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コーヒーにスプーン一杯のミステリーを

オリジナル小説ブログです。目指しているのは死体の転がっていないミステリー(たまに転がりますが)。掌編から長編まで、人の心を見つめながら物語を紡いでいます。カテゴリから入ると、小説を始めから読むことができます。巨石紀行や物語談義などの雑記もお楽しみください(^^)

 

【奇跡を売る店・短編】あの夏至の日、君と 

scribo ergo sumの八少女夕さんの企画、100000Hitのリクエスト「12ヶ月の情景」シリーズで、6月の枠をゲットしました。
6月と言えば、梅雨、紫陽花、ジューンブライドなどと雨の情景が浮かびますが、ここはやはり巨石ファンの大海としては、「巨石ファンの正月」と言われている「夏至」を外せないわと思い、テーマを夏至にさせていただきました。

本当は、以前からこそっと暖めていた「巨石探偵」なるキャラを捻出して、コラボ相手にしてください、というつもりだったのですが、書きかけて何となくしっくりこなくて、結局、『ヴィーナスの溜息』を引っ張り出してきました。
それ何? と思われる方も、全く基礎知識は不要です。初めてさんにも過去作品を見なくて済むように書いています。おかげで(解説した分だけ)長くなっちゃった。でも、連載ものでもないし、夕さんには6月中に作品をアップしてもらわなければならないのに、私がこんなにも時間をかけちゃって申し訳ないので、前後編にせずに、あっさりとアップしてしまいます。
(まぁ、夕さんが作品を書かれるのに時間がかかるって事はないでしょうけれど~)

長いけれど、あまり中身がないので、あっさりとお読みいただける……はず。
ご興味が湧いたという方は、【奇跡を売る店シリーズ】に遊びに来てやってください。
今回は、オカマショーパブ『ヴィーナスの溜息』の小町ママメインのお話です。
そして、ちょっと珍しく、感情を隠せない蓮です。和子(にこ)は小学生になりました。お約束の、蓮と凌雲のラブラブメールも登場(いや、そういう仲じゃないけれど)

夕さん、コラボは、ここに出てくる登場人物の誰か、でいいでしょうか。このシリーズ、元々がパロディなので、適当にキャラを崩壊させていただいても何の問題もありません。如何様にも料理してくださいませ。
そして、舞台は、私がまだ見ぬ巨石・ストーンヘンジがいいかなぁ。あるいは夜のない北欧の夏至でも。

そうそう、ちなみに私、今年の夏至に休みをゲットして、二見興玉神社の夏至祭(夫婦岩に日の出を見る! って4時半くらいだよ!)を見に行く予定。とてもストーンヘンジには行けないから。でも、日本は梅雨真っ只中。でっかいてるてる坊主、作らなきゃ。その次の日はパンダの餌やりチケットをゲットしたので、白浜に行ってきます(o^^o) 勤続20年記念休暇なの。

例のごとく、短くはないので(済みません)、お月さんをブックマークにしてごゆっくりどうぞ。


【奇跡を売る店・短編】あの夏至の日、君と

「日本では夏至と言っても、特別な祝い事はないな。せいぜいこいつを食うくらいや」
 男が蛸の唐揚げをつつきながら言った。その箸の持ち方が蓮の気に障るのは、ただそれが正しい持ち方では無いから、というわけではない。
「イギリスじゃ、ストーンヘンジで夏至の日の出を拝む祭りがあるっていうのにな。まぁ、日本は梅雨真っ只中か」
 この男が連に対して、あるいはこの店の誰に対しても、友好的に会話を仕掛けてくることはまずないし、たまに穏やかに始まった会話も、お互いの関係を良くしたり、理解を深めるような結果になった例しがないので、蓮は用心していた。
「そうですね。日本の夏至祭と言えば、伊勢の二見興玉神社くらいでしょうか」
 蓮は当たり障りがないように、しかし頷くだけとか無視をして、感じが悪いと絡まれることがないように、言葉を探しながら答えた。

 男は、妙な漫画模様のTシャツにジーンズ、チェック柄のシャツを羽織っている。服装は二十歳そこらの大学生のようだが、年の頃は蓮と同じくらい、三十になるかならないかだろう。面構えは悪くないが、ギスギスした尖った目つきをしているので、少なくともまともな女性は声をかけたいと思わないはずだ。
 かといって、この店に恋の相手になる男を探しに来ているわけでもなさそうだ。
「ふぅん、見かけによらず物知りやな」
 他人を小馬鹿にしたような口調はいつものことだ。蓮は余計な事まで言ってしまったと思って、それ以上会話を続けることを辞めた。そういう蓮の心の内を、男は見透かしたように笑った。

 ここはオカマショーパブ『ヴィーナスの溜息』だ。京都四条川端の角から幾つか路地を入ったところにあって、かなりクオリティの高い踊りと音楽、お笑いと手品のショーを見せることで知られている。客層は男女半々、つまり、いわゆるゲイバーという範疇での店ではない。スタッフである「ホステス」も、女装をしていても、恋愛事情は様々で、皆がゲイというわけではない。
 釈迦堂蓮は、この店のホール係兼バーテンダー見習いだった。
 色々訳ありで、心臓に病気のある子どもの父親になっている。実の娘ではないが、その子ども、和子(にこ)は戸籍上は蓮の娘だ。

 蓮は昼間、高瀬川沿いの町屋の二階で探偵事務所の留守番をしているので、今までは和子を四条河原町近くの保育園に預けて、夕方になると迎えに行き、一旦家まで連れて帰っていた。家と言っても、西陣にある昭光寺の離れを借りて住んでいるので、半ば居候のようなものだ。
 今年、和子は小学一年生になったので、西陣の小学校に通うことになり、蓮が毎日行ったり来たりする必要は無くなった。和子が小学校になったのを機に、昭光寺で放課後の学童保育を始めたからだった。副住職は教員の免許を持っているし、若奥さんが保育士の資格を持っている。

 小さな身体で、生まれてからたった六年あまりの間に人よりもずっと多くの苦しいことを抱えて生きてきた和子が、小学校に通うことができるようになったという喜びもあるのだが、不安は数え切れないほどある。学校とのやり取りの中で、昔ほどではないにしても、和子のような子どもにとって、社会の壁は高くて厚いと気づかされる事が多くなった。
 こういう時期だからこそ、出来る限り和子の側にいてやらなければと思うが、実際に蓮に安定した給金を払ってくれるのはこの店だけなので、蓮の生活状況が変わることはなかった。
 時折、仕事中に不意に和子のことを考えて、手が止まることがある。

 目の前の男は、会話を楽しむような相手を持たないからか、蓮の手元をじっと見ていることがある。目が合うと、何か見抜いているぞというように嫌味な笑いを浮かべる。もしかすると、個人的に蓮に敵意を持つような理由があるのかも知れないとさえ思える。
 先ほど、カウンターの奥の席を気に入っている馴染み客が帰ったので、今、カウンターを挟んで蓮と向かい合っているのはこの男だけだった。

 そもそもこの店には、カウンター席は八席だけで、後は広いフロアにテーブル席がぎっちりと置かれている。もともとはもう少し通路に余裕があったのだが、以前にテレビ番組で紹介されてから、週末になるとショーの予約で常に満席、予約も一ヶ月先までいっぱいということになっていって、いつの間にかテーブルの数も増えていった。
 おかげで、蓮を始めホール係の従業員は、客に迷惑にならないように席の隙間を通り抜ける技に磨きをかける毎日だった。一方で、客は近くに座った者同士、会話をすることが増えたようで、別々のグループで来ていた客が仲良くなって、次の機会にはつるんで来店することも多くなっていた。

 その日は水曜日で、一日二度のショーも終わり、すでに閉店の一時間前となっていた。徐々に引き上げていくグループが増え始めている。それでも幾つかのテーブル席では、この時間を狙って、「ホステス」たちに人生相談を持ちかける客が居残っていて、それぞれの席のムードは飲んで騒ぐというパターンから、秘密を打ち明け合う親密な雰囲気に変わっていっていた。
 この時間になると、蓮は主にカウンターの中で酒を作っているので、必然的にカウンターに座る客と話をする羽目になる。始めの頃は、接客に慣れなくて無愛想を通していたのだが、「ママ」の小町からダメ出しを食らってしまって、今ではそれなりに短い会話を繋ぐことくらいはできるようになっている。

 だが、この客は別だ。
 もちろん、たまに他のどの客とも会話を楽しむような雰囲気ではない客もいる。とはいえ、ここはそもそもひとり静かに酒を飲むタイプの店ではないので、そういう「他人から構って欲しくない」系の客は、きわめて少数派だ。大多数の客は、会話が多少苦手だとしても、隣り合わせた相手を無視することはないし、ましてや、カウンターの内側にいるスタッフに敵意を剥き出しにするようなことはない。
 蓮は黙ったまま、いくらか薄めにした山崎の水割りを出した。

「俺が酔っ払っていて気がつかないと思っているんやろ。酒を薄めても同じ値段、ぶんだくろうってのか。しけた店やな」
 男はそう言いながらも山崎のグラスを、一口で半分ほども空けた。
「さしずめ、あのばばぁの命令か」
 思わず、蓮は男を睨み付けていた。
 睨み付けてから、不意にテーブル席からの視線を感じて顔を上げると、小町ママが「ごめんね」というように軽く右手を上げた。あるいは、蓮に対して、あまり絡まないでやってね、というお願いをしているのかも知れない。

 ママがそういう顔をすることはまず無いので、蓮は当初、戸惑ったものだった。
 店の雰囲気を悪くしたり、他の客に迷惑をかけたりする酔客にはママは容赦ないところがあって、十年来の常連でもたたき出してしまうことがある。もっとも、そんな客も結局いつの間にかまた戻ってきて仲良くしているのだから、客は客でママの後腐れの無いところと寛大さに甘えているのだろう。そもそも、特殊なタイプの店なので、敵意のあるような客は始めから寄りつかない。
 だから、この男のようなタイプは、店の客にはいないのだ。つまり、この男を除いて、という意味だが。

 男は小町ママの親友の息子だと聞いている。
 蓮は一度、ママがこの男に金を渡しているのを見たことがある。その雰囲気から察するに、そうやって金を無心しに来ているのは一度や二度ではないのだろう。月に一度か二度、店にやって来て、不味い不味いといいながら蓮の出す酒を飲む。他の客に絡むことは滅多にないので、それだけは許せるのだが、小町ママのことをぼろくそに言うのが蓮には耐え難い時がある。
 おシャカちゃん、あいつが何を言っても放っておいていいからね。ちょっと飲んだら帰っていくんだから。
 ママに言われたら聞かないわけにはいかない。だから、そんなに文句ばかり言って不味い酒を飲むくらいなら二度と来るなと言ってやりたい気持ちを抑えながら、蓮は男に酒を出す。正直なところ、いつも強気なママにあんな顔をさせるこの男が気にくわないのだ。

