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コーヒーにスプーン一杯のミステリーを

オリジナル小説ブログです。目指しているのは死体の転がっていないミステリー(たまに転がりますが)。掌編から長編まで、人の心を見つめながら物語を紡いでいます。カテゴリから入ると、小説を始めから読むことができます。巨石紀行や物語談義などの雑記もお楽しみください(^^)

 

【雑記・小説】VIVA 青春~青春ド直球には勝てない~ 

滅多に連続ドラマを見ることはないのですけれど(すぐ忘れちゃう……いや、録画したらいいのは分かっているけれど、録画して観るほどでもないし、ってので)、先シーズンは嵌りました。
ドラマの王道はやっぱり恋愛もの? そして刑事ものなどのミステリー路線? そして外せないのが青春学園ドラマ。
古い辺りでは熱血教師が登場していたけれど、このごろは生徒目線がメインになっていて、一生懸命さがよりくっきりと浮かび上っているような気がします。

実は青春学園もの(部活絡み)って、嵌る傾向にあるらしいです。私が、ってのでもあるし、きっと多くのみなさんも。
思い起こせば、別にキャストの誰かのファンなので見るってことではなくて、何となく偶然1回観ちゃってそこから一生懸命見ちゃった、ってのがこの手のものに多いです。
今回の『表参道高校合唱部!』もそうですし、少し古いところでは『ウォーターボーイズ』(男子シンクロ)、ちょっと前にやっていた『タンブリング』(男子新体操)も、見ているうちにやみつきになっておりました。

えぇ、私の青春時代なんて、恐ろしく昔です。おばちゃんの若いころと言えば、何と言ってもかの殿堂入り青春学園ドラマ『金八先生シリーズ』……今でも中島みゆきさんの『世情』が流れた回は、私の中の殿堂シーンだけれど、あれもまさに「時代」だったですね。
『世情』と言えば……もちろん、さすがに私にとっては学生運動は「過去」でしたけれど、私たちにとっての兄貴分に当たる先生の世代はもろにその中を通ってきた人たちで、他人事って気がしませんでした。泥臭くて息苦しいほどに一生懸命の時代だった。
そうそう、私が初めて目にした学園ものは、千葉県知事の森田健作さん主演の『おれは男だ!』(剣道部)。あ、この頃はまだ学生じゃなかったのですけれど(さすがに……)、でも幼いながらに結構好きだったのですよ。いや、年齢は追及しないでください。
(失礼しました^^; 思わず過去を懐かしんでしまいました)

さて、今回の合唱部ドラマ。実は最初に見たのは2話目だったのですが、後で1話目を見て「かなり痛い」と思いました。
何しろ、一生懸命すぎて浮いている転校生が合唱の楽しさを教えたいと、昼休みに中庭で一人歌っていると、上から泥水が! なんてシーンもあって……主人公の頑張りが痛すぎる1話目……それを救ったのが、この曲とそれを歌うメンバーたちでしょうか。
表参道高校合唱部!Over Drive
ドラマは、 香川県から東京の高校へと転校してきた合唱大好き主人公が、ある目的を持って廃部寸前の合唱部を立て直そうと奮闘する物語。でも、学校にはカースト制並みの序列があって、合唱部のメンバーは最下位。生徒たちも、顧問の先生もあれこれ問題を抱えまくっているし、上位カースト(1軍)の生徒にもあれこれ問題ありまくり。でも、歌の力で想いを通わせ、最後には、離婚寸前だった両親と、廃校になるところだった学校まで救ってしまうという、もう見ていると恥ずかしいぐらいのど直球物語。

この『Over Drive』はJudy and Mary(2001年に解散)の1995年のナンバー。ドラマ中では、始めは合唱部に恥をかかせようとしていた1軍の1人だった女の子が、主旋律を任されていたのに本番前に(わざと、というのかな)いなくなっちゃう。合唱部の他のメンバーが主旋律のないまま歌始めた微妙な曲の途中で、歌に誘われるようにその女の子が1軍メンバーの中から抜け出して、合唱に加わっていく過程がちょっと感動的で。
役者さんの女の子が、歌の途中で泣いているんですよ。多分、思わず泣いちゃったんだろうな。
他にドラマ中に使われている曲は、坂本九さんが歌うことが叶わなかった『心の瞳』やThe Blue Heartsの『TRAIN-TRAIN』などちょっと古い名曲が満載で、1曲1曲に登場人物たちのドラマが織り込まれていて、歌の力を前面に押し出す作りになっていました。

ヒール役の女の子たちも、途中で味方になっていったり、最後に棚からぼた餅的に学校まで救うことになっちゃったりで、ちょっと痒いくらいなんだけれど、それさえも爽快でお見事。大人たちが会議室で「廃校、仕方がないよね」なんて話し合っている脇で、ある学校内での活動をネット動画に流しちゃっただけで、学校を存続させちゃうヒール役の女の子の下りでは、思わず膝を打っちゃいましたよ。
(いや、でも。実は天邪鬼のおばちゃんが、ヒールはヒールでもっと悪魔っぽく踏ん張って欲しいと思っていた、なんてのは内緒です。)

