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コーヒーにスプーン一杯のミステリーを

オリジナル小説ブログです。目指しているのは死体の転がっていないミステリー(たまに転がりますが)。掌編から長編まで、人の心を見つめながら物語を紡いでいます。カテゴリから入ると、小説を始めから読むことができます。巨石紀行や物語談義などの雑記もお楽しみください(^^)

 

[雨154] 第31章 何の矛盾もない(4)穢れた血~18禁~ 

【海に落ちる雨】第31章その4です。引き続き18禁ですので、ご注意ください。やはりご不快な方もおられるかもしれませんので、読まれる時は自己責任でお願いします。
さて、これで「追込みの3章」中、1章分が終わります。え? まだ追い込むのって? はい、何しろ、まだたくさんの枝葉拾い、つまり伏線の後始末が残っていますから。この後、忘れられているに違いない全ての登場人物たちの事情、その後を拾っていきます。かなり深い(はず?)人間模様もお楽しみください。
その前に、しつこく18禁ですけれど、この先はどちらかというと会話をお楽しみくださいませ。え~っと、真と唐沢とか、真と福嶋とか、この釣りあわない人間関係って面白いんですよね。

登場人物などはこちらをご参照ください。
【海に落ちる雨】再開に向けてのキーポイント
【海に落ちる雨】登場人物



「なぁ、兄さん、わしと組まんか? その根性が気に入ったわ。いささか無計画やけどな」
 福嶋は真の横に身体を投げ出し、真の首筋を太い指で愛撫していた。
「こんなん味おうたん初めてなんやろ。まだ身体が痙攣しとるやないか。ほんまに、こっちがもっていかれそうになったわ」福嶋の指が首から身体を滑り落ちていき、尻を揉み始める。「後ろだけでイケるゆうことは、兄さん、素質があるんや。ちょっと調教したったら、どんな男もいっぺん突っ込んだだけで忘れられん身体にしてやることができるで。多少薹が立っとるけど、好き好きやさかいな」

 真は無視していたが、身体の奥の粘膜はまだそこに福嶋のものがあるかのように収縮し、何かを欲しがっていた。福嶋が尻を揉むたびに、襞があともう少し、と震える。それだけで荒くなっている息使いを、福嶋に知られていることが悔しかった。だが、福嶋はその真の反応には何も言わなかった。
「寺崎はそろそろあかん、思うとったんや。可哀想やけどな、面の皮があんまり厚うないんや。それやのに、頭に血ぃが上ったら何しよるか分からん。生き残っていくようなタイプとは違うわ。いくら私怨が絡んでいるとはいえ、ヴォルテラの息子をとっ捕まえて嬲るなんてぇのは、危なっかしいてあらへん。もちろん、それならそれで、自分の始末を自分でつけるんやったらえぇんやけどな。この世界はな、兄さん、悪人かて生き残るのが難しいんや。せやから、いつだって覚悟を決めとかなあかん」

 福嶋は真の尻を揉んでいた手を、もう一度穴のほうへ進めた。途端に、真は福嶋を突き放した。冷静でいるつもりだったが、どこかでまだ混乱していたのだろう。
「寺崎孝雄はどこにいるんだ」
 言葉の勢いを借りて立とうとしたが、足は痺れたままで床にへたり込んでしまった。自分の身体から骨格が引き抜かれてしまったような感覚だった。驚いたことに腰が抜けているのだ。
 福嶋はまた豪快に笑いながらベッドから出て、真を助け起こしてベッドに横にした。

「ほんまに、兄さんは飽きひんわ。見てみ、わしのもん、また勃ってきよった。こんな、いったばっかりでまた勃ちよるなんてことは、滅多にあらへんのにな」
 福嶋はもう一度真の膝を折り、硬く勃ち上がったものを後ろの襞に押し当てた。真のその場所は福嶋が吐き出したもので濡れたままで、今またその男を待っていたように勝手に飲み込もうとする。真は逆らう力もなく、福嶋をもう一度受け入れた。
「まだ痙攣しとるがな」そう言って福嶋は性器を奥まで深く埋めた。「纏わりついてきよる。可愛いやないか、こいつを欲しがっとる」

 言われなくても自分の身体の反応はよく分かっているのに、言葉で表現されると震えが増幅されてしまう気がした。福嶋は奥まで挿入したものをぎりぎりまで引き抜き、次に突くときはさらに奥を抉るようにして、じらすようにゆっくりと繰り返す。真は何よりも、自分のものではなくなってしまったようなその器官が、福嶋が彼の性器を引き抜きかけると、求めるように追いかけていることに気が付いて、そのことで涙が零れそうになるのを止められなくなった。
 悔しいという感情なのか、見知らぬ男に犯されているという事実に対してなのか、自分が恐ろしく飢えていることに気が付いたからなのか、自分でもよく分からなかった。それともただ、本能的に身体が欲していて、涙は快楽の直接的表現に過ぎないのかもしれない。

「何、我慢しとるんや。開放してしもたらええんや。感じるのは恥ずかしいことやあらへんで」
 このいかにも腹黒い男に狂わされているということが、真を追い込んでいるのは事実なのに、身体ははしたないほどに福嶋に縋り付いている。
「兄さん」
 呼びかけられて何度目かに、真は唇に触れる指の感触に目を開けた。
「唇、血が出とる。かまへん、かまへん。ここでのことはここでのことや。安心して声出さんかい。兄さんに突っこんどるんが他の誰かやったらええのに、思うんやったら、目閉じといたらええ。初めてやないんやろ。好きな男に抱いてもろたこと、思い出しとったらええんや」

