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コーヒーにスプーン一杯のミステリーを

オリジナル小説ブログです。目指しているのは死体の転がっていないミステリー(たまに転がりますが)。掌編から長編まで、人の心を見つめながら物語を紡いでいます。カテゴリから入ると、小説を始めから読むことができます。巨石紀行や物語談義などの雑記もお楽しみください(^^)

 

[雨173] 第37章 絵には真実が隠されている(3)ひとつの結末 

【海に落ちる雨】第37章その(3)です。
深雪との会話の後半。深雪の心の動き、そして未来への決意も確認してやってください。
これが深雪と真が直接会話を交わす最後になるのかな(実は人生の中では、あと一度触れ合い? があるのです。手紙だけれど)。この後、ニアミスシーンは残っていますが、それは置いといて……
そもそも未練たらたらなのは真の方? そう言えば真って、美沙子の時も未練たらたら、思えばりぃさにだって、未練というのか後悔というのか……過去を引きずるタイプだったか。いや、でものど元過ぎれば、かもしれません。
ま、本命は別にいるし??(言い過ぎだ)

 登場人物などはこちらをご参照ください。
【海に落ちる雨】再開に向けてのキーポイント
【海に落ちる雨】登場人物



 澤田の手帳は、一番新しいものさえも、既にボロボロだった。そこには翡翠仏の収賄事件、香野深雪の両親のことが細かに綴られていた。その最後のページには、色褪せてパリパリに乾いた押し花のようなものがへばりついていた。
 深雪ちゃんがくれたもの。
 そこには日付と一緒に、ただそれだけ書かれてあった。
 真は深雪にそのページを開いて見せた。深雪はしばらくの間、まるで無表情でその文字を見つめていた。

 やがて深雪は指でそっと花の欠片に触れた。その指先は細かに震えていた。
 真が顔を上げて彼女を見ると、その横顔には、幼い日の記憶、優しく楽しかった思い出に触れているような穏やかな表情が浮かんでいた。やがて、彼女は静かに言葉を繋いでいく。
「手帳が送られてきたの。正確にはポストに入っていた」
「手帳?」
「新津の取材手帳だった。送り主の名前はなかったけど、まだ新しいもので、何ページも書かれてはいなかった」

 深雪は持っていたバッグから手帳を取り出し、真の前に差し出した。
「これを読んで、新津を救わなければならない、千惠子ちゃんを救わなければならない、とそう思った。これ以上逃げてはいられない、きちんと決着をつけて、前に向かわなければ、このままでは新津に申し訳ないと、そう思った」
 深雪は改めて顔を上げて、真を見つめた。
「あなたに出会ってから、ずっと考えていたの。いつかあなたに言わなければならないって」
 真は先を待ったが、深雪はその先は続けずに手帳の表紙に視線を落とした。

 真が手帳を開くと、手帳は最初の数ページのみしか書かれていなかった。
 始めのページには、澤田顕一郎の新潟での経歴と、澤田の取材手帳やメモは糸魚川の深雪の両親の自殺事件の後で紛失していて、そのために澤田が申し開きもできずに追い込まれ、記者を辞めた経緯が綴ってあった。功名をはやった澤田が事件をでっち上げて興味本位の記事を書き、深雪の両親が自殺したのではないかと言われていたことも書かれていて、そこに村野耕治の名前があった。
 新津圭一は村野耕治の名前に丸をして、大分、九州日報、荒川、蓮生家、澤田の手帳? といくつかのキーワードを並べていた。
 そして、次のページには丁寧な文字で、手紙の下書きのようなものが書かれていた。

 香野深雪様
 深雪、俺のことを周りの人間は狂ったというかもしれない。俺は無茶苦茶だろうか。女房が死んだ日も君を求めていた。家にも帰らず、君を愛したいと願っていた。
 澤田顕一郎に会いに行った。澤田は、自分の娘の顔をまっすぐに見て深雪のことを愛していると言えるのなら、深雪を任せてもいい、顔を洗って出直して来い、と言った。悔しいが、あの男に勝てないような気がした。あの男は、痛みを伴わないような中途半端な覚悟の人間には深雪を任せられないと、そう言ったような気がした。
 君の過去を知れば、澤田の過去を知れば、あの男に勝てるかもしれない、君を守れる男になれるかもしれないと思った。だが、本当のことを知った今、澤田がどういう覚悟で君を守り続けているのかが分かった今、俺には君の未来を握っていいものかどうか分からなくなっている。澤田に会いに行こうと思っている。
 深雪、暫くは会えないだろう。でも君を心から愛している。いつか俺が、女房のことも千惠子のことも含めて自分を許せるようになったら、君と一緒に生きていきたい。

