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コーヒーにスプーン一杯のミステリーを

オリジナル小説ブログです。目指しているのは死体の転がっていないミステリー(たまに転がりますが)。掌編から長編まで、人の心を見つめながら物語を紡いでいます。カテゴリから入ると、小説を始めから読むことができます。巨石紀行や物語談義などの雑記もお楽しみください(^^)

 

【石紀行・緊急特集】29.兵庫西宮・越木岩神社~磐座を守りたい~ 

マンション建設予定地
石の写っていない写真をトップに挙げてすみません。
こちらは兵庫県西宮市、阪急甲陽園の近くにある越木岩神社の隣地です。
今、ここにマンション建設が予定されており、越木岩神社では西宮市および建設業者への嘆願・保存活動をおこなっておられます。県内に住んでいながら、署名をした紙を送るだけでは何だか申し訳がないような気がして、先日神社をお訪ねして署名をしてきました。

折しも、明日は巨石ファンにとっての正月みたいな「夏至」。
各地で巨石のイベントがあったり、この日にこそと研究をされている方がいたりと、特別な日なのですが……私は仕事。
せめて、石たちのために何かしようと、記事を書いています。ちょっと長くなりますが、お付き合いください。

「越木岩神社並びに地域住民はマンション建設に反対している訳ではなく、天然記念物としての社叢をどのように近隣住民・越木岩神社・行政・開発業者として守っていくか、そのためには互いの協力が必要であると考え、建築主に対して計画を配慮して頂きたいこと、また、いずれ住まわれる住民の方々とも文化財を保護していくために事前の調整と協力を要請されてきましたが、全く考慮頂けていないのが現状であります。
 開発地内に今も残る三体の磐座(イワクラ)についても、元の所有者(夙川短期大学)は、越木岩神社の要望に応えて、その文化・歴史・宗教的価値を認め、磐座を保全できるように各棟を建設して頂いていましたが、この度の計画では破壊されるようです。越木岩神社から北山にかけては、奈良県の大神神社が鎮座する三輪山と同様に古代史研究において重要な地域であり、開発地内に鎮座する三体の磐座のもつ文化・歴史・宗教的資産価値は高く、破壊してしまう代償は計り知れなく大きなものと思われますが、全く配慮を頂けないようです。」

(嘆願書より)

他人様の土地に踏み込むわけにはいかないので、境内の貴船社の近くから覗いてみたのですが、更地の先に見える植え込みの中にも、壊されようとしている3つのうちの磐座のひとつがあるようです。
googleの航空写真で見ても、更地の中に植え込みがいくつか残されています。多分磐座のあるところだと思うのですが、要するに、そこは石が邪魔になって簡単には除けられない、ってことなんですよね。
もしもこれを除けるとなると、結構ダイナミックなこと(爆破するとか?)をしなければならないんでしょうか。

ここは六甲の山の斜面になっていて、きっとマンションが建てば、海まで見える最高の見晴らしの住まいになるでしょう。こちらは阪神地区でもかなり有名な高級住宅街。現地まで行ってみて、事情がよく呑み込めました。ここは学校が持っていた土地なので、この区域に相当に広い面積が今も手つかずで残っている、建設業界的には奇跡的に残された「聖地」みたいなものなんだな、と思いました。駅からここまで、かなり立派な豪邸が並んでいます。環境もよく、人気もあるのでしょう(坂だけど)。

つい最近経験したことなので、よく分かります。土地を売るときに、次にそこが何になるかで土地の値段が大きく変わります。最大の収益を上げるには一軒家ではなくマンションがいいに違いありませんから、「一軒家を建てる業者」に売るのと、「マンションを建てる業者」に売るのでは、土地の値段は大きく変わりますので、売る方としても、高い値段で買ってくれる業者に売りたいとなると、後者を選択することになるわけです。
我が家もそれで家族内でもめましたので(結果的には周囲の環境に配慮して、一軒家を建てる業者になりました)、売る側の窮状によってはやむを得ないこともあるのは分からないでもないです。背に腹は替えられない、ということもあるでしょう。
でも利潤だけでは人の心は離れていくと、松下幸之助氏も仰っておられたではありませんか。

確かに、建設業者の手に渡ってしまったら、そこからはもう「他人様の土地」。昨日まで自由に歩いていた自分ちの地面を歩くことは、不法侵入になるので、できません。何が建とうと、金銭的取引が終わった後では、何も交渉できません。
せめて良心に期待するしかないということなのでしょう。