 真はしばらく福嶋の顔をぼんやりと見ていた。
 冷徹な権力者、それも裏側の顔を幾つも持っているような支配者、それを悪意も興味もない顔でやり遂げて、渡世を機械的にこなしているような人間、その中では性行為もただの事務的な手続きに過ぎないような男だと思った。だが、相手に余計な感情や同情がないことが真を安心させたという事実は否めなかった。
 大きな顔は日に焼かれた加減か、あるいは他の理由なのか、浅黒く、皺は十分にある年齢のはずなのに、肌の艶は若者のそれと変わらない。獰猛な大型の肉食獣のような身体と精神は、組み敷いた真など、小さな牙と唸ることしか攻撃の方法がない野生の小動物のように、片足ひとつで踏みつけてしまっているかのようだった。

 小動物は狩られて喰われるとき、恐怖を覚えるのか、それとも食物連鎖の一環として自然の摂理が定めた運命を受け入れるのか、あるいは死を前にして脳から溢れ出した不可解な媚薬のために恍惚とした気分になるのか、一体どれなのだろうと真は考えていた。だがもし恍惚を覚えるなら、何故逃げるのだろう。もしかすると、逃げるという行為のために放出されたアドレナリンが身体を興奮させて、嬲られ殺されることに対する悦びを受け入れる準備をしているのかもしれない。
「背中に手、回さんか」真は目を閉じて、言われるままに福嶋の背中に手を回した。「それでええんや。動くで。わしをな、ええ人やと思たらええ。声出すんが自尊心でも傷つけるんやったら、わしの口、吸っといたらええんや」

 意外なことに、目を閉じて感じる福嶋の唇は、その厚みも吸い付くような甘さも、相手を心地よさで支配してしまう恍惚感も含めて、錯覚を起こすようなものだった。真は逆らいきれない何かに押し付けられるように、福嶋の唇を求め、自分の方から腰を突き上げ、福嶋の背中に爪を立てた。福嶋の息遣いが粗く、太くなっていく。わけが分からなくなっていって、力強い唇から逃れようとすると、決して許さないというように追いかけられ、口の中の粘膜を舐られる。それだけで真の身体の奥深くの粘膜も一緒になって、気が狂ったように福嶋のものを締め上げてどこまでも欲した。

 二度達したあとの福嶋は、簡単には三度目の精を吐き出さなかった。これがあとどのくらい続くのか、半分飛んでしまった意識の中で、真はもうすっかり身体の支配者としての自分自身を捨てていた。福嶋と真の腹の筋肉の間で擦られて苦しくなっている性器は、ある瞬間に溜め込んでいたものを吐き出したが、真はそれすら感じる余裕がなく、吐き出した次の瞬間には再び感じ始め、立て続けに何度も達したような気がした。腰から下が全て重く痺れていて、感覚器が伝えてくる刺激が許容範囲を超えてしまったために、脳は不気味に膨れ上がっている。

「イきっぱなしやな。ほんまに可愛いらしいわ。どんだけ我慢しとったんや。可哀想に」
 福嶋の声は耳に直接注ぎ込まれ、真を完全に狂わせた。
 真は多分、意識を失ったのだろう。自分ではもう何も分からなくなり、既に身体は浮き上がって、完全に精神は身体という器を離れた。脳の支配から放置された身体は勝手に快楽に走り、全ての五感が痙攣し続けていて、まともに外界の状況を判断できていなかった。鼻粘膜を通して感じる福嶋のコロンの匂いも、酒の匂いも、あるいは口の中に残っている福嶋が放ったもののにおいも、そして味蕾が覚えているその蛋白質独特の味も、唾液や汗の味までも、そして吹っ飛んでしまった視覚と聴覚はすっかり歪んでまともな外界の様子を伝えることができなくなっていて、身体の皮膚、粘膜の感覚だけは僅かな刺激を何十倍にも膨れ上がらせて、ついに域値いっぱいになってしまった。

 福嶋の唇が離れた途端、真は狂ったように叫んでいた。やはり肉食獣に襲い掛かられた野生動物は、咽喉に噛みつかれたとき、快楽の神経が解き放たれて、ホルモンが一気に放出され、一瞬に天国の光を見るのだろう。
 福嶋は、叫び続けている真の身体を折れるのではないかという力で抱き締め、吠えながら真の身体の中にありったけのものを叩き込んだようだった。真は、放たれた熱い感触に、自分自身の器官が後ろから口元まで一直線にひきつり、震え、硬直したことを感じて、その瞬間に、今度は本当に気を失った。

 気が付いたとき、真は福嶋の大きな身体に抱かれていた。気を失っていたのが一瞬だったのか、何時間も経っていたのか分からなかった。耳は福嶋の唇の愛撫に微かに震え、真はわけが分からないまま福嶋の胸の厚い筋肉に頭を預けていた。唇はからからに乾いて、音にならない呻きを零している。その頭を福嶋が労わるように撫でている。真は身体が小刻みに震えだしたことを感じて、息を荒げた。歯が噛み合わなくなっている。
「久しぶりやったんか。辛うないか」
 優しく太い声が真を宥めるように発せられると、真は急に混乱し、福嶋に噛みつき、そのまま彼を突き放すようにしてベッドの頭側の隅に逃げた。

 福嶋は突然のことに少しの間驚いたように真を見つめ、また例の如く豪快に笑った。
「ほんまに、兄さんは飽きさせへんわ。あんな目で誘っておきながら、今更そんな怯えた野生動物の子どもみたいな顔されてもなぁ。そのくせ、触れられたら噛み付きよる。手負いの獣や」
 福嶋はそう言って、薄い掛け布団で真を包むようにした。真が過換気のように呼吸をすると、福嶋は真に触れずにベッドの離れた場所で胡坐を組んだ。

「上等のスーツ着て、祇園のお座敷で取り澄ましたように酒飲んで、背筋伸ばして三味線弾いて、あるいは調査事務所で不良のガキどもの相手して優しい声で話しかけとっても、その顔が兄さんの本性や。わしが南米におった時に、何度か見たジャガーの子どもを思い出すわ。ヤマネコや。ちっこいくせに、捉えられたら一人前に牙むきよる。それも必死や。持ってるなけなしの武器、全部使うて立ち向かってきよるんや。相手が動物や、分かっとっても、押さえつけて犯しとうなるような健気さや」

