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コーヒーにスプーン一杯のミステリーを

オリジナル小説ブログです。目指しているのは死体の転がっていないミステリー(たまに転がりますが)。掌編から長編まで、人の心を見つめながら物語を紡いでいます。カテゴリから入ると、小説を始めから読むことができます。巨石紀行や物語談義などの雑記もお楽しみください(^^)

 

[雨177] 第38章 そして、地球に銀の雫が降る(2)言葉より重いもの 

【海に落ちる雨】はTOM-Fさんご推薦? の診断メーカー「本の感想聞いたったー」(https://shindanmaker.com/608968)から、以下のような感想を頂きました(もちろん、全て冗談ですって。ただ適当に日替わりでランダムに出てくる言葉らしい^^; でもカオスの中から出てくる言葉は、言い得て妙?)。
【海に落ちる雨】
 奥園「泣きっぱなしだった」
 稲崎「青春小説として評価されるべき」
 石木「感動した」
え? 青春小説? 泣く? 出てくるのってアラサー~アラフィフばっかりだけど。
別の日に入れてみたら……
 田島「複雑な話だった」
 横坂「過去の恋愛を振り返りたくなった」
 石木「ばかにしてたけど意外といい」
ちなみに。
【天の川で恋をして】
 横坂「率直に言うとR-18」
 田島「涙が止まらなかった」
 相模「映画化されるべき」
……R-18って……そうだったのか……(実は超純粋なラブストーリー±ホラー?)

さて、ついに再会です。なのに、あの人たちったら、言葉足らずの寸足らずの舌足らず。何やってるんでしょう。
そして、【清明の雪】から引っ張った伏線?、和尚さんの「お見事」な蘇生術(やっぱ陰陽師だったか)も、ガッテン頂くと、嬉しいなぁ。

 登場人物などはこちらをご参照ください。
【海に落ちる雨】登場人物



「彼の叔父さんから仕事の依頼を受けた」
 葉子が真の顔を幾らか驚いたように見つめている。
「返事をしにきたんだ」
「ローマに、来いって?」
 真の表情を確認してから、葉子は美和に視線を移した。美和の頷く顔を見て、葉子はふと息をついて、ようやく少し微笑んだ。
「駆け落ちより現実的だね。それで竹流さんの叔父さん、妙なこと聞いてたんだ」

「妙なこと?」
「お兄ちゃんは、何か食べれないものはあるか、好き嫌いはないかって。竹流さんと私の作ったものなら何でも美味しいと言っています、って言っといたけど」
 それから葉子は真面目な顔で付け足した。
「あの人は、本当に竹流さんを愛してるんだね。私たちはずっと、もう二十年近くもその人から竹流さんを取り上げてたのかもしれないって、何だか申し訳ないような気持ちになっちゃったの。変だね」

 真は今また、チェザーレ・ヴォルテラが本当に恐ろしいわけを知った気がした。
 あの男はあくまでも人情家で、自分の手の内にあるものに対しては限りない優しさと深すぎる愛情を注ぐ。たとえば、ローマ滞在中の真の食事を、まだ真が返事もしないうちから気遣うようなことも含めて。恐ろしい決断力を持ち、残忍な断罪を行いながら、その同じ手で神に祈り許しを請い、当たり前に身内のものを可愛がり、時には命さえ投げ出すことも厭わない。
 そして、何よりも、息子を心から愛している。

 敵わないということを、真はよく知っている気がした。息子が欲しがるものは、何でも力でもって手に入れてやろうとするのだ。そして絡み取られた真に、逃げる道はやはりないということだ。それでも、その力が、今の真の迷いを消し去ってくれるのなら、それもいいのかもしれない。
「今、病室に行って大丈夫だろうか」
「主治医の先生も居て、退院の相談をしてるから出てきたの。私、聞いてこようか」
「悪い」
 真は、美和と一緒に詰所の近くに残り、葉子が病室をノックするのを見つめていた。すぐに病室の内側から扉が開かれ、葉子が中に入っていく。

 カエサルに言わせれば、采は投げられた、というところだ。真はここに来てようやく開き直る、というやり方を思い出していた。
 それでも身体の芯は震えている。これから自分の行く道が、正しいという保証は何もない。いや、正しいという言葉の基準すらもうよく分からなかった。それでも、今は前に進むしかなかった。
 これは確かに真が望んだ道なのだ。分かっていたのに、まだ微かな逡巡が、身体の内側で音を立てている。

 だが、力ある者は、敵にも味方にも、特に迷うものに対しては時間を与えないものだった。迷ったところで、ろくな結果は出てこないことを知っているのだ。葉子が病室に入ってから、多分一言二言の会話の時間を置いただけで、チェザーレ・ヴォルテラ本人が、葉子を伴って直ぐに病室から出てきた。
 そして、まるで両手を広げて真を迎えようとするような、優しく甘い表情を見せた。

 そこに立つ男は、息子のことを本当に心配しているただの父親に過ぎなかった。多分、この病院の関係者は、この男の恐ろしい本性など何も知らずに、本当に息子を愛している家族としてこの男を受け入れているだろう。
 そしてそれは大筋として何も間違っていない。
「秘書を遣わすようなことをして、申し訳ありません。昨日から色々と準備をしていたものですから。こちらは」