もちろん、神社が学校に土地を譲った時と、経営難になった学校が建設業者に土地を売る事態となった今では、ずいぶん事情も変わっていると思います。
でも。もう少し慎重になったり、配慮したり、できなかったかと悔やまれます。
今は土地を所有していることが難しい時代になっていて、ちょっと持っていたら、相続の時に全部持って行かれるくらいの税金がかかって、土地を手放さなければならなくなります。古くから守られてきたものが、こうして別の人の手に渡った時、破壊されていくというのも運命ということでしょうか。

でも、それが国の定めた税制・方針ならば、せめて日本人として守るべきものは守るという取り決めは出来ないものでしょうか。
ヨーロッパの国では、街の景観を壊さないために建物の改修にも規制がかけられたり、遺跡的な建造物に人が住んでいることはあっても外観は変えないという法律があって、こうした国や都市の取り組みが根付いています。
そこに住む人は「遺跡に住み、歴史と伝統を守る」ことをステイタスにしています。
日本は、そういう点では残念ながら後進国としか言いようがありません。

この風光明媚な場所に住む人はきっとお金持ちでしょう。
この場所に住むためのステイタスを、「海が見える高級住宅街に住む」ことではなく、「古い文化・伝統を守り、日本人としての祈りの気持ちを持ち続ける」ことにしていただけないか、建設業者もそういう心で仕事をしていただけないかと、願うのです。
磐座を守りたいと主張する神社側の要求は(多分)、できればそのまま残してほしい、でもそれが無理ならせめて移動する、いや何より、ちゃんと調査をして欲しいってことです。門前払い(今のところ)というのは、ちょっと残念です。

そう言えば、この場所から六甲山頂上に向かう県道の途中に、有名な「道のど真ん中に残された巨石」があります。そこでは、道が二手に分かれています。地元では古くから、「動かすとたたりがある」と言い伝えられていたそうで、工事のために動かそうとした関係者が相次いで亡くなったという噂があり、2009年に県道の改修工事をした兵庫県西宮土木事務所は「ないがしろにできない」と、岩を避けて整備する異例の対応をされたといいます。

祟る、なんてことは石たちのイメージを悪くするので、ないほうがいいですし(もちろん、現実に「何かを封じ込めるために置かれた石」はあると思いますが)、もちろん、工事をする人々の安全を祈念していますが、でも「ないがしろにできない」という対応をしていただけないかと、せめて誠意をもって対応していただけないかと、心から思うのです。
越木岩神社の隣地に残る磐座の保存活動

さて、気を取り直して、越木岩神社をご案内いたしましょう。住宅街の斜面に残された、素晴らしい聖地です。
「当社は摂津国の一大霊場で、天然記念物の森に覆われた霊験あらたかな神社です。創立不詳と言われるぐらい由緒深く、甑岩を霊岩とし今なお全国的に信仰を集めています。
また古代信仰の磐境(いわさか)・磐座(いわくら)祭祀と呼ばれ学術上貴重とされています。今を去る千年前の延喜式神名帳に大国主西神社として記録されています。」

