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コーヒーにスプーン一杯のミステリーを

オリジナル小説ブログです。目指しているのは死体の転がっていないミステリー(たまに転がりますが)。掌編から長編まで、人の心を見つめながら物語を紡いでいます。カテゴリから入ると、小説を始めから読むことができます。巨石紀行や物語談義などの雑記もお楽しみください(^^)

 

[雨155] 第32章 焼ける(1)女記者の語り 

【海に落ちる雨】第32章のスタートです。「焼ける」……ちょっと意味深なタイトルの章ですが、もうここまで来たら諦めてお付き合いくださいませ(..)
まずは、雑誌記者だと言っていた楢崎志穂のその後です。自殺した(ことになっているけど実は殺された)新津圭一(雑誌記者)の後輩で、彼を大変尊敬していた。その新津を不倫に走らせた香野深雪(またややこしいことに、一応真の恋人)には複雑な感情を抱いていて、真に対しても複雑な態度を取り続けていました。同じ施設で育った姉・御蔵皐月を探していて、や~さんの荒神組に近づいてみたり、かなり大胆なことも。姉への思いと新津への思い、そして深雪やその保護者である澤田への敵意、もちろん真もその一人です。
まずは彼女の事情をご確認ください。ちょっと長くてごめんなさい。ワンシーンで切りどころがなかったのです。

登場人物などはこちらをご参照ください。
【海に落ちる雨】再開に向けてのキーポイント
【海に落ちる雨】登場人物



 東京にある福嶋の『事務所』には看板も何もなく、外部に向けては完全に固く閉ざされたビルだった。
 東京駅からそう遠くない場所で、迎えに来た車はこれ見よがしの高級車だったが、福嶋の態度も運転手の態度も、見かけの厳つさとは異なりあまりにも自然で、東京駅の雑踏の中でも目立つ気配はなかった。
 皇居を囲む緑が、朝の光に踊るように輝いている。

 車は地下の駐車場に吸い込まれた。
 薄暗い駐車場から直接上階に上がるエレベーターは、九階で止まった。扉が開くと、目の前に二人の男が立っている。体格のいい、しかもヤクザとは明らかに違う品格のある顔立ちの男たちだった。
「あの女ですが、どう致しましょう」
 一方の男が早速福嶋に語りかけた。
「あぁ、丁度ええ。この兄さんに会わしたろ、思てたんや」

 男は了承したというように軽く頭を下げ、福嶋の前を歩いていく。もう一人の男は真の後ろを、急かすほどではない速度で歩いている。先を行く男がこの階で唯一の扉の前に立ち、無駄のない動作で扉を開けた。
 扉の向こうは思った以上に広い部屋で、大きな応接セットと、奥まった場所に立派なデスクが置かれている。デスクの後ろは大きな窓で、向かいのビルの窓ガラスが日の光に照らされて複雑な反射を投げ掛けていた。
 福嶋は、中に入ることを躊躇っている真に、まあ座れや、と言った。

 ほとんど間を置かずに、タイトなスーツを着た背の高い女性がコーヒーを運んでくる。無言で真に早く座るように促し、真がソファに座るとその前にコーヒーを置いて、真の向かいにもひとつコーヒーを置くと、出て行った。
 一見綺麗で整った脚だが、筋肉の張り方からはただの美人の脚というわけではなさそうだった。
「頼んどいた件、確認でけたか」
 一緒に入ってきた男ははい、と答えて、ちらりと真のほうを見た。
「かまへん。依頼者はこの兄さんやさかいな」
 福嶋は真を顎でさして、どっかりと向かいのソファに腰を落とした。

「寺崎孝雄は明日夜には例の場所にいると」
 そう言って福嶋にメモを手渡す。福嶋はメモを見て、それをそのまま男に返した。
「夜言わんと、昼までに来い、ゆうたってくれ」
 言いながら、真の目を見る。
「兄さん、そういうことや。明日まで待ったってくれや」
 そう言って身体を前に乗り出すと、福嶋はコーヒーを取り上げた。真は黙ったまま福嶋の行動を見ていた。

「あの女、連れてきたれや」
 男は一礼して一度部屋を出て行った。
「あの女というのは」
 福嶋は、真にコーヒーを勧めた。真は答えを待って、コーヒーには手も出さなかった。
「兄さんかて、色々聞きたいこともあるやろ」
 福嶋の顔には、ただただ世の中は面白いもんなんや、という感情だけが貼り付いていた。高いところに立って、常にあらゆるものを見下していたなら、そうも思えるのだろう。真は悪党というものの基準がよく分からなくなっていた。

 福嶋が煙草を真に勧め、真は一息置いて、一本受け取った。福嶋がライターを灯す。大きな指はライターを隠してしまうほどだった。煙を吸い込むと、急に息が苦しいような気がして、真はむせた。
「香月に怒られそうやな。話が違うゆうて」
 真はやっと落ち着いた気管に、新たなニコチンを送り込んだ。
「河本さんは一体なにを?」
 福嶋は、真が香月という男のことを『河本』と呼んだことについては、何も言わなかった。

「香月の奴、アサクラタケシを飼いたいんや。相手はアメリカの飼い犬やで。なぁ、兄さん、上手に生き残っていくためにはな、あんまりデカいことに手ぇ出さへんと、地道に賢い生き方を選んでいくほうがええのや。人間、権力を握るとそれ以上を求めてしまうもんや。けど、物事は何でもほどほどにしとくほうがええ。自分の私的な事情が満たされるなんぞ、露ほども思わん方がええのや」
 どの口が言っているのかと思うほどしゃあしゃあと福嶋は言い放つ。真が睨んだままなのを見て、福嶋は真の心情など手に取るように分かっているとでもいうようにするりと視線を躱した。