 ゆっくりとしたクィーンズイングリッシュは耳に不思議な心地よさを押し付けてくる。チェザーレに見つめられて美和が思わず背筋を伸ばした気配を感じる。
 竹流と同じ、全く同じ青灰色の瞳に、美和はまた例の直感を働かせていることだろう。
「私の共同経営者です」
 チェザーレは美和にも優しく微笑みかけ、真たちをエレベーター前の待合に誘った。
 真と美和は並んで、チェザーレの向かいに座った。チェザーレは、葉子には彼の隣に座るように促す。この何週間か葉子がどれほど竹流の面倒をみてきたかを知っているチェザーレにとって、葉子はもう身内のようなものなのだろう。

「契約の内容は確認していただけましたか」
 単刀直入にチェザーレは切り出した。
「金銭的なことは。仕事の内容はまだ伺っていません」
「あなたは、それを聞いてから受けるかどうかを決めるわけではありませんね」
 真は答えに詰まった。

「アイカワさん、私はお願いしているのです。仕事の内容など付随的なことです。あれの側に居てやって欲しい。私は、私の後継者のためにあなたを雇うのであって、私のためではない。もしも金銭的に不足なら、倍にでもしましょう」
 真が何も言えないでいるうちに、美和が極めて事務的な声で言った。
「じゃあ倍額で受けます」
「美和ちゃん」
 先生は黙ってて、という目で美和は真を見た。

「あなたが先生をどうしても必要というなら、それだけの誠意を見せてください。もちろん、お金にこだわっているわけじゃありません。先生を連れて行く気なら、先生が私たちにとっても大事な人であることを、ちゃんと覚えていてもらわないと困ります」
 チェザーレは実に小気味いい言葉を聞いたというように、楽しそうな顔をした。
「いいでしょう。あなたは」チェザーレは真の方を見た。「断る気でしたか?」
 真は今となってはただ首を横に振るしかなかった。

 本当はきっと、ただ彼に会いたかったのだ。ただ、どうやって会いたいと言えばいいのか、どんな手順で会いに来ればいいのか、その方法を見失っていた。そのきっかけがなくて、このチェザーレからの申し入れを利用したのかもしれない。
 真は何も言わなかったが、誰も言葉を強要しなかった。

「ひとつだけ聞いていいですか」
 美和は、半分やけくそのような英語を話している。それでも勢いで言葉が通じるというのはすごい。
「どうぞ」
「まさか、先生に人殺しをさせようなんて思ってませんよね」
 真は驚いて美和を見た。一体、この娘は何を言い出すのかと思った。
 だって英語で回りくどいことなんて言えないじゃない、と美和が小声で言った。

 答えたチェザーレの声は極めて冷静だった。
「私のいる世界は、結果としてそういうことがあるかもしれないところです。今あれの身体の不自由を思えば、いつ何時そういうことが起こるかもしれないし、あれが自分で自分の身を守れるとは思えない。とは言え、私が誰を側につけようとも、あれは拒むでしょう。あなたにならそれができる。それに、あなたの雇い主は私ですが、仕事を決めるのは私ではない」

 美和は言葉の意味を理解したのかそうでもないのか、納得したような顔をして、ちょっと一瞬真の方を見たが、真に意見を挟ませる気もなかったようだった。そもそも、美和でなくても、真に何か言葉を挟むチャンスを与えたら最後、何かの間違いで意に反してこの申し出を断るのではないかと、経緯を知っているなら誰でも不安に思うはずだ。

「明日、東京に戻ります。一晩帝国ホテルに泊まりますが、あなたも御一緒に。そのまま成田に向かいます。もっとも台風次第ですが」
 チェザーレは一度言葉を切って、そんな事務的なことは今となってはどうでもいいのだ、というような顔で、ゆっくりとした調子で尋ねた。
「会っていきますか?」
 真は、どうとも言わずにうつむいていた。美和が真をのぞき込んでくる。
「先生、大丈夫?」

 真は大丈夫、と美和に答えて、葉子を見た。葉子は少し微笑んだ。
「待ってる、と思うけど」
 チェザーレは真に、医師とまだ相談があるので、病室に行ったら医師がまだ中にいるはずだから詰所に呼んで欲しいと言った。葉子も美和も、真について病室に行く気はないようで、座ったままだった。真は他の皆の気配に押されるように立ち上がり、自分の意思ではどうすることもできない器械になったような気持ちで、病室の前まで行った。

 一瞬、突っ立ったまま固まってしまったが、それほど長い時間ではなかった。ノックをすると、医師らしい男の、どうぞという声が聞こえた。流されるまま、真は声に押されるように扉を開けた。
「ああ、お久しぶりですね」
 医師が何やら懐かしそうに真に話しかけてくれたので、妙な感じだった。真は医師にチェザーレの言葉を伝え、それを聞いて彼は竹流に一言二言告げてから、看護師と一緒に出ていった。

 それでも、ここに至っても真っ直ぐに彼の顔を見ることなどできなかった。
 僅か数メートルのところにいるその男の顔を見れば、このまま崩れてしまうかもしれないと思っていた。