越木岩神社鳥居
この神社の入り口には「祭神は蛭子大神で『北の戎』と呼ばれ、ヒメユズリハを主体にした暖帯林の社叢(県指定天然記念物)が広がる境内は、昔懐かしい鎮守の杜を思い出させてくれます。」と書かれています。
本当に、小さいトトロになって森の中に住みたいと思えるような、素敵な「鎮守の森」なのです。
入っていきましょう。
越木岩神社参道1
参道も綺麗に整備されています。
越木岩神社参道2
両側に手洗い所があり、この右手には土俵と舞台があります。え? 土俵?
越木岩神社土俵
こちらは「泣き相撲」で有名な神社。赤ちゃんが泣き比べをする、あの「泣き相撲」です。
古い磐座、そしてこうした行事を通して、昔から現在までとても信仰を集め、浄められているのがよく分かります。大変明るい、素晴らしい場所です。階段を登ると拝殿です。
越木岩神社拝殿
「正保年間(1644年ごろ)に社殿が再建され、明暦2年8月16日(1656年)に円満寺の教順僧侶が「福神」の総本社西宮神社より蛭子大神を勧進し、蛭子太神宮と称しました。以後数回社殿は修復されましたが、現在の見事な片削破風流造のご本殿は昭和11年に、また拝殿は昭和58年に御造営となったものであります。」
越木岩神社本殿
横手の道から見える本殿です。拝殿・本殿の右手を進むと、くだんの甑岩(こしきいわ)に続いています。
甑岩へ
明るくて素敵な空気に満ちています。
土社
この道の左の脇に「土社」があります。 祭神は大地主大神。説明書きには「我らが立っている大地を祭る。土や地や住居や生成を守護す。地鎮祭の神でもある。」(隣の磐座も守ってくださると信じたいですね)
面白いですね。祠自体が石なのです。しかもまるで扉のようになっていますが……
土社2
開かずの扉です。横から見た方が分かりやすいかもしれません。
土社3
石を祠に模してあるわけですが、なぜ扉の形を描いてあるのか、石の形だけじゃだめだったのか、何だかちょっと面白いなぁと思ったのです。
甑岩正面鳥居
甑岩にたどり着きました。
甑岩社と磐座
すみません、何だか写真が斜めになっていますね……癖みたいなんです。写真を撮るとき気を付けている時もあるのですけれど、どうやらアドレナリンが出過ぎていて(いや、リラックスしているのですけれど、興奮状態?)今回は忘れっちゃってたみたいです。
というわけで、右下がり写真館、お楽しみください(って、なぜ開き直る?)。
祠の後ろに見えいてるのが甑岩です。甑(こしき)とは「日本酒の原料米を蒸すための、大型の(せいろのような)蒸し器」のこと。この岩の塊がその甑に似ている、とわけです。
祠があるので、真正面からの写真を撮っても、その迫力が上手く伝わりませんね。少し左手に行ってみましょう。
甑岩左2
こちらは左手から見た甑岩。幾つかの石が組み合わさったままの形で残っています。おそらくもともと大きな巨石だったものが、年月のうちに割れ目ができてきているものと思われますが、それにしてもすごい大きさです。
すぐそばが細い車道なので車が通る音が聞こえるのですけれど、ここはまるで異空間。この巨石が結界の真ん中にあるようです。
甑岩左3
これを見たら、ある人があることを考えそうですよね。……え? 何のことかと。
まずはこの磐座の周りを一周してみましょう。もちろん、磐座ですから、上には登れないのですけれど(上に登れる磐座と言えば……語っちゃいけないあの磐座。有難い)、周囲を回れるって素敵です。
甑岩左上る2
階段を少し登ると、背面から見ることができます。
甑岩後ろ1
左後ろから見たところ。
甑岩後ろ2
そして、ほぼ真後ろです。
真中の石、明らかに人為的な削り瘢があるのが分かりますでしょうか。鑿の瘢です。
この背後の山の中にもこんな石がありました。
甑岩近くにある穴の開いた石
これは石を割るときの方法だそうです。鑿を入れていって、穴を並べて最終的に割る、ということのようです。
あれ? 前回ご紹介した、足利の名草巨石群の石にもこんな穴が並んでいましたね……でもあの石、割って持って行くほどの大きさでもなかったと思うのですが……
一体誰がこんなことを? えぇ、こういうことを考えそうな人たちがいた時代。そう、戦国時代~江戸時代。もちろん、目的はお城の石垣です。
甑岩後ろ3
右後ろへ回っていきます。足元に注意しながら降りて行きます。
甑岩後ろ道2
そして、右手から見ると、今度は何やら奇妙な痕が。
甑岩右4
これは阪神大震災の時に崩れてしまった部分なのです。ここだけではなく、他にも崩れた場所があり、元の形にしようと思ったら1000万以上かかるというので、断念されたそうです。
修復の際には「ここは直したところだよ」というのが分かるように、わざと目立つように直すことも多くあります。これは後世の人に、ここは直したところでオリジナルではないということを明確に知らせるためです。金銭的な問題もあったでしょうが、こうして少し残念な姿を残すことで、一方で震災の凄まじさを思い出すきっかけになるのですね。
甑岩右3
甑岩の由緒を改めて読んでみましょう。
「祭神 甑岩大神 岩社祭神 市杵島姫大神
左前方にある高さ10メートル、周囲40メートルの花崗岩の岩は、その形状が酒を造る時の甑に似ているので甑岩と名付けられています。古代信仰の磐境、磐座なし霊岩とされ神が鎮まっていると、古来より言われています。