 福嶋は手を伸ばしてサイドテーブルから煙草を取り、火をつけた。ライターのかちっという音に真は震えた。
 煙はゆったりと天井に立ち上る。福嶋は大きく吸い込んで、何度か煙を吐き出した。
「風呂、行けるか。わしが出したもん、始末しとかんと、後で腹具合が苦しなるで。何やったら手伝うたろか」
 まるで人が変わったかのように、福嶋は極めて事務的な口調で言い放った。その言葉と音調が催眠術を解くキーワードのように、一瞬にして真の頭を冷静に戻した。

 足は無事に動くし、腰も砕けているようなことはなかった。バスルームに入り、シャワーを捻った時も、温度を調節する余裕もあった。少し腹に力を入れると、ずるりと尻の間から粘液状のものが零れる気配が分かって、真は息を止めた。尻に指を差し入れ、福嶋の残滓を掻き出しながらも、すっかり手馴れた男娼のように落ち着いている自分に呆れる余裕もあった。
 バスルームから出ると、洗面台にバスローブが置かれている。真は身体を拭いて、バスローブを纏い、それから改めて自分の顔を見た。

 左右の色が違う目、目尻のほうで幾らか吊りあがった眉、そして少し薄めの唇は引き結ばれて震えていた。頬には色がなく、目の下に隈が浮き上がっているように見える。この何時間かの間に酷くやつれてしまったような気がした。
 そして何よりも恐ろしいことに、身体の芯はまだ興奮していた。
 飢えていた事実を突きつけられて、ただ困惑していたわけではない。貪るように受け入れてしまった快楽を、どこに仕舞っておけばいいのか、記憶の引き出しの適切な場所を探っても、落ち着かせる場所がなかった。どうしても他人に見せたくはないし、自分もできれば瞬時に忘れてしまいたい出来事を、隠しておく場所に困っている、まさにそういう状態だった。

 福嶋に、ええ人やと思たらええ、と言われて目を閉じたとき、明らかに身体も心も素直に興奮し、今目の前にある快楽を躊躇いもなくしゃぶりつくしていた。身体に残る古い記憶を思い起こしていたのは、ただの防御反応だったのかもしれない。バスローブから微かに香る石鹸の匂いで、お前はこうやって弄られているうちに誰が相手でも感じるんだろうと、竹流に言われて打ち据えられたときのことが蘇った。竹流が言っていたのは滝沢基のことだったが、今、予想もしない相手に、しかも初めて会った男に身体を預けて受け入れたとき、自分自身が恐ろしくなった。

 ベッドルームに戻ると、ベッドメイキングに来た部屋係らしい年配の男性の胸ポケットに、福嶋が札を何枚か捻じ込んでいるところだった。かなりの厚みをもった金を受け取った男は、慣れているのか、真の顔も見ずに出て行った。福嶋はブランディを開けて、グラスに注いだ。わしもひと風呂浴びてくるさかい、先にやっといてんか、と言われて、真は綺麗にシーツを伸ばされたベッドの上に腰を下ろした。
 痛みは感じていなかった。というよりも、域値を超えてしまって、もう痛みがわからなくなっていて、むしろまだ疼いているくらいだった。しかし、ブランディを口にした途端、湧き起こった震えは異常なほどの勢いで、真の身体全体に広がった。
 竹流が気に入ってナイトキャップにしているコニャックの味だった。

 シャワーの音が止まるまで、真は震える身体をそのままにグラスをただ力任せに握りしめていた。やがて福嶋がバスルームの扉を開けた気配に我に返り、グラスに残ったブランディを一気に飲み干した。
「今日はこのままわしに抱かれて寝え」
 その言葉に真は顔を上げて、福嶋を睨み付けた。精一杯睨み付けたつもりだったが、それほどの力が篭もっていなかったかもしれない。
「勘違いしたらあかんで。これは命令や。その代わり、急いで寺崎孝雄を呼び出したるわ。明日わしと一緒に東京に行くんや」
 真はブランディを二杯飲んだ。真にとって多すぎる酒の量だったが、素面でこの男に抱かれて眠るのは無理だと思った。

 身体は固まっていたし、冷たくなっていた。落ち着くまで呼吸を数えて、何とか息を整えようとした。福嶋はそれを感じていたのだろうが、その点で真を追い込むようなことは言わなかった。ぐっと押し付けられた福嶋の下半身のそれは、再び力を持っていた。だが、福嶋は真の脚をもう一度開かせようとはせずに、ただ真の頭を腕で支えて身体を抱いているだけだった。
「ビデオを、見たんですか」
 呼吸を整えるために発した言葉に、福嶋は暫く答えなかった。真が顔を上げると、福嶋は真面目な顔で真を見ている。
「どのビデオのことや?」
「僕を知っていた」

 福嶋は穏やかに笑んで頷く。余裕のある顔つきだった。
「アサクラタケシの息子、相川長一郎の孫や。警察で剣道やっとった連中は相川長一郎いう名前をよう知っとる。田舎もんのくせに、どえらい強いゆうてな。ありゃ、野生の動物と渡りあたってきたもんにしか使えん『気』やったわ。普通はな、攻撃する時に『気』を消すことは難しいもんや。それをあの男は難なく『気』を消してしまいよった。次にどこから来よるかさっぱりわからん、気持ち悪いくらいに真っ白になりよる。いくら腕力が強うても、いきって攻撃してくる奴の次の手は見え透いとるもんやけどな、あの男はほんまにわからんかったなぁ。その孫を、こうやってわしの思うとおりにしてるんやて考えたら、何とも妙な気持ちやな」

