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コーヒーにスプーン一杯のミステリーを

オリジナル小説ブログです。目指しているのは死体の転がっていないミステリー(たまに転がりますが)。掌編から長編まで、人の心を見つめながら物語を紡いでいます。カテゴリから入ると、小説を始めから読むことができます。巨石紀行や物語談義などの雑記もお楽しみください(^^)

 

[雨182] 終章 結晶(九年前の返事、二十七年前の答え)(1)(軽く18禁) 

そして、終章です。長いので半分に切っています。
前半は一応18禁、かなぁ? それほどでもないかなぁ。何だかよく分からなくなっちゃった。
ここは始章に呼応して、「竹流」ではなく「ジョルジョ」になっています。

「返事なら9年も前にしたよ。あんたが聞くのが遅い」
第38章で真が言っていた「9年前の返事」です。でもこの言葉、ちゃんと届いたのかなぁ? 結局お互いに「はっきり言えよ!」ってことなのですけれど。でもマコトにしたら、じゃない、真にしたら精一杯、ですね。
それにしても、マコト、最近、登場回数おおいなぁ……(にゃん?)

実は2人がこういう関係にあったのは、真の大学入試~その後のイタリア旅行の間のわずか1か月ほどの間の事なのです。本人たちは、その時自分たちは熱病にかかっていたと思っていたんでしょうね。
でも、その後の「身体は求めないけれど、存在を求める」関係の方が深いんですけれどね……
この終章の前半(というより大半?)はそのイタリア旅行の間のこと。

旅の前分は気分良く過ごしていたのですが、ローマに引き戻されちゃってヴォルテラの屋敷に入った途端(捕まっちゃったのね)、竹流はちょっとお酒が過ぎました。真に当たりちらして、真はえらい目にあって。
ジョルジョの方は我に返って「なんてことしちゃったんだ」と思ったら、逃げ出しちゃった(ダメな男なんです)。で、酒場に入り浸っていたら、屋敷から「連れが熱出して寝込んでる」って噂が流れてきて、あわてて迎えに行ってアッシジに逃げたところでした。
どうしても御屋敷にいると荒れちゃうんですね。この頃、ジョルジョは「この家を継ぐのは自分じゃない」と逆らっていましたから。
200px-Giotto_-_Legend_of_St_Francis_-_-15-_-_Sermon_to_the_Birds.jpg
この聖フランチェスコの『小鳥への説教』の絵を見上げながら真が涙を流していたというシーン、竹流がいたたまれなくなるのも仕方ありませんね。そして……鳥つながりの笑えるシーンもあり、まだまだお楽しみいただけるはず?(鳥シーンは次回だけど)

 登場人物などはこちらをご参照ください。
【海に落ちる雨】登場人物



 ずっとここにいてもいい。東京にもローマにも帰らないで、ずっとここに。

 ウンブリアの風が、地球の小さな塵、あるいは宇宙の光をも、空を舞う微粒子に変えて吹きあがってくる。真の言葉はばらばらの光の欠片のように散らばり、風に弄られるようにしてジョルジョ・ヴォルテラの耳に届き、彼の周りを舞った。
 それでも断片を継ぎ合わせるのは、随分と容易なことだった。

 ローマからアッシジに逃げてきたとき、ジョルジョはここまで送ってくれた運転手に、聞かれたら叔父に居場所を知らせてもいい、と言った。ひとつには、彼らをここに連れてきてくれた男は、古くからジョルジョの友人のような存在でもあったが、あくまでも叔父の使用人であり、その男の立場を悪くする権利が自分にはないと思ったからだ。
 そして、もうひとつは、逃避行というにはあまりにも、彼も真も頼りない状態だったからだ。

 ジョルジョは自分の内側で猛り狂っている悪魔、あるいは獣の咆哮を、まだ飼い続け持て余していた。真は、ジョルジョが痛めつけ傷つけてしまった弱った身体に、いつものように扁桃腺の熱が加わって、本当に参ってしまっているのが見た目にも痛々しかった。
 この国にはジョルジョを助けてくれる友人もパトロンもいくらでもいる。だが、それは全て叔父の手掌の上と同じだった。それならいっそ、手掌の上で暴れてやろうと、なけなしの抵抗心で足掻いていたが、その一方で、万が一にも真がこれ以上辛い状況になれば、あっさりと誇りを捨てて縋りにいくしかないと思っていた。