 真は深雪の顔を見た。
「始めはそれを読んで澤田を疑ったの。もしかしてこの人が新津を殺したんじゃないか、直接的じゃなくても、彼を自殺に追い込んだんじゃないかって。でも、寺崎昂司が尋ねてきた。新津千惠子をどこかに預かってくれって。新津から何か預かってないかって。千惠子ちゃんを預かって、新潟のお母さんのところに連れて行ったけど、貸金庫のことも手帳のことも言えなかった。誰を信じていいのか分からなかったの。でもあなたの顔だけがはっきりと見えた。貸金庫のこと、誰かに預けるとしたらあなたしかいないと思った」

 深雪は息を止め、それから目を閉じた。半跏思惟像の瞑想に沈む表情は深雪の横顔に重なった。
「その時、あなたを愛しているって、心から理解したの。澤田は、私が新津と付き合っているときには彼の話題には怖い顔をして、何時別れるつもりかと冷たい声で言ったこともあったわ。でも、あなたのことは、時々、どんな男なんだ、俺が雇って君と一緒にさせようかって、子どもみたいに楽しそうに話していた。不思議だと思っていたけど、ある時、澤田がポツリと言ったの。あの男は傷を持っているんだ、それも遺伝子の深いところに、お前にはそれが癒せるかもしれないって。でも、私はあなたに私の気持ちを打ち明けることは決してないと、それはできないと思っていた」

「じゃあ、君は何を、俺に言おうとしてたんだ?」
「あなたが誰を愛しているのか、私はずっと知っていた。その人が、千惠子ちゃんを救おうと思ってくれていたことを、その人がどれほど繊細な優しさを持った人か、その人がどれくらいあなたを愛しているかを、ずっと知っていた。一度だけ、銀座のギャラリーに行ったことがあるの。あの人は、私と千惠子ちゃんならあなたを救えるかもしれない、と言ったわ。あの雑誌のインタビューを読んだ時、思ったの。この人はもしかして、こんなものが出版されたら、自分の身に何が起こるのか知っているんじゃないかと、それが何かはわからなかったけど、これはただの宣言じゃない、挑戦状だって」

 深雪さらにバッグの中にから、新津の手帳が入っていたという封筒を出した。消印は新潟の荒川だった。しかもそれは三年半以上も前の日付で、さらに宛先不明の判が押されてあった。真は顔を上げた。
「荒川に行ったの。蓮生家は直ぐに分かった。蓮生千草という人が、自分が手帳を持って行って、私のマンションのポストに入れたと言ったわ」
 深雪は小さく間を置いた。声がかすかに震えていた。

「新津はもしかして身の危険を感じていたのかもしれない。蓮生千草さんは新津に頼まれて、新津の取材手帳を預かり、逆に澤田の取材手帳を譲り渡した。もともと、澤田顕一郎の取材手帳を盗み出したのは村野耕治という人で、村野は時々、澤田の手帳に書かれた秘密を強請のネタにしていた。そのせいで澤田は取材相手から恨みを買うこともあって、少しずつ記者として身動きが取れなくなっていったというの。村野はこの手帳を、当時出入りしていた蓮生家に隠していて、そのまま亡くなった。手帳は千草さんが見つけて大事に取っておいたそうよ。ただ、新津の手帳のほうはこの最後の一冊を残して盗まれたんだと言った。この一冊は新津に頼まれて私に送ったそうだけど、あて先不明で送り返されしまった。私のマンションの名義は澤田になっているので、届かなかったんだと思うわ。この手帳、そのまま別に置いてあったから、盗まれずに済んだんだろうって」

「じゃあ、何故今になって君に届けようとしたんだろう」
「絵の鑑定のために東京に来た時、この住所を訪ねてくださったみたい。それで確かにこの住所に香野深雪が住んでいると聞いて、ポストに入れていったそうなの。新津が死んだことを知っていて、ずっと気になっていたけど、どうするべきか悩んでいたって。今更あんなふうに自殺した男の遺書を送るべきかどうか、でも東京に来る機会ができたというのは、何かの縁だったんだろうって」

 真は蓮生千草の、何かを知っているような、だが必要でないことまで知る必要はないと決意したような、あるいは知っていても語るべきは自分ではないという決然とした不思議な気配を思い出していた。
 新津圭一の取材手帳は、江田島が蓮生の親戚、時政の息子をそそのかして手に入れたのだろう。江田島は寺崎親子と繋がっていた。新津圭一の取材手帳に書かれていたことは、およそ想像ができる。
 多分、添島刑事が言っていたよりも、新津圭一は遥かに真実に肉薄していたのだろう。そこには寺崎親子と村野花の犯罪、それに関与していたと思われる大物たちの名前が記されていたに違いなかった。
 だからこそ、新津はあんな形で殺されてしまったのだ。