 扁桃腺を腫らせては、よく三日ばかり熱を出した。
 高熱で苦しんでいる夜、竹流は何も言わずに傍に座ってくれていた。目を閉じていると、いつも彼の穏やかな視線を感じ、真は安心して細菌と闘う防御反応としての高熱に身体を任せた。
 時々目を開けると、竹流はベッドサイドの柔らかい光の中に座って本を読んでいる。何の本かと問いかけると、大概は芸術家が誰かに宛てた手紙だったり、真には見ても違いが分からない古い記号の研究書だったりしたが、時には、池波正太郎の『鬼平犯科帳』やシュリーマンの『古代への情熱』だったりした。
 何度読んでも飽きない、といいながら竹流は真の額に手を置いて熱を確かめると、もう少し眠っていろ、と言った。

 目を閉じてもなお、彼の暖かな視線を感じる。あの熱に浮かされていた時と同じように、まさに今、その気配を真は身体中で感じていた。
 真はひとつ静かに息を吐きだし、漸く覚悟を決めて、視線を上げた。

 この青灰色の瞳、憂いを含んだ気品に満ちた唇、柔らかくウェーヴを描くくすんだ金の髪、どんな時も、どんな状態であっても大きく暖かい手。
 そうだ、このためだけに俺は、あの十九の秋、この世に帰ってきたのだ。
 本当は駆け寄って抱きつきたいのかもしれなかったのに、金縛りにあったように、身動き一つできなかった。
 竹流は真を見つめたまま、ゆっくりと身体を起こそうとした。

 その途端、真は思わず近くに寄って、愛しい男の身体を支えていた。いくらか痩せてしまった真の腕でも、その男はまるで以前と違って感じられた。すっかり別人のようにやつれた身体、細くなった肩は、真の心の内の憐憫や独占欲を煽り立てた。
「大丈夫なのか」
「起き上がるくらいはな」

 一ヶ月近く経っているのだ。その間に、竹流もまた、自らの身体に襲い掛かる病魔や心の重荷と闘っていたはずだった。
 真は自分が目も耳も塞いできた結果を、ただ苦しく抱きとめ、すぐに逆らい切れない想いに押し流されるように、強く力を籠めて抱き締めた。竹流は何も言わず、真の腕に抱きしめられるままになっていた。
 かすかに、あの白檀のようなオリエンタルな香りが鼻粘膜をくすぐった。
「混乱してて」

 真は会いに来ることができなかった事について、ただそう説明するのがやっとだった。竹流も、それに対してはただ頷いただけだった。頷いて真の頭を抱き締めていた。それでも、その手の温もりだけは、ずっと昔から変わらなかった。
「お前、随分痩せたろう? ちゃんと食ってたのか」
 この状況で自分の事などどうでもいい、と真は思った。
「ずっと北条さんのところにいるのか」
「しばらくの間は。でも、いつまでも極道の家に世話になるわけにもいかないし、マンションにも戻りにくくて、あちこち点々と。昨日は多摩の屋敷に泊めてもらったよ」

 真は、座っているままでは辛いのではないかと問いかけたが、竹流は大丈夫、と手で示した。
「マンションは登紀恵さんが行ってくれてるみたいだったし、それに」真は一旦言葉を切り、竹流の顔を見ないままゆっくり続けた。「涼子に、会うのも気まずくて」
「悪かったな」
「いや、あんたのせいじゃない」
 そう断ってから、真はようやく一番気になっていたことを聞いた。

「珠恵さんは?」
「いや、一度も来ないよ。お前が京都に帰ってきたことを確認するまで、来る気もないんだろう。彼女がお前に」竹流は一瞬止まって、息を吐き出すようにしてから続けた。「昂司の親父の居場所を教えたのか」
 竹流はその名前を出すことでかなりの力を使ったような気配を見せた。真は返事をしなかったが、一瞬身体がかっとなった。
「俺が頼んだんだ。あの人は何も、少なくともあんたに責められるようなことはしていない」

 竹流は真の言葉の勢いに何かを察したのか、戸惑ったような声で言った。
「別に怒ってはいないんだがな」
 暫くの間、竹流は、自分の知らないところで起こったであろう様々の出来事を思い描き、愛しい女を思い遣っていたのだろう。そのまま、それについてはそれ以上何も、真に聞くことも話すこともなかった。
 それから、ふと、何かに思い当たったような声で問いかけてきた。

「深雪さんは、大丈夫か」
 真は硬い顔で頷いた。
「あんたに伝えてくれって言われたよ。今度こそ千惠子ちゃんは預かるから、三年前に返事ができなくてごめん、って」
 竹流は不可解な顔をして真を見ていた。
「それで、お前は?」

 その時、真は、竹流がもしかしてチェザーレが真を雇ったことを知らないのではないかと思った。
「深雪は新津圭一の仇をうちたかったんだよ。彼らは本当に想い合っていたんだし、事情が分かったからには、深雪はただ新津圭一がしようとしていたことを確かめて、千惠子ちゃんを守りたかったんだと思う。澤田が深雪を守りたかったのと同じで」真は一旦言葉を切って、竹流を見つめた。「あんたは、深雪の気持ちを知ってたんだろう?」