 真がこれほどに参っているとは思わずに、いや、思っていたのかもしれないが、ジョルジョには自分の事すらどうすることもできなかったために、異国の地で病気になって、彼の手しか頼るものがない真の手を離してしまったのだ。何より離してしまった理由こそ、ジョルジョが真を無茶苦茶に傷つけたからであって、そもそも病気のほうにも、もちろん真にも何の罪もない。
 真は、ジョルジョ・ヴォルテラという男がどれほど残忍で容赦のない、自分の手の内にある人間を無為に傷つけ苦しめるような人間であるかを知ってしまったわけだし、日本にいる大和竹流が仮面を被った全く別の人間であったことを理解したはずだった。

 それでも、ジョルジョは自分を止めることができずに、真を、その心の底までも叩きのめすように殴打し、言葉でなじり続け、拒否して気を失うほどになっている身体を犯し続けた。揚げ句の果てに、真には頼る手のないローマの屋敷に一人残して、場末のバールに逃げ込んだ。
 だが、煙と酒の臭いが垂れ込める酒場で、真が熱を出して寝込んでいると聞いたとき、たまらなくなって屋敷に戻り、ただ攫うように連れ出してここまでやって来たのだ。

 真は、アッシジに来てからも熱が下がりきらず、いつも三日程度で下がるはずの高熱と、今回ばかりはほとんど一週間近くも闘ったことになる。慣れない国を旅していた疲れもあったのだろうが、何よりジョルジョが真の身体をいたぶり尽くしたからに違いなかった。今朝になって漸く下がった体温は、それでもこの一週間で真をすっかり見るも無残にやせ衰えさせてしまった。
 それなのに、こいつは何を言ったのか、と思った。

 まだ優しい言葉のひとつを掛けてやったわけでもなかった。真を苦しめたことについて、謝罪をしたわけでもなかった。
 ただ、調理室を借りて、あまりのシンプルかつ薄味な料理を信じられないという顔で見ている馴染みのシェフの前で、卵と蓬蓮草の粥を作り、朝方にやっとまともな水分をとった身体を抱き起こして、何とか食べさせただけだった。
 少し外を歩きたいというので、サンフランチェスコ大聖堂に連れて行き、随分長い時間、礼拝堂に座っていた。真が周囲の壁画を見回し、興味を示したようにふらりと立ち上がったので、聖フランチェスコの物語を聞かせてやった。

 聖フランチェスコが説教をすると、小鳥や獣たちが集まってきて、その説教が終わるまで、一羽の鳥、一頭の獣さえもその場を立ち去ることがなかった、という逸話を聞かせたとき、ふと傍らで立ちすくむ真の横顔を見て、ジョルジョは震えた。
 真は、高い聖堂の窓から射し込む光の中で、聖人が鳥や動物たちに語りかける姿を見つめて、ただ涙を流していた。
 微かに茶色のかかった髪は光にけぶるように溶け込み、頬には光の色が宿り、目はいつもより遥かに碧が深く沈んで、強い光に影を添えていた。

 その貴い横顔を見つめていることが怖くなり、そっと傍を離れると、真は急に我に返ったように、あるいは子どもが母親の姿を見失うまいと必死になっているかのように、ジョルジョの後ろをついてきた。本当ならその病み上がりの身体を支えてやって歩いてもいいはずの長い距離、古いアッシジの町の石畳を歩きながら、ジョルジョは本当にたまにしか真を振り返らなかった。
 真の顔を、まともに見ることはできないと思っていた。

 そして今、あの高い空から吹き降ろす風を受けながら、ジョルジョは、もしかして今日始めて真が口を開いたのではなかったか、と思いながら、何かを確かめるようにウンブリアの田園から真のほうへ視線を移した。
 真は遠く、どこか彼方を見つめたまま、静かに彼の傍らで小さな呼吸を繰り返している。
 ジョルジョはやがて、辛そうに座り込んだままの真の脇に座り、暫くの間は何も言わず何もせず、ただ風の向こうで煌めいている遥か彼方の緑の大地を見つめていた。

 身体に地球の鼓動がそのまま伝わってくる。
 真の言葉は地球の重力に引っ張られて、核の深いところにまで沈みこみ、今また地球の鼓動としてジョルジョのもとへ戻ってきたのだ。
 静かに、静かに、しかし魂の奥深くから湧き上がってくる想いはジョルジョを完全に満たし、そして、これまでに全く感じたことのない種類の、あり得ないほどの幸福にジョルジョを、まさに今、突き落とした。