「新津圭一は、君のためにこの澤田の手帳を手に入れたかったんだろう。澤田が何故君を大事に思っていたかを、君に説明できると思ったんだ」
 深雪は頷いた。そして真の顔を見てから、手帳といっしょに貸金庫に入っていた筒の蓋を開けた。
 巻いた厚い紙、あるいは硬い布のようなものが入っている。
 真はそれが広げられる前から、そこに何があるのかを知っていた。
 フェルメールの絵。
 添えられた手紙の封筒には宛名がなかった。開けて便箋を開くと、そこには新津圭一の筆跡で、澤田顕一郎様、と書かれてあった。

 上蓮生家よりの預かり物です。あなたが二十数年前に探していた真実がここにあるかもしれません。蓮生千草さんはあなたを覚えておられました。あなたの熱意と、あなたの真実を見つめる心と、そして真実を求める恐ろしさと葛藤する姿を。戦争の最中やそれに続く暗い時代に起こった悲劇を忘れてはならない、だが暴くことで生まれる悲劇への苦しみがまたあることも分っている、なぜならあの異常な戦争の中にあって、全ての人が善人で被害者であり続けることはできなかったからだ、被害者であったと同時に人々は加害者としても苦しみ続けた、我々はその苦しみをどうするべきだろうか、と、若いあなたがまだ幼かった千草さんに語った言葉を。
 千草さんはこの絵を僕に預け、蓮生家に置いておけば、この絵はハイエナどもの餌食になる、いつか誰かがこの絵を本当に必要としたらその人に渡したい、それまで預かって欲しい、もしも千草さんに何かあれば澤田顕一郎に届けて欲しいと言われました。
 このことであなたの歓心を買い、深雪のことを許してもらおうと思っているわけではありません。これは僕が尊敬している記者としてのあなたへの手紙です。あなたの古い取材手帳を見つけました。あなたに会って、今や代議士となっているあなたに、深雪とのことを責められたとき、あなたは変わってしまったのだろうと思いました。しかしあなたの手帳を見て、あなたの香野深雪への愛情がどういう種類のものか、あなたが、僕が知っていたとおり、いかに素晴らしい記者であったか、今はよく分かったような気がしています。
 あなたは記者を辞めるべきではなかった。あなたのような記者を失うことは、この世界にとって大きな損失です。あなたと話したいと思っています。深雪を愛するものとしてだけでなく、ひとりの記者として、あなたのようになりたいと思うからです。
                                    新津圭一

 真は手紙を深雪に渡し、それからフェルメールの絵を見つめた。そう、この面は贋作だ。真実はこの後ろにあった。
「澤田に会いに行かないか」
 深雪は首を横に振った。
「真ちゃんが届けてあげて。澤田に会うためには、私にはまだ時間が必要なの」
「でも、この手帳は、君から澤田に返すべきだと思うよ」
 深雪はそうね、でも、と呟くように言ってから、真の顔を見た。

「私はいつ澤田に会えるようになるのか、よく分からない。澤田を許していないわけではないの。あの人は私の両親の事で負い目があって、記者を辞めて、私のためにずっと苦しんでくれていた。だからこそ、今からは私は何とか一人で頑張りたいの。いつか自分の足で立って生きていると思えたら、私のほうから澤田に会いに行くわ」
 そう言って深雪は、澤田の苦しみも汗も涙も吸い取ったぼろぼろの手帳の束を見つめた。

「でも今、代議士も辞職して、離婚届にも判を押したっていう澤田には、この手帳が必要なんじゃないかしら。真ちゃん、澤田は、あなたが息子だったらって、あいつの親父を知っているんだ、でも息子のために何かしてやるのは難しい立場だろう、俺が親父になってやろうかって、お酒を飲んで嬉しそうに言っていた。澤田は一人息子を事故で亡くしているから、あなたを息子のように思っていたのかもしれない。だから、この手帳とこの絵、それに新津の手紙は、あなたから澤田に届けてあげて」

 どこへ行くつもりなのか、と真は聞いた。多分新潟、と深雪は答えた。千惠子ちゃんは、と聞くと、深雪は真の顔を真正面から見た。
「大和さんに伝えて。今度こそ千惠子ちゃんは私がちゃんと預かったから、って。三年前にそれができなくて、ごめんなさいって」
 真は暫くの間、深雪の顔を見つめていたが、突然湧き起こってきた気持ちに逆らいきれずに深雪を抱き締めた。
 今、真は心からこの女を愛おしいと思っていた。抱くことも口づけることもなくなってから、初めて本当に深雪の心が沁み入るように理解できるものとなり、真の心のうちに落ち着く場所を認めた。この女と生きてもいいと思った時間が僅かでもあったような、あるいは心のどこかにずっとその思いが潜んでいたような、そんな気がした。