今を去る役1100年前(延喜年間)には、この岩より煙が立ち上り、茅沼浦(大阪湾)や戸田庄(西宮市戸田町・西宮神社が海岸で会った頃)入江のあたりの船からも見えたと伝承されています。
室町時代の俳諧の祖・山崎宗鑑(1464~1553年)が句を残しております。
照る日かな 蒸ほど暑き 甑岩」
甑岩右5
なるほど、甑というのは蒸し器ですから、こちらは形だけの問題ではなく、何かあったのかもしれません。火山というわけでないですから、煙・蒸気が出るのは何か電気的なものが発生するのでしょうか。含まれている元素に熱を発するものがあったのかもしれません。
甑岩右1
さらに、由緒の続きを読んでみましょう。
「この神の鎮まる霊岩を大阪城築城のために切り出そうと、村人達の制止の懇願にかかわらず、豊臣秀吉が石工たちに命じて割らせていたところ、今にも割れんとする岩の間より、鶏鳴し、真白な煙が立ち昇り、その霊気に石工達は、岩諸共転げ落ち倒れ臥し、如何にしても運び出せなかったと伝えられています。境内にある残石は申すまでもありませんが、この甑岩にも池田備中守長幸(松山城主6万5千石)の刻印があり、一部は搬出されたようです。
「安産の神」「殖産興業の神」「諸願成就の神」として崇拝され修験者が修行した霊験あらたかな岩です。」
甑岩社
確かに、この素晴らしい磐座も、歴史上破壊の危機にさらされたことは一度や二度ではなかったのでしょう。でも、今の私たちは歴史からも自然からも多くのものを学べる状態にあります。少なくとも戦国時代の人々より、はるかの多くの情報を手に入れ、そして考える手段を与えられているのです。
隣にマンションが建ったら、この磐座の向こうにマンションが見えるようになるかもしれませんね。残念です。
いえ、景観だけならまだいいのですが、マンションのような背が高く、しかも多くの人が住むような建物は、この鎮守の杜に何か影響しないのでしょうか。かなり心配です。
鎮守の杜2
ヒメユズリハを中心とした、県指定天然記念物に指定されている鎮守の森。巨木は少なめなので、比較的明るくて、実に気持ちのいい場所です。甑岩の右手を入っていく道を上がってみます。
ここを上がる途中で神社の敷地の端っこに行って、トップの写真を撮ったのです。
鎮守の杜3
近隣の人にとってはこんな場所が近くにあるって、素晴らしいことですね。六甲のこの辺りが高級住宅街になって、ちょぴっとお金持ちの人を惹きつけるのは、実は磐座パワーかって噂もありますが……座敷童に出会ったら運が開けるように運が開けるかどうかは、どれほど祈りの気持ちがあるかに依っているような気がします。
貴船社へ
もうひとつ、磐座が見えてきました。貴船社です。ご祭神は貴船大神・龍神。
貴船社2
ところで、このように他の石の祠はみんな扉がついているのですよ。土社だけ、どうしてああなっていたのか、今度宮司さんに聞いてみたいです。
貴船社の脇の石
この磐座を構成する石の一部です。こうして写真で見るとそうでもないのですが、私の背丈(158cm)よりも大きな石です。
この更に奥、林の中にも石が見えています。
貴船社の近くの石
これだけ石だらけだと、磐座なのか、ただの石の集まりなのか分からないし、そもそも六甲なんて石だらけなんだから、と思われる方もいるでしょう。確かにそうかしれません。でもそこに昔に人々が祈りを捧げた痕跡があるのなら、きちんと調査はしてほしいですよね。
貴船社3
貴船社の説明には「水に縁ある諸業守護し給う。災旱霜雨、豊作、海上安全。当社の奥宮は六甲山石宝殿であり雨乞いの霊験は特にあらたかである。」と書かれています。
そう言えば、この神社、水がわき出ているとこがあり、清水が流れています。
さらに登って行きます。もうひとつ、磐座があるのです。
境内図
神社の境内地図です。クリックで大きくなります。
北の磐座にのぼる
「北の磐座」と書かれた場所への階段。
北の磐座
こちらは、前に置かれたペットボトルからも分かるように、比較的小さめの磐座です。しかし、元の形はまた少し違っていたようで、震災のために姿を変えているのだとか。もともとはもっとはっきりと「陽石」を示す形だったようです。
北の磐座周囲の石
この神社では一番高い部分になるこの磐座。周囲にも多くの石が残されています。
お稲荷さん
もう一度、甑岩のとことまで戻ってきました。甑岩の右手には、お稲荷さんが2社、仲良く並んでいます。
遥拝所
遥か伊勢神宮を遥拝するお社もあります。
六甲山社
こちらは甑岩の左手にある六甲山社。西の方向を向いています。六甲山自体を神と拝するための社です。
こちらも、ちゃんと扉がありますよね。すごく拘っててすみません。先にご紹介した土社、やっぱり気になりますよね。
もしかして土社は未完成? それとも、地鎮祭の神様ですから、何か強い力(暴れるような)を封じるためにわざと扉がないんでしょうか(開けて出て来ないように?)。
不動明王と水神社
お不動さんと水の湧き出る場所をお社にした水社。どこも綺麗にしてあって、気持ちのいい神社です。
大阪城築城の残石
甑岩にも印が残っていますが、大名が切り出して運ぼうとしていた石が、境内に残されています。

