のことを調査している気配はなかった。真はそれについてはもう追求していない。真自身が結論を知っているからだ。そして、恐らく唐沢は始めから、真の実父のことも伯父の消息も知っていたに違いない。もちろん、唐沢は真を傷つけまいとして何も言わないわけではない。そんなお優しい男ではないのだ。

 今こうして、擦り切れて穴が開いているシャツの裾をたくし上げて脇腹を掻き、大あくびをしている唐沢を見て、誰もこの男が、優秀な米国特殊部隊の戦士という過去があり、誰からも恐れられた傭兵部隊の最も優秀な兵士であったとは思わないだろう。
 しかも、事務員の女の子がいない時は、ズボンさえまともに履いていないことがあるのだから、始末に負えない。
「隠し事は無しにしてください」
「何のことよ」
「どうして三上さんがルカという少年の件に関わっていたんですか?」
「そりゃお前、偶然とか、天の配剤とか、あれこれあるだろ」
「この世に偶然の出来事がないとは言いません。でもこの事務所の関わる事件で偶然が起こる確率は限りなく低い」
 あなたが所長である限り。真はその言葉を呑み込んだ。

 そもそも、松岡綾の夫、松岡圭吾のことを確認するのに江戸川区の警察署に乗り込んでいく手際からして怪しかったのだ。いや、もちろん、唐沢にはそういう突拍子もなく鋭い「勘働き」があるので、あの時点では必然なのか偶然なのか掴みかねた。だが、三上の仕事内容を知った時、頭の隅で小さく引っかかっていたことに合点がいった。
 唐沢がじっと真の目を見つめる。見ようによっては色気のある目だ。そういう女たちの言葉をもう幾度聞いたことだろう。だがこいつは多分恐ろしく頭の切れる悪党だ。そして、その悪事の底は空洞なのだ。何かありそうだと深い井戸の底を覗いているうちに、ある日堪らなくなって底に降りてみたら、何もなかった。唐沢とはそういう男だ。
 そして、「無」ほど「真実」に近いものはこの世にないのかもしれない。

「お前は本当に可愛いねぇ」
 そう言いながら唐沢は今度はパンツの後ろから手を入れて、尻を掻き出した。意外にも毛の薄い素足を組んで、もう一つ大きな欠伸をすると、今度は真剣な顔で真を見上げた。
「もっと教えて欲しいなら、手付金を払いなさい」
 ニタニタ笑いながら掌を上にして右手を差し出してくる。真はため息をついた。引き出しに仕舞ったはずの百万、綾が置いていった「手付金」がまだそこに無事に残っている確率は低そうだった。

「誰とグルになっていたんです? 始めから松岡綾さんにこの仕事には百万ほど掛かるって伝えてあったんですね。どうせ『うちの従業員は、多すぎるとか言って受け取らないだろうけど、その場合はこそっと置いていきなさい』とか何とか言ってあったんでしょう」
「いや、全く、お前は鋭いね~」
「冗談じゃありません。吹っかけ過ぎです」
「その代わり、万が一殺人が絡んでいても目を瞑りますよ、と言ってやったのさ。口止め料としては安いだろう?」

 真は思わずかちん、ときた。全くこの男は、冗談でも言っていいことと悪いことがあるし、本当のことなら尚更、触らずに置いておくべきこともあるのだ。しかも、この男に対しては口止め料など在って無きが如しだ。
 もっとも、この男は市井の薄幸な女性を脅してみみっちい口止め料をせしめるような人間ではない。そんなはした金には興味がないし、何かの間違いで誰かを死なせてしまったという次元の問題に固執するとは思えない。多分、松岡綾が人に知られたくない秘密を持っていたとして、それを唐沢が知ったとしても、聞いてから一日で忘れてしまうに違いない。彼にとっての重大事項ではないからだ。

「松岡綾さんのこと調べてあったんですね」
「死者の口寄せができる探偵なんて限定がついてみろ、お前しかいないだろうが。あぁ?」
「もう何度も言いましたけど、僕は霊能力者でもイタコでもありません。死者と話もできません。そういういい加減な宣伝をしないでください」
「お前ね、この商売は九十九パーセント、ハッタリなのよ」
 それはそうかもしれない。真は大袈裟に溜息をついて、テーブルを挟んで唐沢の前に座った。