 帰ろう、とジョルジョは言った。このままここに座っていることなどできそうになかった。
 真は黙って立ち上がった。その病み上がりのふらつく身体をジョルジョは半分抱きかかえるようにして、古い町の全く反対の端にあるホテルまで戻る。道すがら、もしかしてすれ違う人々には、自分たちがもう肌を合わせているようにさえ見えているかもしれないとジョルジョは考えていた。
 まるでもつれ合うようにホテルに戻り、それでも幾らかの理性は残っていたのかもしれないが、先にレストランに入り食事を注文したものの、シャンパンを少し飲んだだけで、結局食事はほとんど口に入らないままだった。

 真は今朝下がったばかりの熱と、それ以前にジョルジョが身体中につけてしまった傷のせいで、いつもの半分くらいの体重と年齢しか持たないくらいにやつれて見え、シャンパンを少しだけ口にすると、すっかり回ってしまったのか、また熱がぶり返したように頬を赤くした。
 真が病み上がりの半病人になってしまっているのは、ほとんど全てジョルジョの責任だったに違いないのだが、今のジョルジョには、広い心でその回復を待ち、優しく介抱してやるだけの余裕は全くといっていいほどなかった。

 お口に合いませんか、と心配する顔馴染みの従業員に、そうじゃないんだと説明し謝って、料理にはほとんど手をつけないまま、ジョルジョは最上階のスィートルームに真を連れて戻った。
 部屋の扉が閉まるより早くに、ジョルジョは真を抱き締めた。真の身体はこの世から消えそうなほどか細く思えたのに、こうして強く抱き締めてみると、その内側に確かに鋼のようなしなやかさを感じた。

 真はいつでも死の気配を背負いながら、同時に、明らかに迸るような命の泉をその内側に湧き出させていた。
 それはあらゆる生物が持っている螺旋の根源のようなものだった。その螺旋には、複製し自らの生命を永遠の先へと延ばす宿命と共に、個体としての体は必ず滅するという必然が記されている。
 それはただそれだけのことなのだ。生命を紡ぎ出すことも、必然に基づき生命を手放すことも、全てそれだけのことなのだ。一体、これまでの長い進化の旅の中で、その必然から逃れ得た生命が、ひとつとしてあっただろうか。

 だが、遺伝子の奥深くには、ただひとつの細胞であったときの古い記憶が、明らかに残っている。人間の脳の中にも、恐竜の時代の静かな欲望がまだ眠っている。
 ジョルジョは、その生命への欲望、存在すること自体への欲望を自分の腕の中に確かめ、すでに崩れた城壁の上から耐え続けた、身体の深いところから突きあがってくるような熱情に、今はもう身を委ねるしかなく、貪るように真の唇を求めた。
 真は震えていたような気がするが、本当はジョルジョのほうが震えていた。

 着ているものを脱ぐ時間さえもどかしく、ベッドのカバーをめくる時間さえ勿体なかった。必要最低限の肌を露出すると、頭を強く抱き締め、何の準備もせずに、押さえつけるようにして身体を繋げた。
 真は短く鋭い悲鳴を上げ、それから長い間息を止めていた。

 あまりの痛みときつさにおかしくなりそうだったのは、真だけではなく、ジョルジョも同じだった。それでもジョルジョは無茶苦茶に真の身体の中を擦った。記憶している限りでは、あれほどに早くに達してしまったことなどなかった。真はジョルジョが達するとほとんど同時に、身体の芯から壊れるような悲鳴を上げて、まるで置いていかれることに恐怖を感じでもしているかのように、ジョルジョを締め付けて自分も狂ったように昇り詰めた。

 その後で、漸くジョルジョの頭は幾らか興奮から冷め、彼は繋がったまま真の上着、シャツを脱がせて、自分も同じように全て脱ぎ捨てた。器用にベッドカバーを外して、シーツの下に潜り込むと、真が息を吹き返したような顔でジョルジョを見つめていた。
 真の目は、不思議な色合いを湛えていた。いつもジョルジョが耐え難い思いに駆られる、誘うような目でもなく、勉強やスポーツを教えてやっていた時に見せていた、挑むような目でもなく、たまに見せる素直な、まったく無垢な子どものような目でもなかった。
 ただ静かで、澄んでいて、深く穏やかな、それでいて激しい情熱と欲望を秘めた目だった。

 あんたのものだよ、と耳元で囁かれているような気がした。
 きついか、と聞くと真は首を横に振った。
 それからは時間をかけてゆっくりと愛した。ずっと緩やかな絶頂を味わい続けていた。一晩中、身体を繋いで、飽くこともなくキスを繰り返していた。腹の深いところだけではなく、唇も舌も、口の中の粘膜のひとつひとつも、もうどこまでが自分か相手かさえ分からなくなった。