大変長くなりました。石紀行は、難しい研究は他の素晴らしい記事を書かれている先達にお任せして、私は感覚だけで巨石を崇めよう!というコンセプトで、文章は少なめにしているつもりなのですが、今回は文字まで多くなってしまいました。
でも、前後編にするわけにはいかないし(話題が話題だけに)、今アップしておかなくちゃ、と頑張って書いておりました。
もしも署名など何らかの形でご賛同いただけることがありましたら嬉しいですし、そうでなくても、あるいはお気持ちだけでも、心にとどめておいて頂けたら幸いです。そして、もしよろしければ、神社に足を運んでみて下さい。
とても素晴らしい空間です。

最後に、近くにある北山緑化植物園から、綺麗な花と、そして北山公園内の巨石の一部をお届けします。実は、この公園内にも素晴らしい巨石があります。マンション建設予定地のいくつかの磐座とも関連がある場所もあります。今回時間がなくて行くことができなかったので、7月にまた再度訪れてみようかと計画中です。
タチアオイ
長くなったので、記事を畳んでいます(*^_^*)


フクシア
フクシアの花が盛りでした。この北山緑化植物園、北山公園内にあるのですが、入場料もないし、一体どちらが管理されているのかと思ったら、西宮市都市整備公社となっていましたので、半公的な公園なんですね。
少し時間があったので覗いてみたら、思った以上に素敵な場所でした。よく整備されていて、手入れも行き届いていて、花たちもきちんとされています。お花を買う売店もあったり、休日には御抹茶を楽しめる山荘があったり、公園内で散策も良し、テーブルに座ってひと時を楽しむのもよし、という感じです。
あじさいスターバースト
こちらの紫陽花は「スターバースト」という名前。何とお洒落な命名でしょう。
北山植物園
温室や研究室のようなものもあります。
北山植物園7
噴水、散歩道、東屋、それに中国の建造物。
北山植物園2
北山植物園4
あ、また何だか右下がりな写真ですみません。
紫陽花
紫陽花2
紫陽花も花盛り。
ねむの木
ねむの木も優しい花を咲かせています。
イノシシ侵入防止扉
公園内にこんな扉で仕切られた場所があります。というよりも、この先が北山公園の山の中への入り口になるのかもしれません。
ちょっとだけ中に入ってみました。ひとつ、岩の集まりがあるような場所があるようなことが書いてありましたから。
北山植物園5
比較的きれいな道です。少なくとも道なき道ではありませんでした(*^_^*)
北山植物園6
たまにややこしそうなところもありますが。
北山植物園の中の巨石
もしも木が刈り取られていて、注連縄でもかかっていたら、間違いなく磐座と言えそうな石でした。これはかなり下から見上げているのですが、道を探したら、登っていく道がありましたので、登ってみました。
もしかして磐座?
後から見るとこんなふうになっていて、やはりあの越木岩神社の石たちと同じように、割れ目をいくつも抱えた巨石です。
北山植物園内石
お祭り広場のような石の集まる場所もあったり。
北山植物園内石2
休憩所風な場所もあったり。
命名:考える石
藪の奥にひとつだけぽつんと石が立っていたり。あ、これは命名しました。
「考える石」
いかがでしょうか。

さらに奥に行けば、陽石・太陽石といった素晴らしい石があるのですが、次回の楽しみにとっておきたいと思います。
長々とお付き合いいただき、ありがとうございました(*^_^*)
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Category: 石の紀行文(写真つき)

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コメント


ううん

何とかして、その磐座を残してほしいですね。
土地を売った大学の方も居たたまれないでしょうし、そこに古くから住む人たちにとっては悲しい事ですよね。
買い取った側からしたら、もう自分の土地だからという気持ちなのでしょうが、地鎮祭を行う意味合いを、もう一度考えてほしいですよね。
なんとか避けた形で設計して、守った!という事で名を上げたほうがカッコいいのに。

越木岩神社、いい雰囲気を持つ場所ですね。とても住宅街の近くとは思えない・・・。
あ、そして私も写真の土社の扉のラインが気になりますw
やはり扉をつけないと申し訳ないと思ったのか、それとも出て来れないように封印したのか・・・。
祠やお社って、時々型破りなものがあって、それもたのしいですよね。
あ。最後の考える石、ナイスネーミングです。

lime #GCA3nAmE | URL | 2015/06/21 18:31 [edit]