「誰かがあなたと口裏を合わせて、この事務所に松岡綾さんを寄越したんですね。たまたまじゃなくて、必然的に僕しかいない時間を指定して。あなたは依頼料を伝え、彼女をそれを持ってやって来た。松岡綾さんについて、既にある程度下調べをしてあったあなたは、彼女が少なくともその額を払えるかどうかは知っていたということです」
「お前は、普段は口が利けないのかってくらい無口なくせに、誰かを追い込むとなるとよく言葉が出てくるもんだな。そうさ、俺ぁね、お前のそこが気に入ってるんだ」

「どうでもいいですから、あなたが彼女について知っていることを話してください」
「何くれる?」
「もう十分に松岡綾さんからせしめたでしょう。返す返さないはもう好きにして構いませんが、正直に話してください。彼女の依頼にはちゃんと答えを出してあげたいですから」
 依頼料を既に払った綾の方でも、まさかその一部でも返って来るとは思っていないだろう。その金額が高すぎると思ったならば、探偵社を替えれば済んだのだから。

「そんなことをしたら、お前さんがつまんないだろう? 謎解きっていう極上の甘い蜜を吸えなくなるんだから」
「僕は金田一耕助でも明智小五郎でもありません。謎解きを楽しんでいるわけじゃなくて、依頼人を困らせたくないだけです」
 唐沢はニタニタ笑って真を手招きした。仕方なくテーブルを回って唐沢の方へ行くと、ソファの隣に座るように促される。真はエロ雑誌を机の上に乱暴に移して、その場に座った。唐沢が真の肩に手を置いて、耳元に囁きかけるように言う。

「あの女の旧姓は門倉ってんだ」
「かどくら? って、じゃあ……」
 真の頭の中で、パズルがひとつ、カチッと嵌る音がした。

 門倉の『人喰い屋敷』の中に忍び込んだとき、白い猫を膝に抱いた、ルカとそっくりの少年の絵を見た。あるいはルカをモデルに描かれたものかもしれない。それと同じ印象をどこかで感じたことを、今、思い出した。
 唐沢と一緒に訪ねた、綾の夫・松岡圭吾の失踪を調べていた田代という元刑事の経営する喫茶店の中で見た絵。グランドピアノに頬杖をつく天使の絵だった。あの絵から全く同じ印象を受けたのだ。
 真の網膜に写し取られたその絵は、今写真のように鮮やかに記憶の底から蘇ってきた。絵にはサインがあった。Aya.Kという控えめなサインが。つまり、門倉綾のサインだったのだ。

「そうよ。あの『人喰い屋敷』のお嬢様だったのさ」
 唐沢は真から顔を離すと、にっと笑って「以上」と言った。
「以上、じゃないでしょう。他には?」
「お前、人から謎解きの結果を何もかも聞かされたら、がっかりしない?」
「しません。何度も同じことを聞かないで、さっさと白状してください」
「じゃ、あと一つだけ教えてあげよう」
 少し茶目っ気のある声で言ってから、唐沢は更に真の肩を強く引き寄せて、耳元に囁きかけた。
「あの女の通っている病院を教えてあげるよ」


 その病院は線路沿いにあって、白い漆喰が塗られた壁には、少し傾き始めた西陽が強く照り返っていた。
 駅からは少し歩くことになるので、人通りはそれほど多くない場所に、三階建ての四角い建物が周囲に溶け込むように建っている。街の中でもなく、かといって人里離れた場所でもない、その中途半端な立地がその病院の性質を物語っているようでもあった。診療所ではなく病院で、少ないながらも入院病室を備えているようだ。

 真は診療時間を確かめた。夜診の時間までそれほど間は無いようだ。硝子戸を押し開けると、ぎぃと大きな音がして、一瞬にして古い映画のワンシーンに紛れ込んだような気がした。
 入ってすぐに受付らしい窓口があった。カーテンが引かれていて、今は誰の気配もない。いや、まだ診察時間まで半時間はあるはずだが、すでに一人の患者が待合の椅子に座っていた。明かりは最低限しかなく薄暗い上に、あまりにも静かで気が付かなかった。顔を伏せ、入ってきた真に全く興味を示す様子もなく、床を見つめている。