 福嶋は別にいい気味だと思っているわけでも何でもなく、ただ巡り合わせが不思議だと言いたかったように見えた。
「珠恵ちゃんが、寺崎に会いたいゆうとる者がおる、ゆうてきた時、もしかしてと思っとったんや。ヴォルテラの息子は痛めつけられて、死に掛けとるゆうやないか、今とても寺崎の前に出て行ける状態やないやろからな。兄さんの目見て、確信したんや。このヘテロの目、あいの子やとわかる髪の色」
 そう言って、福嶋は真の髪、目元、そして唇に手を触れた。

「寺崎は兄さんの昔の写真を持っとったわ。あれこそ目に毒やったな。あれは人間やない、魔物や。男も女も、あらゆる人間を狂わせる麻薬みたいな写真や。兄さん、自分で見たことあるんか」
 真は返事をせずに福嶋を見ていた。あの当時、電車の吊広告や、町に貼られた大判のポスター写真のことは知っていたが、わざわざ手に取って開かなければならない写真集の内容は全く知らないし、興味もなかった。自分が傍目からどう見えるかなど、あの当時の真に考える余裕など全くなかったのだ。それに、自分の写真を見てうっとりとするようなナルシストでもなかったし、そもそも自分の顔や身体をじっくりと見ることもほとんどない。特にこの目は、自分が何故他人とは違うのか理解できなかった子どものころから、鏡の中に見つめるのが怖かったくらいだ。

「あてたろか。あのぼろ儲けしとったフィルム会社の広告になっとった、四枚組やったかの写真、兄さんが蔦の絡まっとる煉瓦の壁に凭れて顔を上げていく写真な、あれ撮られた後であのカメラマンと寝たやろ」
 真はさぞ呆然とした顔で福嶋を見ていたことだろう。
「これから自分の身に起こること、失うことが分かっとる顔やった。引き戻せない過去と、どう足掻いても死は避けられん未来に挟まれた顔や。あのポスターを町中に貼られとったんやで、どれほど目ぇに毒やったか。寺崎が撮ったビデオなんかより、よっぽどそそるわ。わしかてあれでやったら、しこしこ下半身扱く気にもなるゆうもんや」
 福嶋は語りかけながら、真の唇を指で愛撫していた。

「あんな潤んだ、それでいてどこか乾いた目でこっち見られてみぃ、それだけで勃起する男かておったやろ。あれは相手を誘っとる目やったんやで。自分で気が付いてへんやろけどな、さっきイきそうになりながら、兄さん、焦点の定まってへん目で、わしを見ながら、わしの遥か向こう見とったんや。写真とおんなじ目やった。あんたのペニスで突き殺してくれ、この首筋を噛みちぎってくれ、何されてもかまへん、言うとる目や。動物が自分より強い猛獣に食われるときに、ああいう目をするんかもしれへんと思たわ。食われたるけど、お前のものになるわけやない、どこかもっと先に行こうとしとるんや、てな。兄さん、あれはな、写真家がそれと分かって世間に叩き付けた写真や。フィルム会社も性質が悪いゆうもんや。わかっとって町中にポスター貼りまくりよった。あの頃のあの会社の売り上げ知っとるか。バカにならへんで。誰が撮っても同じような写真撮れる、思わせたんや、兄さんの目ぇがな。そんなわけ、あらへんのにな」

 真は、そう言われても全く感慨を覚えなかった。自覚がないと言われればそうなのかもしれないが、確かに実感がなかった。
「兄さんは、そういう、自分は知らん、ゆう顔が残酷やな。それを幾らかでも自覚して売りものにして稼ぐくらいやったらまだしも、一般人みたいな顔してそこそこまともに暮らしとる。ヴォルテラの息子、たらしこんで、自分は分からん、みたいな顔してるんや。兄さんが薬使われて犯られまくっとったビデオな、あんなもん見たら、ヴォルテラの息子は狂ったはずや」
 真は明らかに震え、それを分かっていたように福嶋が腕に力を入れた。

「寺崎孝雄はな、自分が勃起でけへんさかい、ああやって残虐の限りを尽くして興奮してんのや。犯されとる兄さんを見て狂っとるヴォルテラの息子を嬲るんは、そりゃ楽しかったやろな。淑恵ちゃんの娘をものにして囲とるくせに、京都にほったらかしにして、東京で兄さんと一緒に住んで、もしや夜な夜な兄さんとやっとるかもしれへん男やで。屈折した嫉妬が湧き起こっても不思議やあらへん。いや、もしかすると親心かもしらへんなぁ。何言うても、寺崎は珠恵ちゃんが可愛いんや。そやから、浮気な男に天罰を与えたらなあかん、思たんかもしれへん。寺崎はな、ああいう男が一番堪えるんが自分の意思に反してケツに突っ込まれて感じさせられることや、ゆうんもようわかっとるんや。ほんまに、けなげで可哀相な話や、思わんか」

 真は思わず福嶋を睨み付けた。反吐が出る、と思った。
「東京帰ったら、ええもん見せたるわ」
 そう言いながら、福嶋は真の殿部を揉んでいた。福嶋の性器は勃ち上がって真のバスローブの内側に侵入している。真は身体を硬くしたままだった。身体を引き寄せられると、福嶋のものが真の脚の間に擦られるようになる。
「ちょっとでも眠っといたほうがええで。身体、だるいやろ」

 真は不思議に思って福嶋を見た。
「もう一回したいなら勝手に突っ込んだらどうなんです」
 福嶋は面白そうに笑っている。
「あほ言うんやない。兄さん、これ以上やられたら、明日立たれへんで。女と違てな、男の身体が相手を受け入れるんはかなりしんどいはずや。あんまり自分を追い込むんやないで」
 することをしておいて言う言葉にも思えなかったが、真は目を閉じた。福嶋は真の手を掴み、自分のものを押し当てた。

