01 «1.2.3.4.5.6.7.8.9.10.11.12.13.14.15.16.17.18.19.20.21.22.23.24.25.26.27.28.» 03

コーヒーにスプーン一杯のミステリーを

オリジナル小説ブログです。目指しているのは死体の転がっていないミステリー(たまに転がりますが)。掌編から長編まで、人の心を見つめながら物語を紡いでいます。カテゴリから入ると、小説を始めから読むことができます。巨石紀行や物語談義などの雑記もお楽しみください(^^)

 

【旅2017・スペイン】(6)サグラダ・ファミリア(2)~ガウディの建築を巡る・その2~ 

ガウディさん
サグラダ・ファミリアその2のトップ写真はガウディさん。サグラダ・ファミリアの地下博物館にお墓がありますが、結局、彼は人生の最後、1910年から1926年に亡くなるまで、この教会と共にあり、今もここに眠っておられるのですね。大変健康には気遣っておられたそうですが、残念ながら路面電車に轢かれて亡くなられたとか。健康よりも電車に気をつけていただきたかったけれど……不慮の事故ならば致し方ないのでしょう。サグラダ・ファミリアの設計図はまだ大方、ガウディさんの頭の中にあったようですから、この教会の地下には、今もひたすらガウディさんの頭の中を探り出すべく模型ばっかり作っている研究室みたいなところがあるのです。
模型造り
そして、この模型製作所の横に、例の「ざっぱな力学」の正体が……
模型さ
これを目の前にして、私たちは思わずつぶやいたのです。「天才と何とかは……ってほんとにね~」
これはガウディさんの頭の中にあった「コロニア・グエル教会の吊り模型」なのです。写真では分かりにくいかもしれませんが、要するに、砂か何かが入った袋をいっぱいぶら下げてあるのですね。
逆さ模型
アップになった写真を発見。まぁ、アップにしたからって「わかった!」って代物でもないのですが。
「ガウディが建築家としての生涯にわたって貫いた方針は、構造以前に原理に重きを置くというものでした。それは徹底した自然観察の結果でもあるのです。」と説明にあるのですが、う~ん? 要するに、重力のままにバランスを取れるものは、これをひっくり返した場合にもバランスが取れる、ということなのでしょうか。で、この「ざっぱな力学」がサグラダ・ファミリアにも引き継がれているというわけのようです。
考えても私には理解できないので、諦めてサグラダ・ファミリアの内部のご案内にもどりましょう。
サグラダファミリア内部観光客あり
石化した森を表現したような柱、その周囲のステンドグラスです。これは塔のエレベーターに上って降りてきてから撮った写真なので、結構観光客が増えていましたが、朝一番で入ったときは結構がら~んとした感じで良かったですよ。
オレンジ~赤がメインになっているのは受難のファザード側。
ステンドグラスオレンジ
入った時間帯(朝一番)にはこちらのオレンジ側からの光が最も綺麗でした。あれ? でもこちらは西側のはず。いずれにしても、入る時間帯を変えたら、また違う光を感じることになるのでしょうね。でも、そう何回も行くことはないだろうなぁ。というのか、2度目はなさそう。
ステンドグラスオレンジ縦
アップにしてみると、モザイク状になったガラスが分かりますが、何かの文様というのでもなさそうです。
向かいになっている生誕のファザード側のステンドグラスは青系統。といっても、完全に統一されているわけでもなくて、規則性があるようには思えません。そう言えば、イタリアのモザイク職人が「敢えて不揃いにする。そこに色や光が生まれる」ようなことを言っていました。揺らぎのあるところに心に響く何かが潜んでいるのですね。
ステンドグラス青観光客あり
柱や壁が白っぽいので、光の加減、立つ位置によってはその反射があって、余計に色彩が深く見えます。
ステンドグラス青
そう言えば、側面が全部ステンドグラスですね。じっと見ていると何かの絵柄にも見えなくはないのですが、どこを見ても、これは何かの場面を意匠的に描いたものでもなく、ただ光をどのように遊ばせるか、そしていかにこの空間に立ったときに「深い森」にいるように感じるかと考えたもののように思えます。
ステンドグラス1
側廊に立つと、中央部よりは光が近くて遮るものもないので、柱や天井が光の色彩に染まっているのが分かります。
サグラダ・ファミリア内部脇廊
こうしてみると、何だか椰子の林にいるみたいですね。そう、これは殉教のシンボルであるシュロの木をモチーフにしているのです。きっと私のような異教徒には何のこっちゃ分からないけれど、やはりここは教会なんですね。
サグラダ・ファミリア内部脇廊2
ここに居ると麻痺しちゃいますが、この柱って思えばすごくシンプルで飾り気がありません。模様もないし(でもなぜか迫り来るものがある)。これはこの光を遊ばせるための空間なのですね。
ステンドグラス反射
少し暗くなってしまいましたが、このバルコニーの手すり、教会の手すりじゃないですよね。これって、カサ・ミラで見たような。
ステンドグラスはいつまで見ていても飽きませんが、実は、じっくり写真を撮ったのは、エレベーターで塔に上がった後でした。何しろ、朝一番のエレベーターを予約していたので、早速行っとかないと、遅れると上らせてもらえません。
ファザードエレベーター
