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コーヒーにスプーン一杯のミステリーを

オリジナル小説ブログです。目指しているのは死体の転がっていないミステリー(たまに転がりますが)。掌編から長編まで、人の心を見つめながら物語を紡いでいます。カテゴリから入ると、小説を始めから読むことができます。巨石紀行や物語談義などの雑記もお楽しみください(^^)

 

【石紀行】33.高知足摺岬・金剛福寺~弘法大師の石たちと猫~ 

金剛福寺の岩1
今回は、前回予告いたしましたこの謎の物体! に迫ります。
といっても、実はここにたどり着いたのは既に夕刻。お寺はもう閉まっていて、その謂れも何も調査できず、謎を残したままなのですけれど……というわけで番外編的にお気楽に写真を眺めてくださいませ。
ここは四国八十八カ所霊場の第三十八番札所・金剛福寺です。公式ホームページによると……
『四国の最南端、国立公園の足摺岬を見下ろす丘の中腹にあり、境内は120,000平方メートルを誇る大道場。弘法大師はその岬突端に広がる太平洋の大海原に観世音菩薩の理想の聖地・補陀落の世界を感得した。ときの嵯峨天皇(在位809〜23)に奏上、勅願により伽藍を建立、開創したと伝えられる。弘仁13年、大師49歳のころといわれる。』
石の謂れは分かりませんが、このお寺の方が石に特別なものを感じておられるのでしょうか。広い境内はまるで石の庭。本堂・大師堂がある境内にも池の周りは見事な石が並んでいて、手水場にも石が!
そして、冒頭の写真がある場所は、本堂がある境内とは少し離れた、本坊と客殿の傍のようですが……あの白いものの正体を見たいですよね!
金剛福寺の鍾乳石
夕暮れ時だったので、光りの方向によってはちょっと白さが足りませんが……
金剛福寺の鍾乳石2
これって、どう見ても鍾乳石ですよね。ここは屋根のない仏殿、でしょうか。
鍾乳石が光背に見えます。あるいは空を天井と見立てた、本殿の芯柱?
金剛福寺の石庭1
金剛福寺の石庭2
そして、並んだ仏様の前には、石たちが遊ぶような庭があります。通路もあって歩くことができるようになっていました。
金剛福寺石庭の石
ここから本堂のある伽藍へ歩く道にも、大小様々な石が置かれています。
石庭から金剛福寺本堂へ
本堂に行ったら5時を過ぎていたので、すっかり人気もなく……夕陽が落ちるまでに岬の展望台に行きたかったので、あまりゆっくりとはできませんでしたが、またいつか八十八箇所巡りの時にでも。
金剛福寺
境内の池の周りにも石たちがぐるりと……
金剛福寺境内
そしていつも前を歩いてくださっている弘法大師。
金剛福寺弘法大師
手水場にも少し小さめの鍾乳石が置いてありました。どなたかが寄進されたものでしょうか……
本堂にも石庭
これまでの「古代文明の謎!」的な石とはまるきり違っていますが、別の形で信仰を見るような石の姿ですね。ちょっと過剰な気もしますが、石同士、呼び合ってここに集まってきたのかもしれませんね。それにしてもなぜ鍾乳石?
高知には龍河洞という有名な鍾乳洞がありますが、場所は離れているし……でもこうして地上に出ていると、また違った趣がありますね。四国にはカルストという不思議な地形もありますし、地下の洞窟に潜ってみたら、どこにでも鍾乳洞はありそうですね。

地下の世界と言えば、古代マヤ人たちも「あの世」と認定していたようですし、もちろん日本でもイザナギとイザナミの神話にも「あの世」は地下のイメージ。古い時代、死者の世界はすごく遠い場所にあるのじゃなくて、何かの境界を越えたら「そこにある」というイメージなのが興味深いのですが、いずれにしても古代人が「その境界の向こう」を畏れていたことは確かです。
そんな地下の世界から地上世界に持ち出されたこの鍾乳石。一体どういう世界を象徴しているのでしょうか。荘厳で不思議な空気を感じます。

そう言えば、唐人駄馬遺跡の近くには『風神アネモス』という個人の方が造られた石の庭があるそうです。今回、微妙な時間の設定だったのでお邪魔し損ねてしまいましたが、次回はまた訪ねてみたいと思います。

ところで、うちの庭にもなかなか見事な生駒石が鎮座しております。
最近は庭に置けるような丁度いいサイズの生駒石を採ることこと自体が難しいそうなので、もしかしたらこの先はいささか貴重なものになっていくのかも。といっても、魂が宿っているとかまでは感じませんが(百日紅の木の枝を切るときに登るくらい?)……でも、常にそこに在ると落ち着くものかもしれません。あるいはその家の守り神的なものかも。
石を庭に置きたがるってのは、古代から変わらない石への思い、なのかしら?
庭の生駒石
あ、手入れの悪い庭が写っている……^^;
石は磐座として神の宿るもの・神が降りてくる依代、あるいは神そのものと考えられてもいますが、もう少し身近なものと考えるのもいいですよね。

話は少し変わりますが、何かのテレビ番組で、故郷を離れて住む人が、家に小さな掌くらいの石を置いて大事にしておられました。その石には、両親や先祖の魂が宿っていると。墓石の場合は、墓石そのものに魂が宿っているというわけではないので、持ち歩くことはありませんけれど(当たり前ですが^^;)、この「先祖石」は石そのものを先祖の魂と見ているようです。これがどこかの地方の風習なのか、その番組では分かりませんでしたけれど、動かしてはならない石などがある一方で、誰かの身近にいなくてはならない石もあるようです。