「香月はな、アサクラタケシの息子がイタリアのマフィアに奪われんようにしたら、アサクラタケシに恩を着せられる、思とんのや。兄さんがアサクラタケシの息子やゆうんは、一部の人間は当たり前みたいに知っとるけどな、誰も口には出さへん。報復が怖いんもあるけどな、そんなことを触れ廻ってどうこうできるとは思とらへんのや。そやけど、そういう情報に飢えとる連中に教えてみ、兄さんの周りはあっという間に騒がしなるわ。そうしたら、アサクラタケシは丸裸になんのと一緒や。わしはどういう連中にそれを教えたったらええもんか、よう知っとんのや。香月はわしがそんなことしたら、アサクラタケシに恩を着せるどころやないんはよう知っとる。まぁ、味見したらあかん、とはゆうとらへんかったから、話が違うゆうことはないな。わしと組んだらあかんともゆうとらへんかったからな」

 その時、廊下の方から争うような音と声が聞こえてきた。切羽詰ったような女の声と、絡みつくような幾つかの足音は、開かれたドアの音で突然に飛ばされた。
 真はその女を見て、すぐに煙草を灰皿に落として立ち上がった。
 男に両脇を支えられるようにして連れて来られた女も、驚いたような顔で真を見つめている。
「荒神組から買いとったんや。ほんまにちょろちょろと危なっかしいことしよるさかいな」

 女は男たちの手を払いのけ、そのまま真のところまで歩いてくると、いきなり真に平手打ちを食らわした。
「皐月のこと、知ってたの」
 真は楢崎志穂が切羽詰ったように上げた声と、もう一発襲ってきそうになった平手打ちをかわした。
「何のことだ」
「皐月を殺したのはやっぱり寺崎昂司だったんでしょ。あの時、あの男を殺していたら」
「一体何の話をしている?」

 福嶋は面白そうにやり取りを聞いているだけで、何の反応もしなかった。真はちらりと福嶋を見て、それから楢崎志穂を座らせた。
「あんな酷い……」
 志穂はそれだけ言って声を詰まらせた。真は泣きはらしたような志穂の目と、それとはアンバランスに男を誘うような厚い唇を見つめた。だがその唇には紅も引いておらず、ただ震えていた。
 真が理由を尋ねるように福嶋を見ると、福嶋はようやく口を開いた。
「この娘さんはな、御蔵皐月がいたぶられて吊り下げられて、血を流したまま犯られてるビデオを見たんや。いや、犯られとったんとちゃう、女のほうが男を犯しとったんや。それ見て、ちょっとおかしぃなっとる」

「どういうことだ」
「兄さん、死体見たそうやないか。死に顔はどないやった? 満足しきって恍惚としとったやろ」
 真は意味が理解できずに福嶋を睨んだ。睨む以外に何かができるとは思えなかった。
「女の死に顔や。好きな男の血を舐めて死んだんや。最後に好きな男のもん、銜えてな。男のほうには意識もなかったようやけど、薬で勃ちっぱなしやったんやろ」
 真は楢崎志穂が自分を睨みつけている顔を改めて見つめ、それから思わず肩を抱き寄せた。

 この娘は一体いつも何を求めているのかと考えていたが、身寄りもなく拠り所もなかった彼女の唯一の支えが、姉と慕っていた御蔵皐月だったということなのだろう。それに、事実二人は血の繋がった姉妹だった。
 志穂は真に抱き寄せられた後では無抵抗になり、あとはただ声を押し殺すようにして嗚咽していた。
「健気な娘やけどな、兄さんと同じで無計画で無謀や。ヤクザに平気で絡みに行ったりしよるし、昔惚れた男のことも忘れられへんらしいで。兄さん、もういっぺん抱いたったらどないや。女黙らすには、腰が砕けるくらいええ気持ちにさせたるんが一番ええ」
 真は福嶋をまた睨み付けた。

 その時、再び扉が開いて、エレベーターの前で見かけた男の一人が入ってきた。男は福嶋に近付き、何かを耳打ちする。福嶋は一言聞くと、例の如く面白そうに笑った。
「ほんまに、昨日から飽きることがないわ」
 そういうと、福嶋は男に顎だけで何か指令を出した。
 男は真と志穂のところにやってきて、二人を引き離し、志穂のほうは幾らか暴れたので、別の男に羽交い締めにされた。すっと男の懐からナイフが出されて志穂の頬に当てられる。志穂は怖がっている気配はなかったが、半分放心したような顔をしていた。

 男は志穂にではなく、真に、不用意に傷つけたくはないので声を出さないように、と言った。やっていることとは裏腹に声は事務的で上品だった。真と志穂は男に示されるままに、応接セットの奥のドアから隣の部屋に移された。
 隣は会議室のような作りで、円形に配置された机の周りに十客ほどの椅子が並べられているだけの部屋だった。ブラインドが下りているために、隣のビルの光の反射はここには届いていない。志穂の表情も、男たちの顔も、はっきりとはわかりかねた。

 微かに隙間を残されたドアの向こうは、視界からは消えてしまったものの、気配は十分に窺われる。廊下側の扉が開く音と、それに伴って入ってきた靴音は複数で、にわかにざわめいたような空気が動いた。
「あんたが福嶋鋼三郎か。噂には聞いてるが、大概悪党面だな」
 そのまま心のうちに沁み込み、痺れるような明快な声に、真は思わず震えた。

 北条仁の声だった。真は仁の顔を見て事情を話したい衝動に駆られたが、志穂の首にあてられたナイフを見て、静かに息を吐き出した。
 だが、仁の前に出て行くことを躊躇った理由は、志穂の首にあてられたナイフのせいだけではない。男たちの脅しには迫力はなく、もしも真が仁と話したいなら、別に出て行っても構わないという程度の勢いしか感じない。
 何よりも真は、僅か扉一枚向こうの世界と己の心とのあまりの遠い距離に、ただの一歩すら動けなかったのだ。