 真はふと身震いした。その患者はまるきり動くこともなく、真っ黒な塊のようだった。ふと奥を見遣ると、外観からは細長い建物という印象はなかったが、油を引いた黒い木の廊下は随分と長く見えた。奥が暗いためにそう見えるのかもしれない。
 インターホンを押すと、少し遅れて中で物音がして、受付のカーテンが動いた。

 看護婦らしい中年の女性が顔を出す。今にも「まだ受付前ですよ」と喋り出しそうなその口が動く前に、真は切り出した。
「先ほど、電話で院長に面会をお願いした相川というものです」
 看護婦は表情を変えなかった。一旦カーテンを閉め、別のドアから出てきて、真を二階の院長室へ伴った。

 物部と名乗った院長は唐沢よりは幾分年上の印象で、大柄な男だった。太っているというわけでもなさそうだが、どっしりとした体格で、どこか唐沢と似たものがあった。その目の中に、相当の野心家だと思わせるものと、この世を見限って諦念している気配が同居していた。後ろへ撫で付けた髪が蛍光灯の灯りで黒々と照り輝いて見えた。

「断っておきますが、私は患者のことを探偵などというよからぬ輩に話す気などありませんよ。それは我々の倫理にも関わる問題ですからね」
 それはそうだろう。だが、この男は唐沢の電話ひとつで面会には応じたのだ。もちろん、例の唐沢流のやり口だ。
「結構です。ただ、僕の話を聞いてくだされば」
「五分だけです。もう診察の準備を始めなくてはならなりませんからね。つまり、精神統一です。君も分かるだろうが、こうした仕事は患者の話を聞いて同意してやりながら、聞き流す能力も必要なのですよ。でなければ私の方が『持っていかれてしまう』。何しろ、この仕事はこちら側と向こう側の壁が結構薄くてね、同業者で自殺者と病人が多いのもやむを得ません」

 真は返事をしなかったが、その意味は理解できた。少なくとも、中学生のころの自分を思い出せば、まさにその壁は無きに等しかったのだから。いや、あるいは今も。
「松岡綾さんはあなたの患者さんだと聞きました。彼女は、自分は誰かを殺したと相談していませんでしたか」
 もちろん、物部院長が何か答えるわけはない。無表情のまま真を見ている。

 だが、真には確信があった。唐沢が適当に「殺人の口止め料」などと言うはずがない。あの男がそう言うのには、何らかの根拠があるのだ。そして松岡綾は、何かに怯えているかもしれないが、自分が全く狂っているわけでは無いことを知っている。
 あの目は狂気の目ではない。赤ん坊だった真の首を絞めた義母の目とはまるで違っていた。義母は真を見ていなかった。だが、綾の目には真が映っていた。彼女は真に彼女自身を確かめようとしていた。

「ただし、彼女がその告白を警察ではなくあなたにしているという点から、彼女自身もそれが事実かどうかよく分かっていない、つまり妄想だと思っている可能性が高い。確信は無くても、どこか冷静に自分自身を見ている彼女もいるんです。さらに、彼女が『自分の罪』をあなたに告白して、それが警察沙汰になっていないことから、あなたの方でもそれが妄想であろうと考えている」
「確かに『私は人を殺しました』と患者が言ってきたとしても、ほぼ九十七パーセントは嘘でしょうね。君の言う通り、罪の告白をするならもう少し適切な場所があるからですよ。そして本当に隠したい者は、何も言わない。但し、残り数パーセントの人間は、法的に自分を裁くことのない誰かに罪を打ち明けておきたいと考える。とは言え、私は警察に『私の患者が人殺しのようです』とは言いに行きませんけれどね」

「彼女が夫の暴力に苦しんでいたことは分かっています。しかし一方で、彼女は夫を愛していた。それも恐怖からでも依存心からでもなく、あの人にとっては暴力よりも愛情の有無の方が重大な問題だったからです。いえ、彼女は愛していたのではなく、愛されていることを実感したかっただけだ」
 物部院長は初めて表情を変えた。変えたというよりも、真に興味を示したように見えた。真の中の何かを見透かしたのかもしれない。
 真はこの病院に入った時に思わず身震いしたように、身体をわずかに硬直させた。
 標榜科を見た時に、引き返してもよかったのに。いつの間にか掌にじっとりと冷たい汗をかいていた。