我が家は平和

 私のうちはド田舎で開発のかの字もありません。が、都会だと大変ですね。昨日の風景が明日にはもうなくなっている。昔からの記憶をとどめるのが大変です。人間は記憶の生き物です。その記憶の風景が壊され消えていくのは耐えがたい苦痛だと思います。せめて、こういうみんなの遺産位は残していきたいものですね。

miss.key #eRuZ.D2c | URL | 2015/06/21 21:28 [edit]


limeさん、ありがとうございます(^^)

limeさん、こちらにもありがとうございます(*^_^*)
うん、本当に、何とか残してほしいですよね。磐座って、位置も大事なので、本来はその場所にあることがベストなのですが、こうなったら神社の敷地内にお迎えしてでもいいから残してもらえたら、と思います。でも、石って簡単には動かせないんですよね。多分、見えている部分はともかく、下はものすごく根深いでしょうから。
特に一番北側の磐座は、向かいの北山公園のある石を遥拝するような場所らしく、もしかするとそういう使い方がされていたかもしれません。
行ってみたら、本当にいい場所なんですよ。これだけの敷地があったらマンションを建てたくなるのも分からないでもありませんし、神社や地元の人もマンション反対と言っているわけでもなさそうですし、せめて意見を聞き合う場所くらい設けてもらってもいいですよね。
地面の下には地球の魂が埋まっていますから……
> なんとか避けた形で設計して、守った!という事で名を上げたほうがカッコいいのに。
ほんと、そうですよね。でもきっと、デザイナーの人とかに違約金とか払わなければならなくなるとか、問題が山積みなんだろうな(新しい国立競技場みたに)。
誰かが「男気」を見せて欲しい、と思う大海なのでした。

> 越木岩神社、いい雰囲気を持つ場所ですね。とても住宅街の近くとは思えない・・・。
そうなんですよ。ここのところ、すごく感じのいい場所に巡り合っています。こちらの神社の境内は、よく手入れがされていて、気持ちのいい空間です。住みたくなるくらい……(トトロになる)
そして、limeさんも気になられましたか! そうそう、なぜ、わざわざ扉の線を描いておいて、で、そのままなのか……やっぱり扉を作って開けられるようにしたら、地面の神様が出てきて暴れ出すのかもしれませんね。地震?

> あ。最後の考える石、ナイスネーミングです。
ありがとうございます! ちょっと斜めに立っているんですよ。で、下を覗き込んでいるみたいな感じで。見た瞬間にあの「考える人」が重なりました。きっと、人間とは……じゃなくて、地球とは……と思いを馳せているのでしょうね~
コメントありがとうございました!!

彩洋→limeさん #nLQskDKw | URL | 2015/06/21 22:39 [edit]


miss.keyさん、ありがとうございます(^^)

そう言えば……日本の国内ではすごく二極化が進んでいますよね。都会と田舎も、金持ちと貧乏も……これが資本主義社会の行く末なのかしら。ちょっと都市の中心から離れた通勤圏内は、どんどん開発されているような気がしますが、思えば人口は減っているのに不思議ですよね。うちの実家も昔は田舎でしたが、都市の中心部からは比較的近かったため、どんどん開発が進んで、都会と田舎の間くらいだった景色も、すっかり……元の景色はもうありません。
記憶の風景……本当に消えていっていますね。阪神地区の開発は特にすごくて、特に西宮市は西宮北口界隈がもう「ここはどこ?」って感じに変わりました。駅の近くだけでなく、こうして結構な山の方まで進んできているようです。別にマンションを建ててもいいけれど、せめて残すべきものは残してほしいですね。その意気込みが見たいです。
コメント、ありがとうございました!!

彩洋→miss.keyさん #nLQskDKw | URL | 2015/06/21 23:07 [edit]


お邪魔します。

やはりヨーロッパの町並みの保存の歴史とは違って、ただそこにあった岩に神を見出す、という文化だからこそ起こりうる問題だと思うのです。関心のない人が見れば、それらはただの邪魔な岩ですからね。対象の岩は巨岩と言うほど大きくはないようですし・・・。先日サキが紹介した「神様の降りるところ」と同じですね。
普通の岩ですから、効率よく設計しようとすればどうしても邪魔になってきます。彩洋さんが仰るように、学校法人が売却するときにもう少し配慮があればと思います。学校法人こそ利益最優先で売却したように思えてなりません。こうなることは予想できたと思うのです。残念です。
彩洋さんが紹介されている神社の岩を見てもその荘厳さを感じます。思っていたよりも巨大な岩ですね。この神社のご神体は、この売却された土地にあった岩をも含めて、全て揃った状態で始めて意味があるものだと思います。返す返すもこれは残念・・・。昔の大名も切り出そうとした奴が居たみたいですから、現代人の常識はどうだとか、えらそうなことは言えませんが。
ここに立つのは多分高級分譲マンションです。購入されるのは、敷地内にこういう岩をそのまま取り込んでも、それをステイタスとして受け入れることのできる人々だと思います。
前にも言いましたが、上手く取り込んで設計することは可能だと思います。その設計料のUP分も受け入れられないのでしょうか?世間は厳しいですね。「ご神体の一部を敷地内に保存しています」で、売りになりません?反対に気味悪がられると判断したのでしょうか?でも、撤去する方がよほど・・・。
お互いのことを思いやる、冷静な話し合いがもたれることを祈っています。