 店の「ホステス」たちは皆、この男のことは視界の中に入れないようにしているようだ。皆、蓮よりもよほど事情を知っているだろうが、お喋りキャラを演じている者も、身内のあれこれを他人に話すことはない。それがこの業界のルールでもあるし、何よりも、それぞれ話したくない話のひとつやふたつ持っていて、不可侵によってお互いの信頼を得ているのだ。だから、蓮も敢えてママに事情を聞いたことはなかった。

「夏至に蛸を見ると、腹が立ってくるんや」
 そう言って、蛸の唐揚げを攻撃するように何度かつつき回してから、またひとつ口に放り込む。蛸に八つ当たりするのは幼稚だと言ってやりたいが、それに対して返ってきた言葉に自分が冷静でいられないような気がして、蓮は黙ったまま、他のホール係が持ち帰ってきたトレイを受け取って、奥の流しに戻しに行った。
「ばばぁ、もう還暦やろ。いつまでこんな気色悪い商売やってるつもりやろな」

 思わず、手に取ったグラスを流しに叩きつけて気色悪いなら来るなと言いに行きそうになった。その気配を察したのか、グラスを拭いていたスタッフが、放っておけよと小さい声で言った。
 蓮は一呼吸置いてから頷き、カウンターに戻った。その時、男はテーブル席の方を振り返っていて、小町ママに何か合図をしているように見えた。男は蓮が戻ってきたことに気がついて、蓮の方に向き直ると下卑た笑いを浮かべる。
 その笑いに苛ついたが、来るなと口にすることだけはなんとか堪えたのに、男の次の一言で蓮の我満も限界に達してしまった。
「俺はあのばばぁの弱みを握ってるんや」

「あの人はあなたにばばぁ呼ばわりされる謂われはないと思いますが」
 思わず言葉が口をついて出てしまってから、自分で自分の言動に驚いた。
 いつの間に、俺はこんなに我慢が利かなくなったのだろう。多分、和子の事があれこれと引っかかっていたせいだと思う。だが、職場で自制が利かなくなるなんてことは、今までなかったのに。
「なんやて」
 男が身を乗り出しそうになったその時、いつの間にか側に来ていたシンシアが蓮の腕を取った。
「おシャカちゃん、あっちのテーブルの片付けお願い。トモさん、そろそろラストオーダーだけど、何か飲む?」
 男はけっと息を吐き出して、座り直した。


 スタッフの控え室で着替えていると、帰り際に皆が蓮の肩や腕をぽんぽんと叩いていった。熱くなるんじゃないよ、というような感じでもあったし、お前の気持ちは分かるよ、というような感じでもあった。
「おシャカちゃん、あんた、変わったわね」
 声をかけてきたのはシンシアだった。

 シンシアこと宮地慎之介はすらりとした「美人」で、『ヴィーナスの溜息』のスタッフの中で最も理知的な雰囲気を持っている。あの人は生まれがいいからね、と他のスタッフが言っていた通り、立ち居振る舞いもどこか上品だった。回りのことをよく見ているし、この店でバランサーの役割を担っている。
「済みません」
 他人に気を遣わせるのが苦手で、これまであまり感情を表に出すような事は避けてきたのに、全くどうかしている。
「良い意味よ。今まであんたってものすごく冷めてたじゃない。中身は別にして、表に感情を出さないってのか。でも、人って、守るものがあると、黙ってるわけにはいかなくなるってことね。さっきみたいなあんた、嫌いじゃないわ」

「でも、ママに謝らないと」
 私服に着替え終わったシンシアはロッカーの扉を閉め、ふっと息を吐いた。
「トモさんのことはそっとしておきなさい。ママはね、あんたのそういう気持ち、ちゃんと分かってるから。でも、あんたにとって、店の連中が兄弟や家族のような存在になっていってるってこと、ママは嬉しいけれど、心配でもあるのよ。あんたのような子がいつまでもここにいちゃいけないって」
 シンシアは蓮の肩に手を置いて、少し力を入れると、お休みと言って帰っていった。
 
 店を閉めて最後に帰るのは、いつもママだった。
 着替え終わってからそっと店の中を覗くと、小町ママはカウンターの、さっきまであの男がいた席に座って、静かに水割りを飲んでいた。その横顔がなんとなく泣いているように見えて、蓮はしばらく立ち尽くしていた。シンシアには放っておくようにと言われたが、それでは理屈が通らないような気がしていた。
「おシャカちゃん、あんたも飲む?」
 蓮がいる気配に気がついていたのだろう。ずいぶん経ってから、蓮の方を見ないまま、小町ママが聞いた。
 蓮は思わず頭を下げていた。
「済みませんでした」

 ママがスツールから立ち上がり、カウンターの内側に入り、水割りを作る。蓮はカウンターに座った。マドラーでかき回す氷の音が、この季節に涼やかな色を添えた。
「あんたは悪くないわよ」
 もう還暦、と言ったあの男の言葉が耳に残っていた。ママの手は確かに、もう若い男の手ではない。この年でこの仕事で、ということを、あの男は馬鹿にして言ったのだろうが、そのママに金の無心にやってくるお前は最低だと、まだ腹の底で思っていた。少なくとも、ママはこの仕事に誇りを持っているし、蓮にとっては尊敬の対象でもあった。
 蓮に水割りを出すと、ママはカウンターの内側に立ったまま、細い煙草に火をつけた。ひとつ吹かすと、口元にかすかに笑みを浮かべた。

「あの友則って子はね、私の親友の息子」
 蓮は、それは知っていると頷いた。
「あの子、私を恨んでるのよ」
 グラスの中で薄い琥珀が揺らめいている。トパーズ色の香気が立つ、と詩人が歌っていた通りだが、蓮は酒が得意な方ではない。それを知っているので、ママは相当薄い水割りを作ってくれたはずだが、それでも蓮は最初の一口で止めてしまった。
「あの子の父親、私がまだ『男』だった頃からの親友でね、幼なじみのご近所さんだったの。中学から野球やってて、そりゃまぁ格好良かったわよ。少しばかり繊細なところはあったけど、優しくて友達や仲間思いだった。そうそう、ちなみに私はこう見えて柔道やってたんだけれどね」

 それは耳の形を見れば一目瞭然だ。もともと刑事だった蓮の伯父、釈迦堂魁も同じ耳をしていたし、そもそもこの店に魁が通っていたのも、柔道を通して個人的にママとは知り合いだったからだと聞いたことがある。
「彼の家はもともと神社だったそうだけど、関係あるのかないのか、大学で歴史を学んでいたの。で、学者さんになったって訳だけど、イワクラって分かる?」
「えぇ。岩や石を神として祀ったものですね」
「彼に誘われて、よく一緒に、インディ・ジョーンズ気取りで道なき道を磐座探しに行ったものだわ。忘れ去られて、山の中に放置されている磐座なんてのもたくさんあったから。それから、夏至や冬至、春分や秋分の日には、磐座と太陽の関係を確認しに出かけたりね」

『ヴィーナスの溜息』では、小町ママが二十四節気や庚申の日など民間信仰に詳しくて、節目でちょっとしたイベントをする事が多い。おかげで、店の客もスタッフもいつの間にか暦に詳しくなっている。店では小皿料理を出しているが、夏至の前後一週間くらいは、明石の蛸の唐揚げが人気だった。
 ママの二十四節気へのこだわりはその人の影響なのかもしれない。

「今日は夏至でしょ。なんか思い出すわね。二見浦の二見興玉神社で、まだ冷たい海に入って、彼と一緒に富士山の向こうから昇る太陽を見たこともあったわね。日本じゃ夏至は梅雨の真っ只中じゃない? でもその日は、願いが通じたかのように見事に晴れたのよ。そうね、夏至には思い出がいくつもあるわ。中でも一番の思い出は、二人でストーンヘンジの夏至祭に行ったことね。ヒール・ストーンの向こうから太陽が昇った瞬間の感動は忘れられないわ」

 いつも店のこと、スタッフのこと、客のこと、ほとんど仕事のことばかり考えている、厳しくもでっかい器を持つ人だと、蓮は思っていた。あまり人に言えない事情を持つ蓮のことも、上っ面やこれまでの経緯ではなく、今の姿を見てここに雇い入れ、日常のことや和子のことまで気を遣ってくれている。還暦になろうという多くの人々の中でも、この人が選んできた人生は厳しいものだったろうけれど、それらを全部抱えながらしっかり根を下ろして、この世界で生きているのだ。
 その人が見せた、少し甘い表情に、蓮は思わず言葉を零していた。
「その人のことが好きだったんですね」

 言ってしまってから、表現を間違えたなと思った。それに、聞くべきではなかったかも知れないと思った。だが、ママは、煙草の灰を落としてほほえんだ。
「私の初恋よ。そして最後の恋」
 蓮が黙っていると、ママはカウンターの向こうから蓮の方へ身を乗り出した。
「あんた、惚れた人に告白したことある?」
「え? いえ、惚れた人って……」
 蓮が口ごもると、ママは、別に追求するつもりはないわよというように蓮から離れた。蓮は訳もなくグラスに手を添えた。心理学的にいうと、人はうろたえたときに意味もない行動をするというが、まさにそういうことだろう。

「ストーンヘンジに行った頃、彼は奥さんと上手くいってなくてね。よくある話よ。学者馬鹿で奥さんのことは放りっぱなしだったの。まぁ、もっとも他にも私の知らない色々な経緯があったんでしょうけれどね。放っておかれた奥さんは、ギャンブルと買い物に嵌まっちゃって、カード破産して、追い込まれてたのね。結局、彼が借金を返して離婚。友則は八つだった。その後、奥さんは自殺しちゃったの」
 蓮は思わずグラスから手を離した。
「それで……その人は今、どうされているんですか」
 あの男がここに来てはママに金を無心していることを、その人が知っていたら、きっと何かアクションを起こしているはずだろう。だから、答えは知れていた。
「死んじゃったわ」
 ふぅ、とママは息をついた。
「交通事故を起こしちゃってね」

「だからって、あの男」言いかけて蓮はとどまった。「すみません、トモさんがママに金を無心しに来るのは、見当違いじゃないですか」
 思わず声が荒くなっていた。
 見られちゃってたのね、とママはつぶやいた。
 両親ともあまりいい死に方をしておらず、取り残されたあの男の半生が、人よりちょっと幸福ではなかったことは認めてやってもいいが、二親に見放されたのは彼だけではない。甘ったれるなと言いたかった。
 その気持ちが顔に出ていたのか、ママが少しだけ蓮をのぞき込むようにしていった。
「あんた、ほんとに変わったわね」

