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コーヒーにスプーン一杯のミステリーを

オリジナル小説ブログです。目指しているのは死体の転がっていないミステリー(たまに転がりますが)。掌編から長編まで、人の心を見つめながら物語を紡いでいます。カテゴリから入ると、小説を始めから読むことができます。巨石紀行や物語談義などの雑記もお楽しみください(^^)

 

【雑記・音楽】3つの『夜曲』 

今日は、音楽の話題です。
クラシックに関係した物語を書いていますが、幼少期からクラシックに親しんできました、とはとても言えません。ヤマハ音楽教室→ピアノを習ってはいたのですが、家にはクラシックのレコードもカセットも1つもありませんでした。
じゃ、なにがあったのかと言うと……当時は祖母の世代の人たちが民謡をいくらかやっていた時代で(民謡ブームだったのですね)、記憶の中にある最初に見たレコードは「黒田節」。さらに、父がフランク永井のファンだったので、自慢じゃないですが、多分、フランク永井の歌はほとんど歌えます^^; カラオケの十八番は「君恋し」ですし。
やっぱり当時の時代を映した音楽と言えば、歌謡曲というジャンルだったような気がします。
ちなみに、自分で最初に買ったレコードは西城秀樹の「傷だらけのローラ」だった……

それはともかく、幼少の頃に両親が聴いていた音楽の中で、私が今もすごく好きな歌謡曲が幾つかあるのですが、そのうち最強の2つが、偶然「夜曲」なのです。実は歌謡曲というジャンルじゃないかも知れないけれど、歌声喫茶で歌われていた、という印象からはそういう括りでいいかなぁと。
(『続きを読む』に隠してあります。ぜひBGMに)

ひとつは『蘇州夜曲』。山口淑子(李香蘭)の歌ですね。
三味線で練習しておりますが、この哀愁漂う感傷は、やっぱり同じ弦の響きでも弓で弾くような楽器でなくちゃな(ヴィオラを弾く後輩とユニット組んでレパートリーにしてます)。とにかく、この歌が好きすぎて、生涯行くことないと思っていた中国に友人が留学したのをいいことに、すぐに押しかけて行って「蘇州に行きたい!」と叫んだ記憶が。
よく中国の歌だと勘違いされていますが、由緒正しい作詞・西条八十、作曲・服部良一の日本の歌。でもこの間、同年代の人と話していて、結構「知らない」って人がいて、ちょっとしょんぼり。いい歌なのに。

もうひとつは『北上夜曲』。もともとマヒナスターズ&多摩幸子が唄っていた、という記憶さえはっきりしないのですが、しかも、この曲に関してはレコードさえ家になかったのですが、いつから好きだったんだろう(これもいつかヴィオラ&三味線ユニットのレパートリーに入れる予定)。
ところが、この曲は実は昭和16年、まさに世の中軍歌一色の時代に、わずか17歳と18歳の青年が作詞作曲し、密かに歌い継がれて昭和30年代に大流行したという経緯があるのです。
この曲、6番まであるのですが、実は流行った当時、長いので4番5番が切られていて、なんで初恋の思い出を語りつつ、いきなり6番で「僕は生きるぞ」なんだ?ってことになるんですが、5番で彼女が亡くなっていたのですね。昔ってレコードの長さに制限があったので、しばしばこういう「謎の歌詞」が。

実は、「夜曲」を話題に選んだのには理由があります。
J:COMで松本清張原作の2時間ドラマを幾つかやっていた中に『黒の回廊』がありまして、ドラマの内容としては2時間ドラマあるあるで「なんでそれで殺しちゃうかなぁ」なんだけれど(主演:賀来千香子・船越英一郎)、クライマックスのアルハンブラ宮殿がかなり美しくて、ほ~となっているところに、『夜曲』が流れたのです。
実は初めて聞く曲で、恥ずかしながら歌手の方も知らなかったのですが、ひと目で、じゃなくて、ひと耳で惚れちゃいまして、探して見つけたので、嬉しくてご紹介します。
矢野真紀『夜曲』……ドラマのエンディングに流れると、やられちゃうなぁ。「どうして人は 想いが溢れてるの」の歌詞にちょっとやられました。 

そう言えば「夜曲」って、つまり「セレナーデ」。つまり、夜、恋人の部屋の窓辺に立って(階下から)、リュートとかギターとか弾きながら唄う恋の歌。
でも、ここにご紹介した「夜曲」は「セレナーデ」とは何となくイメージが違うのはなぜだろう? と思って、考えてみたら、そうか、なんか「水っぽい」んだ、と思い至りました。「水の蘇州」「北上河原」「岸辺」「目の前の川」って歌詞が川だらけだからって単純な発想ではないのですが、やっぱり日本の歌なんだなぁ。
それにこれはやっぱり「セレナーデ」じゃなくて「夜曲」なんだ。恋の歌と言うよりも、人生の歌。

