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コーヒーにスプーン一杯のミステリーを

オリジナル小説ブログです。目指しているのは死体の転がっていないミステリー(たまに転がりますが)。掌編から長編まで、人の心を見つめながら物語を紡いでいます。カテゴリから入ると、小説を始めから読むことができます。巨石紀行や物語談義などの雑記もお楽しみください(^^)

 

【物語を遊ぼう】4. 『京都殺人案内』:小道具の使い方 

さて、小道具の話などを。
中学生の頃、実は演劇部でした。もちろん、小道具から大道具から役者まで自前なのですが、時々芝居の中身以上に小道具に拘ってみたくなることも多々あったり。もちろん、安上がりの舞台ですから、大したお金をかけられないのですが、それだけに拘って作ってみたり。
小道具って、舞台上ではあまり見えないところにあったりしますが、事件解決の糸口になることもある。あるいはその人物の特性を表す手がかりになったりする。
シャーロック・ホームズはまさにそのあたりを生かしたミステリーですよね。

さっそく話はずれますが(もう開き直りつつあります、このブログでは横道・脇道は日常茶飯事、ということで^^;)、ホームズと言えば、これまで2作公開された映画のホームズ、結構面白いと思ってるんですが、いかがでしょうか?
ホームズのイメージをむしろ原作に近付けたんじゃないかと思っているのです。ただのインテリではなく、実は格闘家であったり、エキセントリックであったり。しかもちょっぴり(いや、かなり)ワトソン君にLOVEなため、ワトソン君の彼女に嫉妬し、微妙な距離感の色気もあったり(読み過ぎ、じゃないですよね、あれは明らかに狙ってますよね)。

私の大学時代~仕事を始めた頃は京都どっぷりでした。
そもそも京都に住んでいた理由は、『京都殺人案内』なのです。
あの藤田まことさん主演のドラマに完全に惚れこんで、京都に住むことを決心しました。思えばなんと単純な理由だったのでしょう。実際に住んでみたら、京都府警さんにお世話になることなんてもちろんないわけですが。
でも、ある時、ヤクザさんの事務所あるいはお住まいの裏に住んでいたことがあります。はじめは知らなかったのですが、伏見のあたりの床屋さんでお偉いさんが亡くなられたとき、仕事が遅くなった私は真夜中に道を歩いていて、京都府警さんたちがいっぱい(言い過ぎ)警備をしていらっしゃる場面に出会いました。
『気を付けて帰りなさいね』(ペッパー警部みたいですが…)
その時、初めて、ああそうか、京都ってこんな町だったんだ、古い町だし色々あるよね…と思ったのですが、何となく納得しただけで、怖いとも思わずに普通に暮らしておりました。
たまに遭遇することもありましたが、何事もなく、比較的長くその場所に住んでいましたが……

ちなみに、ある時、名前だけで『音川』という名前のついたマンションに住んでいたことがあります。
そう、音川音次郎というのが藤田まことさん演じる刑事の名前でした。
はぐれ刑事純情派とどう違うのか?
人物像は同じようなかんじでしょうか。でも、音川さん、結構おちゃめでした。課長(遠藤太津朗さん)とのやり取りが、水戸黄門の印籠並みのお決まりでした。出張をねだる音川さんに課長が、『しょうがないな、その代り、おとやん、わかってるやろな』『わかってますがな』というお決まりの会話。そしてラストでは、なぜか出張先からのかなりしょうもないお土産が課長のもとへ……
見ている私の立ち位置は、というと、気持ちは音川さんの娘、洋子さん(萬田久子さん)なのですね。長いシリーズの中では、結婚して出戻り、それなりに年を取ったお父ちゃんの面倒を見ながら暮らしていて、時々はるかに年下の男(音やんの部下)に言い寄られてみたり。
で、私は、この音川家の食事シーンがとても好き。鍋率、高いんですが。

