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コーヒーにスプーン一杯のミステリーを

オリジナル小説ブログです。目指しているのは死体の転がっていないミステリー(たまに転がりますが)。掌編から長編まで、人の心を見つめながら物語を紡いでいます。カテゴリから入ると、小説を始めから読むことができます。巨石紀行や物語談義などの雑記もお楽しみください(^^)

 

【石紀行】42.福島飯野町・UFOの里の巨石(3)~飯野町の聖域・岩塚~ 

ご無沙汰しております、【石紀行】の再開です。
記事が遅れ遅れになっていましたが、その間に石を巡る旅だけは続いておりました。身近な石も巡らなければ、と兵庫県内の巨石を見て、その後は出張とボランティアで東北に行く機会があったので、併せて福島巨石巡りリベンジと、その巨石があることで「岩手」という県名になったという岩手県の巨石巡り、そして短い夏休み(といっても秋だけど)の岡山・広島巨石巡り、でした。
2016年1月 兵庫西宮:北山公園巨石群~甲山四国八十八ヵ所(甲山石仏)
2016年2月 兵庫淡路島:伊弉諾神宮~一宮町岩上神社~山王神社~先山千光寺~先山岩戸神社~三熊山八王子神社
2016年3月 福島巨石巡りリベンジ:飯野町再訪~夫婦岩・岩塚・赤岩・豊作岩・くじら石・方位石~
2016年3月 岩手遠野:呼ばれ石~続石~金勢様~羽黒岩~五百羅漢
2016年4月 岩手盛岡:石割桜~三ツ石神社~櫻山神社・烏帽子岩
2016年11月 岡山・広島石巡り:岡山総社・石畳神社~岡山玉野・玉比咩神社~広島宮島・弥山巨石群~広島庄原・日本ピラミッド葦嶽山と鬼叫山巨石群~岡山総社・最上稲荷の題目岩・八畳岩~岡山総社・岩倉神社
防備録代わりに書き出してみたら大変なことになっている! 
じわじわと参りましょう。
福島の巨石をご紹介していたところで止まっていたので、訪問順ではありませんが、2016年3月の飯野町からスタートです。