「この始末はまたいずれしてもろたらええわ。気が向いたら、時々わしに抱かれにきたらええ。わしはな、多分いろんな意味で兄さんの力になれるで。兄さんがわしに身体を提供する、わしは兄さんの欲しいものをこうやって時々与えたる。そういうセックスだけを間にはさんだ関係もええやろ。わしは兄さんが思てる以上に後腐れのない男やで」
 もちろん、この男が求めているのは単純に身体などではない。彼のために役立つ兵器としての人間が欲しいのだ。そう思ったが、もう常識的な判断力はなかった。

 目を閉じたままの真の唇は、福嶋の唇が触れた時も黙って受け入れた。唇で器用に口を開けられ、逆らうこともなく絡められた舌に自分の舌を任せてしまう。もしかすると、寺崎孝雄に会わせてもらう、というのは言い訳なのかもしれないと思うくらい、真の唇は素直にこの男に甘えようとしていた。それを感じると、唇と舌とは裏腹に身体は固まっていった。
「キスもええ味や。そんなに身体、固するんやない。もう知らん仲やないんやさかいな。とにかく眠ったらええ」

 勿論、眠れるわけなどなかった。福嶋が鼾をかき始めると、真は身体を起こして、隣の部屋のソファに座り、煙草を引き抜いて火をつけた。一本吸い終わって灰皿で揉み消したとき、身体の震えに気が付いた。
 だが、頭の中は奇妙に冷静だった。
 これで寺崎孝雄に会える、と思った。意識がまともでなくなり呼吸も怪しくなり、器械と管に取り巻かれた竹流の苦しそうな顔を思い浮かべながら、誰かが手を下す前に俺が寺崎孝雄の心臓に刃を振り下ろすのだと思った。そのために見知らぬ男に身体を任せることなど何の問題もないはずだ。

 真は自分の手を見つめた。
 このまま穢れるならどこまでも穢れたらいい。俺は人殺しの息子だ。真の身体の狭い器官が、今あっけなく男を受け入れたように、この手は憎い敵に躊躇いも後悔もなく刃を振り下ろすことができるだろう。
 真は静かに笑っていた。竹流のことをダシにして、本当は俺はただセックスと血に飢えていただけなのかもしれないと思ったとき、身体の内側で、穢れた運命を宿した血が獲物を求めるように音を立て流れているのを、明らかに感じ取った。

(第32章につづく)





次章第32章『焼ける』……あれこれと裏事情が語られていきます。それを映像によって知ることで、ついに真が爆発……そう、この物語の重要な小道具のひとつはビデオ。「語られた言葉」ではなく「映像を見る」ことがどれほど人間の脳に影響するか、ってことかも。ある意味、怖い話ですけれど。
引き続きよろしくお願いいたします。
あ、そうそう、珠恵はちゃ~んと仁に連絡していたみたいですよ(*^_^*) そんな簡単に引き下がるタマじゃありませんし。

<次回予告>
「わしは兄さんの思いを見届けてやりたいだけや」
 一瞬にして向こうの部屋が騒がしくなる。仁が福嶋に摑みかかった気配は、見なくても伝わってきた。
「真に何をさせる気だ?」
 興奮した仁の声に答えた福嶋の声は落ち着いていた。
「そりゃ、わしの決めることと違うがな。あの兄さんがしたいようにしたらええだけのことや。恋人がやられっ放しなんを見過ごされへん、仇を討ちたいなんて、健気で仕方ないやろ。一生懸命の可愛い若者を応援したりたいだけや。それに血は争えへん、てのもあるさかいな」
「血?」
 北条仁は、相川真の父親がどういう人間か知らないはずだった。真はにわかに緊張した。
「目がええ。憎しみに燃えたら、いつでも残虐になれる目をしとる。さすがに人殺しの血を引いとるだけのことはある。それにな、あっちのほうも良かったで」真は目を閉じた。仁がどんな顔をしているか、容易に想像ができた。「わしのもん、ケツに銜えて狂ったように締め付けてきよったわ。何回イきよったか。可哀相に、身体が飢えとるんや。血にもセックスにもな」
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Category: ☂海に落ちる雨 第5節

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コメント


ううむ

こんばんは。

前回のコメントをどうしようかと考えている間に。もっと難しいのを出されちゃった。
彩洋さんが文字を尽くして書かれれば書かれるほど、どういう人なんだかわからなくなるのが真と竹流(と、周りの人たち)かなあと思います。他の方の作品だと「ああ、こういうひとだったんだ」と確信が深まっていくのだけれど、このシリーズは読めば読むほどよくわからなくなっていたりします。

18禁シーンについては、受け付けないという方は、おそらくここまで読まないと思うので心配なさる必要はないと思いますけれど(慰めになっていないか)、ごく普通のエンターテーメント作品と違って「主人公を心から好きで応援」という方向には、簡単に向かいにくくなる展開かなと思いました。「愛する人のために鬼になる」ってところが、主人公が別の視点から見ると悪であることに手を染めることへの免罪符だと思うんですけれど、本人がその免罪符を破いちゃっている感じがして。

まだ追い込みがあると言うことですから、もう少し静観してみようと思います。

予告の部分ですけれど。仁の「……」な顔、私も浮かぶ。

八少女 夕 #9yMhI49k | URL | 2015/11/28 08:45 [edit]


夕さん、ありがとうございます(^^)

わぁ、本当にすみません! えっと~そうなんですよ。私もアップしながらこれってコメントしにくいだろうな~って思っていました。いや、すけべえろじじいが登場しているから、というだけではなく、多分、マコト、じゃなくて、「真、どこへ行くんだ!?」ってことですよね。や~どうしましょう。いえ、開き直ってしまうと、そんなに簡単にわからないのが人間、といういい方もできるのですけれど、本当にどうしようもないですよね。
実は、夕さんの仰る通り、読めば読むほど(書けば書くほど)よく分からない人たちですよね。このお話、ブログが無かったら誰にも読まれることなく闇に消えていったわけですが、そもそも突き詰めていくとよく分からなくなっていくという主人公をメインに掲げて書いている時点で商業的には発表できないタイプの物語を書いていることを自覚したので、作家業はリストから外れました(あ、職業選択の際に。って、いつの話?)。