「兄さんが仁道組の跡取り息子か。噂どおり、ええ男やないか。東吾にもよう似とる」
「そりゃどうも」仁の声が皮肉に響く。「あんたこそ、悪党面が立派すぎて惚れ惚れするよ」
「で、何の用で来はったんや?」
「とぼけるなよ。俺の可愛い弟分をここに連れ込んでるだろう。返してもらおうか」
 福嶋の顔は見えないが、余裕のある顔で笑っているのが目に見えるようだった。

「昨日から、色んなものを返して欲しがる奴ばかりやって来よるわ。あの兄さんはなぁ、自分からわしんとこに来たんや。別に苛めたりはしとらんさかい、安心せい」
「あんた、何を企んでる?」
 低くどすの利いた、それでいて真っ直ぐな何かに支えられた仁の明瞭な声が、今日は腹に響いてくる。
 真は目を閉じた。
「企む? なんも企んどらんがな。あの兄さんが寺崎孝雄に会いたいゆうさかい、会わしたろ、思とんのや」

「それでまた面白いビデオでも作る気か。言っとくけどな、あいつももう昔みたいにやられっぱなしのガキじゃない。寺崎孝雄の首だってどうなるかわからんぞ」
「北条の兄さん、わしはな、寺崎の気色悪い趣味に手ぇ貸したる気ぃなんぞないわ。せやけど、ものごとは納まるところへ納まらんかったら、どないもならんやろ」
「貴様、何考えてやがる」
「わしは兄さんの思いを見届けてやりたいだけや」
 一瞬にして向こうの部屋が騒がしくなる。仁が福嶋に摑みかかったような気配は、見なくても伝わってきた。

「真に何をさせる気だ?」
 しかし、福嶋の声は落ち着いている。
「そりゃ、わしの決めることと違うがな。あの兄さんがしたいようにしたらええだけのことや。恋人がやられっ放しなんを見過ごされへん、仇を討ちたいなんて、健気で仕方ないやろ。一生懸命の可愛い若者を応援したりたいだけや。それに血は争えへん、てのもあるさかいな」
「血?」
 北条仁は、相川真の父親がどういう人間か知らないはずだった。真はにわかに緊張した。

「目がええ。憎しみに燃えたら、いつでも残虐になれる目をしとる。さすがに人殺しの血を引いとるだけのことはある。それにな、あっちのほうも良かったで」
 真は目を閉じた。仁がどんな顔をしているか、容易に想像ができる。
「わしのもん、ケツに銜えて狂ったように締め付けてきよったわ。何回イきよったか。可哀相に、身体が飢えとるんや。血にもセックスにもな」
 隣の気配は身体に振動として伝わってくる。しかし、真たちにナイフを突きつけている男たちは微動だにしない。だが、真が想像したほど隣の騒ぎは長くは続かなかった。

「兄さんも、ほんまはさっさと味わいたかったんとちゃうんか。あんまりぼやぼやしてるさかい、わしみたいなんが先に楽しんでまうんやで。あの兄さんの身体な、ちょっと調教したったらものすごいことになるわ。男、狂わすことができるで。ま、ちょっと年がいっとるけどな、肌見てみぃ、二十歳やそこらやゆうても通るしな、傷がまたえぇ。可愛がって舐めつくしたりたいような身体や」
「貴様、いつまでも世の中、裏から操り続けることができると思ったら大間違いだぞ」

「そりゃそうや。わしな、別に明日どうなっても構へんのや。毎日十分楽しくやっとるさかいな。兄さんかて、渡世はそれなりに楽しいやろ。あの身体な、兄さんのところに帰ってきたら、ゆっくり試してみたらええ。一回突っこんだったら、向こうから何遍でも欲しがってきよるんや、本人の意思と関係ないところでな。せやな、仁道組の若の小姓かつ用心棒ってのもええかもしれへんで」
 仁が無茶苦茶に怒っているのは手に取るように感じられた。
「せやけど、今はあかん。わしもあの健気な決意に応えたらなあかんさかいな。暴れても兄さんはここにはおらへんわ。もう引き取ってもらおか」

 少しの間幾つかの物音が交錯していたが、やがて静かになり、乱暴に扉が開けられる音が振動のまま響いてきた。その振動の中に、仁の搾り出すような叫びが重なる。
「真、絶対に手を汚すんじゃねぇぞ。一度殺っちまうと、二度目から先は恐ろしいくらい簡単になる」
 兄さんに伝えといたるわ、という福嶋の落ち着きはらった声を最後に、突然静寂が降ってきた。
 真は仁の言葉を、決して頭の中で反芻しないように、と思った。

 しばらくして、真は自分の脇に立っていた男に促されて、元の部屋に戻った。福嶋は笑いを噛み殺したような顔をしている。
「いや、ほんまに退屈せえへんわ。えらいおもろいヤクザや。敵地と知ってて一人で来るなんてのは、跡取り息子にはあるまじき行動や。余っ程兄さんがかわいいんか、兄さんと同じように無計画なんか。東吾も青臭い男やけどな、このご時世に仁義なんてもんがまかり通る、思とる」
 福嶋は真の表情を覗き込むようにする。

「兄さんを抱きとうてしょうがないゆうオーラが出とったわ。一回くらい寝たったらどないや。減るもんやないし、あの男もええ身体しとるさかい、兄さんも楽しめるんとちゃうんか。せやけど、兄さんの身体がええ具合なんを知ったら、あの男のほうがよう離しよらんかもしれへんな」
 そういうと、福嶋は真を手招きした。真は男に促されるままに福嶋の傍に行った。
 途端に、福嶋が真のスーツの上から胸を弄るようにする。真は思わず身体を引いたが、瞬間に福嶋が確かめている理由を理解した。福嶋は真の背広の内ポケットを探り、縫い付けてあった何かを引きちぎるようにして取り出した。