 この言葉を聞くのは今日二度目になる。
「シンシアにも言われました。でも、俺は別に変わったわけでは……」
「責めてるんじゃなくて、褒めてるのよ。そんなあんたを見てるとほっとするわ。前は気持ちをほとんど表に出さなかったじゃない」
 幾分かばつが悪かったが、蓮は反論はしなかった。視線を逸らした蓮の手元に、ママの視線を感じる。わずかな時間、空気が緊張していた。
「あの子の父親は、私が殺しちゃったようなものだから」
 蓮はカウンターの下に隠した左手を握りしめた。

「ストーンヘンジで昇る太陽を見て泣けてきちゃってね。つい、決して言うまいと思っていた気持ちを打ち明けちゃったのよ。二十年以上も秘めてきた想いなのにね。旅の残りは、ぎこちなくて気まずい時間になっちゃって、帰国して、口もほとんど利かないまま空港で別れて、それが彼を見た最後になった。後から聞いた話だけれど、イギリスから帰ってすぐに彼は財産を整理して、多少は自分が金を借りて、奥さんの借金を全部返して、それから離婚したそうなの。それから自分が肩代わりして背負った借金を返すのに三年。三年後に、いきなり電話がかかってきたわ。会って話したいことがあるって」
 ママは短くなった煙草をクリスタルの灰皿で消した。
「約束した日、運悪く、大雨になっちゃって。バカよね。そんな天気の日じゃなくてもよかったのに。待ち合わせた場所に遅れそうになって、幾分かスピードを出していたんでしょうね」

「それって、あなたの責任はなにもないでしょう」
「因果関係のあるなしじゃないのよ。友則にとっては、母親の自殺は父親のせい、父親の死はその日待ち合わせていた私のせい、それでようやく収まりがついてるんだから。それにね」
 ママの骨張った手が蓮の頬を軽く叩いた。
「あんたとあの子、どこか似てるわよ」
 それはどうにも認められない、と思ったのが顔に出たのか、小町ママは小気味よく笑った。酸いも甘いも全て飲み込んだ還暦の男の笑みには、言い尽くせない深みがあるものだと蓮は思った。
「蓮」
 久しぶりに、ママからおシャカちゃんではなく名前を呼ばれて、蓮は妙にくすぐったい気がした。
「ありがとね」


<< 仕事、終わったか?
 四条大橋を自転車を押しながら歩いていると、またいつものように短いメールが来た。一日一度のこのメールは、相手の生存確認のようなものだ。
 メールの相手は、大原に構えた庵に一人で住んでいる仏師の凌雲で、もともと蓮の家庭教師だった。実は外国人だが、日本に住んでもう十五年ほどになるのか、その辺の日本人よりも綺麗な日本語を話す。清貧を絵に描いたような男で、文明の利器を使おうとしないので、蓮が携帯電話を契約して持たせた。
 大体一人で庵に籠もって仏像ばかり彫っているので、知らぬ間に倒れていても誰も気がつかない可能性があった。それで、一日に一度は連絡するように言ったら、いつの間にかこの時間になると毎日短いメールが来るようになった。

 もっとも、元来人嫌いではないようで、近頃では、近所の世話好きのおばさんたちとも親しく話をするようになったようだし、凌雲の彫る仏像のファンも増えていて、依頼の電話が仲介者のところから掛かってくることも多くなっていたが、この一日の終わりのメールは途切れていない。
 律儀な男だと思いながら、蓮は自転車を橋の歩道の隅に寄せた。

 まだ、ママと話した余韻が残っていて、胸の辺りで納得できない渦のようなものが、グルグルと音を立てている。そのせいか、しばらく返信の言葉が見つからず、携帯の画面をぼんやり見ていたら、続いてメールが来た。
<< 今日は夏至だな。
 この国で、今日夏至の話題をこんなにも聞いた一般人は自分くらいだろうなと思った。国民の祝日でもないし、夏至を気にする日本人など滅多にいないだろう。

 日本で夏至が冬至ほどに注目されないのは、何よりも日本の気候が影響していると思われる。ヨーロッパの、たとえば夏至祭で有名な北欧の国などに比べると、日本の気候は温暖で、夏至だからといって太陽のありがたさをしみじみと感じるような必要性もない。むしろ、この時期は梅雨のまっただ中で、夏至の日に太陽を拝むことができない可能性も高い。だからなのか、冬至と違って、特別な風習が伝わっている地域は少ないが、関西の一部では蛸を食べるという習わしがあるようだ。田植えの時期にあたるので、蛸の足のように根が張って、よい作物が実るようにということらしい。

<< そういえば、ずいぶん昔、あんたに伊勢に連れて行ってもらったことがあった。
<< 覚えてたのか。
 覚えていたから、今日、思わず「二見興玉神社」の名前が口をついて出てきたのだ。
<< 月も見た。
<< そうだな。あの時は偶然、いい天気だった。

 蓮は思わず、空を見上げた。月が見えているし、笠もかぶっていないから、朝になったら太陽が昇るのが見えるだろうか。確か日の出は五時よりも前なので、あと三時間ほどだ。もっとも、盆地である京都では、日の出の時間はさらに遅れることになるし、どっちにしても、その時間にはまだ蓮は眠っているだろう。
 あの日、冷たい海の中から見つめていた光を思い出すと、不意に胸が熱くなった。凌雲は、あの岩は夫婦岩と言うよりも親子岩だな、と言った。親子を繋ぐ注連縄の向こうから昇る太陽、その太陽に重なる遙か向こうの富士を臨みながら無言で手を合わせる人々は、あの瞬間、冷え切った自らの身体のことなど忘れていただろう。その光景はまさに神々しいものだった。遙か彼方の太陽と海、富士と空よりも、禊ぎを済ませて海に立つ人々の姿、横顔が、神々しく見えたのだ。

 あの頃、自分はどんな気持ちで日々を過ごしていたのか。二親とも身近にはおらず、今でも連絡さえ途絶えている。伯父の魁は、両親に捨てられた蓮の面倒を見る気満々でいてくれて信頼できる人だったが、蓮の方は、素直に人に頼れるような性格ではなかったし、思春期独特の抵抗心もあってどうしても甘えることはできなかった。あの頃、蓮はいつも何かに対して足掻いていたのだ。
 だから、凌雲はあの日、蓮を伊勢まで連れて行ってくれたのだろうか。

 蓮は四条大橋から鴨川を見下ろした。行く川の流れは途絶えることはなく、あの山の峰の向こうからやってきて、今、蓮が立っている橋の下を流れて、やがて海へと流れ着く。川面に写し取られた月も、水の流れに揺らめいて、一時として同じ形を留め得ない。
 凌雲があの時見せてくれた夏至の太陽は、あの日、自分の中の何かを刺激したのだろう。
 だから、あの時点からここまで、曲がりなりにも時を繋いできて、今ここに立っている。
<< おやすみ。気をつけて帰れ。

 蓮は携帯の画面をしばらく見つめていた。いつでも、会って相談したいこともあるような気がするのだが、会ってしまうとわざわざ話さなくてもいいか、と思ってしまう。
<< おやすみ。
 蓮は携帯をポケットに仕舞った。
 そして、不意に、あの嫌みな男が、夏至の話をしたのには、彼なりに思うことがあったのかも知れないと考えた。

 昭光寺に帰ると、和子は離れの方で寝ていた。
 蓮が帰るのは夜が更けてからなので、それを待ちながら和子が離れでひとり眠るのは危ないからと、奥さんが母屋で預かってくれていた。だが小学生になった和子は、時々、どうあってもひとりでも離れで寝ると主張するらしい。離れと言っても、廊下で繋がっていてそれほど離れているわけではないので、とりあえずは和子の言い分を聞いてやるようにしている。和子なりに、ひとりで出来ることを周りに知らせたいのだろう。
 その寝顔を見ながら、蓮は行く先に数多重なる不安を考えた。

 これまで和子は、自分の病気のことをなんとなくぼんやりと分かっている程度だっただろう。年齢が低い間、子どもの行動に必要な身体のエネルギーは、どれほど暴れても、たかが知れている。だから、それほど「他の子は出来るのに自分はできない」と感じることはなかったはずだ。
 だが、小学校に行くようになって、どんどん体力を身につけていく同年代の健常な子どもと過ごす時間が長くなり、次々と科せられる課題を、彼らと同じようにこなすことを要求されると、必然的に上手くいかないことが増えて、その時初めて自分が「上手くやれていない」ことに気がつくことになる。

 その時、蓮は和子に何をしてやれるだろう。
 和子が躓いたとき、あの夏至の日の朝に凌雲が見せてくれたような光を、蓮は見せてやることができるだろうか。
 蓮は、そっと和子の手に触れた。そして、思ったよりも暖かいことにほっと息を吐いて、自分も隣の布団に潜り込んだ。
 目を閉じると、二見浦の日の出が蘇った。それを見つめていた、神々しいほどに美しかった凌雲の横顔を思い浮かべた。あの男は何かとてつもないものを抱えながら、全てを呑み込んで仏の現し身を彫り続けているのだ。自らの身を含めて穢れを纏いながらも、同時に穢れの全てをはね除けるような凜とした佇まいに、蓮は心を奪われていた。
 来年、あの場所に、和子と一緒に行かないかと、凌雲に言ってみようか。
 深い眠りの中に落ちていきながら、蓮はぼんやりと光の名残を追いかけていた。


 確かに日本にも太陽信仰の名残がある。たとえば、神社の鳥居の中には特殊な形のものがあり、そのひとつが太陽信仰を表しているというが、現在、身近にある宗教で、明らかに太陽を崇めているという表書きを持ったものは少ない。一方で、初日の出を拝むというように、民間信仰の中には、太陽信仰は脈々と受け継がれているのである。
 日本に農耕が根付くと、正確な暦を持ち、人々に季節を示すということが為政者にとって大切な役割となった。現在のようなカレンダーがなかった時代、人々は太陽の動き、すなわち季節ごとに異なる太陽の軌道を観察し、消えることも動くこともない「記録紙」に記した。各地に残る曰わくのある巨石の多くが、このような暦の役割を果たしていたのである。

 では、月はどうだろうか。
 この事を最初に私に気づかせてくれたのは、私の古い友人である。彼は研究者ではないが、物事の最も大切な局面を瞬時に見抜く才能に長けている。彼は言った。太陽は眩しすぎる。古代の夜空は今よりいっそう暗かっただろうから、月とて相当に明るく感じられただろう。月で十分だ。
 思えば、古来、日本人は太陽よりも月について多くの作品を残してきた。それが日本人の感性だったのだ。その日本人が、月を信仰しないわけがない。友人の言うように、自ら光らない月であればこそ、この国の時の流れを刻むのに相応しいのかも知れない。

 伊勢には謎がある。夏至の日に二見興玉神社夫婦岩の中央から太陽が昇ることはよく知られているが、実は伊勢神宮宇治橋前大鳥居の中央から月が昇るのである。古代の人がそこまで分かって鳥居を配したのか、何ら記録に残っていないのだが、友人の言葉を思い出すと、彼らが分かっていなかった訳はないと直感できる。彼らはこの神の宿る神宮に月の軌道を描いたのだ。
 同様に、ストーンヘンジでも近年、月の軌道についての調査が進んでいる。ストーンヘンジは多くの巨石が失われているため、本来の機能の全てを解き明かすことは叶うまいが、彼の地でもやはり、太陽と同時に月が重大な役割を果たしていたのである。