うん。青春ドラマはこうでなくちゃね。
実は先日、福島いわき市のフラガール甲子園のドキュメンタリーをやっていて、恥ずかしながら途中からはずっとうるうるしながら見ておりました。始めは何もできなくて、自信を無くして、逃げ出しそうにもなりながら、先輩や仲間に支えられて、数か月もしないうちに見事なダンスを披露するようになる彼らの真摯な姿。そのダンスはきっと荒削りで、プロの目からはまだまだなんでしょうけれど、踊っている姿はキラキラで、見ているものの涙を誘います。感動って「上手い」ってだけでは引き出せないんですよね。

打ち込めるものがあることは素晴らしい。見返りがあるかどうかは分からないけれど、一生懸命何かに向かっていく。そこに仲間がいて、時には反駁する相手もいて、でもそれを巻き込みながら何かを乗り越えていく。青春が乗り越えていくものは「敵」じゃないんだなぁ、青春の答えはひとつじゃないんだなぁと感じます。
高校野球の取材に来た、ある外国人の記者が質問したそうな。
「日本人は何故こんなに高校野球に夢中になるんだ? 決勝だけじゃなくて全ての試合が放送されるのが不思議だ」
日本人記者の答え。
「それは、勝つことだけが答えじゃないからだ。甲子園は負けることを学ぶ場所でもある」

あるいはもしかすると、そんなふうに私には打ち込めるものなんてないわ、何がやりたいかも分からないし、一緒にみんなで何かやるなんて苦手って人もいるかもしれない。みんなで頑張るだけが青春じゃないからね、悩んだり探したりする過程自体が、とっくにそこを通り過ぎた私の世代からは、素敵な場所に思えます。
青春っていいなぁ、と遠い昔を想うおばちゃんなのでした。いや、日野原重明先生によると「70歳はまだジュニア」らしいですから、うちらもまだ生まれてもいないのかも? 

ドラマに出てくる言葉。「地球には何億もの人間がいて、其々声を持つ。それでハーモニーを奏でたら世界は平和になる」なんて、恥ずかしいけれど、言ってみたいね。
何しろ、どんな物語を作っても、あの舞台で懸命に笑顔で踊っていた高校生フラガールの1分間のドラマに勝てないなぁ、『Over Drive』を歌いながら泣いていた役者さんの涙に勝てないなぁ、って、そんなことを思うのでした。
というわけで……

嵐の中 闘う友よ いざ行け 
握りしめた手の中には 君の言葉 
雨に打たれ風に吹かれ僕らは向かう 
VIVA 青春 胸を張れ いつでも変えられるさ
イチニのサンで さぁ前を向け 常識なんて吹き飛ばせ
(嵐『GUTS!』 作詞:eltvo, s-Tnk)

*参考:【表参道高校合唱部】あらすじ
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Category: 小説・バトン

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コメント


うむ

こんばんは。

文字で読んでいる分には、さらに観ないであらすじだけ聞いている分には「ふ〜ん」もしくは「そんな小っ恥ずかしいもの」と思うようなドラマでも、観るとはまっちゃうってことありますよね。直球ならなおさら。

だいぶ古い話になりますけれど、「冬ソナ」が流行った時にも、あらすじだけ聞いたら「そんな極端な設定、昔の少女マンガ並……」という人が「でも見たらハマってしまった!」というのは、なんども耳にしました。私の母は、ヨン様にははまらなかったけれど、チャングムにははまっていました(笑)直球、強し。

「金八先生」シリーズも、いまではギャグみたいに扱われることすらありますけれど、当時は、周りは真剣に感動していたような。私は父親にテレビを禁じられていたので、シリーズを通してみたことはありません。親戚の家にお泊まりした時にちょろっと見た、みたいな断片的な記憶が残っています。

そういえば、私、高校では合唱部で、一年生の時にNHK全国合唱コンクールの東京代表になったことがあるのです。だから、そのころは本当に学校に通っているのか合唱部に通っているのかわからないくらい練習の嵐で、文化部なのに体育部なみにきつかったです。でも、その分「青春!」って感じは強かったらしく、その代のOBOGは未だに団結して行動し、今年も集まって歌うんだそうです。私は行けませんけれど。

日本の同期たちは、彩洋さんのハマったドラマに、○十年前を重ね合わせていたのかなあ、なんて思います。

八少女 夕 #9yMhI49k | URL | 2015/10/11 04:15 [edit]