でも、私、シューベルトの夜曲……いえ、こちらは「セレナーデ」ですが、大好きなんです。しかも、ドイツ語もいいんだけれど、日本語の歌詞が結構好き。「秘めやかに 闇を縫う 我が調べ」……美しい訳詞です。
好きなので、作中でも使ってみた→【死と乙女】(4)想い・セレナーデ
(でも、次は、慎一に『蘇州夜曲』を歌わせようかな。リクエストに日本の歌を、と言われて歌う。本当はアンパンマンマーチを歌わせたいけれど、残念、実は彼が日本にいるときにはまだその世代じゃなかったんですよね。放映開始と入れ違いくらいでローマに移っちゃったので。でもいつか歌わせちゃる、あの名曲。あ、孫の真でもいいか。そうだ、うれしいんだ、い~きる喜び

でも、『夜曲』って言えば、中島みゆきだろ? って思った方。はい、私もそう思います(^^)
(続きを読む、から『夜曲』をお楽しみください(^^)/)
李香蘭『蘇州夜曲』


ダークダックス『北上夜曲』(1番・5番)


矢野真紀『夜曲』


シューベルト『セレナーデ』 歌:ペーター・シュライヤー
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Category: 音楽

tb 0 : cm 6   

コメント


「蘇州夜曲」
蘇州に観光で行った時にガイドさんが、「ここが蘇州夜曲で有名な寒山寺です~」とか言っていました。どんな曲かな~と思ってPV見たら、あこれ聞いたことあるわ、でした。山口淑子の声が胡弓みたいで、曲とよく合っていますね。
歌われたように、蘇州は水郷。まさに「水の蘇州」なわけですが……まあ、霞がかかった状態で離れたところから見るのがいいかな。

「北上夜曲」と「夜曲」
初めて聞きました。「蘇州夜曲」がそこはかとない色っぽさで夜曲らしいですが、こちらは人生を感じちゃう歌ですね。哀歌ってとこかな。

シューベルトの「夜曲」
これ、聞いたことある。シューベルトの曲としてじゃなく、なんかで聞いたことある。思い出せないけど。

セレナーデと言われると、私はモーツァルトの「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」一択なので、明るく楽しくなんですよね。でも紹介していただいた、しっとりとした夜曲もいいですね。

TOM-F #V5TnqLKM | URL | 2018/08/30 16:42 [edit]


こんばんは~。

ということは、彩洋さん「有楽町で逢いましょう」も歌えるんですね?
サキだって口ずさむ程度なら・・・。たぶん歌詞を見たら歌えるかも。
「君恋し」も口ずさめますよ。
そして「蘇州夜曲」は聞いたことがありますね。歌い出しくらいは口ずさめるかな?李香蘭、美人ですね。歳を取ってからしか知りませんからビックリ!
「北上夜曲」これも聞いたことがあります。
シューベルトの「セレナーデ」はもちろん知っています。
ですが、矢野真紀『夜曲』?この曲は知りませんでした。

サキっていったい何歳?

でもカラオケは大嫌いです。

山西 サキ #0t8Ai07g | URL | 2018/08/30 19:47 [edit]


TOM-Fさん、ありがとうございます(^^)

昔の曲、レコードで聴くと、なんというのか、伸びやかですよね。ちょっと雑音も入っていて、それがまた味があって。しかも、それがまたこの曲にものすごくよく合っているのです。うちらのヴィオラをと三味線のプチユニットですが、となりでこの曲のヴィオラの響きを聞いていると、その伸びやかさにほわ~いいな~となります。声が胡弓みたいって、TOM-Fさん、さすが、上手く仰いますね~
たしかに、中国の景色って裏路地とかみると、いささか微妙な気もしなくてもないのですが、それはそれでなかなか味わいがあってよいかも。以前、上海の裏路地をうろついてみましたが(もちろんボディガード付きで)何だか昭和のにおいを感じました。
あ~『南京路に花吹雪』(古い漫画です、すみません)。

『北上夜曲』は背景を知らなかったのですが、何だか純粋な思いが満ちているなぁと思って、それがどこか琴線に触れていたんでしょうね。これって、それこそ『阿寒に果つ』にも繋がる命への懸命さですよね。あの時代、若者の厭世的な想いも強かったと思うのですが、それも真摯さの裏返しだったんだろうと感じます。
『夜曲』、いい歌だなぁと思いました。久しぶりに曲探ししちゃいました。
シューベルトの『セレナーデ』は有名な曲なので、曲名を挙げられることもなくても色んな風にアレンジされて流れているかも知れません。でもこの曲は本当に、「窓辺で恋人のために歌う」イメージにぴったりですよね。

『アイネ・クライネ・ナハトムジーク』と言えば、うちの師匠が三味線で弾いていましたが、かなり難しそうだった。三味線ってつくづくアップテンポには向かないなぁ。
音楽って本当に色んな思い出に繋がっていますよね。
コメントありがとうございました!!