エレベーターは塔の中を上がっていくのですが、何しろ狭いので一度に数人しか乗れないのです。だからやむを得ず人数限定になってしまうのですね。コインロッカーもあって、大きな荷物は置いていけるようになっています。
生誕のファザードからの眺め
さぁ、あの生命の樹の鳩のところに上がってきました。バルセロナの街が見渡せます。高所恐怖症の私ですが、とりあえず頑張って写真を撮りました。でもほんとのことを言うと、さっさと降りたかった……でもせっかく上ったし、レポートいたしますね。
この生命の樹がどのあたりにあるのかは、前回の外観写真をご確認ください。
生誕のファザードからの眺め-池
サグラダ・ファミリアの前には池があるのです。この池がもうひとつの見所でもあるのですが、それはちょっと置いといて。
生誕のファザード側には生命の躍動感溢れる彫刻があれこれ見られるですが……
生誕のファザード果物
これって、確か日本人がデザインしたものでしたよね。なぜ果物担当? 果物がいっぱい集まっているので、どれもブドウみたいに見えるけれど、それぞれ違うみたい。
生誕のファザード果物工事中
工事現場を間近で見ながら、螺旋階段を降りていきます。
生誕のファザードこわい~
途中、こんな風に飛び出したバルコニー風のところがあるのですが……一番端っこは人ひとりが立てる程度の大きさ。もちろん、この上に立つなんて恐ろしいことはできませんので、写真を撮っただけですが、一応上の方は見上げてみました。生命の樹からずいぶん降りてきています。
生誕のファザードから空を
塔の中を降りる螺旋階段は、途中から狭くなって、最後はこんなくるくるの階段になります。ひとり通るのがやっとな階段。みんな一生懸命誰もいないシーンの写真を撮りたいと頑張るのだけれど、常に誰かの手や足が写るのですね。私としては足のひとつもあった方が大きさ比べになっていいと思うのですが。
ファザードを降りる階段
エレベーターは2つあって、ひとつはこの生誕のファザード側、もうひとつが受難のファザード側です。チケットを買うときにどちらかを選ぶようになっています。私たちは生誕のファザード側に行ったので、受難の方がどうなのかは分かりませんが、基本的にはどちらも同じような造りみたいです。もちろん、身近に見える彫刻は違うのでしょうけれど。
受難のファザード入り口床
受難のファザードを見ようと建物をいったん出ます。ちなみに地下博物館はこの受難のファザード側から入るようになっています。
生誕のファザードの対側は受難のファザード。ステンドグラスではオレンジ~赤がテーマだった側で、西側を向いています。文字通り、キリストの受難と死がテーマで、こちらは非常に冷たい感じのする石が剥き出しの彫刻です。
受難のファザード入り口
前回の生誕のファザードと比べてみてください。何とも寂しい受難の光景です。これを見て、最初にミラノにあるミケランジェロのピエタと思い出しました。ヴァチカンにあるのは(破壊されたことのある)綺麗で繊細なピエタですが、ミラノにあるのは、石から彫り出しかけのように無骨で未完成にさえ見える、ミケランジェロ晩年の傑作。ミケランジェロの手紙のどこかに「もうこれ以上彫れない」ようなことが書いてあったような記憶が(間違ってるかも。中学校の時、芸術家の手紙シリーズを読むのが好きで、結構嵌まっていました)。身に迫る作品と言えば、ミラノのピエタの方じゃないかな。
この受難のファザードの彫刻担当はスビラックス氏。ガウディの意思をよく理解されていたのでしょう。
受難のファザード彫刻1
ユダの接吻。後ろに数字が16こ書かれたものがありますが、これは縦・横・斜め、どの方向に足しても33になります。キリストの亡くなった年齢を表しているのだとか。
受難のファザード彫刻2
キリストの裁判。右にいる考える人みたいのは、ローマ総督ピラト。
受難のファザード彫刻3
中央部分には聖布を持つ聖ヴェロニカ、そして左側の人物はガウディだと言われてます。ヴェロニカの顔が彫られていないのは、彼女が持っている布の上に移しとられたキリストの顔が強調されるように、ということらしいですが……でも、他のどの彫刻の顔も、十分に無表情なのですけれど。そういえば、この後ろの仮面をかぶった兵士みたいなの、カサ・ミラの屋上にもいました!
受難のファザード入り口3
最後に、塔の上から見たあの池の効能?を。
朝一番に行ったら、ちょっといいことがあると書いたのは、この美しい逆さサグラダ・ファミリアです。あ、これは決してガウディの逆さ模型ではありませんよ。
逆さサグラダ・ファミリア朝2
確かめていないので分かりませんが、現地の日本人ガイドさん曰く(こちらのガイドツアーはまた後日ご報告を。夜のタパスツアーに行ったのです)、朝一番と夜は、水が澄んでいて、鳥もいなくて濁っていないし、水面が凪いでいるので、綺麗な逆さサグラダ・ファミリアを見ることができるのだとか。ちなみにこの池、もしかして逆さサグラダ・ファミリアを見るためだけに作った、ってことはない、ですよね?(未確認)
逆さサグラダ・ファミリア朝1
しかし、頑張ってみてもこれで精一杯なのです。何って……池との距離の問題です。そう、でかすぎて(かつ近すぎて)、富士山みたいに、本物と池に映ったのと、両方は画面に収まりません……広角レンズが要りますね。
夜の逆さサグラダ・ファミリア? もちろん、抜かりはありません。ばっちり、美しい姿をカメラに収めてきました。でもその写真はまた後日、夜のツアーご報告でアップしたいと思います。