「ほんまに、祇園のおなごは惚れた男のためやったら何しよるかわからん」
 福嶋はただ楽しそうに言った。福嶋の太い指に隠れるようにしてつままれているのは、発信器のようだった。福嶋は暫くただ興味深そうに発信器を見ていたが、やがて真のほうに顔を向けた。
「明日まで時間あるさかいな、下の部屋でゆっくりビデオ鑑賞でもしてたらええわ。ほんまは時間までどっか行っとっても構わん、思てたけど、北条の兄さんに見つかってしもたら仕方ないわな。わしもひと仕事したらつきおうたるわ」

 楢崎志穂にナイフを突きつけたままの男は、志穂を誘導して部屋から出て行こうとしていた。
「彼女をどうするつもりだ」
 真が福嶋に詰め寄ると、福嶋はただ笑った。
「どないもせんがな。納まるもんが納まったら、したいようにさせたる。わしはな、女をいたぶるんは趣味とちゃうんや」
「五分でいい、話をさせてくれ」
 志穂が不可解な顔で真を振り返っている。あまりにも色々な事があって混乱している表情だった。

 思ったよりも早くに、福嶋は志穂を拘束している男に顎だけで命じた。男は志穂を促してソファに座らせ、福嶋は真の背を彼女の方へ軽く押しやるようにした。真は一瞬、福嶋の顔を見たが、何かを読み取れたような気はしなかった。真が志穂の隣に座ると、志穂は一旦真を睨みつけたが、直ぐに視線を落とした。
 志穂は震えていた。
「あなたと話すことなんて何もないわ」
「分かってる。だけど、どうして荒神組なんかに近付いたりしたんだ」
「皐月の絵のことならあなたが知っているって、皐月に会わせてやるって言われたのよ」
「ヤクザの言うことを真に受けたのか」
「真に受けてなんかいないわ。だから、寺崎昂司を捜してたのよ。そうしたら、寺崎は自分が皐月を殺したって」

 志穂は言葉に詰まり、訳が分からなくなったかのように、真の胸を叩いた。
「どうして、あんな」
 それきり、声にはならなかった。真はどうしてやればいいのか分からないまま、志穂の手を取り、そのまま抱きしめた。
 志穂はしばらく真の胸を思い切り叩いていたが、そのうちただ嗚咽だけが、耳よりも真の身体自体を伝達器にして頭に響いてきた。

 恋をして、先輩として頼りにしていた男を、仕組まれた『自殺』で失った。その男の『自殺』や『脅迫』が信じられなかったが、世間はその事実を、次にやって来た大きな事件の陰で忘れてしまいそうだった。だから志穂は、ただスキャンダラスなにおいを無理矢理にばら撒くような記事を書いたのだろう。
 まだ忘れないで、あの人は、そんなことをする人じゃない。これは何かの陰謀なのよ、と。

 だが彼女の声は届かなかった。だから志穂は一人で調べ、仇を探し続けていたのだろう。そして、偶然なのか必然なのか、絡み合った糸は同じ暗闇の中で、志穂が最も信頼していた『姉』、御蔵皐月の元へも繋がっていた。いや、志穂のほうからは偶然でも、御蔵皐月や寺崎昂司の方からは、必然だったのかもしれない。

「抱いたるんやったら、部屋、貸したるで」
 福嶋の声に志穂は顔を上げ、真を睨んだが、その目には憎しみが籠められていたわけではなかった。ただ湧き起こってくる感情のぶつける先を見つけられなかっただけのように見えた。
「あなたなんかと寝るんじゃなかった。新津を騙した女と寝るような男」
 真はしばらく志穂の顔を見つめていた。それでも、と思った。
「それでも、君は俺に逃げろと言ってくれた」

 志穂は何を言われているのか分からない、というような顔をした。それから笑いたいのに笑えない、という顔をしたような気がした。
「でも、何の役にもたたなかったでしょ。あなたは随分痛めつけられたんだって」
「そんなことはない。お蔭で大仰に見えていた出来事の裏にあるものが見えた」
 志穂は今度は明らかに笑ったように見えた。
「でも、私はあなたに強姦されたって言ったのよ」
「荒神組に脅されたんじゃないのか」

「違うわ」
 志穂はわざと悪女の顔を作り上げたように見えたが、それはこの女にあまり似合っていないような気がした。
「あなたが憎かったの。絶対愛してないはずなのに、あなたは香野深雪のことをいかにも理解していて愛しいというように話したのよ。自分で気が付いていたのかどうか知らないけど。この男は偽善者だって思った。女を愛しているふりをしながら、いつも他の誰かを想ってる。許せないような気がしたの。新津のことを考えた。新津だって本当に奥さんのことを愛してたのよ。奥さんが元気だった頃、何度か新津の家に呼ばれたことがあった。幸せそうな家族だった。奥さんが病気で寝た切りになったからといって、後から出会った女が運命の女だったとしても、香野深雪にうつつを抜かした新津が許せなかったのかもしれない。新津を好きだったと思えば思うほど、憎いような気がした。その新津を狂わせた香野深雪も、その香野深雪と付き合っていたあなたも。色々考えていたら、何もかもが許せないような気がして、自分でも止められなかった」

 真は志穂の話していることが、全てよく分かるような気がした。自分の中の何かと闘っている。
「新津圭一の記事を書いたのは君なんだろう。あの記事は、新津のプライベートについて随分際どいことまで書いてあった。新津が脅迫者ではないというために書いたにしては、厳しい内容だと思っていた。君は、新津が許せなかったのか」