 真はジョルジョの腕の中で喘ぎ、泣き出し、時々狂ったように叫び、息を荒げ、そしてまたしばしば気を失い、それでも一瞬たりとも離れるのが辛いというように、ジョルジョにしがみついていた。肌のどの部分も、できれば離れていたくない、その場所だけでなく、唇も目も腕も手も、足の全ての肌をもぴったりと合わせて、隙間なく埋め尽くしたいと願っているようだった。

 アドリア海の波の上で求め合った時は切なく苦しく、どこかがむしゃらで、希望もなかったが絶望もなかった。ただ愛しく、ジョルジョは自分自身の思いでいっぱいだった。ローマでは、ジョルジョは狂ったように真を傷めつけ、痛めつけることで真の感情を確かめようとした。最後には真は、苦痛のあまりにほとんどずっと失神していた。誰かがこの身体に触れる前に、壊してしまいたかった。
 そして今、また別の想いが湧き上がって、止めることのできない、苦しいほどに強い感情に焼かれていた。

 それでもできる限り優しく抱こうと考えていた。何度も大丈夫かと尋ねた。真が目を開けてジョルジョを見つめ、大丈夫、と答えると、それで安心してさらに深く身体を揺さぶった。
 真は唇を噛み締め、泣き始める。ジョルジョは自分も涙を流しながら、このまま一緒に死のうと思った。
 ローマにも、東京にも帰る必要などなかった。お前の言うように、このままここでこうして地球の塵に、あるいは海の雫になるまで、ずっとこのままでいよう、とジョルジョが囁くと、真は意識を取り戻したようにジョルジョを見つめ、背中に腕を回してきた。

 あの夜、一時として離れていた記憶はなかった。時々、ジョルジョは真の頬を撫で、その涙を唇で掬い、またもっと強く真を抱き締めた。
 どうして泣いてるんだ、と真は尋ねた。
 笑ってるんだよ、と彼は答える。
 どうして笑ってるの、と真は重ねて尋ねた。

 セックスなんて数千回もしている気がするのに、したくてたまらなくて食事どころか酒まで咽喉を通らなかったことなんて片手にも満たない回数で、そのうち二度までも相手がお前だな、と思ったんだよ。それに、セックスをしながら死にたいなんて思ったのは生まれて初めてだ。そうしたら、不意に、おじいちゃんが頭の中に出てきた。おじいちゃんにこの事が知れたら、俺はおじいちゃんに猟銃で撃ち殺されるかな、って思ったんだ。

 それなら一緒に、一発の弾丸で撃ち抜かれたい、と真は呟いた。でも、多分おじいちゃんは。
 真は言葉を切ってジョルジョに抱きつき、唇を求めてきた。
 本当に辛くないか、とジョルジョは尋ねた。真は答えない。
 医者には釘をさされてたんだけどな、お前はあの子をやり殺す気かって。そうだって言っといてやればよかったな。
 つけあがるから、優しくしたら駄目だって言われたよ。
 ジョルジョは思わず苦笑いをした。いつでもあのヴォルテラのお抱え医師は辛辣で、全く遠慮もせずにずけずけと本当のことを言う。

 キスひとつだけで身体中が痺れるほどに感じるのも初めてだった。ジョルジョはいつでも女たちをいい気持ちにさせてやりたいと思いながらキスをしていたが、自分のほうが気持ちよくてどうにかなりそうな経験など初めてだった。ただ自分のほうがもっと気持ちよくなりたくて、ずっとキスを続けた。繋がったままで身体を擦り付けあうようにしながら、唇も舌も真の口の中を弄り、しばらくするとどこまでが自分の唇か、舌か、全く分からなくなってしまった。
 もちろん、それは幻想であって、全くの単細胞ではないのだから、どれほど奥深くにまでこの身体を沈めても、決してひとつになどなれはしない。だからこそもっと分からなくなって、そのまま意識も戻らなくなってしまいたいと願った。

(つづく)





後半、いよいよ本当のラストです。
名残惜しいような、ほっとしたような。

<次回予告>
「お前」
 呆れたようにジョルジョは真に話しかけ、まだひっくり返ったままの真を助け起こした。
「猿でももうちょっとましなことを考えるぞ。あんなとこによじ登れるとでも思ったのか。走っている裸馬に飛び乗れるくらいだから、お前の反射神経が猿並だってのは認めるけどな、馬の背中から落ちるのとは訳が違う。この下は城壁の断崖絶壁のようなもので、羽根でもついていない限りは、落ちたら間違いなく天国だ。このやかましいチビがあそこから落ちてくるよりもずっと悲惨だ。だいたい、普通、人間という種は、もうちょっと頭を使うものだ」