あ、彩洋さん、写真の傾きはソフトウェア的に1度単位で修正できますよ。

山西 サキ #0t8Ai07g | URL | 2015/06/21 23:10 [edit]


同じ場所にとどまるには、全速力で走らなければ。
と言ったのは、鏡の国のアリスでしたっけ。
「古いものを残す」のにも、何かしらパワーが必要なのかもしれません。

しのぶもじずり #em2m5CsA | URL | 2015/06/22 17:50 [edit]


サキさん、ありがとうございます(^^)

うん。「ただそこにあった岩に神を見出す、という文化だからこそ起こりうる問題だと思うのです。関心のない人が見れば、それらはただの邪魔な岩」……まさにサキさんのおっしゃる通りなのですよ。
これは実は今回のことに限らず、いつも巨石をご紹介しながら私が感じていることでもあります。これって、私はすごく楽しいけれど、普通の興味のない人が読んだら全然面白くないよな~、内容的には地味に山を登っているか、道なき道を歩いているか、ってだけだし、写真だって、綺麗なお花とか何もなくて、ただのでかい石……ま、たまには興味を持ってくれる人がいたら嬉しいなぁ、程度の感じなのです。

だから、マンションの建設でどうなるとか言われても、ただの邪魔な石を除けるだけなんじゃないの? と言われるんだろうなぁ~と思いながら、記事を書いていたことも事実です。あ、巨石・磐座の神秘を感じている私が言っちゃいけないとは思いますが、それが世間の偽らざる反応だということは、かなりよく理解できる、ということです。
でも……そうなんですよね。本当にサキさんが書いておられた「神様の降りるところ」ですよね。それがみんなの共通概念になるわけではない、と。

現実的にはそんな簡単にどうこうなるような時点でもないし、問題にもされないのかもしれませんが、お互いを理解するための時間とか話し合いはあってもいいのかなぁ、と思っています。いや、ほんとに、素晴らしい場所だというのはよく分かります。大都市までの距離もそこそこで、風光明媚で、高級感漂う場所……古代から大事にされてきたのには、それだけの理由があるということですよね。そしてこの巨石。いや、城壁にしたくなるのも分からんでもない、と思ったりもして。甑岩にも大名家の印があって、ここんとこはうちが切りだして大阪に届けるから、って印なんでしょうね……^^;

サキさんがおっしゃって下さったように「この神社のご神体は、この売却された土地にあった岩をも含めて、全て揃った状態で始めて意味があるものだと思います」……ほんと、そうなんですよね。だから、せめてちゃんと調査・記録して欲しいなぁ~と思います。もっと前にしておけばよかったじゃないか、というとそうなんですけれど、これだけのハイテクな時代になったからこそできることもあるのだろうし。
「ご神体の一部を敷地内に保存しています」で、売りになりません?……これ、いい考えですよね。いや、みながサキさんのように考えてくださると、ほんと、いいのですけれど。
「お互いのことを思いやる、冷静な話し合いがもたれることを祈っています。」→うん、私も、本当にそう思います。私が署名してきたのは、それが一番のところです。話し合いになったらいいなぁ、と。結果としては無理ならば、無理なりにできることを一緒に知恵を絞って考えようよ、と。

> あ、彩洋さん、写真の傾きはソフトウェア的に1度単位で修正できますよ。
あ、そ、そういえば、そうですよね^^; なんかななめだよ~とアップしてから思ったので(毎回だけど)、半分愚痴になっていました。今度からちゃんと調整してみます。
コメント、ありがとうございました!!