「新津は脅迫なんて卑怯なことをする人間じゃない、でも、不倫をしていたのは事実でしょ。どれほどきれいごとで飾っても、やっていることはただの不倫でしかないのよ。新津を好きだったけど、それとこれとは別だった。そのことについては、新津にも言い逃れることはできないと考えてた。でも、何かが引っ掛かっていたの。千惠子ちゃんのことも。だから、真実と思われることは書いて残しておこうと思った。そのことで新津の心証が悪くなったとしても、隠したことで後から事実が歪められて、本当のことが闇に葬られるのは許せないって思ってた」

志穂は真を睨みつけるように話していたが、やがて俯いた。
「でも、本当は自分でもよく分からない。何かが許せないと思ったけど、それが何なのか。自分が生きてきた世界なのか、身勝手な男に対してなのか、この世の中にある理不尽に対してなのか、それとも何もできなくて、何と闘えばいいのかわからない自分自身に対してなのか」
 志穂は真に気付かれないようにとでも思っていたのか、静かに鼻を啜り上げたようだった。

「フロッピーの中身のことは、どうやって知ったんだ。IVMのこと、っていうのは、フロッピーを見ていなければ書けないことだ。君は新津圭一と一緒に取材をしていたわけではないんだろう」
 志穂はその時、はっきりと真の顔を真正面から見た。目を逸らさず、静かに真を見つめている瞳の中にあるのは、微かな誇りと、何かに対する意地だったのかもしれない。それは、たまに井出が見せるのと同じ、何かを追及する時の記者の目だった。
「ニュースソースは言えない、って格好良く言いたいけど、本当は違うわ。あれは多分、その筋の関係者が記事を書けっていうつもりで私に送りつけてきたんだと思う。だからそのまま書いてやった」

「どういうことだ?」
「何もかもは教えられない、でも少しネタをばらしてやろうっていうのは、内部の人間がすることよ。あの記事は、あの後ロッキードでほとんど忘れられたと思うけど、でも後ろ暗いところがある関係者には、それなりに脅しになったでしょうね。しばらくは大人しくしていろ、それ以上何かしたら本当に動くぞ、っていう警告」
 真は志穂の顔をしばらく見つめ返し、それから一瞬福嶋の方を見たが、福嶋はこちらを見ようともせずに煙草を燻らせていた。
「君が言っているのは、内調の誰かがその『後ろ暗い関係者』に警告をした、ということか」
「知らないけど、そんなところじゃないの」
 それから志穂は黙り込んで俯いていた。

 志穂の苦しみや悲しみは、真には寄り添ってやれる種類のものではなく、志穂が自分で越えていかなければならないものなのだろう。それを少し軽くしてやろうなどという気持ちは、真の中にはまるでなかったし、もしそう考えたのだとしても、ただの自惚れにしか過ぎないし、志穂はそれをはねのけるだろう。
 それに、今、真自身も何か得体の知れないものに追いかけられているような状態だった。
「もうそろそろ、ええか」
 福嶋が立ち上がった。
「今、兄さんが何を言ってやっても、その娘さんには届かんわ」

 福嶋の言うとおりだった。志穂は男に肩を叩かれて、思い切ったように顔を上げた。
「皐月を信じてた。でも、私にはもう何が正しいことなのかよくわからない。皐月の気持ちも、私の理解を越えてた。あなただって、こんなところで何してるの。この男が何者か知らないわけじゃないんでしょ。こんなところに来て、あなたは何をしようとしてるの。この男があなたの価値を認めたんだとしたら、それはろくでもないことについてに決まってる。それを分かっててあなたがここにいるんだとしたら、とんでもないわ」

 真は志穂が言っている言葉の意味を、それなりに理解していると思っていた。この女は打ちのめされながらも、本質としての記者魂を捨てられないのだ。
 彼女は真の出生のことも、立ち位置も、知っているのだ。だから記者の本能から警告している。しかし、志穂は真にとって味方でもなければ、気持ちを確かめ合う相手でもない。彼女の厳しい視線の中に映っている真は、恐らくとんでもなく危険な気配を纏っているのだろう。

 立つ位置の違いが、志穂に真のいる場所をくっきりと見せているような気がした。そう、福嶋と寝たことまではわからないにしても、そこに理屈ではない恐ろしい協定の存在を、彼女は感じ取っているのかもしれない。そういう意味では、志穂の視線は真の本音を抉り出そうとするようで、恐ろしい気もした。
 それでも、真はこの女が幸せになってくれたらいいと願っていた。

 やがて志穂は立ち上がり、もう真には視線を向けることもなく、男に促されて部屋を出て行った。その扉の閉まる音を耳の後ろのほうで感じながらも、真は振り返らなかった。
「ほな、兄さん、行こか」
 福嶋の呼びかけは静かに、低く重く響いた。

(つづく)




次に語るのは……御蔵皐月。竹流と寺崎昂司と三角関係だったという女。
一体何を語るのでしょうか。

<次回予告>
「姉さんといるときのあいつは、本当に幸せそうに見えた。君にこんなことを言うのは酷かもしれないのは分かってるよ。あいつは本当に姉さんを愛しているし、大事に思っている。今でもそれを疑っているわけじゃない。でも、君がビッグ・ジョーをそそのかして、あの坊主をさらわせて男どもの餌にさせたときのあいつを見て、俺は本当に驚いた。あいつは平気で戦争をしかけたんだ。何の躊躇いもなかった。誰か無関係の人間が巻き込まれて傷を負うことすら構わないようだった。普段は穏やかで寛容に見える男が、怒りで我を忘れて狂った激しい鬼神になっていた。」
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Category: ☂海に落ちる雨 第5節