 竹流は暫くまだ、事情が飲み込めないような顔をしていた。
「いや。彼女が新津圭一と付き合ってたのは知っていたけど、少し違和感があったのかもしれない。もしあの二人の間に不倫という障害がなかったら、あるいは新津圭一が死ななかったら、どうなっていたかは分からないが、でも結局、俺が分かっていたことは、彼女が今は本当にお前を好きだということだけかな」
 真は何も言わなかった。終わったことだと思った。
 竹流も、真と深雪がどういう結論に至ったのかということについて、何も聞かなかった。

「珠恵に、来てくれるように伝えてくれないか。しばらく会えそうにないからな」
 真は頷いた。竹流は、今の言葉に真が特別な反応をしなかったので、何か気にかかったようだった。真を探るように、しかし視線を逸らしたままで、なす術のない子どものように無力な声で言った。
「明日、東京に戻るんだ」
「ああ、知ってる」

 真がそう返事をした時、思い立ったように竹流は真の顔を見て、黙って真を抱き寄せようとした。真は不意打ちに対して中途半端な格好になったが、自分のことはともかく、耳元で感じる竹流の呼吸が妙に苦しそうな気がして、今更ながら狼狽えた。
 座ってて大丈夫か、やっぱり横になろう、と声を掛けたが、竹流はそれには返事をせずに、次にはさらに強い力で真を抱きしめた。それでもその腕には以前のような強さはなかった。
 それが今の竹流に出せる目一杯の力のようだった。

「竹流」
「黙ってろ」
 少しばかり乱暴な口調で竹流は言った。真は暫くの間、ただ彼に任せていた。
 今、何かを言葉にしたところでどうしようもなかった。それでも、自分がこの手をどれほどに想っていたかということだけは、唯一確かなことのように思った。

 もしかしてチェザーレが竹流に何も告げていないとして、それをどう確かめていいものかと、真はぼんやり考えていた。何も言わないままで、明日初めてそれが分かったら、恐らく驚くし怒るだろう。
 かと言って、今話せばそれはそれで竹流を混乱させるような気がした。
 自分が一緒にローマに行くことを竹流が喜ぶかどうか、どちらかと言えば喜ばないのではないかとさえ、真は思っていた。離れることも一緒にいることも喜ばないのなら、どっちにすればいいのだ、というところだが、そのどちらの選択にしても犠牲にするものがあって、居た堪れないという竹流の気持ちも、よく分かっているつもりだった。
 真は結局、何も言えなかった。

「明日の夜ホテルに行くよ」
 真がそう言ったとき、竹流は驚いた様子もなかった。竹流がローマに帰るということは真も知っていると、さすがにそのことは覚悟をしていたのだろう。
 だが結局、それ以上はお互い何も話さなかった。
 こうして互いの身体に触れ、その存在を確かめるだけで精一杯で、それ以上何を求めればいいのか分からなかった。ただ身体の内側にだけは熱いものが重みを増していくのに、何ひとつ、相手に示すことができなかった。
 真はそのまま、そっと竹流の身体を離した。

「珠恵さんを呼ぶよ」
 竹流は暫く反応しなかったが、やがて静かに頷いた。頷いてからひとつ息をついた。
「聞かないのか」
「何を?」
「珠恵のことだ」
「聞いてどうする? 何故そんな大事な人を京都に放っているんだって? どうしてここから連れ出さないんだって?」
 竹流は天井を見つめたままふと笑ったように見えた。
「ふられたのは俺の方なんだけど」
 意味を聞いても、竹流は答えなかった。

 真は一旦病室を出たが、葉子が既に珠恵に連絡を入れてくれていたようだったので、その旨だけを竹流に伝えに戻った。明日夜にはチェザーレの依頼の仕事に入るとなれば、片づけなければならないことがあまりにも多かったので、珠恵が病院に来るのを待って、早々に東京に戻ることにした。

 珠恵は真を見て、まるで母親のような表情で駆け寄ってきた。
「よう御無事で」
 真はただ頷いた。
「感謝しとります。仇をとってくらはりました」
 そう言われて、本当はまだ足りないのだ、この程度で済ますつもりじゃなかったと、真はこの人には知っておいてもらいたいと思った。だが、珠恵はただ真の手を取り、美しくしなやかなふたつの手で包み込むようにした。
 何も言わなくてもいい、分かっているからと、その目は語っていた。

「匕首を、駄目にしてしまいました」
 匕首のことではなく、寺崎昂司のことを伝えたかったのに、言葉にはできなかった。珠恵は真っ直ぐに真を見つめ、首を横に振った。
「あなたにお渡ししたんは、母の匕首どす。寺崎孝雄にも昂司にも、母の手が必要やと思いましたさかい」
 真は、何も言うな、全て分かっているというような珠恵の心を、そのまま受け取った。 

 今はただ珠恵の心が、いや、ただその存在が有り難いと思った。余計なことを語らなくても、この女性は真の存在も罪も苦悩も、全て分かち合ってくれるのだと思えた。
「いつか、きっとあなたにお礼を致します。それが何かは、うちにも今はまだわかりまへんけど」
 この女も、ただ美しく気高い人間などではない。心の内に炎を、愛する男を守るためには残忍にさえなれる激しい火の玉を抱えている。多分、竹流はこの女を抱くとき、他の女を抱くときのようにただ優しくしているわけではないのだろう。もっとも、基本的に女には甘く優しい男だから、ある一線は守るのだとしても、時には激しい一人の雄となって求めているのに違いない。