次は、建物ばかりも飽きるので、先にグエル公園にご案内いたします。大海のソウル・メイト:トカゲくんに会いに行きました。え? オオサンショウウオ? 実はそういう噂もあるのですが、いや、私の知ってるオオサンショウオはあんなのじゃないけど。トカゲは、あんな色のがいるけど……それに色だけじゃなくて、形態的にオオサンショウオには見えないけどなぁ……

Category: 旅(あの日、あの街で)

tb 0 : cm 16   

【旅2017・スペイン】(5)サグラダ・ファミリア(1)~ガウディの建築を巡る・その2~ 

サグラダ・ファミリア外観3
今回から2回に分けてサグラダ・ファミリアのご紹介です。
サグラダ・ファミリアの景色と言えば、まさにこの「工事中」ですよね。こちらは現在メインの入り口になっている生誕のファザード側から見た姿です。着工は1882年、信者からの寄進で税源をまかなうという「贖罪の教会」であったため、資金難でなかなか工事が進まなかったといいますが、ついにガウディ没後100年の2026年の完成が宣言されているようです。
完成しちゃったら、今やサグラダ・ファミリアの代名詞と言ってもいい、この工事現場風景は見られなくなるって事なんですね。
完成した暁に一番高くなるのは、画面の右奥あたりに見える、途中ですぱっと切られた大根みたいになっている部分。あの上にまだ積まれて、170mになるそうです。
サグラダ・ファミリア工事中一番高くなる予定
大根、アップにしてみました。手前に見えているのは生誕のファザードの4つの塔のうち2つ。手前の塔が大体100mくらいなので、まだ全然これからですよね。生誕のファザードの4つの鐘楼ができあがったのも、ガウディの死後4年目(ガウディは1926年亡くなりました)。その上、スペイン内戦(1936年)で破壊されたこともあるので、未完と言うだけではなく、破壊という歴史も背負っている。思えばすごい建造物です。
手前の塔は100mくらいだから、あの大根の上が高さ170mになるというのがどういう感じか、想像してみましょう。ね? これってできあがってしまったら全然違う景色になってしまいますよね。もうその時には今のサグラダ・ファミリアは無いのですね。
前回に書きましたが、行く前は「ガウディ何様?」とあまり気合いの入っていなかった私でしたが、力業で迫ってきました。有無も言わさず「すごい」と言わされてしまった気分。
サグラダ・ファミリア生誕のファザード外観
生誕のファザード側から見てみます。真ん中に見えるのは「生命の樹」、腐敗しないものの象徴として糸杉がモチーフになっています。白いのは鳩。4つの塔はそれぞれ12使徒の誰かに当てはまっています(今は8本だけれど、3つのファザードに4本ずつ、合計12本になる予定)。
生命の樹の後ろに少し弓なりになった渡り廊下みたいなのが見えますよね。
サグラダ・ファミリア生誕のファザード外観アップ
ちょっとアップにしてみます。渡り廊下の上に転落防止の網が見えます。あそこ、歩いたんですよ! 高所恐怖症の大海が……これがどの部分になるのかは、1枚目の写真と比べてみて頂いたら分かると思います。
塔の文様が斜めの螺旋になっているのが分かりますね。ひとつひとつの凹みは窓(灯り取り)になっていて、内部は螺旋階段になっています。もちろん、階段で上るなんて無体なことはありません。
その前に、まずはサグラダ・ファミリアの中に入らねばなりませんね。
サグラダ・ファミリア入り口
サグラダ・ファミリアに入るためにはもちろんチケットが必要なのですが、よく考えたら、入るだけで18€、エレベーター代はプラス13€、ちょっと麻痺していましたが、4000円! 
積み上げている煉瓦1個分くらいは私が寄付したんだと思うことにしましょう。
あれこれ情報収集して、ここは外しちゃならないと、日本から予約していきました。朝9時1番のチケットをゲット。お勧めです。何よりも混む前に入れます。そして、少し早めに行ったら、もうひとつ良いことがあります。その話は後にするとして、ここが生誕のファザードの入り口。9時少し前にたどり着いたら、既にかなりの人が集まっていました。荷物チェックを受けて並んで時間を待ちます。
待っている間にこのごちゃごちゃ~とした彫刻を見上げます。
サグラダ・ファミリア2
生誕のファザードですから、マリアとヨセフの婚姻から始まって、受胎告知~イエス・キリスト生誕、少年時代(大工として働く)などの場面が描かれた彫刻が見られます。下は「受胎告知」の場面。
サグラダ・ファミリア彫刻とげとげ
写真を撮ってアップで見直して初めて分かる……彫刻の上にトゲトゲがいっぱい。そうか、鳩よけですね。作り物の鳩は群がっていてもいいけれど、本物の鳩が群がると糞だらけになりますものね。
しかし、何よりも目を引くのは……やっぱりガウディというこんな彫刻ですよね。
サグラダ・ファミリア彫刻とかげ?
カメレオン? ちょっとユーモラスで可愛い。こういうのを見ると、あぁガウディって感じだなぁと、まだこの時点では見ていないグエル公園のトカゲに思いを馳せていたら……いよいよ入場です。
サグラダ・ファミリア内部柱メイン
入った瞬間、何が見えたかというのはよく覚えていないのですが(側廊から入る感じになるので、柱までは少し距離があるのですが)、多分この柱がで~ん、と見えて、さらに何とも言えない色彩が感じられたのです。写真で見ていたイメージよりも、幅も高さも奥行きもずっと大きい空間に、色づいた光が浮かんでいるというのでしょうか。「やられた」と思いました。
最近は何かを見たときに「解説」から頭に入ってくることが多くなっているような気がします。タイトルや内容を理解する方へと頭を使っているというのか。ネットで音楽のコメントとか見ると「一体この語りを入れているのは何者?」みたいなものが溢れているし(でもネット上では言葉を駆使するしかないというのも分かるんですけれど)、溢れる解説や感想に左右されすぎてしまうし、でも何だか身に迫ってこないというのか。
でも、ここには解説は不要でした。これは「心情」を揺さぶる空間です。鳥肌が立つような感じ。あぁ、ガウディさん、見くびっていてごめんなさい、です。ここは確かに教会なのですが、教会の一般的なイメージとは一線を画しているような、それでいてやっぱり教会のような。
サグラダ・ファミリア内部観光客あり
これを見て『風の谷のナウシカ』のシーンを思い出しました。あのお話に、私が最も好きなシーンが2つあるのですが、そのうちのひとつが腐海の底、地下空間です(もうひとつはナウシカの実験室)。腐海では菌類が毒を吐きまくっているのに、その底では新しい清浄な空間が生まれている。実は腐海の菌類は、汚れた空気や水から毒素を吸い取って、その地下で浄化しているという下り。
あの場所と似ているなぁと。この柱も、そして空気感も。実際、ガウディはこれを「森(石化した森)」と表現していたそうです。
ここは、空間に祈りが込められているような気がします(これを爆破しようとしていた人がいるなんて。もしかして神の鉄槌が下ったのかも)。
では、しばらく、この柱と柔らかな光の色彩をお楽しみください。
サグラダ・ファミリア内部1
サグラダ・ファミリア内部柱と天井
上は前方、下は後方を見たところです。後方は、栄光のファザードで、現在は開けられていないのですけれど、一番大切なファザードになるそうです。将来はこちらが入り口になるのかな。
一体どういう頭脳を持ってしたらこういう柱の設計ができるのか、ですよね。これって、あれこれ考えたらかえって作れないんじゃないかと。解説書によると緻密な計算をしたような話になっているけれど、やっぱりこれは昔の大工の棟梁のように直感と信念と経験? 
ただ、よく見ると場所によって柱の色が違っているじゃないですか。石の性状が異なっているようなのですね。ということは、石の硬さ・強度は計算に入っているということなんですよね。う~む。
この詳しい解説は他に譲るとして(というのか、私の頭ではついて行けないし)、とりあえず、いつもに比べてサイズアップの写真で攻めることにいたしました。
サグラダ・ファミリア内部前方
前方に見えるあたりは、多分聖母マリアの塔の辺りになるのでしょうか。中央部分から上に、光が「溜まっている」ように見えませんか。
サグラダ・ファミリア前方アップ1
他の部分は、ステンドグラスでもっと色彩豊かなのですが、ここは光の入り込む部分が高いからか、光そのものの色に見えます。その上方には不思議な幾何学模様の天蓋のようなものがあります。
サグラダ・ファミリア前方アップ2
あまり偶像的なものはないし、キリスト教的というよりも、イスラムの幾何学模様を思わせます。アップの写真を見ると、金や銀に彩られているので、まさに光をためる装置なのかもしれません。
今度は天井を見上げてみます。
サグラダ・ファミリア内部天井2
この、先になると枝分かれしている柱は、まさに自然の造形「木」です。でもやっぱり、「本当に大丈夫?(天井支えてる?)」って聞いちゃいますよね。
サグラダ・ファミリア天井