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コメント


ぐぬぬ

更新、お疲れ様でした。

お、楢崎さん久しぶりに登場ですね。真をはめたときは、なんて女だって思いましたが、彼女にも事情というか感情ですかね、ともかくそれなりの理由はあったわけで。彼女が新津に向ける気持ちが、切ないですね。去り際(?)は、ちょっとほろっとなりました。
しかし、姉のそんな姿をビデオで見たら、おかしくもなるでしょうね。話の流れから察するに、見せたのは福嶋のオッサンっぽいけど、残酷なことをしますね。もっとも、彼女はこれで手を引くことになりそうだから、真よりはマシなのかもしれませんけど。
仁はあいかわらずカッコいいけど、福嶋とはまだ役者が違う感じですね。ほんと、こういう狸オヤジはタチが悪いです。無論、褒め言葉ですけど(笑)
珠恵さん、なにか仕掛けてくるとは思ってましたが、まさか発信機を仕掛けていたとは。スパイ顔負けじゃん。盗聴機能とかついてないでしょうね(笑)

次回、謎のベールに包まれた御蔵皐月の告白(?)、楽しみです。

TOM-F #V5TnqLKM | URL | 2015/12/07 20:43 [edit]


あやや

こんばんは。

ああ、そうだった。楢崎志穂と新津圭一と香野深雪がそうつながっていて、それで真ともつながっていたんでしたっけ。すみません、忘れていました。で、そういう理由で、嘘言ったんだ。女って複雑。

で、御蔵皐月が告白するってことは、死んでいた方の女はまた別人なんですね。ううむ、何がなんだかわからなくなっている私。

わかっているのは目が点になっている仁。「なんで俺のことは拒んだのに、こんなヤツと〜」とか思っていそう。大人しく連れられて退場しちゃったし。

福嶋もけっこうイケズなおっさんですね。真が聴いているとわかってそんなこと言っちゃうんだから。後で逢うとき、どんな顔すりゃいいんだろうとか、そういうことを考えている人は、この小説にはいないのかな。

次はもう本丸に近づくんでしょうか。イタリアのパパは何をやっているんだ。さっさと片付けちゃえばいいのに。と、ブツブツ言っている私でした。

次回も楽しみにしています。

八少女 夕 #9yMhI49k | URL | 2015/12/08 07:42 [edit]


TOM-Fさん、ありがとうございます(^^)

はい。実は、この楢崎志穂、扱いの難しい女でして……物事を引っ掻き回して事件をややこしくする係、ってのが作品状の仕事だったのですが(それは成功しているらしい)、作者まで振り回されたので(そこが大きな誤算で失敗)、疲れちゃったのでした^^; でもまぁ、ここで本音トークができたので良かったかなぁと。この後は出て来ないのですが、後日談は語られます。それも結構意外な形に収まる、かなぁ?
そうそう、あんまり深く考えていませんでしたが、福嶋のおっちゃん、ほんとに酷いですね。まぁ、問い詰めたところで、志穂が見たいと言ったから見せたって言うに違いありません。見たいというように誘導しただけかもしれませんが……志穂も、中身を知らなかったら「見ん方がええで」と言われたら余計見たくなっただろうし(やっぱり酷いおっさんだ)。でもまぁ、事実を知って、身内だろうが何だろうが、切り捨てて、自分の人生を生きろってことなのかもしれませんね。
多分、この村野一族の末裔?の中で唯一のまともそうな人間なので、しっかり生きていってもらいたいと思います。あ、その話は後日談で。

や~、TOM-Fさん、そうなんですよ。まだまだ役者がね、福嶋を前にしては仁も青二才ってところなんですよね。そもそもこのおっちゃんのところに来るのにお供の1人もつけずに来ちゃったのですよ。絶対父ちゃん(東吾叔父ちゃん)に怒られる。仁は真がどういうつもりか分かってるだろうから、いくら言っても聞かないとは知っているんですね。後はもう、水際作戦でいってもらいますので、まだまだこれからカッコいいはずの仁をお楽しみくださいませ(*^_^*)

> 珠恵さん、なにか仕掛けてくるとは思ってましたが、まさか発信機を仕掛けていたとは。スパイ顔負けじゃん。盗聴機能とかついてないでしょうね(笑)
わはは~。あ~、それは~^^; でももし盗聴機能がついていたとしても、絶対旦那はんには言えんなぁ~。えっと、こういうのを作るのは昇なんですよ。メカ係。この時代ですから、せいぜい発信機程度。GPSとかないし、追っかけていないと追いつかない程度のちゃちいのだろうけれど、それでもないよりはまし、って感じで。でも、実は、この福嶋の「祇園のおなごは……」って台詞を言わせたかっただけなんですけれどね(^^)
> 次回、謎のベールに包まれた御蔵皐月の告白(?)、楽しみです。
はい。ぜひ、聞いてやってください。いや、なんて女~と思われるか、あるいは、なんて男~と思われるか(え? 誰って、もちろん、あの八方美人の旦那はんです)、楽しみです(^^)
いつも早速読んでくださってありがとうございます。励みになります。この先もよろしくお願いいたします。
コメントありがとうございました!!