 嘉瀬友則は、玄関兼用のダイニングキッチンと和室という六畳二間のアパートに帰り、ふらつく足で流しに歩み寄り、食器用のワゴンに伏せてあったグラスを無造作に掴んだ。水栓を倒して、グラスに水を入れると、一気に飲み干す。音を立ててグラスを流し台に置いてから、ダイニングの椅子を引いて、倒れ込むように座った。

 あの蓮という男に何となく腹を立てているのは、くそばばぁがあいつを息子みたいに大事に思っていると、誰かが話しているのを耳にしたからだった。別に、俺以外に「息子」扱いするような相手を作るなと言いたいわけではない。だが、そんな八方美人的な、あるいは二心あるような態度が気にくわない。

 子どもの頃は、研究室に閉じこもったかと思えば、フィールドワークとやらでしょっちゅう出かけて、家に寄りつかない父親にも、そんな夫を持った不幸に酔いしれて子どもの面倒も見ないでパチンコに通う母親にも、敵意を抱いていた。当時、父の友人である鬼頭信吾は、いつもお土産を持って遊びに来てくれる優しい兄貴のような存在だった。
 その鬼頭が、どういうわけか、父と一緒にフィールドワークに出かけていたイギリスから帰ってきた後、全く家に来なくなった。

 両親の死後、友則は父方の祖父母に預けられたが、そこには伯父の家族も住んでいて、従兄弟とそりが合わなかったために、子どもながらに一刻も早く独立したいと願っていた。中学一年生のある日、何がきっかけだったかはもう忘れてしまったが、ついに家出を決意した。頼る相手を他に思いつかなかったので、鬼頭信吾を探し当てて訪ねていった。
 鬼頭は男の恋人と住んでいた。
 それで合点がいったと思った。

 父親が妻に離婚を切り出したのは、イギリスから帰って間もなくだった。お前の借金は俺が返すから、別れてくれと父は言った。もともと裕福な家庭ではなかった上に、今度は自分が借金を背負うことになった父親との暮らしには、楽しい思い出がほとんど無い。大学の客員講師の職を辞して、父親は慣れない仕事を掛け持ちしながら借金を返すことになり、友則を顧みる余裕を無くしていた。何かに取り憑かれているようにさえ見えた。。
 借金が無くなったら、父親は鬼頭と一緒に暮らすつもりだったのではないか。そういう父親の汚い本性を知っていて母親はギャンブルや買い物におぼれたのではないか。借金を完済した後、大雨の中、出かけた父親は交通事故を起こし、自分ともうひとりを巻き込んで死んでしまった。

 どこに出かけようとしていたのかは知らなかった。雨は幾日も降ったりやんだりしていて、太陽を見ない日が続いていた。葬式の時のことはよく覚えていない。だが、何となく鬼頭を見かけたような気がしていた。小雨の中、傘も差さずに立ちすくんでいた鬼頭の横顔を見た気がしたのだ。
 家出をしようと探し出して会いに行ったとき、鬼頭は恋人の男をアパートに押し込んで、友則を近くの公園に連れて行った。友則は腹を立てていた。こいつは汚いおかまだったのか。もしかして、親父をたぶらかしたのか。イギリスで何かあって、鬼頭は家に来れなくなっていたのか。

 鬼頭はしばらく黙ったまま低い鉄棒にもたれて、ブランコに座る友則を見ていた。それから、唐突に、あの日、自分が嘉瀬を呼び出したのだと言った。あんな大雨の中、どうしても会いたいからと呼び出して、事故に遭わせてしまって、本当に申し訳なかったとそう言った。
 腹を立てるのを通り越して、吐き気がした。あの日、月は明るくて、鬼頭の表情がよく見えてしまうような気がして、もし見えたなら、何か知りたくないことを分かってしまうかも知れないという気がして、友則は顔を上げられなかった。だから、鬼頭がどんな顔でそう言ったのかは知らなかった。

 父の日誌を見つけるまでは、鬼頭の言葉を信じていた。信じて鬼頭を恨んでいた。いや、本当は始めから鬼頭の嘘だと気がついていたのかもしれない。鬼頭は身寄りが無くなった友則に「たからせる」つもりだったのだ。
 そして、改めて思い返してみたら、あの大雨の日、あれはちょうど夏至の日だったのだ。

 友則は、羽織っていたシャツの内ポケットに無造作に突っ込んであった紙切れを出して広げた。
 祖母が亡くなって久しぶりに帰った祖父母の家で父親の日誌を見つけ、そのページを読んだ時、思わず引きちぎって持って帰ってきてしまったのだ。祖父母は父親のものは大概処分してしまっていたが、その日誌だけは祖母がそっと仏壇の引き出しに仕舞っていた。
 日誌には、父親が書きかけていた原稿の一枚も挟まれていた。

 この旅から帰ったら、離婚することを決めた。妻の借金は全て引き受ける。だが、我々が結婚生活を続けることに将来はない。気持ちがそこになければ、お互いに不幸なだけだ。
 もちろん、鬼頭の気持ちには応えられない。しかし、鬼頭が長年抱えていた気持ちを打ち明けてくれた心意気には動かされた。留まっていては苦しいばかりで前に進めないと、彼が教えてくれた。鬼頭はいつも私に道を示してくれる。
 借金を返し終わったら、鬼頭に連絡して会おう。夏至の日がいい。再び友人としてやり直せるだろう。私はまた学問を続けるつもりだと言おう。そして、次の夏至の日には、友則を連れて、一緒に二見浦にまた富士と海と重なる壮大な日の出を見に行こうと、友に伝えよう。

 くそったれ。
 友則はテーブルの脚を蹴った。
 思い込みの強い、自分勝手なところは、父親にも母親にもあった。父親との関係を修復しようという努力もせずにギャンブルにのめり込んでいた母親は、自分だけが不幸だと思い続けていた。友情に酔いしれていた父親は、鬼頭の気持ちを本当のところは理解していなかったに違いない。

 あの店に通うようになって、鬼頭のような性的少数派の人間や、表沙汰にされたくない性癖を持った人間たちが、どういう気持ちで生きているのか、少しは分かったような気がしてきた。気色悪い、とあの蓮という男に言ったのは本心だ。生理的に受け入れられない。だが、彼らの覚悟や生き方を、父親が本当に理解していたとは思えなかった。少なくとも、今、自分にはそれが分かるのだ。鬼頭は友情を取り戻したいとは思っていなかっただろう。
 だが、したり顔でそんなことを鬼頭に言えるほど、自分は偉い人間ではないことくらい、分かっている。

 両親は友則が心から頼り尊敬できるような人間たちではなかったが、詰まるところ、自分もそれを受け継いでいる。子どもの頃はただ彼らに腹を立てていたが、自分も大人になると、しょせん人とはそのように完全ではない生き物だと分かってしまった。だからこそ、余計にいたたまれなくなる。
 そんな人間たちが、濃厚な人間関係を築くとなれば、組み合わせが悪ければ、時には大きな不幸を生み出す。実は、単なるボタンの掛け違えだ。両親の関係も、父と鬼頭のことも、そう言って割り切ってしまえる話だ。割り切ってしまって、楽になるべきだ。
 それなのに、どうしても割り切れない。鬼頭の顔を見ると腹が立つ。そこにあの蓮という男の顔も重なる。あいつに腹を立てるのは、どこか自分に重なるところがあるからだと分かっている。

 友則はふらりと立ち上がり、和室の窓を開けた。煙草を吸うつもりだったが、辞めた。見上げると月が長い軌道をもう半分以上辿った後だった。月は澄んでいる。笠を被っていないから、明日は、いやもう数時間で、夏至の日の太陽が昇る。京都のような盆地では、日の出は遅いが、その光が射すまで起きていようか。そうしたら何かが変わるだろうか。

 馬鹿馬鹿しい。
 友則は窓を開けっ放しにしたまま、万年床に大の字に寝転んだ。
 まだこの先数年は、くそばばぁに父親の「遺言」を見せるつもりはなかった。もう少し、自分が親父を殺したのだという演技を続けさせて、俺に貢がせてやる。そうしている限りは、あの店に通うことが出来る。あの蓮という男に嫌われていても、少なくとも、あそこは友則にとってひとつの居場所だった。

 友則は目を閉じた。
 動画サイトで見ただけの、ストーンヘンジの夏至の日の出が、瞼の後ろにまぶしかった。

(【奇跡を売る店・短編】『あの夏至の日、君と』 了)


今年の夏至は、6月21日です(*^_^*)
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Category: 奇跡を売る店・短編集

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コメント


おおお

こんばんは。

これはこれは。
夏至の巨石を真っ正面から捉えつつ、あちこちにフラクタルな構成を置き、しかもきちんと「奇跡を売る店」の紹介にもなっていて、その上でもともとの読者にも嬉しい変化がいろいろと垣間見えて、素敵な作品になっています。さすが彩洋さんだ……。
もしかして、毎晩「夜明け前」まで頑張って書いてくださったのでしょうか。

憎たらしい「トモさん」が、蓮に絡んでいる理由がちょっとかわいい。
ママを取られそうで、心配だったのかな。

ラブラブメールしていたり、守る対象である和子と大事な時間を過ごしていたり、今回はでてこなかったけど海の存在があったり、みんなにけっこう愛されている蓮と比較して、ママをカツアゲするような歪んだ甘え方しかできないし、そんな形でしか「構ってよ」が言えない寂しいトモさん、早くママに「遺言」見せてあげた方がいいんだけれどなあ。そうしないと、自分が後悔することになるぞ……。

ストーンヘンジの夏至の話や、二見神社の話は聞いたことがありましたが、神宮の月の話は初耳でした。
へえー。
昔の人の叡智にも驚きますけれど、何万年、幾千年と経っても、まだ地球や月が変わらぬスピードで同じところを回っていることにもすごいなーと思います。この微妙なバランスがちょっとでも崩れると、終わっちゃうわけですけれど、その神秘の中で沢山の奇跡や物語が日々生まれているんだよなあと、しみじみと思います。

と、感動している場合でなく、書くのですよね。
ええと、はて、どうしたものか。
一ヶ月猶予はありますが、頑張ります。

八少女 夕 #9yMhI49k | URL | 2018/05/31 06:22 [edit]


夕さん、ありがとうございます(^^)