長いので2回に切りました。次回はステンドグラスと受難のファザード、そして「ざっぱな力学」について、です。

Category: 旅(あの日、あの街で)

tb 0 : cm 8   

2017年9月のつぶやきコーナー★冬が来る前にもう風邪…… 

<Twitter代わりのつぶやきとお知らせのコーナー>
2017スペインの旅、レポート中
【旅2017・スペイン】(4)コロニア・グエル教会~ガウディの建築を巡る・その1~ 



2017/9/24風邪引いちゃった……
鶴亡き後の井伊谷のこととか、ピアノや三味線のこととか、スペインのこととか、マコトのこととか(あ、真に怒られるな。先に猫かよ!って)、いっぱい書きたいことは溜まっているのに、現実が追いつかず、いえ、現実に追いかけられて、うにゃうにゃです。
昨日は岡山に仕事絡みで日帰りして、どこぞかで風邪をもらったらしく、頭ものども痛いし、なんかすっごくだるいのに、今日は仕事に追われて原稿を書いております……(しょぼん)
あ~でも、よく考えたら、今年も夜の須磨水族館で飲んだくれてたから、そのせいかも……今年の夜のイルカショーでは、イルカも眠かったのか、ジャンプの不発が多くて、それはそれで可愛いもんだと思って見ておりました。イルカにタッチもさせてもらったけど、一瞬だったので、やっぱりアザラシにタッチの方が触り応えがあります。
さらに、岡山で、ワイン好きの大先輩方と日本の稀少ワイン飲み比べなどをやっていたのも悪いのね……でも、やっぱり岡山のブドウはおいしいなぁ~。シャインマスカットに大粒のピオーネ。
今年はRSウィルスも夏から流行っていたりしたので、弱っているとウィルスに付け狙われるのかも……皆さまもお体お大事になさってくださいませ。
早くお仕事の原稿仕上げなくちゃ!


今月の古いつぶやきは、「続きを読む」にあります。
-- 続きを読む --

Category: つぶやき

tb 0 : cm 10   

【旅2017・スペイン】(4)コロニア・グエル教会~ガウディの建築を巡る・その1~ 

2017/8/17スペイン・バルセロナにおけるテロの犠牲者の方々のご冥福と、身体や心を傷つけられた方々の1日も早いご回復をお祈りいたします。
あのつい1ヶ月前には私も歩いた道です。人々が安心して歩けるはずの歩行者専用道路でした。
一体どこにこのようなテロ行為の根源があるのか、考えれば考えるほど根深い問題で、また恐ろしい事だと思えます。どこから何を始めればいいのでしょうか……
まさにバルセロナの景色をここにご紹介しようと思っていたところです。特にサグラダ・ファミリアは、予想していた以上に美しく感動的でした。せめて、心を込めて素晴らしい街の景色、建造物の数々をここにご紹介していきたいと思います。


「日本人観光客はガウディで忙しいからね」
これはバルセロナの夜のバルツアーで案内してくださった日本人ガイドさんのお言葉。
全くその通り、確かにガウディで忙しい!
実は行くまでは「ガウディ、何ほどのもの」と思っていました。サグラダ・ファミリアには興味はあるけれど、何が何でも観たいもの、というほどの勢いもなくて、むしろ私のスペインのイメージと言えばアルハンブラ宮殿!だったのですが……
観た後の感想は……「天才と何とかは紙一重って本当だ!」……あれ? ちょっと表現がおかしいですね。でも本当にそういう「一般人の脳の限界を超えたもの」を感じさせる宇宙でした。あれを頭にイメージしてそのまま形にするってのは本当に紙一重……