2015年に一度訪れた福島県飯野町で見残した巨石たちに会うため、2016年3月、飯野町を再訪しました。
飯野町には『巨石探訪』という冊子が発行されるくらい巨石が多いので、すべてを観て歩くにはかなりの時間を要するようです(巨石マップには32の石が載っている)。でも気になる石がまだ残っていて、なんだか呼ばれているような気もしたので、再訪させていただきました。
でも、今回改めて行ってみてわかったのですが、震災の影響でとても手を入れられない場所もあるようで、道なき道には慣れてきた私たちでも、草刈り機や電動のこぎりを持ってこない限りは近づけないとわかった場所が多くありました。巨石ファンとしては少し残念でもありますが、草の中に埋もれている巨石もまた別の顔を見せてくれるのです。
以前、山登りを趣味としておられる福島県の某地域の方のブログを拝見していたら、ご自身で放射線量を測りながら歩いておられて、ここは大丈夫、ここはまだ入っちゃダメだ、というような記事がありました。誰も正確な情報をくれないし、大丈夫なのかどうかも分からないから、自ら確かめて情報を発信しているのだと。福島から遠く離れた場所に住む私などは、その方の思いを想像するしかないのですけれど、山や自然を愛する人には辛い事には違いありません。それでも同じく山を愛する人のために情報を発信されているのですね。
では、気を取り直して参りましょう。なんといっても、この魅力的な岩塚の巨石をご紹介しなくてはなりません。
岩塚入り口1
飯野町の巨石は、比較的車道から近い場所にあるのは有り難いのですが、何しろ周囲は田畑に山で、近いとは言え景色に埋もれた岩を発見するのはちょっとだけ大変。「ここから上ってね!」という看板があったりなかったりで、その辺りは「嗅覚」を発揮するしかありません。
たとえば上と下の写真を見てください。
岩塚入り口2
これは道路脇の『岩塚』の看板の近くの景色。もちろん、下の方は道に見えなかったので、こっちかな?と思いながら上の写真の方の少し轍が残った道を徒歩で上がりました。轍があるのは軽トラックくらいは行けるからで、小山の奥にあるいくつかの家屋への抜け道だったようです。
その途中の左手に「岩塚」に上る階段がありました。
岩塚庚申塚1
ここには「足尾山」「猿田彦大神」「山祇神」「己待信心塔」「日吉神社」「三日月供養」「天熊人神祭印」「道主貴い神祭霊馬頭観世音」、さらに岩の割れ目には文殊尊がまつられています。
岩塚庚申塚3
可愛らしい草鞋が吊ってある木の下にも、山のてっぺんには塚がいっぱい。
岩塚庚申塚2
庚申などは宗教というよりも民俗学的な意味を持つものですが、こうして「グローバル」な世界になってみんな共通の神とか仏とかを信じることになったものの、そもそも「信じる」という行為はすごく個人的なことなんですよね。こうしてたくさんの石塚があって、それをここに寄進したたくさんの人たちがいて、そう思いながらこのたくさんの小さな石たちを見ていると、すべてひとつひとつ、別の神様で、小さくても重くて深いものを感じます。
岩塚庚申塚5
200塔ほども庚申塔があるそうです。
岩塚庚申塚4
大きな石もある。割れ目の奥に文殊尊……いらっしゃいました。
岩塚庚申塚6
でも、冊子の説明文には「岩塚は周囲が杉や松の林で囲まれており、まず始めに岩塚の西側の巨石が目の前に迫り、この石の大きさに圧倒されます」と書いてあります。う~ん、そんな巨石は見えないんだけれど。
岩塚庚申塚降りる道
でも、そう言えば、さきほど小さな石塚がいっぱい並んでいたところって……足元はなんとなくでっかい石だったような? ところが、ここからどうしたらいいのか、道らしいものはないし。
すると母が「あの松の倒木の先が気になる!」と言い出したのです。
岩塚巨石降りる
倒木を乗り越えていくと、下の方へ降りていく道がありました。ご覧の通り、木にロープが結わえてあって、これにつかまって降りなければならないような足場ではありますが、下に向かってみます。
岩塚巨石見上げる
途中に小さな祠がありますが、さらにそこから降りていきます。もう下には威圧感さえ覚える迫力ある巨石の姿が見えています。
岩塚巨石降りる3
後から振り返って思いました。上る方じゃなくてよかった……と。そう、実は反対から来ていたら上らなければならなかったのですね。でもここを降りているときはもうそれどころではなくて、ただただ見事な岩肌に感動しておりました。
あぁ、福島の岩に会いに戻ってきた! と思わせてくれる素晴らしい巨石。
岩塚巨石2
少し遠景にしてみても、カメラのフレームに収まりきらないのです。
岩塚巨石見上げる2
後ろを振り返ってみて、ようやく少しカメラのフレームに収まってくれるかな。祠がもうあんなに小さくなっています。
岩塚巨石7
巨石の脇を降りてきて、角から奥を見ると、その奥行きがものすごくて(これも写真だと十分にわかりにくいのですが)、この山が巨石でできていることがよく分かります。
岩塚巨石8
影になっている部分はより迫力があります。この苔むした様子、素晴らしい岩肌、まさにこの飯野町の巨石の中の王者の風格ですね。
岩塚巨石5
降りてきた道は、実は巨石に挟まれていて、下の写真の向かって左側の巨石も地面に埋もれるようになっていますが、相当に巨大な岩です。
岩塚巨石10
道はまだ下へ下っています。少し道幅が広くなってきて、木々の間から見える巨石が少しずつ遠ざかっていきます。それでもまだフレームに収まらない……
岩塚巨石4
道幅が広くなってきてようやく納得したのですが、やっぱりこの道が巨石詣での参道だったようです。車道から道を探していたときには、この道に繋がるような入り口はなかったように思ったのですが……
岩塚巨石3
名残が惜しくて何度も振り返るのですが、本当に圧倒的な岩です。
車道に戻ってみて分かりました。どこに出てきたかというと、冒頭に2つ並べた2枚目の写真の真ん中辺りの黒い辺りにもこって出てきたのです。車道から見たらとてもここに入って行こうとは思わないし、まさかこの先に広い道があったとは……
もっと草を刈っておいたら、巨石への道だと分かるのに? いえいえ、まるで隠された道のようでいいじゃないですか。本当のところは、きっと今は巨石参道の草刈りにまで手が回らない村のご事情もあるのだろうなと思うのですが、中の道はきれいに草や低木が払われていましたし、もしかしたら敢えて入り口を分かりにくくしてあったのかしら? 祈りの場所はひっそりとしているほうが良いかもしれません。
岩塚看板
道に立っている看板です。

飯野町は福島駅からもそう遠くはありません。UFOに出会えるかもしれませんし(!)、もしも訪れる機会がありましたら、是非、会っていただきたいと思うような巨石です。
ここが古代の祈りの中心だと感じるのはもう一つ理由があります。飯野町には巨石はたくさんありますが、千貫森、つまりピラミッドのような形をした山の頂上と南北の直線上に乗るのはここだけなのです。
飯野町地図
地図の黄色星印が千貫森(頂上)、赤色星印が岩塚です。
後日ご紹介する葦嶽山(広島県)も日本ピラミッドと呼ばれる山の1つですが、この千貫森も見事なピラミッド型です。等高線を見たら分かるのですが、きれいな同心円状の山。
千貫森
下は留石公園から見た千貫森ですが、これを見れば、この山が古代には神として崇められていても不思議ではないと思いますよね。その神の山のほぼ真南にあの巨石のある岩塚。ここが祭祀場とされていた可能性は高そうです。
千貫森

次回は、前回、私を受け入れてくれなかった『赤岩』。今回は受け入れてもらえたようですが……
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Category: 石の紀行文(写真つき)

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