 その真の考えを見透かしたように、珠恵が頭を小さく下げた。
「相川はん、どうぞ、あの人をよろしゅうお願いします」
「僕には何もできません。あなたこそ、彼の傍にいるべき人なのに」
 珠恵はやはり、決意して何もかもを包み込むように微笑んだ。

「相川はん、うちは断ったんどす」
 意味がよく分からず、真は繰り返した。
「断った?」
「へぇ。もう随分前のことどすけど、東京へついて来いと言われた時に」
「なぜ?」
「祇園の外では生きていけまへんさかい。うちは祇園で生まれて、祇園の町に育てられましたのや。この町だけは、いつでもうちを守ってくれる。うちは旦那はんのためなら鬼にでもなりますけど、いくらあの人の頼みでも、この町を出ていくことはできしまへん」

 祇園の女は覚悟を決めている。彼女はこの町の申し子なのだ。男よりも、祇園の町のほうが信じるに値すると、肌身で知っているのだ。男が何を差し出そうとも、自分の人生を曲げることはないし、生きていく場所を変えることはないのだろう。
 だから竹流は、ふられたのは俺の方だと言ったのか。

「そうや、忘れるとこどした」
 珠恵は懐中していた袱紗を大事そうに取り出した。
 中から出てきたのは竹筒だった。真は、今度は匕首ではなさそうだし何だろう、と思いながら受け取った。視線に促されるように竹筒を開けると、茶杓が一本入っている。
 真は顔を上げた。

「これは」
「ご存知どすか」
「『迷悟』。龍泉寺の和尚さんの茶杓です。一体……」
 真は『河本』の言葉を思い出した。
 あそこの住職は今年の初めに倒れて、それからずっと意識が戻らないまま寝た切りだ、と。

「今年の初めからずっと、この病院に入院されとったんどす。けど、あの日、旦那はんが意識をとり戻さはった日、その日の朝早うに、亡くならはったそうどす。これを、あなたに、と」
 寝た切りの和尚がどのようにして、真にこれを託すという遺言を遺したのか、真にはまるでわからなかったが、もしかするとあの寺にいたはみ出しものの若者たちの誰かが、和尚の心を汲んだのかもしれない。
 迷いのある者はあの寺に戻ってくる、そして心の決まったものは、真っ直ぐにそこを出て行く。迷いも悟りも全て己の心の中にある。

 真は、もう行きなさい、という和尚の言葉を聞いたような気がした。軽いはずのその茶杓は、同じ珠恵の手から渡されたあの匕首と同じほどに、重く感じられた。
 やはり和尚が竹流を救ってくれたのだ。だから和尚はこの病院で、寝た切りのまま、ただ、命の火を託すために、傷ついた竹流が来るのを待ってくれていたのだ。
 真は今、心から手を合わせたいと思った。


(つづく)





やっぱり和尚さんは頼れるなぁ(*^_^*) 
「お前はまだ来ちゃいかん」
とか言ってくれたんですね。

さて、いよいよ再会したのにダメダメな彼らですが、まぁ、これでは消化不良でしょうから、もう少しお待ちくださいね。先に東京チームと別れの盃を交わさないと……

<次回予告>
 美和はその仁の視線の先を見て、あ、と声を上げた。
「男ってのはさ、そうするつもりだったのに先に言われると、はいそうですかってきけないこともあるんだよ」
 美和は動き始めた列車の中の深雪に、慌ててホームの先を指差した。深雪は不思議そうな顔をしていた。
 お願い、気付いて、と美和は思った。
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Category: ☂海に落ちる雨 第5節

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コメント


ほほう

こんばんは。

美和ったら、ふっかけるなあ。もっとも「こんな簡単に出すなら3倍って言っとけばよかった」とか言ってそう。

「きっかけがなくて、このチェザーレからの申し入れを利用した」ってところ、彼に会う口実が欲しかったっていうのは、真の本音なのでしょうね。ついでに、自分から「連れて行ってよ」と素直に言えないから「パパに仕事もらった。事務所のために来ている」とか言える口実もらってほっとしているというところでしょうか。

対して珠恵は、東京だろうがローマだろうが祇園じゃないから付いていけないというのは、ぶれなくてさすがですが、なんか出来すぎているが故に損しているなあ、この方は。イタリアパパとしては「必要ならこっちも連れて行く用意はある」んでしょうに。

珠恵は竹流の(もちろん恋人であると同時に)母親的な立場だけでなく、なんか真の母親的立場まで引き受けかけることになっていますね。不思議な関係だけれど、この小説の世界では違和感ないです。

そして、和尚さん、やっぱり亡くなってしまわれたのですね。ということは、私がお借りして小説を書いたときには、もう亡くなられていたということではないですか〜。ううう、惜しい方を。「自分にはアサクラパパの血が」といつまでもなくなった匕首を握っているような真を、ぽーんと「清明の雪」の世界まで戻して「生かす」ことを教えてくださっているように思いました。

八少女 夕 #9yMhI49k | URL | 2016/04/27 05:38 [edit]