サグラダ・ファミリアのことは別の記事に書きますが、行く前まで一番楽しみにしていたガウディの建築は、実は今回ご紹介する『コロニア・グエル教会』でした。
行ってみて、確かに教会自体はとても良かったのですが……バルセロナに泊まっていたら、ちょっと行くのが手間で、あまり時間が無かったら、この教会を観るためだけにわざわざ行くのはちょっと大変、という感じでした。
私ですか? 大きな声では言えませんが、タラゴナからバルセロナ入りをする道すがら、コロニア・グエルとモンセラットに立ち寄りたかったので、時間を金で買っちゃいました。でもおかげさまで、良いものを見せていただきました。大人の旅行? 若いときにはできなかったやり方です。
コロニアグエル外観1
教会に直行したら、チケットはここには売っていないと言われました。チケットは、教会から歩いて1-2分ほどのインフォーメーションで買わなくてはいけません。私が行ったのは日曜日だったので11時からミサがあるということで、インフォーメーションも早じまい。ゆっくりと情報を手に入れる時間は無くてさっさと教会へ戻ります。
入り口から見ると、上のような教会の姿が目に入ります。ガイドブックによるとここは「教会の地下部分」らしいのですが…・・建築途中で放棄されたため、ここが地下部分になるのかどうかはよく分かりません。ただ、教会は斜面に建っているので、入り口が坂の上に作られる予定だったということみたいですね。
教会の換えの空間柱アップ
入り口から見ると、さらに掘り込まれた半地下みたいなのがあって、ここは前室になるはずだったのでしょうか。
教会の前の空間
家の庭に欲しい。あ、いや、こんなのがあったら、家の庭がこれで終わってしまうか。
ガウディの建築や公園などで見られる、特徴的な斜めの柱。力を分散させて崩れないようになっているということなんでしょうが、これが緻密な計算の上になっているのかというと……答えがサグラダ・ファミリアの博物館にあるのですが、え~そんなざっぱな話でいいの? なんですね。天才と何とかは、と私が思ったのはまさにその「ざっぱな力学」なんですが……
教会窓外から
入り口を通り過ぎて、この建物の奥へ行くと、いかにもガウディらしい廃品利用的自然形態の模倣な建物の気配が感じられます。とりあえず、中に入ってみましょう。
教会内部後ろから
初めて目にしたガウディの建造物。その印象は、やはり「あ~たしかに全然違うわ」でした。居心地がいいかどうかは人それぞれなんでしょうけれど、少なくとも天井ひとつとっても、教会と言われたら教会だけど、恐竜博物館と言われてもそうかもと思う、何とも面白い造形(ただし、ここは、もともと教会の建物の地下部分で、教会本堂に使うつもりではなかった部分)。
この天井の感じは他の建造物にもあるのですが、まるで恐竜の背骨ですよね。気になるのは手前の方の柱がコンクリートの剥き出し状で、途中なのか、これで完成なのか……建物自体が未完成というからには、まだ手を加えるつもりだった部分があるのでしょうか。
天井
天井をアップにしてみます。見て分かるように、何とも写真を撮りにくい空間なのです。といっても、写真はどれも空間の一部の切り取りなので、素人には難しいのですが、何というのか、ガウディの建築を一言で表すと「変容」ですよね。常に動いている空間と向き合っているような感じで、どうやって微分してやろうかと……(表現が既に変^^;)
コロニアグエル教会内部1
光の加減によって空間はまた色合いを変えます。サグラダ・ファミリアはあのすごい色彩に圧倒されるのですが、こちらは窓のガラスに色彩はあるものの、内部の他の色彩は本当にシンプル。それでもこの影の出来具合で見事に空間が色を変える。
教会の椅子
ガウディは家具のデザインもたくさんしているのですが、この椅子もまた面白いですね。階段の手すりなど、人間の身体の構造に気を配って作られたと言いますが……この椅子、座り心地がいいわけでは……まぁ、お説教中に寝たらだめだから、寝にくい構造になっているのかも?
祭壇脇の階段
祭壇部分はシンプルで、キラキラはあまりありません。その祭壇脇を上っていくと、少し高いところから空間を見ることができます。こちらは、聖歌隊などが立つところなのでしょうか。
教会内部祭壇側から2
この日は日曜日だったのですが、観光客はあまりいませんでした。ミサの都合もあって一般公開時間が短いからでしょうか。
ミサの準備
すでにオルガニストがミサの準備を始めています。名残惜しいですが、一般観光客はそろそろ退散です。
シンプルな祭壇
退散前に、教会の内部で最も色鮮やかな窓について、ご紹介するのを忘れてはいけませんね。
これ分かるかなぁ? 写真奥の窓は閉まっていて、手前の方は開いているのですが、蝶の羽根みたいに開く(閉じる)のです。
コロニアグエル教会窓
編み目が見えているのは窓の外側。これを建物の外から見ると……
教会の窓外からアップ
最後に、教会の脇から上の階に上ってみましょう。
教会の屋上
といっても、ただの広場です。先ほどの教会空間の真上。屋上ではなく、本来はここが教会の1階だったはずなんですね。さて、ガウディはここにどんな空間を演出するつもりだったのでしょうか。

コロニア・グエル教会があるのは、サンタ・コロマ・ダ・サルバリョ市で、ガウディのパトロンだったグエルが1890年にこの地に工業コロニーを作ったとされています。繊維工場を中心に、教会・学校・劇場などを含む従業員のための住宅街を作ったのですね。
1898年に教会建設の依頼を受けたガウディ、着工は1908年。「そんなざっぱな力学?」の模型を作るのに10年もかかった上に、作り始めて6年後にはサグラダ・ファミリアに専念して、こちらを放置しちゃったそうで。
今教会となっている部分は、もともと講堂になる予定だったそうですが、放置されたので仕方なくグエル氏はこれを教会に転用したのだとか。それでも、この教会をガウディの最高傑作とする建築家も多いそうで、何でも未完成の方が魅力的という事かもしれません。サグラダ・ファミリア然り、そしてミラノにあるミケランジェロのピエタも……でもミラノのピエタは、ミケランジェロにとっては「もうこれ以上彫れない」というところに来ていたといいますから、あれが石の最終的な「本来の姿」なのかもしれません。
そして、くだんのサグラダ・ファミリア。ついに完成の時が近づいていると言いますが(日本の○林建設が手がけたら、もうできあがってるな)、さて、どんな姿となり、どんな印象を私たちに与えてくれるのでしょうか。案外あの工事の器機がなくなったら、つまらない景色になるのかもしれませんね。
次回はそのサグラダ・ファミリアに参ります。そうは言っても、これは「観るべきものだ」としみじみ感じました。

街の中にある、当時を忍ばせる建築物がいくつも点在しており、インフォメーションで案内図をもらって、街巡りを楽しむこともできます(狭いのでそんなに時間はかかりません)。
コロニアグエルの村1
多くの建築を、ガウディの助手たちが手がけたと言うことで、ある意味、ガウディ派の村と言ってもいいかもしれません。
コロニアグエルの村2

Category: 旅(あの日、あの街で)

tb 0 : cm 8   

2017年8月のつぶやきコーナー★「白黒をつけむと君をひとり待つ 天つたふ日そ楽しからすや」(政次・辞世の句) 

<Twitter代わりのつぶやきとお知らせのコーナー>
2017スペインの旅、レポート中



2017/8/20一番大切なことは言葉にできない
白黒を つけむと君を ひとり待つ 天つたふ日そ 楽しからすや

『おんな城主直虎』……ついにこの日を迎えてしまいました。
正座して観ました。泣きすぎて頭痛がします。
刑場に、足を引きずりながら歩く政次がキリストに見えました。
他は……言葉になりません。この究極の命のやりとりができたのは、信頼以上のものがあったからだけど……うう。
政次は、先に死んじゃった直親への負い目もあったと思うのですよね。あの時、徳川につこうって二人で相談してたのに、直親だけが死んじゃって。
いや、でも、深すぎる愛なのね。直虎の方でも、他の誰でもなく自分が引導を……その中には、自分以外の他の誰にも彼に手を下す権利はない(この瞬間、彼に触れることができるのは私だけだ)という直虎の気持ちがあったと分かります。
彼女こそが彼の全てでしたから。