色んなノウハウ本を読んだり、ノウハウブログを見せていただくと、なるほど、主人公は「わかりやすく」「万人に愛され応援してもらえる」人物でないとダメらしく、あぁ、もう絶対そこから外れてるわ~と確信しています。
えっと、本当に皆様が書かれているような、愛され応援してもらえる主人公って、どうしたら書けるんかなぁ。短編だったら少々屈折していてもすぐに終わってしまうので、あんまり気にならないんでしょうけれど、長編だけに屈折がものすごくはっきりしていく、という。
このお話の登場人物たちが、多分私の書いている者の中で最も複雑で、入り組んでいて(人間関係もだけれど、一人の人物を取り上げても屈折している)、一筋縄ではいかない、って感じです……まぁ、もう、書き直したり、もっと分かりやすくて魅力的な主人公に変えたり、ってことは全く考えも及ばないのでこのままなんですけれど……う~ん(実はそこそこ悩んでいる。で、何度かアップしつつも、もうやめようかなぁと思ったりしていて)。
多分、ブログでこのお話をアップするかどうか迷っていたのは、「分かりにくいだろうな~、こんな主人公を堂々と書いている私って変かな~」とか、あれこれ思っていたからなんですよね。で、誰も読んでくださらなかったらすぐ閉じよう、と思ったりもしていたのですが、夕さんを始め、数人ながら読んでくださる方に甘えて、今も続けさせていただいております。うん、そういう意味ではとても皆さんに感謝しているのです。でもなぁ~、自分の中でもいつも葛藤があります。これは多分、人に読んでもらうような話ではないのではないか、と。
このお話は多分、負の物語。以前も書きましたが、『清明の雪』が陽なら『海に落ちる雨』は陰のお話なんですよね。
まあ、こんなに複雑怪奇な人物たちを誰も好きにはなってくれないだろうな~。あ~これ、えっと、今度また『物語を遊ぼう』で取り上げようと思っていたのです。探偵の造形その2で……
そうそう、好かれない主人公を書いているなぁ、私……主人公の探偵は爽やかでカッコよくあるべきなんだけれどなぁ~
う~む。

> 予告の部分ですけれど。仁の「……」な顔、私も浮かぶ。
あはは~、ですよね(^^) そうそう、仁はもう、このお話では完全な清涼剤(+美和も)ですから、せいぜい言いたいことを言って、やりたいことをやってもらう予定です。清涼剤という意味では享志もいい仕事してくれるはずです。
主人公たちはそれでも必死で、この3章が終わったら、真もまた少し立ち直っていきますので、よろしければもうしばらくお付き合いくださいませ。うん、まぁ、真は根っからの悪人ではない(と思う)ので、結局は這い上がってきてもらうしかないのですけれど。今の真は、なんてのか、必死で自分を復讐へ駆り立てている、そんなふうに思います。
いや~、本当に、コメ書きにくい展開ですみません。ご無理の無いように、でもよろしければこっそりでも見守っていてくださいませね。
コメント、ありがとうございました!!

彩洋→夕さん #nLQskDKw | URL | 2015/11/28 11:05 [edit]


うむう

更新、お疲れ様でした。

いやあ、福嶋のおっさん、悪い人ですね。
真が手に入ったと思ったら、お友達を簡単に売っちゃうんだ。まあ、裏の世界では、そんなこと日常茶飯事なんでしょうねぇ。でもこの人、ほんとうに何者なんでしょう。かなりの大物ということですが、やってることは微妙に小者感が漂ってるし……。ま、その正体を含めて、今後の楽しみにさせていただきますね。
そっか~、滝沢の撮った写真、そんなふうに商業利用されていたんですね。サク●カラー、いやフ●カラーかな、いやいや、コダ●クもあり得るぞ。
なにかを捨て去る覚悟を決めたり、なにかを諦めちゃった人の浮かべる表情って、怖いくらいに綺麗だったり印象的だったりしますよね。真も、あのときそういう状態だったんですね。それをフィルムに収めた滝沢に、竹流が嫉妬するのもわかるなぁ。
小動物と猛獣の例えが、なんとも深くて感心しました。死に瀕したとき、動物にはそういうメカニズムが働くのかもしれませんね。停止しちゃう寸前に、脳を完全にマヒさせてしまうのかな。なんらかの救済措置? う~ん、謎だなぁ。

次回の衝撃のビデオと、おっさんとアニキのガチ対決、楽しみです。ん、ということは、久しぶりに美和ちゃんに会える?

TOM-F #V5TnqLKM | URL | 2015/11/28 12:36 [edit]


むむう

ここは今まで隠されてた真の魅力を、福嶋がすべてすくい上げて真本人に提示していますよね。
いやもう読者はばっちり知っていますけどね。
真の純粋さと表裏一体の野性味と、無意識の魔性と。
真、いまさらそうやって福島に説明されても「だからなんだ!」って喉元に噛みつきたい気分なんでしょうが、そんなまことを眺めているのもたのしい・・・。あれ? 私は福嶋か??
うううー、あの写真集、本当に欲しくなりました。今ではきっとプレミアムが付いて、オークションでも手に入らないんでしょうね。
しかし、福嶋の観察眼はすごい!
その写真集に福島が解説を書いたら、とんでもない値が付くんじゃないでしょうか。
帯を書かせる勇気は出版社には無いでしょうが(笑)