彩洋→TOM-Fさん #nLQskDKw | URL | 2015/12/09 01:47 [edit]


夕さん、ありがとうございます(^^)

あ~、どんどん高度化していく、タイトル遊び……昔の和歌とかも、こんなふうに遊びの中で高度化していってたんだろうな~(って、全然違う?) 参りました。
はい、そうなんですよ、このお話、多分半分以上の登場人物が忘れられていると思います^^; 多分1節分くらい一気読みすると記憶に残っているのかもしれませんが、それでも第2節屋第3節以来ご無沙汰~って人が第5節では「え、そんな繋がりだったか!」って絡んできますので、思い出していただける範囲でお付き合いくださいませね。あ、でも一応思い出していただけるように多少なりとも工夫はしておりますので、いや、もう、本当に長くてややこしく「袖擦り合うも他生の縁」で申し訳ないのですけれど。
確かに楢崎志穂って女は複雑なんですよね。何でしょうなっちゃったのかと言うと、最初の設定が甘かったからです^^; で、行動が複雑になっちゃった。後から多少の言い訳も加わっていますが、そもそも「物語を引っ掻き回す」「主人公を危機に陥れる」ってのが役割だったので^^; でも最後は一応納まるところに収まります。本人はもう出て来ないけれど、後日談は語られるので…… だから、ちょっと目を瞑ってやってくださいませ。

> で、御蔵皐月が告白するってことは、死んでいた方の女はまた別人なんですね。ううむ、何がなんだかわからなくなっている私。
あ、全然分からなくなっていませんよ。大丈夫。ちゃんと死んでいます(って、変な表現だな)。ほら、このお話のキーアイテムがビデオですから、登場するのはビデオなんですよ(DVDでもYou Tubeでもないけれど……時代の都合上)。で、真ったら今更にリアルタイムじゃないものを見せられて、火に油をどぼどぼかけられちゃって……あ~あ、って。福嶋のおっちゃん、悪人ですからね。

> わかっているのは目が点になっている仁。「なんで俺のことは拒んだのに、こんなヤツと〜」とか思っていそう。大人しく連れられて退場しちゃったし。
わはは~^^; いや~、ほんとにね。でも、「俺のこと」は拒むでしょう! 美和の彼氏に手を出すなんて(この時点では)あり得ませんし(^^) 何しろ、真にとっては美和は大事な妹分ですものね(いや、実質はアネキか?)。
そうそう、仁ったらあわてて飛び込んできたんですけれど、気が付いたら丸腰だったのですよ(それくらい慌てていた)。まさに役者が違うところに、お供もつけずにやって来ちゃって、仁も引っ込みがつかないので上まで上がって来ちゃったけれど(ここまで来ただけでも大したものですが)、この状況で何かができるとは思っていない……それはもう、相手を見ればわかるので。多分仁は「噂には聞いてたけど、こんなタヌキおやじだったは! 正攻法では敵わんから出直すか!」って感じ。
うん、もちろん、そんなに簡単には引き下がりませんから、ご安心を! 大体真がもう「その気」なのは分かっているので、後は水際作戦で行くと思います。でなきゃ、夕さんの仰るところの「死亡フラグ」が主人公に立っちゃいますものね^^;
 
> 福嶋もけっこうイケズなおっさんですね。真が聴いているとわかってそんなこと言っちゃうんだから。後で逢うとき、どんな顔すりゃいいんだろうとか、そういうことを考えている人は、この小説にはいないのかな。
いなさそうですね~。いや~、デリカシーの欠片もない奴らばっかりだ。あ、一応真はちょっと「やばいやばい」と思っていると思いますけれど(でも、今はそれどころじゃないんですけれど)……
次は、はい、謎解きというのか、事情説明をしながら本丸に近づきます。そろそろ城攻めのクライマックスですね。敵は本能寺にあり。参りまする。でもこの事情説明が長い! 本当に、適当に飛ばしながら、ぜひお付き合いくださいませ。
あ、イタリアパパですが……なにやってるんだ! ですよね。この人、何しに日本に来たかって、息子をいたぶった奴らに制裁を加えにやって来た……ように見えますが、もちろんそれもあるのですけれど、最大の目的はそれじゃないんですよ。多分、この物語の中で、福嶋よりもずっとずっと大狸なのはこの人……あ、それはもう知れてますよね。ラストシーンまでお待ちくださいませ。

> 次回も楽しみにしています。
ありがとうございます。何だかアップするごとに拙い部分が露呈しておりますが、いつも早々に読んでくださってとても感謝しております。引き続きよろしくお願いいたします(..)
コメントありがとうございました!!

彩洋→夕さん #nLQskDKw | URL | 2015/12/09 02:39 [edit]


ぬおお

楢崎志穂さん、久々です。
ああ~、彼女は彼女なりにいろんなものを抱えてて、信念をもっていろいろ噛みついて来るんだと思うけど。
いきなりビンタするなあ~><
志保の登場で、ちょっと忘れかけていた皐月や新津の事なんかも、また思い出せたし、深雪の事も・・・。
この章で、今までのもろもろがまた絡まって、どこかに向かって行くのかな、というような予感もします。

そして隣の部屋で、仁の声。
仁の性格が分かるから、福嶋の言葉で、今どんな表情をしてるのかも分かってしまいますね。絶対煮えたぎってる。
(福島のおっさん、楽しんでない??嫌絶対楽しんでる)
今の真にとって、仁の存在はどのあたりなんでしょうね。
自分を引き止めないでくれ、手出ししないでくれ、という方が強いのでしょうが、やっぱりその存在と案じてくれる気持ちは心強いんだろうなあ。

次回、皐月のことが語られるんですね。
(え、生きてた?と一瞬思ったけど、やっぱりちゃんと死んでらしたのですよね。いやあのとき、真も錯乱してたから、現実かどうかがあやふやだったし…と思って。)
かなり謎で壮絶な女性のようなイメージですが、さあ、何が浮かび上がってくるんでしょう。
次回も楽しみにしています。(真~、やられるんじゃないよ~)

lime #GCA3nAmE | URL | 2015/12/10 22:48 [edit]


limeさん、ありがとうございます(^^)

> 楢崎志穂さん、久々です。
はい。久しぶりです。いや~、もうすっかり忘れられているようなタイミングですが、物語の収拾をつけるためには、これからオールキャスト総出演です。これから「あ、この人、久しぶり!」ってのがどんどん出てきますので、其々の人生をお楽しみになさってくださいませ。
志穂は真に対しては不信感からスタートしてるのですよね。でも信頼している田安のおじさんから聞いている部分では信用したい部分もあるし。でも男ってどうせこんなんだよね、って気持ちもあるだろうし(真の態度がまた、女にだらしない系に映っているし^^;)。ただ記者魂は新津から叩き込まれていたので、真摯に仕事に向かい合う気持ちも持っていて。新津についてもこれから先にまた出てきますので(深雪に絡めてなので、あんまり詳しくはないけれど)、人間関係の絡みもお楽しみくださいね。