(ん? 何の話? 鳥の話ですね?)
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Category: ☂海に落ちる雨 第5節

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コメント


うん

9年前の回想ですよね。
このあたりは読むのが辛いほどこの二人の関係がもどかしくて、ジョルジョばかやろうって、思ってたことを思い出します。
真は本当に哀れで不憫に映るのですが、本当のところ、真はそれでも日本に入る時よりも竹流を近く感じて、嬉しかったのでしょうね。
竹流、いやジョルジョの気持ちも真の気持ちも分かるから、今読み直してもやっぱり辛いなあ~(Sな私が辛いんだからこれは文学なのです><)←どういう理論
さあ、あれから本当にいろいろあってのローマ行き。
2人にどんな変化がみられるのか、それも楽しみです。
ここで大団円にならないのは分かってるから、そんな意味でも興味津々です^^
真はあの時からちゃんと真だけど、ジョルジョはずいぶん成長したと思うから。
期待半分、……不安半分。

lime #GCA3nAmE | URL | 2016/05/20 06:51 [edit]


うんうん

始章と終章とでペアなんですね。
ここ・・・東京とか、ローマとか、どこかっていう地名のあるところではなく、
ここ・・・それは、ここ、だよね、と一人フムフムしています(個人的イミフ)

泣いているが笑っている。これにどうしての答えはないのですよね。
真がジョルジョに身を任せているのか、ジョルジョが真に身を任せているのか、
いやこれは身の話ではなく心のお話。しみ入ります~。

けい #- | URL | 2016/05/20 13:20 [edit]


うんうんうん

更新、お疲れ様です。

九年前の真の答え、あのシーンは美しいですね。いわゆる「きらきら」シーンですよね。さすがだなぁと感心することしきり。
逃避行、あるいは、失楽園? とにかく、この九年前の出来事は、美しくて残酷な恋そのものという感じがします。

それにしても、ジョルジョと真、あそこからえらい遠回りをしましたね。このあとに「清明の雪」があって、このお話があって、となるわけですよね。
もう、あのままアッシジからローマに戻っちゃえばよかったのに。あ、それじゃあ、小説にならないか(笑)

そして、いよいよ次話が最終回なんですね。
予告だけでは、どういうお話で、どういう結末になるのか、読めません。
大海彩洋さんが、どこに連れて行ってくれるのか、楽しみにお待ちします。

TOM-F #V5TnqLKM | URL | 2016/05/21 00:27 [edit]


そうか

こんばんは。

う〜む、アッシジの聖フランチェスコですか。
まさに「無私の愛」の象徴じゃないですか。
(前回のコメの話を考えると、よけいズンと来ます)
これは(当然わかっているだろう)竹流には痛いだろうな。
究極のエゴイズムの仕打ちのあとに、たぶん日本人だから真はその概念を持って絵を見ているわけじゃないだろうけれど、それ見て泣かれたらこたえますよね。

でも、ここまで濃密な関係で、ほとんど心中するも同然のつもりでいたのに、「関係ないよ」的に振る舞われてしまったら、そりゃ真はおかしくなってしまいますよね。

それでも、これだけの遠回りをしつつ、ようやく一つの言葉が出てきたのだから、もう迷わないでほしいなと切に願います。

いよいよ最終回、心してお待ちしています。

八少女 夕 #9yMhI49k | URL | 2016/05/21 05:15 [edit]


limeさん、ありがとうございます(^^)

はい。9年前の回想です。ここにきて何でいきなり9年前? と思われたかもしれませんが……実はこの部分(真側からは以前出したのですが)、竹流側からの話は初めてなのです。今回ここにこの話が出てきたのは、真が「返事なら9年も前にしたよ」と言ったからでもあるのですが、実はいくつかのシーンのシンクロのためでした。暗く重い現実から扉を開けて出ていく、というイメージ、真が37-38章辺りで経験した「扉を開ける」「草を掻き分けたら突然途切れて明るくなった」というイメージの原型が9年前にあったという、そういう話で……(う、解説すると、つまんないなぁ)
根底にはこの9年前のジョルジョの心情があって、そして今も続いているということなのかもしれないなぁと思います。基本は「つかず離れず」? じゃなくて、別に寝なくてもイチャイチャしなくても、もしかして離れても、それでもいい、どこかで繋がっていれば、というようなそんな感じ? う~ん、なんかクサい流行歌のようだなぁ。
でも、この終章の一番のポイントは次回・最終回の短いラストシーンだったりして(真も竹流も出てこないけど)。