そして、ようやく本筋です。
この音川さん、実は、雨の日でも晴れの日でも黒い折り畳み傘を持ち歩いています。
本当に、いつも持ち歩いている。
長いシリーズの中、もうこれ以上増えることのないシリーズの最後のお話まで、持ち歩いておられました。
監督さんやスタッフさんは、2時間ドラマですから、きっとしばしば変わったんだと思います。どなたのこだわりかは分かりませんが、ただ何作目になっても音やんは傘を持っているわけです。理由はいちいち説明はないし、多分私の記憶にある限り、それに対する台詞での説明はなかったように思います。あったとしてもたぶん初期のころに少しだけ。
でも、何作目か(比較的早い時期の作品:調べたら第4作でした)に答えはありました。
実は、音やんの奥さんは、ひき逃げで殺されているのですね。それも、音やんが傘を持たずに仕事に行った日、雨が降って、奥さんが駅まで迎えに来てくれた時に。
だから、音やんは、万が一にも洋子さんを雨の日に迎えに来させないために(という説明もないけど)、ずっと傘を持ち歩いているのですね。
見ている私は、何作目になっても音やんが傘を持っているのを見ては鳥肌が立ち、そして安心するのです。

小道具。
何かものに対する小さなこだわり。しかもそれがストーリーの要というわけでもなく、お題というわけでもなく、でもそれがなくてはその人の人となりを表すことができない何か。物語の底辺に流れている細い水脈みたいなもの。
そういうものを上手く出せたらいいなぁ、と思いながら書いています。
そういう意味では、拙作では、竹流の左薬指の指輪はそれかもしれません。
ヴォルテラというのは、ローマ教皇をお守りする(いろんな意味で)警護団というのか金庫番というのか、そういう組織ですが、そこの跡継ぎである印で、すでに結婚しているのと同じなわけで……いつも何かの折には、真がやたらめったら気にしているのですが、どうすることもできずにそこにあるもの。

そこまで何作目になろうとも気になる小道具、というのでなくても、小道具を使うのは結構好きです。
とは言え、意識しているというよりも、結果として拘ってたみたいなことが多いです。
いえ、意識しているけど、意識していないふりをして使う。
意識して使うと、使いすぎてしまう。
使いすぎると手垢がついてしまう。
お茶のお道具などは、良いものはたまに出す。良いものをいつも出してしまうと、目垢がつくと言います。
最後にさらりと、あ、そう言えばこの小道具、そういう事情で絡んでたのか、みたいなさりげなさで使いたいのですが……

実は、いずれ『わたしがBLを書けないわけ』なんて回をしようと思っておりますが、その私が一度だけ挑戦したことがあり(ブログとか見ていると、BL作家志望さんたちがとても楽しそうなので、ちょっと仲間に入りたくて…でも見事に散りましたが)、その時照れ隠しに?小道具で遊びました。
意外にも楽しかった。ライターと傘。ありがちな小道具ですけど。
もしかしたら、いつか期間限定・会員限定?で登場するかもしれませんが……テーマは『あなたの燃える手で私を抱きしめて』って感じです(題名ではありません)。

小道具をさりげなく使えるようになったら、きっとお話に花が添えられるのだろうな、と思いながら。
(新幹線の中で書いていたら、逆流性食道炎が悪化して、気持ち悪くなってしまいました…(@_@)

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Category: 物語を遊ぼう(小説談義)

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# |  | 2013/02/04 23:14 [edit]


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# |  | 2013/02/05 07:54 [edit]


NoTitle

こんにちは。
物語と並行して、いろいろつまみ食いしながら日記なども読んでいました。
旅行記も、こういった小説に関する記事も、大海さんのしっかりしたこだわりや人となりが感じられてたのしいですね。
共感する部分もたくさんあるのですが、ものづくりに対する心構えや、作り上げていく上での知識や基本が、ほんの5年前に突然書き始めた私とは、まるでちがうのだなあと感じます。