「彼女の描いた絵を見たことがありますか?」
「君は見ましたか?」
「はい。天使の絵と少年の絵を」
「何を感じました?」
「……贖罪を」
 その言葉を吐き出した瞬間、真は立場が逆転したことを感じた。
 この医者が真を追い詰めている。

 物部の目には感情がなかった。感情を表にすれば、『彼の方が持っていかれる』からなのだろう。だからこの男はただ患者の前で鏡であろうとして、そのことに成功してきたのだ。
 綾もまた、ここに来て物部という鏡に写った自分の姿を見つめ、何かを振り落すように絵を描いていたのかもしれない。彼女が罪を犯したかどうかは問題ではない。自分が罪を犯したかもしれないと思っていることが問題なのだ。

「これは一般論ですが、多くの人間は自分自身の中にいくつもの歪を抱えている。歪が小さければ大抵の場合は問題にならないが、大きくなった歪はやがてその人間自身を歪めてしまう。やがてその歪は自分自身の中では収まらず、人間関係や社会の中での歪になる。だから人はその歪を何かで埋めようとする。愛情、信念、仕事、芸術、時には犯罪……彼女の場合はたまたまそれが絵だったというだけのことです。だが、芸術の才能に恵まれた者はいい。歪を埋めることのできる何かを天から与えられたのだから。さて、君は自分の歪みを何で埋めているのでしょうね」

 物部はちらりと壁の時計を見た。
「時間です。君は私の患者ではないが、最後に忠告しておきましょう。君は彼女のことをよく分かっているようです。それはつまり、君自身がより『向こう側』に近いということですよ。繰り返しますが、壁は薄い。残念なことに、埋めたはずの歪はすぐにまた地盤沈下を起こす」
 そう言って立ち上がり、真にもうここを出ていくようにと促した。真はもう一言何かを言おうと思ったが、言葉が浮かんでこなかった。のこのことここへやって来た自分が悪かったようだ。

 院長室を出て行きかけた真に、物部が声を掛けた。
「ところで、唐沢は元気にしていますか」
「え?」
「たまには顔を見せるようにと伝えてください」
「どういう意味ですか?」
「これは彼への嫌味ですよ。君に私の患者のことを話したのですから。そう、彼もまた私の患者です。いや、患者だったというべきか。病気かどうかは本人が困っているかどうか、それだけですからね」
 真はしばらくじっと物部の顔を見ていたが、相変わらず表情を殺した目に丸裸にされたような気がして、目を背けるようにして頭を下げた。


 そして今、真は『人喰い屋敷』に隣り合う貸家の二階にいる。カグラの店で出会った「作家」が借りている家だ。小さな丸いテーブルの上に置かれたスタンドが作る丸い光の輪を挟んで、しばらくの間「作家」と睨み合っていた。オレンジの光の輪の中には、蚊取線香の匂いと一緒に、今しがた「作家」が放った「あの男を見張っていた」という言葉の余韻が漂っていた。
 真がじっと「作家」を見つめていると、「作家」はふふと合点がいったように笑った。

「おや、探偵さんは私が怪しいと思っていたわけではなかったのですね。私のところへはそのうち辿り着くだろうとは思っていたのですが、まさにあなたを見くびっていました。『あの男』を疑う理由は?」
「匂いです。『人喰い屋敷』の中で嗅いだにおいと、あなたの言う『あの男』がつけている整髪料の匂いが同じだった。偶然だろうとも思いましたが、あの後、三上さんと一緒にカグラの店に行ってあなたと話している時、その匂いがして『あの男』が店に入ってきた。同じにおいを何度も嗅いでいるうちに記憶が明確になってきた」
「匂いは直接記憶と結びついているといいますからね。最も原始的な感覚だ」

「それで、初めに一緒にあの屋敷に行った時のことを思い出したんです。あの時、誰かとルカ、つまりあの屋敷で目撃された少年が、言葉を交わしていたのを闇の中で聞いた。『えから抜け出したんだ』とそう聞こえた。その後で僕はあなたとぶつかった。てっきりあなたがルカと話していたのだと思っていましたが、幾ら思い出してみてもあの声はあなたの声じゃなかった」
「そう、聴覚もまた、胎児から死の瞬間まで、最初から存在し最後まで残る感覚だと言われていますね」