> このあたりは読むのが辛いほどこの二人の関係がもどかしくて、ジョルジョばかやろうって、思ってたことを思い出します。
> 真は本当に哀れで不憫に映るのですが、本当のところ、真はそれでも日本に入る時よりも竹流を近く感じて、嬉しかったのでしょうね。
そうそう、真って「どんなにダメな親でも、親は親だから、躾だと言って叩かれても殺されかかっても、親しか頼ることができない子ども」の状態なのですよね。竹流の方はそのダメ親でもあるけれど、一方ではものすごく理想的な親の面も持っていて、この複雑さをlimeさんが読み取ってくださっていたのですね! だからジョルジョのばかやろう……^^;
思いが深いから、離れていたほうがいい、というのがこのイタリア旅行の後の竹流の気持ちだったのですけれど、距離と気持ちはまさに反比例していたかもしれません。もどかしい……が昂じて、次作で語られる「真が崖から落ちた」真実の暴露?になるのですけれど……

> 竹流、いやジョルジョの気持ちも真の気持ちも分かるから、今読み直してもやっぱり辛いなあ~(Sな私が辛いんだからこれは文学なのです><)←どういう理論
うぅ。辛い話ですみません。そうそう、竹流が一番から回っていますよね。竹流って本当に可愛そうなくらい悩んで足掻いています。表面上はクールでスマートな人なのに。でもそのギャップがちょっと愛しい(そう言って苛めているとは、ひどい……)

> さあ、あれから本当にいろいろあってのローマ行き。
> 2人にどんな変化がみられるのか、それも楽しみです。
あ、ここ実は、短編で繋ぐ予定なんです。次作自体は真の結婚後に飛んでしまうので、詳しい内容は書くかもしれないし、書かないかもしれないし。そうそう、limeさんが仰ってくださっているように、作者もちょっと辛い展開もあるので……素通りしようとしている^^;
でも次作の二人の関係を見ていただいたら、色んなニュアンスが飛び出してくると思います。次作、実はまだ途中までしか書きあがっていないので、いつお目にかかるか分からないのですが、う~、その間に他の短編をみんな終わらせる予定です!

> 真はあの時からちゃんと真だけど、ジョルジョはずいぶん成長したと思うから。
> 期待半分、……不安半分。
そうそう、真はあんまり成長しないけど(どこまで行っても野生の子)、ジョルジョは「答えを求め続ける」というのが彼の人物イメージのコンセプトなので、成長したり停滞したり、乗り越えたり落ちたり、いろいろやります? しかも人生の後半は、真の息子との葛藤が待っているし。いや~、落ち着くところのない人生だったと思いますが、それもこれも作者の竹流への愛情ということで? 真はね、そう、limeさんの仰る通り、あの時から(ずっといつまでも)ちゃんと真なんですよ。
次回最終話、ここまでお付き合いいただいて、本当に感謝カンゲキです。
あとちょっと、我慢して付き合ってやってください(^^)
コメントありがとうございました!!

彩洋→limeさん #nLQskDKw | URL | 2016/05/21 09:21 [edit]


けいさん、ありがとうございます(^^)

> 始章と終章とでペアなんですね。
おお、はい、そうなのです。この話、実は第5節をほとんど書きあがってから始章をつけ足したので(友人のアドバイスにより……二人の関係がもっとよく分かるように、幼少期の話を描きなさい、と)、始章だけだと座りが悪くて、終章を独立させたのです。
物語の時系列は一応竹流のあの告白で終わっているとして、竹流と真にとっての「始まり」についてはアッシジのあのシーンを書かなくちゃ、というので終章に聖フランチェスコ大聖堂のシーンが出てきて、そして、終章の最後は別の「始まり」なのか「終わり」なのか、神の声が聞こえるはず……^^; えっと、これは、もう次回読んでいただいて、「え~?」と思っていただけたら、ちょっと嬉しい。って、大したことはないのですけれ(あ、ご都合主義的展開はありませんので、単に、え~? ひどい(@_@)!だったりして)。
でもこれでちょっと座りはよくなったかな、と思っています。