そうなんです。もうこの先、どこ行くの?って感じですよね。私も書きながらちょっと思っていました^^; 頭の中では物語は収集していたのですが、実際に書いているとあまりの枝葉の多さに大変な思いをしちゃいました。
えぇ、例の「物語の書き方」から言うと、枝葉は全て払いなさいってことになるのだけれど。そう言えば、この間もどなたかの作品で10000枚くらいの原稿を書いて、800枚までそぎ落とした作品です、ってのがあったなぁ(プロの作家さんです)。あ、余談ですけれど。
一応このお話はどこかで関連性はあるのですけれど、実際にはもっとそぎ落とすべきなんですよね。う~む。

そして、ここの笑いどころは? はい。仁の様子を想像していただくところです。声だけの出演?ですが、かなり煮えたぎっていますね^^; そう、福嶋のおっさんはもうまじめに楽しんでいます。「若いってええなぁ」って気持ちでしょうかね??
> 今の真にとって、仁の存在はどのあたりなんでしょうね。
うん……最後の最後に引き留めて欲しいって思いつつ、でもここまで来たら俺はもう引き返せないぜって気持ち、かなぁ? でもその辺りもこの節の後半であれこれ出てくるので、その感情の交錯もお楽しみに(^^) いや、真は基本的にツンデレですからね、構わないでくれ、とか言いつつ、待ってるのかも? いや~姑息な奴だ……

はい、次回は皐月が語ります。えぇ、混乱させちゃっていますが、ちゃんと死んでいます。あれで生きていたら怖すぎるし。でも確かにあの時真は錯乱していたので、うん、生きていて語るってのもありか……いや、もうこれ以上あの状況で生きていたらゾンビですし……^^; 憐れなのか、それとも執着心が半端ないのか、こんな女もいるんだろうなぁという想像の塊です。皆さんの御反応……「ないない」か「あるある」か、楽しみに待ちます(^^)

> 次回も楽しみにしています。(真~、やられるんじゃないよ~)
真、頑張ります!(えっと、やられるって……???)いつも読んでくださって、本当にありがとうございます。
コメントありがとうございました!!

彩洋→limeさん #nLQskDKw | URL | 2015/12/13 10:11 [edit]


うおお

捻らず正統派でいきました(?) ってタイトルの話(^^;)

オヤジー。あれこれゲストを呼んで楽しんでるー。
アニキを呼び出しといて、呼んだというか、そうなるように仕組んだというか、そのくせここにはいないなどと。化け狸ー。
アニキよりも自分の方が先にやっちゃったって、なんちゅう宣言しとるんかー。
それが言いたいためだけに呼び出したんだろー。
オヤジが戦国武将に見えてきた。天下は取らないんだけど、それなりに世を楽しむ系の武将。(そんな人いたっけ?)

ここから、大海さんの回収劇(?)が始まるのでしょうか。
記憶力が試されるのか・・・ドキドキ・・・
引き続き追ってまいります。

けい #- | URL | 2016/01/08 18:56 [edit]


けいさん、またまたまた、ありがとうございます(^^)

けいさん、引き続きのコメント、そしてコメタイトル遊びへの参加、本当にありがとうございます!
うん、数少ない読者さんが、こんなふうに励ましてくださるので、何とか続いている『雨』でございます。とっても感謝しております。そして、少しでも楽しんでいただけたら嬉しいです。
っても、あんまり楽しいお話じゃなくてすみません!! そして、ここまで追いついてくださって(怒涛の!)、ありがとうございます!!

> オヤジー。あれこれゲストを呼んで楽しんでるー。
あはは~。いやいや、鬼平に言わせると「人間ってのは、いいことをしながら悪いことをして、悪いことをしながらいいことをする」ってものらしく、うちのテーマというのか、キャラづくりの基本も、100%のいい奴は書かない、100%の悪人も書かない……99%はあるけど!って感じですので、実はあれこれゲストが出てくるのはそれなりの訳もありまして。
アニキに関しては! いや~、絶対、楽しんでますよね。仁って、なんだかんだ言っても青いですから。でもこうして、福嶋の狸ぶりに反応してくださって、とっても嬉しいです! 強烈キャラの1人として、もう、好きなように罵倒して、じゃなくて、あしらってやってくださいませ(^^)
> オヤジが戦国武将に見えてきた。天下は取らないんだけど、それなりに世を楽しむ系の武将。(そんな人いたっけ?)
おや……そうかぁ、それなりにね。天下はとらないね。うんうん。でもまぁ、この人にとっては、今の人生は「おまけ」ですからね~。世を楽しんでいるかもしれません。若者をちょっとおちょくったり、意外に可愛がったり。ほんと、こまった人。

> ここから、大海さんの回収劇(?)が始まるのでしょうか。
> 記憶力が試されるのか・・・ドキドキ・・・
記憶力、いやいや、多分あまり必要ではないと思います。何となくぼや~んと思いだしていただけたら、話が繋がるはず! でもどうしても思い出したい時は、登場人物紹介をめくってやってください(そんな人、おらんかな)。あんまり難しいどんでん返しがあるわけではないので、ただ収集していくところをお楽しみいただければと思っております。
最後に、あの人のあの一言を聞くまでは、終われませんものね!
ということで……本当にいつもありがとうございます!!

彩洋→けいさん #nLQskDKw | URL | 2016/01/09 01:04 [edit]

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