えへへ。このシリーズで小さい石ではなく、まさかの巨石の登場になるとは……(って自分だけ喜んでる?)
蓮はきっとでっかい石についての知識があるわけでは無いと思うので、あくまでも凌雲からの受け売りだけ、でしょうね。そして、このトモさんの方は、もしかしたら父の影響で巨石博士になったして。あ~でも、もう30になってるから、今からまっとうな人生に戻れないかもなぁ。たぶん、ろくに仕事もしないで(日雇いとかバイトとか)、後はママにたかって生きているって感じだろうし。そもそも巨石博士になっても、裕福に暮らせる可能性はないし。
ちまちましたけちな野郎の話です。

ママとの関係が、蓮と凌雲みたいに端から見て安心な関係になることは永遠になさそうですけれど、きっとママは、酸いも甘いも味わい尽くしたオトナなので、そういうのも受け入れてるんじゃないかなぁと思います。
それにこの困ったちゃん、そう簡単に性根を入れ替えるとは思えないじゃないですか~^^; 実はそういうのがちょっと面白いかなぁ、そんなに悪いやるでもないんだけれど、表現形が間違ってるっての、書いていて結構楽しかったです。
で、なぜ蓮に絡む、ってことなんですが、夕さんの仰るとおり、根は子ども。

蓮は蓮で、売られた喧嘩を買ってるし。でも蓮だって、いろいろあって、こうしてこの店のメンバーやママにとってかけがえのない存在になっきたんですよね。最初はきっと「小児科医を辞めてこんなところで働いているなんて、うさんくさい」でしょうし。あ、それはママしか知らないんだった。でもきっとみんなこっそり知っている。
こうして周りからちゃんと大事にされて、自分も大事にする人がいるって状態、それってギヴ&テイクですよね。蓮が友則と違うのは、和子という存在ができて(相変わらず懐いてくれないけど)、そういう中に自分を放り込まざるを得なかったからだと思うのですよね。そういう必然が、友則にはまだ無いのです。たぶん。

時々、ヴィーナスの面々の話を書きたくなっちゃうのですよね。しかも割と自由空間なので、適当に絡んで適当に放置もできちゃうから便利。蓮に一番絡んでくれるソノコさんは、一番書きたい和子と蓮の話の重要人物なので、今のところ置いてありますが、こうやってちょっとずつメンバーを紹介していくのって、楽しいかも。
そうなんですよ、和子も小学生になりました。そして、一応普通学校の支援学級にいっていますが、なかなか難しいことも多いようで、蓮の悩みもまだまだ尽きません。でも、それは覚悟の上で引き受けてるんだからね。うん。
ここで一番悩んだのは、実は、スマホと書くか、携帯電話と書くか、でした。なんかスマホってのもなぁ。しかも絶対、凌雲はらくらくホンでいいっていいそうだし。でも、蓮はちゃんとスマホを持ってそうだけれど、なんてあれこれ悩みつつ、ここは携帯で通しちゃいました。

> もしかして、毎晩「夜明け前」まで頑張って書いてくださったのでしょうか。
いやいや、毎晩ではないのですが、でも、最後はちょっと追い込みました^^;
蓮と凌雲のラブラブメールのシーンは、無くてもよかったんだけれど、蓮と友則の話の対にしようと途中から思い立って、蓮にとっての夏至、友則にとっての夏至(は実はない。父親にとっての夏至ですものね)を並べることにしたら、なんか凌雲先生が登場。真と竹流の電話のシーンほどは萌える要素がないんだけれど、今度からこれ、水戸黄門の印籠みたくお約束シーンにしてやろうって思いました。

ストーンヘンジの月の話は、この間、ヒストリカルチャンネルだったかでやっていた「宇宙人の痕跡」みたいなシリーズで登場してたのです。太陽とヒールストーンの関係が大きく取り上げられちゃうけれど、実はもっとたくさんの情報が入ったカレンダー装置だったのではないか、そして月の役割もかなり大きかったのでは、というのですが、いかんせん、失われた石が多すぎてよくわからんのだそうですね。
思えば、大昔って、夜は長いし暇ですものね。月をじっくり観察したくもなるだろうな。昼間はむしろ忙しい^^;
夕さんが仰るとおり、天空のダイナミズムを地上に写して何万年・幾千年も時を刻んでいるってほんと、すごいことですよね。

伊勢神宮の鳥居と月も見てみたいけれど、夜、そんな時間に二見浦(泊まり)から伊勢神宮に行くのが大変そうなので、こちらはまたの機会にしました。そちらのご報告も、またする予定。あ~でも、巨大てるてるぼうす、いるかもなぁ。いや、そういう問題じゃないか。神のみぞ知る。

> と、感動している場合でなく、書くのですよね。
> ええと、はて、どうしたものか。
> 一ヶ月猶予はありますが、頑張ります。
すみません、よろしく御願いしますm(_ _)m
コメントありがとうございました!!

彩洋→夕さん #nLQskDKw | URL | 2018/05/31 22:11 [edit]


こんばんは~

あれ?この方が「巨石探偵」なるキャラではないのですね?
でもこの友則って第一印象から嫌な奴ですね。こういうキャラはサキの作品にはまず出てこないないので、とても気になります。
嫌われキャラ、書いてみたいですもの。
彼、妙に蓮の事を気にしていますが、あ、なるほど、ヤキモチということでしたか。
複雑で歪んだ形ですが、やはり小町ママに何らかの感情を持っているんですね。
なんのかんの言ってもここが彼の居場所で、憎んではいても小町ママに甘えてしまう。
どうしようもない男ですが、この後の使い方によっては更に面白いキャラクターになるんじゃないかと思っています。
あ、彩洋さんのキャラですからね、間違いなく複雑で歪んだキャラを存分に演じてくれそうですけれど。
蓮が珍しく感情を露わにしていますけれど、これって自分に似た部分を感じているからなのでしょうか?サキはこの2人、鬱屈のしかたが違っているように感じています。
同じように曲がっていても、彼は彼、連は蓮なりの鬱屈、みたいに感じますね。
蓮はラブメールできる人がいたり、海や和子がいたり、ずっと曲りが少ないように思います。あ、徐々にそうなってきているということでしょうか。

でも小町ママがインディージョーンズ気取りっだったってちょっとびっくり。あ、マリオンの方か!
彼女(彼)の人生もまた色々なしがらみを抱えているんですが、『ヴィーナスの溜息』に居る連中はみんなただ者じゃないですからね。
告白について訊かれた時の連の反応も素敵でした。
遺言になってしまった日記、小町ママに見せてあげた方が良いのかなぁ・・・
まぁ、ママの心の整理は出来そうな気はするけれど・・・。
でも小町ママ、鬼頭って・・・。

あ、和子が大きくなっている。もう小学生なのかぁ。
ちゃんと精神的にも成長しているようですから、自分の病気ともちゃんと向き合って行けるようになるといいですね。
そして、彼女なりに大きくなって行けるといいですね。
体力が許すなら、あちこちにつれて行ってあげて、いろいろな体験が出来たらいいなぁと思います。
小さな和子(少し大きくなった?)、応援しています。

こっちの物語は最初からトレースが出来ていますので、身を入れて読めますし、それぞれのキャラクター(新キャラの友則も含めて)の成り行きが気になります。
続きが発表されればまた読ませて頂こうと思っています。

山西 サキ #0t8Ai07g | URL | 2018/06/01 19:44 [edit]


こんにちは

執筆、お疲れ様でした。

『中身がない』とか、とんでもない。文量もあるうえに、中身の方もぎっしりと詰まっていて、読み応えがありました。
大海彩洋さんの作品を読んでいていつも感じるのは、心理描写の濃厚さですね。うん、これはどう頑張っても敵わないな、と思います。

友則、根っから悪い人じゃないんだろうなとは思っていましたが、八少女夕さんのコメントではないですけど、もう大きくなって(アラサー)いるんだから、いつまでも「親の脛をかじって」いちゃダメですよw 関係性、変えていかないと、居場所が狭いままになっちゃうかも、です。
ママも、それほどの負い目があるようにも思えない(嘉瀬家の崩壊は本人たちの問題)んですけどねぇ。まあ、小学校低学年の子どもを、放ってはおけなかったんですかね。もしかして好きな男の子どもだから、っていうのもあったりして?
いっそのこと、ママといっしょにストーンヘンジにでも行ってくれば……とか、思ってしまいました。
ママと友則、蓮と凌雲、蓮と和子。血はつながっていなくても、いろんなかたちの親子関係ってあるんだなぁ、としみじみ。

伊勢神宮の宇治橋の鳥居に昇る満月の話、これは知りませんでした。もっとも、満月や新月のときの月の軌道は、ほぼ太陽と同じなんだから、ちょっと考えればわかることでしたね。トホホ(笑)
二見興玉神社の夏至祭、楽しみですね。まあ梅雨の真っ最中ではあるんですけど、なんとなく夏至の日って晴れていたような気がします。朝だけでも晴れるといいですね。

TOM-F #V5TnqLKM | URL | 2018/06/02 12:40 [edit]


サキさん、ありがとうございます(^^)

サキさん、コメントのお返事遅くなって済みません。
土日と東京でセミナーだったので、夜にゆっくりブログ巡り~と思っていたら、夜は夜で飲んだくれてました^^; そのまま週明けで通常業務に戻ってしまったので、遅くなっちゃって……すみません。

> あれ?この方が「巨石探偵」なるキャラではないのですね?
あ~そうなんですよ。いや、書き始めたときは実は2つの方向で迷っていて、嫌味なキャラの巨石探偵を作ってみるか、ちょっと絡んでくるけれど実はいいやつにするか、なんて思っていたのですが、巨石探偵に嫌味なやつってのは、巨石ファンの私が書くことじゃないという結論になりました。で、それはちょっと置いといて、たまにはこういう嫌なやつを書いてみようという流れになりましたが、夏至の話なのでどうしても巨石は絡めたくて、で、こういうあっちこっちで迷う設定に。

サキさんも嫌なやつを書いてみたいと思われるんですね~。あ、でも、サキさんちのキャラには確かに嫌なやつはいないけれど、謎な人物は沢山いますよね。サキさんのお話の中では、その謎めいた人物ってのがキーなんですよね。
友則ですが、嫌なやつを「嫌なやつ」っぽく書きながらちょっとだけ事情を匂わせて、でも実はいい人でしたってのはなしでいこうと決めていました。第一印象のまま、やっぱり嫌なやつ。素直じゃないし、ひねくれている。でもちょっと彼には彼なりの立ち位置というのか、彼なりの言い訳というのか、ひねくれだけのこじつけ理由があったりして。
要するに、年齢ほどに大人になっていないお子ちゃんキャラなんですよね。小町ママに対しては、もともと父親のところによくやってくる優しい兄ちゃん(あれ、おじちゃんか)だったのが、ある時いきなり「え? そんな人だったのか」になっちゃったわけですが、本当はちゃんと説明して欲しかったんでしょうね。そりゃ、そういう人たちを友則は認められないんだけれど、ちゃんと話してくれたら理解する努力はしたのに、って気持ちもどこかにある。だから、結局、疎外感を感じちゃったんでしょうね。
もっとも、小町ママの立場だと、世間から疎外されているのは彼のほうだったわけなのですが。小町ママはきっと生きていくのに必死だったでしょうし、もちろん、親友のことや親友の息子のことは気にしていたけれど、それどこじゃない人生だったと思うんですよね。
なんだかんだ言っても、ママのところに来ちゃう友則。きっと他にトモダチいないんだろうなぁ。
小町ママに手紙を見せちゃったら、和解することになるじゃないですか。きっとそういうの苦手なんだろうなぁ。
これからの使い方、ですね。どうかなぁ~、このシリーズキャラが多いので、あんまり構ってやれないかも^^; でもまたそのうち気が向いたら(o^^o)