おはようございます。

サキが嵌まったのは、たまたま見ることがあった「スイングガールズ」でした。
特に大きな捻りもなく、直球ど真ん中で勝負!!!おいおい、話が繋がってないよ!とか、良いのかそんなんで!とか、突っ込みどころはたくさんあったのですが、心の中の真っ直ぐ根部分に直接的に働きかけられて、思わず素直に感動してしまいます。たぶん作者(監督)の狙い通りなんですけれど。これがなんだか気持ちいいんです。
でも、サキはとても天邪鬼です。テレビでやっていた青春ドラマ、ほとんど見ることはありません。素直にやられてしまうのが、なんだか悔しいんですよ。
「スイングガールズ」もたまたま見始めて、そのまま引きずり込まれただけなんです。サキにも素直な心が存在するんですね。

山西 サキ #0t8Ai07g | URL | 2015/10/11 08:28 [edit]


夕さん、ありがとうございます(^^)

ほんとにね~、いつまでたっても「熱湯甲子園」を見ちゃうのと同じなんでしょうね。人って、いくつになっても、そういう感動話をどこかで求めているのかもしれませんね。この手のドラマは何かのタイミングで見ちゃうと、ついつい見続けてしまうというもののようです。でも始めっから「見よう!」として観たものはひとつもないんですよね。たまたまテレビをつけたらやっていて、たまたま見ちゃったら続きが気になってしまって……的な。
恋愛ものも同じような側面があるかもしれませんね。
「冬ソナ」、結局見ませんでしたが、何だか分かります。韓国のドラマって週2放送なんですって。で、なんでそんなに次々とあれこれ起こるの!って感じなんだそうですが、見始めたら足抜けできないようになっているらしい(^^)
直球はやっぱり王道なんでしょうね……

「金八先生」シリーズ、私も全部見た記憶はないんです。というよりも、すごい部分的にしか見ていないと思うし、どのシリーズのものかも区別がついていないし、もしかすると再放送ともごっちゃになっているかもしれないのですが、ものすごくインパクトのある回がいくつかあったので、それだけは覚えているという感じ。この『世情』のかかった回はそもそも曲と結びついている点で、みんな忘れないんでしょうね。しかも、子どもたちはいつだって教師や親や世の中に対して、言いたいことがいっぱいあって、でも言えないことがいっぱいあって、だからこそ何かを代弁してくれているような(それが全てではないだろうけれど)、そんな気がしたのかもしれません。
あ、そうか、夕さんちはテレビ禁止、だったんですよね……。私も実を言うと、中学高校は通学に往復3時間かけていたので、あまりテレビを見ていなかったのです。帰ってご飯食べてお風呂入って宿題して寝る、以上、みたいな。

> そういえば、私、高校では合唱部で、一年生の時にNHK全国合唱コンクールの東京代表になったことがあるのです。
なんと、そうだったのですか! それはすごかったでしょうね。いや、もうお話だけでドラマになりそうですよ。確かにこの時代、共有している仲間意識ってのは強いかもしれませんね。青春を回顧しているだけじゃなくて、まだまだやれるって気持ちにもなりたいし。そういう意味でも高校の部活って、いいものかもしれませんね。
> 日本の同期たちは、彩洋さんのハマったドラマに、○十年前を重ね合わせていたのかなあ、なんて思います。
うん、きっとそうでしょうね。ま、あちこちツッコミどころは満載なのですけれど(合唱のことは分からないけれど、それ以外の部分でも「いや、それはないやろ」ってのがあったりもして)、それはそれとして観れちゃう、直球勝負のなかなか良いドラマでした(*^_^*)
たまにはこんな直球で心の洗濯? が必要なのかも(^^)
コメントありがとうございました!!

彩洋→夕さん #nLQskDKw | URL | 2015/10/11 11:39 [edit]


サキさん、ありがとうございます(^^)

> サキが嵌まったのは、たまたま見ることがあった「スイングガールズ」でした。
あ、そんなのもありましたね。たまたま見る→嵌る、この図式がどうやらスタンダードのようですね。私がたまたま嵌ったのも同じような図式でした。そうそう、特に捻りなんてないんですよね。まさに直球! さすがに話が繋がらないまでの酷いことはありませんでしたし、毎回伏線は張ってありましたが、部分的には突っ込みどころ満載。
でも最近は突っ込みながら見るのが流行りだそうで(^^)
そしてツッコみながら見て、やがて感動しちゃうというわけなんですよね。
サキさんの仰る通り、製作者の思うつぼなんですけれどね。でもまぁ、この直球には勝てませんね(^^)
サキさん同様、私も素直に感動するのはちょっと悔しいので、進んでみるわけじゃないのですよ。そもそもドラマをあらかじめチェックすることはありませんし、青春ものだから見よう!なんて思ったことは一度もありません。
でもたまにね、何かの拍子に罠にかかってしまうみたいです^^; 特に青春系のドキュメンタリーには常に泣かされています……
そんな自分もちょっと嫌いじゃないかもしれません。
コメントありがとうございました!!

彩洋→サキさん #nLQskDKw | URL | 2015/10/11 21:29 [edit]

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