すみません、本題と逸れちゃって。
真、自分が福島の行為に甘んじたのかも、って気に病んでるけど,それも真だからいいのです。
さあ、いよいよ仇の居場所が。
次章が始まるんですね。気を引き締めて、待っていますね。
で、これも余談ですが、真が本気の本気で男娼になったら、もう誰も叶わないだろうな、とか、ちょっと想像してしまいました。

lime #GCA3nAmE | URL | 2015/11/29 13:18 [edit]


TOM-Fさん、ありがとうございます(^^)

TOM-Fさん、コメ辺が遅くなってすみません。そして、あれこれ深い読みをしていただいてありがとうございます!
そうそう、福嶋のおっさん、わるい人なんですよ。お友達を売っちゃった^^; まぁ、今までは友だち(幼馴染)という言葉に免じて許してやっていたんでしょうね。というよりも、まぁ、放っておいたというのか、目こぼししていたというのか、いや、福嶋にとってはどうでもいい感じだったというのか、たまにはちょっかいを入れるというのか。でも客の斡旋はしていたので、やっぱりわるい奴です。世の中は悪が半分、善が半分、下手に善で埋め尽くすと飽和状態になってしまう(そうなると気持ち悪い)ので悪を許容するという、困った悪人です。でも今回はお友達として頼られちゃったので、割と積極的に絡むことになって、あんまり嬉しくなかったのかも。そもそも子どもの頃はどちらかというと恩義があったみたいですしね。それなのに売っちゃう^^; う~ん、悪人ですね。何だろな~、えっと、福嶋なりの基準はあるようですが。
この人はうら社会とおもて社会を上の方で繋げているような人間がいるんだろうな、っていう想像から生まれています。だから、正統な表の人間じゃありません。例えば、ある人が全く畑違いの権力者に会いたいときはこの人に相談したらいい、というような情報網を牛耳っている。で、どちらかというと表の上の方と裏の上の方に顔がきく。表の人間が困ったら、裏の人脈を生かして「何とかしてあげちゃう」。かなりわるい奴です。わるい奴にしかできないことがあるんでしょうね……。
「やってることは微妙に小者感が漂ってる」……あはは~、本当だ! いや、まぁ、今回のことはきっと彼にはプライベートの側のことなんでしょう。で、結構小者^^; いや、もうこの大物なのか小者なのかよく分からないという意味では、唐沢と両翼を張っているかも~(私ってそういうのが好きらしい)

そして、滝沢の撮った写真についても奥深い考察を有難うございます! そうそう、私の頭の中ではフ●カラーがイメージだったのです。コダ●クはちょっと玄人好みって感じじゃなかったですか? 一般大衆に向けて裾野を広げようとしたって感じで、「あなたにもこんな写真が撮れる!」って路線をイメージしてみました。滝沢はそれこそ「妖しい」写真やフーゾクっぽい街の風景を撮っていた大衆系のカメラマンだったのですが、真を撮ってから生死や人間のさがに関する写真に完全に嵌ってしまって戦場写真家になってしまった。結局現場で飛行機事故で亡くなるのですけれど、うん、思えば真が導いちゃったのかもしれません。竹流、嫉妬しますよね。そうそう、そうなんですよ。
さらに、小動物と猛獣の例えにも触れていただき、ありがとうございます。死に瀕して脳の中ではある種の「恐怖を鎮めるための麻薬」が働くといいますから、食物連鎖の中でも同じようなことがあるのかな、じゃ、どの時点からなんだろうって……あれこれ考えておりました。いや、決して「襲われたい」なんて思っていないでしょうけれど、「あ~もう食われる」って時点まで苦しかったら嫌だな~と思って。

> 次回の衝撃のビデオと、おっさんとアニキのガチ対決、楽しみです。ん、ということは、久しぶりに美和ちゃんに会える?
うふふ、おっさんとアニキの対決、一瞬で終わるのですけれど(だって、真は壁の向こう……)、短い中にもエッセンスがぎゅっと? ビデオの方はある複数の人物の裏事情が語られますので、またお楽しみに。あ、美和ちゃんはまだ出てきません。もう少しお待ちくださいね! いや、アニキ、おっさんのところにはさすがに美和を連れてくるわけには……^^;
コメント、ありがとうございました!! 引き続きよろしくお願いいたしますm(__)m

彩洋→TOM-Fさん #nLQskDKw | URL | 2015/11/30 20:03 [edit]


limeさん、ありがとうございます(^^)

limeさん、コメ返遅くなってすみません。そして、またまた夕さんともTOM-Fさんともシンクロしたタイトルでありがとうございます。実は「むうう」で来るかと思っていたのですが、この変則パターンが素敵(って、そこ?)
今回頂いた皆さんのコメ、それぞれの皆さんがそれぞれ違う方向からコメントをくださって、う~む、やっぱり皆さまは深い、と思ってしまいました。で、limeさんのコメは、いや、やっぱりlimeさんはそこに引っかかって下さったかと秘かにニマニマしちゃった大海です……(#^.^#) しかも、まさかの福嶋目線^^; いやいや、これはきっとlimeさん、わが友A女史とも話が合うに違いありません。でもね、真が死んだあとの福嶋って、意外に可愛いんですよ。一人酒でぐでんぐでん、死んだ顔は見たくないって。この辺がTOM-Fさん仰るところの小者感かぁ。

「真の純粋さと表裏一体の野性味と、無意識の魔性と」……うんうん、これなんですよね。いや、決して今の若者のように小奇麗な男じゃなかったと思うのです。でも純粋のゆえに残忍でもあり、一歩間違うとっていう危うさがあったりするんですよね。社会活動をする人間としての常識を学ぶよりも、野生動物(っても、一応飼われていたはずだけれど)との付き合いの方が早く長かったので、そっちに引きずられている感じ。それをものすごい短期間に「人間らしく生きるためはコミュニケーション能力が必要!」って是正してくれたのが竹流なのですが、上手く行っている部分もあるけれど上手く行ってない部分もあって、何か衝撃が加わると危うい方に行っちゃうんですよね。竹流はそれがもう我慢ならないって面がありまして、時々力で何とか戻そうとしちゃうんだと思います。