「それでふと思い当たったんです。あなたも彼らの会話をこっそりと聞いていたんだと。あの場所に、僕たち四人とルカ以外の人間がいた可能性は否定しませんが、そんなに都合よく大勢の人間がいたとは思えない」
「『えから抜け出した』……かの少年が幽霊なら、絵画から抜け出した、というニュアンスでしょうかね」
「いいえ。あれは質問だった。『どうやって抜け出したんだ?』……ルカが抜け出していたのは養護施設で、その名前は『かなえ養護施設』と言うんです。もちろん、あなたはご存じだと思いますが」
「作家」はにやにやと笑いながら何度も頷いた。

「それに、そう考えてみたら、あなたは僕の仕事に興味を示すふりをしながら、最初から『あの男』から何かをあぶり出そうとするような会話をしていた。あなたたちは人間が存在するということはどういうことかという話をしていた。そこに『いる』のに『無』と見なされるにはどうなればいいのか、と」
「探偵さんは実によく人を見ている。いや、それがあなたの才能というものでしょう。やはりカグラが見込んだだけのことはある」
 カグラ? 一体何の脈絡だ?

 そう思った瞬間だった。
 開け放たれたままの窓の向こうで、何かが倒れるような大きな物音がした。何事かと窓の方を見た真の目に、一瞬、閃光が射しこみ、消えてしまったと思ったら、再び何かが割れるような鋭い音が響いた。と同時に、聞き覚えのある声が、風で嬲られる木々のざわめきと一緒に耳に飛び込んできた。
 やめて!!
「作家」と目を合わせた瞬間に、真はもう部屋を飛び出し、階段を駆け下りていた。

 ルカ! どうして今、そこにいる!?

【人喰い屋敷の少年】(9)に続く。



*現在、看護婦という言葉は使われず「看護師」ですが、この時代には一般的ではないので、あえて「看護婦」という言葉を使わせていただいております。

さて、時を同じくして、ルカは隣の屋敷に忍び込んでいたのですね。一体そこで何が?
ルカの身に何か危険が迫っているでしょうか?


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Category: ★短編(1)人喰い屋敷の少年

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コメント


う〜ん

こんばんは。

なんだか、唐沢も『作家』も、カグラも(?)、それに真も、どんどん真相に近づいている、いろいろと新事実が明らかになって「ジグゾーパズルのピースが揃っていっている」感じ満載なんだけれど、すみません、私にはさっぱりわかりません。ミステリーを読む度に思うんだけれど、つくづくミステリー読みに向いていない……。

「絵」じゃなくて「かなえ」の最後だけ聴こえていたってことはちょっとわかった?

この物部院長と真の会話って、院長から有用な情報を引き出せたわけではないですよね? なんか真の心の中を整理するための禅問答みたいに感じました。

で、ルカに何かが起こったのかな?
って、次回はもう崖の上なんでしょうか?
いずれにしても、次回を楽しみにしています。(来月?)

八少女 夕 #9yMhI49k | URL | 2015/06/08 03:27 [edit]


夕さん、ありがとうございます(^^)

「作家」は多分、真相に近づいているというより、初めから真相の近くにいる人、かも? 唐沢は単に野次馬(ついでに金をもらったそれでいい、という)、カグラは今のところ「?」ということにしておいてください。真は、ちょっと真相に近づいているけれど、何が起こっているのかはまだ分かっていません。要するに綾の夫が生きているか死んでいるか、だけですよね。
はい、これはミステリーという分かりやすい分類ではないのかも……ミステリーって「始めに事件があって=死体が転がっている、謎解きをする=犯人は誰だ!?」ってのがセオリーですが、こちらはそもそも「何が起こったか」という事件そのものが謎うという、ちょっといけてないパターンになっちゃいました。これもそれも私の文才の問題で……(@_@)
でも、今の謎は「松岡圭吾は生きているか死んでいるか」もあるのですが、「松岡綾は本当は何をやらかしたんだ?」ってことですよね。まさかのほのぼの展開は無いと思いますが(ないとも言えない)、え~???なことは少しだけあるかも。
えっと、しかも、この話、間が空きすぎてついてきにくいんですよね。ごめんなさい……いや、決して夕さんがミステリー読みに向いていないわけではなくて、私の不徳の致すところで……(>_<)
だから、さっぱりわからなくていいのです。ちゃんと落ちはあるはず(と思う)。