 だが、深雪は真の身体を抱き返していたが、その手は真の手よりも遥かに静かだった。深雪の手から伝わってくる気配は、波に呑まれてしまいそうになる真の甘さも衝動的な憐憫や同情心をも消し去ってしまうほどに穏やかで、深い色合いをしていた。
 この女の心は、もう真のものではなかった。
「真ちゃん、あなたは自分の気持ちでいっぱいでしょうけど、少し自惚れて考えたほうがいいんじゃないかしら」
 真はふと深雪を離した。深雪はいつも店のカウンターの向こうから見せる、大輪の花のような艶やかな微笑を見せた。
「大和さんが、あなたなしで生きていけると思う?」


 深雪をホテルの部屋まで送り届けて、真はホテルの公衆電話から、澤田が井出に伝えたという電話番号をまわしてみたが、誰も出なかった。井出に電話を掛けると、井出は奇妙に嬉しそうだった。
「澤田が代議士を辞めたんだってな。かなり裏が複雑で、あれこれ規制もうるさくて、今はまだ記事を書けないんだけど」
「井出ちゃん、何喜んでるんだ」
「そりゃそうよ。澤田に変な性癖があるって話も容疑が晴れたらしいし、これで澤田顕一郎は本職に戻れるわけよ」
「本職?」

「真ちゃん、あの男は根っからの記者よ。俺、新聞社辞めて、あの人と組もうかと思ってるんだ。遠からず、新聞なんか消えて、まったく別の形のメディアがニュースを配信するようになるはずだしね」
「本気で言ってるのか?」
「あぁ。こんな大手の新聞社の記事なんてさ、誰にでも書けるのよ。制約は多いし、真実は曲げられるし、政治やヤクザとは切っても切れない関係だし。俺は俺にしか書けない物を、真実を、誰にも邪魔されずに書きたいんだ。澤田に会ったら伝えといてよ、俺が会いたいって言ってたって。ついでに、楢崎志穂って女の子も」

 真はえ、と素っ頓狂な声を上げていた。
「あの子だろ、新津圭一の記事書いたSってイニシャルの主。いや、なんか大物筋から、雇ってやってくれって連れてこられたんだけどさ、あの天邪鬼かつ破天荒な感じ、この大手ってだけが取り柄のお固い新聞社には向かないと思ってさ。これまで書いた週刊誌の記事見せてもらったけど、じゃじゃ馬だし無鉄砲で無計画だし、でも曲がっていない、真実を見極めようとする意思があるんだ。これは見込みあるって思ったんだよね。あの子、何かデジャヴを感じると思ったら、どっか真ちゃんに似てるんだよなぁ。顔じゃないよ。天邪鬼、破天荒、無鉄砲、無計画、ついでに何でも知っているって顔してるけど、実は初心」

 井出の景気のいい話しぶりに、真は本題を忘れるところだった。
 澤田の電話番号の住所を簡単に調べられると言っていたのを思い出したから電話したのだ。案の定、井出はその住所を調べていた。自分で行かないのか、と言ったら、さすがに今日はまだマスコミが近付いてくるのを警戒してるだろ、と答えた。
 井出の不思議なところは、ちゃらんぽらんで景気よく見えて、急に繊細な一面を見せるところだった。

 真は電話を切った後、暫く呆然としていた。
 福嶋が楢崎志穂の行く末を案じてくれるほど良い人間にも思えなかったが、井出の話から察するに、福嶋が彼女に仕事の面倒をみてくれたと思うのが妥当なような気がした。

 人間というのは不思議なものだ。悪いことをしながら良いことをし、良いことをしながら悪いこともする。そう書いていた作家がいたな、と真は思い出した。小説など滅多に読まない真が、竹流のマンションにあった小説を読むようになったのは、竹流の不在の時間をやり過ごすためだった。竹流はその小説家が書く人物の心の機微、言葉の調子を随分と気に入っているようだった。


(つづく)





「人は善いことをしながら悪いことをし、悪いことをしながら善いことをする」
もちろん、池波正太郎先生の『鬼平犯科帳』からの言葉です。
そうそう、そんなに簡単に「この人のことが分かった!」って人物じゃ、面白みがありませんものね。どうにも捉えようのない二面性、その裏表の狭間に味わいがあるのかもしれません。
いや、決して福嶋を弁護しているわけではありませんが(しょせんはスケベで悪人)。

<次回予告>
「それでも、行くか」
 真は澤田の顔を見つめたまま、呟くように言った。
「始めから、修羅の道だった。人を殺さなくても」
「そうか」澤田はそれから随分長い間黙っていた。そして、やがて真っ直ぐに真を見つめて言った。「だが、どんなに細くてもいいから、命の通る道は少しだけ残しておきなさい。老婆心だがね、君はまだ若い。手垢がついた言葉だが、生きていれば何とかなるものさ。今は一本の道しかなく、それを歩かなければそこで終わるように見えているかもしれないがね、意外に脇道があるものさ。大概、歩きにくい道だろうけどね」
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Category: ☂海に落ちる雨 第5節