福嶋は、「ええおもちゃ見つけた」って感じなんでしょうね。それが思った以上に良さげなおもちゃで、つまり「多分思い通りにならない」からこそ、楽しいぞって感じになったのかもしれません。そういうのを楽しんじゃう人だと思うので。そういう意味では、唐沢も最初はおもちゃとして真を雇ったのですが、そのうち、手放せないおもちゃになったみたいで。真の方は、唐沢の非常識さは許せない面もあるのですけれど(いや、自分の非常識は棚に上げて何を言うんだ?)、キライじゃないんですよね。福嶋に関しても、口では何を言ってても、結局関係を続けるに至るには(いや、別に身体の面はともかく……あれ?)それなりに何か感ずるところがあったみたいで。う~ん、こんな「悪人たち」にも反応しちゃう真は、夕さんのおっしゃる通り、みんなに応援してもらって同情に値する主人公じゃないのが痛いのですが(そうそう、「私は悲劇の主人公、でも健気に頑張るわ」ってならないんですよね……こういう行為に晒されてもそれならそれで受け入れちゃうという)、それでも見守ってやってくださいね。ほんと、話の筋が違ったら、男娼の話になってたかぁ(両刀で)。多分、お馬さんとずっと一緒にいたら、穏やかに暮らしていたんだろうなぁ。ニンゲンの言葉は理解できないにしても。

> うううー、あの写真集、本当に欲しくなりました。今ではきっとプレミアムが付いて、オークションでも手に入らないんでしょうね。
享志がこっそり1冊持っていますよ(*^_^*) しかも友人から級長権限で取り上げたのを返していないという。今度limeさんのキリ番当てたら写真集の1ページを依頼しようかしら(#^.^#) 蔦の絡まる煉瓦の壁に凭れて……ってシーンの4枚組写真もいいけれど、春夏秋冬の写真もいいかも……そして福嶋が解説を書く!(確かに怖すぎる。しかも、こてこての大阪弁で?)
次章は、登場人物の何人かの事情が語られるビデオの登場です。ちょっと長くてうざい章ですが(私は、これまで黙っていた人物たちの心の動きが分かるので、書いていて好きだったのですが)、それを見ながら追い込まれる真をお楽しみくださいませ。
コメント、有難うございました!! 引き続きよろしくお願いいたしますm(__)m

彩洋→limeさん #nLQskDKw | URL | 2015/11/30 20:11 [edit]


むうう

リクエストにお答えしました。何の話やら・・・
タイトルの話よ^^ (何しにここに来てるん?)

いあいあいあ・・・いあいあいあ・・・
これでおわた? ふー。大海さんの勢いを感じます。
関西弁がイイ。この場面を多少ソフトにしているような。たとえ命令でも。

真がまた眠れないじゃんかー。
眠れるわけないっつーのっ(><)
一つ一つを超えていく真、健気だわ~。
その一つ一つが激しい・・・
二人の付き合いはこの先も続くのですね。こういう付き合いなの?
こういう、って、どういう・・・

とにかく、次へ進むですね。真もオヤジもアニキも? 私も^^

けい #- | URL | 2016/01/07 21:02 [edit]


けいさん、ありがとうございます(^^)

あらら、けいさんまで、タイトル遊びに参戦してくださいましたか!
これって、病みつきになるので、気をつけてくださいね!(って、私だけかも??)
でもやり始めたら、ついつい、次はどの手で?って考えちゃうんですよね。いかんいかん。

何てのはさておき。
あ~、本当に、えらいこっちゃなシーンにお付き合いくださりありがとうございました。何でこの辺しつこかったのかな? 私もよく覚えていません。多分、真ってなんだかんだ言いつつ、こんな奴だったんだ!ってのを確認しながら書いていたのかも。
皆さんのキャラだったら、きっと、もっと主人公は愛されキャラなのに、うちのはひどい。あ、酷いのは私かぁ。こんな作者の元にいて、可哀相なキャラたち。けいさんのところに生まれたらもっと大事に可愛がられて、みんなから愛されるキャラだったろうに……うぅ、ごめんよ~、と一応謝っておいて。
でも、このマコトが、じゃなくて、真が「俺って所詮、こんな奴なんだ」ってのはこの先の展開に非常に重要な部分でして、だから、その彼の「自分に失望」感を、少しだけ共有してやっていただけたらいいなぁって思いながら書いておりました。
関西弁は……あ~えっと~、友人Aと「絶対、カワチのオッサンやで」って話になっていたので、その方向で攻めました(^^) ってのか、何よりも、私が一番書きやすい言語だったというだけなのですけれど。ソフト、ですか~? 良かった! でも実は、いやらしさが倍増しているだけだったりして。

真は随分追い込まれましたが、これから再生過程に入っていきますので、またその辺りも楽しんでいただけたらいいなぁ。何しろ、コンセプトが野生のヤマネコ。なかなか人間界に慣れません^^; ちょっとまともになったと思ったら、ついつい野生の本性が顔を出しちゃう。
> 二人の付き合いはこの先も続くのですね。こういう付き合いなの?
あ~、う~、え~っと^^; うん、「こういう」なのかな? いやいや、そもそも真、この先、結婚しますからね。一応。あれ? ちゃんと籍入れたのかな? あ~でも、普通に不倫かぁ(って、そんな話じゃないですね)。いい夫であろうと精神的には努力していたかもしれませんが、そもそも相手も悪妻だからなぁ。やっぱり、うちの話、ひどい……
ということで? またまた引き続き、ありがとうございました~!!

彩洋→けいさん #nLQskDKw | URL | 2016/01/09 00:50 [edit]

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