直虎の柴崎コウさんが、すごい気迫で私の一番大好きな彼女のお芝居をしてくれていました。『大奥』の吉宗を思い出しました。でも今回は、大切な人を救う手がありませんでした……
高橋一生さん、最高の政次をありがとう~(T_T)(/_;)m(_ _)m
直虎に刺された瞬間、地獄に墜ちろと言われて(でも、「小野但馬」がね。「政次」に対しては言ってない)ふと笑ったように見えたのは、「でかした!」という顔だったんですよね。もしくは(囲碁の試合で)「参りました(やっと私に勝ったな)」の瞬間。
あの瞬間、チャグムを出すのは反則だ~。しかも、最高の笑顔で(私の中ではやっぱりチャグムな小林颯くん)

それにしても、NHK、やってくれました。こんなに泣いた大河は久しぶりです。
辞世の句には「天」、そしてやりとりした言葉は「地獄」……もうどっちでもいいよ。鶴ファンみんなで押しかけていくから! 
(あ、お邪魔虫ね)
虎松のために縁もなき子どもを殺めたとき、「地獄へは俺が行く」と言っていた政次。
政次に自ら手を下すことで、私も一緒に地獄へ行くと応えた直虎。
でも、政次の愛のメッセージは「天つたふ日」……うううう(;_;) 
辞世の句じゃなくて、恋文だなぁ。
(ごめんね、なつさん。でもあの笑顔は直虎には見せなかったからね。)

……もう目が痙攣しているので(泣きすぎて?)、今日はtwitterもみません。

それにしても、龍雲丸がおいしすぎる……もともとわかり合ってたもんね。立場が全く違うけれど(ちょっと嫉妬もしてたけど……政次が)。
近藤くんも、まぁ、戦国の世ですものね。君の立ち位置も理解できる(けどね)。
阿部サダヲの家康も、上手すぎて、腹が立つわ~。土下座のまま後退なんて。
きょうのにゃんけい(お掃除にお邪魔するにゃ!編)で癒やされようっと!(きっと鶴ファンの涙を癒やすためにいっぱいアップしてくれたのね。これ、最高傑作だわ)

そうだ、せっかく井伊谷に行ったのに、政次の供養塚(伝)を見落としていたなんて! 今度浜松に行くときは、かじぺたさんに連絡するのと、供養塚と楽器博物館再訪。忘れないようにしようっと!
でもこれで、あのお寺に、井伊家のお墓のコーナーの真横、家臣団のお墓の筆頭にずらりと小野家のお墓が並んでいた理由が語られたなぁ。史実はもう分からないけれど、こんなに井伊家の菩提寺に奸賊の家系のお墓がある、ってこと、そもそも興味深いことで、そこからこのストーリーが生み出され、まさに「このために生まれてきた」と政次に言わしめた。
上手すぎる物語の運びにさらに感動します。

こんな深い愛を書いてみたいと思う、今日この頃。
(結局、たまらずに語ってしまった……いつもより短いけど)


今月の古いつぶやきは、「続きを読む」にあります。
-- 続きを読む --

Category: つぶやき

tb 0 : cm 6   

【旅2017・スペイン】(3)タラゴナの街角で不思議発見!と『悪魔の橋』 

城壁
考古学の道と名付けられた、古い城壁の脇を歩いてみます。ここは一応有料区間になっていて(安いですけれど)、遺跡巡りセット券に含まれているので、歩いてみました。が、気温はぐんぐん上昇中。午前中は雲に覆われていた空も、すっかり晴れ上がってきました。
暑いなぁ~と思いつつ、壁には興味津々。でも、古代タラコ(タラゴナの昔の名前)を囲んでいた城壁の名残……かと思いきや、オリジナルの石はほんの一部なのですね。
壁オリジナルの部分は少ない
近くに「どの石がオリジナルか」という看板があるのですが、この壁の部分でもともとのものは5つくらいみたいです。確認したのですが、正直、解説を見て比べたら分かるけれど、こうしてざっと見て「これか!」って感じは全然しません。つまり、これらの石から年代を知るのは難しいってことなんですね。
太陽の位置関係から、壁は全然日除けになってくれないし、ほんとによれよれになってきました。きっと季節が良かったら良い散歩道なんだろうなぁ~。途中に小さな博物館がありました(前回の街の模型なんかがあった)。
Forum Local 2
町歩きをしながら、次は少し離れたForum Localに行ってみました。
全くノーマークだったのですが、遺跡巡りセット券の中にあったし、ホテルへの帰り道でもあったので。そんなに広くない中に、ローマ遺跡の名残がありました。といっても、残されているのはごくわずか。フォロ・ロマーノなどをイメージすると本当にこじんまりです。道路で2区画に別れていて、歩道橋で繋がっているのですが、興味深いのは、完全に街の建物に取り囲まれていること。写真写りはあまり良くありませんが、現代の生活が垣間見える中の遺跡というのも乙なものかもしれません。
Forum Local3
遺跡巡りも悪くありませんが、街の散歩も楽しいですよね。
家の窓に変な人形が?
まずはアパートの窓。日本ではあまり窓を楽しむなんてことは無いような気がしますが、ペナントで政治的立ち位置を示したり、もしかして地元のサッカーチームのサポーターだったり。そう言えば、窓の旗は汚れたり古びたものはほとんどありませんね。みなさん、どのくらいの頻度で取り替えていらっしゃるんだろう。
見えにくいけれど、このお家の窓には、それぞれに妙な人形がいるんですけれど……??
町の壁に描かれた屋号
壁の所々に、こういうプレートがありました。このお家は床屋さんなのかな。
バルセロナとかにも、通りの壁には馬車用の印があったり、ロンダにも街に貢献した人の家には特別な印があったり、こういう街の印を見るのも面白いけど……なんか分からないものもいっぱい。
街角の牛
お店の入り口には、でっかい牛がいたり。
街角の壁
ずいぶんと賑やかな壁があったり。
町の中色とりどりのポール
壁の絵は、誰かが落書きをする前に描いちゃえ、ということなのでしょうか。車止めのポールにも芸術的な? デザインが。
町の中のポールアップ
出来映えは色々ですけれどね。なんでも、剥げてきたら、次々と描き直すので、いつも同じ模様ではないらいしい。このパンダは上手に描けてるけど、微妙な絵もあったりして。でも楽しいですよね。歴史ある街の中にこんなファンキーなものがあるというのも。
アパートの壁劇場
壁もなかなか良い出来映えではありませんか。
即席メリーゴーランド
不思議と言えば、この即席メリーゴーランド。タイヤが吊ってあって、一応くるくる回っているんですよ。携帯をかけているおっちゃんは、多分このメリーゴーランドの係の人。日本で言うと、テキ屋さん?
市がたっていた
ホテルの近くの通りに市が立っていて(土曜日だったからかな)、その端っこが上の即席遊園地。といってもメリーゴーランドと変な滑り台しかないのだけれど。市は日用品からアクセサリーまで色々。実は少しチーズが苦手な私。いえ、食べないのじゃないのですが、好んでは食べないのですね。実はにおいがちょっとダメっぽくて、スペインの街のあちこちで市場を見たのですが、チーズ屋さんの前に来ると、ものすごいにおいで、ちょっとくら~っと……
即席滑り台
即席メリーゴーランドの隣には即席滑り台もありました。