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コメント


こんばんは。

真の方が未練たらたらでどうするんだろうなあ。別れる(?)理由は、真に本命がいるからじゃ……。

澤田の手帳と新津の手紙とフェルメールの贋作と、重要なアイテムが勢揃いしているんだけれど、とても複雑に絡み合っているので、どれが一番大事なものなのかいまいちわからなくなっている私です。フェルメールの贋作の下に隠れているものが大事なのかな?
それはなんなんだろう。

それはともかく、それをもって、指輪も持ってさっさと京都に行けばいいのに、先に澤田なんですか? 真って人望はものすごく高いけれど、本質的には誰の事も信用していないのかな。それとも何でも自分でやらないと氣のすまないタイプなのかなあ。

最後の五行、解説を読む前にわかりましたよ。私は読んでいないんだけれど、彩洋さんがよく引用していらっしゃいましたものね。愛読書からの文章をこういう風にさりげなく入れるの、いいなあと思いました。今度試してみようかな。

八少女 夕 #9yMhI49k | URL | 2016/04/11 04:47 [edit]


それぞれの事情、それぞれの立場から見たそれぞれの行動と解決。
人って、どうしても言葉にできないことは手紙というものにしたためるのですね。
今のメール世代とはかなり違う、時間差で届く想い。沁み入ります~
心が離れた者同士の会話と気の交流。堪能させていただきました。

ふふ。私は、真と竹流のツーショットが見れるのは、竹流が最後の一言を発するほんの数行前だとみているのですが(だからあと丸々一章分は余裕で会わない?)・・・それは極端ですかね。

いやでも、ポイントは京都に行く行かないではないですから。
爺さん(わたし)の視点は別のところに^^
まだまだ追ってまいりますぞ(翁より?)

けい #- | URL | 2016/04/11 19:52 [edit]


更新、お疲れ様でした。

ついにフェルメールの絵が出てきましたね。結果から見れば、そんなところにあったのか、ですけど、ここにたどり着くまでの物語は壮絶でしたね。もはや、絵の謎はオマケみたいに感じてしまいます。

澤田も新津も、ジャーナリストの持つべき使命を、真正面から受け止めたんんだなと思います。井出ちゃんの言葉じゃないですけど、どうせ書けないし、書いても消される(いろんな意味で)ようなネタなのに、人生を賭けちゃったんですよね。まあ、澤田はまだやりなおしができそうですけど……。
澤田と井出と楢崎、この三人が組んだら、なんかすごいことになりそう。巨悪は眠らせない、的な? まあ竹流パパや真パパや福嶋のオッチャンなどは、それでも尻尾を掴ませないような気はしますが。シロやクロで簡単に色分けできない……大物と言われる人々は、たいていそんな人物なのでしょうね。

深雪の一言、真にはどう響いたのかな。まあ澤田に会わずには、このお話は決着しないのでしょうけど。ヴォルテラ専用機がトラぶって離陸できないうちは、真探偵と一緒に謎解きを楽しませていただきます。

TOM-F #V5TnqLKM | URL | 2016/04/11 20:38 [edit]


夕さん、ありがとうございます(^^)

なんでしょうね~、書いているとこんなふうに未練たらたらの男になっちゃうんですよ。真って普通じゃないと思える部分も結構あるけれど、しょせん男。こういう割り切りのできないところって、男にありがちですよね。それまでは「俺は別に好きじゃないし」って顔をしておいて、いざ女が去って行こうとすると「いや、そういうわけじゃないんだ!」みたいな……あぁ、真ってこんな男なんですよ、きっと。ものすごくずれてる人間なんだけれど、そのあたりは普通の男。
深雪の方がもうあっさりと次を見ていたりしてますしね。でも、元を正せば真に本命がいるからなのに……^m^