> ここ・・・東京とか、ローマとか、どこかっていう地名のあるところではなく、
> ここ・・・それは、ここ、だよね、と一人フムフムしています(個人的イミフ)
うん。そう、「ここ」なんですよ。ここって、どこというのではなくて、「ここ」なんですよね。真も言葉足らずの割には上手く言ったものでした(ほんと?)。この言葉は、きっとジョルジョにとってはすごく大事な言葉で、だから、賢二に「教えられないけど、極上の告白を聞いた」と言ってて……なんだよ、まるでインタビューで聞かれて「プロポーズの言葉は教えない」とか言ってる芸能人みたいじゃないか! でも、まぁ、他の人が聞いてもあんまり意味が分からん、という気もするし。

> 泣いているが笑っている。これにどうしての答えはないのですよね。
お。ここに引っかかってくださってありがとうございます。そうそう、この短い地の文の会話、ちょっと可愛いでしょ。真は「?」で聞いているけれど、竹流は「聞くなよ」だったと思うのですが……まぁ、一応訳の分からない答えを返しています。
じいちゃんに殺されちゃうかも! って、なんか急に現実に帰っているみたいですけれど、でもそのじいちゃんに見守られている現実も知っていて。いや、竹流は、相川家のみんなに自分が家族みたいに大事にされていることを知っていますから、こんな「ふたりであわよくば駆け落ち!」なんてちょっと究極なシーンでも、ふとおじいちゃんを思い出したりしているのです。竹流とじいちゃん、自他ともに認める親友ですから。
で、聞いたものの、「今ここで、なんでじいちゃん?」と頭の中が「?」の真です。その心は「じいちゃんは怒らないよ!」でしょうね。だって、「わしは真のことはあんた(竹流)にやったと思っとる」って言ってたじゃん!(嫁に出した?)

> 真がジョルジョに身を任せているのか、ジョルジョが真に身を任せているのか、
> いやこれは身の話ではなく心のお話。しみ入ります~。
あ、ありがとうございます! はい。読み返してみたら、あんまり18の禁っぽくなかった。でも気恥ずかしいから18の禁ですね。そうそう、身じゃなくて、心の話でした。なんて言うのか、心を重ねたいから必死で身を重ねている、という状況でした。
でも次回は鳥の話!? あと1話、お付き合いくださいませ。
いつもありがとうございます!!

彩洋→けいさん #nLQskDKw | URL | 2016/05/21 09:39 [edit]


TOM-Fさん、ありがとうございます(^^)

> 九年前の真の答え、あのシーンは美しいですね。いわゆる「きらきら」シーンですよね。さすがだなぁと感心することしきり。
> 逃避行、あるいは、失楽園? とにかく、この九年前の出来事は、美しくて残酷な恋そのものという感じがします。
うお! そうですか! ありがとうございます!!
いや、こちらのシーンは、確かにキラキラですけれど、そこに向かって書いたというよりは、2人の関係の根底みたいなところだったので、キラキラしているのか、岩盤みたいなものなのか、なんだか扱いの微妙なシーンでした。でも有難いです。あのシーン、実は、イメージの根源はまさにアッシジのあの場所(ちょうど聖フランチェスコ大聖堂からは対極の位置にある、街のはずれ)から見下ろしたウンブリアの田園風景を見た時に湧いて出たものなのです。そして、もうひとつ、花郁悠紀子さんの漫画で、姉が腹違いの妹を金沢に訪ねていって、その妹が高台で町を指さして姉に見せるシーンがあって、そのシーンが見事に重なったのです。
でもこれ、何で男女の美しい恋愛じゃなかったのかしら? う~ん。ま、いいか。いや、でもほんとに失楽園ってのは言い得て妙ですね。まさに竹流はそう思っていただろうなぁと思いますし、例の小説で男女が死を選んだみたいに、そうなってもいいと思っていたのは事実でしょうし。でも実は真って、死に一番近いけれど、生にも近いので、ここでは死ねない!? ジョルジョの方は「こんなことしちゃったよ、神様、ごめんなさい」ってのがどこかにはあったでしょうし。う~む、失楽園……(噛みしめる)

> それにしても、ジョルジョと真、あそこからえらい遠回りをしましたね。このあとに「清明の雪」があって、このお話があって、となるわけですよね。
> もう、あのままアッシジからローマに戻っちゃえばよかったのに。あ、それじゃあ、小説にならないか(笑)
あはは。そうそう、恋愛小説の基本、それはぐるぐる?? 本当の気持ちに気が付くまでには遠回りするんですよ。そして障害がある方がいい、みたいな。
多分真の方は「いつでも何でもOK」だったと思うのです。でもジョルジョは「神様、ごめんなさい!」からどうしても抜け出せない面もあって……三つ子の魂百まで、です。心のどこかでは「罪を犯している」意識があったのですね。で、時々、それは残念なことに真への憎しみの気持ちにすり替わることもあって……遠回りせざるを得なかったし、実は、彼の人生のあいだ、ずっと遠回りし続けていたかもしれません。真も亡くなって、自分も死ぬという時になって初めて、微かに何かが分かった、のかも。