町歩きを終えて、タラゴナに来て一番観たかった『悪魔の橋』に向かいます。
夕方(といっても、日の入りは21時台なので、全然真っ昼間)にホテル近くの広場からローカルバスに乗ります。バス停は分かりやすくて、あらかじめ教えてもらっていたバスに乗って、バス停の数を数えていたのですが……実はアナウンスのバス停の名前を聞き取れなくて、「降ります」ボタンを押すのもよく分からなくて(押してもランプとかつかないし、押してあるのかどうかも分からない)……でもあるところで、「絶対この人、私と目的地が同じだわ」と思われるお兄ちゃんがいたので、えいやっと付いて降りました。
結果的には野生の勘は正しかったのですが、やっぱり運転手さんに「ラス・ファレラスについたら教えてね!」って言っとくべきですね。そう言えば、イタリアでシエナ郊外のサン・ガルガノやトゥスカニアのバジリカ・サン・ピエトロに行ったとき、バスの運転手さんに教えてねって言っておいたら、バスの乗客がみんな聞いていて、着く前から「姉ちゃん、サン・ガルガーノやで~」「姉ちゃん、あの丘の上がバジリカ・サン・ピエトロやで~」って大合唱してくれたのを思い出しました。
ローカルバスは、古い町から郊外の街まで行くのですが、途中ちょっとバイパスのようなところを通ります。ラス・ファレラス(悪魔の橋)はこのバイパスの脇、公園の中にあるのです。
ラスファレラスバス停
バス停には「悪魔の橋(Pont del Diable)」と書かれています。このバスは巡回バスなので、タラゴナの街からここまでは10分ほどで着くのですが、帰りはこの同じバス停から乗って、一度郊外の街を回って帰っていくので(バス停は反対車線にはない)、少し時間がかかります。しかも、タラゴナの街に入ってから降りるところがよく分からん(出発したバス停には着かない)^^; 街に入ったら、迷子にならないところで適当に降りようと思って乗っていましたが、そもそも狭い街なので、あまり困ることはありませんでした。それに何だか世間一般みたいな雰囲気を味わえるのもいいですよ。
「ローカルバスで自力で行くのは大変?」と聞かれたら「全然大丈夫!」と言えると思います。当初は「橋は公園の中にあって、ちょっと歩かないと行けない」と聞いていて、いささか不安だったのですが、特に安全面で問題があるような場所でもありませんでした。
公園入り口
バス停からちょっとだけ道を引き返し、少し坂を登ったら、すぐに公園の入り口です。駐車場もあって、ほとんどの人は車で来ているようです。
ラスファレラス公園の中
木々は茂っていますが、暗くて不安な感じはありません。散歩している家族連れ、犬の散歩をしている人などもぱらぱらといます。
地図を見ながら歩いてもわけ分かりませんが、「悪魔の橋、こっち」という案内板もあるし、何よりも、目的物はでっかいので、見落とすことはありません。適当に歩いていたら……見えてきました。
悪魔の橋1
ローマ時代の水道橋です。この水道橋が乙なのは、上を歩けること。
実は高所恐怖症の私、ここで一抹の不安を覚えていたのですが、行ってみることに。
ところで、もうすっかり空は真っ青になっています。写真的にはすごくいいのですが、あつい~!
橋は下から見ても迫力があるし、少し離れて見てもいいし、上を歩いてもいいし。
ラスファレラス橋
上を歩くためには橋のはしっこまで足元が少し悪い坂(整備はされていません。滑りやすい土なので気をつけて)を登ります。私は上の写真の右手の方の低木が点在している坂道を登っていきました。後で写真をよく見たら左手の方には道らしいところが……ま、いいか。
ラス・ファレラス2
ドローンで上から写真が撮れたらいいんだけれど、橋の上、通路っぽいの分かりますか? 橋の端っこから歩き始めるところはこんな感じ。
ラスファレラス橋の上を歩く
ドキドキして行ってみたら、この通り道は意外に深さがありました。両脇の壁が腰の高さよりもまだ深いし、何より壁の幅が結構あって、私の身長では下をのぞき込むことはできません。そう、高所恐怖症にも優しい(?)のです。
もちろん、ここは本来なら水が流れるところ、つまり水路なのですね。
太陽が高くて日差しがきつくなってきたので、影とのコントラストも艶やかです。で、橋の上を歩きながら自分の影の写真を撮ってみたら……
ラスファレラス橋の影
影にぽちっと飛び出ているのが私の頭の影……ちっちゃい(^^;)
ラス・ファレラス1
反対のはしこっまで水路を歩いて、改めて下に降りてみました。
ラスファレラス橋と人
橋の下に何人か、さらに橋の影の中に上半身裸で立っている人がいますが、これで橋の迫力が分かるでしょうか。
この水道橋、紀元前2世紀のローマ時代に建てられたもので、もともと35kmもあったとか。今残っている部分は、高さ26m、全長217mで、スペインでは2番目の大きさだとか。
ところで、この公園の中に、何とも不思議なものが……
悪魔の木
一体どうなっているんでしょうか。もちろん、宿り木ではありません(密度が全然違うのです)。周囲の木々はこの背後にあるような感じで、薄い緑で、枝も細め。葉もぎっしりというようなタイプのものではありません。その木に引っかかっているように見える、深緑のどっしりした木の枝の部分(塊)、よく見ると、塊の下部の中央には切り取られたような幹っぽい部分が見えているんです。でも、周囲を見回しても似たような木はありません。
どこから飛んできたの? それとも悪魔の仕業? 悪魔の橋だけに、悪魔の木もあるのかしら?
謎が謎を呼ぶ、不思議発見コーナーでした(未解決)。