> 澤田の手帳と新津の手紙とフェルメールの贋作と、重要なアイテムが勢揃いしているんだけれど、とても複雑に絡み合っているので、どれが一番大事なものなのかいまいちわからなくなっている私です。フェルメールの贋作の下に隠れているものが大事なのかな?
うぅ、分かりにくくて済みません(@_@) このお話、伏線が多すぎて、しかもその伏線の全てに一応のけりをつけようとしているので、超絶複雑ピタゴラスイッチになっていて(ぜったい、通常のお話ではしちゃいけない奴だな。唯一許されるのは大河ドラマ。あれは歴史事実に沿っているからだけど)……でもまぁ、よくこれだけの伏線を乗り越えたと、自分では自己満足していたりして。
えっと、別に隠し事も何もないので明言いたしますと、そのとおり! 一番大事なのはフェルメールの絵です。この絵の下に描かれているものは、以前にも出てきているのですが、ホンモノの失われたとされている『キリストの墓を詣でるマグダラのマリア』です(実際に失われているのですけれど、そのころは画材があまりなくて、古い絵の上に新しい絵を描いちゃうとか、新しいキャンパスにしちゃうとか、大きい絵は売れないから切り分けて小さくして売っちゃう、なんてのはよくあることらしく)。そのマリアの部分だけなのですけれど……でもこのマリアは、むしろこの話で完結するのじゃなくて、『いきなり最終章シリーズ』まで、2つの家系にとって大事なもの、ということになっているのかも知れません(^^)
で、新津と澤田の手帳は本当はおまけ・伏線処理なのです。だって、真と竹流にとってはフェルメールが大事だけれど、澤田や新津の手帳は、どちらかというと深雪にとって大事なものですものね。

真の人望??? わ~、きっとないはず! いや、まぁ、構ってくれる人たちはいるけれど(放っておくとご飯も食べないから?)人望はどうかなぁ。誰のことも信用していない、というのか、誰にもお願いできないタイプ? 自分が請け負っちゃうと最後まで責任もってやらなきゃって思っちゃう人。まぁ、それでこそ、探偵なのですけれど(何でも屋?)。律儀なんですよね。あんなんだけど。

> 最後の五行、解説を読む前にわかりましたよ。私は読んでいないんだけれど、彩洋さんがよく引用していらっしゃいましたものね。愛読書からの文章をこういう風にさりげなく入れるの、いいなあと思いました。今度試してみようかな。
わ。分かってくださってありがとうございます! そうそう、ここはちょっとわざとらしい感じでしたけれど、でもまぁ悪くないかなぁ(^^) 他人の褌で相撲を取るってかんじですけれど。
ここでは竹流が鬼平ファンということになっていますし(^^)
コメントありがとうございました!! 引き続きお付き合いくださいませ。

彩洋→夕さん #nLQskDKw | URL | 2016/04/12 07:45 [edit]


けいさん、ありがとうございます(^^)

わ~いい、おじいちゃん、ありがとう!(って、違う!)
そうそう、手紙、思えばこの頃のアイテムとしては普通だけれど、今だったらメール、ですかね。でもなんか、書かれた文字の乱れとか(文字のみだれ~は線路のきしみ、愛の迷いじゃないですか~i-185)、涙で滲んでるとか(涙で文字がにじんでいたなら~、分かってください~i-185)、それがなきゃね。書いた人の心情とか願いとか、そんなのが文字に表れるんですよね。(古い歌で、きっと、誰も知らんだろうなぁ~、すみません。演歌に昭和歌謡)
そして、仰る通り、時間差で届くところがまたいいのですよね。今みたいにやたら目ったら繋がっているわけじゃないから、その分繋がりは儚くて、そして深いのかもしれませんね。誰かが誰かを想っている、それってほんと、伝えるのも難しいし、伝える詞も難しい。でもいつかその思いの深さが誰かの助けになるのかもしれません。
昂司が「預かっている鍵が切り札」と言っていたのは、彼は「心を取り戻す切り札」が入っていることを知っていたからなのですね。

> ふふ。私は、真と竹流のツーショットが見れるのは、竹流が最後の一言を発するほんの数行前だとみているのですが(だからあと丸々一章分は余裕で会わない?)・・・それは極端ですかね。
お。結構いい線をついているかもしれません。でもさすがにそんなに短かったらみんな暴れますよね。深雪や澤田とはそんなに時間を割いているのに、一瞬で竹流と会話が終わったら……
大丈夫です。さすがにそんな暴挙はいたしません。でもね、実は割とあっさりかも。だからおまけの終章がついているのですけれど。もう最後の方は、コツら勝手にやってて!と思うかもしれませんが、放っておいてやってください。ほんと、どうしようもない(@_@) あ~でも、あと丸々一章分、確かに余裕で会わない……

> いやでも、ポイントは京都に行く行かないではないですから。
> 爺さん(わたし)の視点は別のところに^^
え? 別のところ……どこだろ?(どきどき)
コメントありがとうございました!! 引き続きよろしくお願いいたします!!