> 「絵」じゃなくて「かなえ」の最後だけ聴こえていたってことはちょっとわかった?
あはは~。そうそう、それはもうどうでもいいことですけれど、一応解説しとかないとな~てことで。
> この物部院長と真の会話って、院長から有用な情報を引き出せたわけではないですよね? なんか真の心の中を整理するための禅問答みたいに感じました。
そうそう、そしてこの手の会話。ほとんど「だまくらかし」みたいなものですが、禅問答とはよく言ってくださいました。うちの話、そういうのが結構多いのですよね。でも全く明後日のことを喋っているのではなかったりもします。真の人となり・立場も少しだけ明確にする目的もあったのですが、特に最初の方の「作家」と「教授」の会話なんて怪しさ・伏線感、半端ないですしね……^^; ちなみに物部院長はチョイ役です。これ以上絡みません。名前、いらんかったなぁと思うのですけれど、なんか湧き出てきたのでつけちゃいました(*^_^*) 短編では無用のことですね。
って、すでに短編の尺じゃなくなってきている??

次回は、崖の上までは行ってないかなぁ……2時間ドラマで言うと10時20分くらいでしょうか。いや、ある意味では崖の上ですね。っても、危険を顧みず飛び込んでいった誰かが犯人に崖から突き落とされかかる、って話ではないので(そうなんです。基本路線は死体の転がっていないミステリーですから)、そんなに大事件になっていないはず、なんですけれど……^^;
そう考えてみたら、結構しょうもない話なのかもなぁ~。残念。
来月にはならない予定です(た、多分……)。また続きもよろしくお願いいたしますm(__)m
コメントありがとうございました!!

彩洋→夕さん #nLQskDKw | URL | 2015/06/08 13:11 [edit]


う~む

やっぱり単純なミステリーでは終わらないようですね。
俗に言う謎解きミステリーではないけれど、大海さんの書くものは全てにおいて、人間の心理を紐解くミステリーで、会話の一つ一つに解けない謎が見え隠れしていますよね。
綾の事を探りに行って、結局真は院長室で、自分自身の謎を突き付けられてしまったようで^^ でも真、君の謎は宇宙よりも難解なので、誰にも解けないよ~。

唐沢は相変わらずですね。単純明快に見えながらも、なんか手におえない。まあ・・・。なんにしても唐沢が真をからかってるシーンはご馳走なんですが^^(もっとやれ~w)

さて、怪しいように見えて、実はやっぱり作家って脇役だったのかなと思えて来た今回。本当の黒幕の男って、あいつかな?それともこいつかな?
それも気になるし、綾が何をしたかも気になるけど・・・。
危機が迫っているようなルカの声が、やっぱり一番気になります。
次回は何が出てくるのかな?? 楽しみにしています。

lime #GCA3nAmE | URL | 2015/06/08 19:15 [edit]


limeさん、ありがとうございます(^^)

うぅ。limeさんのように綺麗にミステリーをまとめられないので、ついつい大きな毛糸玉を作っちゃっています(@_@) で、後で毛玉解くのに苦労するという。最初にぶわ~っと伏線を振りまくのが癖で、後でそれを拾っていると長くなっちゃうんですよね。伏線は作らなきゃいいのに、といつも思うけれど……じりじりと楽しんでしまうらしく。
単純なミステリーって、難しいですよね。limeさんも、決して謎解きミステリーを書いておられるわけじゃないけれど、全体的にシンプルにまとめておられるじゃないですか。そしてちょっと追い込まれた主人公(リク)の危機を誰か(長谷川さん、あれ? 玉ちゃんもちょっとだけ)が救う、というような危機一髪感も織り交ぜて。そういう風にまとめたいのに、け、毛玉が……(@_@)

この物部院長との会話、単にここで重要な件は「綾がここに通っていた」というだけのことで、実は標榜科が何か書いていませんが、会話から察していただこうという、それだけでした。実はこの院長、チョイ役なので名前はいらんかったよなぁと後から思ったのですが……そう、基本的にチョイ役に名前は不要ですよね。でももしかすると唐沢絡みで続編に出てくるかもしれないので、一応名前を付けてやりました^^;
どうして私が書くと、こういう一筋縄ではいかない、怪しいオッサンになるのかしら。
でも、心理的なミステリーはlimeさんもお好きですよね~書いているうちにこうなっていくのは、お互いにサガでしょうか? が、頑張りましょうね~