蓮も、高校生の時はもう尖りまくっていたので、友則のことはちょっと分かるんですよね。というのか、友則見ていると、過去の自分をおもいだしちゃって、ちょっと気分が悪いという^^; まぁ、アラサーまで尖っている友則がダメなんでしょうけれど。
蓮は以前は、あんまり他の人に興味を持って感情を振り回されることがないようにしていたのに、やっぱり和子を守るようになってから、少し人間らしくなりましたね。
凌雲のおかげで世間の理屈を学ぶことができて、和子のおかげで色んな思いをさせてもらっているんですよね。
告白について聞かれた蓮……まぁ、誰を思っていたのかは置いときましょう……ね(^^)

> でも小町ママ、鬼頭って・・・。
えへへ。出来るだけ、プロレスラーみたいな名前を考えました。多分ママって、けっこう身体作ってると思いますし。
そして、和子も小学生になりました。和子のあれこれは、また次作で書こうと思っているので、いまはあまり語りませんが、うん、手術が終わって心臓のことは解決したわけじゃないし、学校で上手くやって行くにはただ運動がみんなと同じように出来ないという程度では済まないこともあって。でもそんな中でも一生懸命やっていくしかないんですよね。
プラスの話ばかりじゃありませんが、それも含めて、和子を見守ってやっていてください。

> 続きが発表されればまた読ませて頂こうと思っています。
書く書く詐欺、今後とも発動しつつ頑張ります!
コメントありがとうございました!!

彩洋→サキさん #nLQskDKw | URL | 2018/06/05 02:30 [edit]


TOM-Fさん、ありがとうございます(^^)

TOM-Fさん、早速読んでくださって、コメントを頂き、ありがとうございます。
それなのに、ちょいと飲んだくれておりました。土日は東京でセミナー、夜に記事のアップとコメ回りとお返事書きをしようと思っていたら、ダメですね~。東京の友人とのどぐろ専門店で飲み、翌日は後輩たちと築地で寿司。3次会まで行ったのは久しぶりでした。あ~、こんなことをしていたら、もう年が年だけに立ち直れません。でも月曜日から通常業務。

いつもながら、長い話で済みません~^^; 読み応えがあると言ってただけたのは嬉しいですが、読むの、大変ですよね。読者さん目線でちゃんと考えていないのがバレバレ。毎回反省するけれど、またやっちゃう。のど元過ぎればってのは、私のためにあるような言葉だなぁ。
でも、予定ではもっとあっさりだったのですよ。それが、よく言えば「心理描写」?悪く言うと、くどい言い訳?で長くなっていくという。でも今回はこれでも我慢した方でした。普段の私だったらもっと説明しているような気がするので、ちょっとは遠慮の気持ちが。10000字いないでまとめるって、ほんと大変だなぁ。
実際、TOM-Fさん始め、皆様の書き方は、肝心なところは書いているけれど、あとは読者にある程度考えるというのか、余韻を楽しむというのか、そういう隙間を残しておいてくださるので、くどさがないですよね。この絶妙の書きっぷり、見習いたいんだけど、やっぱりついつい口説くなっちゃうんですよね。

友則ね~、確かに根っからは悪くないのでしょうね。でもひねくれている。人間関係を作るのも修復するのも苦手。大いに家庭環境とか影響していると思います。それじゃあとママを頼ってみたら、ママったらそっちの道の人で。そこは裏切られたってほどの内容では無かったと思いますが、なにせ、素直になれない。
居場所は思い切り狭そうですよね。友だちもいなさそうだし。普段は何してるのかなぁ。あんまり細かい事考えてなかったけれど、コンビニでバイトしながら、金が無くなったらママのところに行ってたかる。そんな感じかも。

そうそう、嘉瀬家の崩壊(これいいなぁ、アッシャー家の崩壊みたい。全然レベル低いけど)はまったく本人たちの問題だったのですよね。ママと嘉瀬・夫も親友でママは呼ばれたら嬉しくて行っちゃうけれど、普段からべったりでは無かったと思うし、ますます何の責任もないんだけれど、うん、好きな男の子どもだったからでしょうね。というのか、それしか無かったかも。きっと友則は泣き虫のへなちょこだったんだろうな。ママとしては、困ったら助けてやるよって合図を送っておきたかったんだろうし。
でもね、きっと、ママって、友則は多少特別な位置に居たとしても、他にも、店の子とか、母親?みたいに構ってやってたと思うのですね。そういう人なんですよ、きっと。で、友則にしてみたら、それが余計に癪に障るという。
ママと友則、一緒に巨石を見に行くかなぁ~行かないだろうなぁ。だって、きっとママは別に巨石に興味があったわけでは無いと思うのですよね。もう昔の思い出って感じで、それを今から思い出に浸ろうって気持ちはないだろうし。

> ママと友則、蓮と凌雲、蓮と和子。血はつながっていなくても、いろんなかたちの親子関係ってあるんだなぁ、としみじみ。
えへへ。親子関係、書くの楽しいですね。『海に落ちる雨』でも親子関係いっぱい作って遊んでいました。
凌雲と蓮と和子は、ほんとに変な家族。気持ちのやり取りでは、多少ストレートさは欠けるけれど。でもいつか感動的なラストが?(書く書く詐欺)

> 伊勢神宮の宇治橋の鳥居に昇る満月の話、これは知りませんでした。もっとも、満月や新月のときの月の軌道は、ほぼ太陽と同じなんだから、ちょっと考えればわかることでしたね。トホホ(笑)
あ、そうなのか。でも夏至というだけで、満月や新月ではないんですよね。いや、私も全くよく分かっていませんが、きっとTOM-Fさんはお詳しいんだろうな。宇治橋の向きとか位置関係はよく分かっていませんが、そのうちまた確かめに行きたいと思います。
二見興玉神社の夏至祭、どうなることやら。まずは巨大てるてる坊主から頑張ります! 梅雨ですからね。あまり期待せずに。
でも、翌日は早朝から白浜に向かって、パンダにおやつをあげる予定なので、そっちに期待しようっと!

コメントありがとうございました!!

彩洋→TOMーF さん #nLQskDKw | URL | 2018/06/05 03:05 [edit]


遅ればせながら、執筆お疲れ様です!
こちらのシリーズ、つい最近読ませていただいていたばかりだったので
こうした形で続きが拝読できて嬉しいです!
和子が小学生! 変わった部分と変わらない部分とが同居していて
穏やかに時間が経過していることを感じさせます。
夏至って、響きは凄くポエティックで文学的なのに、確かに日本だと
置き去りにされてますよね。わたしも見過ごしてました。
その夏至と巨石とを背景に進められる面々のほろ苦くも暖かい心理描写。
他の方も仰られてましたが本当に心理描写が秀逸で魅せられます。

今回は『ヴィーナスの溜息』の小町ママの過去がお目見えしましたね!
そっか〜、そんなことが……
友則ですが、皆さんからパッシングの嵐(笑)
確かに、いい年なのだし、「すねかじり」から脱するべきなのかも?
でも彩洋さんも仰られているようにこの人は当分こんな感じの気もしますし、
個人的にはこの「どうしようもなさ」に愛しさを感じます。
正しい道、正しい生き方というのがありながらも
必ずしもそこに添えられいないのが人間の「心」のおかしみなのかな。
小町ママはそういうこと全部分かって、どうしようもなさというのを
受け入れてる感じがしました。
蓮は面白くないようですが、友則と蓮の対比も興味深いですよね。
面白くないのは……なんとなく、蓮は真っ直ぐに生真面目に「捻くれてる」のに対して、友則はふてぶてしく「捻くれて」いて、そこにあぐらをかいてる感じが
蓮は気に喰わないのかなぁ……と思ったり。和子の存在も大きいのでしょうね。

友則と小町ママ、蓮と凌雲さん
二つセットでも夏至を挟んで対になっているような気がしました。
どちらにも共通しているのは、かゆいところに手が届かないようなもどかしさ……??
どちらも腹に一物あって、それを(遺言だったり本音だったり)見せさえすれば仲良くなれそう、もしくはラブラブ(!?)になれそうなのに決定的な面は見せずに今の関係に甘んじてるような感じ。しかもお互いにそれに納得してるみたいな。
自分の中で、個人的に、蓮と凌雲さんの関係がもどかしくって(特に凌雲さん)
本音はどうなんだろう? って気になってます。

二見興玉神社の夏至祭も、朝早いようですが、お気をつけて行ってらっしゃいです^^

canaria #- | URL | 2018/06/05 12:10 [edit]


canariaさん、ありがとうございます(^^)

canariaさん、コメントの返信が遅くなって済みませんでした!(やっと休みの週末!)途中何度か書きかけては寝落ちして…を繰り返し、寄る年波に勝てない今日この頃です。
さて、そうでした。canariaさん、サンタクロースの与太話を読んでくださったのでしたよね。ありがとうございます。そして、ヴィーナスの面々にも再会いただき、ありがたく思います。
まぁきっときれいごとでは済まされないことを沢山経験している人たちだと思うのですが、こうして居場所が出来ているって事でも救われているんだと思うのです。蓮もまっとうな仕事を辞める羽目になって、ママに拾ってもらって、社会の中で自分がいることの出来る場所がみつかって(海や凌雲や舟はあくまでも社会的繋がりじゃなくて家族のようなものですから)、それでやっていけている。あ、そう言えば、石屋の婆さん(玉櫛さん)も、蓮にとってはある意味家族かもなぁ。
今は、学校でも職場でも、居場所がない人が辛い時代ですものね。そういう意味で、蓮もヴィーナスの人たちも、救われているのです。きっと。それに、読んでくださっている人たちも『ヴィーナスの溜息』のシーンになったら「ただいま」って気持ちになっていただけていたら嬉しいです。