次回からはいよいよガウディのオンパレード。
まずはタラゴナからバルセロナに移動中に立ち寄ったコロニア・グエルからです。

Category: 旅(あの日、あの街で)

tb 0 : cm 4   

【旅2017・スペイン】(2)古代イベリア半島最大の都市・タラゴナの遺跡とカテドラル 

博物館屋上からの景色1
前回ご紹介した円形競技場が右の海の脇に見えています(ちょっと木の陰になっているけれど)。
ここは円形競技場から徒歩ほぼ2分ほどの、というのか、坂を登ったらすぐにある、考古学博物館の屋上から見た地中海。何となく水平線が丸いですね。
まだこの日、微妙に空が曇っていたのと、海からの風が気持ちよかったので、この時点ではまだ元気だった私……
プレトリ
まず、円形競技場からの坂を登ったところにこの塔のある建物が目に入ります。看板には「プレトリ」「シルク・ローマ」。紀元前1世紀に建てられた長官公邸(プレトリ)に、なぜか円形競技場が横にひっついている。といっても、こちらの円形競技場は、2頭馬車による競技が行われたと書かれているものの、残っているのはごく一部で、ここを走っていましたよ、という跡が見られるのみでした。
シルク・ローマ遺跡の上から
こちらは上の塔のある建物に登ったところから考古学博物館を見たところ。遺跡の一部は屋根もなくて、敷地内にアパートが建っていたりします。アパートの壁に遺跡の絵が描かれているのが興味深いですね。それも一部なんですが、こんな円形競技場があったのよ、ということでしょうか。
博物館の屋上から2
逆に考古学博物館から塔のある建物を見たところ。アパートの奥が円形競技場の跡らしきところ。
建物の屋上
異国に来ると、こういう屋根の上を見て生活の一部が垣間見えるのに興味津々。こんな屋上、素敵だけれど、うちにもまぁまぁの大きさのベランダはあるのに、こんな優雅に使ったことないなぁ……掃除しようにも暑いし、蚊も飛んでるし。そう言えば、こちらは蚊はいそうにないですね。いるのかな?
考古学博物館屋上
その考古学博物館の屋上ですが、上に登るのには階段もあるのですが、こんなスリリングな?エレベーターもあります。建物は十分に古代のものなのですけれど。
さて、ここのメインになるのはこの通路でしょうか。
シルク・ローマ通路
考古学博物館の1階部分(もしかして地下?)にあるのですが、説明文を読んでも「ローマ時代の円形競技場にあるアーチ型天井部分、としか分かりません。この通路の脇には5つの小部屋があります。説明文によると、この遺跡はローマ時代後半からは使われず放置され、その後13世紀からはゴミ捨て場として使われたり(この時、天井部分に穴を開けた際に、鉄くずや動物の骨が発見されたとのこと)、また軍の倉庫に使われていたこともあったよう。
やっぱりゴミ捨て場にするのね……
もうひとつおまけ。
シルク・ローマ通路2
ちなみにシルクローマと考古学博物館は中で繋がっていて、どちらからでも入れるみたいです。
引き続き町を歩きながら、今度はローマ時代から続く城壁を見に行きます。
その前に、近くにカテドラルがあったので、遅ればせながらご挨拶に伺います。そうそう、初めての街に行ったら、流儀と礼儀として、とりあえず日本国内なら土地の神社に、海外なら教会に行くのですが、今回は古代の遺跡から出発してしまいました。
カテドラルの中
内部の中央部分は比較的シンプル。脇廊下の礼拝室の並びはそれなりに煌びやかでしたが。
こちらのカテドラルは12世紀に着工、15世紀に完成した大聖堂。そうか、サグラダ・ファミリアが特別ってわけじゃないんですね(1882年に着工、現在、135年経過……噂によると2026年、ガウディの没後100年には完成する予定だとか)。
時間がかかっているからか、ロマネスク、ゴシック、バロック様式が混在、さらにイスラムっぽい回廊まであります。
カテドラルファザード上半分
ファザードはとりあえず、ロマネスクっぽい? っていっても、私、あんまり建築様式がよく分かっていませんが……ロマネスクは窓が少ない感じで、ゴシックはステンドグラスとかいっぱいあって(壁面積が小さい)、バロックはごちゃごちゃ~という感じ(わぁ、建築関係の人に怒られそう…・・)
カテドラル正面
ファザードの下部にようやく聖人が並んでいる彫刻が。
カテドラル祭壇
祭壇は煌びやかですね。こちらにはタラゴナの守護聖人、サンタ・テクラの生涯も描かれているようです。
カテドラル祭壇脇のレリーフ
中庭に出て行ってみます。
カテドラル中庭
だんだん空が青くなってきました。この時点では、空が青い方が写真写りがいいなぁ~なんて満足していたのですが……
カテドラル回廊の小部屋の天井
回廊を歩いていると、小部屋が脇に並んでいて、中に色々と展示されているのですが、何よりもこの天井に感動。日本のお寺の花天井みたいですね。この文様にはイスラムの影響も感じられます。
回廊とカテドラル
中庭で寛ぐような天候ではなくなってきました。
カテドラルを出て、町を歩きながら城壁の方へ向かいます。正確にはこのカテドラルも城壁に囲まれた中にあるのですが……
城壁に囲まれた古代タラコ
模型を見るとよく分かりますね。右上の方にカテドラルがあります。
たちあおい
さて、日差しがきつくなってきました。タチアオイの葉が光る様を見て、あ~なんか夏だわ~暑いわ~と気がつきました。
長くなるので、タラゴナはあともう1回、続きます。次回は城壁とForum Localです。

Category: 旅(あの日、あの街で)

tb 0 : cm 0