でも、小物にこだわってみたくなるところ、そして書いているモノがどうしても「ミステリーになってしまうところなど、似てるのでニンマリ^^
私も、中学生のころからどっぷりミステリーにはまっていましたから。
ちなみに、すべて作家買いで、気に入った作家を読みつくすタイプです。

大学時代は京都だったのですね?私も大学は、京都の左京区にいました。白川通りとか、あのあたりの情景が出てくると、ちょっと嬉しいものがありますね。

まだまだ、物語はそんなに読み進められていませんが、緻密な人物設定と、舌を巻くばかりの表現力に、感服しながら読んでいます。
また、ゆっくりおじゃましますね。

lime #GCA3nAmE | URL | 2013/03/17 09:53 [edit]


limeさん、ありがとうございます

あちこち覗いてくださって、本当にありがとうございます。
そうなんです。石紀行……小説並みに力が入っておりまして^^;
もう石が好きで好きで、本当にどうお伝えすればいいのやら…という気持ちが伝わればと思いながら記事を書いています。と言っても、写真の力は大きいですけれど…

多分、limeさんは私よりずーっとお若いと思うのですが、私が〇〇年前は、きっとlimeさんのようには書けていなかったと思うのです。そして今も、こんな素敵な雰囲気のあるお話は私には書けないわ、と思いながら読ませていただいているのです。
でも、そう言っていただけるのなら、いささか亀の甲ならぬ年の功もあるのかもしれません?
大したことありませんが^^;^^;
大体、私の場合は、ずっと書き続けている、と言えば聞こえはいいですが、突然何年も書かなくなる、また書く、また書かない…という繰り返しで、実際に一生懸命執筆していたのはどれほどの時間か…
なので、あまり奥深くはないのかもしれませんが、書かない間に社会勉強する時間だけはたっぷりあったのかもしれません……
きっと書いてきた時間の長さじゃありませんよね。どれくらい物語が好きか、ということだと思うのです。
しかも知識なんて、私も本当に大したことないのです。はったりをかますことは上手になってきたかもしれないけど…limeさんの相対性云々のほうが余程すごいですよ!
とにかく、limeさんを始め、ほかの小説ブログの管理人さんたちの物語大好きという気持ちが、私をとても楽しませ、嬉しくさせてくれている、そんな気がしています。
多分商業ベースでは望めない世界かも…
そして色んな違いがあるのに、共感できることがコロコロ出てくる…それって嬉しいですね。

そもそもlimeさんの雑記、すごく楽しいですよ。
ちなみに私もこのブログを始めた時、お話も書きたかったけど、石と小説談義(これは実際の仕事でも趣味の場でも話すチャンスがなくて)は外せない、と思ったので…

ところで、気に入った作家を読みつくすタイプでいらっしゃるとは、すごいです。
私も一応、気持ちが乗っている間はやるのですが、すぐ気が散ってしまう^^;

そう、そして大学も、京都とだったとは、仲間に会えたようで嬉しいです。
絵をなさっていたということは、もしかすると、私が住んでいた白川通り沿いにものすごく近い辺りなんでしょうか。違ったらごめんなさい。
【清明の雪】はまさに、あの北白川~詩仙堂あたりの思い出が軸になっておりまして…
10年以上の京都生活の中で、一番長く住んだ場所でした。

私の表現力ってのは、本当に大したことなくて、お恥ずかしい限りです。
説明しすぎるってのが本当に弱点で、冒頭の引きも悪いし^^;
でも、人物を掘り下げるのは好きで、そもそも掌編を書いて、1回で終わるつもりが続編を書いてしまうあたり、自分でも頑張るなぁと思ったりしているのですが…
ただプロットは頭の中でしか立てない私にとっては、limeさんの創作ノート、本当に感激です。
ゆっくりお話を聞きたいくらいです(^^)

こちらも、またまた一つずつ、追いかけていきますね。
それより、体のほうは大丈夫なんでしょうか。大事にしてくださいね。
沢山のファンが(私も含めて)心配していますので…

大海彩洋 #- | URL | 2013/03/17 17:39 [edit]

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