ほほほう

「診断メーカー」楽しんでいらっしゃいますね。
でも、あの辛口というか悪口雑言のやつらから、なかなかいい結果を引き出していますね。なんだよ~、この温度差。く、くやしくなんて、ないもん(泣)

気をとりなおして。更新、お疲れ様でした。

感動の再会ですが……そうですよね、もう、なんか言葉とかあまり出ないんですよね。
むしろ、男は黙って……って感じですかね(微妙に意味が違うか)
おだやかな会話のなかに、おたがいの感情が見え隠れしていて。この二人、なんで直接言葉を交わすと、こうも不器用なんですかね~。

あ、美和ちゃん、交渉上手。さすが極道のヨメ(候補) って、そうじゃないか。
まあ彼女の言いたいことも、わかりますね。たしかに金額の問題じゃない、でも、それで伝わることもある。

珠恵さん、本当にずっと竹流のところに行ってなかったんだ。男より祗園の街を選んだり、一本筋が通ってますね、彼女は。お見それいたしました。

和尚さん、最後にきっちりと、真に引導を渡して逝かれましたね。
それにしても、じつに惜しい人を亡くしました。まあ、あの御方なら、あの世とこの世の行き来くらい、平気でやっちゃいそうですけどね(笑)

ん、次話のこのシーン、なんだろう?
新潟あたりに向かう列車の発車シーンかな。ちょっとドラマチックなシーン、楽しみです。

TOM-F #V5TnqLKM | URL | 2016/04/27 19:29 [edit]


ほほほほう

田島、雨は複雑で理解できず、天の川ではとんでもない勘違いを・・・ぷぷぷ。受ける。
「本の感想聞いたったー」を私もやってみたったー^^ 結果は(うちの)次回の更新で。

真が来ないから珠恵さんも来ない。だから、葉子が派遣されたのか(大海さんにより?)
数週間の間が空いての再会。うん。これがいっぱいいっぱいの二人・・・?
チェザパパと契約内容の確認? これはまた未知の世界への入り口なのですかね。
真がこの入り口を本当に通っていくかどうかは不明ですが。
美和ちゃんの、英語は度胸ってところが良いですね。

珠恵さんのお礼、恩返し(?)これが次世代へとまたつながっていくのですね・・・
この場面をみたので、その場面をみるとき、また震えそうです。先の話ね。
ああ、和尚さん・・・生き切ったところが・・・LOVEです・・・

これからいろいろな場面でのさよならなのかな。
真のことだからスパスパとは切れないのでしょうね。
まだまだじっくりと追いかけます。

けい #- | URL | 2016/04/29 14:20 [edit]


夕さん、ありがとうございます(^^)

すっかりコメ返が遅くなってすみません。職場の引っ越しで修羅場っていました。なによりも仕事場まで遠くなっちゃって、てんてこ舞い中です。仕事場は今まで町から離れていたのに、都会に移動しちゃって、何よりも渋滞を避けて朝早くなるし、多分夜は遅くなるし、散々です(;_:)
なんて言い訳はさておき(@_@)

はい、美和はふっかけましたね(#^.^#) さすがです。でも、夕さん、美和をよく分かってくださっている(^^) そう、すぐに2倍でもいいよって言ってもらったから「しまった!」と思っていたかも。でも、きっと「ところで、ボーナスって知ってます? はずんでくださいね」とか切り返しているかもしれません(^^)>
そして、真の方は、もう引っ張られていったって感じですが、きっと心の中では「ありがとう、チェザーレおじさん。本当はそう言ってくれるの、待ってたんだ」(涙目)って感じだったりして……まぁ、本当に困った人で。今ふと思ったのですけれど、23でさえ、ちゃんと言ったのに(言い訳ありだけど。まぁ、あれは24に感謝するべきかもしれませんね)、この人ったら自分からは言えないのね。それでも、本人は「いや、俺、9年も前に言ったのに」とか言い張ってるんですよ。でも世間が求めていたのは実は「駆け落ち」だったのに^^;
でも事務所としては有難いですよね。私が社長なら、左うちわで、チェザーレから「そろそろ返そうか?」って電話が来ても、「いや、もう少しそちらで……」とか言いたくなるわぁ。

珠恵は出来過ぎていますか……う~む。私のイメージでは「男は結局のところ信用ならん」とどこかで思っているのかも。いや、竹流のことは本気で愛していると思うけれど、どこかで「この男は自分のものじゃない」とも思っていて(真のことではなくて、立場という意味で)、それなら自分は自分の生涯をかけた仕事があるんだし、それは祇園にいなければならなくて。会いたくなったら来てという立場の方が強いってのも分かってるんですよね。いや、これは相手が本気で自分に惚れてて、しかもこの男は一度契った相手は見捨てない、という確信もあったと思うのですよね。う~ん、分別がありすぎて損をしている、かぁ。
あとは、祇園という町をしばらく歩いてみたら、その雰囲気が分かるかも。私の大好きな「京都殺人案内」で音川刑事が祇園の町で証言を取ろうとしたら、延々と回り道をさせられて、結局何の証言も得られないまま元のところに戻ってきた(「それでしたら、うちより〇〇はんのほうがお詳しおすえ」なんて言われ続けて)……うちのものは守る。その街の申し子のような珠恵ですから。
> イタリアパパとしては「必要ならこっちも連れて行く用意はある」んでしょうに。
それはそうかも(^^) でもチェザーレのほうが竹流よりも祇園という町を分かっていたかもしれませんね。亀の甲より年の功。
そして、珠恵は真のママ役も引き受けちゃいましたね。うん、でも本当にママになったのは慎一のママ? いや、ママっても、最初からじゃなくて、竹流もといジョルジョが自分が死ぬ前に慎一を京都に連れて行って「この人のことを頼む」と慎一に言ってからなんですね。
> 不思議な関係だけれど、この小説の世界では違和感ないです。
うん。ありがとうございますです。人と人の関係って、必ずしも惚れた腫れたでなくてもいいですもんね。いや、この話では「惚れた」関係だからこそ成立しているのかも。