彩洋→けいさん #nLQskDKw | URL | 2016/04/12 08:04 [edit]


TOM-Fさん、ありがとうございます(^^)

うん。そうなんですよ。なんだ、そんなところにあったのか、ってのか、真、あんた、自分が持ってたんじゃないの、ってところ、気が付いてくださってありがとうございます。ここはちょっとミソだったのです。すごく単純に「幸福はすぐそばにある」「宝物は君の心の中にある」的な青い鳥物語風オチだったのでした。
でも、その場所にたどり着くまでは、もう色んなあれこれが降りかかり、火の粉を払いのけようと思ったら丸焼けになり、やっと傷だらけになりながら頂上に立ったと思ったら、実は仏様の手の中だったりする、そんな酷い話なのですけれど……
えぇ、まさにおまけ感ばりばりでしたね。す、すみません^^;
大河ドラマって、こんなものですよね。でも何とか、最後までお付き合いくださいませ。最後の最後、この収拾のつかないお話を、誰かの一言できゅ~っと閉めてもらえるかな~(実はそんなセリフが2つあり、表の収束と裏の収束になっているのですけれど)

澤田はおっチャンで、しかももともと私の予定では死亡フラグが立っていたのですけれど、昂司の死のシーンを書いた後、私が疲れちゃって、もう人が死ぬシーンは無理!と思ったので、生きることになりました。そうなると俄然パワー全開のおっちゃんに生まれ変わり、わ~、人間て底力が大事だなって思えるような話になっちゃって。よく考えたらこの話、おっチャンパワーはすごいかも。唐沢に福嶋に『河本』、そして澤田。それぞれがそれぞれの立場で生き抜いているのかも。何しろ今よりもずっと過酷な時代を生き延びていますから……あ、ダブルパパのことは敢えて触れておりませんが……(あの人らは今もやっぱり過酷……)

> 澤田と井出と楢崎、この三人が組んだら、なんかすごいことになりそう。巨悪は眠らせない、的な? まあ竹流パパや真パパや福嶋のオッチャンなどは、それでも尻尾を掴ませないような気はしますが。シロやクロで簡単に色分けできない……大物と言われる人々は、たいていそんな人物なのでしょうね。
わはは。本当にどうなっちゃうの、的な。この後、話には出てきませんが、きっと澤田は井出に、やけくそになって大手新聞社を辞めない方がいいって、説得するんですよね、きっと。で、自分は取材とか言って、中東とかアフリカあたりに行っちゃう。空港でふと振り返ったら、井出と志穂が立っていたりして! いいなぁ、そんなお話。

> 深雪の一言、真にはどう響いたのかな。まあ澤田に会わずには、このお話は決着しないのでしょうけど。ヴォルテラ専用機がトラぶって離陸できないうちは、真探偵と一緒に謎解きを楽しませていただきます。
はい、よろしくお願いします。いや、真ったら、ちゃんと分かってるんですよ。でもね、澤田とはどうしても話をしておきたいと思うのです。ヴォルテラ専用機、待ってくれるかな? そ・れ・と・も……??? そこに迫るのは、まふぃあの黒い手~~~!
いつもありがとうございます。引き続きよろしくお願いいたします。

彩洋→TOM-Fさん #nLQskDKw | URL | 2016/04/12 08:21 [edit]


そうかあ。

思えばあの雑誌のインタビューが発端だったなあ~。
何だかものすごく昔の事のように思える。色々ありましたもんね~(しみじみ)
蓮生千草や江田島の事にも触れてあって、やっぱりすべての事は繋がってたんだなあと、改めてこの物語の複雑さがじわじわ・・・。
フェルメールの絵の事がずっと分からなかったんです。なぜこんなにその絵を中心に皆動くんだろうって。
でもその裏に隠されたものが本命だったんですね。この絵はもう復元不可能なんでしょうか。
(できたら出来たで、また大騒ぎだろうし、これは眠らせてる方がいいんでしょうね、きっと)

そして真は・・・やっぱり深雪に心底惚れてたんですね。(う~ん、やっぱりいい女だもんね)
男って、一度惚れたらやっぱりそう簡単に忘れ去ることができないから、やっぱりこの後もいろんな場面で思い出しちゃうんでしょうが、きっと深雪はただ真っ直ぐ前を見て生きていくんだろうなあ。女ってそう言う意味でも強い。

真~。君が本当にしっかり抱き止めなきゃいけないのは、他にいるんじゃないのかな? 
もう、どっちが王子さまでお姫様でもいいからがしっと結ばれてください>< やっぱり大海さんがいちばんの、焦らし王ですね!
でも待ってますよ~。

あ!忘れるところだった、久々の井出ちゃん^^
やっぱりなんか、彼が出てきたら舞台がば~っと明るくなりますね。
滑舌よく喋る姿が浮かんでくる。
実はとってもカッコいい井出ちゃん。この後も登場を楽しみにしています。(え? あるよね??)

lime #GCA3nAmE | URL | 2016/04/13 21:01 [edit]


limeさん、ありがとうございます(^^)