そう、そして、去年は幼稚園児(正確には学校上がるまで保育園に行っていたので保育園児)だった和子も、一応時間軸に合わせて小学生になりました。今、世間でも「小1の壁」が話題になっていますね。蓮も片親状態なので、本来ならこの壁にぶつかっているはずなのですが(保育園に預けている間は働けていたお母さんたちが、子どもが小1になったら預けるところがなくなって、そもそも保育園なら働いている時間預かってくれるけれど、小学生はある程度の時間に帰ってくるし、かといって学童保育もどこもいっぱいらしく、逆に子どもが大きくなってからお母さんが仕事を辞めざるを得なくなるとか)、有り難いことにお寺の離れに半居候の家賃暮らしのおかげで、お寺の奥さんたちによくしてもらっています。
和子の問題は、病気と(ここにはまだ書いていませんが)軽度の発達障害。まだ低学年なので、あまり問題になっていませんが、今後あれこれ問題が出てくるはず。苛められたり、疎外されたりすることもあるかもなぁ、なんて蓮は心配しています。
先日久しぶりに金八先生を見て、なんか時代だなぁと思いました。青臭いけれど、ちょっと泣けてきました(上戸彩が性同一性障害の生徒を熱演していた)。今の学校はどうなっているのかなぁ。正統派学園もの、見かけなくなりましたね。

さて、日本の夏はやっぱりきんちょーの夏、じゃなくて、蒸し暑い、夏至は梅雨真っ只中で全然「1年で一番日照時間が長い(はず)」ということ感じることが出来ませんよね。だからあんまり相手にされていないのかも。でも、巨石ファンにとっては正月といってもいい夏至。日本で何かイベントをしているところはないかと探したら、ありました。
で、ここに引っかけて、蓮と凌雲、ママと親友の思い出話を書いてみたのですが……まぁ、凌雲と蓮は告白した恋人同士ってのではないし、感覚としては師弟関係もしくは兄弟みたいな感じだし、「本当の気持ちは言えないけれど、つかず離れず、一番近いところにいたい」間柄ってのが上手く機能していて、思い出は綺麗なまま、じんわり懐かしい状態。
でもママと親友は、そうではないのですね。ママは「死」という壁に突き返されてしまったので、遺された子どもには何らかの感情を持っていると思いますが(あ、恋愛じゃなくて、言葉はよくないけれど、哀れみとか責任感とか。本当は責任感じなくていいんだけれど)、もう過去の恋を引きずっているわけでは無いと思うんです。だって、もう還暦ですからね。どちらかと言うと、お店の子たちとか、家族のように思っている仲間たちとか、そういうことの方が大事になっていると思います。
こういう、恋愛じゃない、でも微妙な人間関係、書いていて楽しいですね(*^_^*)
canariaさんのところでは、濃厚な恋愛関係も多く書かれていますが、時々出てくる複雑な友人関係とか師弟?関係とか、そこにこそっと恋愛感情も交じっていたりする複雑さ、ありますよね。そういう一筋縄ではいかない系統の感情、それが私にもツボです。

そして友則のどうしようもなさに可愛ささえ感じてくださってありがとうございます!
そうそう、側にいたら鬱陶しい系の人物ですが、小説に書くと、ちょっとそれが薄まる。書きながら、お前はいつまで思春期やねん!と突っ込んでおりました。
ちょっと嫌われキャラ系ですが、canariaさんのように読んでくださると、書きながらすごく援護していたわけではないので(ちょっと「このやろう」と思っていた^^;)、わぁ、なんてお優しいと安心してしまいました。多分、しばらく、もしくはずっと、このままですよね。で、ママはもう、その辺は分かっていて、放っておいてるという状態。もしかして、お店に来なくなったら心配するかも知れないけれど、来ている限りは逆に安心、という気持ちなんだろうなぁ。
「どうしようもなさ」に愛しさを覚えるというcanariaさん……書かれている作品にも表われていますよね。

> 蓮は真っ直ぐに生真面目に「捻くれてる」のに対して、友則はふてぶてしく「捻くれて」いて、そこにあぐらをかいてる感じが
> 蓮は気に喰わないのかなぁ……と思ったり。和子の存在も大きいのでしょうね。

あはは。これはなるほど、と思いました。あんまり意識していなかったけれど、蓮は確かに「まっすぐ、きまじめにひねくれている」なぁ。彼は、自分が思春期の時、伯父さんの魁が何回も一緒に住もうと言っているのを拒否してたんですよね。たぶん、魁と舟の親子に自分が割り込みにくいと言うのか、遠慮というのか、拗ねてるというのか。で、剣道のお師匠(魁や自分のお父さんのお師匠でもあった)である和尚さんのところに住み込んでしまったのです。舟は今「荒れてる」状態ですが、どちらかと言うと素直な子なので「なんだよ、蓮兄ちゃん、俺らと一緒に住んでくれないって、何だよ」な状態だった^^;
今は和子がいますから、拗ねてばっかりもいられないので、蓮も随分変わったと思います。
でも友則は、確かにふてぶてしい……開き直って、アラサーまで思春期してる……だめじゃん。でも、こういう人もいますよね。これはこれで、なんとかやっていくのかなぁ。こういう人も、蓮のようなはみ出した人も、和子のようなハンデを持った子も、生きていける社会であってほしいけれど。
で、蓮は、友則を見ていると、どこか昔の青臭い自分を思い出していやなのかも知れませんね。特に、蓮にとっては恩人であるママに対する、友則の態度が許せない(でも、自分も伯父さんに甘えられなかったくせにね。で、いなくなった今になって、留守番探偵をして罪滅ぼししても、ちょっと遅いかも……)。でも、皆様の予想通り、この関係、簡単には前に進みそうにないし、それがまた人生なのかも……そう簡単に「愛し合ってるか~い? みんな仲間だぜ、いえ~い!」ってことにはならないわけで。でも、それで納得してなんとなくつかず離れず……それもまた人生。

> 自分の中で、個人的に、蓮と凌雲さんの関係がもどかしくって(特に凌雲さん)
> 本音はどうなんだろう? って気になってます。
おっと、凌雲側から攻めてこられましたか。これはいいところに目をつけてくださいました。
今は多くを語れませんが、彼の人生のモデル(の一部)が実はカラヴァッジョなのです。てことは……
パラレルである竹流のモデルが光源氏なのと偉い違いだ。ごめん、凌雲……
このシリーズの一応の最終話のエピソードは決まってるんだけれど、その時の凌雲の告白と二人の出す答え、彼らの和子への思いにご期待くださいませ!(書く書く書く書く詐欺)

> 二見興玉神社の夏至祭も、朝早いようですが、お気をつけて行ってらっしゃいです^^
はい、ありがとうです。楽しみです(*^_^*)
早起きできるかなぁ~とそれがちょっと心配。それに早朝出発で、白浜のパンダに駆けつけないといけないので、それもハードそうですが、楽しみなので頑張ります!
コメントありがとうございました!!

彩洋→canariaさん #nLQskDKw | URL | 2018/06/09 09:43 [edit]


大海さん~、本当に来るのが遅くなっちゃってごめんなさい(>_<)
いやあもう、ここ10日くらい季節外れの風邪ひいちゃって。家に帰るとほとんど寝てる感じで(;_;)
昨日の晩はなんだか心臓がトトントン……トントトト……って、ずーーっと3時間くらい不規則に跳ねてて。ヤバいな……と思いつつ、転がっていました。あれは不整脈っていうんでしょうか(無知)

って、いきなり言い訳から入ってしまいましたが、久々の『ヴィーナスの溜息』と、お仕事中の蓮に会えてうれしかったです。
やっぱり蓮の醸し出すものは真にそっくりで、育った経緯は違うものの、ひねくれ方とか拗ね方が、なんだか懐かしい(;_;)

そして、蓮とは全く違う感じでひねくれた印象の男、友則の登場。
ヴィーナスのみんなが「蓮、変った」って言ってたけど、以前の蓮なら、もう少し我関せず……だったのかな?いい方向に変わったと受け止めていいんですよね。

蓮に異常に絡み、ママを蔑むような態度。そしていつになく弱腰のママ。
そういう経緯があったんですね~。
こりゃあ相当ママに恨みを持ってるな……と思ったんですが、最後の彼の視点で、実は少しの嫉妬があったんだと分かって来て、ちょっと可愛い……と言うか、哀れに思えてきましたね。
蓮に似た部分。感情をストレートに出せない、甘え方を知らない部分なのかもしれませんね。

和子ちゃん、小学生かあ……。この後蓮とどういう関係になっていくのかも気になりますね。思春期に入って手を焼く蓮も見て見たいです(*ノωノ)

いろんな背景を抱えた人間たちの物語、そこにちゃんと(巨)石を登場させて印象付けてしまうところ、素敵です。
夏至祭、さっきちょっと調べたら来週なんですね。大海さんも行かれるとのこと、レポがまた楽しみです。お天気が気になるところですが……。

ひとつのシーンを切り取って、そこからさまざまな人間ドラマを見せてしまう大海さんの手法、相変わらずうまいし、深いです。
まだお忙しい日が続くのだと思いますが、無理なさらないようにお過ごしください^^
私も……風邪からくる胃痛とこの心臓の変な動き、治ればいいなあ(自然治癒w)

lime #GCA3nAmE | URL | 2018/06/13 11:41 [edit]


limeさん、ありがとうございます(^^)

> 大海さん~、本当に来るのが遅くなっちゃってごめんなさい(>_<)
なにを仰いますやら~。もう何も気にせず、お暇なときに読んでくださるだけで嬉しい限りです。書けば書くほど長くなる悪い癖で、いつもlimeさんや夕さんの、気遣いの多いアップの仕方を見ながら、うぅまたやっちゃった、と反省するのに、また懲りずにこんな長ったらしい話をアップして。
limeさんもお風邪でしたか! いや、私ですね、今完全に喘息状態です。4月頃に引いた風邪、それ自体は治ったのですけれど、その後も咳が続いていて、今もかなりましになったとは言え、咳が出だすと止らなくなっちゃって、実はコンサートの度に困っています。静かな環境になると、なんか緊張しちゃって、それがまた咳を止らなくさせるという。

> 昨日の晩はなんだか心臓がトトントン……トントトト……って、ずーーっと3時間くらい不規則に跳ねてて。ヤバいな……と思いつつ、転がっていました。あれは不整脈っていうんでしょうか(無知)
うむ。それは不整脈ですね。いわゆる期外収縮という、心臓のしゃっくりみたいなものである可能性が高いです(年齢からも。年寄りになるとまた別の不整脈もあるけれど)。多分、動いているときは出ていても気がつかないでいると思うのです。寝ている時とか静かにしているときは、妙に目立って気になるという。多くの場合、危険なものではないのですが、たまにやばいのもあるので、もしも続くなら、一度心電図を(しかもホルターという24時間心電図)とってもらうことをお勧めいたします。ちなみに、感じる(認識する)=ヤバい種類、というわけではないのですが、気になって緊張して交感神経も刺激されたらまた出る、という悪循環に嵌まることはあるのですね。
心電図見たら、たちの悪いものかそうでもないのか、分かるし。でもまぁ、その時の体調でにもよるので、身体が休められたら、また出なくなるかも、ですけれど。
なんて知ったかぶりな事を書いてみました……^^;

はい! 『ヴィーナスの溜息』にお帰りなさい、です。なんか、最近、あそこ(どこ?)が家っぽい気がして。
蓮もすっかり溶け込んでいますが、そんな蓮のことをママは心配しているのですよね。いつまでもこんなとこにいちゃダメよ、っていいたいけれど、蓮のこと、頼ってもいるし。そんなママの知られざる一面を今回は書いてみました。
あ~、蓮と真になんか似た雰囲気を感じ取っていただけましたか。最近、あんまり似てないなぁと、似てない面ばかり目立っている「主題」と「変奏曲」の関係になっている、真と蓮。でも、ひねくれ方と拗ね方が似ていたか! よかった!(なんで?)
最近少し真が遠くなっているので、やっぱり第1節だけでも書き上がっている次作を出しちゃおうかなぁ~と悩み中。蓮にしても、慎一にしても、毒気が少ないじゃないですか。あの真の毒気がね~作者自身も懐かしくて(って、ひどい……)
どうやら、真のもつ昭和な毒気が、ちょっと懐かしいのですよね。次世代になったら、もう昭和は私たちにとっての大正みたいな感じになるのか。ハイカラさん的な?