和尚さん、は、最後の大仕事、やりのけて亡くなられました。
でも大丈夫! 本人が生きていても死んでいても、妖怪遣いってことには変わりはないし、あの世からでも普通に妖怪を使ってるだろうし、いや、自分だってしっかり妖怪としてこの世とあの世を行き来しているかも。
夕さんが使って下さった時も、ちゃんとあの世から出てきてましたよ。あるいは、2代目??
だからこれからもいくらでも使ってやってくださいね(^^)
コメントありがとうございました!!

彩洋→夕さん #nLQskDKw | URL | 2016/05/03 18:32 [edit]


TOM-Fさん、ありがとうございます(^^)

(うぅ、しまった。最後の方まで書いたのに消しちゃった(@_@))
えっと、気を取り直して。TOM-Fさん、コメ返が遅くなってすみません。職場の引っ越しでバタバタしておりました。まだまだ何をどうしたらいいのかよく分からないまま日々が過ぎています。来週から本格稼働できるのかしら?? いや、何より通勤時間が大幅に長くなるのが心配。そんなにかけて通ったことってないなぁ。あ、京都に住んでいる時、一時1時間弱かけて徒歩通勤してたことがあったなぁ。でもその時は道の半ばに飲み屋があって……(#^.^#)
なんてことはともかく、「診断メーカー」、楽しませていただきました。あれは何か、えっと、乱数表的なもの? いや、まるきりの的外れであっても、それはそれであれこれ考えると面白いですよね。あれ? そんな部分もあったかな、みたいな。ためしに有名どころの本のタイトルを入れてみたら、それも結構けちょんけっちょんでしたよ。
それにしてもTOM-Fさん、面白いものを見つけるのがお上手ですよね(#^.^#)

感動の再会、確かにね~、あの二人が「真!」「竹流!」→がしっ! なんて、ないない^^; 真が高校生の時までなら、竹流がおちょくってそんなこともしてみたかったかもしれませんが。あ、でも、その頃真は今よりずっと人間未満なところがあったので、そんなことしたら噛んだり引っ掻いたりしていたかも(マコトじゃないよ^^;)。
今はもう、せいぜい、「おう」「あぁ」くらいでしょうね。言葉なんて……何も言えねぇ、ですよ。(って、それは違うか。現役引退しちゃったけど)。照れくさいというよりも、そんなことできるか!って感じでしょうか。構って欲しいけれど、構われたら引っ掻いちゃう(あれ? それじゃぁ、マコトだな)。
でもこの後、それはそれなりに会話していますから、次々回くらい? かな、お楽しみに(*^_^*)

そして美和ちゃん、極道のヨメ候補、時々突然肝がすわっちゃう。でも、時々びびったりして。それを行ったり来たりです。多分20年くらいたったらすごい姐さんになっていると思うのですが、今は何と言っても女子大生。まだまだおぼこいです。う~ん、やっぱり将来、井出ちゃんは完全に尻に敷かれるなぁ。
で、実のところ、相手がどのくらい大物か、イマイチ分かっていないので、勢いで掴みかかったみたいな感じになっちゃいました。きっと後でしみじみ「えらいこと言っちゃった」とかって青くなっていると思うのです^^; 「危うく、3倍って言うところだった……」?

そして、珠恵ですね。そうなんですよ。この話の場合、女の方がみんな潔いというのか、肝が据わっているというのか。男の方がどうやらうじうじしているみたいです。男はね、なんだかんだ言っても基本的には気が多いというのか、これはもう脳の構造的に仕方がなくて、珠恵はきっと祇園であらゆる一流の男を見ていて、それでも男ってこういう生き物って理解しちゃってて、要するに「信用できない」と思っていたりして^^; でも祇園の町は独特の世界で、私の先輩の奥さんは祇園の人なのですが、そのお母さん=祇園人の言ってることが理解できないとか(ボケているわけではなくて(@_@))。京都人でも「別世界」なんですね。その世界はその世界に住む人にしかわからないんでしょうね、きっと。

そして、和尚さんにもありがとうございます。えぇ、しっかりあの世とこの世、行き来しているようです。そもそも生きている時から妖怪遣い。死んでもきっと変わっていないことでしょう。
多分、閻魔さんと取引したんでしょうね。「もうちょっとしたら私が面倒を見ている者が間違えてこっちに来てしまいそうだから、それまでちょっとあっち(この世)で待たせてもらいましょうかの。用事を済ませたら、そっちへ行きましょうかのぉ」とか言って。で、竹流に命を託して逝っちゃいました。和尚さんの生命力って強すぎるから、十分に蘇生できたのかもしれません!
で、真には茶杓、と???