真ったら、唐沢には言いたいことを言っているというのが、実はちょっとミソです。多分、竹流にはこんなに強く言えない……^^; 唐沢の性質にもよりますが、相性の問題もあるかも! そうそう、limeさんの仰る通り、「唐沢が真をからかってるシーンはご馳走なんですが^^(もっとやれ~w)」なんですよ。また、竹流相手には言い返せない真が、唐沢にはきゃんきゃん吠えて(いや、時々噛み付くけど)頑張っているのですね。実はいいコンビ? この相手によって態度を変えるのは野生の危機管理かもしれません。真と唐沢の絡みは今まであまり書けなかったので、このシリーズで書くことができて、結構作者は楽しんでいます。

> さて、怪しいように見えて、実はやっぱり作家って脇役だったのかなと思えて来た今回。本当の黒幕の男って、あいつかな?それともこいつかな?
わはは。あ~、脇役と言えば脇役。俯瞰係と言えば俯瞰係。そうですよね。もう一人、怪しいのがいましたよね。はい、きっと「あいつ」です。これって、私が真面目に週1連載をしていたら、皆さんすぐにわかるんだろうに、ちょっと空いてしまうから分からなくなるんですよね。あ、でも登場人物一覧の中には怪しい奴の名前は並んでいますしね。チョイ役は載せていない^^;
次回はルカの行動を追いかけますので、またお楽しみに!
うぅ、だんだん長くなりすぎないように気をつけなくちゃ。短編集なのに。
コメントありがとうございました!!

彩洋→limeさん #nLQskDKw | URL | 2015/06/09 08:17 [edit]


おおお(@@)。深い井戸男のくだりがまたここに。
なんとちょいリンク。なんか嬉し。
いや、狙ってませんて。知りませんでしたから(^^;)

そうね。このセンセの前では真など飼い猫(?)
唐沢とはおっちゃん同士でどんな会話になるのですかね。濃そうだ。
それでも真なりに少しでも綾の何かがつかめたなら良かったのですが。

もう。「作家」もはっきりもの言わないんだからあ。
そうこう話しているうちに、ルカに何かあったみたいじゃないですか。
少しずつ、何かが進んでいる・・・?

けい #- | URL | 2015/06/09 18:20 [edit]


唐沢さんすごい経歴ですね。特殊部隊の傭兵だったんだ。なんのかんの言っても、ためらわずに一瞬で人を消すことのできる人物でしょうから怖い怖い。
こんな人物とまともに付き合ってたら、体がいくつあっても足りないでしょう。
真だからもってるような感じです。

前回・今回の二つのお話で、水中で大きく舞っていた色々な要素が、徐々に沈殿して視界が開け始めたようです。面白いです。
でも門倉家にいったい何が起こったんでしょう?
綾を中心に納得のいかない事件がいくつも起こっているようで、こっちもとても怖いです。
人食い屋敷の住人で(綾の家族で・白猫も含めて)綾だけが生き残っているのということになるのかな。
綾の歪んだ心はいったい何を生み出したんだろう。あるいはいったいどんな出来事で歪んだんだろう。ルカの立ち位置は?
誰が何をしたのか、犯罪なのか、あるいはそこまでは行かないにしても、怪しい人物ばかりです。『あの男』とカグラやカグラの店の客たちとの繋がりも気になりますが、とにかくこれから何がどのように展開するのか、さっぱり分からなくなってきました。
ま、それがミステリーというものなのでしょうが・・・。

山西 サキ #0t8Ai07g | URL | 2015/06/09 20:24 [edit]


けいさん、ありがとうございます(^^)

あはは~。実は私もそう思っていたのです。あ、けいさん、またすごいタイミングで唐沢の下りを読んでいらっしゃる、と^^;
【海に落ちる雨】ではチョイ役に過ぎない唐沢のシーンを、偶然こうして読んでくださっているのは、もしや、このおっちゃんの魔の手にかかったかも……じゃなくて。ほんとうに狙っていませんでしたか?? いや、これは運命が引き寄せたのかも??
【海】では刑務所服役中の唐沢。こちらではシャバで自由に好き勝手に生きている時代の話ですし、またまた「深い井戸」をお楽しみに頂ければと思います(*^_^*)