きっと身体が自然に毒気を求めていたのでしょう! 変なやつ(友則)を出してしまいました^^;
うん、「蓮が変わった」というのは、外から見て、蓮って「分かりにくい」「取り憑く島がない(って、漢字が違うけど、面白い変換になったのでこのままにしとこ)」ってやつだったのですね。本人は「我関せず」ではないつもりなんだけれど、回りからは冷たいやつにしか見えないという。それが、守るべきものができて、黙っているだけじゃものごとが進まないという事態に追い込まれたのですよね。その対象はもちろん一番は和子なんだけれど、ヴィーナスのみんなもきっとその対象。
蓮は思春期の時のひねくれまくっていた自分に、友則がなんか重なっちゃって、で、いらっとしている……友則が結構小者でそんな大それた事が出来るやつじゃないというのは分かっているだけに、そいつがやたらと尖ったふりして、ママに甘えているのがね~なんとも。魁(おじちゃん)に当たりまくっていた自分に重なるんでしょうね。
友則はアダルトチルドレンってとこかなぁ。可愛いとも言えるけれど、アラサーなんだから、じぶんでなんとかしろよって思いますよね。でも、何とも出来ないやつ……ママはこの世界を伊達に「女手ひとつ」で 乗り越えてきたわけじゃないので、そんな友則のことなどお見通しなんだけれど、なんか強くでれない。きっと初恋の相手(友則パパ)に対して今更の未練は無いんだけれど、わだかまりは残ってるし。

> 蓮に似た部分。感情をストレートに出せない、甘え方を知らない部分なのかもしれませんね。
そうそう、そうなんですよ。ただ、ゆがみ方は蓮よりも友則の方がひどいけれど。
なんだかんだいって、蓮の場合は危ない年齢だったときに凌雲先生に出会ってますから、何にどんなにいらっとしても、凌雲のところで鑿の音を聴いているだけで落ち着いたんだろうなぁ。

> 和子ちゃん、小学生かあ……。この後蓮とどういう関係になっていくのかも気になりますね。思春期に入って手を焼く蓮も見て見たいです(*ノωノ)
はい、この話、私には珍しいぴたっと現代。一応時間軸合わせて和子も小学生になっています。(でも、もともと第1話に持ってくるはずだった和子と蓮の話は、和子はまだ保育園。早く書かなくちゃ!)
普通学校の支援学級ってところでしょうか。他の子とコミュニケーションとるのは難しそうです。蓮とは……まぁ、あんまり親子関係に(そもそも義理だし)改善は無いと思いますが、それなりにやっていっていると思います。この期に及んで「にこ!」「ぱぱ!」がしっ!って話にはならない^^;
でも、心の中はいっぱい動いていく予定なので、またお付き合いくださいませ。

> 夏至祭、さっきちょっと調べたら来週なんですね。大海さんも行かれるとのこと、レポがまた楽しみです。お天気が気になるところですが……。
今回は6月という話で、夕さんへのお題、ということで無理くり夏至^^; 
そして、そのきっかけが、無理くり休みを取った夏至祭り。でも、来週のお天気が発表になって、なんだ、雨じゃん!いや、曇りか……しょぼん。でもかすかなお天気印に期待を寄せて。行って参ります。怒濤の雨の中の夏至祭だったらやだなぁ~
limeさんもお身体お気をつけくださいませ。まぁまぁの年になったら、ペースはかんがえなくちゃ、ですよね。すぐ風邪ひくし、治らないし(;_;) うう。
あ~でも、limeさんにはかの防弾少年団がついている?(このあいだ、J:COMでみましたよ。limeさんのお好みはどの子だろう~と私の興味はそれ一点(^^)/)
私もこの水曜日、久々に「恋に落ちました」! やっぱり韓国の子なんだけれど、ピアニスト。いや~limeさんが夢中です!っての聞いて、もうそんなときめき、私にはないわぁと思っていた矢先^^; レポは、明日もうひとつのコンサートに行ってから書きます!
コメントありがとうございました!!

彩洋→limeさん #nLQskDKw | URL | 2018/06/17 02:24 [edit]


わ~い

またお邪魔しました^^
大海さんの優しいコメントで、心も体も癒されましたですよ( ;∀;)
女神さまに見えます(;_;)
お互い、体を労わって、がんばりましょう!

そして、わ~~い、大海さんも恋に落ちた!!( *´艸`)ウフ
一緒にワイワイしましょう!

私の一番好きな、防弾少年団(バンタン)のメンバーは、テテ(芸名はV)です。
「テテ」と、画像検索掛けたら、超絶綺麗な子がいっぱい出てきます(´▽`*)
もう、語り出したら止まらないので、また!!!←バカです(;_;)

また、記事を楽しみにしていますね^^

lime #GCA3nAmE | URL | 2018/06/17 18:08 [edit]


大海さーん^^ お久しぶりです~^^ ええ、私はずっと元気です^^
二見興玉神社の夏至祭、あと数日ですね。カウントダウン始まってるかな。
お休みを満喫されてくださいね~^^

『ヴィーナスの溜息』の面々も健在…と思いきや。ママにそんな過去の恋が。
これは一生抱えていく人生なんですね。
絡みに絡む人間模様が何とも切ないです。

月夜のメールのシーンが良いですね。
生存確認レベルの短いやり取りにも深みを感じてしまってニマニマしてしまう自分を許してくだされ~
和子ちゃんが一年生ですか。ドラマはまだまだこれから。
ずっと尽きることはないのでしょうね。

こちらでは夏至は冬至。
冬休みに向かって、もう少し頑張りまーす^^

けい #- | URL | 2018/06/17 22:23 [edit]


limeさん、ありがとうございます(^^)

あ、お帰りなさい(^^)/
女神の大海です(って、自分で言ったらおバカだなぁ)。って、冗談はさておいて、本当にね、この歳になると、ある程度の病気は実体験でも増えるので、何でも聞いてください!(って、ほんとかよ)
何よりも、以前ほどは無理が利かないということを納得することから、なのかもなぁと思うこの頃です。

画像見ました! ほほ~なるほど。
limeさんの傾向に納得。もちろんビジュアルも大事だと思いますが、きっと「不思議ちゃん」「4次元」ってあたりにもかなりポイントがあるのでは? でも、絵を描くlimeさんにとってはビジュアル、大事ですよね。そして、きっと「イケメンなのに残念」ってあたりにも惹かれるものがあるのでは? これって、どこかで聞いたキャッチフレーズですよね。北海道辺りから……
時々見かけたら、limeさんを思い出してにやけるに違いない。最近、見ようとしていなくても見かけるってことは、大人気なんですね。

そうそう、思わずCD買いに走っちゃいました。そもそも顔はぼんやりとしか知らないまま(普通ですね。目立つ顔じゃない)、完全にピアノにやられました。これは実は初体験です。いや、すごいわ~と感動することはあっても、おばちゃん目線で恋する乙女状態に? ピアノに恋しちゃったんですね~。語れるほどよく分かっていないので、もう少しお勉強しなくちゃ。
それにしても、さいきんイケメンのクラシック演奏家、多いなぁ。今、クラシック番組でバイオリン弾いている男の子(日本人)も妙に可愛い……う~む。
はい、記事もお楽しみに!
コメントのおかわり、ありがとうございました!!

彩洋→limeさん #nLQskDKw | URL | 2018/06/17 22:57 [edit]


けいさん、ありがとうございます(^^)

けいさん、お忙しい中、コメントいただき恐縮です(*^_^*)
しかも、すっかりお返事が遅くなって済みません!
夏至旅行、予定したときからハードだなぁ、と我ながら思っていましたが(走行距離がね…)、何とかこなしきりましたよ。
休みに張り切り過ぎちゃいましたね~今日はもうぼろぼろなのに、必至でピアノと三味線の練習中^^;
旅のレポートはまたいたしますね。もうね、パンダが最高~!

『ヴィーナスの溜息』の面々、もともと踏んでも蹴飛ばしても大丈夫なふっと~い連中ですから、こんな恋の思い出なんて、実は全くの過去! って言ってもいいのかもなぁ、なんて思いながら書いていました。ママだって、ちょっと辛い思い出でもあるけれど、ある意味、勝手に死んじゃったのは向こうだし、自分の思いは告白の時点でもう乗り越えていたのかもと思ってもいます。何よりも、今が大事。店の子たちは、蓮も含めてママにとって、我が子も同然だろうなぁと、そういう人なんじゃないかなぁと思っています。
そんなみんなの関係が少し垣間見える話になっていたらいいなぁ。

> 月夜のメールのシーンが良いですね。
うふふ。これね。『海に落ちる雨』のかの電話ラブシーン?に匹敵する何かシーンを生み出そうと思ったら、こうなったという。えっと、ラブシーンっても、竹流と真と、こちらの二人は少しニュアンスが違いますけれどね^^; いや、深読みはいくらでもしてくださいませ。案外、深読みの方が真実だったりするかも、ですもの(え?)。
そして、和子も少しずつ成長していますが、成長した方が困りごとは増えていく、そういう運命を背負っているんですよね。それを少しでも蓮や凌雲が支えていけたら、もちろん、舟や海、それに実は玉櫛ばあさんも? 和子はとっても頑張っていますからね。そう、ドラマはこれから、ですね。

> こちらでは夏至は冬至。
> 冬休みに向かって、もう少し頑張りまーす^^
あ~そうだ。ほんとうだ。なんか不思議すぎる! 夏至のおかげで、旅は安全でした。
パンダも、夏至祭も最高だった! そして頑張って上った500段の階段も。
お忙しそうですが、けいさんもお身体気をつけてくださいね。そうそう、冬なんですから。
コメントありがとうございました!!

彩洋→けいさん #nLQskDKw | URL | 2018/06/23 14:06 [edit]

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