> 予告だけでは、どういうお話で、どういう結末になるのか、読めません。
> 大海彩洋さんが、どこに連れて行ってくれるのか、楽しみにお待ちします。
うわ、やっぱり前宣伝倒れかも! とドキドキしています。
予告は……ちょっとしたお笑いシーンでして。この最終話でその鳥のシーンってどゆこと? って言われそう。でも最後の最後の短いシーンで、ちょっとだけ「え~、そういうことか!」ってのが出てきて、きっと皆さんはこう思って下さるはず。
真も竹流も、ちょろいもの(=小物)だなぁ。
あんまり言い過ぎて期待倒れだと申し訳ないので、とりあえず、最後まで読んでくださいね! で終わることにします。
あと1話、よろしくお願いします!
コメントありがとうございました!!

彩洋→TOM-Fさん #nLQskDKw | URL | 2016/05/21 11:12 [edit]


夕さん、ありがとうございます(^^)

> う〜む、アッシジの聖フランチェスコですか。
> まさに「無私の愛」の象徴じゃないですか。
う~、本当にそうですよね。このお話の中で、彼らが「もしかして愛し合うかもしれないし、憎しみ合うかもしれないし、とんでもないことになるかもしれないけれど、どうやら離れられない」と自覚した場所がアッシジってのは、夕さんの仰る通り、象徴的かもしれません。無私であり、どこまでもエゴイズムであり、求めても求めても手に入らないものみたいで。
実はこのシーンをアッシジに定めた時、まだアッシジに行ったことはなかったのです。でもアッシジだ、と決めていて、行ってからシーンその物のイメージが降ってわいてきて、やっぱいここしかない!と思ったのでした。ホテルも、私が泊まったホテルのイメージですし。これがヴァチカンだとお話になりませんよね^^;
真は「無私」だけど、「無私」の意味がちょっと違うかもしれなくて、「自在」「自然(じねん)」という感じ。あるがままなので、生命としてあるがままに無私。竹流は無私であろうと努力して(させられて)その本質まで無私になりつつある人だけれど、その裏には何かが溜まっちゃうって感じかも……真の無私は一方向的に竹流に向かっていて、だからこそ竹流はいたたまれませんよね。うん、本当だ。

> でも、ここまで濃密な関係で、ほとんど心中するも同然のつもりでいたのに、「関係ないよ」的に振る舞われてしまったら、そりゃ真はおかしくなってしまいますよね。
ほんとにね~。その時真はまだ若かったし、もう思い切り心中するつもりだったのに、着地したら地面が無かった!みたいな。
竹流は竹流で身を切る想いだったと思いますが、真には言えないですよね。あくまでも論理的に、理詰めで考えちゃった。このままこの関係に溺れたら、自分にも真にも未来はない、人としてちゃんと生きていく(社会的にちゃんと生きていく)ためには何をしなければならないか、俺はあくまでもこいつの教育係であって、親としても教師としてもちゃんとしてやらなければならない、あれこれあれこれ、云々。ってな感じで考えちゃって、成田で手を離しちゃった。
これが男女の恋愛だったら、もう少しすんなり行ったんでしょうね。少なくとも、ロレンツォと詩織には、一族の因縁?と身分違いって問題はあっても、究極の「(生物学的に)自分たちがくっつくのは何だか変」って感覚はなかったでしょうから。しかも、今みたいに比較的恋愛対象には寛容な時代じゃなかったし。

> それでも、これだけの遠回りをしつつ、ようやく一つの言葉が出てきたのだから、もう迷わないでほしいなと切に願います。
や~、ほんとに、言った言った! 言ったけど……^^; 迷ってはいないし、心も決まっているけれど、どう表現するかについてはまだまだ悩むんですよね。
「大きな花を咲かせすぎた」んですね。あ、それはこの小説自体にも言えるなぁ。前宣伝デカすぎ? 反省しています。

> いよいよ最終回、心してお待ちしています。
わぁ、ご満足いただけるかどうか、やっぱり不安です(@_@)
でも、最後の最後、やっぱり、真と竹流じゃ役不足だったよね、って思ってもらえてご納得いただけると成功、ということにしたいです。あと1話、よろしくお願いいたします!
コメントありがとうございました!!

彩洋→夕さん #nLQskDKw | URL | 2016/05/21 11:28 [edit]

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