さて、夕陽が落ちそうです。と言っても、足摺岬は夕陽スポットではないそうです。夕陽は海に沈むのではなく、山影に沈んでいきます。でも、行ってみたら素敵でしたよ。
足摺岬の灯台までの道はこんな椿のトンネルを潜って行きます。
足摺岬椿のトンネル
と歩き始めたら、周囲には猫さんたちが!
足摺岬猫1
駐車場の猫さんもまるで人を怖がる様子もありません。あ、猫によるみたいですけれど。
足摺岬猫2
写真を撮っていたら睨まれちゃいました^^; すみません、毛づくろい中にお邪魔いたしました。
足摺岬猫3
足摺岬の猫さんたち、何だか人相が悪い?
足摺岬猫4
こちらはちょっと若い猫さんでしょうか。みんな似ているのは、血縁関係があるのかしら?
そう言えばこの間、仙台の某島に猫だらけの島があって、O氏が取材に行っていたなぁ。今度3月にまた出張で仙台に行くから、ついでに寄ってこようかな。猫を始め、動物の写真ってほんと、難しいですよね。
足摺岬猫5
さて、猫さんたちと分かれて、足摺岬の椿のトンネルを潜って行きます。
椿の木に映える夕陽
ここにも夕陽。夕陽が枝に照りかえって綺麗です。
足摺岬灯台
歩いていると灯台が見えていました。
足摺岬のミニ唐人石2
灯台まで歩く間に、唐突に石たちが顔を出します。まるでミニ唐人石みたいです。灯台に近づくと、石が見えてきました。
大師の爪とぎ石1
大師の爪書き石です。この岩肌には大師が爪で「南無阿弥陀仏」と六字の名号を彫っています。といっても、あまりはっきりとした文字が見えるわけではないのですけれど。
大師の爪とぎ石2
この足摺岬には、大師所縁の石たちがいくつもあります。亀石、揺るぎ石、そしてこの爪書き石。四国中に大師の足跡があるので、この土地の道を歩いていると一緒に歩いてくださっているのだと実感できるんですね。『同行二人』。
灯台から見る夕陽2
四国の石紀行、まだまだ全てを見切っておりませんが、今回はひとまずこれにて。
お付き合いいただきありがとうございました。
皿鉢料理
そうそう、高知と言えば、やっぱり皿鉢料理? でも皿鉢料理はデリケートな料理ではないので、空腹状態で臨む必要がありそうです。それよりもやっぱりカツオとお刺身ですね。あ、日戻りガツオが絶品だそうですよ。
次回の石紀行は福島県の石。また旅行雑記は四万十川の沈下橋です。
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Category: 石の紀行文(写真つき)

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コメント


おお~

そうか、あの白っぽい石は、鍾乳石だったのですね。
鍾乳石って、切り取って運ぶ・・・というイメージがなかったので、思いもしませんでした。
水晶の原石かな?とか。
鍾乳石は、他の巨石たちとはまるで違うでき方(なんていうのかな)をしてるけど、巨石の仲間に入るんでしょうか。
私はもう6回くらい、秋吉台の鍾乳洞に行っていますので、一番身近な巨石に感じられます。
それにしても、誰が「ああ、切って持って行っていいよ」とか許可するんだろうなあ・・・とか、そんなことをチラッと思っちゃいました(笑)
これって、雨風に晒しても溶けないのかな??

ここには本当にいろんな石たちが集められていますね。
そうすることで、なんかいろんなパワーが湧き立っているような気配がしますね。
でもなんとなく、パワーが強すぎて、住職、安眠できないんじゃないかと、ちょっと心配にも・・・。

ああ、かわいい茶トラちゃんたち!
いいなあ。なでなでしたい。
仙台の猫島にいったら、ぜひ写真を撮ってきてください^^

lime #GCA3nAmE | URL | 2015/10/14 07:57 [edit]


limeさん、ありがとうございます(^^)

そうなんですよ。いや、私の目が確かならば? なのですけれど……どう見ても鍾乳石だと思うのです。日の当たるところには置いてあるものではありませんよね。そうそう、しかも切り取って運ぶものには思えない^^;
水晶の原石。実は確かに遠くから見たところはそんなふうに見えなくもありません。遠くからだとサイズが分からないので、もしかしてと思わなくもなかったのですが……水晶がこの大きさだったら、すっごい高価ですよね! いや、高価だからどうというのではなくて、誰かが持って行きそう^^; そう言えば、いつだったかナショナルジオグラフィックにものすごい水晶の桃源郷みたいな場所の写真が載っていました。いや、水晶ってこんなでっかいのがあるんだ!とびっくり。
でも水晶はもっと角ばってるなぁと私も思って、じっと見ると、その質感はどう見ても鍾乳石。確かに、巨石というものなのかどうか?? でもこうしてここに屹立していると、巨石だなぁと思っちゃいました^^;
あ、そうか、limeさんは山口でしたね。秋吉台と秋芳洞ですね。私も行きましたよ! 鍾乳洞って入る前は「また鍾乳洞かぁ」ってな感じなのですが、中に入ったら毎回感動しますよね。

> これって、雨風に晒しても溶けないのかな??
え?? えっと、基本的にアルカリのものなので、酸性の雨が降ったら溶ける?? いや、どうでしょ。妙に迫力ある画を想像してしまった。
こちらのお寺、本当にすごい石だらけなんですよ、しかもかなり気を放っていそうな石たちも多くあるようでした。確かに、夜中に騒がしそうなお庭だわ……(^^) ちょっと夜中に行ってみたくなるなぁ~
猫さんたち……ちょっと人相悪いのもまたよし、って感じでした。うん、来年の春、行った際にはきっと猫島に行くぞ~
コメントありがとうございました!!

彩洋→limeさん #nLQskDKw | URL | 2015/10/17 01:33 [edit]

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