唐沢は一時しおらしく病院に通っていたようですが、きっとアメリカから戻った(いや、戦場から戻った)ごく短期間なんでしょうね。平和な日本でヤバいことをしてしまいそうで。この院長とはきっとゴジラ対キングギドラな会話を交わしていたことでしょう。
真は飼い猫? う~む。でも、噛む……せっかく噛んでも、すぐひねりつぶされそうだけれど(キングギドラに? いや、ビオランテかも……)
真は、綾が病気だと知って(病気?うん、一応)、ちょっと納得がいったみたいですね。さてと。これからみんながあの屋敷に集まっているようですので、舞台をお楽しみくださいませ(*^_^*)
「作家」は最初から(たぶん)あれこれ知っていて、楽しんでいたのでしょうかね。その辺りはまた次回、お楽しみください。そうそう、怪しいオッサンしか出て来ないこの話、実はもっと怪しい婆さんがいたかも!
ルカは何をしているのか、次回分かるかな?
コメントありがとうございました!! 次回もぜひ、お楽しみいただければと思います。

彩洋→けいさん #nLQskDKw | URL | 2015/06/10 07:35 [edit]


サキさん、ありがとうございます(^^)

唐沢って、そうなんですよ、この物語の時代が時代ですからね、太平洋戦争の時には少年期で、少年兵として志願したもののすぐに終戦。ところがこの人、自分は「危機的状態」に追い込まれているほうが力を発揮できるということを知ってしまって、どんどん危ない方へ行ってしまっていたのですね。戦場へ、紛争地へ、と駆られていっていたものの、時代は冷戦も終わってますます平和の方向へ。どうやら居場所がなくなっている模様。そのために妙なことを言ったり、犯罪一歩手前まで行ってしまったり。戦国時代の武将や維新時代の人物を見ていても、どう見ても戦時に力を発揮できる人と、平時に力を発揮できる人がいて、逆の状況になってもうまく合わせられる人と、くすぶってしまう人がいて。唐沢は完全にくすぶっているようですね。
でも、真が現れて(真も実父は不穏な人物なので)、何だか楽しくなっちゃっているようです。ま、でも、この後どうにも平和が肌に合わなくて、奇妙なことをやらかしてしまうのですけれど。
はい。怖い人です。体の中に闇を抱えていますね。でも闇の中には何もないんですよ。難しいおじちゃんです。
真はなんだかんだ言っても野生の本性を抱えていますので、そんな唐沢の狂気も全く理解できないわけでもなくて、その辺りが真の困ったところです。唐沢はそれを見抜いていて【海に落ちる雨】の中でも言っていますが「(真は)臭いに敏感だ。それがいいものでも悪いものでも」と評しています。真はどちらにでも自分を染められることを自分で分かっているからこそ、生き延びることができなかったのかなぁ……(ごにょごにょ)

さて、こちらのお話ですが。もう後はそんなにたくさんの謎は残されていませんので、後は流れのままに……「水中で大きく舞っていた色々な要素が、徐々に沈殿して視界が開け始めたようです」って素敵な表現ですね。さすがサキさんです。そんなすごい謎が秘められているわけじゃないので、ちょっと申し訳ないくらいですが……あとは登場人物のそれぞれの事情をお楽しみください。あ、「作家」は切羽詰まった事情を抱えた人ではないので、底は浅いかも……(^^)
綾と門倉家の事情も、ものすごい謎ってわけではないのですが、その中身はあと少ししたら解けてきます。こちらもお楽しみに。あんまり悲惨な事件が起こっているわけではないはず……と思います^^;
そして、ルカの気持ちはまたゆっくり語りがありますので、うん、ゆっくり聞いてあげてください。もともとさっぱり分からない系の事件のような事件でないような、でもサキさんの「誰が何をしたのか、犯罪なのか、あるいはそこまでは行かないにしても、怪しい人物ばかりです」ってコメントにはちょっとドキッとしました^^;
ミステリーと言ってもこちら、なんちゃってミステリーなので、そんなに上等な謎はありませんが、楽しんでいただけたら何よりです。
コメントありがとうございました!!

彩洋→サキさん #nLQskDKw | URL | 2015/06/10 21:44 [edit]

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