彩洋→TOM-Fさん #nLQskDKw | URL | 2018/09/01 19:48 [edit]


サキさん、ありがとうございます(^^)

もちろん、『有楽町で逢いましょう』も『おまえに』も『霧子のタンゴ』も『羽田発7時50分』も……なんでもこいです(^^) サキさんも歌えるなんて、世代を超えた名曲、じゃなくて、サキさんも先さんや周囲のひとからの影響があったんでしょうか。私の場合も明らかに父の影響ですし。あ、結構、八代亜紀なんかも。『愛の終着駅』がいちばん上手いかも。
あ、カラオケですね。うん、私もカラオケ好き、ではありません。嫌いじゃないけれど、私がカラオケボックスを使うのはもっぱら三味線の練習の追い込みの時です。三味線って結構太鼓みたいに叩くので音が響くんです。で、一軒家とは言え、気合いが入っているときは近所迷惑かなぁと。

『蘇州夜曲』聴いたことがありますか。よかったです。あまり知られていないのかとちょっと心配になっていました。
李香蘭、まるでイングリット・バーグマンとか白黒映画の時代の女優さんのなんとも言えない色香がありますよね。あれって、カラーの時代になってから何となく失われた映像美だと思うのですけれど、これがまたこの曲にぴったり合っています。
『北上夜曲』は少し古い時代の歌謡曲、と言う範疇なのでしょうか、懐メロのCDとかにはよく入っていると思うのですが、それもきっと昭和30年とか40年代あたりではないかとおもうのです。サキさんの世代のひとが聴かれるってのは珍しいですね。
シューベルトの『セレナーデ』は多分、私も最初に聴いたのは音楽の授業でしたが、私のクラシック音楽の初めて体験って、けっこう音楽の授業だったりするんですよね。そしてその時、聴いた曲は今でも好きだったりするから、やっぱり音楽の授業って良くできてるんだなぁ。

矢野真紀『夜曲』は全然時代の違うものですし、今は昔と違って、ひとつの曲が長く歌い継がれるなんてこともなくなったので、いい曲もなかなか出会うチャンスもないし、すぐに埋もれてしまいますよね。
この曲は出会ってよかったなぁと心から思う曲のひとつです。
たまに『夜曲』に浸るのもいいなぁ、なんて。
コメントありがとうございました!!

彩洋→サキさん #nLQskDKw | URL | 2018/09/01 20:36 [edit]


(・Д・)ノミ

>>>『夜曲』って言えば、中島みゆきだろ? って思った方。
( ・Д・)ノミ はいはいはい、私でございます。
以下「好きな歌をば」にUP予定だったものです。歌詞掲載NGにつきお蔵入りしてしまったものですが、歌詞抜きで載せとこうかな。


 友達以上、恋人未満。
 二人が一緒にいた時はそんなあいまいな関係だったのかもしれない。女は売れない唄い手。男を愛していたが、輝いているとは言えない自分に自信など持てる筈も無く、たった一言が口に出来ない。
 男は優しい。しかしそれが女への恋情であると何故に言えるだろうか。確かめる事も出来ぬ儘に時は経つ。
 何時しか女の歌は人々の共感を呼んだ。深夜ラジオの番組でリクエストされる程には売れる様になった。しかし、男は当たり前の幸せを手にしたのだろう、今はもう側には居ない。
 裏切りとか、そんなものではない。そもそもが叶わぬ想いだったのかも知れない。それでも心は残る。今は何処に居るのかも知れず、何をしているのかも知らない。それでも幸せであって欲しいと願い、甘い様な、苦い様な、若い日の想いを唄う。冷たい月明かりの下、もう届かない人に、せめて、歌だけは、届け、と。

miss.key #eRuZ.D2c | URL | 2018/09/02 23:34 [edit]


miss.keyさん、ありがとうございます(^^)

はは。そうですよね。いや~、私の音楽体験、やや古い系になっておりまして、何しろ子どもの頃、一応ピアノを習っていたのに、家に帰ったら民謡と演歌と歌謡曲しかありませんでしたから。だから『夜曲』と言えば『蘇州夜曲』に『北上夜曲』ってところからスタートしたのですね。私が中島みゆきとか松任谷由実とかQUEENとか、洒落た音楽を知ったのは中学生になってからだったので、その時に友人たちがこういう曲を教えてくれなかったら、回り道せずにまっすぐ民謡に入っていたかも(って、結局行き着く先は同じか)。

そして。miss.keyさんの歌のワールド散文化、素敵ですね。ちょっと長いけれど、昔の歌謡番組って、歌の前に語りがあったじゃないですか、ナレーション? 黒柳徹子さんとかが語りを入れて。あんな風にナレーション付きで、この後に曲がかかったらいいですね。
そうそう、中島みゆきの歌って、皆まで語ってないから、こんなふうにあれこれ膨らませて聴けるんですよね。世の中の結構不幸な女性が、中島みゆきの歌を聴いて「これよりはマシか」と思って立ち直ったりして、でもオールナイトニッポンを聴くと、結構ぶっ飛んだ歌手の語りにまた世界が変わったりして。彼女の『夜曲』は『世情』と並んで、当時の青春を思い出させてくれる歌です。
コメントありがとうございました!!

彩洋→miss.keyさん #nLQskDKw | URL | 2018/09/03 01:27 [edit]

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