> ん、次話のこのシーン、なんだろう?
> 新潟あたりに向かう列車の発車シーンかな。ちょっとドラマチックなシーン、楽しみです。
あ~、すみません。このシーンを取り上げたのに、ちょっと入りませんでした^^; 次々回にお楽しみに!!
コメントありがとうございました!!

彩洋→TOM-Fさん #nLQskDKw | URL | 2016/05/03 21:19 [edit]


けいさん、ありがとうございます(^^)

けいさん、コメ返が遅くなってすみません! あぁ、職場は遠い、システムは総入れ替え、その入力にこれから1年間は大変そう、しかも何をするにも場所が分からん、で、えらい目にあっております。そんなこんなで、すっかり遅くなってしまいました。お詫び申し上げます。
それはさておき! けいさんもやってみたったー、ですか。うん、まぁ、結構いい加減なものでも、深読みするとなるほどとか思ったり、いや、それはないだろと思ったり。かなり有名な本のタイトルを入れたら、それもけちょんけちょんだったりして。タイトルの単語をひっかけてあるのか、ただの乱数表なのか……
ま、占いといっしょで、どこでかすることもあるって奴でしょうかね^^;
そう言えば、田島、ってのが登場してましたね(^^) R 18とはよく言ったものだ。あのホラーな純愛に対して……

> 真が来ないから珠恵さんも来ない。だから、葉子が派遣されたのか(大海さんにより?)
いやいや、あのままだと真が復讐に出て行けないので、葉子を派遣しました(^^) だって、他の誰かだったら竹流が拒否しそうだったんですもの。葉子だったら120%安心。何しろ、もしも竹流がふり〇んで歩いていても、気にしないと思うから。色気はないけれど……

> 数週間の間が空いての再会。うん。これがいっぱいいっぱいの二人・・・?
いや、もう、この期に及んで何を話せって言うの? って感じなんでしょうね。この二人にしてみたら、いくら外野が(って誰?)期待しても、「真!」「竹流!」『がしっ!!』って展開は200%、あり得ないというのか……気持ちは十分あっても、できませんよね。せいぜい、真からしてみたら「起き上がった竹流が倒れそうになったから助けた時に、ちょっとだけ相手に触った」程度で……あらら。乙女な展開に。
そして、チェザパパ(やっぱり新しいピザの名前みたい。でもきっと地獄ピザで一口で口の中が燃えちゃうだろうなぁ)と契約しちゃいましたよ。こちら、基本体質がマフィアですから、血の契りですので、一度交わしたらもう逃げられません……どうなるマコト!じゃない、真!(まぁ、この後駆け落ちして……?)
で、英語はきっと、美和ちゃんもあの街で事務所の一員として働いているから、興味津々女子大生としては、ちょっとくらいは英語とか中国語とか勉強したと思うのですが、そんなにぺらぺら~と喋るわけではなく、せいぜい私程度か、と……まぁ聞き取れるけれど、喋れると言えば喋れるけれど、ジョークは通じないし直進型(婉曲なんてできないわ)。という感じだと思われます(^^) そう、勢いですよね!

> 珠恵さんのお礼、恩返し(?)これが次世代へとまたつながっていくのですね・・・
うん(^^) 本当に、慎一は実の父は1歳と少しで死んじゃってるし、実の母も3歳未満で育児放棄(というよりも子供2人抱えては生活できなかった)……真同様、血のつながった家族には恵まれませんでしたが、父→竹流、母→葉子・カタリーナ(竹流、いやジョルジョの幼馴染でヴォルテラの養女になっている女性)・珠恵、と恵まれまくっています。しかも無邪気な小坊主、祇園で愛されまくったでしょうね(^^) 顔パス小坊主。祇園ってそういうところがあるんですよね。
そして、和尚さん。最後の最後まで、できの悪い主役二人の面倒を見てくれました。竹流に至っては、お不動さん発見して修復のお礼に、命のバトンタッチまでしてくれました。いや、きっと和尚さんは「こっちはギリギリまで命を削りそうだからこの命で何とかしてやらんとあかん。こっちはまぁ茶杓で意味を悟れ」的な? 和尚さんの生命力は(ある意味では死生力?)強すぎたので、閻魔さんとも取引完了。見事な陰陽道的蘇生術を施してくれたみたいです。真に対しては、「しっかりやれよ!」って尻を叩いただけだけど^^;
けいさんに気に入って頂けて、和尚さんもほくほくだろうなぁ~

> これからいろいろな場面でのさよならなのかな。
> 真のことだからスパスパとは切れないのでしょうね。
いや、この男、結構薄情かも?? でも、色んな思いはあるようで。そんな思いは次回、新宿ワールドでごらんいただけたらと思います。いつもありがとうございます!! 引き続きあと少し、よろしくお願いします!!

彩洋→けいさん #nLQskDKw | URL | 2016/05/04 07:22 [edit]

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