> 思えばあの雑誌のインタビューが発端だったなあ~。
うん、覚えていてくださいましたか。そうそう、あのインタビューが全ての発端だったのですよね。ずいぶん昔、友人らとコピー誌を作っていた時、毎月「今月の人」(もちろん誰かのオリキャラ)にインタビューをするコーナーがあって、あれが好きだったんですよね。で、インタビューを使って何かできないかと思ったのがきっかけだったのです。
そう、あれが全ての引き金。放っておいても目立つ人ですが、あんまりパフォーマンスしないのが竹流なのですが、あのパフォーマンスは大波紋を産んじゃった。あそこで彼が言ったことは「ヴォルテラを継がない」という宣言で、これがヴォルテラとその周囲に大波紋、同居人に愛?の告白をしたせいで、寺崎の恨みを買い……ほんとに色々ありました(しみじみ2)。

> 蓮生千草や江田島の事にも触れてあって、やっぱりすべての事は繋がってたんだなあと、改めてこの物語の複雑さがじわじわ・・・。
袖擦り合うも他生の縁、もしくはピタゴラスイッチですからね(^^) みんなちょっとずつ絡んでいて、無関係ではない。いつ何に巻き込まれるか分からない、そんな世の中ですものね。フェルメールの絵で動いていたのは……竹流と竹流に頼まれて偽物を描いていた皐月と、そしてロシア(ソ連)の爺さんと、江田島。それぞれの意味付けは違っていましたが、江田島が一番純粋にフェルメールを探していたのかも。
そう、そもそも表が偽物。で、下にはちゃんとホンモノが。このホンモノ、本当にフェルメールのリストの中にあるのですが、失われているもの、なんです。もともと宗教画も描いていたフェルメールだけれど、売れなかったので、対象を教会から一般市民に替えた。で、教会用に描いていた絵は大きいし売れないし、じゃ、切っちゃえ! 切って売れそうなところだけ売っちゃえ! ってことが普通にあったんですね。だからマリアの部分だけは切り取られて売られて、あれこれあれこれ、、という話でした(勝手に想像)。
この絵、結局、大和邸に保管されて、最終的に竹流の娘・結依が屋敷ごと相続して、結依が姪のれいな(慎一の娘)に譲り渡して、相川家で何だか大事にされて、最後は詩織(れいなの孫)がそれを持ってロレンツォのところに嫁入りするという。すべては上手く修復は出来ないだろうけれど、幸い表に塗られた贋作部分がいくらか下の絵を守ってくれたことになって、マリアの顔だけでも綺麗に表れてくれたらいいなぁ(^^)

うん、そして、真はなんだかんだと言って深雪には惚れてましたね。美沙子のことも好きだったと思うけれど、あれは惚れていたというよりも幼い恋だった。上手く表現もできないし、結婚するつもりだったのに、長すぎた春じゃないけれど、最後はあっさりと振られちゃって(いや、美沙子は、他に好きな人がいるんでしょ、って思ったから別れたんだけれど)。深雪は高嶺の花で、憧れと恋、みたいな感じだったかな。で、嫁は、まさに等身大の相手だったというわけで。
そう、女は強いですよね。特に深雪は、打たれても打たれても竹のようにしなやかに跳ね返ってくる、そんな女だろうなぁ。惜しい女を逃した……

> 真~。君が本当にしっかり抱き止めなきゃいけないのは、他にいるんじゃないのかな? 
あ^^; まぁ、えっと~、その件はもう少しお待ちくださいね! って、ほんと、何で遠巻きにしてるんだか、ね。ぐるぐる真はマイアに勝ったかも? いや、長谷川さんのぐるぐるも大したものですしね。みんなでぐるぐる……そう言えば、箕面の勝尾寺に妙なぐるぐるがあって、外から中心に向かって行ったら、そのまま別のぐるぐるに入って行って、結局出て行っちゃうってのがあったなぁ。いつまでたっても真中には着かない?

井出ちゃん、ありがとうございます。丁度折しも洋ちゃんの話題沸騰中(自分の中で)。思えば、井出ちゃんは洋ちゃんがモデル(いや、基本は外見のモデルです)。やっぱ、客寄せパンダの働きをしてくれますよね。
井出ちゃんが一番カッコいいのは、仁が亡くなって、真が誤認逮捕されて、美和が真に不信感を抱いてこじれっちゃって……山口の実家に帰った美和を迎えに行くところかも。ほんとはね、井出ちゃん、美和のこと、ずっと好きだったんですよね。だから仁の子どもごと、引き取っちゃう。あぁ、太っ腹。ま、キャラは変わりませんけれど。
「実はとってもカッコいい井出ちゃん」! ありがとうございます。その通りです! この後の登場? あ~、【雨】ではほんのちょっとしかないけど、なくもない、程度? しまった、書き足そうかな?
コメントありがとうございました!! 引き続き、よろしくお付き合いくださいませ。

彩洋→limeさん #nLQskDKw | URL | 2016/04/13 23:52 [edit]

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