彩洋→サキさん #nLQskDKw | URL | 2015/06/22 22:48 [edit]


しのぶもじずりさん、ありがとうございます(^^)

> 同じ場所にとどまるには、全速力で走らなければ。
あぁ、本当にそうですよね! ほんと、何かをそのままの形で残すって、実はとてもエネルギーのいることですね。
この間、京都の三十三間堂の1001体の千手観音様の修復の番組をやっていましたが、膨大なエネルギーを注いで修復をしていたり(それでも完全には元に戻らない)、日光東照宮でも彫刻は全て木に漆を塗ってあるものなので50年くらいでダメになって、それを修復していって一通り終わったら、また最初のところが要修復になる、ということだったり。
形あるものはいつかは壊れる、ってほうが実は自然で当たり前だったりするんですよね……
自然のままにある石だって、崩れていく……だから、守るっても限界があるのですけれど。
こうした石たちが、人と人との間を割くものではなく、結び付けるものであった欲しいなぁ。
コメントありがとうございました!!

彩洋→しのぶもじずりさん #nLQskDKw | URL | 2015/06/22 23:31 [edit]


そういえば

こんばんは。

あれはブラガに行ったときのことかな。ローマの遺跡の横に、工事のストップして放置された変なコンクリートの塊がありました。
マンションの建設のために掘り起こしていたら、その時にローマの遺跡が出てきちゃったんですって。それでマンションの方は全てストップ。かといって、その土地を国や地方自治体が買ってくれるわけでもなく、ただ、持っているだけになってしまった、らしいです。
でも、文化財優先、なんですよね。

磐座は、古代史の観点からも貴重な存在でしょうけれど、それ以上に信仰にも関わりのあるものですよね。新築マンションを建てる前に地鎮祭をするんですよね、普通は。それでいて磐座をないがしろにするのは矛盾がありますし、見晴らしはよくてもそういう事実を知ってそこに住むのは……。

安易に壊したりされないことを心から願っています。

八少女 夕 #9yMhI49k | URL | 2015/06/23 05:35 [edit]


夕さん、ありがとうございます(^^)

遺跡が出てきたから工事をストップして放置する……日本ではあり得ない話ですね。いや、田舎のように土地が広々としているところでも、利権やら何やらでそんなことは難しくて……あ、でも結局「かといって、その土地を国や地方自治体が買ってくれるわけでもなく、ただ、持っているだけになってしまった」んですね。それはそれで辛いなぁ。
確か、国宝とか重要文化財に指定されても、管理は自分でしなくちゃならないんですよね。だから国宝級のお宝を持っていても、申請しない寺社もあるというし。
京都やら奈良では、掘ったら確実に遺跡が出てくるので、調査のために工事がストップしているのはよく見かけます。中止にはならないみたいですけれど、調査には費用と時間がかかりますし、国や自治体が負担してくれるわけでもないみたいだし……。
うちの大学、地下に開かずの扉があったのですよ。車道を挟んで向かいにも校舎があったので、大通りの地下を雨に濡れずに渡れるよう、地下道を作るつもりだったみたいですが、何やら出て来たのか、諦めて蓋をしてしまったという噂。ま、京都は掘らない方が賢明ですよね。でも、あの地下鉄は……う~む。少々何か出て来ても、見ちゃダメ~って言いたくなりそうです。
> でも、文化財優先、なんですよね。
本当に、それがまたある意味では「豊かな」考えですね。

> 磐座は、古代史の観点からも貴重な存在でしょうけれど、それ以上に信仰にも関わりのあるものですよね。
うん。そう信じている人も多くいますが、最近の日本は信仰や宗教に警戒心を抱く風潮がありますよね。多分、最後の戦争の記憶、それに某破壊的カルト集団の記憶が痛いからなんでしょうね。だから、でかい岩に注連縄が掛かっていて崇めろ、と言われても、え?って感じになっちゃって。でも、そういう古い時代からの土着の信仰というものには、ちゃんと理由があるのですよね。近代~現代の戦争についてもそうですけれど、歴史的に何かを認めていくというのは、実に膨大な作業と強い精神力が必要なのだと思いました。
あれ? 話がずれてる。えっと、日本の古代からある貴重な精神性みたいなものを、もっと調査していってもいいのかなぁと思っています。
地鎮祭の神さま……土社の扉のない祠を見ながら、うん、地面にはあれこれ埋まっているのよ、出てきちゃいけないものが……それを押さえているのが磐座かもよ? なんて感じるのでした。ほんと、日本の地盤は危ういですよね。
> 安易に壊したりされないことを心から願っています。
はい。せめてちゃんと話し合いをして、誠意を見せ合って、そして100%でなくてもどこかに良い着地点があれば、と思います。
コメント有難うございました!!

彩洋→夕さん #nLQskDKw | URL | 2015/06/23 12:33 [edit]

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